JP2000021341A - 電子線装置 - Google Patents

電子線装置

Info

Publication number
JP2000021341A
JP2000021341A JP10201099A JP20109998A JP2000021341A JP 2000021341 A JP2000021341 A JP 2000021341A JP 10201099 A JP10201099 A JP 10201099A JP 20109998 A JP20109998 A JP 20109998A JP 2000021341 A JP2000021341 A JP 2000021341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
heating
emission current
saturation point
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10201099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3535387B2 (ja
Inventor
Miyuki Matsutani
幸 松谷
Masayuki Otsuki
正行 大槻
Koji Yoshida
康二 吉田
Yuzo Otsu
侑三 大津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP20109998A priority Critical patent/JP3535387B2/ja
Publication of JP2000021341A publication Critical patent/JP2000021341A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3535387B2 publication Critical patent/JP3535387B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極の動作温度を設定するための陰極加熱の
飽和点の検出を短時間で行えるようにした電子線装置を
提供する。 【解決手段】 電子を放出する陰極1と、該陰極1を加
熱する陰極加熱電源2と、陰極1に電子引出しと加速の
ための電位を供給する高圧電源4と、陽極6と、陰極か
らの電子放出を抑制するグリッド11と、陽極6とグリッ
ド11間のバイアス電圧を変えるバイアス切換装置3と、
陰極からの電子のエミッション電流を検出するエミッシ
ョン電流検出器7と、これらの構成要素を制御する制御
部8とを備え、該制御部8は、加速電圧と陰極加熱の仮
設定値におけるエミッション電流に応じて、陰極加熱の
飽和点検出動作における初期値を設定するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極(フィラメ
ント)を備える電子銃を用いる電子顕微鏡、電子プロー
ブマイクロアナライザ(EPMA)等の電子線装置に関
し、特に電子銃の陰極の動作温度を容易に設定できるよ
うにした電子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱電子放出型の陰極を用いた電
子銃は、図2に示すような構成を備えている。図2にお
いて、101 は陰極、102 はグリッド(ウェーネルト)、
103 は陽極、104 は陰極加熱装置、105 は加速電圧発生
装置を示している。
【0003】そして、陰極加熱装置104 は加速電圧発生
装置105 から供給された加速電圧を陰極101 に印加する
と共に、陰極101 に対して加熱するための電流を供給す
るようになっている。これにより、陰極101 は所定の温
度(以下、これを動作温度と称する)に加熱されるので
あるが、この動作温度は図3の点Pで示す温度に設定さ
れるのが通常である。すなわち、陰極101 に供給する電
流を増加し、陰極101の温度(以下、これを陰極温度と
称する)を上げていくと、電子銃からの電子の放出電
流、すなわちエミッション電流Ie は、はじめは図3に
おいてAで示す範囲のように、陰極温度Tf に依存して
増大していくが、次第に図3においてBで示す範囲のよ
うに、陰極温度Tf に依存せず、略一定値を保つように
なる。
【0004】ここで、図3のAで示す範囲のようにエミ
ッション電流Ie が陰極温度Tf に依存して増大してい
く範囲を温度制限領域、図3のBで示す範囲のようにエ
ミッション電流Ie が陰極温度Tf に依存しない範囲を
空間電荷制限領域(飽和領域)と呼ぶが、陰極101 の動
作温度は温度制限領域から空間電荷制限領域に移行する
ところ(P点)に設定される。そして、図3の点Pで示
す動作温度は通常飽和点Tf0と称されている。
【0005】このように、陰極の動作温度が飽和点Tf0
になるように陰極加熱装置104 から陰極101 に供給する
電流を決定するのであるが、この飽和領域に入るところ
の陰極加熱の設定(飽和点の設定)は、コンピュータ技
術等の発達により自動的に行われるようになっている。
例えば、電子銃から取り出され、試料に照射されるビー
ム電流はプローブ電流Ip と呼ばれるが、陰極101 に供
給する電流を変化させながら適宜な方法によりプローブ
電流Ip を検出し、その検出したプローブ電流Ip の変
化(Ip の比など)が所定の値以下になるところを、飽
和点として検出する方法や、陰極101 に供給する電流を
変化させながらエミッション電流Ie を適宜な方法で検
出し、その検出したエミッション電流Ie の1次の導関
数又は2次の導関数を求め、その極値に基づいて陰極温
度が飽和点Tf0となる電流を決定する方法が知られてい
る。そして、プローブ電流を検出する手法のコンピュー
タ技術による自動化の現状は、通常の手動による飽和点
検出の作業をソフトウェアで単に置き換えたものに類似
した程度のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の陰極
加熱の飽和点の設定手法には、次のような問題点があ
る。まず、プローブ電流Ip を測定して飽和点を検出す
る手法においては、プローブ電流Ip を正しく検出す
るためには電子銃の軸合わせが正しく行われていなけれ
ばならない。したがって、電子銃の光軸が合っていない
と正確な飽和点判定がでぎず、光軸を合わせるためには
陰極の加熱が飽和点に達していなければならないという
矛盾があり、このため全体としてみると効率は必ずしも
よいものでないという問題点がある。また、飽和点を
検出する過程で、電子銃の加速電圧Va やエミッション
電流Ie の大きさに応じて、陰極の加熱開始点を自動的
に変更する機能がないため、飽和点検出に余分な時間を
必要としている。
【0007】更に、飽和点を検出する過程で、電子銃
の加速電圧Va に対してエミッション電流Ie がカット
オフ領域に入るのを避けるようなグリッド電圧(−Vg
)の設定機能がないため、陰極の寿命を延ばそうとし
て小さなエミッション電流Ieを選んだとき、安定なプ
ローブ電流が得られなくなる場合がある。また、飽和
点を検出する過程で、陰極(フィラメントなど)の使用
履歴に応じて、陰極の加熱開始点を自動的に変更する機
能を備えていないため、飽和点の検出に余分な時間を必
要とし、更にまた、陰極の連続使用による飽和点の経
時変化に対し、僅かに陰極加熱を変化させて該加熱を最
適に保つような、狭い範囲の飽和点検出機能が考慮され
ていないので、例えば、陰極の消耗と共に低い陰極加熱
で飽和点に達し得る状態にあるとき、陰極の加熱を低減
して寿命を延ばす操作を短時間に行えないという問題点
がある。
【0008】また、エミッション電流の変化を測定して
飽和点を検出する手法においても、上記,,,
と同様な問題点があり、更に、飽和点を判定する際、
加速電圧Va やエミッション電流Ie の大きさに応じ
て、飽和点の判定基準を自動的に変更する機能を備えて
いないので、より正確な飽和点判定や、目的に応じた柔
軟な飽和点判定が行えないという問題点があり、また、
エミッション電流Ieの大きさに応じてエミッション
電流Ie を検出するレンジを自動的に変える機能が考慮
されていないので、エミッション電流の値によってはエ
ミッション電流Ie の測定精度が落ち、正確な飽和点判
定ができないという問題点がある。
【0009】本発明は、従来の陰極の動作温度の設定の
ための陰極加熱の飽和点検出手法における上記問題点を
解消するためになされたもので、請求項1に係る発明
は、陰極の動作温度の設定のための陰極加熱の飽和点の
検出を短時間で行えるようにした電子線装置を提供する
ことを目的とする。また請求項2に係る発明は、陰極加
熱の飽和点の判定がより正確に行えると共に、加速電圧
や仮設定陰極加熱におけるエミッション電流に応じた柔
軟な加熱設定の選択が可能な電子線装置を提供すること
を目的とする。また請求項3に係る発明は、陰極加熱の
飽和点検出で行われるエミッション電流のサンプリング
において、レンジ切り換え等の時間損失や、レンジ切り
換え中に発生する測定間隔のばらつきに起因する飽和点
判定の誤りを防止できるようにした電子線装置を提供す
ることを目的とする。また請求項4に係る発明は、エミ
ッション電流が不安定になることがなく飽和点判定を誤
らせることのない電子線装置を提供することを目的とす
る。また請求項5に係る発明は、通常の陰極加熱飽和点
判定の初期値をむやみに小さくする必要なく、判定時間
を短縮できるようにした電子線装置を提供することを目
的とする。また請求項6に係る発明は、通常の継続的な
使用状態においては、飽和点判定に要する時間が短縮さ
れるだけでなく、飽和点検出がより確実に行えると共
に、エミッション電流が安定になる時間も短縮できるよ
うにした電子線装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、電子を放出する陰極と、該
陰極を加熱するための電流を供給する陰極加熱電源と、
前記陰極に電子引出しと加速のための電位を供給する電
源と、陽極と、前記陰極からの電子放出を抑制する抑制
電極と、前記陽極と抑制電極間のバイアス電圧を変える
バイアス切換手段と、前記陰極からの電子のエミッショ
ン電流を検出する手段と、上記各構成要素を制御する制
御手段とを備え、該制御手段は、前記陰極の動作温度を
設定するための陰極加熱の飽和点検出動作における初期
値を、前記陽極と陰極間の電位差である加速電圧と陰極
加熱の仮設定値におけるエミッション電流に応じて決定
するように構成して、電子線装置を構成するものであ
る。
【0011】このように、加速電圧と陰極加熱の仮設定
値におけるエミッション電流に応じて、陰極加熱の飽和
点検出動作における初期値を決定するように構成するこ
とにより、陰極加熱の飽和点検出動作を初期値零から開
始したり、ある固定値から開始するよりも短時間で飽和
点の検出が可能となる。
【0012】請求項2に係る発明は、電子を放出する陰
極と、該陰極を加熱するための電流を供給する陰極加熱
電源と、前記陰極に電子引出しと加速のための電位を供
給する電源と、陽極と、前記陰極からの電子放出を抑制
する抑制電極と、前記陽極と抑制電極間のバイアス電圧
を変えるバイアス切換手段と、前記陰極からの電子のエ
ミッション電流を検出する手段と、上記各構成要素を制
御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記陰極の動
作温度を設定するための陰極加熱の飽和点判定で用いる
判定条件を、前記陽極と陰極間の電位差である加速電圧
と陰極加熱の仮設定値におけるエミッション電流に応じ
て決定するように構成して、電子線装置を構成するもの
である。
【0013】このように、加速電圧と陰極加熱の仮設定
値におけるエミッション電流に応じて、陰極加熱の飽和
点判定で用いる判定条件を決定するように構成すること
により、飽和点の判定がより正確に行えるようになるば
かりでなく、加速電圧や陰極加熱の仮設定値におけるエ
ミッション電流に応じた柔軟な加熱設定の選択が可能と
なる。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る電子線装置において、前記制御手段は、前記陰極加
熱の仮設定値におけるエミッション電流に応じて、エミ
ッション電流検出手段のレンジ切り換えを行うように構
成されていることを特徴とするものである。
【0015】このように、陰極加熱の仮設定値における
エミッション電流に応じて、エミッション電流検出手段
のレンジ切り換えを行うように構成することにより、陰
極加熱の飽和点検出で行われるエミッション電流のサン
プリングにおいて、レンジ切り換え等の時間損失や、レ
ンジ切り換え中に発生する測定間隔のばらつきに起因す
る飽和点判定の誤りを防止することができる。
【0016】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に係る電子線装置において、前記制御手段
は、与えられた加速電圧に対しエミッション電流がカッ
トオフ領域にならないように、前記陰極加熱の仮設定値
におけるエミッション電流が最低限必要なエミッション
電流以上になるようにバイアス電圧を設定するように構
成されていることを特徴とするものである。
【0017】このように、与えられた加速電圧に対し
て、カットオフ領域にならない最低限必要なエミッショ
ン電流以上にエミッション電流を設定するように構成す
ることにより、エミッション電流が不安定になることが
なく、飽和点判定を誤らせることもなくなる。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に係る電子線装置において、前記制御手段
は、前記陰極加熱の飽和点検出動作における初期値を、
前記陰極の使用時間や残り寿命等の使用履歴に応じて変
更するように構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0019】このように、陰極の使用履歴に応じて飽和
点検出における陰極加熱の初期値を変更するように構成
することにより、通常の飽和点判定の初期値をむやみに
小さくする必要もなく、判定時間を短くでき、飽和点の
シフトによる過飽和設定も防ぐことが可能となる。
【0020】請求項6に係る発明は、電子を放出する陰
極と、該陰極を加熱するための電流を供給する陰極加熱
電源と、前記陰極に電子引出しと加速のための電位を供
給する電源と、陽極と、前記陰極からの電子放出を抑制
する抑制電極と、前記陽極と抑制電極間のバイアス電圧
を変えるバイアス切換手段と、前記陰極からの電子のエ
ミッション電流を検出する手段と、上記各構成要素を制
御する制御手段とを備え、該制御手段は、前記陰極の動
作温度を設定するための陰極加熱の飽和点検出動作にお
ける初期値を、該飽和点検出動作開始時の陰極加熱を基
準にし、該検出動作開始時の陰極加熱よりも所定の値だ
け小さな加熱に設定するように構成して、電子線装置を
構成するものである。
【0021】このように、飽和点検出動作開始時の陰極
加熱を基準にして狭い範囲で行う飽和点検出機能を設け
ることにより、通常の継続的な使用状態においては、飽
和点判定に要する時間が短縮されるだけでなく、飽和点
検出がより確実に行えるようになり、また飽和点検出に
おける陰極加熱の変化量も小さく、エミッション電流が
安定になる時間を短縮することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は本発明に係る電子線装置の実施の形態の基本
構成を示すブロック構成図である。図1において、1は
電子を放出するための陰極で、該陰極1は陰極加熱電源
2によって加熱されるようになっており、この陰極加熱
電源2には陰極加熱電流をモニタする装置が含まれてい
る。また、陰極1に電位(−Va )を供給するため、陰
極加熱電源2はバイアス切換装置3を介して高圧電源4
に接続されている。そして、高圧電源4と陰極加熱電源
2との間には帰還抵抗5が接続されており、エミッショ
ン電流Ie が変化しても陰極1の電位(加速電圧Va に
対応)が一定に保たれるようになっている。6は陽極で
接地されており、陽極6と陰極1の間の電位差が加速電
圧Va になる。また、高圧電源4には陰極1から放出さ
れるエミッション電流Ie を検出するためのエミッショ
ン電流検出器7が接続されている。
【0023】制御部8はコンピュータ制御装置又はこれ
に相当する機能を含むもので、該制御部8は信号線9を
介して、陰極加熱電源2,バイアス切換装置3,高圧電
源4に接続されている。10は操作表示部であり、ホスト
コンピュータや操作・表示パネル又はこれに相当する機
能を有するものである。高圧電源4の出力はグリッド
(又はウェーネルトとも呼ばれる)11に接続されてお
り、グリッド11には陰極1からの熱電子放出を制御する
バイアス電圧(−Vg )が印加されている。Vg の値が
大きくなると、陰極1とグリッド11間のバイアス電圧−
(Vg −Va )により、陰極1からの電子放出量は抑制
される。操作表示部10からの指令に基づいて、制御部8
は陰極加熱電源2,バイアス切換装置3,高圧電源4の
制御を行うようになっている。なお、ここでは制御部8
は上記のように陰極加熱電源2,バイアス切換装置3,
高圧電源4の制御を行うものとして説明を行うが、操作
表示部10がこれらの一部又は全部の制御を行うものとし
ても、機能的には全く同様に実現できることは明らかで
ある。また、図1において、IL はバイアス切換装置3
を流れる電流、I0 は帰還抵抗5を流れる電流で、矢印
の向きは電子の流れる方向を示している。
【0024】次に、このように構成されている電子線装
置における陰極1の動作温度を設定するための陰極加熱
の飽和点の検出動作の原理について説明する。陰極1の
加熱量を表す数値をFc で示す。陰極加熱の飽和点にお
ける加熱量Fc =Fcsは、加速電圧Va が高いほど大き
な値になり、またエミッション電流Ie が大きいほど大
きな値になる。また、図1に示した電子線装置におい
て、陰極1とグリッド11の間隔が小さいほどエミッショ
ン電流Ie は大きくなり、電圧(Vg −Va )が小さく
なるほどエミッション電流Ie は大きくなる。
【0025】電子線装置のこのような動作状態に対し
て、飽和点付近のエミッション電流のおおよその値を測
定するため、仮の陰極加熱量Fc =Fctを設定して陰極
加熱を行う。熱電子放出を用いた電子顕微鏡等の電子銃
で用いられるエミッション電流範囲(数μ〜数百μA)
に対し、仮の陰極加熱量Fc =Fctで加熱されたときに
測定されるエミッション電流Ie =Ietは、陰極加熱の
飽和点Fc =Fcsにおけるエミッション電流Ie =Ies
と比較して、10%程度以下であるものとする。実測によ
れば、このような仮の陰極加熱量Fctは陰極の寿命(〜
数百時間)を著しく減少させる値ではなく、しかも仮の
陰極加熱量Fc =Fctとして前記測定レンジを決める間
(〜数秒)の加熱では、陰極の寿命への影響は無視でき
ることが確認されている。
【0026】したがって、この陰極加熱の仮設定Fc =
Fctを行っても陰極の寿命には影響せず、しかもこの仮
設定におけるエミッション電流Ie の測定値Ietを飽和
点付近のエミッション電流とみなしても、飽和点におけ
るエミッション電流の増加は10%程度以下であるから、
陰極加熱の飽和点検出における初期加熱量Fc =Fcoの
決定や、この飽和点を判定する条件のエミッション電流
に応じた選択などには問題がないことがわかる。
【0027】次に、上記原理に基づく陰極加熱の飽和点
検出の基本動作について説明する。まず、加速電圧Va
とエミッション電流Ie に応じた陰極加熱の初期値開始
点について説明する。
【0028】操作表示部10で陰極加熱の飽和点設定を指
定すると、操作表示部10は制御部8に、この処理を指示
する。次に、陰極加熱電源2に対し、その時点で設定さ
れている電子銃の動作条件におけるエミッション電流I
e の領域を決めるため、陰極加熱の仮設定値Fc =Fct
を指示する。この陰極加熱の仮設定値Fctについて更に
詳細に付言すると、装置が許容している最大のエミッシ
ョン電流がIemaxであって、陰極加熱量Fc はFcsmax
という値で飽和しているものとし、陰極加熱量Fc をこ
の値から徐々に下げ最大エミッション電流Iemaxから10
%程度下がるまで減少させたとき、そのときの陰極加熱
量Fc が仮の陰極加熱量Fctである。この陰極加熱量F
ctは装置が設計されるとき決められる固定値で、飽和点
検出の動作の際に、その都度何らかの条件で設定される
ものではない。
【0029】上記陰極加熱の仮設定値は1段で設定して
もよいし、時間的に段階的に設定してもよい。次に、制
御部8はエミッション電流検出器7に対し、この陰極加
熱の仮設定値Fc =Fctにおけるエミッション電流検出
器7で測定されたエミッション電流Ietは制御部8で読
み込まれ、制御部8はその時点で設定されている加速電
圧Va とエミッション電流Ietに基づいて、制御部8で
予め記憶されているテーブルを用い、陰極加熱の飽和点
検出における初期加熱量Fc =Fco(Va ,Iet)を決
定する。
【0030】この初期加熱量Fcoは、加速電圧Va が高
いほど大きな加熱量になり、またエミッション電流Iet
が大きいほど大きな加熱量になるように選ばれる。ま
た、同じエミッション電流下における陰極1の形状や陰
極1とグリッド11の距離の違いによる飽和点のばらつき
等を考慮しても、飽和点加熱量Fc =Fcsよりも小さな
値であるように初期加熱量Fcoが選ばれるものとする。
【0031】すなわち、与えられた加速電圧Va とエミ
ッション電流Ie(又はIet)に対し、陰極加熱の飽和点
加熱量Fc =Fcsがどのような値になるか、又はそのば
らつきΔFcsがどの程度であるかは、装置が設計される
ときに前もって測定される。その実測値をもとに、与え
られた加速電圧Va とエミッション電流Ie(又はIet)
に対し、どのようなばらつきが発生しても、飽和点の陰
極加熱量Fcsよりも小さな値になるように初期加熱量F
coが定められる。この初期加熱量Fcoは装置設計時に定
められる固定値で、飽和点検出の際に加速電圧Va とエ
ミッション電流Ietの値だけでなく、これ以外の情報を
用いて、その都度設定されるものではない。
【0032】陰極加熱の初期加熱量として、このような
値Fcoを用いると、飽和点検出動作を加熱量Fc =0か
ら開始したり、あるいはある固定値から開始するよりも
短時間で陰極加熱の飽和点が検出できる。
【0033】次に、加速電圧Va とエミッション電流I
e に応じた陰極加熱の飽和点の判定条件の決定について
説明する。本件発明者は、先に特開平9−231930
号において、広い加速電圧範囲(例えば1〜50kV)と
広いエミッション電流範囲(例えば1μ〜 200μA)に
対して、電子銃の軸合わせ等を必要としない陰極加熱の
飽和点の判定法を提案した。次に、この飽和点判定法の
概要について説明する。
【0034】まず、陰極に供給する加熱電流をステップ
状に変化させ、その度毎にそのときのエミッション電流
Ie を取り込む。n(=1,2,・・・)回目の測定点
における陰極加熱量をFc(n),n回目と(n+1)回
目のステップのときのエミッション電流をIe(n),I
e(n+1)とすると、次式(1)によってエミッション
電流の差分ΔIe(n)が得られる。 ΔIe(n)=Ie(n+1)−Ie(n) ・・・・・・・・・(1) 次に、この差分ΔIe(n)を、n回目と(n+1)回目
のステップでのエミッション電流の平均値で規格化した
差分 dIe(n)を、次式(2)により求める。 dIe(n)={Ie(n+1)−Ie(n)}/〔{Ie(n)+Ie(n+1)} /2〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・(2) 次に、上記規格化した差分のn回目と(n+1)回目の
値から、規格化差分の増加比k(n)を次式(3)で求
める。 k(n)= dIe(n)/ dIe(n+1) ・・・・・・・・(3) そして、上記規格化差分 dIe(n)と、該規格化差分の
増加比k(n)が、n=n0 において、所定の判定値 d
Ie0及びk0 に対し、次式(4),(5)を満たしたと
き、すなわちエミッション電流の変化が十分小さくなっ
たとき、その時点の前のステップにおける加熱量Fc(n
0 −1)を飽和点として判定するものである。 判定条件 :k(n0)≦k0 ・・・・・・・・・・・・・(4) 副判定条件: dIe(n0)≦ dIe0 ・・・・・・・・・・・(5)
【0035】本発明においては、上記所定の判定値 dI
e0及びk0 を一定値とするのではなく、設定した加速電
圧Va と前述の陰極加熱の仮設定値Fc =Fctにおける
エミッション電流Ie =Ietに応じて、データテーブル
を用いて、次式(6),(7)に示すように、判定条件
の値k0 及び副判定条件の値 dIe0を定めるものであ
る。 判定条件の値 k0 =k0(Va ,Iet) ・・・・・・・・(6) 副判定条件の値 dIe0= dIe0(Va ,Iet) ・・・・・(7)
【0036】このように、判定条件の値k0 及び副判定
条件の値 dIe0を定めることにより、飽和点の判定がよ
り正確に行えるようになるだけでなく、加速電圧Va や
陰極加熱の仮設定におけるエミッション電流Ietに応じ
た柔軟な加熱設定の選択が可能になる。例えば、加速電
圧Va が低い場合には飽和点における加熱は小さくて済
むので、多少過飽和気味に設定されても寿命への影響は
小さくて済む。また、加速電圧Va が高くエミッション
電流Ietが大きい場合には、寿命への影響を考慮し、陰
極加熱量を若干不足気味に設定することもできる。
【0037】次に、上記図1に示した実施の形態に係る
電子線装置の変形例について説明する。図1に示した実
施の形態において、エミッション電流検出器7を、測定
レンジが切り換えられるように構成を変更できることは
明らかである。このようにエミッション電流検出器7の
測定レンジを切り換えられるように構成することによ
り、前記実施の形態の基本動作で説明した陰極加熱の仮
設定値Fc =Fctにおいて測定されたエミッション電流
Ie =Ietを用いて、飽和点検出で使用するエミッショ
ン電流検出器7の測定レンジを決定することができる。
すなわち、当該電子線装置で使用する加速電圧とエミッ
ション電流の使用範囲においては、陰極加熱の仮設定値
Fc =Fctで測定されたエミッション電流Ie =Ietに
対し飽和点におけるエミッション電流Ie =Iesは、最
大でも仮設定値に対応するエミッション電流Ietより10
%程度大きいだけであるから、この10%程度大きな値を
スケールオーバーせずに測定できるレンジを設定でき
る。例えば、フルスケール値を連続的にIet×1.2 とし
たり、少なくともIet×1.2 を測定できる段階的な値に
することもできる。
【0038】このように構成することにより、陰極加熱
の飽和点検出動作で行われるエミッション電流Ie のサ
ンプリングにおいて、レンジ切り換え等の時間損失や、
レンジ切り換え中に発生する測定間隔のばらつきに起因
する飽和点判定の誤りを防ぐことができる。
【0039】ところで、図1に示した電子線装置におい
て、与えられた加速電圧Va に対して、バイアス電圧−
(Vg −Va )が負に大きくなると、電子放出の抑制効
果が大きくなり、エミッション電流Ie が急激に減少す
る現象、すなわち“エミッション電流のカットオフ”と
呼ばれる現象が現れる。この領域付近における電子銃の
動作では、陰極の加熱の変化に対し、陰極の温度変化に
起因する熱膨脹等の影響でエミッションが不安定であ
り、飽和点判定を誤らせる原因になるばかりでなく、ビ
ーム電流も変化しやすい。
【0040】そこで、与えられた加速電圧Va に対し
て、前記カットオフ領域付近の不安定な動作にならない
ように、最低限必要なエミッション電流Iem=Iem(V
a )をデータテーブルを用いて定めるようにする。実測
によれば、加速電圧1kV〜50kVの範囲では、最低限
必要なエミッション電流Iemは、加速電圧Va が高いほ
ど大きな値になることが確認されている。この最低限必
要なエミッション電流Iem=Iem(Va )を用いると、
前述の陰極加熱の仮設定値Fc =Fctにおいて測定され
たエミッション電流Ie =Ietに対して、上記最低限必
要なエミッション電流Iem=Iem(Va )よりも大きな
エミッション電流が流れるように、バイアス切換装置3
を制御してグリッド電位−Vg を設定することができ
る。このグリッド電位−Vg の設定は、バイアス抵抗を
用いずに専用の電源を用いてもよいことは明らかであ
る。
【0041】また、図1に示した電子線装置において、
陰極1を加熱して長時間使用すると、バイアス条件を変
えなければ、陰極の蒸発に伴って陰極加熱の飽和点は徐
々に低い加熱量の方へ移行する。これは、陰極の蒸発に
よって陰極とグリッドとの間隔が拡がること、陰極の消
耗によって低い加熱電力でも温度が高くなること等の理
由によるものと考えられる。陰極の使用履歴を決める方
法としては、次の方法が挙げられる。 (a)制御部8又は操作表示部10の持つタイマー機能を
用い、実質的な使用時間tを求める方法。 (b)制御部8又は操作表示部10により、加熱量と加熱
時間の積算により、実質的な使用時間tや寿命τを推定
する方法(特願平10−61982号参照)。 (c)おおよその使用時間tを業務日誌等を参照して操
作表示部10から入力する方法。
【0042】このようにして求められた陰極の使用時間
tに基づいて、飽和点検出における加熱初期値の変更量
ΔFco=ΔFco(t)をデータテーブルから求め、前述
の陰極加熱の仮設定値Fc =Fctで測定されたエミッシ
ョン電流Ie =Ietから求められた加熱初期値Fco(V
a ,Iet)から減算した、次式(8)で示す値Fco′
を、使用履歴を考慮した陰極加熱の初期値とすることが
できる。 Fco′=Fco(Va ,Iet)−ΔFco(t) ・・・・・・(8)
【0043】このような使用履歴を考慮した陰極加熱の
初期値を用いることにより、通常の飽和点判定の初期値
をむやみに小さくする必要もなく、判定時間を短縮する
ことができる。また、飽和点のシフトによる過飽和設定
も防ぐことができる。ここで、飽和点のシフトとは前述
のように、使用時間と共に飽和点における陰極加熱量F
csが下がることを指しているが、陰極寿命付近では、こ
の飽和点における陰極加熱量Fcsは初期加熱量Fcoと同
程度になる。したがって、未使用の陰極を用いて最初に
設定した飽和点の陰極加熱量をそのまま使用すると、陰
極の寿命は著しく短いものになってしまう。
【0044】また、陰極加熱の飽和点が既に検出され、
その検出された陰極加熱で電子銃を継続的に使用してい
る場合、前述の使用履歴により、実際の飽和点における
陰極の加熱は、使用時間と共に低い方へ移行する。一
方、通常の継続的な使用状態においては、飽和点が全く
未知であるわけではなく、徐々に飽和点が低くなってい
るのを修正すればよいだけである。このような場合に
は、飽和点検出の初期値は、その時点の設定値から所定
の値だけ低い加熱量に設定し、その加熱量から飽和点検
出を行うことができる。このようにして飽和点検出を行
うことにより、飽和点判定に要する時間が短縮されるば
かりでなく、飽和点検出における陰極加熱の変化量も小
さいので、エミッション電流が安定になる時間も短縮さ
れる。
【0045】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1に係る発明によれば、加速電圧と陰極加熱
の仮設定値におけるエミッション電流に応じて、陰極加
熱の飽和点検出動作における初期値を決めるようにして
いるので、飽和点検出動作を初期値零から開始したり、
あるいはある固定値から開始するよりも短時間で陰極加
熱の飽和点を検出することが可能となる。また請求項2
に係る発明によれば、加速電圧と陰極加熱の仮設定値に
おけるエミッション電流に応じて、陰極加熱の飽和点判
定で用いる判定条件を決めるようにしているので、飽和
点の判定がより正確に行えるようになると共に、加速電
圧や陰極加熱の仮設定値におけるエミッション電流に応
じた柔軟な加熱設定の選択が可能となる。また請求項3
に係る発明によれば、陰極加熱の仮設定値におけるエミ
ッション電流に応じて、エミッション電流検出手段のレ
ンジ切り換えを行うように構成しているので、陰極加熱
の飽和点検出で行われるエミッション電流のサンプリン
グにおいて、レンジ切り換え等に要する時間損失をなく
し、レンジ切り換え中に発生する測定間隔のばらつきに
起因する飽和点判定の誤りを防止することができる。ま
た請求項4に係る発明によれば、与えられた加速電圧に
対し、カットオフ領域にならない最低限必要なエミッシ
ョン電流以上にエミッション電流を設定するように構成
しているので、エミッションが不安定になることがな
く、飽和点判定を誤らせることも防止することができ
る。また請求項5に係る発明によれば、陰極の使用履歴
に応じて飽和点検出における陰極加熱の初期値を変更す
るように構成しているので、通常の飽和点判定の初期値
をむやみに小さくする必要もなく、判定時間を短縮する
ことができ、また飽和点のシフトによる過飽和設定も防
ぐことが可能となる。また請求項6に係る発明によれ
ば、飽和点検出動作開始時における陰極加熱を基準にし
て狭い範囲で行う飽和点検出機能を設けているので、通
常の継続的な使用状態においては、飽和点判定に要する
時間が短縮されるばかりでなく、飽和点検出がより確実
に行われ、また飽和点検出における陰極加熱の変化量も
小さいので、エミッション電流が安定になる時間も短縮
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子線装置の実施の形態の基本構
成を示すブロック構成図である。
【図2】熱電子放出型の陰極を用いた電子銃の従来の構
成例を示す図である。
【図3】陰極温度とエミッション電流との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 陰極 2 陰極加熱電源 3 バイアス切換装置 4 高圧電源 5 帰還抵抗 6 陽極 7 エミッション電流検出器 8 制御部 9 信号線 10 操作表示部 11 グリッド
フロントページの続き (72)発明者 吉田 康二 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 (72)発明者 大津 侑三 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 Fターム(参考) 5C030 BB17 BC02 BC03 BC06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を放出する陰極と、該陰極を加熱す
    るための電流を供給する陰極加熱電源と、前記陰極に電
    子引出しと加速のための電位を供給する電源と、陽極
    と、前記陰極からの電子放出を抑制する抑制電極と、前
    記陽極と抑制電極間のバイアス電圧を変えるバイアス切
    換手段と、前記陰極からの電子のエミッション電流を検
    出する手段と、上記各構成要素を制御する制御手段とを
    備え、該制御手段は、前記陰極の動作温度を設定するた
    めの陰極加熱の飽和点検出動作における初期値を、前記
    陽極と陰極間の電位差である加速電圧と陰極加熱の仮設
    定値におけるエミッション電流に応じて決定するように
    構成されていることを特徴とする電子線装置。
  2. 【請求項2】 電子を放出する陰極と、該陰極を加熱す
    るための電流を供給する陰極加熱電源と、前記陰極に電
    子引出しと加速のための電位を供給する電源と、陽極
    と、前記陰極からの電子放出を抑制する抑制電極と、前
    記陽極と抑制電極間のバイアス電圧を変えるバイアス切
    換手段と、前記陰極からの電子のエミッション電流を検
    出する手段と、上記各構成要素を制御する制御手段とを
    備え、該制御手段は、前記陰極の動作温度を設定するた
    めの陰極加熱の飽和点判定で用いる判定条件を、前記陽
    極と陰極間の電位差である加速電圧と陰極加熱の仮設定
    値におけるエミッション電流に応じて決定するように構
    成されていることを特徴とする電子線装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記陰極加熱の仮設定
    値におけるエミッション電流に応じて、エミッション電
    流検出手段のレンジ切り換えを行うように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に係る電子線装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、与えられた加速電圧に
    対しエミッション電流がカットオフ領域にならないよう
    に、前記陰極加熱の仮設定値におけるエミッション電流
    が最低限必要なエミッション電流以上になるようにバイ
    アス電圧を設定するように構成されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記陰極加熱の飽和点
    検出動作における初期値を、前記陰極の使用時間や残り
    寿命等の使用履歴に応じて変更するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に係る
    電子線装置。
  6. 【請求項6】 電子を放出する陰極と、該陰極を加熱す
    るための電流を供給する陰極加熱電源と、前記陰極に電
    子引出しと加速のための電位を供給する電源と、陽極
    と、前記陰極からの電子放出を抑制する抑制電極と、前
    記陽極と抑制電極間のバイアス電圧を変えるバイアス切
    換手段と、前記陰極からの電子のエミッション電流を検
    出する手段と、上記各構成要素を制御する制御手段とを
    備え、該制御手段は、前記陰極の動作温度を設定するた
    めの陰極加熱の飽和点検出動作における初期値を、該飽
    和点検出動作開始時の陰極加熱を基準にし、該検出動作
    開始時の陰極加熱よりも所定の値だけ小さな加熱に設定
    するように構成されていることを特徴とする電子線装
    置。
JP20109998A 1998-07-02 1998-07-02 電子線装置 Expired - Fee Related JP3535387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20109998A JP3535387B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 電子線装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20109998A JP3535387B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 電子線装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000021341A true JP2000021341A (ja) 2000-01-21
JP3535387B2 JP3535387B2 (ja) 2004-06-07

Family

ID=16435389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20109998A Expired - Fee Related JP3535387B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 電子線装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3535387B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7205540B2 (en) 2001-09-06 2007-04-17 Ebara Corporation Electron beam apparatus and device manufacturing method using same
JP2008027824A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Shimadzu Corp 電子銃フィラメントのモニタ方法、および制御方法
JP2010062374A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7205540B2 (en) 2001-09-06 2007-04-17 Ebara Corporation Electron beam apparatus and device manufacturing method using same
US7479634B2 (en) 2001-09-06 2009-01-20 Ebara Corporation Electron beam apparatus and device manufacturing method using the same
JP2008027824A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Shimadzu Corp 電子銃フィラメントのモニタ方法、および制御方法
JP2010062374A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3535387B2 (ja) 2004-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3021346B1 (en) High-frequency circuit system and heater voltage control method
US9497839B2 (en) Boosting/blanking the filament current of an X-ray tube
US7550719B2 (en) Electron beam source device available for detecting life span of filament
US6492640B2 (en) Mass spectrometer with ionization device
KR20040042882A (ko) 이온원의 필라멘트 수명 예측방법 및 이온원장치
JP4801451B2 (ja) 走査電子顕微鏡等に用いる電子銃の制御装置及び制御方法
JP2000021341A (ja) 電子線装置
KR100348154B1 (ko) 필라멘트 수명 진단회로를 갖는 마그네트론 마이크로파 발생장치
US8653405B2 (en) Method for operating a vacuum plasma process system
JP2001076634A (ja) 集束イオンビーム装置
US5111053A (en) Controlling a liquid metal ion source by analog feedback and digital CPU control
JP2002208368A (ja) 電子放射型電子銃
WO2000052730A1 (fr) Source d'ions de metaux liquides et procede permettant de mesurer sa resistance a l'ecoulement
JP3418941B2 (ja) 電子線発生装置
JP3365600B2 (ja) 電子銃におけるフィラメントの動作温度決定方法及び電子線装置
JPH10208653A (ja) イオン源装置及びこれを用いた集束イオンビーム装置
JPS6311620B2 (ja)
JPH11250845A (ja) 電子線源
JP2660052B2 (ja) 測光回路
KR20230067784A (ko) 디지털 엑스선 장치 및 이를 이용한 엑스선 튜브의 이력 관리 방법
JP2000121800A (ja) 電子線照射装置
JPH08236052A (ja) 荷電粒子線装置における荷電粒子源位置調整方法及びその装置
JPH02152149A (ja) 電子銃電源装置
KR100290362B1 (ko) 자동차의 공회전수 보상방법
JP2007012538A (ja) 電界放射型電子銃を用いた電子線装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees