JP2000024513A - ファイバ型光触媒及びそれを用いた反応装置 - Google Patents
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Abstract
も有用物や有害物を含む流体を処理することができ、し
かも処理すべき流体が不透明であっても処理することが
できるファイバ型光触媒及びそれを用いた反応装置を提
供する。 【解決手段】 ファイバ本体8が所定の曲率で曲げられ
ることにより、ファイバ本体8の外周より光が漏洩する
ので、光が届かないような環境下であっても、光触媒層
7に十分に光が照射されることにより、有害物の分解除
去あるいは有用物の合成等の反応効率が高くなる。しか
も有害物や有用物を含む処理流体が不透明であっても十
分な光が光触媒層7に照射され、反応が十分に促進され
る。
Description
及びそれを用いた反応装置に関する。
ド等の有害物の分解除去や水からのH2 抽出、防蝕等有
用物の合成等を行う方法として光触媒を用いる方法があ
る。これは有害物(有用物)に光触媒を接触させると共
に、光触媒に光を照射して反応を促進するものである。
バインダで成型された状態で使用されたり、プラスチッ
クあるいはガラス上に分散された状態で使用される。
触媒に効率的に光を照射するために、触媒の形状や触媒
を用いた反応装置の構造等を工夫する必要がある。
ハニカム状に形成されていたが、シート状の光触媒では
多量の流体を処理するには大きな受光面積が必要なため
反応装置が大型化し、ハニカム状の光触媒ではハニカム
内部に光が届かないため光触媒の性能を十分に活用する
ことができず反応効率が悪かった。また、従来の光触媒
では不透明な流体を処理することはできなかったという
問題があった。
し、光触媒に光が届かないような環境下であっても有用
物や有害物を含む流体を処理することができ、しかも処
理すべき流体が不透明であっても処理することができる
ファイバ型光触媒及びそれを用いた反応装置を提供する
ことにある。
に本発明のファイバ型光触媒は、有害物の分解除去ある
いは有用物の合成等を行う光触媒において、ファイバ本
体の外周に光触媒をコーティングし、このファイバ本体
の端部より光を入射させると共にファイバ本体を所定の
曲率で曲げてファイバ本体から外部へ光を漏洩させるよ
うにしたものである。
は、光ファイバがシート状に形成されていてもよい。
るいは有用物の合成等を行う反応装置において、ファイ
バ本体の外周に光触媒をコーティングし、このファイバ
本体を支持部材に巻き付けてファイバ型光触媒を形成
し、このファイバ型光触媒を有害物あるいは有用物の流
体内に配置すると共に、ファイバ型光触媒のファイバ本
体の一端あるいは両端に光入射手段を設けたものであ
る。
ァイバがシート状に形成されていてもよい。
率で曲げられることにより、ファイバ本体の外周より光
が漏洩するので、光が届かないような環境下であって
も、光触媒に十分に光が照射される。光触媒に十分に光
が照射されることにより、有害物の分解除去あるいは有
用物の合成等の反応効率が高くなる。しかも有害物や有
用物を含む流体が不透明であっても十分な光が光触媒に
照射され、反応が十分に促進される。また、光ファイバ
がシート状に形成されている場合には、ファイバ本体の
一部が破損しても他のファイバ本体が光触媒に光を伝搬
するので、信頼性が向上する。
図面に基づいて詳述する。
形態を示す概念図であり、図1(b)は図1(a)に示
した反応装置に用いられるファイバ型光触媒の概念図で
ある。
るいは有用物等の処理流体の入口2及び出口3が形成さ
れた容器4と、容器4内に配置されたファイバ型光触媒
からなるファイバ充填層5とで構成されている。ファイ
バ充填層5は、後述するファイバ型光触媒を有し、光フ
ァイバに入射された光がファイバ本体から漏洩して光触
媒に照射するようになっている。
光触媒が吸収する波長の光を透過する光ファイバのファ
イバ本体8の外周に光触媒をコーティングして光触媒層
7を形成し、このファイバ本体8を図には示されていな
い支持部材に所定の曲率で巻き付けたものである。
バ本体8内を反射しながら伝搬するが、光ファイバを所
定の曲率で曲げると伝搬光がファイバ本体8の外部へ透
過する性質がある。本発明はこのような性質を利用した
ものである。ファイバ本体8は、予め表面を研磨して光
が光触媒層7側に漏れやすくするのが好ましい。
触媒活性(物質を分解あるいは合成する活性)を示す物
質をいう。この種の光触媒としてはアナターセ型構造を
有するTiO2 や金属担持TiO2 やゼオライトが挙げ
られる。TiO2 は紫外光を吸収して触媒活性を示す
が、アナターセ型のTiO2 にFeやCrをドープする
と可視光でも触媒活性を示すようになる。尚、図には直
線状のファイバ本体8が示されているが実際には伝搬光
が外部に漏れるような所定の曲率で曲げられている。
間隔で容器4内に固定される。このときファイバ型光触
媒6の末端は光を取り入れることができるように外部に
出すのが好ましい。反応装置1に処理すべき処理流体を
流すと共に、ファイバ充填層5の各ファイバ本体8に光
を導光すると、ファイバ本体8から径方向に光が漏れ、
その漏れた光が光触媒層7に十分に照射されるので、処
理流体の反応が効率的になる。また、処理流体が不透明
であってもファイバ本体8自体が径方向に発光すること
になるので、光触媒層7に十分に光が照射される。
実施例を示す概念図であり、図2(b)は図2(a)に
示したファイバ型光触媒に用いられる光ファイバのファ
イバ本体の断面図である。
外周を、コア10より屈折率の低いクラッド11で覆っ
てファイバ本体8を形成し、ファイバ本体8の外周を、
プラスチック等の被覆材で被覆した構造を有している。
Vファイバを用いる方が好ましい。これは光触媒層7が
可視光より紫外光に対してより強く反応を促進するから
である。
ファイバ9の被覆を除去してファイバ本体8を露出さ
せ、ファイバ本体8のクラッドの外周に光触媒(例えば
TiO2 )層を形成し(図2(b))、そのファイバ本
体を光ファイバの支持棒12にらせん状に巻き付けたも
のである。ファイバ本体8への光触媒のコーティング
は、被覆を除去した担持前の光ファイバをチタン化合物
の水溶液に浸漬することにより行われる。その結果、フ
ァイバ本体表面(クラッド表面)にアナターセ型の酸化
チタン被膜が形成される。
(a)〜図3(c)に示す金属製固定格子13内に多数
平行に取り付けて、図4(a)〜図4(c)に示すファ
イバ型光触媒ユニット14を形成し、複数のファイバ型
光触媒ユニット14を容器4内に配置し、光入射手段
(図示せず)を設けたものが反応装置1である(図
5)。
を固定するための金属製アングルである。
であり、図3(b)は図3(a)の正面図、図3(c)
は図3(a)の右側面図である。図4(a)はファイバ
型光触媒ユニットの平面図であり、図4(b)は図4
(a)の正面図であり、図4(c)は図4(a)の右側
面図である。図5は反応装置の概念図である。
触媒ユニット14のファイバ型光触媒6の各光ファイバ
9の両側はそれぞれ束ねられてバンドルファイバの一端
に接続される。バンドルファイバの他端を、例えば凹面
鏡(あるいは凸レンズ)の焦点位置に配置することによ
り、太陽光が集束された後、バンドルファイバ及び光フ
ァイバ9を伝搬して光触媒に照射される。尚、太陽光の
代わりにUV(紫外線)ランプやXe(キセノン)ラン
プ等の光源を用いてバンドルファイバに光を入射するよ
うにしてもよい。また、光ファイバ9の一方のみから光
を入射してもよい。
き処理流体を流すと共に光ファイバ9にバンドルファイ
バを介して太陽光等の光を入射すると、ファイバ本体8
(図1)の外周より光が漏洩するので、光が届かないよ
うな環境下であっても、光触媒に十分に光が照射される
ことにより、有害物の分解除去あるいは有用物の合成等
の反応効率が高くなる。しかも有害物や有用物を含む流
体が不透明であっても十分な光が光触媒に照射され、反
応が十分に促進される。反応装置1内で有害物の分解除
去あるいは有用物の合成が行われた後、出口3から処理
済み流体が排出される。
と、光はファイバ本体8表面から光触媒層7に照射す
る。この光によって光触媒層7上で目的とする反応が生
じる。また反応に必要な光は、バンドルファイバ及び光
ファイバ9によって光触媒まで導光されるため、従来の
反応装置のように光が届かないような場所で使用できな
いことが無くなり、光が届かないような場所であっても
光が届くので反応装置の大型化が期待できる。また、処
理すべき処理流体が不透明な場合であっても光触媒に光
を供給することができる。
れる) 有機化合物の分解 CxHy+(x+y/2)O2 →xCO2 +y/2H2
O (2)排水 有機化合物の分解 有害微生物の殺菌(滅菌) 尚、本実施例では1本の支持棒に、光触媒がコーティン
グされた1本のファイバ本体を巻き付けた場合で説明し
たが、これに限定されず1本の支持棒に、光触媒がコー
ティングされたシート状のファイバ本体を巻き付けても
よい。この場合、ファイバ本体の一部が破損しても他の
ファイバ本体が光触媒に光を伝搬するので、信頼性が向
上する。
な優れた効果を発揮する。
ても有用物や有害物を含む流体を処理することができ、
しかも処理すべき流体が不透明であっても処理すること
ができるファイバ型光触媒及びそれを用いた反応装置の
提供を実現することができる。
す概念図であり、(b)は(a)に示した反応装置に用
いられるファイバ型光触媒の概念図である。
を示す概念図であり、(b)は(a)に示したファイバ
型光触媒に用いられる光ファイバのファイバ本体の断面
図である。
(b)は(a)の正面図、(c)は(a)の右側面図で
ある。
あり、(b)は(a)の正面図であり、(c)は(a)
の右側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 有害物の分解除去あるいは有用物の合成
等を行う光触媒において、光ファイバのファイバ本体の
外周に光触媒をコーティングし、このファイバ本体の端
部より光を入射させると共にファイバ本体を所定の曲率
で曲げてファイバ本体の外部へ光を漏洩させるようにし
たことを特徴とするファイバ型光触媒。 - 【請求項2】 上記光ファイバがシート状に形成された
請求項1に記載のファイバ型光触媒。 - 【請求項3】 有害物の分解除去あるいは有用物の合成
等を行う反応装置において、光ファイバのファイバ本体
の外周に光触媒をコーティングし、このファイバ本体を
支持部材に巻き付けてファイバ型光触媒を形成し、この
ファイバ型光触媒を有害物あるいは有用物の流体内に配
置すると共に、上記ファイバ型光触媒のファイバ本体の
一端あるいは両端に光入射手段を設けたことを特徴とす
る反応装置。 - 【請求項4】 上記光ファイバがシート状に形成された
請求項3に記載の反応装置。
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- 1998-07-08 JP JP19292398A patent/JP4120719B2/ja not_active Expired - Fee Related
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