JP2000018772A - レシーバータンク付きコンデンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置コンパクト化、コスト削減、冷媒使用量
減少、及び信頼性向上を図れて、更にタンク組付を、簡
単かつ確実に行えるレシーバータンク付きコンデンサを
提供する。 【解決手段】 コンデンサ本体１と、レシーバータンク
３０と、第１及び第２ブラケット１０、２０とを備え
る。第１ブラケット１０が、取付片１６と、ろう付け面
１９と、フランジ結合面１１と、フランジ結合面１１及
びろう付け面１９間を連通する冷媒通路１８とを有す
る。第２ブラケット２０が、ろう付け片２９と、取付片
２７とを有する。レシーバータンク３０の結合ブロック
５０に、フランジ結合面５１と、流入口５３とが形成さ
れる。レシーバータンク３０が、その結合ブロック５０
を第１ブラケット１０に液流通状態に適合させた状態
で、両ブラケット１０、２０の取付片１６、２６間に嵌
め込まれてねじ止め固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主としてカークー
ラー用の冷却システム等に採用されるレシーバータンク
付きコンデンサに関する。

【０００２】

【従来の技術】カークーラー用の冷却システムにおいて
は、垂直に配置される一対のヘッダー間に、両端を両ヘ
ッダーに連通接続する複数本の熱交換チューブが並列状
に配置されて熱交換部が形成され、一方側のヘッダーに
設けられた冷媒入口より流入した冷媒が、熱交換部を蛇
行状に流れて、他方側のヘッダーに設けられた冷媒出口
より流出されるように構成されたマルチフロータイプの
アルミニウム製コンデンサを利用するものが周知であ
る。

【０００３】このような冷却システムにおいては、コン
デンサから流出される気液混合の冷媒を気液分離して液
冷媒のみを膨張弁に送り込むためにレシーバータンク
（レシーバードライヤ、リキッドタンク等とも称され
る）が設けられるが、近年、このレシーバータンクを、
コンデンサに保持させるようにしたレシーバータンク付
きコンデンサが提供されている。

【０００４】従来において、コンデンサや、レシーバー
タンクとしては、多くの機種が存在する上更に、これら
の機器が適用される車種も多数存在するので、コンデン
サへのレシーバータンクの取付方法も多数提案されてい
るが、一般には、レシーバータンクを一方側のヘッダー
にブラケットを介して取り付けるとともに、ヘッダーの
冷媒出口とレシーバータンクの流入口とを、冷媒管によ
り連通するという構造が採用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のレシーバータンク付きコンデンサは、ヘッダーの冷
媒出口とレシーバータンクの流入口とを冷媒管により連
通するものであるため、冷媒管を配設する分、設置スペ
ースが大きくなり、大型化を来すとともに、使用する冷
媒量も増大し、コストの増大も招くという問題を抱えて
いる。更に冷媒管の連結部における液漏れ等も懸念さ
れ、信頼性の低下を来すとともに、冷媒管の連結作業に
基づき、レシーバータンクの組付作業が煩雑になるとい
う問題も有している。

【０００６】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、装置のコンパクト化、コストの削減、冷媒使用量の
減少、及び信頼性の向上を図ることができる上更に、レ
シーバータンクの組付を、簡単かつ確実に行うことがで
きるレシーバータンク付きコンデンサを提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のレシーバータンク付きコンデンサは、離
間して対峙される一対のヘッダー間に、両端を両ヘッダ
ーに連通接続する複数本の熱交換チューブが並列状に配
置されて熱交換部が形成され、その熱交換部を通過した
冷媒が、一方側のヘッダーの一端部に設けられた冷媒出
口より流出されるコンデンサ本体と、前記コンデンサ本
体から流出された冷媒を気液分離して液冷媒を抽出する
ためのレシーバータンクと、前記レシーバータンクを前
記一方側のヘッダーに取り付けるための第１及び第２の
ブラケットとを備え、前記第１のブラケットが、前記一
方側のヘッダーの一端部に固定されるとともに、外方突
出状に配置されるタンク一端面取付片を有し、前記第２
のブラケットが、前記一方側のヘッダーの他端部に固定
されるとともに、前記タンク一端面取付片に対しヘッダ
ーの長さ方向に沿ってレシーバータンクの長さ寸法分だ
け離間して外方突出状に配置されるタンク他端面取付片
を有し、前記レシーバータンクが、タンク本体と、その
タンク本体の一端部に取り付けられる結合ブロックとを
有し、その結合ブロックに、前記タンク本体の内部に通
じる流入口部が形成され、前記レシーバータンクが、前
記タンク一端面取付片及びタンク他端面取付片間に嵌め
込まれて、レシーバータンクの流入口部が前記一方側の
ヘッダーの冷媒出口に適合した状態で、前記レシーバー
タンクの一端面及び他端面が前記タンク一端面取付片及
びタンク他端面取付片にそれぞれ固着具を介して固定さ
れることにより、前記レシーバータンクが、前記一方側
ヘッダーに対し並列配置に取り付けられてなるものを要
旨としている。

【０００８】本発明のレシーバータンク付きコンデンサ
においては、レシーバータンクを、第１及び第２のブラ
ケットの取付片間に嵌め込むだけで、コンデンサ本体の
冷媒出口がレシーバータンクの流入口部に連通するの
で、コンデンサ本体とレシーバータンクとの連通を確実
に行えるとともに、更にその状態でねじ等の固着具によ
り固定するだけでレシーバータンクの組付が完了する。

【０００９】更に本発明においては、コンデンサ本体と
レシーバータンクとを連通するための冷媒管を省略する
ことができるので、冷媒経路が短くなり、それに伴い冷
媒の必要量も少なくて済む。更に冷媒管を連結する必要
がないので、冷媒管連結部における液漏れの心配もなく
なる。

【００１０】更に本発明においては、固着具を取り外せ
ば簡単にレシーバータンクを取り外すことができるの
で、メンテナンスを簡単に行うことができる。

【００１１】一方、本発明においては、前記第１のブラ
ケットが、前記一方側のヘッダーの冷媒出口周辺にろう
付け固定されるろう付け面と、外向きに配置されるブラ
ケット側フランジ結合面と、そのブラケット側フランジ
結合面に形成された流出口部と、一端が前記流出口部に
開口し、かつ他端が前記ろう付け面における前記冷媒出
口に対応する位置に開口する冷媒通路とを有し、前記レ
シーバータンクの結合ブロックに、前記ブラケット側フ
ランジ結合面に対応して、レシーバータンク側フランジ
結合面が形成されるとともに、そのレシーバータンク側
フランジ結合面に、前記流入口部が配置され、前記第１
のブラケットの流出口部及び前記レシーバータンクの流
入口部のうち、いずれか一方が突出状の嵌合突起として
構成されるとともに、残り一方が前記嵌合突起を嵌入可
能な嵌合凹部として構成されてなり、前記レシーバータ
ンクが前記タンク一端面取付片及びタンク他端面取付片
間に嵌め込まれて取り付けられた状態においては、前記
レシーバータンク側フランジ結合面が前記ブラケット側
フランジ結合面に接合されるとともに、前記嵌合突起が
前記嵌合凹部に嵌合して前記流入口部が前記流出口部に
適合するよう構成されてなるものを採用するのが好まし
い。

【００１２】すなわちこの場合には、第１のブラケット
に、フランジ結合式ジョイント構造を一体的に具備させ
ることができるので、部品点数の削減を図ることができ
るとともに、嵌合突起の嵌合凹部への嵌合により、コン
デンサ本体とレシーバータンクとの連通を、より確実に
行うことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１はこの発明の実施形態である
レシーバータンク付きコンデンサを示す図、図２はコン
デンサ本体（１）を示す図、図３はレシーバータンク
（３０）を示す図である。

【００１４】これらの図に示すように、このレシーバー
タンク付きコンデンサは、コンデンサ本体（１）と、第
１及び第２のブラケット（１０）（２０）と、レシーバ
ータンク（３０）とを基本的な構成要素として備えてい
る。

【００１５】コンデンサ本体（１）は、離間して対峙し
た左右一対の垂直方向に沿うヘッダー（２）（２）を有
し、両ヘッダー（２）（２）間に、熱交換チューブとし
ての多数本の水平方向に沿う扁平チューブ（３）が、そ
れらの各両端を両ヘッダー（２）（２）に連通連結した
状態で、上下方向に所定の間隔おきに並列状に配置され
るとともに、扁平チューブ（３）の各間及び最外側の扁
平チューブ（３）の外側にコルゲートフィン（４）が配
置されて、熱交換部（５）が構成されている。また、最
外側のフィン（４）の外側には、そのフィンを保護する
ための帯板状のサイドプレート（６）が取り付けられて
いる。

【００１６】このコンデンサ本体（１）における右側
（一方側）のヘッダー（２）には、その上端部に冷媒出
口（５ｂ）（図４参照）が設けられる。また左側（他方
側）のヘッダー（２）には、その下部にフランジ結合式
ジョイント（９）がろう付けにより固定されており、左
側ヘッダー（２）の下部に設けられた図示しない冷媒入
口が、フランジ結合式ジョイント（９）の冷媒入口（９
ａ）に連通されている。更に左側ヘッダー（２）の内部
中間高さ位置と、右側ヘッダー（２）の上部位置には仕
切り部材（２ａ）がそれぞれ設けられている。

【００１７】そしてこのコンデンサ本体（１）において
は、コンプレッサ（図示省略）より圧送されるガス冷媒
が、冷媒入口（９ａ）から流入して熱交換部（５）を、
複数本のチューブ（３）を通って蛇行状に流れて上昇
し、冷媒出口（５ｂ）から流出されるよう構成される。
更に熱交換部（５）の流通時においては、冷媒が、図１
及び図２の紙面に向かって垂直方向に流通する外気と熱
交換することにより、冷却、凝縮されるよう構成されて
いる。

【００１８】図２及び図４に示すように、レシーバータ
ンク（３０）の上端部を固定するための第１のブラケッ
ト（１０）には、右側ヘッダー（２）の周側面における
冷媒出口周辺に沿い得る水平断面円弧状のろう付け面
（１９）が設けられるとともに、外側面には、平坦なフ
ランジ結合面（１１）が形成されている。

【００１９】フランジ結合面（１１）には、外側方に突
出するように流出口部（１３）としての短軸パイプ状の
嵌合突起（１２）が設けられており、第１のブラケット
（３０）の内部には、一端が嵌合突起（１２）の内部、
すなわち流出口部（１３）に開口し、他端がろう付け面
（１９）におけるコンデンサ本体（１）の冷媒出口（５
ｂ）に対応する位置に開口する冷媒通路（１８）が形成
されている。

【００２０】またフランジ結合面（１１）の上端縁に
は、タンク上端面取付片（１６）が、外側方に突出する
ように一体形成されるとともに、その取付片（１６）の
中央にねじ挿通孔（１７）が形成されている。

【００２１】上記構成の第１のブラケット（１０）は、
冷媒通路（１８）を右側ヘッダー（２）の冷媒出口（５
ｂ）に適合させるようにして、ろう付け面（１９）がヘ
ッダー周側面にろう付けにより固定される。このとき、
第１のブラケット（１０）の嵌合突起（１２）及びタン
ク上端面取付片（１６）が共に外側方に突出するように
配置される。

【００２２】図２の示すように、第２のブラケット（２
０）は、右側ヘッダー（２）の周側面に沿い得るろう付
け片（２９）と、そのろう付け片（２９）に一体的に形
成されたタンク下端面取付片（２６）とを有しており、
タンク下端面取付片（２６）の中央には、前後に並んで
２つのねじ挿通孔（２７）が形成されている。

【００２３】そして、この第２のブラケット（２０）の
ろう付け片（２９）が、右側ヘッダー（２）の下端部周
側面にろう付けにより固定される。このとき、タンク下
端面取付片（２６）は、上記第１のブラケット（１０）
のタンク上端面取付片（１６）に対し上下方向（ヘッダ
ー長さ方向）に沿ってレシーバータンク（３０）の長さ
寸法分だけ離間して、外側方に突出するように配置され
る。

【００２４】なお、上記ブラケット付きコンデンサ本体
（１）は、その各構成部品が、例えば、両ヘッダー
（２）（２）としてアルミニウムブレージングシートを
円筒状に曲成したパイプの両端を蓋板にて封鎖したも
の、扁平チューブ（３）としてアルミニウム製の押出型
材、コルゲートフィン（４）としてアルミニウムブレー
ジングシートをコルゲート状に曲成したもの、サイドプ
レート（６）として、アルミニウムブレージングシー
ト、フランジ結合式ジョイント（９）、第１及び第２の
ブラケット（１０）（２０）としてアルミニウムの加工
品がそれぞれ用いられている。そして、コンデンサ本体
（１）は、これらの構成部品を仮組し、その仮組製品を
炉中で一括してろう付けすることにより、全体を一体化
している。

【００２５】一方、図３及び図４に示すように、レシー
バータンク（３０）は、上端が開放された有底筒状のタ
ンク本体（４０）と、そのタンク部（４０）の上端部に
配置される結合ブロック（５０）とを有している。

【００２６】結合ブロック（５０）には、その下端にキ
ャップ部（５９）が一体に形成されており、キャップ部
（５９）がタンク本体（４０）の上端開口部にその開口
部を閉塞する態様に固定される。

【００２７】この結合ブロック（５０）は、その一側面
に、上記第１ブラケット（１０）のフランジ結合面（１
１）に対応して、平坦なフランジ結合面（５１）が設け
られるとともに、そのフランジ結合面（５１）に、上記
第１ブラケット（１０）の嵌合突起（１２）を嵌入可能
な嵌合凹部（５２）が設けられる。この凹部（５２）
は、その内部が、結合ブロック（５０）におけるキャッ
プ部（５９）の内側、すなわちタンク本体（４０）の内
部に連通されることにより、流入口部（５３）として形
成されている。

【００２８】また結合ブロック（５０）のキャップ部内
側には、吸出管挿着孔（５４）が形成されるとともに、
結合ブロック（５０）の前面には、流出口（５５）が形
成されており、吸出管挿着孔（５４）と流出口（５５）
とが連通されている。更に結合ブロック（５０）の上面
一側端部には、上記第１のブラケット（１０）の取付片
（１６）を収容可能な取付片収容凹段部（５６）が形成
されるとともに、その凹段部（５６）にねじ孔（５７）
が形成されている。

【００２９】また結合ブロック（５０）の他側面には、
吸出管挿着孔（５４）に連通する圧力スイッチ取付孔
（５８）が設けられており、この孔（５８）内には、図
１に示すように圧力スイッチ（３５）が取り付けられ
る。更に図４に示すように、結合ブロック（５０）の上
面には、サイトグラス（３６）が取り付けられている。
なお、サイトグラス（３６）は、レシーバータンク（３
０）に取り付けても良いし、レシーバータンク（３０）
の流出口に連結される冷媒出口管に取り付けても良い。

【００３０】図１及び図３に示すように、レシーバータ
ンク（３０）のタンク本体（４０）には、その厚肉状底
壁の下面に、上記第２のブラケット（２０）のねじ挿通
孔（２７）に対応して、前後に並んで２つのねじ孔（４
７）（４７）が形成されるとともに、内部中間領域に、
乾燥剤（４１）が充填されたフィルターアッセンブリ
（４２）が取り付けられている。

【００３１】また、結合ブロック（５０）の吸出管挿着
孔（５４）には、吸出管（３１）の上端が挿着され、そ
の吸出管（３１）の中間部がフィルターアッセンブリ
（３２）を貫通して、下端がタンク本体（３０）内にお
ける底部近傍に配置される。更に吸出管（３１）の下端
には、ストレーナアッセンブリ（３２）が取り付けられ
る。

【００３２】そして、このレシーバータンク（３０）に
おいては、結合ブロック（５０）の流入口部（５３）か
ら流入した冷媒は、タンク本体（４０）の内部に流入し
て、フィルターアッセンブリ（４２）を通過して底部に
導かれ、そこから液冷媒のみが吸出管（３１）により吸
い上げられて、結合ブロック（５０）の流出口（５５）
から流出されるよう構成されている。

【００３３】上記構成のレシーバータンク（３０）は、
上記ブラケット付きコンデンサ本体（１）に以下のよう
にして組み付けられる。

【００３４】まずレシーバータンク（３０）の結合ブロ
ック（５０）における取付片収容凹段部（５６）に、第
１のブラケット（１０）の取付片（１６）を収容するよ
うにして、レシーバータンク（３０）を第１及び第２の
ブラケット（１０）（２０）の取付片（１６）（２６）
間に嵌め込む。このとき、レシーバータンク側フランジ
結合面（５１）とブラケット側フランジ結合面（１１）
とが接合するとともに、レシーバータンク（３０）側の
嵌合凹部（５２）内に、第１のブラケット（１０）側の
嵌合突起（１２）が嵌合されて、第１のブラケット（１
０）の流出口部（１３）が結合ブロック（５０）の流入
口部（５３）に連通される。更に第１のブラケット（１
０）の取付片（１６）におけるねじ挿通孔（１７）が、
レシーバータンク（３０）上端のねじ孔（５７）に適合
配置されるとともに、第２のブラケット（１０）の取付
片（２６）におけるねじ挿通孔（２７）が、レシーバー
タンク（３０）下端のねじ孔（４７）に適合配置され
る。

【００３５】続いて、第１及び第２のブラケット（１
０）（２０）のねじ挿通孔（１７）（２７）に、それぞ
れ上下外側からねじ（６１）（６２）を挿通して、レシ
ーバータンク（３０）のねじ孔（５７）（４７）にそれ
ぞれ締結する。

【００３６】これによりレシーバータンク（３０）が、
右側ヘッダー（２）に並列して垂直に配置された状態に
取り付けられる。

【００３７】このレシーバータンク付きコンデンサにお
いては、冷媒入口（５ａ）からコンデンサ本体（１）内
に流入した冷媒は、熱交換部（５）内を蛇行状に流れて
冷媒出口（５ｂ）に導かれ、更にその冷媒は、第１のブ
ラケット（１０）の内部及び結合ブロック（５０）の内
部を通ってタンク本体（４０）内に流入する。そしてそ
こで気液分離されて、液冷媒のみが流出口（５５）から
流出される。

【００３８】本実施形態のコンデンサによれば、右側ヘ
ッダー（２）の上端部にろう付けしたレシーバータンク
取付用の第１のブラケット（１０）に、フランジ結合式
ジョイント構造を採用するとともに、レシーバータンク
（３０）の上端部に結合ブロック（５０）を設けて、そ
の結合ブロック（５０）を第１のブラケット（１０）に
直接結合して、コンデンサ本体（１）とレシーバータン
ク（３０）とを連通し、その状態で第１及び第２のブラ
ケット（１０）（２０）にレシーバータンク（３０）を
ねじ止め固定するようにしているため、コンデンサ本体
（１）とレシーバータンク（３０）とを連通するための
冷媒管が不要となり、その分、装置のコンパクト化を図
ることができ、コストの削減を図ることができる。更に
冷媒管を省略できるので、冷媒経路が短くなり、それに
伴い冷媒の必要量も少なくて済む。その上、冷媒管を連
結する必要がないので、冷媒管連結部における液漏れの
心配もなくなり、信頼性の向上を図ることができる。

【００３９】また本実施形態のコンデンサにおいては、
レシーバータンク（３０）を、第１及び第２のブラケッ
ト（１０）（２０）の取付片（１６）（２６）間に嵌め
込んで、ねじ止めするだけで、簡単にレシーバータンク
（３０）を組み付けることができる。しかもレシーバー
タンク（３０）を取付片（１６）（２６）間に嵌め込む
だけで、第１のブラケット（１０）の嵌合突起（１２）
がレシーバータンク（３０）の嵌合凹部（５２）に嵌合
されて、コンデンサ本体（１）とレシーバータンク（３
０）との連通を確実に図ることができるので、レシーバ
ータンク（３０）を確実に組み付けることができる。

【００４０】更にねじ（６１）（６２）を取り外すだけ
で、簡単にレシーバータンク（３０）をコンデンサ本体
（１）から取り外すことができるので、メンテナンスを
容易に行うことができる。

【００４１】なお上記実施形態においては、第１ブラケ
ット（１０）の流出口部（１３）側を、嵌合突起（１
２）として形成し、結合ブロック（５０）の流入口部
（５３）側を、嵌合凹部（５２）として形成している
が、本発明はそれだけに限られず、第１ブラケット（１
０）の流出口部（１３）側を嵌合凹部として形成し、結
合ブロック（５０）の流入口部（５３）側を嵌合突起と
して形成するようにしても良い。

【００４２】また上記実施形態においては、第１ブラケ
ット（１０）にフランジ結合式ジョイント構造が一体に
形成されたものを使用しているが、本発明はそれだけに
限られず、例えばブラケット（１０）とは別体のフラン
ジ結合式ジョイントや、ユニオンをヘッダーに取り付け
て、それらとレシーバータンク（３０）の結合ブロック
（５０）とを結合するようにしても良い。

【００４３】更に本発明においては、図５に示すよう
に、第２ブラケット（２０ａ）として、ヘッダー（２）
の端部を閉塞するヘッダーキャップ（２ａ）に一体的に
形成されたものを使用しても良い。

【００４４】また言うまでもなく、本発明のレシーバー
タンク付きコンデンサにおいては、熱交換部（５）のパ
ス数、各パスにおけるチューブ本数、更にはコンデンサ
本体（１）の縦横寸法等の細部構成については、上記実
施形態以外にも種々の設計的な変更は可能である。

【００４５】また本発明は、コンデンサ本体のコアが、
冷却部と、過冷却部とに分割されたサブクールシステム
コンデンサにも適用することができる。

【００４６】

【発明の効果】以上のように、本発明のレシーバータン
ク付きコンデンサによれば、レシーバータンクを、第１
及び第２のブラケットの取付片間に嵌め込むだけで、コ
ンデンサ本体の冷媒出口がレシーバータンクの流入口部
に連通して、コンデンサ本体とレシーバータンクとの連
通を確実に行えるとともに、更にその状態でねじ等の固
着具により固定するだけでレシーバータンクの組付が完
了するので、レシーバータンクの組付を簡単かつ正確に
行うことができる。更に、コンデンサ本体とレシーバー
タンクとを連通するための冷媒管を省略することができ
るので、装置のコンパクト化を図ることができ、コスト
の削減を図ることができる。更に、ねじ等の固着具を取
り外せば簡単にレシーバータンクを取り外すことができ
るので、メンテナンスを簡単に行うことができる。また
冷媒管の省略により、冷媒経路が短くなり、それに伴い
冷媒の必要量も少なくて済む。更に冷媒管を連結する必
要がないので、冷媒管連結部における液漏れの心配もな
くなり、信頼性の向上を図ることができる。

【００４７】本発明において、第１のブラケットに、フ
ランジ結合式ジョイント構造を一体的に具備させる場合
には、部品点数の削減を図ることができるとともに、コ
ンデンサ本体とレシーバータンクとの連通を、より確実
に行うことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態であるレシーバータンク付
きコンデンサを示す図であって、同図（ａ）は正面図、
同図（ｂ）は側面図、同図（ｃ）は平面図である。

【図２】実施形態におけるブラケット付きコンデンサ本
体の一側部を示す図であって、同図（ａ）は正面図、同
図（ｂ）は側面図、同図（ｃ）は平面図である。

【図３】実施形態のコンデンサに採用されたレシーバー
タンクを示す図であって、同図（ａ）は一部切欠正面
図、同図（ｂ）は側面図、同図（ｃ）は平面図である。

【図４】実施形態のレシーバータンクにおける結合ブロ
ック周辺を示す分解断面図である。

【図５】この発明の変形例のレシーバータンク付きコン
デンサにおける第２ブラケット周辺を示す正面図であ
る。

【符号の説明】

１…コンデンサ本体 ２…ヘッダー ３…扁平チューブ ５ｂ…冷媒出口 １０…第１のブラケット １１…ブラケット側フランジ結合面 １２…嵌合突起 １３…流出口部 １６…タンク上端面取付片 １８…冷媒通路 １９…ろう付け面 ２０、２０ａ…第２のブラケット ２６…タンク下端面取付片 ２９…ろう付け片 ３０…レシーバータンク ４０…タンク本体 ５０…結合ブロック ５１…レシーバータンク側フランジ結合面 ５２…嵌合凹部 ５３…流入口部 ６１、６２…ねじ（固着具）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 離間して対峙される一対のヘッダー間
   に、両端を両ヘッダーに連通接続する複数本の熱交換チ
   ューブが並列状に配置されて熱交換部が形成され、その
   熱交換部を通過した冷媒が、一方側のヘッダーの一端部
   に設けられた冷媒出口より流出されるコンデンサ本体
   と、 前記コンデンサ本体から流出された冷媒を気液分離して
   液冷媒を抽出するためのレシーバータンクと、 前記レシーバータンクを前記一方側のヘッダーに取り付
   けるための第１及び第２のブラケットとを備え、 前記第１のブラケットが、前記一方側のヘッダーの一端
   部に固定されるとともに、外方突出状に配置されるタン
   ク一端面取付片を有し、 前記第２のブラケットが、前記一方側のヘッダーの他端
   部に固定されるとともに、前記タンク一端面取付片に対
   しヘッダーの長さ方向に沿ってレシーバータンクの長さ
   寸法分だけ離間して外方突出状に配置されるタンク他端
   面取付片を有し、 前記レシーバータンクが、タンク本体と、そのタンク本
   体の一端部に取り付けられる結合ブロックとを有し、そ
   の結合ブロックに、前記タンク本体の内部に通じる流入
   口部が形成され、 前記レシーバータンクが、前記タンク一端面取付片及び
   タンク他端面取付片間に嵌め込まれて、レシーバータン
   クの流入口部が前記一方側のヘッダーの冷媒出口に適合
   した状態で、前記レシーバータンクの一端面及び他端面
   が前記タンク一端面取付片及びタンク他端面取付片にそ
   れぞれ固着具を介して固定されることにより、前記レシ
   ーバータンクが、前記一方側ヘッダーに対し並列配置に
   取り付けられてなることを特徴とするレシーバータンク
   付きコンデンサ。
2. 【請求項２】 前記第１のブラケットが、前記一方側の
   ヘッダーの冷媒出口周辺にろう付け固定されるろう付け
   面と、外向きに配置されるブラケット側フランジ結合面
   と、そのブラケット側フランジ結合面に形成された流出
   口部と、一端が前記流出口部に開口し、かつ他端が前記
   ろう付け面における前記冷媒出口に対応する位置に開口
   する冷媒通路とを有し、 前記レシーバータンクの結合ブロックに、前記ブラケッ
   ト側フランジ結合面に対応して、レシーバータンク側フ
   ランジ結合面が形成されるとともに、そのレシーバータ
   ンク側フランジ結合面に、前記流入口部が配置され、 前記第１のブラケットの流出口部及び前記レシーバータ
   ンクの流入口部のうち、いずれか一方が突出状の嵌合突
   起として構成されるとともに、残り一方が前記嵌合突起
   を嵌入可能な嵌合凹部として構成されてなり、 前記レシーバータンクが前記タンク一端面取付片及びタ
   ンク他端面取付片間に嵌め込まれて取り付けられた状態
   においては、前記レシーバータンク側フランジ結合面が
   前記ブラケット側フランジ結合面に接合されるととも
   に、前記嵌合突起が前記嵌合凹部に嵌合して前記流入口
   部が前記流出口部に適合するよう構成されてなる請求項
   １記載のレシーバータンク付きコンデンサ。