JP2000019866A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置及び画像形成装置

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JP2000019866A
JP2000019866A JP10205906A JP20590698A JP2000019866A JP 2000019866 A JP2000019866 A JP 2000019866A JP 10205906 A JP10205906 A JP 10205906A JP 20590698 A JP20590698 A JP 20590698A JP 2000019866 A JP2000019866 A JP 2000019866A
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Kenichiro Waki
健一郎 脇
Hideo Nanataki
秀夫 七瀧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触定着方式の定着装置として、低コスト
である、構成がある程度簡易である、スピードの速い大
型の画像形成装置にも安全に対応できる、カット紙の被
記録材にも対応できる等の特長を具備したものを得る。 【解決手段】 被記録材担持部材31の面に被記録材P
をその画像面側とは反対の裏面側を吸着させて密着させ
るとともに、被記録材担持部材31をそれ自体電磁誘導
発熱させる、あるいは加熱部材で加熱することによっ
て、被記録材担持部材の熱を被記録材に対して裏から均
一かつ効率的に伝え、非接触定着方式であるにもかかわ
らず、被記録材表面側のトナー画像を均一かつ良好に熱
定着する。被記録材は被記録材担持部材の面に安定に吸
着保持されるからカット紙の被記録材を安定して搬送す
ることができ、カット紙対応の非接触定着方式の定着装
置を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像加熱装置、及び
像加熱装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】本発明において、像加熱装置には、転写紙
・感光紙・静電記録紙等の被記録材の面上に転写(間
接)方式または直接方式の適宜の作像手段にて形成した
未定着画像を被記録材面に熱定着させる定着装置(定着
器)を代表例として、その他に、例えば、画像を担持し
た被記録材を加熱して表面性(光沢・艶等)を改善・改
質する装置、画像を仮定着処理する装置なども含まれ
る。
【0003】
【従来の技術】未定着画像を被記録材面に熱定着させる
定着装置を例にして説明する。
【0004】従来、電子写真方式等のコピー機やプリン
ター等の画像形成装置において、被記録材面上に適宜の
作像手段にて形成した未定着トナー画像を被記録材面に
熱定着させる定着装置としては、熱ローラー方式の定着
装置が多用されている。その他、フィルム加熱方式、オ
ーブン定着方式、フラッシュ定着方式等の定着装置があ
る。
【0005】a)熱ローラー方式 ハロゲンランプ等の熱源により所定の定着温度に加熱・
温調される熱ローラー(定着ローラー)と、これに圧接
させた弾性加圧ローラーを基本構成体とし、該両ローラ
ーの圧接ニップ部(定着ニップ部)に被加熱材としての
被記録材を導入して挟持搬送させることで、熱ローラー
の熱で被記録材面の未定着トナー画像を熱定着させるも
のである。
【0006】この方式の定着装置は、構成が比較的に簡
易であり、かなりのプロセススピードにも対応できる。
【0007】b)フィルム加熱方式 固定支持された加熱体(セラミックヒーター等)と、こ
の加熱体と摺動するフィルムと、このフィルムを挟んで
加熱体とニップ部を形成する弾性加圧ローラーと、を有
し、ニップ部のフィルムと加圧ローラーの間に被記録材
を導入して挟持搬送させて、フィルムを介した加熱体か
らの熱で被記録材面の未定着トナー画像を熱定着させる
ものである。
【0008】この方式の定着装置は、所謂セラミックヒ
ーターなどの昇温の速い低熱容量の加熱体や薄膜のフィ
ルムを用いることで、電源を入れてすぐにプリントが可
能ないわゆるクイックスタート性があり、省電力、小型
簡易等の特長点があり、小型の複写機やプリンター等に
おける定着装置として活用されている。
【0009】c)オーブン定着方式 被記録材の未定着トナー画像面をヒーターで非接触で加
熱してトナー画像を熱定着させるものである。
【0010】d)フラッシュ定着方式 ランプの発光によって熱を発生させて被記録材の未定着
トナー画像面を非接触で加熱してトナー画像を熱定着さ
せるものである。
【0011】オーブン定着方式やフラッシュ定着方式は
大熱量の供給が可能であり、画像形成装置がスピードの
速い大型機で熱ローラー方式の定着装置では熱量の供給
が間に合わないような場合の定着装置として使用される
ことがある。非接触のオーブン定着方式は均一定着性や
画質に優れ、またフラッシュ定着方式は発火の危険性は
なく、高速に定着することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】オーブン定着方式やフ
ラッシュ定着方式などの非接触定着方式の定着装置は、
被記録材のトナー画像面に対して定着部材が接触しない
ため画像性や耐久性に優れている。
【0013】例えば、被記録材としてロール紙を用いる
軽印刷機においては、大熱量のヒーターをロール紙の搬
送部に近接させて設け、ロール紙面に転写形成した未定
着トナー画像を非接触で加熱してトナー画像を熱定着処
理するオーブン定着方式の定着装置が用いられている。
【0014】しかし、非接触で定着するために大熱量を
必要とする為、万が一の紙詰まりや機械停止に対応し
て、発火防止を目的としたヒーター部の解除機構を設け
ることが必要となっている。
【0015】このような装置はコストも高く、フルカラ
ーコピーやプリンターのような画像形成装置における定
着装置には採用しずらい。また被記録材の搬送性からも
カット紙対応はなかなか難しいのが現状である。
【0016】またフラッシュ定着方式の定着装置は発火
の危険性はないが、音やにおいが発生し、また大容量の
電源が必要となるためコスト的にも高くなってしまう。
【0017】そこで、非接触定着方式の定着装置とし
て、低コストである、構成がある程度簡易である、スピ
ードの速い大型の画像形成装置にも安全に対応できる、
カット紙の被記録材にも対応できる等の特長を具備した
ものが必要とされているが、そのような装置はまだない
のが現状である。
【0018】本発明は上記の要望に十分に応え得る像加
熱装置、及び該像加熱装置を具備した画像形成装置を提
供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする像加熱装置及び画像形成装置である。
【0020】(1)電磁誘導発熱性の被記録材担持部材
と、該被記録材担持部材の面に被記録材をその画像面側
とは反対の裏面側を吸着させる手段と、励磁手段と、を
有し、励磁手段の発生磁力で被記録材担持部材を電磁誘
導発熱させて該被記録材担持部材の熱により被記録材表
面上の画像を加熱することを特徴とする像加熱装置。
【0021】(2)励磁手段が被記録材担持部材の被記
録材担持面側とは反対の背面側に設けられていることを
特徴とする(1)に記載の像加熱装置。
【0022】(3)被記録材担持部材がフィルム部材で
あることを特徴とする(1)または(2)に記載の像加
熱装置。
【0023】(4)被記録材担持部材がエンドレスベル
ト部材であることを特徴とする(1)から(3)の何れ
か1つに記載の像加熱装置。
【0024】(5)被記録材担持部材が移動駆動される
ことを特徴とする(1)から(4)の何れか1つに記載
の像加熱装置。
【0025】(6)被記録材担持部材の被記録材担持面
側に非接触で加熱部材を設けることを特徴とする(1)
から(5)の何れか1つに記載の像加熱装置。
【0026】(7)被記録材担持部材に接触させた吸着
ローラーと、該吸着ローラーと被記録材担持部材との間
にバイアスを印加する手段を有し、バイアスを印加した
吸着ローラーと被記録材担持部材との間に被記録材を通
すことにより被記録材を被記録材担持部材面に静電吸着
させることを特徴とする(1)から(6)の何れか1つ
に記載の像加熱装置。
【0027】(8)被記録材担持部材と、この被記録材
担持部材の面に被記録材をその画像面側とは反対の裏面
側を吸着させる手段と、被記録材担持部材を加熱する加
熱部材と、を有し、加熱部材で被記録材担持部材を加熱
し、該被記録材担持部材の熱により被記録材表面上の画
像を加熱することを特徴とする像加熱装置。
【0028】(9)加熱部材が被記録材担持部材の被記
録材担持面側とは反対の背面側に設けられていることを
特徴とする(8)に記載の像加熱装置。
【0029】(10)第1の加熱部材を被記録材担持部
材の被記録材担持面側とは反対の背面側に設けるととも
に、被記録材担持部材の被記録材担持面側に非接触で第
2の加熱部材を設けることを特徴とする(8)に記載の
像加熱装置。
【0030】(11)被記録材担持部材がフィルム部材
であることを特徴とする(8)から(10)の何れか1
つにに記載の像加熱装置。
【0031】(12)被記録材担持部材がエンドレスベ
ルト部材であることを特徴とする(8)から(11)の
何れか1つに記載の像加熱装置。
【0032】(13)被記録材担持部材が移動駆動され
ることを特徴とする(8)から(12)の何れか1つに
記載の像加熱装置。
【0033】(14)被記録材担持部材に接触させた吸
着ローラーと、該吸着ローラーと被記録材担持部材との
間にバイアスを印加する手段を有し、バイアスを印加し
た吸着ローラーと被記録材担持部材との間に被記録材を
通すことにより被記録材を被記録材担持部材面に静電吸
着させることを特徴とする(8)から(13)の何れか
1つに記載の像加熱装置。
【0034】(15)被記録材表面上の画像を熱定着さ
せることを特徴とする(1)から(14)の何れか1つ
に記載の像加熱装置。
【0035】(16)被記録材表面上にトナー画像を形
成する作像手段と、そのトナー画像を被記録材表面上に
熱定着させる像加熱手段を有し、該像加熱手段が(1)
から(15)の何れか1つに記載の像加熱装置であるこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0036】(17)被記録材にトナー画像が転写方式
あるいは直接方式で形成されることを特徴とする(1
6)に記載の画像形成装置。
【0037】(18)少なくともトナー画像転写部から
熱定着部に至るエンドレスベルト状の被記録材担持搬送
部材を有し、トナー画像転写部において該被記録材担持
搬送部材の背面側からの電界によって像担持体側のトナ
ー画像を被記録材担持搬送部材に担持されて搬送される
被記録材表面上に転写させ、熱定着部において被記録材
担持搬送部材の背面から加熱し被記録材表面上のトナー
画像を加熱定着させることを特徴とする画像形成装置。
【0038】(19)熱定着部において第1の加熱部材
を被記録材担持部材の被記録材担持面側とは反対の背面
側に設けるとともに、被記録材担持部材の被記録材担持
面側に非接触で第2の加熱部材を設けることを特徴とす
る(18)に記載の画像形成装置。
【0039】〈作 用〉被記録材を背面から加熱する場
合に問題となるのが加熱のむらである。非接触定着方式
の場合、被加熱材に対して裏から圧力をかけられないた
めに熱を均一にかけにくい。本発明においては、被記録
材担持部材の面に被記録材をその画像面側とは反対の裏
面側を吸着させて密着させるとともに、被記録材担持部
材をそれ自体電磁誘導発熱させる、あるいは加熱部材で
加熱することによってこの問題を解決している。即ち、
被記録材は被記録材担持部材の面に密着しているため、
被記録材担持部材の熱を被記録材に対して裏から均一か
つ効率的に伝えることができ、非接触定着方式であるに
もかかわらず、被記録材表面側のトナー画像を均一かつ
良好に熱定着することができる。
【0040】被記録材は被記録材担持部材の面に安定に
吸着保持されるからカット紙の被記録材を安定して搬送
することができ、いままで難しかったカット紙対応の非
接触定着方式の定着装置を実現することができる。
【0041】かくして、非接触定着方式の定着装置とし
て、低コストである、構成がある程度簡易である、スピ
ードの速い大型の画像形成装置にも安全に対応できる、
カット紙の複写紙にも対応できる等の特長を具備したも
のであり、フルカラーコピーやプリンターのような画像
形成装置、スピードの速い大型の画像形成装置における
定着装置として活用できる。
【0042】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉(図1・図2) (1)画像形成装置例 図1は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。本実施例の画像形成装置は複数の画像形成ユニット
を具備させてなるカラー複写機である。
【0043】即ち、UM、UC、UY、UKは4つの画
像形成ユニットであり、それぞれマゼンタ像用、シアン
像用、イエロー像用、ブラック像用の4色分の画像形成
ユニットである。
【0044】20は転写ベルト装置であり、駆動ローラ
ー22とターンローラー23間にエンドレスの転写ベル
ト21を懸回張設してある。該転写ベルト21は駆動ロ
ーラー22の回転駆動により矢印bの反時計方向に所定
の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。前記
4つの画像形成ユニットUM、UC、UY、UKは上記
の転写ベルト21の上面側においてベルト21の移動方
向上流側から下流側に沿って順次に配列して配設してあ
る。
【0045】各画像形成ユニットUM、UC、UY、U
Kはそれぞれ同等の構成を有するレーザー走査露光式電
子写真プロセスユニットである。マゼンタ像用の画像形
成ユニットUMを代表して説明する。
【0046】11は静電潜像担持体としての回転ドラム
型の電子写真感光体(以下、感光体と記す)であり、ア
ルミニウムなどの導電性基体の表面に光半導体層を有す
る。この感光体11は矢印aの時計方向に所定の周速度
をもって回転駆動される。
【0047】12は感光体11の周面を所定の極性・電
位に一様に帯電処理する一次帯電器(コロナ帯電器)で
あり、感光体11に非接触に対向させて配置されてい
る。本例では感光体11をマイナス帯電する。
【0048】13は画像露光装置としてのレーザースキ
ャナーであり、目的のカラー画像のマゼンタ成分像に対
応した画像露光をすることで、感光体11面にマゼンタ
成分像に対応した静電潜像が形成される。
【0049】14はマイナス帯電のマゼンタトナー現像
剤を収容した反転現像器であり、感光体11面の静電潜
像がマゼンタトナーで反転現像される。
【0050】15は転写手段としての転写ローラーであ
り、転写ベルト21の上行側ベルト部分の背面側に配設
して該ベルト部分を挟んで感光体11の下面に圧接させ
て転写ニップ部Tを形成させている。転写ローラー15
には不図示の転写バイアス電源から所定の制御タイミン
グでトナーの帯電極性とは反対極性のプラスの所定電位
の転写バイアスが印加されることで、転写ベルト21の
背面側から転写ニップ部Tに転写電界が作用して、転写
ニップ部Tの感光体11と転写ベルト21の間を搬送さ
れる被記録材(以下、複写紙と記す)Pの表面に感光体
11面側のマゼンタトナー画像が順次に静電転写されて
いく。転写手段としての転写ローラー15はブレード状
電極部材やコロナ帯電器等にすることもできる。
【0051】16はクリーナーであり、感光体11面の
転写残トナーを除去して感光体11面をクリーニングす
る。クリーニングされた感光体11面は繰り返して作像
に供される。
【0052】シアン像用の画像形成ユニットUCは、現
像器がシアントナー現像剤を収容した反転現像器であ
り、感光体面に目的のカラー画像のシアン成分像に対応
したシアントナー画像を形成する。
【0053】イエロー像用の画像形成ユニットUYは、
現像器がイエロートナー現像剤を収容した反転現像器で
あり、感光体面に目的のカラー画像のイエロー成分像に
対応したイエロートナー画像を形成する。
【0054】ブラック像用の画像形成ユニットUKは、
現像器がブラックトナー現像剤を収容した反転現像器で
あり、感光体面にブラックトナー画像を形成する。
【0055】而して、不図示の給紙機構部から複写紙P
が給紙され、その複写紙Pが各画像形成ユニットの感光
体の回転と同期した所定のプロセススピードにて回転駆
動されている転写ベルト21の上面に保持されて各画像
形成ユニットUM、UC、UY、UKの転写ニップ部T
を順次に搬送されていく。複写紙Pは転写工程で転写ベ
ルト21の面に静電的に吸着されて搬送される。これに
より、各画像形成ユニットUM、UC、UY、UKの感
光体面に形成されるマゼンタトナー画像、シアントナー
画像、イエロートナー画像、ブラックトナー画像が転写
ベルト21面に吸着して搬送される同一の複写紙P面に
順次に多重転写されて目的のカラー画像に対応したフル
カラートナー画像が合成形成される。
【0056】各画像形成ユニットにおける画像の書き出
しタイミングは上記のように各色成分トナー画像が同一
の複写紙P面に所定に位置決め(レジストレーション)
されて多重転写されるように連係制御される。
【0057】各色成分トナー画像の多重転写を受けた複
写紙Pは転写ベルト21の終端部に至り、転写ベルト2
1面から分離して定着装置30へ供給される。複写紙P
の転写ベルト21からの分離は本例では除電針24によ
る複写紙Pの除電と、曲率分離とでなされる。除電コロ
ナ帯電器や分離爪部材等の分離手段とすることもでき
る。
【0058】定着装置30に供給された複写紙Pはトナ
ー画像の熱定着処理を受けて排紙される。
【0059】各画像形成ユニットUM、UC、UY、U
Kを選択的に働かせる制御により、単色モードや、2〜
3色モードでの画像形成も実行させることができる。
【0060】(2)定着装置30 定着装置30は、駆動ローラー32とターンローラー3
3間に懸回張設した、被記録材担持部材としてのエンド
レスベルト状・電磁誘導発熱性の定着フィルム31と、
被記録材担持部材の面に被記録材をその裏面側を吸着さ
せる手段としての吸着ローラー34と、励磁手段として
の励磁コイルユニット35を有している。
【0061】定着フィルム31の層構成は後述する。該
定着フィルム31は駆動ローラー32の回転駆動により
矢印bの反時計方向に所定の周速度にて回転駆動され
る。
【0062】吸着ローラー34は定着フィルム31のタ
ーンローラー33の上側において定着フィルム31をタ
ーンローラー33との間に挟ませて配設した金属ローラ
ーであり、定着フィルム31の回転に従動して回転す
る。またこの吸着ローラー34には不図示のバイアス電
源からマイナス500Vの電圧が印加される。
【0063】励磁コイルユニット35は鉄心(芯材)に
コイルを巻き付けた励磁コイルを有するものであり、定
着フィルム31の上行側フィルム部分の背面側に配設し
てある。励磁コイルに不図示の励磁回路から交流電流が
印加され、これによってコイルの周囲に磁束が生成消滅
を繰り返す。この磁束が定着フィルム31の上行側フィ
ルム部分の後述する導電層を横切るように芯材は構成さ
れる。
【0064】而して、転写ベルト21から分離されて定
着装置30へ供給された複写紙Pは、トナー画像面側が
上向きで定着装置30の被記録材入口側であるターンロ
ーラー33と吸着ローラー34のニップ部の定着フィル
ム31と吸着ローラー34との間に進入して、マイナス
500Vの電圧が印加されている吸着ローラー34によ
る複写紙への電荷付与によって複写紙Pの裏面が定着フ
ィルム31の上面に静電的に吸着して定着フィルム31
面に密着保持され、定着フィルム31と一緒に移動搬送
される。
【0065】吸着ローラー34は複写紙Pの表面側であ
るトナー画像面に接触するけれども、該吸着ローラー3
4に印加する電圧はトナーの帯電極性と同じマイナスの
極性であるので、吸着ローラー34にトナーが付着する
ことはない。
【0066】一方、励磁コイルユニット35の励磁コイ
ルに対する交流電流の印加がなされ、励磁コイルユニッ
ト35の発生磁力で定着フィルム31の上行側フィルム
部分が電磁誘導発熱する。
【0067】この定着フィルム部分の電磁誘導発熱によ
り該定着フィルム部分の表面側に吸着保持されて搬送さ
れている複写紙Pが背面から加熱され、複写紙表面上の
未定着トナー画像が非接触定着方式で熱定着処理され
る。
【0068】トナー画像の熱定着処理を受けた複写紙P
は定着フィルム31の終端部に至り、定着フィルム31
面から分離して排出搬送される。複写紙Pの定着フィル
ム31からの分離は本例では除電針36による複写紙P
の除電と、曲率分離とでなされる。除電コロナ帯電器や
分離爪部材等の分離手段とすることもできる。
【0069】図2は電磁誘導発熱性の被記録材担持部材
としての定着フィルム31の層構成模型図である。この
定着フィルム31は、基層となる電磁誘導発熱層31a
と、その表面側に設けた絶縁層31bとの2層積層構成
物である。
【0070】電磁誘導発熱層31aは金属フィルム等で
できた導電層であり、より好ましくはニッケル、鉄、強
磁性SUS、ニッケル−コバルト合金といった強磁性体
の金属を用いるとよい。非磁性の金属でも良いが、より
好ましくは磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステン
レス、コバルト−ニッケル合金等の金属が良い。厚みは
好ましくは1〜100μmがよい。1μmよりも小さい
とほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率
が悪くなる。また100μmを越えると定着フィルム3
1のの剛性が高くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり、エ
ンドレスベルト状の回転体として使用するには現実的で
はない。従って、電磁誘導発熱層31aの厚みは1〜1
00μmが好ましい。
【0071】電磁誘導発熱層31aには金属を基材とせ
ずに、ポリイミドのような耐熱性と強度のある樹脂フィ
ルム上に金属フィラーのようなものを混ぜた樹脂層を重
ねて発熱層としてもよい。
【0072】絶縁層31bは樹脂あるいはゴムが適し、
ポリイミドなどの各種樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導
率がよい材質である。厚みは好ましくは5〜1000μ
mがよい。5μm未満であると絶縁性に不良がみられる
ようになり、1000μmを越えると熱伝導率か低下し
効率が低下する。
【0073】定着フィルム31の電磁誘導発熱層として
の導電層31a中を変動する磁界が横切るとき、その磁
界の変化を妨げる磁界が生じるように導電層31a中に
は渦電流が発生する。この渦電流は表皮効果のためにほ
とんど導電層31aの励磁コイル側の面に集中して流
れ、該導電層31aの表皮抵抗に比例し電力で発熱(ジ
ュール熱)が生じる。この発熱が絶縁層31bを介して
定着フィルム31の表面側に吸着保持されて搬送されて
いる複写紙Pを背面に伝導して複写紙Pを加熱して、複
写紙表面上の未定着トナー画像が非接触定着方式で熱定
着処理される。
【0074】励磁コイルユニット35の発生磁力で電磁
誘導発熱する定着フィルム部分の温度は不図示の温度検
知部材で検知され、その温度検知情報が不図示の制御回
路にフィードバックされる。制御回路はその入力する温
度検知情報に基づいて励磁コイルユニット35の励磁回
路を制御して、該定着フィルム部分の温度が所定の定着
温度に維持されるように温調する。
【0075】本実施例の装置構成によって、各色画像形
成ユニットUM、UC、UY、UKによって形成された
カラー画像は複写紙P面に非接触方式で熱定着すること
ができ、その定着画像は非常に均一な高画質画像であっ
た。またこのような装置で画像形成を重ねても、熱ロー
ラー方式の装置のようにローラーにすじ状の傷がついた
りすることがなく、定着装置の寿命を飛躍的に延ばすこ
とができた。
【0076】本実施例の定着装置30は複写紙Pのトナ
ー画像面に対して定着部材が接触しない非接触定着方式
であるが、複写紙Pを被記録材担持部材としての定着フ
ィルム31に吸着して背面から加熱することと、定着フ
ィルム自体を電磁誘導発熱させることを大きな特徴とす
る。
【0077】複写紙Pを背面から加熱する場合に問題と
なるのが加熱のむらである。非接触定着方式の場合、複
写紙に対して裏から圧力をかけられないために熱を均一
にかけにくい。
【0078】本実施例においては静電気力によって複写
紙Pを定着イルム31に吸着させることによってこの問
題を解決している。即ち、複写紙Pは定着フィルム31
に密着しているため、定着フィルムの熱を複写紙に対し
て裏から均一かつ効率的に伝えることができ、非接触定
着方式であるにもかかわらず、複写紙表面側のトナー画
像を均一かつ良好に熱定着することができる。
【0079】被記録材担持部材としての定着フィルム3
1に複写紙Pを吸着させて定着処理するメリットとして
は別に、カット紙の被記録材を安定して搬送することが
できる点もあり、いままで難しかったカット紙対応の非
接触定着方式の定着装置を実現することができる。
【0080】被記録材担持部材としての定着フィルム3
1に対して複写紙Pを吸着させる手段としての吸着ロー
ラー34は、定着フィルム31面に非接触に対向させて
配設したコロナ帯電器にすることもできる。定着フィル
ム31への複写紙Pの吸着手段は静電気力を用いる手段
以外の他の方法でもかまわず、たとえばエアー吸引を用
いたりすることも可能である。
【0081】また、定着フィルム31自体を励磁手段と
しての励磁コイルユニットによって電磁誘導発熱させる
ので、熱効率、加熱均一性(熱むら防止)がさらに良好
である。
【0082】かくして、本実施例の装置は非接触定着方
式の定着装置として、低コストである、構成がある程度
簡易である、スピードの速い大型の画像形成装置にも安
全に対応できる、カット紙の複写紙にも対応できる等の
特長を具備したものであり、フルカラーコピーやプリン
ターのような画像形成装置、スピードの速い大型の画像
形成装置における定着装置として有効適切である。
【0083】〈実施例2〉(図3) 図3は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0084】本実施例の画像形成装置は上記実施例1の
画像形成装置において画像形成部UM、UC、UY、U
Kの転写ベルト21と定着装置30の定着フィルム31
とを転写兼定着エンドレスベルト41として一連に一体
共通化したものである。
【0085】上記の転写兼定着エンドレスベルト41は
駆動ローラー42とターンローラー43間に懸回張設さ
れ、駆動ローラー42の回転駆動により矢印bの反時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動さ
れる。
【0086】本実施例では転写兼定着エンドレスベルト
41として図2で示した定着フィルム31と同様の層構
成のベルトを使用した。電磁誘導発熱層としての導電層
に100μmのニッケルを用いて、絶縁層には50μm
のポリイミドを用いた。
【0087】絶縁層としてのポリイミドは絶縁性の樹脂
であり、転写ベルトとしての特性を十分満足し、耐熱性
にも優れているため、本実施例のような転写ベルトとし
て、かつ定着装置への複写紙吸着搬送ベルトとして要求
される特性を満たす。
【0088】而して、実施例1の画像形成装置と同様
に、不図示の給紙機構部から複写紙Pが給紙され、その
複写紙Pが各画像形成ユニットの感光体の回転と同期し
た所定のプロセススピードにて回転駆動されている転写
兼定着エンドレスベルト41の上面に保持されて各画像
形成ユニットUM、UC、UY、UKの転写ニップ部T
を順次に搬送されていく。複写紙Pは転写工程で転写兼
定着エンドレスベルト41の面に静電的に吸着されて搬
送される。これにより、各画像形成ユニットUM、U
C、UY、UKの感光体面に形成されるマゼンタトナー
画像、シアントナー画像、イエロートナー画像、ブラッ
クトナー画像が転写兼定着エンドレスベルト41面に吸
着して搬送される同一の複写紙P面に順次に多重転写さ
れて目的のカラー画像に対応したフルカラートナー画像
が合成形成される。
【0089】フルカラートナー画像が合成形成された複
写紙Pは引き続き転写兼定着エンドレスベルト41の面
に吸着保持されて該ベルト41の移動により定着装置部
30に搬送される。
【0090】定着装置部30では、励磁コイルユニット
35の励磁コイルに対する交流電流の印加がなされ、励
磁コイルユニット35の発生磁力で励磁コイルユニット
35に対応する転写兼定着エンドレスベルト部分が電磁
誘導発熱する。
【0091】このベルト部分の電磁誘導発熱により該ベ
ルト部分の表面側に吸着保持されて搬送されている複写
紙Pが背面から加熱され、複写紙表面上の未定着トナー
画像が非接触定着方式で熱定着処理される。
【0092】トナー画像の熱定着処理を受けた複写紙P
は転写兼定着エンドレスベルト41の終端部に至り、該
ベルト41面から分離して排出搬送される。複写紙Pの
該ベルト41からの分離は本例では除電針36による複
写紙Pの除電と、曲率分離とでなされる。
【0093】このような構成によって実施例1と全く同
様の効果を得ることができ、かつ装置構成をさらに簡素
化することができる。本実施例によってさらに安価、簡
易な非接触定着方式の画像形成装置を実現することがで
きる。
【0094】〈実施例3〉(図4) 図4は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0095】本実施例の画像形成装置は、実施例2(図
3)の画像形成装置の定着装置部30において、励磁コ
イルユニット35に対応する転写兼定着エンドレスベル
ト部分の上部に非接触で追加の加熱部材としてのヒータ
ー37を設けたものである。ヒーター37としてはハロ
ゲンランプや抵抗体またはキセノンランプなど他の発光
体でもよい。
【0096】実施例2の画像形成装置と同様に、画像形
成部UM、UC、UY、UKでフルカラートナー画像が
合成形成された複写紙Pは引き続き転写兼定着エンドレ
スベルト41の面に吸着保持されて該ベルト41の移動
により定着装置部30に搬送される。
【0097】定着装置部30では、励磁コイルユニット
35の励磁コイルに対する交流電流の印加がなされ、励
磁コイルユニット35の発生磁力で励磁コイルユニット
35に対応する転写兼定着エンドレスベルト部分が電磁
誘導発熱する。
【0098】このベルト部分の電磁誘導発熱により該ベ
ルト部分の表面側に吸着保持されて搬送されている複写
紙Pが背面から加熱され、さらに上部に非接触で設けら
れたヒーター47の熱によって加熱されて、複写紙表面
上の未定着トナー画像が非接触定着方式で熱定着処理さ
れる。
【0099】実施例1や実施例2の画像形成装置におい
ては複写紙Pの背面からのみの加熱によってトナー画像
が熱定着されるものであるが、該複写紙Pの裏面を被記
録材担持部材としての定着フィルム31や転写兼定着エ
ンドレスベルト41の面に吸着させることによって定着
性を高めている。さらなる定着性が要求されるときには
本実施例のように構成することもできる。
【0100】本実施例であっても定着面に対して非接触
で定着するという特徴を損なうものでなく、画質、耐久
性に非常に優れた定着装置を実現できる。このような構
成によって実施例2の装置に比べて定着能力をアップす
ることができ、さらに高スピードにも対応することがで
きる。
【0101】実施例1の定着装置30にも本実施例のよ
うに追加の加熱部材としてのヒーター37を配設するこ
とで、さらなる定着能力をアップすることができ、さら
に高スピードにも対応することができる。
【0102】〈実施例4〉(図5) 図5は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0103】本実施例の画像形成装置は、実施例1(図
1)の画像形成装置の定着装置部30において、電磁誘
導発熱性の定着フィルム31を電磁誘導発熱層なしの厚
さ100μmのポリイミド製の絶縁エンドレスベルト3
8に変更し、励磁コイルユニット35を内部に数本のハ
ロゲンランプを有するヒーター(加熱部材)39に変更
したものである。
【0104】絶縁エンドレスベルト38の上行側のベル
ト部分がその背面側からヒーター39により加熱され
る。
【0105】ヒーター39により加熱されるベルト部分
の温度は不図示の温度検知部材で検知され、その温度検
知情報が不図示の制御回路にフィードバックされる。制
御回路はその入力する温度検知情報に基づいてヒーター
39の給電回路を制御して、該ベルト部分の温度が所定
の定着温度に維持されるように温調する。
【0106】而して、実施例1の画像形成装置と同様
に、転写ベルト21から分離して定着装置30へ供給さ
れた複写紙Pはトナー画像面側が上向きで定着装置30
の被記録材入口側であるターンローラー33と吸着ロー
ラー34のニップ部の絶縁エンドレスベルト38と吸着
ローラー34との間に進入して、マイナス500Vの電
圧が印加されている吸着ローラー34による複写紙への
電荷付与によって複写紙Pの裏面が絶縁エンドレスベル
ト38の上面に静電的に吸着して絶縁エンドレスベルト
38面に密着保持され、絶縁エンドレスベルト38と一
緒に移動搬送される。
【0107】吸着ローラー34は複写紙Pの表面側であ
るトナー画像面に接触するけれども、該吸着ローラー3
4に印加する電圧はトナーの帯電極性と同じマイナスの
極性であるので、吸着ローラー34にトナーが付着する
ことはない。
【0108】一方、ヒーター39への給電がなされて絶
縁エンドレスベルト38の上行側フィルム部分が背面側
から加熱される。
【0109】絶縁エンドレスベルト38の上行側フィル
ム部分の加熱により該ベルト部分の表面側に吸着保持さ
れて搬送されている複写紙Pが背面から加熱され、複写
紙表面上の未定着トナー画像が非接触定着方式で熱定着
処理される。
【0110】トナー画像の熱定着処理を受けた複写紙P
は絶縁エンドレスベルト38の終端部に至り、該ベルト
38面から分離して排出搬送される。複写紙Pのベルト
38からの分離は本例では除電針36による複写紙Pの
除電と、曲率分離とでなされる。
【0111】ベルト38はポリイミド製に限らず、他の
樹脂系、ゴム系、あるいは金属ベルトでもよい。
【0112】ヒーター39はハロゲンランプに限らず抵
抗体でもキセノンランプなど他の発光体でもよい。
【0113】かくして、本実施例の装置も実施例1の装
置と同様に、非接触定着方式の定着装置として、低コス
トである、構成がある程度簡易である、スピードの速い
大型の画像形成装置にも安全に対応できる、カット紙の
被記録材にも対応できる等の特長を具備したものであ
り、フルカラーコピーやプリンターのような画像形成装
置、スピードの速い大型の画像形成装置における定着装
置として有効適切である。
【0114】〈実施例5〉(図6) 図6は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0115】本実施例の画像形成装置は上記実施例4
(図5)の画像形成装置において画像形成部UM、U
C、UY、UKの転写ベルト21と定着装置30の絶縁
エンドレスベルト38とを転写兼定着エンドレスベルト
51として一連に一体共通化したものである。
【0116】上記の転写兼定着エンドレスベルト51は
駆動ローラー52とターンローラー53間に懸回張設さ
れ、駆動ローラー52の回転駆動により矢印bの反時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動さ
れる。
【0117】本実施例では転写兼定着エンドレスベルト
51として耐熱性の優れたポリイミドフィルムを使用し
ている。ポリイミドは絶縁性の樹脂であり、転写ベルト
としての特性を十分満足し、かつ耐熱性にも優れている
ため、本実施例のような転写ベルトとして、かつ定着装
置への複写紙吸着搬送ベルトとして要求される特性を満
たす。
【0118】而して、実施例4の画像形成装置と同様
に、不図示の給紙機構部から複写紙Pが給紙され、その
複写紙Pが各画像形成ユニットの感光体の回転と同期し
た所定のプロセススピードにて回転駆動されている転写
兼定着エンドレスベルト51の上面に保持されて各画像
形成ユニットUM、UC、UY、UKの転写ニップ部T
を順次に搬送されていく。複写紙Pは転写工程で転写兼
定着エンドレスベルト51の面に静電的に吸着されて搬
送される。これにより、各画像形成ユニットUM、U
C、UY、UKの感光体面に形成されるマゼンタトナー
画像、シアントナー画像、イエロートナー画像、ブラッ
クトナー画像が転写兼定着エンドレスベルト51面に吸
着して搬送される同一の複写紙P面に順次に多重転写さ
れて目的のカラー画像に対応したフルカラートナー画像
が合成形成される。
【0119】フルカラートナー画像が合成形成された複
写紙Pは引き続き転写兼定着エンドレスベルト51の面
に吸着保持されて該ベルト51の移動により定着装置部
30に搬送される。
【0120】定着装置部30ではヒーター39への給電
がなされてヒーター39に対応する転写兼定着エンドレ
スベルト部分が加熱され、該ベルト部分の表面側に吸着
保持されて搬送されている複写紙Pが背面から加熱さ
れ、複写紙表面上の未定着トナー画像が非接触定着方式
で熱定着処理される。
【0121】トナー画像の熱定着処理を受けた複写紙P
は転写兼定着エンドレスベルト51の終端部に至り、該
ベルト51面から分離して排出搬送される。複写紙Pの
ベルト51からの分離は本例では除電針36による複写
紙Pの除電と、曲率分離とでなされる。
【0122】このような構成によって実施例4と全く同
様の効果を得ることができ、かつ装置構成をさらに簡素
化することができる。本実施例によってさらに安価、簡
易な非接触定着方式の画像形成装置を実現することがで
きる。
【0123】〈実施例6〉(図7) 図7は本実施例における画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0124】本実施例の画像形成装置は、上記実施例5
(図6)の画像形成装置の定着装置部35において、ヒ
ーター39(第1の加熱部材)に対応する転写兼定着エ
ンドレスベルト部分の上部に非接触で追加のヒーター
(第2の加熱部材)37を設けたものである。追加のヒ
ーター37はヒーター39と同様にハロゲンランプや抵
抗体または他の発光体でもよい。
【0125】定着装置部30を転写兼定着エンドレスベ
ルト51の面に吸着保持されて搬送される複写紙Pは、
ヒーター39で加熱されたベルト部分の熱で背面から加
熱され、さらに上部に非接触で設けられた追加のヒータ
ー37の熱によって加熱されて、複写紙表面上の未定着
トナー画像が非接触定着方式で熱定着処理される。
【0126】実施例4や実施例5の画像形成装置におい
ては複写紙Pの背面からのみの加熱によってトナー画像
が熱定着されるものであるが、該複写紙Pの裏面を被記
録材担持部材としての定着フィルム41や転写兼定着エ
ンドレスベルト51の面に吸着させることによって定着
性を高めている。さらなる定着性が要求されるときには
本実施例のように構成することもできる。
【0127】本実施例であっても定着面に対して非接触
で定着するという特徴を損なうものでなく、画質、耐久
性に非常に優れた定着装置を実現できる。このような構
成によって実施例5の装置に比べて定着能力をアップす
ることができ、さらに高スピードにも対応することがで
きる。
【0128】実施例4の定着装置30にも本実施例のよ
うに追加の加熱部材としてのヒーター37を配設するこ
とで、さらなる定着能力をアップすることができ、さら
に高スピードにも対応することができる。
【0129】〈その他〉 1)画像形成装置の作像機構構成は実施例に限られるも
のではないことは勿論である。
【0130】2)本発明の像加熱装置は画像の定着装置
以外にも、画像を担持した被記録材を加熱して表面性を
改善・改質する装置、画像を仮定着処理する装置などと
しても有効に活用できる。
【0131】3)被記録材担持部材はエンドレスベルト
型に限られず、例えば回転ドラム型に構成することもで
きる。
【0132】4)被記録材担持部材を電磁誘導発熱させ
る装置において、励磁手段を被記録材担持部材の表面側
に配設して磁界を作用させる構成とすることもできる。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
接触定着方式の定着装置として、低コストである、構成
がある程度簡易である、スピードの速い大型の画像形成
装置にも安全に対応できる、カット紙の複写紙にも対応
できる等の特長を具備したものであり、フルカラーコピ
ーやプリンターのような画像形成装置、スピードの速い
大型の画像形成装置における定着装置として活用でき
る。低コストで簡易な構成で、画質、耐久性に優れた画
像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の画像形成装置の概略構成図
【図2】 電磁誘導発熱性定着フィルムの層構成模型図
【図3】 実施例2の画像形成装置の概略構成図
【図4】 実施例3の画像形成装置の概略構成
【図5】 実施例4の画像形成装置の概略構成
【図6】 実施例5の画像形成装置の概略構成
【図7】 実施例6の画像形成装置の概略構成
【符号の説明】
UM、UC、UY、UK 画像形成ユニット 11 感光体 12 帯電器 13 レーザースキャナー 14 現像器 15 転写ローラー 16 クリーナー 20 転写ベルト装置 21 転写ベルト 30 定着装置 31 電磁誘導発熱性定着フィルム(被記録材担持部
材) 34 吸着ローラー 35 励磁コイルユニット 37・39 ヒーター(加熱部材) 41・51 転写兼定着エンドレスベルト P 被記録材

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁誘導発熱性の被記録材担持部材と、
    該被記録材担持部材の面に被記録材をその画像面側とは
    反対の裏面側を吸着させる手段と、励磁手段と、を有
    し、励磁手段の発生磁力で被記録材担持部材を電磁誘導
    発熱させて該被記録材担持部材の熱により被記録材表面
    上の画像を加熱することを特徴とする像加熱装置。
  2. 【請求項2】 励磁手段が被記録材担持部材の被記録材
    担持面側とは反対の背面側に設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 被記録材担持部材がフィルム部材である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装
    置。
  4. 【請求項4】 被記録材担持部材がエンドレスベルト部
    材であることを特徴とする請求項1から3の何れか1つ
    に記載の像加熱装置。
  5. 【請求項5】 被記録材担持部材が移動駆動されること
    を特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載の像加
    熱装置。
  6. 【請求項6】 被記録材担持部材の被記録材担持面側に
    非接触で加熱部材を設けることを特徴とする請求項1か
    ら5の何れか1つに記載の像加熱装置。
  7. 【請求項7】 被記録材担持部材に接触させた吸着ロー
    ラーと、該吸着ローラーと被記録材担持部材との間にバ
    イアスを印加する手段を有し、バイアスを印加した吸着
    ローラーと被記録材担持部材との間に被記録材を通すこ
    とにより被記録材を被記録材担持部材面に静電吸着させ
    ることを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載
    の像加熱装置。
  8. 【請求項8】 被記録材担持部材と、この被記録材担持
    部材の面に被記録材をその画像面側とは反対の裏面側を
    吸着させる手段と、被記録材担持部材を加熱する加熱部
    材と、を有し、加熱部材で被記録材担持部材を加熱し、
    該被記録材担持部材の熱により被記録材表面上の画像を
    加熱することを特徴とする像加熱装置。
  9. 【請求項9】 加熱部材が被記録材担持部材の被記録材
    担持面側とは反対の背面側に設けられていることを特徴
    とする請求項8に記載の像加熱装置。
  10. 【請求項10】 第1の加熱部材を被記録材担持部材の
    被記録材担持面側とは反対の背面側に設けるとともに、
    被記録材担持部材の被記録材担持面側に非接触で第2の
    加熱部材を設けることを特徴とする請求項8に記載の像
    加熱装置。
  11. 【請求項11】 被記録材担持部材がフィルム部材であ
    ることを特徴とする請求項8から10の何れか1つにに
    記載の像加熱装置。
  12. 【請求項12】 被記録材担持部材がエンドレスベルト
    部材であることを特徴とする請求項8から11の何れか
    1つに記載の像加熱装置。
  13. 【請求項13】 被記録材担持部材が移動駆動されるこ
    とを特徴とする請求項8から12の何れか1つに記載の
    像加熱装置。
  14. 【請求項14】 被記録材担持部材に接触させた吸着ロ
    ーラーと、該吸着ローラーと被記録材担持部材との間に
    バイアスを印加する手段を有し、バイアスを印加した吸
    着ローラーと被記録材担持部材との間に被記録材を通す
    ことにより被記録材を被記録材担持部材面に静電吸着さ
    せることを特徴とする請求項8から13の何れか1つに
    記載の像加熱装置。
  15. 【請求項15】 被記録材表面上の画像を熱定着させる
    ことを特徴とする請求項1から14の何れか1つに記載
    の像加熱装置。
  16. 【請求項16】 被記録材表面上にトナー画像を形成す
    る作像手段と、そのトナー画像を被記録材表面上に熱定
    着させる像加熱手段を有し、該像加熱手段が請求項1か
    ら15の何れか1つに記載の像加熱装置であることを特
    徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】 被記録材にトナー画像が転写方式ある
    いは直接方式で形成されることを特徴とする請求項16
    に記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 少なくともトナー画像転写部から熱定
    着部に至るエンドレスベルト状の被記録材担持搬送部材
    を有し、トナー画像転写部において該被記録材担持搬送
    部材の背面側からの電界によって像担持体側のトナー画
    像を被記録材担持搬送部材に担持されて搬送される被記
    録材表面上に転写させ、熱定着部において被記録材担持
    搬送部材の背面から加熱し被記録材表面上のトナー画像
    を加熱定着させることを特徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】 熱定着部において第1の加熱部材を被
    記録材担持部材の被記録材担持面側とは反対の背面側に
    設けるとともに、被記録材担持部材の被記録材担持面側
    に非接触で第2の加熱部材を設けることを特徴とする請
    求項18に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002062744A (ja) * 2000-06-09 2002-02-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US7352987B2 (en) 2002-12-13 2008-04-01 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus for holding a recording medium by electrostatic force

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