JP2000019464A - コンタクトレンズ用洗浄シート - Google Patents

コンタクトレンズ用洗浄シート

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JP2000019464A
JP2000019464A JP10185228A JP18522898A JP2000019464A JP 2000019464 A JP2000019464 A JP 2000019464A JP 10185228 A JP10185228 A JP 10185228A JP 18522898 A JP18522898 A JP 18522898A JP 2000019464 A JP2000019464 A JP 2000019464A
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fibers
protein
cleaning
contact lens
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Takahiro Otaguro
隆浩 大田黒
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトレンズ用洗浄シートに関し、更に
具体的には、洗浄シート上でコンタクトレンズを軽くこ
するだけで、コンタクトレンズ表面上に沈着等したタン
パク質汚れを吸着除去し、更にその他の汚れも同時に除
去することができるコンタクトレンズ用洗浄シートを提
供する。 【解決手段】 タンパク質に対して親和性を有する繊維
に洗浄液を含有せしめてなることを特徴とするコンタク
トレンズ用洗浄シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
用洗浄シートに関し、更に具体的には、洗浄シート上で
コンタクトレンズを軽くこするだけで、コンタクトレン
ズ表面上に沈着乃至付着したタンパク質汚れを吸着除去
し、更にその他の汚れも同時に除去することができるコ
ンタクトレンズ用洗浄シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンタクトレンズに沈着等し
たタンパク質汚れの除去には、通常、濃縮タイプの液状
酵素洗浄剤が多く使われている。また、コンタクトレン
ズは、長期間使用していると、装着期間と共にレンズに
タンパク質が沈積するため、週1回の割合で錠剤タイプ
の専用タンパク質除去剤が用いられている。
【0003】これらのタンパク分解酵素剤等の使い方
は、酵素溶液に4〜6時間、あるいは一晩レンズを浸漬
しておく必要があるので、コンタクトレンズ表面上に沈
着等したタンパク質汚れの除去には数時間が必要で洗浄
が面倒であった。また、タンパク質汚れ以外にも最近、
水に落ちにくい化粧品の発売により、化粧品由来の油脂
類がコンタクトレンズに付着し、その除去が困難である
ことが現状である。
【0004】そこで、これらのタンパク質汚れ等の洗浄
を改善するため、コンタクトレンズの清浄化用のパッケ
ージ(特公平1−46047号公報)やコンタクトレン
ズ清拭用組成物及びその使用法(特開平6−31776
9)が提案されている。しかしながら、上記前者の特公
平1−46047号公報では、タンパク質汚れのうち、
コンタクトレンズへの弱い付着汚れは除去できるが、強
く沈着等した汚れの場合は、除去が困難であるという課
題を有している。また、このような場合に、コンタクト
レンズをシートに対して強くこすったり、レンズへのこ
すり回数が多くなることがあるが、爪等でレンズを傷つ
けたり、除去作業が煩雑となるものであった。また、上
記後者の特開平6−317769号公報では、親水性の
素材、例えば、綿を単独系で使用した場合には、繊維に
洗浄液を含浸させてこすると、繊維表面に毛羽立ちが発
生し、コンタクトレンズ表面に細かい繊維が付着するこ
とがあり、コンタクトレンズ用洗浄シートとしては未だ
不十分であるという課題がある。
【0005】従って、今までのコンタクトレンズ用洗浄
シートは、近年における多様化した消費者ニーズ等に応
えるには至らず、更なる手軽に、軽い力で、簡単にタン
パク質汚れ等が除去できる製品の開発が強く望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、コ
ンタクトレンズに強く沈着乃至付着したタンパク質汚れ
やその他の汚れがコンタクトレンズをシート上で軽くこ
するだけで、簡単に除去できると共に、コンタクトレン
ズ表面に細かい繊維が付着しないコンタクトレンズ用洗
浄シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記従来の課題等に鑑み、繊維の持つ特異的な性質に着
目し、コンタクトレンズの洗浄時に繊維を利用して、コ
ンタクトレンズのタンパク質汚れ等を除去できる洗浄シ
ートについて鋭意検討した結果、特定の繊維に洗浄液を
含有せしめてなる洗浄シートが上記目的を達成すること
ができることを見い出し、本発明を完成するに至ったの
である。すなわち、本発明のコンタクトレンズ用洗浄シ
ートは、タンパク質に対して親和性を有する繊維に洗浄
液を含有せしめなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明のコンタクトレンズ用洗浄シート
(以下、単に「洗浄シート」という)は、タンパク質に
対して親和性を有する繊維に洗浄液を含有せしめなるこ
とを特徴とするものである。
【0009】本発明に用いることができる繊維は、タン
パク質に対して親和性を有する繊維であることが必要で
あり、これ以外の繊維、すなわち、タンパク質に対して
親和性を有しない繊維、例えば、ナイロン繊維、ポリウ
レタン繊維、アラミド繊維、無機繊維(金属繊維、ガラ
ス繊維等)を使用した場合は、本発明の目的を達成する
ことができないものとなる(この点等に関しては後述す
る実施例等で更に説明する)。なお、上記タンパク質に
対して親和性のある繊維の使用量は、全繊維の使用量に
対して、5重量%以上、好ましくは、10重量%以上、
更に好ましくは、20重量%以上含有するものであれば
本発明の目的を達成することができるので、上記使用量
以上であれば、タンパク質に対して親和性を有しない繊
維との混紡からなる不織布、織・編物であっても指差し
支えない。タンパク質に対して親和性を有する繊維とし
ては、例えば、熱可塑性の重合体からなる繊維、イオン
交換能を有する繊維、タンパク質繊維、タンパク質系高
分子繊維(プロミックス繊維)から選択される少なくと
も1種以上が挙げられ、これらの繊維は単独で、または
2種以上を併用して使用することができる。熱可塑性の
重合体からなる繊維としては、例えば、ポリオレフィン
(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維)、ポリスチ
レン、ポリアルキレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリ
イミド、ポリアリールスルホン、ポリスチレン、ポリビ
ニルアルコール(ビニロン)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン(ビニリデン、塩化ビニリデン)、ポリエ
ステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニ
トリル(ポリアクリロニトリル繊維:アクリル繊維、モ
ダクリル繊維:アクリル系繊維)、及びポリウレタンの
繊維、並びに、これらの組み合わせ、混合及び共重合体
からなる繊維が挙げられる。
【0010】イオン交換能を有する繊維としては、イオ
ン官能基をもつものが好ましい。イオン官能基として
は、例えば、−COOH、−SO3H、−NH2、−CS
OH、−N(CH33、−COOM(M:金属塩、N
a,K等)、−SO2H、−NH3 +、−CONH−、−
COO−、−SOH、=NH、−OH、−SH、−CO
NH2、HO3S−NH−、−O−、−NHNH2、−H
O−SO2
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 または、これらの金属塩が挙げられる。特に、イオン官
能基としては、−COOH、−COONa、−SO
3H、−SO3Na、−NH2
【化6】 または、これらの塩が好ましい。その中でも、特に、カ
ルボキシル基を有するアクリル酸繊維、アルギン酸繊
維、アミノ基を有する繊維が好ましい。
【0011】また、タンパク質繊維及びタンパク質系高
分子繊維としては、例えば、動物繊維では、絹(まゆ)
繊維、羊毛繊維(羊)等が挙げられる。また、再生繊維
(天然高分子)のタンパク質繊維では、トウモロコシ
(ゼイン)、大豆、ピーナッツ、カゼイン等の原料から
作製される、トウモロコシタンパク繊維、大豆タンパク
繊維、落花生タンパク質繊維、カゼイン繊維、シルク
(絹)繊維が挙げられ、そのほか、アルギン酸繊維、キ
チン繊維、マンナン繊維も含むものが挙げられる。更
に、半合成繊維(半合成高分子)では、タンパク質系の
プロミックス繊維が挙げられる。このプロミックス繊維
は、天然タンパクとポリアクリロニトリルを特殊な方法
で化学結合させた繊維で、分子中に天然タンパクが存在
している。また、タンパク質の含有量は、重量割合で3
0%以上60%未満含み、その他の成分としてビニル系
単位を含む長鎖状合成高分子からなる繊維と定義される
ものであるが、本発明では5%以上含まれていることが
好ましい。更に、天然タンパクとポリアクリロニトリル
以外の反応性化合物に化学結合させた繊維でもよく、天
然タンパクが繊維中に5%以上含有されていることが望
ましい。これらの中でも、特に、入手性や生産性の面よ
り、シルク(絹)繊維、アルギン酸繊維、プロミックス
繊維が好ましい。
【0012】特に、本発明に用いる繊維の中で好ましい
ものは、イオン官能基を有する繊維やタンパク質繊維、
タンパク質系高分子繊維(プロミックス繊維)である。
その中でも、アクリル酸繊維、シルク繊維、アルギン酸
繊維及びプロミックス繊維が好ましい。これらの繊維
は、高効率でタンパク質汚れを吸着除去するからであ
る。更に、本発明に用いる繊維には、繊維にイオン交換
能を有する化合物を架橋化などの化学的処理によって導
入された繊維も含むものである。すなわち、化学的処理
によって、繊維の一部又は全体をイオン交換能(基)を
もつように表面処理した繊維も使用することができる。
これらの繊維の繊維構造は、特に限定されるものではな
く、例えば、中空構造を有する繊維、分割繊維を有する
繊維、芯鞘構造を有する繊維、編心構造を有する繊維な
どが挙げられる。本発明に用いる繊維の平均直径は、
0.3〜50μm、好ましくは、0.5〜20μm、更
に好ましくは、0.5〜10μmであることが望まし
い。
【0013】本発明の洗浄シートは、上記各々の繊維を
加工処理してシート体とし、該シート体に洗浄液を含浸
処理等施すことにより製造される。このシートの形態
(シート体)としては、例えば、前記繊維の混紡(ミッ
クス)、前記繊維の不織布、前記繊維の多層構造を有す
る不織布又は前記繊維の編物布、織物布の編・織物布な
どのシート体が挙げられる。洗浄液をシート体に含浸処
理させる方法としては、例えば、洗浄液を直接シート体
にスプレーする方法や当該洗浄液にシート体を浸漬して
含浸させる方法が挙げられる。
【0014】本発明の洗浄シートとして、具体的には、
アクリル繊維の不織布からなるシート体に洗浄液を含浸
処理した洗浄シート、シルク繊維の不織布からなるシー
ト体に洗浄液を含浸処理した洗浄シート、ポリエチレン
繊維とアクリル繊維の混紡からなる不織布のシート体に
洗浄液を含浸処理した洗浄シートなどが挙げられる。ま
た、コンタクトレンズの洗浄時に、液未含浸の洗浄シー
トに市販品の洗浄液を含浸させてから使用してもよい。
更に、使用時には、手のひらの上、あるいはプラスチッ
ク容器の上に、洗浄シートをおき、コンタクトレンズの
こすり動作を行うと便利である。
【0015】本発明の洗浄シートに含まれる洗浄液は、
特に限定されるものではないが、界面活性剤を配合した
ものが好ましい。界面活性剤としては、例えば、非イオ
ン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤が
挙げられる。好ましい非イオン界面活性剤としては、例
えば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、
ポリオキシエチレンデシルペンタデシルエーテル、ポリ
オキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン
デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンコレ
ステリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエレンラウリルエーテル、ポリオキシエ
チレンヘキシルデシルエーテル、モノステアリル酸エチ
レングリコール、モノステアリル酸ポリエチレングリコ
ール、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオ
レイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリオキ
シエチレングリセリン、トリステアリン酸ポリオキシエ
チレングリセリル、ポリオキシエチレントリステアリン
酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンイソス
テアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ラウリン
酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸
エステル、モノ脂肪酸グリセリン、ピログルタミン酸エ
ステルなどのポリエチレングリコールアルキルエーテ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリドなどが挙げられる。また、非
イオン界面活性剤の形態は、EO(エチレンオキサイ
ド)付加体単独、あるいは、PO(プロピレンオキサイ
ド)付加物単独、あるいはEO付加体とPO付加物の混
合体でも良い。
【0016】好ましい陰イオン界面活性剤としては、例
えば、ドデシル硫酸ナトリウム、αオレフィンスルホン
酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキル硫酸塩、アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩、フェニルエーテル硫酸エス
テル塩、メチルタウリン酸塩、アラニネート及びその
塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、エーテ
ルカルボン酸及びその塩、アルキルスルホン酸、アルキ
ルベンゼンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。その
ほか、両性界面活性剤では、特にアミノ酸系両性界面活
性剤が好ましい。
【0017】本発明の洗浄シートに含有される洗浄液の
形態は、陰イオン界面活性剤単独系、非イオン界面活性
剤単独系、両性界面活性剤単独系、あるいは、陰イオン
界面活性剤と非イオン界面活性剤の併用系、陰イオン界
面活性剤と両性界面活性剤の併用系、非イオン界面活性
剤と両性界面活性剤の併用系が好ましい。洗浄液中にお
ける界面活性剤の比率は、陰イオン界面活性剤と非イオ
ン界面活性剤の併用系では、1/9〜9/1である。ま
た、陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤の併用系で
は、9/1〜1/9である。更に、非イオン界面活性剤
と両性界面活性剤の併用系では、9/1〜1/9であ
る。その他の、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性
剤、両性界面活性剤でも差し支えない。この中でも、特
にコンタクトレンズの洗浄液には、非イオン界面活性剤
の配合が好ましい。更に好ましくは、洗浄液中における
界面活性剤は、非イオン界面活性剤を主活性剤とするも
のであり、非イオン界面活性剤単独系、主剤となる非イ
オン界面活性剤と陰イオン界面活性剤との併用系、主剤
となる非イオン界面活性剤と両性界面活性剤の併用系が
特に望ましい。この場合の洗浄液中における界面活性剤
の比率は、主剤となる非イオン界面活性剤と陰イオン界
面活性剤との併用系では、9/1から5/5である。ま
た、主剤となる非イオン界面活性剤と両性界面活性剤の
併用系では、9/1から5/5である。
【0018】洗浄液に含ませる界面活性剤の量は、洗浄
液全量に対して、0.01重量%〜5重量%、好まし
く、0.1重量%〜3.0重量%が望ましい。更に、界
面活性剤のHLB値は、HLBが8以上が良好であり、
特に10以上のHLB値が好ましい。更に好ましくは、
HLB値が12以上の界面活性剤である。また、洗浄液
に用いる溶媒としては、主にイオン交換水、蒸留水が使
用される。その他、エタノール等のアルコール類、エチ
レングリコール、グリセリン等のグリコール類が挙げら
れる。なお、本発明の洗浄シートに含まれる洗浄液に
は、更に上記界面活性剤の他、本発明の効果及び人体
(目)に対する安全性を損なわない範囲内で、必要に応
じて、カビや細菌類などによる微生物汚染を防止して洗
浄シートの更なる保存性向上のために防腐剤、殺菌剤の
配合、タンパク質汚れ等に対する更なる洗浄力向上のた
めにタンパク溶解剤、タンパク軟化剤の配合、または、
平均粒径0.01〜50μmの高分子ポリマー微粒子、
無機微粒子等の研磨粒子の配合、更に、コンタクトレン
ズの変色、変形の抑制のために酵素、還元剤、過酸化
物、キレート剤、塩類(無機塩、有機塩)、pH調整
剤、緩衝剤等を適宜配合してもよい。
【0019】また、本発明の洗浄シートに含有される洗
浄液は、25℃における粘度が0.1〜200cP、好
ましくは、1cP〜50cP、更に好ましくは、3〜2
0cPに調整された洗浄液であることが望ましい。洗浄
液の粘度は、200cPを越える場合でもコンタクトレ
ンズ汚れの除去は可能であるが、洗浄液の高い粘性のた
め、すすぎが困難となる場合がある。また、洗浄液の粘
度が0.1cP未満であると、界面活性剤を含有する洗
浄液を含浸させた繊維からなる洗浄シートでは、使用時
にシートの下側に洗浄液が染み出したり、または、不織
布の一部に、あるいは、部分的に偏って存在する場合が
あり、コンタクトレンズを十分にこすることが困難とな
り、洗浄力が低下する場合がある。これらは、洗浄シー
トに含有する洗浄液の粘度の高低により起こるものであ
り、上記組成の洗浄液の粘度を0.1〜200cP(2
5℃)とすることにより、使用時にシートの下側に洗浄
液が染み出したり、または、不織布の一部にあるいは、
部分的に偏って存在し、コンタクトレンズの洗浄力が低
下することがなく、また、すすぎ性、こすり性も良好と
なる。従って、25℃における粘度が0.1〜200c
Pに調整された上記組成の洗浄液を含ませた繊維からな
る洗浄シートを用いて、コンタクトレンズを軽くこする
ことにより、洗浄液の染み出しや液が偏ることがなく、
洗浄シートの繊維に含浸される界面活性剤含有洗浄液が
シート全体に均一に保たれ、洗浄時では、コンタクトレ
ンズの接触を十分に、接触させることができることとな
るので、コンタクトレンズに沈着等したタンパク質汚れ
等が簡単に除去できるものとなる。
【0020】洗浄液の粘度を確保するためは、洗浄液中
に水溶性高分子及び/又は界面活性剤を含有させること
が好ましい。使用できる水溶性高分子としては、例え
ば、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、その他セルロー
ス誘導体、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキ
シメチルセルロース、キサンタンガム、アルギン酸又は
その塩、カラギーナンが挙げられる。この中でも、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン(PVP)、アルギン酸、アルギ
ン酸ナトリウムが安全性の点から、より好ましい。
【0021】本発明の洗浄シートは、上述の如く、上記
タンパク質に対して親和性を有する各々の繊維を加工処
理してシート体とし、該シート体に、上記組成となる界
面活性剤等を配合した洗浄液を含浸処理等施すことによ
り得られるものであるが、上記洗浄液の含有量は洗浄シ
ート全量に対して、100〜1200重量%、好ましく
は、300〜800重量%、更に好ましくは、300〜
500重量%であることが望ましい。洗浄液の含有量が
100重量%未満であると、コンタクトレンズの汚れが
充分に除去できないものとなり、また、1200重量%
を越えると、洗浄効果は変わらないが、洗浄シートより
洗浄液がしみ出し、不経済で取り扱いにくいものとな
り、好ましくない。また、本発明の洗浄シートは、その
形状、重量などはコンタクトレンズの種類、形状、大き
さ等により異なり、特に限定されるものではないが、洗
浄シートの形状等としては、長方形、正方形、三角形な
どの方形状、円形状等が挙げられ、また、シートは混紡
及び/又は多層構造の不織布であることが好ましい。更
に、厚みは、0.4〜5.0mm程度であることが好ま
しく、また、重量としては、30〜300g/m2、好
ましくは、80〜250g/m2であることが望まし
い。また、本発明の洗浄シートの空隙率は、70%〜9
7%までを有する繊維ウェブが更に好ましい。更に、本
発明の洗浄シートの保管等にあたっては、洗浄液の蒸発
等を防止する面等から単品又は集団的に密閉性を有する
包装材に包装することが好ましい。
【0022】本発明の洗浄シートで洗浄できるコンタク
トレンズは、特に限定されるものではなく、一般に使用
されているハード用コンタクトレンズ(酸素透過性タイ
プ及び非酸素透過性タイプ)及びソフト用コンタクトレ
ンズ(非含水タイプ、低含水タイプ、高含水タイプ)で
あれば、その種類は問わない。ハード用コンタクトレン
ズの非酸素透過性タイプでは、例えば、PMMA(ポリ
メチルメタクリレート)、酸素透過性タイプでは、CA
B(セルロースアセテートブチレート)、シリコン/ア
クリレート共重合体、フルオロシリコン/アクリレート
樹脂、スチレン樹脂、含フッ素重合体、フマル酸系共重
合体からなるものが挙げられる。また、ソフト用コンタ
クトレンズ(非含水タイプ、含水タイプ)では、例え
ば、含水タイプでは、水を吸収するヒドロゲルタイプの
ソフトコンタクトレンズ、HEMA(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)系共重合体、アクリルアミド系共
重合体、NVP(N−ビニル−2−ピロリドン)系共重
合体からなるものが挙げられ、また、ビニルピロリド
ン、グリセリンメタクリレートモノマーを必須モノマー
成分とするソフトコンタクトレンズが挙げられる。非含
水タイプでは、ポリジメチルシロキサン、ブチルアクリ
レート/ブチルメタクリレート共重合体からなるものが
挙げられる。
【0023】このように構成される本発明の洗浄シート
は、前記タンパク質に対して親和性を有する各種の繊維
を加工処理してシート体とし、該シート体に界面活性剤
等を配合した洗浄液を含浸処理等を施すことにより得ら
れるものであり、これにより、洗浄シート上でコンタク
トレンズを軽くこすることにより、タンパク質やその他
の汚れが簡単に除去できるものとなる。本発明の洗浄シ
ートによるコンタクトレンズの洗浄方法を詳述すれば、
タンパク質に対して親和性を有する繊維に洗浄液を含有
せしめなる洗浄シート上でコンタクトレンズを接触させ
て十分にこすり、コンタクトレンズ表面上のタンパク質
汚れ及びその他の汚れを除去し、次いで、すすぎ水によ
り、コンタクトレンズの汚れをすすぐことにより、コン
タクトレンズを洗浄するものである。上記すすぎ水は、
コンタクトレンズを清浄するものであり、主に水道水又
は精製水を用いることができる。好ましくは、この中
に、特に、コンタクトレンズの保存・維持のため、塩化
ナトリウム、塩化カリウム等の塩類を溶解させたものが
望ましい。
【0024】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0025】〔実施例1〜5及び比較例1〜3〕下記表
1に示すタンパク質に対して親和性を有する繊維となる
アクリル繊維又はシルク繊維からなる不織布(夫々5c
m×6cm×0.34cm、重量0.80g)及びタン
パク質に対して親和性を有しない繊維となるナイロン繊
維からなる不織布(5cm×6cm×0.30cm、重
量0.73g)に、夫々1%溶液の界面活性剤(ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル:EO付加物2
0モル)を4.0g含浸させて洗浄シートを調製した。
次いで、各々の洗浄シート上で、下記方法により作製し
たタンパク質で汚れたコンタクトレンズを左右及び前後
に指でこする操作を行い、タンパク質汚れの除去性につ
いて汚れが取れるまでのこすり回数で評価した。なお、
こすった後は、すすぎ水によりコンタクトレンズをすす
いで、清浄し、レンズの透明性評価を行った。なお、比
較例3はブランクであり、単にすすぎ水のみで清浄させ
たものである。これらの結果を下記表1に示す。
【0026】(タンパク質で汚れたコンタクトレンズの
作製)タンパク質汚れ(人工モデル混合汚れ)のコンタ
クトレンズを作製するため、下記組成となる人工涙液
(8ml)をバイヤル瓶の中に入れた後、市販品の含水
率40%のソフトコンタクトレンズ(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)直径約13mmを入れて、12日
間浸漬して作製した。 人工涙液(人工モデル混合汚れ液、100ml) 塩化ナトリウム 0.90g 塩化カルシウム 0.01g リン酸ナトリウム 0.14g グルタミン酸 0.01g リゾチーム(鶏卵白) 0.25g 牛血清アルブミン 0.50g γ−グロブリン(牛) 0.20g ムチン 0.05g 精製水 バランス
【0027】
【表1】
【0028】(表1の考察)上記表1の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例1〜5のタンパク質
に対して親和性を有する繊維に洗浄液を含有せしめてな
る洗浄シートは、本発明の範囲外となる比較例1〜3に
較べて、タンパク質汚れが取れるまでのこすり回数が少
なく、コンタクトレンズのタンパク質汚れ等に対して優
れた洗浄性能を有することが判明した。また、本発明範
囲となる実施例1〜5では、洗浄液の粘度が0.1〜2
00cP(25℃)の範囲のものを使用したので、タン
パク質に対して親和性を有する繊維と相俟って、すすぎ
性、こすり性も良好となることが判明した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、洗浄シート上でコンタ
クトレンズを軽くこするだけで、コンタクトレンズ表面
上に沈着等したタンパク質汚れを吸着除去し、更にその
他の汚れも同時に除去することができる優れた洗浄性能
を有するコンタクトレンズ用洗浄シートが提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパク質に対して親和性を有する繊維
    に洗浄液を含有せしめてなることを特徴とするコンタク
    トレンズ用洗浄シート。
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