JP2000021020A - 光記録媒体およびその製造法 - Google Patents

光記録媒体およびその製造法

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JP2000021020A
JP2000021020A JP10183998A JP18399898A JP2000021020A JP 2000021020 A JP2000021020 A JP 2000021020A JP 10183998 A JP10183998 A JP 10183998A JP 18399898 A JP18399898 A JP 18399898A JP 2000021020 A JP2000021020 A JP 2000021020A
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metal thin
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Keiichiro Yuzusu
須 圭一郎 柚
Naomasa Nakamura
村 直 正 中
Katsutaro Ichihara
原 勝太郎 市
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収率調整相変化媒体のオーバーライトジッ
ターとノイズの低減を両立した高密度記録可能な光ディ
スクの提供。 【解決手段】 基板上に、相変化光記録層と、金属薄膜
層とを具備してなる光記録媒体であって、金属薄膜層に
隣接してシード層をさらに具備してなり、このシード層
が、その面上に金属薄膜層を形成させるときに金属薄膜
層の2次元成長を促進するものであることを特徴とする
光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光を照射し
て情報の記録再生を行う相変化光記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、大容量性、高速アクセス
性、媒体可搬性を兼ね備えた大容量記憶メディアとし
て、昨今のパーソナルコンピューターの隆盛を支えてい
る。中でも相変化型光ディスクはシンプルな記録原理を
武器に最近実用化され始めている。
【0003】相変化型光ディスクの記録再生原理は、記
録時には基板上の記録層に半導体レーザーを照射して、
記録部位を結晶質から非晶質に変化させ、再生時は記録
部位の反射率変化を記録情報として読み取るというもの
である。
【0004】これをさらに説明すると以下の通りであ
る。まず、記録時には、相変化型光記録材料に比較的高
出力で短パルスのレーザービームを照射して、記録部位
を融点以上まで加熱した後、急速冷却することにより非
晶質の記録マークを形成させる。消去時には、記録時よ
りも低出力かつ長パルスのレーザービームを照射して、
結晶化温度以上で融点未満の温度にに保持させて当該部
位を結晶化させる。このように情報は、媒体上に非晶質
と結晶質の差として書き込まれ、それにより生じる反射
率の差を読みとることで再生される。
【0005】このように相変化型光記録は非晶質一結晶
質の反射率の差を読み取るため、光学系の構造が簡単で
ある。また、光磁気型記録のように磁界を必要とせず、
光強度変調による重ね書き(オーバーライト)が容易で
あり、かつデータ転送速度が速いという特徴も持ってい
る。更に、CD−ROMをはじめとする再生専用ディス
クとの互換性にも優れている。
【0006】相変化型光ディスクの記録密度を向上させ
るためには、記録マーク間隔を短くする、記録マークを
小さくする、光源の短波長化などが考えられている。こ
のうち、記録マーク間隔を短くするためには、ランド・
グルーブ(L/G)記録やマーク長記録などが提案され
ている。このうちL/G記録方式を用いることにより従
来方式に比べて約2倍の高密度化が期待できる。またマ
ーク長記録方式は、記録マークエッジ部の反射率変化
(反射率の微分成分)を検出するもので、従来のマーク
ポジション記録に比べて約1.5倍の高密度化が期待で
きる。このような高密度化記録技術に加えて、ROM媒
体などに対して提案されている超解像技術を用いれば、
現状で約650Mbpsi(bit/inch2 )の記録密度を1
0〜20倍向上させることが可能であると予想されてい
る。
【0007】このような記録方式に加えて、光源の波長
を短くすることも更なる高密度化に有効と考えられてい
る。光学レンズを用いてレーザー光源を絞る場合その最
小スポットは光源の波長に依存しており、波長が短くな
るほど光スポットは小さくすることができることから、
記録密度は光源波長に反比例して高密度化することがで
きる。このように高密度化の可能性を秘めた相変化型記
録媒体であるが、数万回以上の書き換えを可能にするた
めには解決すべき課題が数多く残されている。
【0008】例えば記録消去を繰り返し行った場合、過
去の記録マークの消去が不十分だとオーバーライトジッ
ター(以下、OWジッターという)の増加を招き結果と
してビットエラーレート(以下BERという)増加の原
因となる。オーバーライト時に十分な消去率が得られな
い原因は数多くあるが、中でも非晶質と結晶質の光吸収
率の差が大きな原因のひとつである。
【0009】例えば、基板上に、透明誘電体保護層/相
変化記録層/透明誘電体保護層/反射層の順で積層され
た4層構造の記録媒体の場合、非晶質マークは反射率が
高く、その周りの結晶領域は反射率が低いため、光吸収
率は前者が低く後者が高い。更に、結晶が溶融する場合
には溶融潜熱を必要とするため、より一層非晶質と結晶
質の到達温度差が顕著になる。このようにオーバーライ
ト時には非晶質記録マークと結晶領域とで到達温度が異
なるため、新しい記録マークが過去の記録マークと結晶
領域とにまたがって形成されようとした場合、過去の記
録マークにかかった部分は非晶質化が十分でなくなる可
能性が出てくる。この記録マークの乱れがOWジッター
ひいてはBERの増加を引き起こすと考えられている。
【0010】このような記録マークの乱れを解決する手
段として、基板と透明誘電体保護層の間に半透明金属薄
膜層を挿入した吸収率調整媒体が提案されている。この
ような吸収率調整媒体は非晶質部の反射率が高く、結晶
質部の反射率が低くなるように光学的に調整されている
ため、両者の到達温度の差を小さくすることができる。
4層媒体における結晶質の吸収率(Ac)と非晶質の吸
収率(Aa)の比Ac/Aaが1以下であるのに対して、
吸収率調整媒体のAc/Aaは1から1.7程度まで幅広
く選択することができる。
【0011】しかし吸収率調整媒体に半透明金属層とし
て用いられるAu、Ag、Cu、およびその他は、その
成膜過程において3次元的な成長をする傾向が強く、実
際に用いられる膜厚である数10nm以下では島状薄膜
となる可能性が高い。島状に成長した半透明金属層は、
その表面粗さや粒径によって光ディスクのノイズの原因
となることがある。そこで吸収率調整媒体においてOW
ジッターが小さくかつノイズも低い光ディスクを提供す
るためには、半透明金属層の島状成長を抑制する必要が
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸収
率調整媒体において、非晶質と結晶質の光吸収率のバラ
ンスをとるための半透明金属層が島状成長することを抑
制して、ディスクノイズを低減することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】[発明の概要] <要旨>本発明の光記録媒体は、基板上に、光照射によ
って結晶状態と非晶質状態を遷移する相変化光記録層
と、相変化光記録層に入射する光を調製するための金属
薄膜層とを具備してなる光記録媒体であって、金属薄膜
層に隣接してシード層をさらに具備してなり、このシー
ド層が、その面上に金属薄膜層を形成させるときに金属
薄膜層の2次元成長を促進するものであることを特徴と
するものである。
【0014】また、本発明の光記録媒体の製造法は、下
記の工程を含んでなることを特徴とするものである。 (1)基板上に、シード層を形成させる工程(ここで、
シード層はその面上に金属薄膜層を形成させるときに金
属薄膜層の2次元成長を促進するものである)、(2)
シード層に隣接して、金属薄膜層を形成させる工程、お
よび(3)相変化光記録層を形成させる工程。
【0015】<効果>本発明によれば吸収率調整のため
の金属薄膜層を有する相変化媒体のオーバーライトジッ
ターとノイズの低減を両立させることが可能となり、高
密度記録可能な光ディスクを提供することができる。
【0016】[発明の具体的説明] <基板>本発明の光ディスクの基板には、任意の材料を
用いることができるが、一般的には、樹脂、酸化物、お
よびその他が用いられる。より具体的には、アクリル樹
脂、ポリカーボネート、酸化ケイ素、ガラス、およびそ
の他が挙げられる。これらは、光ディスクの種類に応じ
て選択される。通常、記録または再生に用いられる光
は、基板を通して記録層に照射されるので、基板は記録
または再生に用いられる光の透過率が高いことが好まし
い。
【0017】また、昨今、記憶媒体としての光ディスク
は、実際に使用されるときの回転速度が速くなる傾向に
あり、軽量のものがより好ましい。
【0018】<相変化光記録層>本発明の光記録媒体お
ける相変化光記録層は、光の作用により光記録層を結晶
質から非晶質に変化させることにより情報を記録するこ
とができるものである。このような光記録層に用いるこ
とのできる材料は、一般的に用いられるものから任意に
選択することができる。具体的にはGeSbTe、In
SbTe、AgInSbTe、GeSeTe、TbTe
Sb、InSeTl、TeOxGeSn、およびその他
を用いることができる。必要に応じて、これらの材料に
その他の添加剤を添加することもできる。
【0019】<金属薄膜層>本発明の光記録媒体におけ
る金属薄膜層は、相変化光記録層に入射する光を調整
し、前記した光記録層に生じる結晶質の部分と非晶質の
部分との吸収差を低減するためのものである。このよう
な作用を有する金属薄膜層は、一般にはAu、Ag、C
u、およびその他の材料で形成される。その層の厚さ
は、光学的な効果により決まるが、一般には20nm以
下であることが好ましい。
【0020】<シード層>本発明における相変化光記録
媒体は、シード層を具備してなるものである。このシー
ド層は、その上に形成される金属薄膜層の島状成長を抑
制して2次元成長を促進させる作用を有するものであ
る。
【0021】シード層は、このような作用を有する任意
の材料により形成させることができるが、例えば、S
i、Al、Ta、Ti、Co、Zr、Pb、Ag、Z
n、Sn、Ca、V、Cu、およびFeの酸化物、窒化
物、炭化物、およびフッ化物からなる群から選ばれるも
のが挙げられる。効果的な化合物の具体的としてはは、
SiO2、Al23、TaO、TiO2、CoO、ZrO
2、Pb23、AgO、ZnO、SnO、CaO、V2
5、CuO、Cu2O、およびFe23などの酸化物、S
iON、SiAlONなどの複合窒化物、MgF2、C
aF2などのフッ化物が挙げることができる。これらの
化合物は、任意のものを組み合わせて用いることもでき
る。また、シード層には本発明の効果を損なわない任意
の材料を組み合わせて用いることもできる。さらに、こ
こに挙げた酸化物を薄膜として成膜する場合、成膜法や
条件により微妙に組成比が変動することがあるが、上記
組成比からずれることがあっても、本発明の効果を損な
わない範囲であれば許容される。
【0022】シード層は光学的に無視し得る、すなわち
光源波長に対して透明であることが望ましい。このよう
な立場から、消衰係数kが0.5以下であることが好ま
しく、0.2以下であることがより好ましい。
【0023】またシード層の屈折率は基板のそれに近い
ことが望ましく、1.3以上1.7以下であることが好
ましい。
【0024】このようなシード層上に金属薄膜を成膜す
ると、成膜される金属は2次元(面内)方向のマイグレ
ーションが大きくなり層状成長を繰り返す。これによっ
て相対的に島状成長が抑制されるが、抑制効果はシード
層の種類や膜厚および半透明金属薄膜層の膜厚に左右さ
れる。吸収率調整媒体で主に用いられる20m以下のA
u、Ag、またはCuなどを金属薄膜層に用いる場合に
は、シード層の膜厚が5nm以上であることが好まし
く、20nm以上がより好ましい。
【0025】またこれらのシード層は本発明の効果を損
なわない範囲であれば、複数以上のシード層を組み合わ
せても効果があり、例えばSiO2とAl23の2層と
してもよく、更に3層以上としても効果が得られる。
【0026】なお、シード層の作用からわかるように、
金属薄膜層はシード層に隣接して形成されるべきもので
ある。
【0027】ここで示したシード層は一般的な物理蒸着
法で形成することができる。RF/DCスパッタ法をは
じめ、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、分子線エピ
タキシー(MBE)法およびその他の、あらゆる成膜法
で形成させることができる。
【0028】本発明のシード層は、それだけで本発明の
効果を奏し得るものであるが、成膜プロセスにより、本
発明の効果をさらに増大させることができる。例えばR
Fスパッタ法で成膜した後、シード層の表面をバイアス
スパッ夕して、表面モフォロジーを改質すると島状成長
抑制効果を高めることができる。
【0029】本発明におけるシード層の効果はSTM、
AFM、SEMなどの表面形状評価装置によって直接観
察することができる。
【0030】<光記録媒体>本発明の光記録媒体は、前
記した相変化光記録層、金属薄膜層、およびシード層を
基板上に具備してなるものである。本発明の光記録媒体
は、必要に応じて、任意のその他の層を具備してなるこ
ともできる。例えば、光記録層の記録効率を改良するた
めの反射層や、光記録層に隣接して誘電体層を設けるこ
ともできる。
【0031】本発明の光記録媒体は、このような層を基
板上に順次形成させることにより製造される。具体的に
は、下記の工程により製造される。 (1)基板上に、シード層を形成させる工程(ここで、
シード層はその面上に金属薄膜層を形成させるときに金
属薄膜層の2次元成長を促進するものである)、(2)
シード層に隣接して、金属薄膜層を形成させる工程、お
よび(3)相変化光記録層を形成させる工程。
【0032】必要に応じて、工程(3)の前後に誘電体
層を形成させる工程を組み合わせたり、最終工程として
反射層を形成させる工程を組み合わせることもできる。
【0033】各層を形成させる方法は任意であるが、一
般的には物理蒸着法または化学蒸着法が用いられる。よ
り具体的には、RF/DCスパッタ法、電子ビーム蒸着
法、抵抗加熱蒸着法、MBE法、CVD法、およびその
他が挙げられる。
【0034】
【実施例】本発明の実施例を例にしたがい説明すると以
下の通りである。
【0035】実施例1 0.6mm厚のポリカーボネート基板上に、Au層を有す
る吸収率調整媒体を形成したディスクBと、Al23
らなるシード層をポリカーボネート基板とAu層の間に
挿入した6層構成のディスクAを作製した。
【0036】まず成膜装置内で5×10-4(Pa)以下
まで排気したポリカーボネート基板上に、Al23ター
ゲットにRF電力500Wを印加することで、5nmの
厚さのAl23層を成膜し、以下AuターゲットにDC
電力50Wを印加することで11nmの厚さのAu層、
ZnS(80)一SiO2(20)ターゲットにRF電
力500Wを印加することで85nmの層、Ge2Sb2
Te5ターゲットにRF電力50Wを印加することで1
0nmの厚さの層、再びZnS(80)一SiO2(2
0)ターゲットにRF電力500Wを印加して30nm
の厚さの層、最後にAlTiターゲットにDC電力50
0Wを印加して100nmの厚さの層を順次成膜してデ
ィスクAとし、同じ手順でAl23層を成膜しなかった
ものをディスクBとした。ディスクA、Bの層構成をそ
れぞれ図2(a)および(b)に示す。成膜後、0.6
nm厚のダミーポリカーボネート基板を貼り合わせてデ
ィスク評価に供した。評価条件は表1に示す通りであ
る。
【0037】 表1.ディスクの評価条件 レーザー出力 記録/消去:2〜14mW、再生:1mW 光源波長 660nm ディスク回転数(線速度) 8.21m/s 対物レンズNA 0.6μm トラックピッチ 0.6μm 最短ビット長 0.28μm 記録パターン 3T〜11T 変調方式 (8,16)RLL
【0038】得られたディスクAとBの初期化前後のノ
イズを表2に示す。なお表中のデータは細密パ夕一ン3
T信号の周波数9.76MHzにおけるものである。 表2.ディスクA、Bのノイズデータ 初期化前 初期化後 3T記録後 ディスクA −78dB −83dB −81dB ディスクB −75dB −80dB −78dB
【0039】表2から明らかなように、本発明によるA
23シード層を有したディスクAは初期化前後および
記録後もディスクBより3dB低い値を示すことがわか
る。
【0040】またAl23シード層の効果を確認するた
めにAFMにより観察した。ディスクAは表面のRa
(表面平均粗さ)が1nm以内であるのに対して、ディ
スクBの表面はRaが5nmであり、ディスクAのほう
が表面が平滑であった。
【0041】この結果より、本例におけるAl23シー
ド層を用いれば、光記録媒体のノイズ低減に大きな効果
があることを確認できた。
【0042】実施例2 シード層としてSiO2を用いた他は、実施例1と同様
の手法および層構成で成膜してディスクを作製した。こ
のとき、SiO2シード層の膜厚を変化させてオーバー
ライト特性を評価した。記録パワー10mW、消去パワ
ー4mWとして3Tパターンのオーバーライトを繰り返
し、100回後のCNRとノイズを測定した。得られた
結果とSiO2シード層の膜厚との関係は図3に示す通
りである。
【0043】本発明の光記録媒体は、シード層を有さな
い場合(すなわちSiO2層の厚さが0の場合)に比べ
てノイズレベルで4dB前後低く、その効果はCNR向
上に反映されている。またSiO2シード層の膜厚は1
0nm以上になると、その効果がほぼ一定になってい
る。
【0044】この結果より、本例におけるSiO2シー
ド層を用いればノイズ低減に大きな効果があり、旦つそ
の効果は直接CNR向上に反映されることが確認でき
た。また、このとき、SiO2シード層の厚さが10n
m以上であることが好ましいこともわかった。
【0045】実施例3 シード層としてをZnO用いた他は、実施例1と同様の
手法および層構成で成膜してディスクを作製した。この
とき、シード層の膜厚を変化させてオーバーライト特性
を評価した。記録パワー9mW、消去パワー3.5mW
として3Tパターンのオーバーライトを繰り返し、10
0回後のCNRとノイズを測定した。得られた結果とZ
nOシ一ド層の膜厚との関係は図4に示す通りである。
【0046】シード層を有さない場合に比べてノイズレ
ベルで3dB前後低く、その効果はCNR向上に反映さ
れている。またZnOシード層の膜厚は15nm以上で
その効果がほぼ一定になっている。
【0047】この結果より、本例におけるZnOシード
層を用いればノイズ低減に大きな効果があり、旦つその
効果は直接CNR向上に反映されることが確認できた。
また、このとき、ZnOシード層の厚さが15nm以上
であることが好ましいこともわかった。
【0048】実施例4 シード層をZrO2/TiO2の2層構造とした他は、実
施例1と同様の手法で、ポリカーボネート基板上にZr
2/TiO2/Au(13nm)/ZnS−SiO
2(96nm)/Ge2Sb2Te5(20nm)/ZnS
−SiO2(210nm)AlMo(50nm)の順で
成膜してディスクを作製した。ここでシード層を構成す
る2層の膜厚は同じにしており、例えばシード層の厚さ
10mのときはZrO2を5nm、TiO2を5nmとし
た。また、シード層成膜後、30秒の基板バイアススパ
ッタを施しシード層の表面改質を行った。
【0049】このとき、シード層の膜厚を変化させてオ
ーバーライト特性を評価した。記録パワー11mW、消
去パワー4mWとして3Tパターンのオーバーライトを
繰り返し、100回後のCNRとノイズを測定した。得
られた結果とシード層の膜厚の関係は図5に示すとおり
である。
【0050】この結果より、本例におけるZrO2/T
iO2シード層を用いればノイズ低減に大きな効果があ
り、旦つその効果は直接CNR向上に反映されることが
確認できた。また、このとき、ZrO2/TiO2シード
層の厚さが5nm以上であることが好ましいこともわか
った。
【0051】また、シード層の表面改質のための基板バ
イアススパッタを用いればノイズ低減に大きな効果があ
ることもわかった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば吸収率調整のための金属
薄膜層を有する相変化媒体のOWジッターとノイズの低
減を両立させることが可能となり、高密度記録可能な光
ディスクを提供することができることは、[発明の概
要]の項に前記したとおりである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光記録媒体の層構成の一例を示す
断面模式図。
【図2】実施例1における、(a)シード層を有する光
記録媒体の層構成と、(b)シード層を有さない光記録
媒体の層構成を示す断面模式図。
【図3】実施例2における6層構成の光記録媒体のCN
Rおよびノイズ特性のシード層厚依存性を示す図。
【図4】実施例3における6層構成の光記録媒体のCN
Rおよびノイズ特性のシード層厚依存性を示す図。
【図5】実施例4における7層構成の光記録媒体のCN
Rおよびノイズ特性のシード層厚依存性を示す図。
【符号の説明】
1 ポリカーボネート基板 2 シード層 3 半透明金属層 4 透明誘電体保護層 5 光記録層 6 透明誘電体保護層 7 反射眉 12 Al23シード層 13 Au半透明層 14 ZnS−SiO2保護層 15 Ge2Sb2Te5記録層 16 ZnS−SiO2保護層 17 AlTi反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市 原 勝太郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5D029 LC03 LC06 NA07 5D121 AA03 EE03 EE13 EE14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、光照射によって結晶状態と非晶
    質状態を遷移する相変化光記録層と、相変化光記録層に
    入射する光を調整するための金属薄膜層とを具備してな
    る光記録媒体であって、金属薄膜層に隣接してシード層
    をさらに具備してなり、このシード層が、その面上に金
    属薄膜層を形成させるときに金属薄膜層の2次元成長を
    促進するものであることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】シード層の屈折率nが1.3以上1.7以
    下であり、消衰係数kが0.5以下である、請求項1に
    記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】上記シード層が、Si、Al、Ta、T
    i、Co、Zr、Pb、Ag、Zn、Sn、Ca、V、
    Cu、およびFeの、酸化物、窒化物、炭化物およびフ
    ッ化物からなる群のうち少なくとも1種を含んでなる、
    請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】シード層の厚さが、5nm以上である、請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】下記の工程を含んでなることを特徴とす
    る、光記録媒体の製造法。 (1)基板上に、シード層を形成させる工程(ここで、
    シード層はその面上に金属薄膜層を形成させるときに金
    属薄膜層の2次元成長を促進するものである)、(2)
    シード層に隣接して、金属薄膜層を形成させる工程、お
    よび(3)相変化光記録層を形成させる工程。
  6. 【請求項6】金属薄膜層を物理蒸着法により形成させ
    る、請求項5に記載の光記録媒体の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596366B2 (en) 2000-08-02 2003-07-22 Mitsubishi Chemical Corporation Optical recording medium and process for producing an optical recording medium

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