JP2000019523A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000019523A
JP2000019523A JP10189091A JP18909198A JP2000019523A JP 2000019523 A JP2000019523 A JP 2000019523A JP 10189091 A JP10189091 A JP 10189091A JP 18909198 A JP18909198 A JP 18909198A JP 2000019523 A JP2000019523 A JP 2000019523A
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electrode
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electrode group
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JP10189091A
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Kenji Yamamoto
健詞 山本
Naoki Matsumoto
直樹 松本
Takayuki Fujikawa
卓之 藤川
Koji Idogaki
孝治 井戸垣
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反強誘電性液晶表示装置において、透過する
光の偏向角度を調整してスムーズな偏光を行なう。 【解決手段】 液晶パネル2は、第1の偏光板41、第
1の電極基板11、絶縁膜21、配向膜51、層状の第
1の反強誘電性液晶31、配向膜52、絶縁膜22、第
2の電極基板12、絶縁膜23、配向膜53、層状の第
2の反強誘電性液晶32、配向膜54、絶縁膜24、第
3の電極基板13、第1の偏光板41とはクロスニコル
関係にある第2の偏光板42の順に積層配置された構造
を有する。無電界時において、第1の反強誘電性液晶3
1は第1の偏光板41の光軸方向に分子配向し、第2の
反強誘電性液晶32は第2の偏光板42の光軸方向に配
向している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3つの光学的安定
状態を有する反強誘電性液晶を用いた液晶表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、3つの光学的安定状態を有する強
誘電性液晶(いわゆる反強誘電性液晶)を用いた液晶表
示装置(反強誘電性液晶表示装置)における液晶パネル
は、反強誘電性液晶を一対の電極基板で挟み、更にそれ
をクロスニコルの配置関係にある(光軸が直交してい
る)一対の偏光板で挟んだ構成としている。そのような
ものとして、例えば特開平2−176723号公報に記
載のものがある。
【0003】ここで、反強誘電性液晶は、無電界時に分
子配向が光学的に一軸異方性を有する第1の安定状態を
有し、電界印加時に一方の電界方向に対し分子配向が第
1の安定状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに
他方の電界方向に対し分子配向が第1及び第2の安定状
態とは異なる第3の安定状態を有する。そのため、これ
ら3つの安定状態間をスイッチングさせ、両偏光板を透
過する光量を変えることで明暗及びその中間表示が可能
な表示装置が実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
反強誘電性液晶表示装置では、透過率の変化幅は、上記
第1の安定状態における分子長軸と上記第2の安定状態
の分子長軸との間の角度、および、上記第1の安定状態
の分子長軸と上記第3の安定状態の分子長軸との間の角
度(以下、上記両角度をチルト角という)により決定さ
れる。
【0005】ここで、液晶にもよるが、上記チルト角は
一般に20°程度である。そのため、例えば、第1の安
定状態における分子長軸と第1の偏光板の光軸(偏光
子)とが平行配置され且つ第1の偏光板側から光入射さ
れる場合、バックライト等からの光は第1の偏光板を通
過し、反強誘電性液晶にて20°程度偏向され、第1の
偏光板とはクロスニコルの配置関係にある第2の偏光板
にて70°程度偏向された光のみが、液晶パネルを通過
できる。
【0006】しかしながら、この場合、本発明者等の実
験検討の結果、第2の偏光板での偏向角が大きすぎる
(70°程度)ため、パネル透過率の低下を招いている
ことが判明した。このように、クロスニコルの配置関係
にある両偏光板の間で90°偏光を実現するためには、
偏光板とチルト角との角度関係に起因して、光の偏向角
度が大きすぎる部分があるため、光の通過がスムーズに
行われない。
【0007】なお、両偏光板をクロスニコルの配置関係
ではなく、光の偏向角度を大きくしないように90°よ
りも小さい角度配置とすれば、光の通過はスムーズとな
るが、黒表示状態のときに光が抜けてしまい、良好な暗
輝度を得ることができないため、両偏光板はクロスニコ
ルとする必要がある。そこで、本発明は上記問題点に鑑
みて、反強誘電性液晶表示装置において、透過する光の
偏向角度を調整してスムーズな偏光を行なうことを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、液晶表示装置
において黒表示(暗状態)を確保するために、液晶を挟
む一対の電極基板の上下に設ける偏光板を、クロスニコ
ルの位置関係とした構成において、従来は一層であった
反強誘電性液晶層を二層化することに着目し、上記課題
を解決しようとするものである。
【0009】すなわち請求項1記載の発明においては、
積層配置された三枚の電極基板(11〜13)の各基板
対向間にそれぞれ第1及び第2の反強誘電性液晶(3
1、32)を挟むことで、反強誘電性液晶層の二層化を
図り、互いの反強誘電性液晶(31、32)の無電界時
における分子配向である第1の安定状態での分子長軸
(31a、32a)を、クロスニコルの位置関係にある
両偏光板(41、42)の光軸(41a、42a)と対
応するように直交配置させた構成としたことを特徴とし
ている。
【0010】それによって、クロスニコルの位置関係に
ある両偏光板(41、42)の間において、2つの反強
誘電性液晶(31、32)により2段階に偏光を行なう
ことができる。よって、従来の1つ反強誘電性液晶によ
る1段階の偏光作用に比べて、徐々に光の偏向を行うこ
とでき、より細かい偏向角度及び偏光量の制御が可能と
なるため、スムーズな偏光を行なうことができる。
【0011】なお、請求項1において、クロスニコルと
は実質的に直交していること意味し、完全な90°でな
くともよい。そして、第1の反強誘電性液晶(31)の
第1の安定状態における分子長軸(31a)と第1の偏
光板(41)の光軸(41a)とを平行とし、第2の反
強誘電性液晶(32)の第1の安定状態における分子長
軸(32a)と第2の偏光板(42)の光軸(42a)
とを平行とすることで、暗輝度を小さくでき液晶表示装
置の黒表示を確保できる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の液晶表示装置の具体的手段を提供するもので、第1
の反強誘電性液晶(31)において第1の安定状態から
第2の安定状態へ分子長軸が変化する方向と、第2の反
強誘電性液晶(32)において第1の安定状態から第2
の安定状態へ分子長軸が変化する方向とを、相反する方
向としたことを特徴としており、請求項1記載の発明と
同様の作用効果を得ることができる。
【0013】また、請求項3及び請求項4記載の発明
は、請求項1及び請求項2記載の液晶表示装置におい
て、ストライプ状の各電極群(11a、12a、13
a)を、第1及び第3の電極群(11a、13a)と第
2の電極群(12a)とが直交するマトリックス電極配
置とし、走査電圧と信号電圧とを印加する線順次駆動方
式で駆動されるマトリックス型表示装置構成としたもの
である。
【0014】それによって、第1及び第3の電極群(1
1a、13a)に走査電圧(若しくは信号電圧)、第2
の電極群(12a)に信号電圧(若しくは走査電圧)を
印加することにより、マトリクス型表示装置の任意の場
所において、第1及び第2の反強誘電性液晶(31、3
2)の安定状態を所望の状態に変化させることができ、
偏向角度や偏光量が制御可能である。
【0015】また、請求項5記載の発明では、第1及び
第3の電極群(11a、13a)を、共通の駆動回路
(400、450)で駆動させることを特徴とし、両電
極群(11a、13a)を各々異なる駆動回路で駆動さ
せる場合に比べ、駆動回路の数を半減させることができ
る等、簡単な回路構成とすることができる。なお、上記
した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手
段との対応関係を示す一例である。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の一実施
形態に係る液晶表示装置1の断面構成を図1の模式図に
示す。液晶表示装置1は液晶パネル2とバックライト3
を備える。液晶パネル1は、第1の偏光板41、第1の
電極基板11、絶縁膜21、配向膜51、層状の第1の
反強誘電性液晶31、配向膜52、絶縁膜22、第2の
電極基板12、絶縁膜23、配向膜53、層状の第2の
反強誘電性液晶32、配向膜54、絶縁膜24、第3の
電極基板13、第2の偏光板42の順に積層配置された
構造を有する。
【0017】また、バックライト3は第1の偏光板41
の外側に設けられ、液晶パネル2に光を入射するように
なっている。ここで、図2は液晶パネル2における両偏
光板41、42の配置関係及び両反強誘電性液晶(以
下、単に液晶という)31、32の無電界時の配向状態
を示す模式図である。なお、図2及び後述の図7、図8
中、各両矢印31a〜c、32a〜c、41a、42a
は偏光板の光軸及び液晶の分子長軸の方向を示す。
【0018】図2に示す様に、偏光板41の光軸41a
と偏光板42の光軸42aとは直交しクロスニコルの配
置関係にある。また、第1の液晶31は、第1及び第2
の電極基板11、12の間にて配向膜51、52を介し
て挟まれ、第2の液晶32は、第2及び第3の電極基板
12、13の間にて配向膜53、54を介して挟まれ、
各分子長軸31a、32aが光学的に1軸異方性を有す
るように配向している。また、配向膜51と52との
間、及び配向膜53と54との間は、図示しないスペー
サ等により例えば2μmに均一に維持されている。
【0019】ここで図2では、両液晶31、32の分子
配向は、無電界時の状態即ち第1の安定状態である。第
1の安定状態にある両液晶31、32においては、第1
の液晶31の分子長軸31aと第1の偏光板41の光軸
41aとは平行であり、第2の液晶32の分子長軸32
aと偏光板42の光軸42aとは平行である。このよう
に、両分子長軸31a及び32aは、両偏光板41、4
2同様に直交している。
【0020】各液晶31、32は、例えば、特開平5−
119746号公報に記載されているような4−(1−
トリフルオロメチルヘプトキシルカルボニルフェニル)
−4’−オクチルオキシカルボニルフェニル−4−カル
ボキシレートといった反強誘電性液晶を採用する。ま
た、この種の反強誘電性液晶としては、これらの反強誘
電性液晶を複数混合した混合液晶、あるいはすくなくと
も1種の反強誘電性液晶を含む混合液晶を採用してもよ
い。
【0021】また、各電極基板11〜13は光透過可能
な透明基板であり、各電極基板11〜13が対向する間
に電界を形成するための電圧が印加できるよう構成され
ている。ここで、図3及び図4は各電極基板11、1
2、13の構成を示す図であり、図3は各電極基板11
〜13毎の単体構成を示す模式図、図4は電極配置構成
を示す平面模式図である。
【0022】各電極基板11〜13は、複数本の透明な
ライン電極LEからなる第1の電極群11a、第2の電
極群12a及び第3の電極群13aが、それぞれ各ガラ
ス基板11b、12b、13bに設けられた構成として
いる。第1及び第3の電極群11a、13aは、各ガラ
ス基板11b、13bの内面において互いに同一のスト
ライプパターン(例えばm本のライン電極)に形成され
ている。
【0023】また、第2の電極群12aは、ガラス基板
12bの両面において同一のストライプパターン(例え
ばn本のライン電極)に形成され、両面の各ライン電極
LEの電極取出し部はガラス基板12b周縁部で共通化
されている。そして、図4に示す様に、第1及び第3の
電極群11a、13aは重なって配置され、また、第2
の電極群12aは第1及び第3の電極群11a、13a
に対して直交配置されて、マトリクス型電極配置(例え
ばm×n)が構成されている。
【0024】液晶パネル1においては、第2の電極群1
2aと第1及び第3の電極群11a、13aとが直交し
て重なっている部位が、表示画素Pとして構成されてい
る。係る各電極基板11〜13は、例えば各ガラス基板
11b〜13bの電極形成面に、透明なITO(インジ
ウム−チン−オキサイド)等をスパッタ法等にて成膜
し、エッチング等によりパターニングすることにより、
形成できる。
【0025】そして、図1に示す各絶縁膜21〜23及
び各配向膜51〜54は、それぞれ各電極基板11〜1
3の電極形成面上に、スパッタ法や塗布法等により積層
形成される。その後、絶縁膜及び配向膜が形成された3
枚の電極基板11〜13を、各電極基板の間隔を所定間
隔に維持するためにスペーサ等を介して重ね合わせる
と、図1において各液晶31、32の存在しない状態の
ものができる。続いて、液晶を各基板間に注入して封止
することにより液晶パネル2が完成する。
【0026】なお、第2の電極基板12は、例えば2枚
のガラス基板を用意し、各ガラス基板の片面に、上記同
様にITO等を同一形状でパターニングし、ストライプ
状の複数本のライン電極を形成した後、両複数本のライ
ン電極が重なるように、電極形成面と反対側の面にて両
ガラス基板を張り合わせて一体化した構成としてもよ
い。
【0027】さらに、液晶表示装置1は、各電極群11
a〜13aに電圧を印加するための駆動回路4を備えて
いる。図5に、駆動回路4のブロック図を示す。駆動回
路4は、第1及び第3の電極群(走査電極)11a、1
3aに走査電圧VDを印加する走査電圧発生回路400
と、第2の電極群(信号電極)12aに明表示または暗
表示または明暗の中間表示を行うための並列の信号電圧
VGを印加する信号電圧発生回路450とから構成され
ている。なお本実施形態では、第1及び第3の電極群1
1a、13aは、共通の回路400で駆動されるが、別
々の回路としてもよい。
【0028】走査電圧発生回路400は、走査電圧を決
定する走査電圧決定回路401と、電源回路となる電圧
発生回路402とを備えている。電圧発生回路402
は、液晶31、32の分子配向状態を制御すべく、種々
のレベルの電圧(図5中、電圧A、B、C、…)を発生
できるようになっている。また、第1及び第3の電極群
11a、13aの各ライン電極LEには、スイッチ(図
5中、SW1、SW2、…)が設けられ、各ライン電極
LE毎に電圧発生回路402から電圧レベルを選択する
ことができるようになっている。
【0029】そして、走査電圧決定回路401は、図示
しないコントロール回路から、走査電圧決定回路401
の駆動条件を決定するためのクロック信号CL、タイミ
ング制御信号TAを受け取り、電圧発生回路402から
の走査電圧VDを、第1及び第3の電極群11a、13
aの各ライン電極LE毎に選択し、1本目から順次、走
査電圧VD1、VD2、…、として印加するようになっ
ている。
【0030】一方、信号電圧発生回路450は、例えば
テレビ信号やパソコン用の画像信号等の画像データGD
を蓄積して出力する画像データ蓄積回路451と、第2
電極群12aの各ライン電極LEに設けられデジタル信
号をアナログ信号に変換するデジタル−アナログコンバ
ータ(図5中、DAC1、DAC2、DAC3、…にて
示す)とを備えている。
【0031】画像データ蓄積回路451は、図示しない
コントロール回路からのタイミング制御信号TBによっ
て、画像データを1走査分ずつ第2電極群12aの各ラ
イン電極LE全部に並列に出力する。デジタル信号とし
て出力された画像データは、各DAC1、2、3、…に
よりアナログ信号に変換され、第2電極群12aの各ラ
イン電極LE毎に信号電圧VG1、VG2、VG3、…
として印加される。
【0032】係る構成を有する駆動回路4によって、図
6に示す様に、走査電圧VDは、第1及び第3の電極群
11a、13aにおいて、1本目のライン電極LEから
順次印加され、信号電圧VGは、第2の電極群12aに
おいてガラス基板12b両面のライン電極LEに同時に
並列に印加される。なお、図6においては、共通化され
たガラス基板12bの両面のライン電極LEは一本のラ
イン電極として示してある。
【0033】そして、各表示画素Pにおいて各電極基板
11〜13が対向する間には、走査電圧VDと信号電圧
VGとの差に相当する電圧により電界が形成され、両液
晶31、32に上記電圧が印加される。上記画像データ
に応じて、これら走査電圧VDと信号電圧VGを、各表
示画素P毎に適宜制御しつつ、上述のように走査電極1
1a、13aを線順次駆動することにより、表示が行な
われる。
【0034】ここで、両液晶31、32の電圧印加時に
おける分子長軸(光軸)の変化について、図7に示す模
式図を参照して述べる。図7において、31a(破
線)、31b(太実線)及び31c(細実線)は、各々
第1の液晶31の第1の安定状態、第2の安定状態及び
第3の安定状態における分子長軸を示し、32a(破
線)、32b(太実線)及び32c(細実線)は、各々
第2の液晶32の第1の安定状態、第2の安定状態及び
第3の安定状態における分子長軸を示す。
【0035】両液晶31、32に対して同方向の電界
(例えば+40V)が形成されると、各液晶31、32
の分子配向は第2の安定状態になる。例えば、第1の安
定状態を基準として偏光板41から偏光板42を見たと
き、液晶分子は、第1の液晶31ではチルト角+θ分左
回りに、第2の液晶32ではチルト角−θ分右回りに、
各々第1の安定状態から相反する方向にスイッチングす
る。
【0036】また、両液晶31、32に対して、第2の
安定状態とすべき電界とは逆方向の電界(例えば−40
V)が形成されると、両液晶31、32の分子配向は第
3の安定状態になる。例えば、第1の安定状態を基準と
して偏光板41から偏光板42を見たとき、液晶分子
は、第1の液晶31ではチルト角−θ分右回りに、第2
の液晶32ではチルト角+θ分左回りに、各々第1の安
定状態から相反する方向にスイッチングする。
【0037】なお、両液晶31、32において、第2の
安定状態または第3の安定状態となるように、電界に対
して液晶分子がスイッチングする方向は、上記図7とは
逆方向でもよい。また、両液晶31、32とのチルト角
は同じでなくともよく、異なっていてもよい。つまり、
第1の安定状態から第2の安定状態へ分子長軸が変化す
る方向、及び第1の安定状態から第3の安定状態へ分子
長軸が変化する方向が、両液晶31と32との間で、相
反する方向となっていればよい。また、電界の大きさを
調整することにより、分子長軸(光軸)を各安定状態の
間に位置させるようにすることが可能であり、これら光
軸の変化により、偏向角度や透過率を変えることができ
る。
【0038】かかる構成を有する液晶表示装置1の作用
について、図2、図8及び図9を参照し、1つの表示画
素Pに着目した場合について述べる。まず、透過率を最
小にするには、図2に例を示すように、各液晶31、3
2の両方に無電界(グランドレベル)を印加する。例え
ば、各電極群11a、12a、13aにグランドレベル
を印加する。各液晶31、32の分子長軸31a、32
aは、それぞれ偏向板41、42の光軸41a、42a
と平行になるので、光は全く偏光されず、透過率は最小
になる。
【0039】一方、透過率を最大にするには、各液晶3
1、32の両方に、第2の安定状態または第3の安定状
態とするように電界を印加する。図8は、その一例を示
すものである。例えば、第1の電極群11aに+40
V、第2の電極群12aに0V、第3の電極群13aに
+40Vを印加すると、各液晶31、32は、図8に示
す様に、共に第2の安定状態となり、各分子長軸31
b、32bはそれぞれ偏光板41、42の光軸41a、
42aとは異なる方向になる。
【0040】例えば、偏光板41の光軸41aの方向を
0°とし、偏光板41から偏光板42を見て左回りを正
の回転方向とすると、第1の液晶31の分子長軸31b
は約20°、第2の液晶32の分子長軸32bは約70
°、偏光板42の光軸42aは90°となる。そして、
バックライト3からの光は0°、20°、70°、90
°の方向へ徐々に偏向され、結果として、透過率は最大
になる。
【0041】また、図9は透過率を最大とする他の例を
示すもので、上記図8に対し逆方向に電界を印加した場
合を示している。例えば、第1の電極群11aに0V、
第2の電極群12aに40V、第3の電極群13aに0
Vを印加すると、各液晶31、32は、図9に示す様
に、共に第3の安定状態となり、各分子長軸31c、3
2cはそれぞれ偏光板41、42の光軸41a、42a
とは異なる方向になる。図9では、偏光方向は図8とは
逆になるが、透過率は最大になる。
【0042】こうして、各表示画素Pにおいて、明表示
(最大透過率)及び暗表示(最小透過率)が可能とな
る。なお、明暗の中間表示(最大と最小の間の透過率)
を得るには、液晶31、32に印加する電界の強度を適
宜変更すればよい。つまり、駆動回路4によって、各電
極群11a〜13aに印加する電圧を適宜変更すればよ
い。
【0043】ところで、本実施形態においては、クロス
ニコルの位置関係にある両偏光板41、42の間におい
て、2つの液晶31、32により2段階に分けて偏光を
行なうことができるため、従来の1つ反強誘電性液晶に
よる1段階の偏光作用に比べて、徐々に光の偏向を行う
ことできる。そのため、細かい偏向角度及び偏光量の制
御が可能となるため、スムーズな偏光を行なうことがで
き、従来の技術よりも光の透過率の高い液晶表示装置1
を提供できる。
【0044】また、本実施形態によれば、液晶パネル1
を、走査電圧と信号電圧とを印加する線順次駆動方式の
マトリックス型表示装置構成とし、各表示画素Pに対し
信号電圧で表示したい対象の信号を与えることができる
から、任意の表示画素Pにおいて、第1及び第2の液晶
31、32の安定状態を所望の変化させることができ、
偏向角度や偏光量が制御可能である。
【0045】また、本実施形態によれば、走査電極であ
る第1及び第3の電極群11a、13aを、共通の走査
電圧発生回路400で駆動させるようにしているから、
両電極群11a、13aを各々異なる駆動回路で駆動さ
せる場合に比べ、回路の数を半減させることができる
等、簡単な回路構成とすることができる。 (他の実施形態)なお、上記実施形態では、第1の安定
状態から第2の安定状態へ分子長軸が変化する方向、及
び第1の安定状態から第3の安定状態へ分子長軸が変化
する方向が、第1及び第2の液晶31、32の間で、同
一の電界方向に対し相反する方向としているが、同方向
でもよい。この場合、両液晶31、32で、同時に印加
する電界方向を逆方向とする等により、同様の効果を得
ることが出来る。
【0046】例えば、上記構成において第2の液晶32
のスイッチング方向が第1の液晶31と同方向の場合、
第1の電極群11aに+40V、第2の電極群12aに
0V、第3の電極群13aに−40Vを印加すると、第
1の液晶31は第2の安定状態となり、第2の液晶32
は第3の安定状態となり、上記図8に示すのと同様な偏
光状態が実現できる。
【0047】また、上記実施形態では、第1及び第3の
電極群11a、13aに走査電圧VD、第2の電極群1
2aに信号電圧VGを印加しているが、第1及び第3の
電極群11a、13aに信号電圧VG、第2の電極群1
2aに走査電圧VDを印加してもよい。この場合、第1
及び第3の電極群11a、13aは、信号電圧発生回路
450を共通の回路として駆動するようにしてもよい
し、第1及び第3の電極群11a、13aを別々の信号
電圧発生回路にて駆動してもよい。
【0048】また、上記実施形態では、ストライプ状の
各電極群11a〜13aによりマトリクス型電極を構成
しているが、電極配置構成はこれに限定されるものでは
なく、各電極基板11〜13において電極構成を適宜設
計変更することにより、種々の電極配置構成としてもよ
い。また、各電極基板11〜13のいずれか1つにカラ
ーフィルタを設けて、多色表示可能な形態としてもよ
い。
【0049】また、上述の様に、第2の電極基板12を
2枚のガラス基板から構成した場合は、2枚のガラス基
板を境として2つの液晶パネルを重ねあわせた構成とな
る。この場合、2つの液晶パネルを各々作成した後、各
液晶パネルを両ガラス基板にて重ねるようにして作成す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の断面
構成を示す模式図である。
【図2】図1の液晶パネルにおける偏光板の配置関係及
び反強誘電性液晶の無電界時の配向状態を模式的に示す
説明図である。
【図3】図1の液晶パネルにおける電極基板毎の単体構
成を示す模式図である。
【図4】図1の液晶パネルにおける電極配置構成を示す
平面模式図である。
【図5】上記液晶表示装置の駆動回路のブロック図であ
る。
【図6】上記液晶表示装置における電圧信号の印加を示
す説明図である。
【図7】上記液晶表示装置の電圧印加時における光軸変
化を示す模式図である。
【図8】上記液晶表示装置における光透過率最大状態の
一例を示す説明図である。
【図9】上記液晶表示装置における光透過率最大状態の
他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
11…第1の電極基板、11a…第1の電極群、12…
第2の電極基板、12a…第2の電極群、13…第3の
電極基板、13a…第3の電極群、31…第1の反強誘
電性液晶、31a…第1の反強誘電性液晶の分子長軸、
32…第2の反強誘電性液晶、32a…第2の反強誘電
性液晶の分子長軸、41…第1の偏光板、41a…第1
の偏光板の光軸、42…第2の偏光板、42a…第2の
偏光板の光軸、400…走査電圧発生回路、450…信
号電圧発生回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤川 卓之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 井戸垣 孝治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2H090 KA15 LA04 LA09 LA15 MA10 2H091 FA02X FA08X FA08Z FD09 FD12 GA03 GA11 HA12 LA16 2H093 NA16 NC16 NC24 ND01 NE03 NF20 5C006 AA21 AC15 AF52 BA13 BB12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次積層配置された、第1の偏光板(4
    1)、透明な第1の電極基板(11)、透明な第2の電
    極基板(12)、透明な第3の電極基板(13)及び第
    2の偏光板(42)と、 前記第1及び第2の電極基板(11、12)の間に挟ま
    れた第1の反強誘電性液晶(31)と、 前記第2及び第3の電極基板(12、13)の間に挟ま
    れた第2の反強誘電性液晶(32)とを備え、 前記第1、第2及び第3の電極基板(11〜13)は、
    これら各電極基板(11〜13)が対向する間に電界を
    形成するための電圧が印加できるよう構成されており、 前記第1及び第2の反強誘電性液晶(31、32)は、
    無電界時に分子配向が光学的に1軸異方性を有する第1
    の安定状態を有し、電界印加時に一方の電界方向に対し
    分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状
    態を有し、さらに他方の電界方向に対し分子配向が前記
    第1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有
    するものであり、 前記第1の偏光板(41)と前記第2の偏光板(42)
    は互いの光軸(41a、42a)が直交する配置関係に
    あり、 前記第1の反強誘電性液晶(31)の前記第1の安定状
    態における分子長軸(31a)と前記第1の偏光板(4
    1)の光軸(41a)とが平行であり、前記第2の反強
    誘電性液晶(32)の前記第1の安定状態における分子
    長軸(32a)と前記第2の偏光板(42)の光軸(4
    2a)とが平行であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の反強誘電性液晶(31)にお
    いて前記第1の安定状態から前記第2の安定状態へ分子
    長軸が変化する方向と、 前記第2の反強誘電性液晶(32)において前記第1の
    安定状態から前記第2の安定状態へ分子長軸が変化する
    方向とが、相反する方向であることを特徴とする請求項
    1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極基板(11)、前記第2
    の電極基板(12)及び前記第3の電極基板(13)に
    は、それぞれ、ストライプ状に形成された複数本の透明
    な電極からなる第1の電極群(11a)、第2の電極群
    (12a)及び第3の電極群(13a)が設けられてお
    り、 前記第1の電極群(11a)と第3の電極群(13a)
    とは平行配置され、前記第2の電極群(12a)は前記
    第1及び第3の電極群(11a、13a)に対して直交
    配置されて、マトリクス型電極配置が構成されており、 前記第1及び第3の電極群(11a、13a)に走査電
    圧を印加し、前記第2の電極群(12a)に明表示また
    は暗表示または明暗の中間表示を行うための並列の信号
    電圧を印加するように、線順次駆動方式で駆動させるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極基板(11)、前記第2
    の電極基板(12)及び前記第3の電極基板(13)に
    は、それぞれ、ストライプ状に形成された複数本の透明
    な電極からなる第1の電極群(11a)、第2の電極群
    (12a)及び第3の電極群(13a)が設けられてお
    り、 前記第1の電極群(11a)と第3の電極群(13a)
    とは平行配置され、前記第2の電極群(12a)は前記
    第1及び第3の電極群(11a、13a)に対して直交
    配置されて、マトリクス型電極配置が構成されており、 前記第2の電極群(12a)に走査電圧を印加し、前記
    第1及び第3の電極群(11a、13a)に明表示また
    は暗表示または明暗の中間表示を行うための並列の信号
    電圧を印加するように、線順次駆動方式で駆動させるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極群(11a)と前記第3
    の電極群(13a)とは、共通の駆動回路(400、4
    50)によって駆動されることを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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