JP2000020423A - リアルタイム情報配信方法 - Google Patents

リアルタイム情報配信方法

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JP2000020423A
JP2000020423A JP10199587A JP19958798A JP2000020423A JP 2000020423 A JP2000020423 A JP 2000020423A JP 10199587 A JP10199587 A JP 10199587A JP 19958798 A JP19958798 A JP 19958798A JP 2000020423 A JP2000020423 A JP 2000020423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーバとクライアントとの間で直接通信ができ
なくも、サーバ側の情報が更新された際に即座にクライ
アントに通知可能とする。 【解決手段】サーバ10は、クライアント11からペー
ジ要求を受けると、要求されたページをクライアント1
1に返す。ここで、クライアント11からの要求とそれ
に対するサーバ10の応答には、同じコネクションID
(Conn1)が付される。クライアント11はページ
の解析をし、その中にイベント要求が記述されていれば
当該要求を別のコネクションID(Conn2)を付し
てサーバ10に送る。するとサーバ10は、イベントが
発生する毎に、そのコネクションID(Conn2)を
用いクライアント11にイベントを送信する。クライア
ント11はこのイベントを処理し、表示中の画面に反映
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クライアントサー
バ方式のシステム、例えば情報提供サーバ及び情報表示
クライアントがネットワークを介して接続されるシステ
ムに係り、特にサーバ側での情報更新をクライアント側
に通知するのに好適なリアルタイム情報配信方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、WWW(Wor1d Wide
Web)と呼ばれるシステムが社会システムとして浸透
し、様々な情報がWWWを介して提供されている。WW
Wはサーバ(情報提供サーバ)とクライアント(情報表
示クライアント)から構成される、インターネットを利
用した分散型の情報提供/情報表示(情報閲覧)システ
ムである。一般に、サーバはページと呼ばれる文書単位
でクライアントヘ情報を提供する。このページはHTM
L(HyperText Markup Langua
ge)と呼ばれる形式のフォーマットで記述されている
ファイルである。クライアントは通常、ブラウザと呼ば
れる情報表示(情報閲覧)用のソフトウェアを用いて実
現されており、サーバにアクセスし、画像や音声などを
含む文書を表示することができる。
【0003】WWWの一般的な使われ方は、ブラウザか
らサーバに表示したいページのアドレス(URLと呼ば
れる)を要求し、サーバはそのアドレスに対応するペー
ジをクライアントに返すというものである。ここで注意
しなければならないのは、ブラウザから明示的な要求が
ない限り、サーバは何もしないということである。これ
は、サーバに蓄えてあるページが変更されても、ブラウ
ザからは変更を即座に知ることができないとことを意味
する。
【0004】サーバにあるページが更新されたことをブ
ラウザ側でできるだけ早く知るためには、ブラウザは常
にサーバのページが更新されたかどうかを定期的にアク
セスする必要がある。例えば、ニュースや天気予報など
のようなサーバ側のページが時々刻々変更されるような
ページをブラウザで表示している場合、サーバ側でペー
ジが更新されてもブラウザの画面は変わらない。そこ
で、ユーザが明示的に、ブラウザ(の情報表示画面)に
付加されているリロードボタンなどを押すことで、サー
バに明示的に再アクセスしなければならない。
【0005】このような問題を解決するために、ユーザ
の明示的なリロードを行わなくても、自動的に定期的に
サーバにアクセスし、常に最新の情報を表示するような
ブラウザが知られている。つまり、ブラウザが情報の更
折を、ユーザに代わって白動的に行うものである。代表
的な例として、Point Cast社のPointC
astや、Marimba社のCastanet Tu
nerなどが知られている。
【0006】これらのブラウザでは、自動更新の時間間
隔などをユーザが指定できるとか、更新された場合でも
無駄なデータを転送しないように差分データだけをブラ
ウザが受け取るような工夫がされている。この種の自動
更新を行う機構は、しばしば、プッシュ機構と呼ばれ
る。その理由は、サーバで更新された情報がTV(テレ
ビジョン)放送のように自動的にブラウザに送られてく
るような感覚をユーザに与えるからでる。しかし、実際
に更新するのは、ブラウザてあり、単にユーザが明示的
にリロードボタンを押す作業をブラウザ側で自動化して
いるに過ぎない。ここでのプッシュ機構は、次に説明す
る、より本来の意味に近いプッシュ機構との区別を強調
するため、スマートプル機構と呼ばれることもある。
【0007】さて、サーバ側で更新された情報をブラウ
ザ側で自動的に更新するもう一つの手法について述べ
る。この手法は、情報提供サーバ(WWWサーバ)が提
供するHTMLファイルを拡張し、HTMLファイル中
に次回の更新時刻などの情報を記述する手段を設けるこ
とである。この場合、このHTMLファイルを受け取っ
たブラウザは、そのHTMLファイル中に記述されてい
る更新時刻などの情報を利用し、その時刻になったら、
サーバに新しい情報の提供を要求することで、サーバヘ
の無駄なアクセスがなく、あたかもリアルタイムで情報
が更新されたかのような効果をブラウザ側で実現するこ
とができる。この種の自動更新機構はプッシュ機構と呼
ばれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したスマートプル
機構及びプッシュ機構は、情報を更新する主体がブラウ
ザである点では類似している。スマートプル機構では、
サーバの情報が更新されたかどうかをブラウザ側から当
該サーバに確認するために、ブラウザが定期的にサーバ
に自動的にアクセスする。そのため、情報には何ら特別
な属性を必要としない半面、サーバの情報が実際には更
新されていない場合でも定期的なアクセスを繰り返さな
ければならず、無駄なアクセスが多いという問題点があ
る。
【0009】一方、プッシュ機構では、情報の中の属性
として次回に更新する時刻などが記述されたファイル
(HTMLファイル)を用いることから、サーバ側の情
報が更新されているかどうかを確認するための無駄なア
クセスを減らすことができる。しかし、このプッシュ機
構では、更新する時刻を予め知ることができるような情
報種類のものにしか有効ではない。即ちプッシュ機構で
は、非同期的に変更されるような情報の場合、クライア
ントが何時更新してよいか分からないので、問題の解決
とはならない。
【0010】更に、スマートプル機構及びプッシュ機構
のどちらの場合でも、更新間隔が極めて短い提供情報、
例えば1秒間隔で更新されるような情報に対しては、非
常に効率が悪いという問題がある。その理由は次の通り
である。一般にサーバとクライアント間で通信を始める
際には、送りたいデータを送る前に、まず幾つかの交信
のやりとり(ネゴシエーション)を行う必要がある。上
記の例では、このネゴシエーションを、1秒間隔で行わ
なければならない。つまり、提供情報の更新の時間間隔
が短い場合、情報本文を送るコストに比べ、このネゴシ
エーションのコストの比重が高くなり非常に効率が悪く
なる。
【0011】一方、サーバからクライアントのブラウザ
に更新情報を直接送ることができるならば、上記問題は
解決可能となる。しかし、この方式は現状のWWWのフ
レームワークに照らし合わせると現実的な解決ではな
い。その理由は次の通りである。
【0012】まず、現状のWWWでは、サーバとクライ
アント間に複数の中継サーバが存在することがある。中
継サーバの中には、ファイアーウォールと呼ばれる、情
報を一方向のみ転送するものがある。このファイアーウ
ォールは、特に企業などにおいて、外部からのシステム
(企業内システム)への進入を防ぐために一般的に用い
られている。
【0013】中魅サーバを介した場合、クライアントと
直接通信するのは、クライアントに最も近い中継サーバ
であり、サーバと直接通信できるのは、サーバに最も近
い中継サーバである。したがって、サーバから見た場
合、直接のクライアントはその中継サーバてあり、ユー
ザが用いているブラウザはサーバから感知できない。し
たがって、サーバからブラウザに直接更新通知を送るこ
とはできない。しかも、途中にある中継サーバは不特定
多数のクライアントあるいはサーバからアクセスされる
ため、信頼性や安定性に問題がある。
【0014】また、サーバからクライアントの動作を直
接知ることができないため、クライアントが現在どのペ
ージを表示しているかをサーバ側では感知することがで
きないという問題もある。このことは、あるブラウザが
ある特定のページを表示している間は、他のブラウザが
同じページを表示できなくするなどの排他制御ができな
い、もしくは非常に困難であることを意味する。そのた
め、利用可能なアプリケーションの種類が限られてしま
うという問題点がある。特に、制御機器をブラウザから
制御する場合などのように、一つのクライアントが独占
的(排他的)にサーバにアクセスし、機器を操作すると
いったアプリケーションの実装が困難である。
【0015】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、情報提供サーバとそのサーバに情報提供
を要求する情報表示クライアントとの間で直接通信する
ことができない状況において、サーバ側の情報が更新さ
れた場合に、即座にクライアントに通知することができ
るリアルタイム情報配信方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、サーバ側での情報更新の時間間隔が
極めて短い場合や、予め更新の時刻が分からないような
非同期的な情報更新の場合でも、クライアント側の画面
にサーバ側での情報更新を効率良く反映させ、しかもサ
ーバとクライアントとの間の通信の信頼性及び安定性を
高めることができるリアルタイム情報配信方法を提供す
ることにある。
【0016】本発明の更に他の目的は、複数のクライア
ントがある特定のページを同時に表示できないように排
他制御することができるリアルタイム情報配信方法を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報表示クラ
イアントからのページ要求により要求されたページ情報
を情報提供サーバから上記クライアントにネットワーク
を介して送信するリアルタイム情報配信方法であって、
クライアントからサーバに情報提供の要求が送られた場
合、当該要求が新規のページ情報を要求するページ要求
であるか、あるいは現在開かれているページ情報の更新
情報を要求するイベント要求であるかを当該サーバにて
判別し、ページ要求の場合には、要求されたページ情報
を1回だけ当該サーバからページ要求元のクライアント
に送信し、イベント要求の場合には、対応するページ情
報の更新に相当するイベントが発生する毎に、当該ペー
ジ情報の更新内容を反映させるためのイベント通知を上
記サーバからイベント要求元のクライアントに送信する
ことを特徴とする。
【0018】このような構成においては、従来から知ら
れている「ページ要求」の他に、現在開かれているペー
ジ情報の更新情報を要求する「イベント要求」という新
たな概念を導入し、サーバとクライアントを接続したま
まの状態で、クライアントからの1回のイベント要求に
対し、サーバからイベント発生に応じて継続的にイベン
ト通知をクライアントに送信することにより、サーバ側
でページ情報の更新が発生する毎に、その更新内容を自
動的にクライアント側に反映させることができ、しかも
サーバとクライアントとの間の通信の負荷を軽減するこ
とが可能となる。特に、イベントの発生頻度が1秒間隔
またはそれより短い程度のものに対して効率がよく、リ
アルタイム性が期待できる。更に、サーバはクライアン
トからの要求(イベント要求)に応じて継続的なイベン
ト通知を行うため、既存のWWWプロトコルのみを用い
て実現できる。
【0019】これに対して従来のWWW上のプッシュ技
術は、サーバで提供するページ情報の中に次にそのペー
ジ情報が更新される時刻などを記述することで、クライ
アント(ブラウザ)側でその時刻になったらサーバにア
クセスするというものであった。この技術では、時系列
データなどのような1秒程度の短い間隔で更新されるデ
ータについては、ネットワークの接続/切断が頻繁に発
生するため問題であった。
【0020】また本発明は、クライアントからのページ
要求に対してサーバから送信するページ情報中に、当該
ページ情報を受け取ったクライアントから上記のイベン
ト要求を発行させるための、つまりサーバでのイベント
通知を起動させるための少なくとも1つのイベント要求
情報を設定するようにしたことを特徴とする。
【0021】このような構成においては、要求したペー
ジ情報をサーバから受け取ったクライアント側では、当
該ページ情報中に設定されているイベント要求情報に従
って自動的にイベント要求を当該サーバに発行してイベ
ント通知を起動することができる。つまり、ページ情報
とイベントを関連付けることにより、クライアント側で
開かれているページ情報をサーバから送られてくるイベ
ント通知に応じて動的に変化させることができる。
【0022】さて、クライアントが正常にイベント通知
を受け取っているか否かをサーバから知るためには、実
際にイベント通知を送る必要がある。しかし、サーバに
おいてイベントが発生するまでは、そのことがわからな
いため、たとえクライアントでのページ処理が終了して
いても、サーバ側ではネットワーク接続のための負荷が
かかっている。
【0023】そこで本発明は、サーバでのイベント発生
毎に当該サーバからイベント要求元のクライアントにイ
ベント通知を送信する必要がある状況において、ある一
定時間イベントが発生しなかった場合には、イベント要
求元のクライアントの状態確認のための特別のイベント
通知(クライアント状態確認イベント通知)をサーバか
らクライアントに送るようにすると共に、サーバからの
(クライアント状態確認イベント通知を含む)イベント
通知時には、そのイベント通知に成功したか否かを当該
サーバにて確認し、イベント通知に失敗した場合には、
イベント通知に用いているネットワーク接続を当該サー
バ側で切断するようにしたことを特徴とする。
【0024】このような構成においては、ある一定時間
以上イベントが発生しない場合には、定期的にイベント
要求元のクライアントの状態確認のための特別のイベン
ト通知を明示的に発生して当該クライアントに送信する
ことにより、当該クライアントの状態を知ることができ
る。そこで、クライアントでのページ処理が終了してい
たり、ネットワークが切れているといった要因でイベン
ト通知(の送信)に失敗した場合には、サーバ側でネッ
トワーク接続を切断することにより、無駄な負荷を削減
することができる。
【0025】イベント通知に対するクライアント側の処
理として、イベント通知を受け取ったなら、その内容に
より画面に即座に反映させるという応用が考えられる。
そのためには、クライアント側で開かれているページ情
報が切り替えられる際には工夫が必要となる。
【0026】そこで本発明は、クライアントからのペー
ジ要求に対してサーバから送信するイベント要求情報付
きのページ情報中に、当該クライアントにより実行させ
る所定の手続きを設定し、当該ページ情報を受け取った
クライアントにおいて、当該ページ情報の表示から他の
ページ要求に対応したページ情報の表示に切り替える際
に、つまり別のページに移動する際には、当該イベント
要求に対するサーバからのイベント通知に関係するネッ
トワーク接続を上記所定の手続きに従ってクライアント
により切断させるようにしたことを特徴とする。
【0027】このような構成においては、クライアント
が別のページに移動したら、そのページの更新を反映さ
せるためのイベント通知を受け取るネットワーク(コネ
クション)がクライアント側で切断されるため、無駄な
通信を排除することができる。しかもクライアント側で
は、その処理のための特別な仕組みを必要としない。ま
た本発明は、クライアントからのページ要求に対してサ
ーバから送信するイベント要求情報付きのページ情報中
に、対応するイベントの発生が定期的であるか不定期的
であるかを示す情報、定期的である場合にはその時間間
隔の情報、及び当該クライアントにより実行させる所定
の手続きを設定し、当該ページ情報を受け取ったクライ
アントにより上記所定の手続きに従って、対応するイベ
ントの発生が定期的で、且つその時間間隔が定められた
間隔以上の場合に、イベント要求に対してサーバから送
られるイベント通知を受け取る毎にネットワーク接続を
一時的に切断し、上記時間間隔で決まるイベント発生予
定時期の到来を待って再びイベント要求を発行する動作
を実行させるようにしたことを特徴とする。
【0028】このような構成においては、イベント発生
が定期的で、且つ、その間隔が長い場合には、クライア
ント側にて一旦ネットワーク接続が切断され、イベント
が発生する予定の時刻に近づいたならば再びネットワー
ク接続がなされてイベント要求が発行されるため、無駄
なネットワークの負荷、及びサーバとクライアントのC
PUの負荷を削減できる。しかもクライアント側では、
その処理のための特別な仕組みを必要としない。
【0029】また本発明は、クライアントからのページ
要求に対してサーバから送信するイベント要求情報付き
のページ情報、またはクライアントからのイベント要求
に応じてサーバから送信するイベント通知の中に、当該
クライアントにより実行させる所定の手続きを設定する
と共に、上記イベント通知の中に、次に同じイベントが
発生する時刻情報を設定し、上記イベント通知を受け取
ったクライアントにより、上記所定の手続きに従って次
のイベント通知の到来を監視させ、上記受け取ったイベ
ント通知中の時刻情報の示す予定時刻にサーバから次の
イベント通知を受け取ることができなかった場合には、
当該クライアントからサーバにイベント要求を発行させ
るようにしたことを特徴とする。
【0030】このような構成においては、次にイベント
が発生する時刻が予測できる場合には、その時刻になっ
てもサーバからイベントが送られてこないならば、ネッ
トワークが一時的に切断された可能性があるとして、ク
ライアントから再びイベント要求が発行されるため、ネ
ットワーク接続を再開することができ、信頼性を高める
ことが可能となる。つまりイベント通知に用いるコネク
ションは、接続した状態を保ったままにしておくが、コ
ネクションが外的要因によリ切断されたら、クライアン
トから自動的に再接続することにより、不安定なネット
ワークであってもある程度の信頼性が期待できる。しか
もクライアント側では、その処理のための特別な仕組み
を必要としない。
【0031】また本発明は、クライアントからのページ
要求に対してサーバから送信するイベント要求情報付き
のページ情報の中に、クライアントから発行されるイベ
ント要求に次回イベント要求を発行する時刻情報を付加
させる手続きを設定し、上記ページ情報を受け取ったク
ライアントからサーバに対して時刻情報付きのイベント
要求が発行された場合には、当該サーバにおいて次のイ
ベント要求の到来を監視し、先行するイベント要求中の
時刻情報の示す予定時刻に次のイベント要求を受け取る
ことができなかった場合には、当該イベント要求に関係
するネットワーク接続を切断することを特徴とする。
【0032】このような構成においては、クライアント
からのイベント要求の発行予定時刻をサーバ側で知るこ
とができるため、その予定時刻になってもイベント要求
がなければ、サーバ側ではクライアントが正しく機能し
ていない(終了しているか、ネットワークが切断されて
いる)と判断し、ネットワーク接続を切断することによ
り、サーバの無駄なCPU負荷を削減することができ
る。しかもクライアント側では、次回のイベント要求の
発行予定時刻をサーバに通知するための特別な仕組みを
必要としない。
【0033】また本発明は、サーバ中に、複数のクライ
アントで同時に表示することが禁止される排他ページの
情報を登録しておき、サーバがクライアントからページ
要求を受け取った場合には、上記排他ページの登録情報
から、要求されたページ情報が排他ページであるか否か
を調べ、排他ページの場合には、当該ページが他のクラ
イアントで表示中であるか否かを調べ、他のクライアン
トで表示中でない場合には、要求されたページ情報の中
にイベント要求情報が設定された新たなページ情報をペ
ージ要求元のクライアントに送信し、他のクライアント
で表示中の場合には、要求されたページ情報に代えて、
特定のイベント要求を行わせるための特定イベント要求
情報が設定された特定ページ情報をページ要求元のクラ
イアントに送信して、当該クライアントでの要求された
ページ情報の表示を待たせ、排他ページの表示状態にあ
ったクライアントに対するサーバからのイベント通知に
関係するネットワーク接続が切断され、且つ排他ページ
の表示の待ち状態にあるクライアントが存在する場合に
は、その待ち状態にあるいずれか1つのクライアント
に、要求されたページ情報の中にイベント要求情報が設
定された新たなページ情報を上記特定イベント要求に対
する応答として送信することを特徴とする。
【0034】このような構成においては、ページ情報中
に埋め込まれたイベント要求情報に従うクライアントか
らのイベント要求発行を利用することで、従来のWWW
では実現が困難であった複数のクライアントが同じペー
ジを同時に表示することができないような機構(ページ
のロック機構)を容易に実現でき、しかも排他ページを
表示しているクライアントでのページ処理が終了したり
した場合には、そのページを表示できないでいた他のク
ライアントにその旨を通知することにより、自動的に本
来要求したページに切り替えることができ、ユーザイン
タフェースの向上が図れる。
【0035】また本発明は、要求したページが排他ペー
ジで、しかも別のクライアントで表示中のために、特別
のページが送られた待ち状態にあるクライアントからサ
ーバに対してページ要求またはイベント要求が送られた
場合、サーバにおける当該要求に対する処理を通常状態
から変更するようにしたことを特徴とする。
【0036】このように、ロックされたページの待ち状
態にあるクライアントからサーバへの要求が発生した場
合に、その要求に対する処理を通常とは変え、例えば無
視することで、当該クライアント自身を仮想的にロック
することが可能となる。これは、制御機器などをクライ
アントから制御する場合に、他のクライアントに制御を
渡さないようにすることができ、信頼性の向上が図れ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。
【0038】[第1の実施形態]図1は本発明の第1の
実施形態に係るリアルタイム情報配信システムの構成を
示すブロック図である。
【0039】同図において、情報提供サーバ(情報提供
サーバ計算機)10は、WWW(Wor1d Wide
Web)サーバとして機能し、インターネットなどの
ネットワーク12に接続されている。情報表示クライア
ント(情報表示クライアント計算機)11は、情報提供
サーバ10にリクエストを発行し、結果を表示するブラ
ウザ(情報表示ソフトウェア)を有する。このブラウザ
は、Netscape社のNetscape Comm
inicatorやMicrosoft社のInter
net Exp1orerなどの汎用のブラウザでよ
い。
【0040】また、図には示されていないが、情報提供
サーバ10と情報表示クライアント11の間には代理サ
ーバ(proxyサーバ)と呼ばれる中継サーバが存在
してもよい。代理サーバは、クライアントからリクエス
トを受け取り、そのリクエストをそのままサーバに送
り、サーバから送られてきた結果をそのままクライアン
トに返すものである。また、このような代理サーバは情
報提供サーバ10と情報表示クライアント11との間に
複数存在してもよい。以下、曖昧性がない場合、情報提
供サーバを単にサーバと呼び、情報表示クライアントを
単にクライアントと呼ぶ。また、クライアントを、ブラ
ウザと呼ぶこともある。
【0041】なお、図では作図の都合上、ネットワーク
12に接続されているクライアント11が1台の場合を
示してあるが、複数のクライアント11が接続されるの
が一般的である。またサーバ10についても、1台に限
らないことは勿論である。
【0042】図1のシステムは、クライアント11から
制御される制御機器(図示せず)が、サーバ10により
監視可能なように当該サーバ10に接続されてている場
合を想定している。
【0043】ここで、サーバ(情報提供サーバ)10の
構成について説明する。
【0044】ネットワークインタフェース101は、ネ
ットワーク12からのデータを受信し、またネットワー
ク12にデータを送信する機能を持つ。またネットワー
クインタフェース101は、受信したデータの種類を識
別し、その種類に適合したサーバ10内装置に当該デー
タを渡す機能を持つ。
【0045】ページ要求受信装置102は、ネットワー
クインタフェース101を介してクライアント11から
送られるページ要求を受理し、解析し、当該クライアン
ト11に送るべきページをページ送信装置103に伝え
る。ページ要求には、WWWで一般に用いられるURL
(Uniform Resource Locato
r)と呼ばれる形式が適用されるものとする。
【0046】ページ送信装置103は、サーバ10内に
蓄えてあるHTMLファイル100をネットワークイン
タフェース101を介してネットワーク12に送信す
る。送信の対象となる情報としては、HTMLファイル
(100)に限らず、画像や音声などの任意の情報であ
ってもよい。
【0047】イベント要求受信装置104は、ネットワ
ークインタフェース101を介してクライアント11か
ら送られるイベント要求を受理し、解析し、コネクショ
ン管理装置105と通信してイベント要求を処理すべき
かどうか判断する。そしてイベント要求受信装置104
は、必要ならイベント送信装置106に対して、当該イ
ベント送信装置106からクライアント11にイベント
を送るように指示する。
【0048】イベント発生装置107は、非同期的ある
いは、不定期的にイベントを発生する。ここではイベン
トの種類は問わないが、イベントの例を挙げる。例え
ば、制御機器に流れている電流の値が一定値以上変化し
たとか、このサーバ10にアクセスしているクライアン
ト11の数が特定の数になったとか、予め指定した時刻
になったなどがイベントである。イベント発生装置10
7で発生されたイベントは直接イベント送信装置106
に送られる。この他に、イベント発生監視装置108で
イベント発生要因を監視し、その結果発生するイベント
としてイベント送信装置106に送られる構成も適用さ
れる。このように本実施形態では、イベント送信装置1
06へイベントを送るのに2種の方法が適用されるが、
いずれか一方を適用する構成であっても構わない。
【0049】イベント発生監視装置108は、イベント
発生装置107では明示的には発生しないようなイベン
トを監視する。つまりイベント発生監視装置108は、
例えば、制御機器に流れる電流が100A以下になった
ときにイベントとしてクライアント11に通知したいに
も拘わらずに、イベント発生装置10でそのようなイベ
ントが定義されていない場合には、定期的に電流を監視
し、100A以下になったらイベントとしてイベント送
信装置106に通知するといった機能を持つ。この他
に、イベント発生装置107で発生したある特定のイベ
ントの発生回数が予め定められた回数となったことをも
って、クライアント11に通知するなどといった種類の
イベントもイベント発生監視装置108で生成される。
【0050】イベント送信装置106は、イベント発生
装置107またはイベント発生監視装置108から送ら
れるイベントをネットワークインタフェース101を介
してクライアント11に送信する。また、同じイベント
を複数のクライアント11が要求している場合もあり、
そのときはイベント送信装置106は、それぞれのクラ
イアント11に同じイベントを送る。
【0051】コネクション管理装置105は、イベント
の種類とそのイベントをどのクライアント11が要求し
ているかの情報を管理する。イベント送信装置106は
この情報を参照しながら、イベントが発生したらそのイ
ベントを要求している全てのクライアント11に、その
同じイベントを送る。イベントは、ページ送信装置10
3が送るページと異なって一過性のものであり、また、
そのイベントを要求しているクライアント11の数に拘
わらずに同じイベントをクライアント11の数だけ複製
して送らなければならないことに注意されたい。
【0052】次に、クライアント(情報表示クライアン
ト)11の構成について説明する。ネットワークインタ
フェース109は、ネットワーク12に接続されている
サーバ10にページ要求、あるいはイベント要求を発行
するため、クライアント11のリクエストをネットワー
ク12に送出し、またサーバ10からの応答を受け取
る。またネットワークインタフェース109は、サーバ
10からの応答を、その種類に応じ、ページ受信装置1
12あるいはイベント受信装置114に転送する。
【0053】入出力装置110は、キーボード、ディス
プレイ及びマウスなどから構成される。ページ要求のU
RLは、入出力装置110を用いた操作、例えば入出力
装置110内の例えばキーボードから直接入力すること
で、あるいはページ中にあるリンクをマウスでクリック
することで、ページ要求装置111に伝えられる。
【0054】ページ要求装置111は、入出力装置11
0から入力されたページのアドレス(URL)を受け取
り、ネットワークインタフェース109を介してサーバ
10に要求する。
【0055】ページ受信装置112は、要求したページ
に対し、サーバ10からの応答をネネットワークインタ
フェース109を介して受信する。受信したページは、
入出力装置110のディスプレイに表示される。サーバ
10から受信したページの中にはサーバ10へのイベン
ト要求をするための記述が含まれている場合がある。そ
のときには、ページ受信装置112からイベント要求装
置113にイベント要求のURLが伝えられる。
【0056】イベント要求装置113は、指定されたU
RLをネットワークインタフェース109を介してサー
バ10に送る。なお、図には示していないが、イベント
要求のURLはページ受信装置112から与えられるだ
けでなく、入出力装置110からユーザにより直接与え
られてもよい。
【0057】イベント受信装置114は、イベント要求
装置113がサーバ10に要求することにより当該サー
バ10から送られるイベントを受け取る。受け取ったイ
ベントは、必要に応じ入出力装置110に伝えられ表示
画面にその旨を反映させることができる。
【0058】本実施形態において、クライアント11の
ページ要求に対してサーバ10から送られるページの形
式は、通常のHTMLファイル形式である。勿論、それ
以外の形式であっても構わない。
【0059】図2にHTMLファイル形式の例を示す。
この例ではページの中にサーバヘのイベント要求が含ま
れている例を示した。イベント要求はEMBEDという
タグの中のEVENTというタグのURLという属性で
示される。この表現はこれに限るものではない。例え
ば、イベント要求がHTMLファイル中には明示的に記
述されてなく、他のページへのリンクとして表現され、
そのページの中でイベント要求が記述されている場合で
も、もとのHTMLファイルからイベント要求がサーバ
に送られるという方法も適用可能である。また、別の方
法としては、ページ中に埋め込まれた何らかのプログラ
ム(Sun Microsystems社が開発したJ
avaのAppletや、Netscape社が開発し
たJavaScriptなど)から動的にイベント要求
が発生する手法を適用することも可能である。
【0060】次に、図1のシステムのクライアント11
における、当該クライアント11からサーバ10へのペ
ージ要求とそれに付随するイベント要求の処理の流れに
ついて、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0061】まずクライアント11において、入出力装
置110からページ要求(URL)が発生すると(ステ
ップA1)、現在表示しているページにイベント要求が
含まれていれば、ネットワークインタフェース109は
そのイベント要求に対するサーバ10からのイベント通
知に関係するネットワーク接続を切断する(ステップA
2)。この操作は、クライアント11側で別のページ要
求が発生したとき、つまりページを切り替えようとする
際に、イベント要求が含まれている表示中のページに関
するイベント受信のネットワーク接続を当該クライアン
ト11(内のネットワークインタフェース109)によ
り切断させる手続きを、当該ページ中に予め記述してお
くことで実現される。この手続きには、Sun Mic
rosystems社のJava(Applet)や、
Netscape Communications社の
JavaScriptなどが適用可能である。
【0062】ページ要求装置111は適切なサーバ10
に対してページを要求する(ステップA3)。ページ受
信装置112はサーバ10からの応答を読む準備をし
(ステップA4)、当該サーバ10からページが送られ
てくるまで待機する(ステップA5)。ページ受信装置
112はサーバ10からページが送られてきたら当該ペ
ージの内容を解析し(ステップA6)、イベント要求が
そのページに含まれているかどうか判断する(ステップ
A7)。
【0063】もし、イベント要求が含まれていない場合
には、ページ受信装置112はそのページを入出力装置
110に出力する(ステップA12)。これにより受信
したページの内容が入出力装置110のディスプレイに
表示される。
【0064】一方、イベント要求が含まれていた場合に
は、ページ受信装置112はイベント要求装置113に
イベントのURLを伝え、イベント要求装置113によ
りサーバ10にイベント要求を送らせる(ステップA
8)。この場合、ページ受信装置112はサーバ10か
らの応答(イベント)を読む準備をし(ステップA
9)、当該サーバ10からイベントが送られてきたかど
うかチェックする(ステップA10)。そしてページ受
信装置112は、イベントが送られてない場合にはその
まま待機し、イベントが送られてきたらそのイベントを
処理する(ステップA11)。イベントの処理の結果に
よっては、後述するように入出力装置110の表示画面
が更新されることもある。
【0065】なお、図3のフローチャート中で一点鎖線
で囲まれた処理部分(ステップA8〜A11)はステッ
プA12と並行して処理することができる。つまり、ス
テップA12で画面にページを表示している最中でもイ
ベントの読み込みや処理を行うことができる。また、ペ
ージの中に複数のイベント要求が記述されている場合に
も、複数のイベント処理を同時に進めることができる。
【0066】以上のクライアント11側の処理で特徴的
な点は、ページ要求に対する応答は1回であるのに対
し、イベント要求に対する応答とその処理は限りがない
ということである。イベントの処理を終了させるために
は、図には示していないが、外部からの指示が必要であ
る。
【0067】次にサーバ10側の処理の流れについて、
図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
【0068】まずサーバ10内のネットワークインタフ
ェース101は、クライアント11からの要求を受信す
る状態で常に待機している(ステップB1)。ネットワ
ークインタフェース101はクライアント11からの要
求を受信するとそれがページ要求かイベント要求かを判
断し(ステップB2,B3)、ページ要求であればペー
ジ要求受信装置102に渡す。するとページ要求受信装
置102は、ページ要求の内容を解析してページ送信装
置103に伝える(ステップB4)。
【0069】ページ送信装置103は目的のページに相
当するHTMLファイル100が(図示せぬファイル蓄
積装置に)あるかどうか調べる(ステップB5)。も
し、該当するHTMLファイル100があるならば、ペ
ージ送信装置103はそのファイル100を要求元のク
ライアント11に返し(ステップB6)、なければエラ
ーメッセージを当該クライアント11に返す(ステップ
B7)。ここで、ページのファイルとしてHTMLファ
イルを例にしているが、これに限るものではない。
【0070】一方、クライアント11からの要求がイベ
ント要求の場合には、ネットワークインタフェース10
1は、そのイベント要求をイベント要求受信装置104
に渡す。するとイベント要求受信装置104は、コネク
ション管理装置105に対し、イベント要求により要求
されたイベントの識別子(イベントID)と要求元のク
ライアント11の識別子(クライアントID)との対が
既に登録されているかどうか問い合わせる(ステップB
8,B9)。既に登録されている場合には、イベント要
求受信装置104はネットワークインタフェース101
によりクライアント11との接続を切らせる(ステップ
B10)。これに対して登録されていない場合には、コ
ネクション管理装置105にそれを登録させる(ステッ
プB11)。このステップB10,B11の処理は、後
の説明で明らかになるように、コネクション管理装置1
05に登録されているイベントとそのクライアント11
はその時点で既に通信(コネクション)が張られている
ことを意味し、同じクライアント11へ2重にイベント
を送信しないためのものである。
【0071】次に、イベント発生装置107またはイベ
ント発生監視装置108においてイベントが発生したか
どうかが調べられる(ステップB12)。イベントが発
生していない場合、イベント送信装置106において、
前回最後にイベントを送った時刻から、予め定められた
一定時間が経過したかどうかが調べられる(ステップB
13)。もし、経過していたら、イベント送信装置10
6は、イベント要求元のクライアント11の状態等を確
認するために、システムイベントと呼ぶ特別なイベント
をイベント要求元のクライアント11に送る(ステップ
B14)。これに対し、まだ時間が経過していなけれ
ば、イベント発生装置107またはイベント発生監視装
置108においてイベントが発生したかどうかが再び調
べられる(ステップB12)。
【0072】一方、イベント発生装置107またはイベ
ント発生監視装置108でイベントが発生したならば、
イベント送信装置106に対し、そのイベントをクライ
アント11に送るように伝えられる(ステップB1
5)。これによりイベント送信装置106は、ネットワ
ークインタフェース101を介してイベント要求元のク
ライアント11にそのイベントを送る(ステップB1
6)。
【0073】ネットワークインタフェース101は、ク
ライアント11にイベントを送ると、そのイベントが正
しく送られたかどうかを、当該クライアント11からの
応答により調べる(ステップB17)。もし、正しく送
られたなら、再びイベントが発生するまで待機状態とな
る。これに対し、イベントが正しく送られなかったな
ら、ネットワークインタフェース101によりクライア
ント11との接続が切断され、イベント送信装置106
によりコネクション管理装置105から対応する項目が
削除される(ステップB18)。
【0074】以上のサーバ10側の処理で特徴的な点
は、クライアント11からのイベント要求が1度だけあ
ると、常時イベントが発生する度に当該クライアント1
1にイベントを送り続けるという流れになっていること
である。これは、ページ要求のように、1回の要求に対
1つのページを送るという方式と異なる。クライアント
11とイベント要求元のクライアント11との間では接
続が常時保たれたままであり、イベントが正しく送られ
なかったらその接続を切る。また、イベントが、予め定
められた一定時間の間に発生しない場合には、システム
イベントを定期的にイベント要求元クライアント11に
送り、当該クライアント11がイベントを受信できてい
るかどうかをチェックする。これは、ネットワーク12
の回線が途中で切断されるとか、クライアント11が自
ら接続を切断したという状況を検出し、そのときには、
サーバ10側のイベント検出/送信ループを中止するよ
うにするためである。
【0075】次に図1のシステムにおける、サーバ10
とクライアント11の両者を含めた動作について説明す
る。
【0076】図6はサーバ10とクライアント11との
間の通信の過程の一例を時間軸と共に示したものであ
る。
【0077】まず、クライアント11からサーバ10に
ページ要求が発生すると、サーバ10は要求された目的
のページをクライアント11に返す。ここで、クライア
ント11からの要求とそれに対するサーバ10の応答
は、両者が対応付けられるように同じID(図ではCo
nn1)を付けるものとする。
【0078】次に、クライアント11はページの解析を
し、その中に記述されているイベント要求がもしあれば
サーバ10に送る。このとき別のコネクションID(C
onn2)が用いられる。サーバ10はイベントが発生
すると、そのコネクションIDを用いクライアント11
にイベントを送信する。以降イベントが発生する度にこ
れを繰り返す。
【0079】一方、クライアント11が、別のページ要
求(Conn3)をした場合には、同時にConn2の
接続を切断する。すると、サーバ10側でConn2に
送るべきイベントが発生したときにエラーが検出され、
コネクション管理装置105から対応する項目を削除す
る。クライアント11からの新たなページ要求に対して
は、該当するページをサーバ10から当該クライアント
11に送る。以下、同様の通信が線り返される。
【0080】クライアント11側で、別のページ要求が
発生したとき、サーバ10からのイベント受信の接続を
切断することの効果は次の通りである。即ち、サーバ1
0からのイベントを受信した際に、クライアント11側
でのイベントの処理として、そのイベントを要求したペ
ージ上の画面に視覚的な効果として反映させる場合が実
用上多く、そのページが画面から消えたら、無駄なイベ
ント処理を中断するという効果がある。勿論、場合によ
っては、明示的な指示によりページが別のページに切り
替わってもイベント処理を継続してもよい。
【0081】次に、以上に説明した方法を用いて、サー
バ10から送られてくるイベントをクライアント11側
で処理しブラウザの画面(ページ表示画面)を更新する
方法について説明する。
【0082】図7はブラウザの画面例を示す。ここで表
示されるページ画面は、クライアント11により制御さ
れる制御機器の状態を表示するための、例えば電流値表
示欄71と、正常/異常を示す装置(機器)状態表示欄
72を持っている。また、表示のもとになるページには
イベント要求が記述されている。このため、当該ページ
がブラウザで表示されると、そのページの中に記述され
ているイベント要求が当該ページの提供サーバ10に伝
えられる。この例では、イベント要求として、1秒間隔
でサーバ10から送られてくる現在の電流値と、非同期
的にサーバ10から送られてくる制御機器の状態(正常
か異常かを示すもの)がある。
【0083】ブラウザ(クライアント11)側では、ペ
ージ表示に応じて発行されるイベント要求に対してサー
バ10から送られてくるイベントを処理し、画面上の電
流値表示欄71または装置状態表示欄72に反映させ
る。つまり、イベントはサーバ10側での情報更新をク
ライアント11側に通知するための情報更新イベントで
あるといえ、ページ画面は当該イベント(サーバ10側
での情報更新)を反映させるためのイベント画面である
といえる。イベント処理の結果をページ画面(イベント
画面)に反映させるには、Sun Microsyst
ems社のJava(Applet)や、Netsca
pe Communications社のJavaSc
ript、あるいはMicrosoft社のDynam
ic HTMLなどを用いればよい。勿論、この方法に
限るものではない。
【0084】図7の画面のもとになるページの形式の例
を図8に示す。図8の例では、サーバ10ヘのイベント
要求は、ページ中のEVENTというタグで指定されて
いる。そのタグの中には、クライアント11ヘ送るイベ
ントの時間間隔(period)や受け取ったイベント
を画面に反映させるターゲット(target)などの
属性がある。イベントを画面上で反映させるタグとし
て、HANDLERというタグを導入している。そのタ
グには、画面に表示したときの形式(type)や名前
(name)などの属性がある。EVENTタグのta
rget属性にはこのname属性と同じ名前を指定す
る。なお、ここでの表現は一例に過ぎず、その他の形式
であっても勿論構わない。
【0085】[第2の実施形態]図9は本発明の第2の
実施形態に係るリアルタイム情報配信システムの構成を
示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を
付してある。
【0086】図9のシステムが図1のシステムと異なる
点は、図1中のサーバ10に代えて、タイマ装置Cが追
加されたサーバ(情報提供サーバ)20を用いると共
に、図1中のクライアント11に代えて、タイマ装置A
及びタイマ装置Bが追加されたクライアント(情報表示
クライアント)21を用いていることである。
【0087】図9のシステムの特徴は、タイマ装置A〜
Cを導入することにより、以下に述べるように、サーバ
20側で発生するイベントの発生間隔に応じてイベント
の送信方式を柔軟に変更することを可能とし、更にネッ
トワーク12が何らかの障害により切断されたときに、
クライアント21からサーバ20へのイベントの再要求
を自動化することを可能としたことにある。
【0088】ここで、図9のシステムにおけるクライア
ント21のタイマ装置Aを中心とする動作について、図
10のフローチャートを参照して説明する。
【0089】まずタイマ装置Aは、サーバ20からクラ
イアント21に当該クライアント21の要求したページ
が送られると、そのページをページ受信装置112を介
して受け取って、そのページ中のイベント要求の形式を
解析する(ステップC1)。次にタイマ装置Aは、ステ
ップC1での解析の結果から、イベントの発生が定期的
かどうかを調べる(ステップC2)。イベントの発生が
定期的である場合、上記ページ中には、そのイベントの
発生時間間隔が記述されている。
【0090】もし、定期的でなければ、タイマ装置Aは
本実施形態に特有の特別の動作をせずに、そのままイベ
ント要求装置113に対して、サーバ20にそのイベン
トを要求することを伝える(ステップC3)。これに対
して定期的であれば、タイマ装置Aは(ページ受信装置
112から受け取ったページの解析結果から取得され
る)そのイベントの発生時間間隔をTMとし(ステップ
C4)、TMが予め定められた一定時間以上長いかどう
かを判定する(ステップC5)。
【0091】もし、短い場合には、タイマ装置Aは本実
施形態に特有の特別の動作をせずに、そのままイベント
要求装置113に対して、サーバ20にそのイベントを
要求することを伝える(ステップC3)。一方、長い場
合には、タイマ装置Aは当該タイマ装置A内に時間TM
を設定して時間計測を開始すると共に、イベント要求装
置113対して、サーバ20にそのイベントを要求する
ことを伝える(ステップC6)。これにより、イベント
要求装置113からサーバ20に対してイベント要求が
発行される。この際、イベント要求装置113は、定期
的にイベント要求が発行できる場合など、次回にイベン
ト要求を発行する時刻が分かっているときは、次回のイ
ベント要求発行時刻の情報が付加されたイベント要求を
発行する。
【0092】さて、イベント要求装置113からのイベ
ント要求に応じて、要求したイベントがサーバ20から
送られてきたならば、イベント受信装置114はイベン
トの処理を行い、ネットワークインタフェース109は
このイベントに関するネットワーク12の接続を切断す
る(ステップC7)。サーバ20から送られるイベント
(イベント通知)には、当該イベントが定期的に発生す
るなど、次に同種のイベントが発生する時刻が分かって
いるときは、次の同種イベント発生時刻の情報が付加さ
れる。
【0093】一方、タイマ装置Aは、サーバ20からイ
ベントが送られると、時間TMの計測を終了するまで、
つまり上記ステップC6の開始時から時間TMが経過す
るまで休止する(ステップC8)。そして時間TMを計
測すると、即ち次のイベントの発生時刻が到来すると、
タイマ装置Aは再びステップC6に戻り同様の処理を線
り返す。
【0094】このタイマ装置Aの役割は次の通りであ
る。即ち、サーバ20側で発生するイベントの時間間隔
が定期的であり、且つ、その時間間隔TMが予め定めら
れた一定時間以上長い場合には、タイマ装置Aによりイ
ベントを受け取る時刻までの時間TMを計測して、その
間はイベントを受信するネットワーク接続を切断し、そ
の時刻になったらクライアント21(内のイベント要求
装置113)から明示的にイベント要求を再びサーバ2
0に発行できるようにするものである。これにより、イ
ベントが発生しない時間にサーバ20側の無駄な負荷を
軽減することができる。また、クライアント21側で
も、サーバ20からイベントが送られない時間帯である
にも拘らずに、そのイベントの受信のために待機してい
るという無駄な負荷を軽減することができる。
【0095】なお、ここの例では、イベントの発生する
時間間隔を用いていたが、それ以外にイベントの発生す
る絶対時間などを用いてもよい。
【0096】次に、図9のシステムにおけるクライアン
ト21のタイマ装置Bを中心とする動作について、図1
1のフローチャートを参照して説明する。
【0097】まず、タイマ装置Bはサーバ20から送ら
れてきたイベントをイベント受信装置114を介して受
け取る(ステップD1)。次にタイマ装置Bは、そのイ
ベントの中に、同種のイベントが次回に発生する時刻が
記述されているかどうか調べ(ステップD2)、記述さ
れていなければステップD1に戻る。もし、記述されて
いれば、その時刻をTMとし(ステップD3)、時刻T
Mに実際に次のイベントを受け取ったかどうか調べる
(ステップD4)。もし時刻TMにイベントを受け取っ
たなら、ステップD2に戻る。これに対し、時刻TMに
イベントを受け取らなかったなら、イベントをサーバ2
0に要求するようにイベント要求装置113に伝え、ス
テップD1に戻る。
【0098】このタイマ装置Bの役割は次の通りであ
る。即ち、サーバ20側で発生するイベントの時間間隔
が定期的である場合など、サーバ20から送られるイベ
ントに次に同種のイベントが発生する時刻の情報が付加
されている場合には、その時刻情報の示す時刻に、クラ
イアント21からのイベント要求に対するサーバ20か
らの応答イベントが当該クライアント21に送られてき
ているかどうかを、タイマ装置Bでの時間監視によって
調べることにより、もし、本来送られてくるはずの時刻
にイベントがサーバ20から送られてこない場合には、
クライアント21から再びサーバ20にイベント要求を
発行できるようにするものである。こうすることによ
り、ネットワーク12が何らかの原因により一時的に切
断された場合でも、イベントの受信を再開することがで
きる。
【0099】以上に述べたクライアント21におけるタ
イマ装置A及びタイマ装置Bの動作は、例えばイベント
要求が設定されたページの中に、対応する処理手続きを
予め設定して、サーバ20からクライアント21に送信
すればよい。また、この処理手続きを、イベント要求に
対応してサーバ20からクライアント21に送られるイ
ベント中に設定するようにしても構わない。この処理手
続きには、Sun Microsystems社のJa
va(Applet)や、NetscapeCommu
nications社のJavaScriptなどが適
用可能である。
【0100】次に、図9のシステムにおけるサーバ20
のタイマ装置Cを中心とする動作について、図12のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0101】既に述べたように、サーバ20側で発生す
るイベントが定期的であり、且つ、そのイベント発生時
間間隔がある一定時間間隔以上である場合には、タイマ
装置Aの動作により、サーバ20にはクライアント21
から定期的にイベント要求が送られる。このように、ク
ライアント21から定期的にイベント要求が発行される
場合など、クライアント21において次にイベント要求
を発行する時刻が分かっているときは、次のイベント要
求発行時刻の情報が付加されたイベント要求がサーバ2
0に対して発行される。タイマ装置Cは、クライアント
21(内のイベント要求装置113)から送られる、次
のイベント要求発行時刻の情報が付加されたイベント要
求をチェックするものである。
【0102】まずタイマ装置Cは、クライアント21か
らのイベント要求をイベント要求受信装置104を介し
て受け取ると(ステップE1)、そのイベント要求の中
に、次にイベント要求が発行される時刻が記述されてい
るかどうか調べる(ステップE2)。もし、記述されて
いなければ、タイマ装置Cは何もしない(ステップE
3)。
【0103】これに対して記述されていれば、タイマ装
置Cはその時刻をTMとして(ステップE4)、時刻T
Mに実際に次のイベント要求を受け取ったかどうか調べ
る(ステップE5)。もし、イベント要求を受け取った
なら、ステップE2に戻り、同様の操作を線り返す。一
方、イベント要求を受け取らなかったなら、コネクショ
ン管理装置105から該当する項目を削除し、このイベ
ントに関する接続を切る(ステップE6)。
【0104】このタイマ装置Cの役割は次の通りであ
る。即ち、クライアント21からサーバ20に送られる
べきイベント要求の到来予定時刻を計測し、本来送られ
てくるはずのイベント要求が予定時刻になっても到来し
ない場合には、ネットワーク12に何らかの障害が発生
したか、クライアント21に何らかの異常が発生したと
判断し、接続を切るようにするものである。もし、ネッ
トワーク12やクライアント21の障害や異常でなく、
一時的にネットワーク12が遅いなどの原因により接続
を切った場合には、先に述べたクライアント21側のタ
イマ装置Bの機能で、再びクライアント21からのイベ
ント要求が発生するので、接続を自動的に再開すること
ができる。
【0105】[第3の実施形態]図13は本発明の第3
の実施形態に係るリアルタイム情報配信システムの構成
を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号
を付してある。
【0106】図13のシステムが図1のシステムと異な
る点は、図1のサーバ10に代えて、排他ページ管理装
置300が追加されたサーバ30を用いていることであ
る。この排他ページ管理装置300には、複数のクライ
アント11で同時に表示することができないページ、つ
まり排他ページを識別するためのページ識別子(例えば
URL)の集合が登録されている。ここでは、排他ペー
ジの表示の待ち状態にあるクライアント11が存在する
場合には、当該排他ページの識別子の他に、その待ち状
態にあるクライアント11のクライアント識別子の待ち
行列(キュー)が付加される。この排他ページ管理装置
300への排他ページ(の識別子)の登録は、クライア
ント11からサーバ30に送るページ要求中に、その要
求ページを排他使用することを宣言する情報を設定して
おくことで実現される。
【0107】また排他ページ管理装置300は、与えら
れた任意のHTMLファイル100に対し、特定のイベ
ント要求を行うように、EMBED,EVENTタグな
どを加えて、そのHTMLファイル100を加工する機
能を有する。
【0108】図13のシステムの特徴は、排他ページ管
理装置300が付加されたサーバ30を用いることによ
り、以下に述べるように、あるクライアント11(クラ
イアントAとする)がサーバ30から送られたある特定
のページ(例えばページP)を表示している間は、他の
クライアント11(クライアントBとする)が同じペー
ジをサーバ30に要求しても、サーバ30はそのクライ
アントBに対し、要求されたページ(P)とは異なった
ページ(例えばページQ)を送るようにしたことにあ
る。更に図13のシステムの特徴は、クライアントAが
他のページを表示したときに、クライアントBの画面に
自動的に要求されたページ(ページP)を表示できるよ
うにしたことにもある。即ち、図13のシステムは、複
数のクライアント11が同時に同じページを表示ができ
ないようにしたことを特徴とする。なお、本実施形態で
は、第1の実施形態で用いたサーバに排他ページ管理装
置300を加えたものをサーバ30として用い、クライ
アントには同じく第1の実施形態で用いたクライアント
11をそのまま用いているが、第2の実施形態で用いた
サーバ20及びクライアント21を利用しても構わな
い。
【0109】以下、図13のシステムにおけるサーバ3
0の排他ページ管理装置300を中心とする動作につい
て、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0110】まず、クライアント11(クライアントA
とする)からのページ要求がサーバ30に送られると、
排他ページ管理装置300は、要求されたページが当該
排他ページ管理装置300に登録されているページ、つ
まり排他ページであるかどうかの間い合わせをページ要
求受信装置102から受ける(ステップF1,F2)。
もし、排他ページでなければ、排他ページ管理装置30
0は何もしないで終了する(ステップF3)。この場合
には、要求されたページがページ要求受信装置102か
らページ送信装置103に伝えられ、当該要求されたペ
ージに相当するHTMLファイル100がページ送信装
置103からネットワークインタフェース101を介し
て要求元のクライアント11(A)に送られる。
【0111】これに対し、クライアント11(A)から
要求されたページが排他ページ(ページPとする)であ
る場合には、排他ページ管理装置300はコネクション
管理装置105に間い合わせ、そのページ(P)中に記
述されているイベント要求に対する接続が登録されてい
るかどうか調べる(ステップF4,F5)。ここで、こ
の接続が登録されている場合には、既に他のクライアン
ト11(クライアントBとする)が同じページ(P)を
表示していることに注意されたい。なお、排他ページを
表示中のクライアントの識別子を、当該ページのページ
識別子と組をなして、上記待ち行列とは別に、排他ペー
ジ管理装置300内に登録するようにしても構わない。
【0112】さて、排他ページ(P)中に記述されてい
るイベント要求に対する接続がコネクション管理装置1
05に登録されていた場合、つまり排他ページ(P)が
他のクライアント11(B)で表示されている場合に
は、排他ページ管理装置300は、ページ要求元のクラ
イアント11(A)の識別子を、当該排他ページ(P)
の識別子と組をなす待ち行列に登録する。このとき、待
ち行列に既に登録されているクライアント識別子がない
ならば、当該クライアント11(A)の識別子は待ち行
列の先頭位置に登録されることになる。
【0113】同時に排他ページ管理装置300は、ペー
ジ要求受信装置102を介してページ送信装置103
に、定期的にイベント要求を行う特定のページ(ページ
Qとする)を伝え、当該ページ送信装置103により当
該特定のページ(Q)をクライアント11(A)に返さ
せる(ステップF6)。ここで、特定のページ(Q)
は、クライアント11(A)から要求された目的のペー
ジ(P)とは異なるページであり、クライアント11
(A)がそのページ(Q)を受け取ることにより、要求
したページ(P)は既に他のクライアント11で表示さ
れていると判別できるようなページであればよい。
【0114】一方、排他ページ(P)中に記述されてい
るイベント要求に対する接続がコネクション管理装置1
05に登録されていない場合には、排他ページ管理装置
300は、要求されたページ(P)に相当するHTML
ファイル100に定期的なイベント要求を行うタグを埋
め込み、新たなHTMLファイル100を生成する(ス
テップF7)。そして排他ページ管理装置300は、生
成したHTMLファイル100をページ送信装置103
から要求元のクライアント11(A)に送らせる(ステ
ップF8)。
【0115】ここで、要求されたページ(P)中に記述
されているイベント要求に対する接続が登録されている
場合でも、あるいは登録されていない場合でも、いずれ
にせよ、クライアント11が排他ページ(P)を要求し
た場合には、イベント要求を必ず含むページがサーバか
ら返されることに注意されたい。
【0116】イベント要求を含むページがクライアント
に送られた場合、前記第1及び第2の実施形態での説明
からも明らかなように、クライアントが他のページの表
示に移動したり、ネットワークが何らかの障害により切
断されたりしたこと、更にはクライアントで異常(正常
な終了を合む)が発生したことを、サーバ側で検出する
ことができる。
【0117】このことは、本実施形態においてステップ
F7で生成されたHTMLファイル100を受け取った
クライアント11が他のページの表示に移動したり、当
該クライアント11で異常状態が発生した場合、あるい
はネットワーク12に障害が発生した場合にも同様であ
る。
【0118】このような場合、要求元クライアント11
に送られたHTMLファイル100にイベント要求が記
述されているにも拘わらず、そのクライアント11から
イベント要求が送られない、あるいはイベント要求がサ
ーバ30に伝達されないため、その異常がサーバ30側
でわかる。
【0119】その結果サーバ30からは、同じページ
(P)を要求した別のクライアント11(B)、つまり
ステップF6で返された特定ページ(Q)を表示してい
るクライアント11(B)に対し、目的のページ
(P)、つまりステップF7で返されるページと同じも
のを表示するイベントが送られる。このイベントを受け
たクライアント11(B)では、イベント処理の結果、
画面が切り替わって目的のページ(P)が自動的に表示
されることになる。
【0120】さて本実施形態においては、ステップF6
で生成されたページを受信しているクライアント11
(B)は、本来目的としているページ(P)を表示して
いるのではないことに注意されたい。この場合、このク
ライアント11(B)は本来のページを表示することが
できないため、ロックされている状態とみなすことがで
きる。そこで、このクライアント11(B)からサーバ
30に対し、ページ要求あるいはイベント要求があった
場合には、特定のその要求を無視する機能を当該サーバ
30に付加してもよい。
【0121】なお、この実施形態では、同じページを複
数のクライアントで表示できないことを示す例である
が、異なったページでも同様のことが可能である。例え
ば、ページAとページBが複数のクライアントで同時に
表示されないようにすることを実現できるのは、上記の
説明で明らかである(ステップF5において、登録され
ているクライアントの数で判断すればよい)。また、あ
る特定のページを同時に表示できるクライアントの数
も、本実施形態のように1つに限る必要はない。
【0122】以上に述べたサーバ(情報提供サーバ)1
0,20,30を構成する機能要素群、あるいはサーバ
10,20,30にて実行される処理手順は、コンピュ
ータをその機能要素群の集合として機能させるためのプ
ログラム、あるいはコンピュータに当該処理手順を実行
させるためのプログラムが記録されたCD−ROM等の
記録媒体をコンピュータに装着して、当該プログラムを
読み取り実行させることにより実現される。このプログ
ラムが、通信回線等の通信媒体を通してコンピュータに
ロードされるものであってもよい。
【0123】なお、以上に述べたシステムは、ネットワ
ークに接続された制御機器やOA機器、及び携帯電話や
テレビなどにも応用可能である。ここで、ネットワーク
とはインターネットのような大規模なものであるとは限
らず、複数の機能要素の間を接続し、その機能要素間で
情報交換が行えるもの全体を指し、例えばシリアルバス
であってもよい。また、サーバとクライアント同一筐体
に内蔵されるものであっても構わない。このような例と
して、パーソナルコンピュータにおけるCPUと、周辺
装置のマイクロプロセッサ(入出力ドライバ)などがあ
る。要するに本発明は、情報の更新に相当するイベント
(事象)の発生(OA機器、例えばプリンタであれば、
用紙がなくなったというイベント、あるいはトナーがな
くなったというイベントなど)を監視するサーバと、そ
の情報を必要とするクライアントからなるシステムに適
用可能である。
【0124】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、
「ページ要求」の他に、現在開かれているページ情報の
更新情報を要求する「イベント要求」という新たな概念
を導入し、情報提供サーバとそのサーバに情報提供を要
求する情報表示クライアントとの間で直接通信すること
ができない状況において、クライアントからの1回のイ
ベント要求に対し、クライアント側で表示されている情
報のもとになるサーバ側の情報の更新に相当するイベン
トが発生する毎に、その更新内容を反映させるためのイ
ベント通知がクライアントに自動的に送信されるため、
サーバ側での情報更新を自動的に且つ即座にクライアン
ト側に反映することができる。
【0125】また本発明によれば、サーバ側での情報更
新の時間間隔が極めて短い場合や、予め更新の時刻が分
からないような非同期的な情報更新の場合でも、クライ
アント側の画面にサーバ側での情報更新を効率良く反映
させ、しかもサーバとクライアントとの間の通信の信頼
性及び安定性を高めることができる。
【0126】また本発明によれば、複数のクライアント
がある特定のページを同時に表示できないように排他制
御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリアルタイム情
報配信システムの構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態で適用されるHTMLファイルの形
式例を示す図。
【図3】図1中のクライアント11における処理の流れ
を説明するためのフローチャート。
【図4】図1中のサーバ10における処理の流れを説明
するためのフローチャートの一部を示す図。
【図5】図1中のサーバ10における処理の流れを説明
するためのフローチャートの残りを示す図。
【図6】図1中のサーバ10とクライアント11との間
の通信の過程の一例を時間軸と共に示す図。
【図7】ブラウザの画面例を示す図。
【図8】図7の画面のもとになるページの形式の一例を
示す図。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るリアルタイム情
報配信システムの構成を示すブロック図。
【図10】図9のシステムにおけるクライアント21の
タイマ装置Aを中心とする動作を説明するためのフロー
チャート。
【図11】図9のシステムにおけるクライアント21の
タイマ装置Bを中心とする動作を説明するためのフロー
チャート。
【図12】図9のシステムにおけるサーバ20のタイマ
装置Cを中心とする動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るリアルタイム
情報配信システムの構成を示すブロック図。
【図14】図13のシステムにおけるサーバ30の排他
ページ管理装置300を中心とする動作を説明するため
のフローチャート。
【符号の説明】
10,20,30…情報提供サーバ 11,21…情報表示クライアント 101,109…ネットワークインタフェース 102…ページ要求受信装置 103…ページ送信装置 104…イベント要求受信装置 105…コネクション管理装置 106…イベント送信装置 107…イベント発生装置 108…イベント発生監視装置 110…入出力装置 111…ページ要求装置 112…ページ受信装置 113…イベント要求装置 114…イベント受信装置 300…排他ページ管理装置 A,B,C…タイマ装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報表示クライアントからのページ要求
    により要求されたページ情報を情報提供サーバから前記
    クライアントにネットワークを介して送信するリアルタ
    イム情報配信方法であって、 前記クライアントから前記サーバに情報提供の要求が送
    られた場合、当該要求が新規のページ情報を要求するペ
    ージ要求であるか、あるいは現在開かれているページ情
    報の更新情報を要求するイベント要求であるかを当該サ
    ーバにて判別し、 前記ページ要求の場合には、要求されたページ情報を1
    回だけ前記サーバからページ要求元のクライアントに送
    信し、 前記イベント要求の場合には、対応するページ情報の更
    新に相当するイベントが発生する毎に、当該ページ情報
    の更新内容を反映させるためのイベント通知を前記サー
    バからイベント要求元のクライアントに送信することを
    特徴とするリアルタイム情報配信方法。
  2. 【請求項2】 前記サーバは前記クライアントからのペ
    ージ要求に応じて、ページ情報の更新情報をページ要求
    元のクライアントから当該サーバに要求するイベント要
    求を発行させるための少なくとも1つのイベント要求情
    報が設定されたページ情報を送信し、 前記イベント要求情報が設定されたページ情報に応じ
    て、前記クライアントから前記サーバに前記イベント要
    求が送られた場合には、当該ページ情報の更新に相当す
    るイベントが発生する毎に、当該ページ情報の更新内容
    を反映させるためのイベント通知をイベント要求先のサ
    ーバからイベント要求元のクライアントに送信すること
    を特徴とする請求項1記載のリアルタイム情報配信方
    法。
  3. 【請求項3】 前記クライアントからの前記イベント要
    求に応じてイベント発生毎に前記サーバからイベント要
    求元のクライアントにイベント通知を送信する必要があ
    る状況において、前記サーバでの前記イベントの発生を
    当該サーバが監視し、 予め定められた一定時間イベントが発生しなかった場合
    には、前記イベント要求元のクライアントの状態確認の
    ためのクライアント状態確認イベント通知を前記サーバ
    から当該クライアントに送り、 前記サーバからのイベント通知時には、そのイベント通
    知に成功したか否かを当該サーバにて確認し、イベント
    通知に失敗した場合には、イベント通知に用いているネ
    ットワーク接続を当該サーバ側で切断することを特徴と
    する請求項2 記載のリアルタイム情報配信方法。
  4. 【請求項4】 前記クライアントからのページ要求に応
    じて前記サーバから送信される、前記イベント要求情報
    が設定されたページ情報の中に、前記クライアントによ
    り実行させる所定の手続きを設定することにより、 前記イベント要求が設定されたページ情報を受け取った
    クライアントにおいて、当該ページ情報の表示から他の
    ページ要求に対応したページ情報の表示に切り替える際
    に、当該イベント要求に対する前記サーバからのイベン
    ト通知に関係するネットワーク接続を前記所定の手続き
    に従って前記クライアントにより切断させるようにした
    ことを特徴とする請求項2記載のリアルタイム情報配信
    方法。
  5. 【請求項5】 前記クライアントからのページ要求に応
    じて前記サーバから送信される、前記イベント要求情報
    が設定されたページ情報の中に、対応するイベントの発
    生が定期的であるか不定期的であるかを示す情報、定期
    的である場合にはその時間間隔の情報、及び前記クライ
    アントにより実行させる所定の手続きを設定することに
    より、 前記イベント要求情報が設定されたページ情報を受け取
    ったクライアントにより当該ページ情報中の前記所定の
    手続きに従って、対応するイベントの発生が定期的で、
    且つその時間間隔が定められた間隔以上の場合に、前記
    イベント要求に対して前記サーバから送られるイベント
    通知を受け取る毎にネットワーク接続を一時的に切断
    し、前記時間間隔で決まるイベント発生予定時期の到来
    を待って再びイベント要求を発行する動作を実行させる
    ようにしたことを特徴とする請求項2記載のリアルタイ
    ム情報配信方法。
  6. 【請求項6】 前記クライアントからのページ要求に応
    じて前記サーバから送信される、前記イベント要求情報
    が設定されたページ情報、または前記クライアントから
    のイベント要求に応じて前記サーバから送信されるイベ
    ント通知の中に、前記クライアントにより実行させる所
    定の手続きを設定すると共に、当該イベント通知の中
    に、次に同じイベントが発生する時刻情報を設定するこ
    とにより、 前記イベント通知を受け取った前記クライアントによ
    り、前記所定の手続きに従って次のイベント通知の到来
    を監視させ、前記受け取ったイベント通知中の時刻情報
    の示す予定時刻に前記サーバから次のイベント通知を受
    け取ることができなかった場合には、前記サーバにイベ
    ント要求を発行させるようにしたことを特徴とする請求
    項2記載のリアルタイム情報配信方法。
  7. 【請求項7】 前記クライアントからのページ要求に応
    じて前記サーバから送信される、前記イベント要求情報
    が設定されたページ情報の中に、前記クライアントから
    発行される前記イベント要求に次回イベント要求を発行
    する時刻情報を付加させる手続きを設定し、 前記クライアントから前記サーバに前記イベント要求が
    発行された場合には、前記サーバにおいて前記クライア
    ントからの次のイベント要求の到来を監視し、先行する
    イベント要求中の時刻情報の示す予定時刻に次のイベン
    ト要求を受け取ることができなかった場合には、当該イ
    ベント要求に関係するネットワーク接続を切断すること
    を特徴とする請求項2記載のリアルタイム情報配信方
    法。
  8. 【請求項8】 前記サーバ中に、複数のクライアントで
    同時に表示することが禁止される排他ページの情報を登
    録しておき、 前記サーバが前記クライアントからページ要求を受け取
    った場合には、前記排他ページの登録情報から、要求さ
    れたページ情報が排他ページであるか否かを調べ、 排他ページの場合には、当該ページが他のクライアント
    で表示中であるか否かを調べ、 他のクライアントで表示中でない場合には、前記要求さ
    れたページ情報の中に前記イベント要求情報が設定され
    た新たなページ情報を前記ページ要求元のクライアント
    に送信し、 他のクライアントで表示中の場合には、要求されたペー
    ジ情報に代えて、特定のイベント要求を行わせるための
    特定イベント要求情報が設定された特定ページ情報を前
    記ページ要求元のクライアントに送信して、当該クライ
    アントでの要求されたページ情報の表示を待たせ、 前記排他ページの表示状態にあった前記クライアントに
    対する前記サーバからのイベント通知に関係するネット
    ワーク接続が切断され、且つ前記排他ページの表示の待
    ち状態にあるクライアントが存在する場合には、その待
    ち状態にあるいずれか1つのクライアントに、前記要求
    されたページ情報の中に前記イベント要求情報が設定さ
    れた新たなページ情報を前記特定イベント要求に対する
    応答として送信することを特徴とする請求項3または請
    求項4記載のリアルタイム情報配信方法。
  9. 【請求項9】 前記待ち状態にあるクライアントから前
    記サーバに対してページ要求またはイベント要求が送ら
    れた場合、前記サーバにおける当該要求に対する処理を
    通常状態から変更することを特徴とする請求項8記載の
    リアルタイム情報配信方法。
  10. 【請求項10】 情報表示クライアントからのページ要
    求により要求されたページ情報を当該クライアントにネ
    ットワークを介して送信する情報提供サーバにおいて、 前記クライアントから情報提供の要求が送られた場合
    に、当該要求が新規のページ情報を要求するページ要求
    であるか、あるいは更新情報を要求するイベント要求で
    あるかを判別する要求判別手段と、 前記ページ要求の場合には、要求されたページ情報を1
    回だけ前記サーバからページ要求元のクライアントに送
    信するページ情報送信手段と、 前記イベント要求の場合には、対応するページ情報の更
    新に相当するイベントが発生する毎に、当該ページ情報
    の更新のためのイベント通知をイベント要求元のクライ
    アントに送信するイベント送信手段とを具備することを
    特徴とする情報提供サーバ。
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