JP2000019466A - コンタクトレンズ用洗浄シート - Google Patents

コンタクトレンズ用洗浄シート

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JP2000019466A
JP2000019466A JP18523098A JP18523098A JP2000019466A JP 2000019466 A JP2000019466 A JP 2000019466A JP 18523098 A JP18523098 A JP 18523098A JP 18523098 A JP18523098 A JP 18523098A JP 2000019466 A JP2000019466 A JP 2000019466A
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protein
cleaning
fiber
contact lens
sheet
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JP18523098A
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Takahiro Otaguro
隆浩 大田黒
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトレンズに強く沈着乃至付着したタ
ンパク質汚れや水に落ちにくい化粧品由来の油脂類を簡
単に、軽い力で除去できるコンタクトレンズ用洗浄シー
トを提供する。 【解決手段】 タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化
剤を配合した洗浄液を含有した繊維からなる特徴とする
コンタクトレンズ用洗浄シート。また、平均粒子径が
0.01μm〜50μmの微粒子を配合した洗浄液を含
有した繊維からなる特徴とするコンタクトレンズ用洗浄
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
用洗浄シートに関し、更に具体的には、洗浄シート上で
コンタクトレンズを軽くこするだけで、コンタクトレン
ズ表面上に沈着乃至付着したタンパク質汚れを吸着除去
し、更にその他の汚れも同時に除去することができるコ
ンタクトレンズ用洗浄シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンタクトレンズに沈着等し
たタンパク質汚れの除去には、通常、濃縮タイプの液状
酵素洗浄剤が多く使われている。また、コンタクトレン
ズは、長期間使用していると、装着期間と共にレンズに
タンパク質が沈積するため、週1回の割合で錠剤タイプ
の専用タンパク質除去剤が用いられている。
【0003】これらのタンパク分解酵素剤等の使い方
は、酵素溶液に4〜6時間、あるいは一晩レンズを浸漬
しておく必要があるので、コンタクトレンズ表面上に沈
着等したタンパク質汚れの除去には数時間が必要で洗浄
が面倒であった。また、タンパク質汚れ以外にも最近、
水に落ちにくい化粧品の発売により、化粧品由来の油脂
類がコンタクトレンズに付着し、その除去が困難である
ことが現状である。
【0004】そこで、これらのタンパク質汚れ等の洗浄
を改善するため、コンタクトレンズの清浄化用のパッケ
ージ(特公平1−46047号公報)やコンタクトレン
ズ清拭用組成物及びその使用法(特開平6−31776
9)が提案されている。しかしながら、これらの公報に
記載される技術では、レンズに弱く付着したタンパク質
汚れやその他の汚れは除去できるが、強く沈着している
汚れの場合には、除去が困難である。このような場合、
シートに対してレンズを強くこすったり、こすり回数が
多くすると、コンタクトレンズを傷め、レンズの寿命を
縮めることがわかった。さらに、一部の洗浄剤には、研
磨粒子を含有する洗浄剤が用いられているが、使い方に
よっては、レンズ表面の損傷を与えるという課題があ
る。
【0005】従って、今までのコンタクトレンズ用洗浄
シートは、近年における多様化した消費者ニーズ等に応
えるには至らず、更なる手軽に、軽い力で、簡単にタン
パク質汚れ等が除去できる製品の開発が強く望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、コ
ンタクトレンズに強く沈着乃至付着したタンパク質汚れ
や水に落ちにくい化粧品由来の油脂類を簡単に、軽い力
で除去できるコンタクトレンズ用洗浄シートを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記従来の課題等に鑑み、繊維の持つ特異的な性質に着
目し、コンタクトレンズの洗浄時に繊維を利用して、コ
ンタクトレンズの汚れを確実に除去できる洗浄シートに
ついて鋭意検討した結果、繊維に特定の化合物等を配合
した洗浄液を含有してなる洗浄シートが上記目的を達成
することができることを見い出し、本発明を完成するに
至ったのである。すなわち、本発明のコンタクトレンズ
用洗浄シートは、タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟
化剤を配合した洗浄液を含有した繊維からなることを特
徴とするものであり、また、平均粒子径が0.01μm
〜50μmの微粒子を配合した洗浄液を含有した繊維か
らなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の第1発明となるコンタクトレン
ズ用洗浄シート(以下、単に「洗浄シート」という)
は、タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化剤を配合し
た洗浄液を含有した繊維からなることを特徴とするもの
である。また、本発明の第2発明となる洗浄シートは、
平均粒子径が0.01μm〜50μmの微粒子を配合し
た洗浄液を含有した繊維からなることを特徴とするもの
である。なお、以下において、「本発明」というとき
は、上記第1発明及び第2発明の両者をいうものであ
る。
【0009】本発明に用いることができる繊維として
は、特に限定されるものではないが、タンパク質に対し
て親和性のある繊維を使用することが好ましく、例え
ば、熱可塑性の重合体からなる繊維、イオン交換能を有
する繊維、タンパク質繊維、タンパク質系高分子繊維
(プロミックス繊維)から選択される少なくとも1種以
上が挙げられ、これらの繊維は、単独で、または2種以
上を併用して使用することができる。上記タンパク質に
対して親和性のある繊維の使用量は、全繊維の使用量に
対して、0〜100重量%、好ましくは、10〜100
重量%、更に好ましくは、20〜100重量%である。
熱可塑性の重合体からなる繊維としては、例えば、ポリ
オレフィン(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊
維)、ポリスチレン、ポリアルキレン、ポリアミド(ナ
イロン)、ポリイミド、ポリアリールスルホン、ポリス
チレン、ポリビニルアルコール(ビニロン)、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン(ビニリデン、塩化ビニリ
デン)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリアクリロニトリル(ポリアクリロニトリル繊維:ア
クリル繊維、モダクリル繊維:アクリル系繊維)、及び
ポリウレタンの繊維、並びに、これらの組み合わせ、混
合及び共重合体からなる繊維が挙げられる。
【0010】イオン交換能を有する繊維としては、イオ
ン官能基をもつものが好ましい。イオン官能基として
は、例えば、−COOH、−SO3H、−NH2、−CS
OH、−N(CH33、−COOM(M:金属塩、N
a,K等)、−SO2H、−NH3 +、−CONH−、−
COO−、−SOH、=NH、−OH、−SH、−CO
NH2、HO3S−NH−、−O−、−NHNH2、−H
O−SO2
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 または、これらの金属塩が挙げられる。特に、イオン官
能基としては、−COOH、−COONa、−SO
3H、−SO3Na、−NH2
【化6】 または、これらの塩が好ましい。その中でも、特に、カ
ルボキシル基を有するアクリル酸繊維、アルギン酸繊
維、アミノ基を有する繊維が好ましい。
【0011】また、タンパク質繊維及びタンパク質系高
分子繊維としては、例えば、動物繊維では、絹(まゆ)
繊維、羊毛繊維(羊)等が挙げられる。また、再生繊維
(天然高分子)のタンパク質繊維では、トウモロコシ
(ゼイン)、大豆、ピーナッツ、カゼイン等の原料から
作製される、トウモロコシタンパク繊維、大豆タンパク
繊維、落花生タンパク質繊維、カゼイン繊維、シルク
(絹)繊維が挙げられ、そのほか、アルギン酸繊維、キ
チン繊維、マンナン繊維も含むものが挙げられる。更
に、半合成繊維(半合成高分子)では、タンパク質系の
プロミックス繊維が挙げられる。このプロミックス繊維
は、天然タンパクとポリアクリロニトリルを特殊な方法
で化学結合させた繊維で、分子中に天然タンパクが存在
している。また、タンパク質の含有量は、重量割合で3
0%以上60%未満含み、その他の成分としてビニル系
単位を含む長鎖状合成高分子からなる繊維と定義される
ものであるが、本発明では5%以上含まれていることが
好ましい。更に、天然タンパクとポリアクリロニトリル
以外の反応性化合物に化学結合させた繊維でもよく、天
然タンパクが繊維中に5%以上含有されていることが望
ましい。これらの中でも、特に、入手性や生産性の面よ
り、シルク(絹)繊維、アルギン酸繊維及びプロミック
ス繊維が好ましい。
【0012】特に、本発明に用いる繊維の中で好ましい
ものは、イオン官能基を有する繊維やタンパク質繊維、
タンパク質系高分子繊維(プロミックス繊維)である。
その中でも、アクリル酸繊維、シルク繊維、アルギン酸
繊維及びプロミックス繊維が好ましい。これらの繊維
は、高効率でタンパク質汚れを吸着除去するからであ
る。更に、本発明に用いる繊維には、繊維にイオン交換
能を有する化合物を架橋化などの化学的処理によって導
入された繊維も含むものである。すなわち、化学的処理
によって、繊維の一部又は全体をイオン交換能(基)を
もつように表面処理した繊維も使用することができる。
これらの繊維の繊維構造は、特に限定されるものではな
く、例えば、中空構造を有する繊維、分割繊維を有する
繊維、芯鞘構造を有する繊維、編心構造を有する繊維な
どが挙げられる。本発明に用いる繊維の平均直径は、
0.3〜50μm、好ましくは、0.5〜20μm、更
に好ましくは、0.5〜10μmであることが望まし
い。
【0013】本発明の洗浄シートは、上記各々の繊維を
加工処理してシート体とし、該シート体に洗浄液を含浸
処理等施すことにより製造される。このシートの形態
(シート体)としては、例えば、前記繊維の混紡(ミッ
クス)、前記繊維の不織布、前記繊維の多層構造を有す
る不織布又は前記繊維の編物布、織物布の編・織物布な
どのシート体が挙げられる。洗浄液をシート体に含浸処
理させる方法としては、例えば、洗浄液を直接シート体
にスプレーする方法や当該洗浄液にシート体を浸漬して
含浸させる方法が挙げられる。
【0014】本発明の洗浄シートとして、具体的には、
ポリエチレンテレフタレート繊維の不織布からなるシー
ト体に洗浄液を含浸処理した洗浄シート、ポリプロピレ
ン繊維の不織布からなるシート体に洗浄液を含浸処理し
た洗浄シート、ポリエチレンテレフタレート繊維とポリ
プロピレン繊維の混紡からなる不織布のシート体に洗浄
液を含浸処理した洗浄シートなどが挙げられる。また、
コンタクトレンズの洗浄時に、液未含浸の洗浄シートに
市販品の洗浄液を含浸させてから使用してもよい。更
に、使用時には、手のひらの上、あるいはプラスチック
容器の上に、洗浄シートをおき、コンタクトレンズのこ
すり動作を行うと便利である。
【0015】上記第1発明の洗浄シートに含有される洗
浄液に配合するタンパク溶解剤、タンパク軟化剤は、共
にタンパク質に対して親和性のある化合物であり、例え
ば、タンパクを溶解させる剤あるいは膨潤させる化合物
であれば特に限定されるものではない。好ましいタンパ
ク溶解剤、タンパク軟化剤は、共に弱塩基性化合物であ
り、特に、その中で、アミノ基を有する有機化合物が望
ましい。このアミノ基を有する有機化合物の中でも、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、アミノ酸、アラニン、グリシン、尿素が好
ましく、更に、これらの中で、特に好ましくは、アラニ
ン、グリシン、尿素である。上記タンパク溶解剤及び/
又はタンパク軟化剤の洗浄液への配合量は、洗浄液全量
に対して、0.01重量%〜2重量%、好ましくは、
0.1重量%〜1.0重量%が望ましい。配合量が0.
01重量%未満であると、タンパクへの溶解性及び/又
は膨潤作用が低下し、洗浄性能が悪化する。また、2重
量%を越えると、洗浄性能は変わらないが、不経済であ
り、好ましくない。
【0016】また、上記第2発明の洗浄シートに含有さ
れる洗浄液に配合する微粒子は、研磨粒子としての作用
を有するものであり、例えば、高分子ポリマーからなる
微粒子や無機系微粒子が挙げられる。高分子ポリマーか
らなる微粒子としては、例えば、アクリル酸からなる重
合体、メタクリル酸からなる重合体、及びアクリル酸と
メタクリル酸からなるアクリル酸共重合体、シリコーン
系高分子(重合体、及び共重合体)が挙げられる。ま
た、無機系微粒子としては、例えば、酸化チタン等が挙
げられる。これらの微粒子の中でも、アクリル酸重合
体、メタクリル酸重合体及びアクリル酸共重合体からな
る微粒子、シリコーン系高分子(重合体、及び共重合
体)からなる微粒子が好ましい。粒子の選定では、製造
面及びコンタクトレンズにキズを付けない程度の微粒子
径を配合する必要がある。そのためには、粒子の径は、
平均粒子径0.01μm〜50μm、好ましくは、0.
1μm〜20μm、更に好ましは、0.1μm〜10μ
mであることが望ましい。上記範囲となる平均粒子径を
有する微粒子の洗浄液への配合量は、洗浄液全量に対し
て、0.01重量%〜3重量%、好ましくは、0.05
重量%〜1.0重量%が望ましい。配合量が0.01重
量%未満であると、汚れの除去効果が発揮しなくなり、
また、3重量%を越えても、除去効果は変わらず、不経
済となり、好ましくない。なお、本発明の洗浄シートで
は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記タンパク溶
解剤及び/又はタンパク軟化剤、並びに上記平均粒子径
が0.01μm〜50μmの微粒子を併用配合した洗浄
液を使用したものであってもよいものである。
【0017】本発明の洗浄シートに含まれる洗浄液は、
上記タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化剤、上記平
均粒子径が0.01μm〜50μmの微粒子の他に、界
面活性剤を配合したものが好ましい。界面活性剤として
は、例えば、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性
剤、両性界面活性剤が挙げられる。好ましい非イオン界
面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンセチル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチ
ルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンデシルペンタ
デシルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテル、
ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテ
ル、モノステアリル酸エチレングリコール、モノステア
リル酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ポリ
オキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリ
オキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポリエチ
レングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコー
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モ
ノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、トリス
テアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシ
エチレントリステアリン酸トリメチロールプロパン、ポ
リオキシエチレンイソステアリン酸トリメチロールプロ
パン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステアリ
ン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチ
レンヒマシ油、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、ソルビタン脂肪酸エステル、モノ脂肪酸グリセリ
ン、ピログルタミン酸エステルなどのポリエチレングリ
コールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリドなどが
挙げられる。また、非イオン界面活性剤の形態は、EO
(エチレンオキサイド)付加体単独、あるいは、PO
(プロピレンオキサイド)付加物単独、あるいはEO付
加体とPO付加物の混合体でも良い。
【0018】好ましい陰イオン界面活性剤としては、例
えば、ドデシル硫酸ナトリウム、αオレフィンスルホン
酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキル硫酸塩、アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩、フェニルエーテル硫酸エス
テル塩、メチルタウリン酸塩、アラニネート及びその
塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、エーテ
ルカルボン酸及びその塩、アルキルスルホン酸、アルキ
ルベンゼンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。その
ほか、両性界面活性剤では、特にアミノ酸系両性界面活
性剤が好ましい。
【0019】本発明の洗浄シートに含有される洗浄液の
形態は、上記タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化
剤、並びに上記平均粒子径が0.01μm〜50μmの
微粒子と共に、陰イオン界面活性剤単独系、非イオン界
面活性剤単独系、両性界面活性剤単独系、あるいは、陰
イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の併用系、陰イ
オン界面活性剤と両性界面活性剤の併用系、非イオン界
面活性剤と両性界面活性剤の併用系の組み合わせが好ま
しい。洗浄液中における界面活性剤の比率は、陰イオン
界面活性剤と非イオン界面活性剤の併用系では、1/9
〜9/1である。また、陰イオン界面活性剤と両性界面
活性剤の併用系では、9/1〜1/9である。更に、非
イオン界面活性剤と両性界面活性剤の併用系では、9/
1〜1/9である。その他の、陰イオン界面活性剤、非
イオン界面活性剤、両性界面活性剤でも差し支えない。
この中でも、特にコンタクトレンズの洗浄液には、非イ
オン界面活性剤の配合が好ましい。更に好ましくは、洗
浄液中における界面活性剤は、非イオン界面活性剤を主
活性剤とするものであり、非イオン界面活性剤単独系、
主剤となる非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤と
の併用系、主剤となる非イオン界面活性剤と両性界面活
性剤の併用系が特に望ましい。この場合の洗浄液中にお
ける界面活性剤の比率は、主剤となる非イオン界面活性
剤と陰イオン界面活性剤との併用系では、9/1から5
/5である。また、主剤となる非イオン界面活性剤と両
性界面活性剤の併用系では、9/1から5/5である。
【0020】洗浄液に含ませる界面活性剤の量は、洗浄
液全量に対して、0.01重量%〜5重量%、好まし
く、0.1重量%〜3.0重量%が望ましい。更に、界
面活性剤のHLB値は、HLBが8以上が良好であり、
特に10以上のHLB値が好ましい。更に好ましくは、
HLB値が12以上の界面活性剤である。また、洗浄液
に用いる溶媒としては、主にイオン交換水、蒸留水が使
用される。その他、エタノール等のアルコール類、エチ
レングリコール、グリセリン等のグリコール類が挙げら
れる。なお、本発明の洗浄シートに含まれる洗浄液に
は、更に上記界面活性剤の他、本発明の効果及び人体
(目)に対する安全性を損なわない範囲内で、必要に応
じて、カビや細菌類などによる微生物汚染を防止して洗
浄シートの更なる保存性向上のために防腐剤の配合、更
に、コンタクトレンズの変色、変形の抑制のために酵
素、還元剤、過酸化物、キレート剤、塩類(無機塩、有
機塩)、pH調整剤、緩衝剤等を適宜配合してもよい。
【0021】また、本発明の洗浄シートに含有される洗
浄液は、25℃における粘度が0.1〜200cP、好
ましくは、1cP〜50cP、更に好ましくは、3〜2
0cPに調整された洗浄液であることが望ましい。洗浄
液の粘度は、200cPを越える場合でもコンタクトレ
ンズ汚れの除去は可能であるが、洗浄液の高い粘性のた
め、すすぎが困難となる場合がある。また、洗浄液の粘
度が0.1cP未満であると、界面活性剤を含有する洗
浄液を含浸させた繊維からなる洗浄シートでは、使用時
にシートの下側に洗浄液が染み出したり、または、不織
布の一部に、あるいは、部分的に偏って存在する場合が
あり、コンタクトレンズを十分にこすることが困難とな
り、洗浄力が低下する場合がある。これらは、洗浄シー
トに含有する洗浄液の粘度の高低により起こるものであ
り、上記組成の洗浄液の粘度を0.1〜200cP(2
5℃)とすることにより、使用時にシートの下側に洗浄
液が染み出したり、または、不織布の一部にあるいは、
部分的に偏って存在し、コンタクトレンズの洗浄力が低
下することがなく、また、すすぎ性、こすり性も良好と
なる。従って、25℃における粘度が0.1〜200c
Pに調整された上述のタンパク溶解剤及び/又はタンパ
ク軟化剤、並びに上記平均粒子径が0.01μm〜50
μmの微粒子等を配合した洗浄液を含ませた繊維からな
る洗浄シートを用いて、コンタクトレンズを軽くこする
ことにより、洗浄液の染み出しや液が偏ることがなく、
洗浄シートの繊維に含浸される界面活性剤含有洗浄液が
シート全体に均一に保たれ、洗浄時では、コンタクトレ
ンズの接触を十分に、接触させることができることとな
るので、コンタクトレンズに沈着等したタンパク質汚れ
等が簡単に除去できるものとなる。
【0022】洗浄液の粘度を確保するためは、洗浄液中
に水溶性高分子及び/又は界面活性剤を含有させること
が好ましい。使用できる水溶性高分子としては、例え
ば、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、その他セルロー
ス誘導体、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキ
シメチルセルロース、キサンタンガム、アルギン酸又は
その塩、カラギーナンが挙げられる。この中でも、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン(PVP)、アルギン酸、アルギ
ン酸ナトリウムが安全性の点から、より好ましい。
【0023】本発明の洗浄シートは、上述の如く、上記
各々の繊維を加工処理してシート体とし、該シート体
に、上記組成となるタンパク溶解剤及び/又はタンパク
軟化剤、並びに上記平均粒子径が0.01μm〜50μ
mの微粒子、界面活性剤等を配合した洗浄液を含浸処理
等施すことにより得られるものであるが、上記洗浄液の
含有量は洗浄シート全量に対して、100〜1200重
量%、好ましくは、300〜800重量%、更に好まし
くは、300〜500重量%であることが望ましい。洗
浄液の含有量が100重量%未満であると、コンタクト
レンズの汚れが充分に除去できないものとなり、また、
1200重量%を越えると、洗浄効果は変わらないが、
洗浄シートより洗浄液がしみ出し、不経済で取り扱いに
くいものとなり、好ましくない。また、本発明の洗浄シ
ートは、その形状、重量などはコンタクトレンズの種
類、形状、大きさ等により異なり、特に限定されるもの
ではないが、洗浄シートの形状等としては、長方形、正
方形、三角形などの方形状、円形状等が挙げられ、ま
た、シートは混紡及び/又は多層構造の不織布であるこ
とが好ましい。更に、厚みは、0.4〜5.0mm程度
であることが好ましく、また、重量としては、30〜3
00g/m2、好ましくは、80〜250g/m2である
ことが望ましい。また、本発明の洗浄シートの空隙率
は、70%〜97%までを有する繊維ウェブが更に好ま
しい。更に、本発明の洗浄シートの保管等にあたって
は、洗浄液の蒸発等を防止する面等から単品又は集団的
に密閉性を有する包装材に包装することが好ましい。
【0024】本発明の洗浄シートで洗浄できるコンタク
トレンズは、特に限定されるものではなく、一般に使用
されているハード用コンタクトレンズ(酸素透過性タイ
プ及び非酸素透過性タイプ)及びソフト用コンタクトレ
ンズ(非含水タイプ、低含水タイプ、高含水タイプ)で
あれば、その種類は問わない。ハード用コンタクトレン
ズの非酸素透過性タイプでは、例えば、PMMA(ポリ
メチルメタクリレート)、酸素透過性タイプでは、CA
B(セルロースアセテートブチレート)、シリコン/ア
クリレート共重合体、フルオロシリコン/アクリレート
樹脂、スチレン樹脂、含フッ素重合体、フマル酸系共重
合体からなるものが挙げられる。また、ソフト用コンタ
クトレンズ(非含水タイプ、含水タイプ)では、例え
ば、含水タイプでは、水を吸収するヒドロゲルタイプの
ソフトコンタクトレンズ、HEMA(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)系共重合体、アクリルアミド系共
重合体、NVP(N−ビニル−2−ピロリドン)系共重
合体からなるものが挙げられ、また、ビニルピロリド
ン、グリセリンメタクリレートモノマーを必須モノマー
成分とするソフトコンタクトレンズが挙げられる。非含
水タイプでは、ポリジメチルシロキサン、ブチルアクリ
レート/ブチルメタクリレート共重合体からなるものが
挙げられる。
【0025】このように構成される本発明の洗浄シート
は、前記各種の繊維を加工処理してシート体とし、該シ
ート体にタンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化剤、並
びに上記平均粒子径が0.01μm〜50μmの微粒
子、界面活性剤等を配合した洗浄液を含浸処理等を施す
ことにより得られるものであり、これにより、洗浄シー
ト上でコンタクトレンズを軽くこすることにより、上記
タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化剤、並びに上記
平均粒子径が0.01μm〜50μmの研磨微粒子の作
用により、タンパク質汚れやその他の汚れが簡単に、確
実に除去できるものとなる。本発明の洗浄シートによる
コンタクトレンズの洗浄方法を詳述すれば、タンパク溶
解剤及び/又はタンパク軟化剤、並びに上記平均粒子径
が0.01μm〜50μmの微粒子を配合した洗浄液を
含有せしめなる洗浄シート上でコンタクトレンズを接触
させて十分にこすり、コンタクトレンズ表面上のタンパ
ク質汚れ及びその他の汚れを除去し、次いで、すすぎ水
により、コンタクトレンズの汚れをすすぐことにより、
コンタクトレンズを洗浄するものである。上記すすぎ水
は、コンタクトレンズを清浄するものであり、主に水道
水又は精製水を用いることができる。好ましくは、この
中に、特に、コンタクトレンズの保存・維持のため、塩
化ナトリウム、塩化カリウム等の塩類を溶解させたもの
が望ましい。
【0026】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0027】〔実施例1〜2及び比較例1〕下記表1に
示すポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)と
ポリプロピレン繊維(PP繊維)との混紡からなる不織
布シート(5cm×6cm×0.31cm、重量0.7
2g)に、タンパク膨潤化剤と界面活性剤(1%ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル:EO付加物2
0モル)を配合した洗浄液4.0gを含浸させて洗浄シ
ートを調製した。次いで、この洗浄シート上で、下記方
法により作製した人工モデル混合汚れのコンタクトレン
ズを左右及び前後に指でこする操作を行い、この混合汚
れの除去性について汚れが取れるまでのこすり回数で評
価した。こすった後は、すすぎ水によりコンタクトレン
ズをすすいで、清浄し、レンズの透明性評価を行った。
なお、比較例1はブランクであり、単に界面活性剤のみ
でこすり、そのあとすすぎ水で清浄させたものである。
これらの結果を下記表1に示す。
【0028】(人工モデル混合汚れコンタクトレンズの
作製)人工モデル混合汚れ(タンパク質汚れ)のコンタ
クトレンズを作製するため、下記組成となる人工涙液
(8ml)をバイヤル瓶の中に入れた後、市販品の含水
率40%のソフトコンタクトレンズ(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)直径約13mmを入れて、12日
間浸漬して作製した。 人工涙液(人工モデル混合汚れ液、100ml) 塩化ナトリウム 0.90g 塩化カルシウム 0.01g リン酸ナトリウム 0.14g グルタミン酸 0.01g リゾチーム(鶏卵白) 0.25g 牛血清アルブミン 0.50g γ−グロブリン(牛) 0.20g ムチン 0.05g 精製水 バランス
【0029】
【表1】
【0030】(表1の考察)上記表1の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例1〜2のタンパク膨
潤化剤を配合した洗浄液を含有した洗浄シートは、本発
明の範囲外となる比較例1に較べて、タンパク質汚れ等
が取れるまでのこすり回数が少なく、コンタクトレンズ
のタンパク質汚れ等に対して優れた洗浄性能を有するこ
とが判明した。また、本発明範囲となる実施例1〜2で
は、洗浄液の粘度も0.1〜200cPの範囲のものを
使用したので、すすぎ性、こする性も良好となることが
判明した。
【0031】〔実施例3〜6及び比較例2〜3〕下記表
2に示すポリエステル繊維からなる不織布全体(5cm
×6cm×0.28cm、重量0.66g)に、有機系
微粒子(1,5,20,50,80μm、夫々0.3重
量%)を含む1%溶液の界面活性剤(ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル:EO付加物40モル)を
夫々4.0g含浸させて洗浄シートを調製した。この界
面活性剤溶液は、PVA水溶液で予め粘度調整された洗
浄液である(20cP)。次いで、下記評価法により、
洗浄テストを行った。評価法は、洗浄シート上で、上記
実施例1と同様に調製した汚れたコンタクトレンズを左
右及び前後に指でこする操作を行い、汚れが取れるまで
のこすり回数及びレンズの傷つき性を評価した。こすっ
た後、すすぎ水によりコンタクトレンズをすすいで、清
浄し、レンズの透明性評価を行った。なお、こすり回数
1回は、シート上でレンズを左右及び前後に指でこする
ことである。これらの結果を下記表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】(表2の考察)上記表2の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例3〜6の微粒子を配
合した洗浄液を含有した洗浄シートは、本発明の範囲外
となる比較例2〜3に較べて、タンパク質汚れ等が取れ
るまでのこすり回数が少なく、また、傷つき性もなく、
コンタクトレンズのタンパク質汚れ等に対して優れた洗
浄性能を有することが判明した。また、本発明範囲とな
る実施例3〜6では、洗浄液の粘度も0.1〜200c
Pの範囲のものを使用したので、すすぎ性、こする性も
良好となることが判明した。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、洗浄シート上でコンタ
クトレンズを軽くこするだけで、コンタクトレンズ表面
上に沈着等したタンパク質汚れを吸着除去し、更にその
他の汚れも同時に除去することができる優れた洗浄性能
を有するコンタクトレンズ用洗浄シートが提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパク溶解剤及び/又はタンパク軟化
    剤を配合した洗浄液を含有した繊維からなる特徴とする
    コンタクトレンズ用洗浄シート。
  2. 【請求項2】 平均粒子径が0.01μm〜50μmの
    微粒子を配合した洗浄液を含有した繊維からなる特徴と
    するコンタクトレンズ用洗浄シート。
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