JPH06285321A - 集塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 含塵気流をスクリーン手段を通過させる間に
スクリーン手段の線条部とこの線条部に衝突してできた
超微細水滴に接触させて１次清浄をし、１次清浄気流を
高速回転ブラシにより形成された微細水滴に接触させて
２次清浄することにより圧力損失が少なくて単位水量当
りの微粒子補集効率の高い集塵塔を提供することを目的
とする。 【構成】 吸気口（１２）と排気口（１４）との第１に
超微細水滴スクリーン手段（２５）とおよび高速回転ブ
ラシ（１６）とを順次配置し、含塵気流をスクリーン手
段と高速回転ブラシとを通過させることにより微粒子を
高効率補集する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は集塵装置に関し、さらに
詳しくは、空気中の塵埃や微生物を高効率にて補集可能
な集塵装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の集塵装置では、特公昭６０−３１
５３１号に示されるように集塵タンク内へ下向きに汚れ
た空気を通した後、直角方向に空気を通過させることに
より空気中の塵埃を底部に落下させるようにした構造が
提案されているが、底部に落下した塵埃に空気が衝突し
て空気中の塵埃が増加して効率的に空気を清浄できな
い。

【０００３】また、汚染空気を高効率清浄するために、
高速回転している羽根車の羽根に水を供給して羽根と水
との衝撃により微細水滴にして汚染空気を清浄すること
が提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】水は高圧ポンプにより
０．５〜２．５ｋｇ／ｃｍ^２の圧力で多数のノズルから
噴射されるため、１個のノズル当り１〜５ｌ／分もの大
量の水が必要となるが、単位水量当りの微細水滴の間隔
が大きいため、含塵空気の清浄効率が悪い。

【０００５】しかも、従来技術では集塵装置が非常に大
掛かりなものになり、特に、水噴射装置が大型化すると
ともに設置スペースも広くなり、また装置自体も構造が
複雑になり、水の消費量や消費電力も増大しランニング
コストが高価となり易い。そこで、この発明はランニン
グコストが著しく低く、装置が簡単で設置スペースが少
なくて清浄効果の高い集塵装置を提供することを目的と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、集塵塔に吸気口と排気口とを形成し、
吸気口と排気口の間の流路に高速回転ブラシを配設して
回転ブラシと吸気口との間に超微細水滴形成スクリーン
を配置し、高速回転ブラシの外周に給水手段を近接させ
て高速回転ブラシの回転軸方向に給水することにより、
高速回転ブラシの遠心力により微細水滴を形成し、吸気
口からの含塵気流を高速回転ブラシの下側に設置した超
微細水滴形成スクリーンを通過させて、ここで含塵気流
の１次清浄をし、次に高速回転ブラシにより形成された
微細水滴に１次清浄気流を接触させることにより、２次
清浄を行なわせることにより、単位水量当りの粒子の補
集効率を著しく向上させるものである。

【０００７】

【作用】上記構成に基づき、吸気口と排気口との間で回
転ブラシの吸気口側に超微水滴形成スクリーン手段を配
置して回転ブラシを高速回転させながら、回転ブラシの
軸方向に給水してやると、水滴が回転ブラシの遠心力に
より微細化される。この微細水滴はスクリーンに衝突し
て超微細水滴となる。含塵気流は吸気口からスクリーン
手段を通過する間に、粒子の一部は線条への慣性衝突に
より補集され、残りの粒子は超微細水滴に衝突して補集
され１次清浄が行なわれる。１次清浄された気流は高速
回転ブラシにより形成された微生水滴に衝突して微粒子
は２次的に補集される。このように、空気中の塵埃や微
生物が高効率に補集されることが可能となり、装置が簡
単で、水の消費量や電力コストを大幅に低減できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。集塵塔１０に吸気口１２と排気口１４とを形成
し、その中間部に高速回転ブラシ１６を配設する。高速
回転ブラシ１６は回転軸１６ａに金属またはプラスチッ
ク製の多量の密集したブラシを植毛したものである。回
転ブラシ１６の外周に複数の給水パイプ１８からなる給
水手段を近接させてノズル１８ａから回転ブラシ１６の
回転軸１６ａに向かって給水される。給水パイプ１８は
メインパイプ２０を介して受水槽２２に接続されてい
て、ポンプ２４により給水される。吸気口１２と回転ブ
ラシ１６の中間にはアートメタルまたはエキスパンドメ
タルその他の特殊スクリーンからなる超微細水滴形成ス
クリーン手段２５が配置されている。受水槽２２内には
内部に雑菌用の銀イオンコーティングした砂をつめたパ
ック２６を濾剤として浸漬しても良い。また受水槽２２
は集塵塔１０の下部に一体に形成されたものとして示さ
れているが互いに分離して配置してもよい。吸気口１２
には吸気ファン２８が配置されている。高速ブラシ１６
の上部には空気中の水滴を除去するためのエリミネータ
３０または、デミスター３２からなる除滴手段が配置さ
れている。

【０００９】上記構成において、回転ブラシ１６がモー
タ等の駆動手段（図示せず）で高速回転されている時に
給水孔１８ａから回転軸１６ａの方向に給水すると、水
滴は回転ブラシ１６の遠心力により微細水滴状となって
放射方向に飛び散る。吸気口１２からファン２８によっ
て供給された含塵気流の一部は第１にはスクリーン２５
の線条部に衝突して補集され、第２には線条部２５の隙
間を通過する間に回転ブラシ１６の遠心力の作用により
形成された微細水滴に衝突して補集され、第３には線条
部に衝突してできた超微細水滴に衝突して補集される。
このように、微粒子はスクリーン手段２５、回転ブラシ
１６の遠心力により形成された微細水滴、ならびにスク
リーン手段２５に衝突してできた超微細水滴の３段階に
わたって補集されるため単位水量当りの補集効率が極め
て高くなる。しかも、スクリーン手段２５ａの表面に拡
散した微粒子は回転ブラシ１６の遠心力によりできた微
細水滴により洗浄されるため、装置の維持管理が容易で
ある。しかも、装置の構造が極めてコンパクトで設置ス
ペースが最小となり、電力及び水量のランニングコスト
も著しく抑えられる。

【００１０】図２，３はスタッブスクリーンからなるス
クリーン手段２５の１例を示すもので、２５ａはベース
メタル、２５ｂはベースメタル２５ａの片側に形成され
たスタッブからな第１線条部、２５ｃはベースメタル２
５ａの反対側に形成されたスタッブからなる第２線条部
を示す。含塵気流の一部はベースメタル２５ａに衝突す
るとともに、他の一部はベースメタルとスタッブ２５
ｂ、２５ｃの隙間を通過する。このとき含塵気流の微粒
子は微細水滴１７およびスクリーン２５に衝突してでき
た超微細水滴に衝突して効率的に補修される。

【００１１】

【発明の効果】この発明によれば、密集したブラシを有
する高速ブラシとスクリーン手段の組合せにより含塵気
流を高効率に清浄することができる。微細水滴によって
微細な塵埃のみでなく、細菌やウイルスまでも除去する
ことができる。この方法によれば装置構成が単純化され
るとともに、ポンプは汎用の給水ポンプの使用が可能と
なり、水の消費量およびポンプならびに回転ブラシの消
費電力を低いレベルに押さえることができるため、装置
コストおよびランニングコストの大幅な低減が可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明による望ましい実施例の集塵装置
を示す。

【図２】図２は図１の線状手段の第１側面図を示す。

【図３】図３は図１の線状手段の第２側面図を示す。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 集塵塔に吸気口と排気口とを形成すると
   ともに含塵気流を通過させる送風手段を備え、吸気口と
   排気口との間に高速回転ブラシを配置し、吸気口と高速
   回転ブラシとの間に超微細水滴形成スクリーン手段を配
   置し、高速回転ブラシの外周に近接して給水手段を配置
   し、給水手段から高速回転ブラシの回転軸方向に給水す
   ることにより高速回転ブラシの遠心力により微細水滴を
   放射状に飛ばし、この微細水滴をさらにスクリーン手段
   に衝突させて超微細水滴を形成し、含塵気流をスクリー
   ン手段を通過させる間にスクリーン手段の線条部ならび
   に超微細水滴に接触させて１次清浄をし、次いで高速回
   転ブラシにより形成された微細水滴に１次清浄気流を接
   触させて２次清浄することを特徴とする集塵装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、さらに排気口と高速
   回転ブラシとの間に除滴手段を備えた集塵装置。
3. 【請求項３】 請求項１において、スクリーン手段は線
   条部と孔部とを備えた金属部材からなる集塵装置。