JP2000022193A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュールは日射により発電する
が、同時に温度上昇を伴い、これに起因して変換効率の
低下が起きるが、その変換効率の低下を充分効率良く抑
制する。 【解決手段】 モジュール本体mの裏面保護フィルム3
の裏面に合成繊維製の蒸発式冷却体6を取り付ける。モ
ジュール本体mの下端部に雨水10を冷却用水11とし
て貯留する貯水部7を取り付ける。蒸発式冷却体6の下
端部6aを冷却用水11に浸漬しておく。毛細管現象に
より冷却用水11が合成繊維製の蒸発式冷却体6にしみ
込み、太陽熱で昇温されたモジュール本体mから気化熱
として熱を奪いながら蒸発式冷却体6より水が蒸発し、
モジュール本体mを冷却し、変換効率の低下を抑制し、
発電量を増やす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として住宅用の
発電に利用する太陽電池モジュールにかかわり、特には
光電効果によるエネルギー変換の変換効率が発電時の温
度上昇に起因して低下するのを抑制するための技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の住宅用の太陽電池モジュー
ルの一例を示す垂直断面図である。図5において、符号
の1はガラスなどの透明基板、2は光電変換を行う太陽
電池セル、3はモジュール裏面を保護する裏面保護フィ
ルム、4は透明基板1と裏面保護フィルム3との間を充
填する透明な充填材、5はモジュール全体の外周面に嵌
合した金属製の外枠である。
【0003】太陽電池モジュールは、太陽光によって発
電され、太陽の日射量が多いほど最大発電電力が増大す
る。しかし、同時に日射量が多いときは一般的に温度上
昇も大きくなる。「太陽エネルギー工学・太陽電池」
(浜川圭弘・桑野幸徳著 培風館 1994年 P23
0〜232参照)には次のように記載されている。通
常、晴天時には太陽電池モジュールの温度は外気温に比
べて20〜30℃程度高くなる。この傾向は、太陽電池
セルの構成材料のいかんにかかわらず単結晶シリコン、
多結晶シリコン、アモルファスシリコンのいずれにも共
通する。温度上昇に伴って、開放電圧Vocおよび最大出
力Pmax は低下し、短絡電流Iscは増大する。つまり、
光の増加は出力電流の増加をもたらすが、熱による温度
上昇は出力電圧の低下をもたらし、出力電圧の低下の度
合いが出力電流の増加の度合いよりも大きいので、結果
として最大出力Pmax の低下を招くのである。図6
(a)はアモルファスシリコンの場合の、図6(b)は
単結晶シリコンの場合の、図6(c)は多結晶シリコン
の場合の温度−出力特性を示す。図6(c)の多結晶シ
リコンの太陽電池モジュールの場合は、上昇温度1℃に
ついて、短絡電流Iscが約0.16%上昇するのに対し
て、開放電圧Vocが0.59%低下し、総合して、最大
出力Pmax が約0.66%低下するという特性がある。
より詳しくは、太陽電池モジュールの温度を外気温と同
じ25℃として、そのときの最大出力Pmax を100%
とする。晴天時に太陽電池モジュールの温度が50℃に
なっていたとすると、そのときの最大出力Pmax は8
3.5%となる。上昇温度1℃についての最大出力Pma
x の低下の割合を示す温度係数は、−(100−83.
5)/(50−25)=−0.66〔%/℃〕となる。
つまり、25℃から50℃への温度上昇に対して、変換
効率が16.5%低下するのである。図6(b)の単結
晶シリコンの場合は、温度係数が−0.71〔%/℃〕
で変換効率は17.75%低下し、図6(a)のアモル
ファスシリコンの場合は、温度係数が−0.3〜−0.
2〔%/℃〕で変換効率は5〜7.5%低下する。
【0004】そこで、日射量が大きいときに太陽電池モ
ジュールを冷却することにより、温度上昇に起因する変
換効率の低下を抑制することが考えられる。ホースで水
道水を放水することにより太陽電池モジュールを冷却す
る場合には、人手がかかるとともに、水道のランニング
コストが高くつく。温度センサを設けて、所定温度以上
を検出したときに自動的にバルブを開いて冷却水を供給
するシステムも考えられるが、設備が煩雑となる上に、
水道と電気の両方でランニングコストが高くつく。
【0005】特開平5−183179号公報には、ソー
ラーカー用の太陽電池モジュールとして、モジュールの
背面に空気流路を形成するとともに、その空気流路の出
口側にクロスフローファンと、その駆動用のモーター
と、モジュールの表面温度を検出する温度センサと、空
気流路の温度を検出する温度センサと、両温度センサの
検出信号を入力して所要の演算処理を行ってモーターを
制御しファンを駆動するための制御回路などを備えた空
冷式の太陽電池モジュールが開示されている。
【0006】特開平7−137788号公報には、建物
の屋上に設置される水道用の水タンクの壁面に太陽電池
モジュールを取り付け、水タンク内の20℃前後の水道
水との熱交換により太陽電池モジュールを冷却して、温
度上昇を抑えるように構成した技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の技術に
は次のような問題点がある。前者の特開平5−1831
79号公報の場合には、空冷式であるから、冷却媒体で
ある空気そのものは外気温度以下にはならず、冷却用の
空気が太陽電池モジュールの背面を冷却する作用は、空
冷しないものに比べると一定の効果がありはするが、そ
れでも自ずと限界があり、効果的な冷却作用ではなく、
変換効率の低下の抑制も不充分である。変換効率の低下
を抑制するのは発電量を増すためであるが、冷却のため
のクロスフローファンを駆動するモーターおよび制御回
路を用いており、これらに電力を消費することは一種の
矛盾である。また、クロスフローファン、モーター、温
度センサ、制御回路を必要とし、構造が複雑になってい
るとともに、コスト面の負担も大きすぎる。
【0008】後者の特開平7−137788号公報の場
合には、水道水貯留用の水タンクを太陽電池モジュール
の冷却に利用しているので、適用箇所に大幅な制限を受
ける。つまり、水タンクを屋上に設置するのは、オフィ
スビルやマンション等に限られることが多く、一般家屋
にはそのまま適用することは現実的解決とはならない。
この技術は、オフィスビルやマンション等の屋上に太陽
電池モジュールを設置するに際して、たまたまそこに水
道水貯留用の水タンクがあるときには、それを有効に利
用するという適用範囲のごく狭いものである。一般家屋
の屋根に太陽電池モジュールを設置するに際して、その
設置のためにわざわざ水タンクも設置するというのであ
れば、コスト負担が大きすぎるし、屋根の耐荷重性も問
題となる。また、水タンク内の水も太陽熱によって相当
に昇温するので、冷却効果は不充分となりがちである。
冷却を効果的にするには水の使用によって新たな水の補
給をすればよいのであるが、太陽電池モジュールの昇温
防止のためだけに多量の水道水を入れ替えることは省エ
ネルギーの思想に矛盾を生じる。
【0009】本発明は上記した課題の解決を図るべく創
案したものであって、温度上昇に伴う変換効率の低下を
充分効率良く抑制することができる太陽電池モジュール
を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる太陽電
池モジュールは、温度上昇に伴う変換効率の低下を効率
良く抑制するために、モジュール本体に冷却体を設ける
のであるが、空冷式や単純な冷却式よりも抑制の効果を
大とするために、水の気化熱を利用する蒸発式冷却体を
設けてある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわる太陽電池
モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は本発明の実施の形態にかかわる太陽電池モジ
ュールの概略の構造を示す垂直断面図、図2はその要部
を拡大した断面図である。図1、図2において、符号の
1は光透過性や耐衝撃性にすぐれた白板強化ガラス等の
透明基板、2は光電変換を行う太陽電池セル、3はモジ
ュール裏面を保護しかつ入射した光を反射させる裏面保
護フィルム、4は太陽電池セル2の外周面を被覆する状
態で透明基板1と裏面保護フィルム3との間を充填する
透明な充填材、5は強度確保とともに取り付け部として
機能するようにモジュール全体の外周面4辺に嵌合した
アルミニウムなどの金属製の外枠である。複数の太陽電
池セル2は図示しないリボン状の金属箔により電気的に
接続されている。充填材4としては、透光性にすぐれた
エチレンビニルアセテート(EVA)やポリビニルブチ
ラール(PVB)やシリコーン樹脂などが用いられる。
なかでも作業性やコスト面ですぐれているEVAが好ま
しい。裏面保護フィルム3としては、アルミニウムなど
の金属箔をポリフッ化ビニル(PVF)やポリエチレン
テレフタレート(PET)などの樹脂でサンドイッチし
た複合フィルムなどがある。なお、端子ボックスは図示
を省略している。このような構造の太陽電池モジュール
はスーパーストレート構造と呼ばれる。太陽電池セル2
としては、多結晶シリコンタイプでも単結晶シリコンタ
イプでもよい。以上のように構成されたモジュール本体
mの構造については、一般の太陽電池モジュールと同様
である。
【0012】以上のように構成されたモジュール本体m
の裏面保護フィルム3の裏面の全面に蒸発式冷却体6を
取り付けてある。この蒸発式冷却体6の下端部6aはモ
ジュール本体mの下端部よりも延出させてある。ここで
「下端」というのは、住宅の屋根に設置したときの姿勢
において下側となる方の端部をいう。蒸発式冷却体6と
しては、毛細管現象により水の吸収および引き上げが良
好でかつ水の蒸発作用が良好な合成繊維で編んだものや
織ったものなどが好ましい。不織布でもよい。モジュー
ル本体mの下端部分にアルミニウム製や耐候性のある合
成樹脂製の貯水部7を取り付けてある。蒸発式冷却体6
の下端部6aは貯水部7の内部に入り込んでいる。透明
基板1の上面の下端部に対応して、貯水部7の上端部に
上下に突出するフランジ7aが一体的に設けられてい
る。フランジ7aと透明基板1との間には雨水入口7b
が形成されている。フランジ7aの内側面にフィン状の
合成ゴム製の弁体8が取り付けられている。この弁体8
は、その遊端部分が下側向きに屈曲した状態で透明基板
1の上面に密着しており、貯水部7の内部を雨水入口7
bにおいて外気に対して密閉している。9は弁体8を透
明基板1に密着させるためのスプリング(つる巻きば
ね)である。なお、ゴム製の弁体8自体が充分な弾性を
有していて、その弾性で透明基板1の上面に密着する場
合には、スプリング9は省略してよい。屋根への設置状
態で、モジュール本体mの透明基板1の上面に降った雨
水10は透明基板1に沿って流下し、貯水部7の雨水入
口7bにおいて弁体8により一旦せき止められるが、あ
る一定量の水が溜まることにより、水の重量が弁体8の
スプリング9の力に勝り、その結果として弁体8が下が
って水が貯水部7内へ入り、貯水部7に冷却用水11と
して貯留される。この冷却用水11に合成繊維製の蒸発
式冷却体6の下端部6aが浸漬するようになっている。
上記のような構造をもって、気化熱冷却方式の太陽電池
モジュールMが構成されている。
【0013】図3は気化熱冷却方式の太陽電池モジュー
ルMを一般住宅の屋根に設置した様子を示す。図3にお
いて、符号の21は垂木、22は野地板、23は瓦桟、
24は瓦(屋根材)である。31は取り付けのための補
強材、32は支持金具、33は架台である。瓦24を取
り外して補強材31を介して支持金具32を野地板22
や垂木21に対して図示しない釘で固定し、瓦24を置
き、必要に応じて防水処理を施し、支持金具32に架台
33を固定し、架台33に太陽電池モジュールMを固定
する。この取り付け方式は屋根置き型方式と呼ばれるも
のである。太陽電池モジュールMにおける蒸発式冷却体
6と屋根材である瓦24との間には架台33の高さ分に
相当する通気路41が確保されている。継続使用中にお
いては上述したように雨水10をもって冷却用水11と
する。以上のような気化熱冷却方式の太陽電池モジュー
ルMを複数台同様に設置し、各モジュールMどうしを直
列接続してストリングスを構成し、各ストリングスどう
しを逆流防止ダイオードを介して並列接続して太陽電池
アレイを構成し、太陽電池アレイを接続箱を介してイン
バータに接続し、さらに分電盤を介して各種電気機器
(負荷)に接続するとともに売買電用の電力量計を介し
て商用の電力系統に対して連系する。
【0014】次に、上記のように構成された気化熱冷却
方式の太陽電池モジュールMの動作を説明する。雨が降
ったときに、透明基板1の上面に降った雨水10が流下
し、雨水入口7bから弁体8と透明基板1との間の微細
な隙間を通って貯水部7内へとしみ込み、貯水部7に冷
却用水11として貯留される。合成繊維製の蒸発式冷却
体6に貯水部7の冷却用水11が毛細管現象によりしみ
込む。
【0015】晴天時には、太陽電池モジュールMにふり
そそぐ太陽光により発電が行われ、インバータで交流電
力に変換され、分電盤から負荷または電力系統へと供給
される。いま、外気温が25℃で、もし冷却作用がなけ
れば太陽電池モジュールMの温度が50℃まで上昇され
得る状態になっているとする。そのままでは、従来の技
術の項で説明したように、太陽電池セル2が多結晶シリ
コンの場合、25℃のときの最大出力を100%とし
て、−0.66×(50−25)=−16.5%だけ低
下し、最大出力Pmax =83.5%となってしまうとこ
ろである。しかし、本実施の形態の気化熱冷却方式の太
陽電池モジュールMの場合には、貯水部7から毛細管現
象によって合成繊維製の蒸発式冷却体6に吸い上げた水
がモジュールMの有する熱によって蒸発され、そのとき
気化熱が奪われて温度が下降する。太陽電池モジュール
Mと屋根との間には通気路41が確保されており、この
通気路41を通り抜ける空気によって蒸気が流されてい
く。したがって、蒸発式冷却体6からの水の蒸発が継続
して良好に行われることになる。ところで、気温が25
℃で湿度が例えば76%のときは、通風乾湿計で乾球と
湿球の温度差は約3℃となる(「理科年表」 東京天文
台編 丸善株式会社 昭和62年 P384〜385参
照)。温度係数が−0.66〔%/℃〕であるから、3
℃の温度降下は、−0.66×(−3)=1.98%す
なわち約2%の変換効率の上昇をもたらす。すなわち、
理論的には、合成繊維製の蒸発式冷却体6からの水分の
蒸発による冷却作用によって太陽電池モジュールMの温
度上昇を抑え、太陽電池モジュールMの温度を外気温と
同じ25℃に保つことによる最大出力の16.5%の低
下をなくすことと、気化熱によるさらなる温度降下によ
る最大出力の2%の上昇との相乗により、理論的には、
約18.5%も最大出力Pmax を向上させることができ
る。もっとも、これは計算上でのことである。実際上
は、冷却効果もある程度妨げられると考えられ、仮に太
陽電池モジュールMの温度が40℃になるまで冷却でき
るとした場合、100−0.66×(40−25)=9
0.1%の最大出力Pmax となり、従来の技術の場合の
83.5%に比べて6.6%の変換効率の向上が可能で
ある。
【0016】図4は太陽電池モジュールMの設置の別形
式である屋根一体型方式の場合を示す。符号の21は垂
木、22は野地板、25はアスファルトルーフィング、
26は樋、51は支持金具、52は架台、53はシール
材である。支持金具51を野地板22および垂木21に
図示しない釘で固定し、支持金具51に架台52を固定
し、架台52に太陽電池モジュールMを固定する。太陽
電池モジュールMの下面と野地板22との間に通気路6
1を確保している。蒸発式冷却体6は通気路61に臨ん
でいる。この場合、太陽電池モジュールMが瓦やスレー
トなどの屋根材の代替をしている。その他の構成および
動作については図1〜図3の場合と同様であるので、説
明を省略する。
【0017】なお、貯水部11の容量は、その地方の平
均降水量に応じて常に冷却用水が貯留されているように
定めるものとする。それでも不足することが想定される
ので、貯水部に水道配管を接続し、晴天が続くようなと
きには補給するようにすればよい。
【0018】太陽電池モジュールのタイプとしては、上
記の実施の形態で説明したスーパーストレート構造のほ
か、サブストレート構造のものでもよいし、ガラスパッ
ケージ構造のものでもよい(「ここまできた太陽光発電
住宅」桑野幸徳著 工業調査会 1995年 P73〜
79参照)。
【0019】
【発明の効果】太陽電池モジュールについての請求項1
にかかわる発明によれば、水の気化熱を利用する蒸発式
冷却体を備えているので、従来の技術の場合のような空
冷式や単純な冷却式に比べて、温度上昇に伴う変換効率
の低下をきわめて効率良く抑制することができる。
【0020】請求項2にかかわる発明によれば、モジュ
ール本体の裏面に蒸発式冷却体を設け、モジュール本体
の下端側に貯水部を設け、貯水部に蒸発式冷却体の一部
を浸漬し、毛細管現象により蒸発式冷却体に水を供給
し、蒸発式冷却体からの水の蒸発により気化熱を利用し
てモジュール本体を冷却するように構成してある。した
がって、強制空冷式の場合のようなファンやモーターや
温度センサや制御回路など複雑な機構を必要とせず、冷
却のために電気を消費することもなく、コスト面で非常
に有利である。また、水タンクの壁面の外側に取り付け
する場合のような間接的な冷却ではなく、水の蒸発に伴
う気化熱を利用した直接的な冷却であるから、きわめて
効果的な冷却を行うことができる。その結果として、温
度上昇に伴う変換効率の低下をきわめて効率良く抑制す
ることができる。
【0021】請求項3にかかわる発明によれば、冷却用
水として雨水を利用するので、水道水を用いる場合のよ
うな費用がかからないですむ。また、雨水入口を弁体で
塞いで貯水部から冷却用水が蒸発して減少するのを抑制
しているから、気化熱を利用した蒸発式冷却において雨
水を効果的にかつ継続して利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかわる太陽電池モジ
ュールの概略の構造を示す垂直断面図
【図2】 実施の形態の太陽電池モジュールの要部の拡
大断面図
【図3】 実施の形態の太陽電池モジュールを住宅の屋
根に設置した状態を示す一部破断の断面図
【図4】 太陽電池モジュールを屋根材として設置した
場合の断面図
【図5】 従来の技術にかかわる太陽電池モジュールを
示す垂直断面図
【図6】 温度−出力特性の特性図
【符号の説明】
1……透明基板、 2……太陽電池セル、 3……裏面
保護フィルム、 4……充填材、 5……外枠、 6…
…蒸発式冷却体(合成繊維製)、 6a……蒸発式冷却
体の下端部、 7……貯水部、 7b……雨水入口、
8……弁体、9……スプリング、 10……雨水、 1
1……冷却用水、 m……モジュール本体、 M……太
陽電池モジュール、 21……垂木、 22……野地
板、 23……瓦桟、 24……瓦、 25……アスフ
ァルトルーフィング、 26……樋、 31……補強
材、 32……支持金具、33……架台、 41……通
気路、 51……支持金具、 52……架台、 53…
…シール材、 61……通気路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の気化熱を利用する蒸発式冷却体を備
    えている太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 モジュール本体の裏面に蒸発式冷却体が
    設けられ、毛細管現象により蒸発式冷却体に水を供給す
    る貯水部を備えている太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 貯水部はモジュール本体の上面から流下
    する雨水を取り込む雨水入口を有しているとともに、そ
    の雨水入口をほぼ気密的に塞いで貯水部からの冷却用水
    の蒸発を抑制する弁体を備えている請求項2に記載の太
    陽電池モジュール。
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