JP2000018885A - 冷却塔キャリオーバー低減装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴミによる目詰まりを起こし難くしかつキャ
リオーバーを低減すること。 【解決手段】 冷却塔のエリミネータ５と充てん材３の
間には拡散状に水を噴くスプレーノズル４、またエリミ
ネータの上方には膜状に水を落とす洗浄ノズル７をそれ
ぞれ同時回転可能に設置する。スプレーノズル及び洗浄
ノズルは膜状の水を落とす為の水圧により回転させる。
洗浄ノズルにより膜状の水を落としてエリミネータ内部
に流れる水量を多くして洗浄するので、従来に比べて細
かい目のエリミネータを使用しても目詰まりが防止でき
かつキャリオーバーの低減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は冷却塔に係り、特
に、エリミネータを用いるキャリオーバー低減の分野で
使われ、スプレーノズルと同時に回転する洗浄ノズルを
設置した冷却塔キャリオーバー低減装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の代表的な冷却塔は、図３に示すよ
うに最下方の空気入口１から最上部の空気出口２の間
に、下から充てん材３、スプレーノズル４、エリミネー
タ５、送風機６が順次配置されいる。空気入口１から取
り入れた空気とスプレーノズル４からスプレーされる水
により充てん材３を冷却する。空気とともに空気出口方
向に向かうゴミやスプレー水は大部分エリミネータ５に
より捕捉される。空気出口２に向かったスプレー水はエ
リミネータで水滴となって大部分落下するが、わずかな
水滴は風に乗って空気出口２から外部に飛散（ギャリオ
ーバー）する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のエリミネータは
目が粗くキャリオーバーの低減効果が低いという欠点が
ある。この欠点を改善するために目の細かいエリミネー
タを用いると、ゴミによって目詰まりを起こし易くなる
という問題がある。本発明の目的は、上記問題を解決し
ゴミによる目詰まりを起こし難くしかつキャリオーバー
を低減することができる冷却塔キャリオーバー低減装置
を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は冷却塔
のエリミネータのキャリオーバー低減装置において、冷
却塔の充てん材とエリミネータの間に回転可能に設置さ
れた、拡散状に水を噴くスプレーノズルと、エリミネー
タの上方に回転可能に設置された、膜状に水を落とす洗
浄ノズルとを備え、洗浄ノズルはスプレーノズルと同時
に回転させる構成にある。また請求項２の発明は、請求
項１の発明において、スプレーノズル及び洗浄ノズルを
水圧で回転させた構成にある。

【０００５】

【発明の作用】洗浄ノズルを回転させながら膜状の水を
落とすことによりエルミネータ内部に流れる水量を多く
しゴミを除去する洗浄作用を高めたので、従来に比べて
細かい目のエリミネータを使用しても目詰まりが防止で
きかつキャリオーバーの低減が図れる。洗浄ノズルから
膜状の水を落とす為の水圧によりスプレーノズル及び洗
浄ノズルの回転力を得るようにしているので、構造が簡
単で省エネルギーである。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る冷却塔キャリ
オーバー低減装置の構成を示す。なお、従来の冷却塔の
構成と同じ機能を有する構成要素については同一符号を
付して説明を省略する。本実施例はエリミネータ５の上
方に洗浄ノズル７を水平回転可能に設置し、膜状の水８
をエリミネータ５上に落とすよう構成されている。充て
ん材３及びエリミネータ５を貫通して立設された回転自
在な支軸９にはエリミネータ５と充てん材３の間、エリ
ミネータ５の上方にそれぞれスプリンクラーヘッド１
０，１１が取り付けられている。スプリンクラーヘッド
１０には放射状に複数本のスプレーノズル４が支持さ
れ、またスプリンクラーヘッド１１には洗浄ノズル７が
支持されており、各スプリンクラーヘッドを通して給水
が行われる。

【０００７】洗浄ノズル７は、図２に示すようにスプレ
ー管１２にノズル部１３を取り付けた構造になってい
る。ノズル部１３は垂直方向に対して若干傾けられてお
り、膜状の水８を形成するために噴出させた水の作用で
支軸９を回転させながら洗浄ノズルが回転する。支軸９
が回転するとスプレーノズル４も回転する。エリミネー
タ５は、ギャリオーバーの低減効果を高めることができ
る充分な目の細かさで構成することが可能となる。

【０００８】冷却塔の運転によりスプレーノズル４から
拡散状に水が噴き、一方の洗浄ノズル７から膜状の水が
エリミネータ５上に落とされる。これにより洗浄ノズル
７が回転を始めると支軸９の回転によりスプレーノズル
４も回転する。空気と回転するスプレーノズル４による
スプレー水により充てん材３を冷却する。洗浄ノズル７
から膜状の水をエリミネータ５上に落とすことによりエ
リミネータ内部に流れる水量を多くし除去したゴミを洗
い流しエリミネータ５を清浄化する。

【０００９】

【発明の効果】本発明によれば、エリミネータ上に膜状
の水を落とすことによりゴミによる目詰まりが無くなる
為、目の細かいエリミネータの設置が可能となりキャリ
オーバーの低減効果が高くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の冷却塔キャリオーバー低減装置の構成
図である。

【図２】洗浄ノズルの斜視図である。

【図３】従来の冷却塔キャリオーバー低減装置の構成図
である。

【符号の説明】

１ 空気入口 ２ 空気出口 ３ 充てん材 ４ スプレーノズル ５ エリミネータ ７ 洗浄ノズル ８ 膜状の水

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷却塔のエリミネータのキャリオーバー
   低減装置において、 前記冷却塔の充てん材とエリミネータの間に回転可能に
   設置された、拡散状に水を噴くスプレーノズルと、 前記エリミネータの上方に回転可能に設置された、膜状
   に水を落とす洗浄ノズルと、を備え、 前記洗浄ノズルはスプレーノズルと同時に回転させるこ
   とを特徴とする冷却塔キャリオーバー低減装置。
2. 【請求項２】 前記スプレーノズル及び洗浄ノズルを水
   圧で回転させることを特徴とする請求項１記載の冷却塔
   キャリオーバー低減装置。