JP2000018585A - 複合材の触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器 - Google Patents
複合材の触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器Info
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 熱衝撃に強く、長時間の使用に耐え、燃焼方
式の切り換えに際し一定の空気量を供給できる触媒燃焼
器を提供する。 【解決手段】 燃料と空気を噴射する燃料噴射室３と、
予混合ガスを触媒により燃焼する触媒燃焼室５とを備
え、燃料噴射室には入口側に燃料噴射弁７と１次スワー
ラ８と２次スワーラ９とを設け、出口側に希釈空気供給
管１０を接続し、触媒燃焼室には炭化けい素の繊維に炭
化けい素をマトリックスとした複合材で構成した触媒を
設け、２次スワーラと希釈空気供給管への空気を切り換
えるシャッター１１を設けた燃焼器である。まずシャッ
ターを希釈空気供給管側にして、噴射燃料と１次スワー
ラと希釈空気供給管とからの空気により拡散燃焼を行
い、この燃焼ガスにより触媒を加熱し、触媒が燃焼温度
になるとシャッターを２次スワール側に切り換え、噴射
燃料と１次及び２次スワーラからの空気を予混合して触
媒燃焼室に供給し触媒燃焼を行う。
式の切り換えに際し一定の空気量を供給できる触媒燃焼
器を提供する。 【解決手段】 燃料と空気を噴射する燃料噴射室３と、
予混合ガスを触媒により燃焼する触媒燃焼室５とを備
え、燃料噴射室には入口側に燃料噴射弁７と１次スワー
ラ８と２次スワーラ９とを設け、出口側に希釈空気供給
管１０を接続し、触媒燃焼室には炭化けい素の繊維に炭
化けい素をマトリックスとした複合材で構成した触媒を
設け、２次スワーラと希釈空気供給管への空気を切り換
えるシャッター１１を設けた燃焼器である。まずシャッ
ターを希釈空気供給管側にして、噴射燃料と１次スワー
ラと希釈空気供給管とからの空気により拡散燃焼を行
い、この燃焼ガスにより触媒を加熱し、触媒が燃焼温度
になるとシャッターを２次スワール側に切り換え、噴射
燃料と１次及び２次スワーラからの空気を予混合して触
媒燃焼室に供給し触媒燃焼を行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒を用いて低Ｎ
Ｏｘ燃焼を行う燃焼器に関する。
Ｏｘ燃焼を行う燃焼器に関する。
【０００２】
【従来の技術】ガスタービンの低ＮＯｘ燃焼器として、
可燃限界内外の超希薄予混合気を触媒を利用して燃焼さ
せる触媒燃焼器の研究が行われている。
可燃限界内外の超希薄予混合気を触媒を利用して燃焼さ
せる触媒燃焼器の研究が行われている。
【０００３】図６はこのような触媒燃焼器の一例で、
「燃焼研究」１９８９，ｖｏｌ．８２，「ガスタービン
燃焼における諸問題」著者萬代重実で紹介されたもので
ある。まず１次燃料ノズルからの燃料と１次スワーラか
らの空気に点火栓で点火して拡散燃焼を行い、この燃焼
ガスで触媒を加熱して触媒燃焼が可能な温度とし、次に
２次燃料ノズルからの燃料と空気とを予混合管で予混合
した予混合気と切り換え、この予混合気を触媒燃焼す
る。
「燃焼研究」１９８９，ｖｏｌ．８２，「ガスタービン
燃焼における諸問題」著者萬代重実で紹介されたもので
ある。まず１次燃料ノズルからの燃料と１次スワーラか
らの空気に点火栓で点火して拡散燃焼を行い、この燃焼
ガスで触媒を加熱して触媒燃焼が可能な温度とし、次に
２次燃料ノズルからの燃料と空気とを予混合管で予混合
した予混合気と切り換え、この予混合気を触媒燃焼す
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このような触媒燃焼器
に用いられている触媒の材質は、焼結セラミックスまた
はプラチナ等の貴金属で、表面にこれらの触媒物質をコ
ーティングしたものであるため、長時間の使用で劣化
し、適時交換が必要となる。また、焼結セラミックスの
場合は、熱衝撃に弱く、急加速、急減速ができない。ま
た、貴金属の触媒は高価である。さらに、拡散燃焼から
触媒燃焼への切り換えで空気配分の可変により、燃焼室
の全開口面積が変化するため、可変口の開閉によって圧
力損失が変わり、そのため燃焼器全体の空気流れ配分が
変化し、それをリカバーする制御が必要になる。
に用いられている触媒の材質は、焼結セラミックスまた
はプラチナ等の貴金属で、表面にこれらの触媒物質をコ
ーティングしたものであるため、長時間の使用で劣化
し、適時交換が必要となる。また、焼結セラミックスの
場合は、熱衝撃に弱く、急加速、急減速ができない。ま
た、貴金属の触媒は高価である。さらに、拡散燃焼から
触媒燃焼への切り換えで空気配分の可変により、燃焼室
の全開口面積が変化するため、可変口の開閉によって圧
力損失が変わり、そのため燃焼器全体の空気流れ配分が
変化し、それをリカバーする制御が必要になる。
【０００５】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、熱衝撃に強く、長時間の使用に耐え、燃焼方式の切
り換えに際し一定の空気量を供給できる触媒燃焼器を提
供することを目的とする。
で、熱衝撃に強く、長時間の使用に耐え、燃焼方式の切
り換えに際し一定の空気量を供給できる触媒燃焼器を提
供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の発明では、燃料と空気の噴射される燃料
噴射室とこの下流に設けられ、燃料と空気の予混合ガス
を触媒により燃焼する触媒燃焼室とを備え、前記燃料噴
射室には入口側に燃料噴射弁と１次スワーラと２次スワ
ーラとが設けられ、出口側には希釈空気供給管が接続さ
れており、前記触媒燃焼室には炭化けい素の繊維に炭化
けい素をマトリックスとした複合材で構成された触媒が
設けられ、前記２次スワーラと前記希釈空気供給管とに
空気を切り換えて供給する空気配分装置が設けられた触
媒燃焼器であって、まず空気配分装置を希釈空気供給管
側にして、噴射燃料と１次スワーラと希釈空気供給管と
からの空気とにより拡散燃焼を行い、この燃焼ガスによ
り触媒燃焼室の触媒を加熱し、触媒が燃焼温度になると
空気配分装置を２次スワール側に切り換え、噴射燃料と
１次および２次スワーラからの空気とを予混合して触媒
燃焼室に供給し触媒燃焼を行う。
め、請求項１の発明では、燃料と空気の噴射される燃料
噴射室とこの下流に設けられ、燃料と空気の予混合ガス
を触媒により燃焼する触媒燃焼室とを備え、前記燃料噴
射室には入口側に燃料噴射弁と１次スワーラと２次スワ
ーラとが設けられ、出口側には希釈空気供給管が接続さ
れており、前記触媒燃焼室には炭化けい素の繊維に炭化
けい素をマトリックスとした複合材で構成された触媒が
設けられ、前記２次スワーラと前記希釈空気供給管とに
空気を切り換えて供給する空気配分装置が設けられた触
媒燃焼器であって、まず空気配分装置を希釈空気供給管
側にして、噴射燃料と１次スワーラと希釈空気供給管と
からの空気とにより拡散燃焼を行い、この燃焼ガスによ
り触媒燃焼室の触媒を加熱し、触媒が燃焼温度になると
空気配分装置を２次スワール側に切り換え、噴射燃料と
１次および２次スワーラからの空気とを予混合して触媒
燃焼室に供給し触媒燃焼を行う。
【０００７】まず、燃料噴射室では、入り口側の１次ス
ワーラから流入する旋回空気流と、出口側から流入する
空気とが混合して渦巻く中に燃料噴射ノズルから燃料が
噴射されて拡散燃焼が行われ、この燃焼ガスが触媒の温
度を高める。触媒が触媒燃焼温度になると、空気分配装
置により希釈空気供給管への空気供給を２次スワーラに
切り換え、１次および２次スワールから吐出する空気と
燃料噴射ノズルからの燃料とを予混合、予蒸発して触媒
に送り込み、触媒燃焼を行う。この触媒燃焼は低温で行
うことができるので、低ＮＯｘ燃焼を行うことができ
る。触媒として炭化けい素の繊維に炭化けい素をマトリ
ックスとした複合材を用いるので、触媒効率が高く、か
つ熱衝撃に強いので、長期間の使用が可能である。ま
た、燃焼方式を切り換えた場合も、希釈空気供給管ヘ供
給されていた空気がそのまま２次スワーラへ供給される
ので、空気供給量には変化はなく、燃焼制御が簡単にな
っている。
ワーラから流入する旋回空気流と、出口側から流入する
空気とが混合して渦巻く中に燃料噴射ノズルから燃料が
噴射されて拡散燃焼が行われ、この燃焼ガスが触媒の温
度を高める。触媒が触媒燃焼温度になると、空気分配装
置により希釈空気供給管への空気供給を２次スワーラに
切り換え、１次および２次スワールから吐出する空気と
燃料噴射ノズルからの燃料とを予混合、予蒸発して触媒
に送り込み、触媒燃焼を行う。この触媒燃焼は低温で行
うことができるので、低ＮＯｘ燃焼を行うことができ
る。触媒として炭化けい素の繊維に炭化けい素をマトリ
ックスとした複合材を用いるので、触媒効率が高く、か
つ熱衝撃に強いので、長期間の使用が可能である。ま
た、燃焼方式を切り換えた場合も、希釈空気供給管ヘ供
給されていた空気がそのまま２次スワーラへ供給される
ので、空気供給量には変化はなく、燃焼制御が簡単にな
っている。
【０００８】請求項２の発明では、前記燃料噴射室は円
筒形でこの燃焼室円筒の周囲に前記２次スワーラと前記
希釈空気供給管の入り口がそれぞれｎ個づつ交互に並ん
で配置されており、前記空気配分装置は、前記燃焼室円
筒の周囲に設けられ前記２次スワーラと前記希釈空気供
給管の入り口を覆う中空円板と、これを回転する回転装
置とを備え、前記中空円板にはｎ個の開口が設けられ、
この中空円板を回転することにより２次スワーラの入り
口または希釈空気供給管の入り口の一方がｎ個の開口と
導通し他方は閉鎖されるようになっている。
筒形でこの燃焼室円筒の周囲に前記２次スワーラと前記
希釈空気供給管の入り口がそれぞれｎ個づつ交互に並ん
で配置されており、前記空気配分装置は、前記燃焼室円
筒の周囲に設けられ前記２次スワーラと前記希釈空気供
給管の入り口を覆う中空円板と、これを回転する回転装
置とを備え、前記中空円板にはｎ個の開口が設けられ、
この中空円板を回転することにより２次スワーラの入り
口または希釈空気供給管の入り口の一方がｎ個の開口と
導通し他方は閉鎖されるようになっている。
【０００９】かかる構成により、中空円板の回転位置を
ある位置にするとｎ個の開口はｎ個の希釈空気供給管に
導通するとともに、２次スワーラの入り口を閉塞し、別
の位置にするとｎ個の開口はｎ個の２次スワーラの入り
口に導通するとともに、希釈空気供給管を閉塞する。こ
れにより希釈空気管と２次スワーラに同一空気量を交互
に切り換えて供給することができる。
ある位置にするとｎ個の開口はｎ個の希釈空気供給管に
導通するとともに、２次スワーラの入り口を閉塞し、別
の位置にするとｎ個の開口はｎ個の２次スワーラの入り
口に導通するとともに、希釈空気供給管を閉塞する。こ
れにより希釈空気管と２次スワーラに同一空気量を交互
に切り換えて供給することができる。
【００１０】請求項３の発明では、前記１次スワーラと
前記２次スワーラから噴出される空気の旋回方向は互い
に逆向きとなっている。
前記２次スワーラから噴出される空気の旋回方向は互い
に逆向きとなっている。
【００１１】１次スワーラと２次スワーラとの旋回方向
を互いに逆方向とすることにより、空気の旋回を打ち消
し合って、保炎する渦を形成しないようにし、燃料噴射
室内では燃料と空気の混合だけを行うようにする。
を互いに逆方向とすることにより、空気の旋回を打ち消
し合って、保炎する渦を形成しないようにし、燃料噴射
室内では燃料と空気の混合だけを行うようにする。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図１は本実施形態の複合材の
触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器の構成を示す図である。本
燃焼器は、燃焼を行い後部より燃焼ガスを噴出する内筒
１と、この内筒１を覆うケーシング２から構成され、ケ
ーシング２と内筒１との空間が内筒１の頭部ヘの空気供
給路となっている。内筒１は円筒状の燃料噴射室３と、
この出口側に接続された拡張路４と、この拡張路４の出
口側に接続された円筒形の触媒燃焼室５と、この触媒燃
焼室５の出口側に接続された尾端ノズル６とから構成さ
れている。
図面を参照して説明する。図１は本実施形態の複合材の
触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器の構成を示す図である。本
燃焼器は、燃焼を行い後部より燃焼ガスを噴出する内筒
１と、この内筒１を覆うケーシング２から構成され、ケ
ーシング２と内筒１との空間が内筒１の頭部ヘの空気供
給路となっている。内筒１は円筒状の燃料噴射室３と、
この出口側に接続された拡張路４と、この拡張路４の出
口側に接続された円筒形の触媒燃焼室５と、この触媒燃
焼室５の出口側に接続された尾端ノズル６とから構成さ
れている。
【００１３】燃料噴射室３は円筒形で、頭部には燃料噴
射弁７、１次スワーラ８、２次スワーラ９が設けられて
いる。１次スワーラ８と２次スワーラ９とは燃料噴射室
３の円筒に沿って複数個設けられている。希釈空気供給
管１０が燃料噴射室３の円筒と同心円の円周上にｎ個円
筒に沿って設けられ、頭部が燃料噴射室３の頭部よりや
や前方にあり、尾部は燃料噴射室３の出口側に接続され
ている。また２次スワーラ９の入り口は、希釈空気供給
管１０が配置された円周上にｎ個設けられ、希釈空気供
給管１０の入り口と交互に配置されている。
射弁７、１次スワーラ８、２次スワーラ９が設けられて
いる。１次スワーラ８と２次スワーラ９とは燃料噴射室
３の円筒に沿って複数個設けられている。希釈空気供給
管１０が燃料噴射室３の円筒と同心円の円周上にｎ個円
筒に沿って設けられ、頭部が燃料噴射室３の頭部よりや
や前方にあり、尾部は燃料噴射室３の出口側に接続され
ている。また２次スワーラ９の入り口は、希釈空気供給
管１０が配置された円周上にｎ個設けられ、希釈空気供
給管１０の入り口と交互に配置されている。
【００１４】図２は図１のＸ−Ｘ断面図を示す。中空円
板よりなるシャッター１１（空気配分装置）は回転装置
１２により回転可能であり、中空円板１１には燃料噴射
室３の円筒と同心円１３上にｎ個（図２では８個）の開
口１４が等間隔で設けられ、各開口１４の間隔は開口１
４の直径よりも大きくなっている。この開口１４の大き
さと位置は、２次スワーラ９の入り口の大きさと位置、
および希釈空気供給管１０の入り口の大きさと位置と同
じであり、この開口１４が希釈空気供給管１０の入り口
と導通しているときは、２次スワーラ９の入り口は閉鎖
され、２次スワーラ９の入り口と導通しているときは、
希釈空気供給管１０の入り口は閉鎖される。この選択は
回転装置１２により行われる。
板よりなるシャッター１１（空気配分装置）は回転装置
１２により回転可能であり、中空円板１１には燃料噴射
室３の円筒と同心円１３上にｎ個（図２では８個）の開
口１４が等間隔で設けられ、各開口１４の間隔は開口１
４の直径よりも大きくなっている。この開口１４の大き
さと位置は、２次スワーラ９の入り口の大きさと位置、
および希釈空気供給管１０の入り口の大きさと位置と同
じであり、この開口１４が希釈空気供給管１０の入り口
と導通しているときは、２次スワーラ９の入り口は閉鎖
され、２次スワーラ９の入り口と導通しているときは、
希釈空気供給管１０の入り口は閉鎖される。この選択は
回転装置１２により行われる。
【００１５】図３は図１のＹ−Ｙ断面図である。触媒燃
焼室５には触媒１６が充填されている。触媒１６は炭化
けい素の繊維に炭化けい素をマトリックスとした複合材
で、その形状は表面積をできるだけ大きくするようにし
てあり、例えば空気フィルタのエレメントのような形状
としている。複合材は熱衝撃に強く、成形方法として、
繊維の状態で成形し、固化することができるので、コス
トも下げられ、触媒のコーティングも不要である。な
お、炭化けい素ＳｉＣは約８００℃で接触効果を示し、
約１４００℃程度まで十分に耐え、熱伝導率も非常に大
きく、燃焼触媒に適している。
焼室５には触媒１６が充填されている。触媒１６は炭化
けい素の繊維に炭化けい素をマトリックスとした複合材
で、その形状は表面積をできるだけ大きくするようにし
てあり、例えば空気フィルタのエレメントのような形状
としている。複合材は熱衝撃に強く、成形方法として、
繊維の状態で成形し、固化することができるので、コス
トも下げられ、触媒のコーティングも不要である。な
お、炭化けい素ＳｉＣは約８００℃で接触効果を示し、
約１４００℃程度まで十分に耐え、熱伝導率も非常に大
きく、燃焼触媒に適している。
【００１６】次に本燃焼器の運転について説明する。運
転方法は着火から負荷運転に入るまでの無負荷運転と、
負荷運転の２つの運転方法が行われる。無負荷運転は、
着火から負荷運転に入るまでの低ＮＯｘ化は考慮しない
運転で、燃料噴射室３に、１次スワーラ８と希釈空気供
給管１０とから空気を供給し、この空気内に燃料噴射弁
７から燃料を噴射し、着火して拡散燃焼を行い、この燃
焼ガスで触媒燃焼室５の触媒１６を燃焼反応可能温度
（約８００℃〜約１４００℃）にする。
転方法は着火から負荷運転に入るまでの無負荷運転と、
負荷運転の２つの運転方法が行われる。無負荷運転は、
着火から負荷運転に入るまでの低ＮＯｘ化は考慮しない
運転で、燃料噴射室３に、１次スワーラ８と希釈空気供
給管１０とから空気を供給し、この空気内に燃料噴射弁
７から燃料を噴射し、着火して拡散燃焼を行い、この燃
焼ガスで触媒燃焼室５の触媒１６を燃焼反応可能温度
（約８００℃〜約１４００℃）にする。
【００１７】次に低ＮＯｘでの負荷運転に入る。シャッ
ター１１を回転し希釈空気供給管１０への空気供給を２
次スワーラ９に切り換える。１次スワーラ８と２次スワ
ーラ９の空気の旋回方向は互いに逆方向になっているの
で、旋回を打ち消し合って、保炎する渦を形成しないよ
うにし、この中に燃料を噴射して予混合、予蒸発を行
い、拡散燃焼で燃焼反応可能温度まで加熱されている触
媒１６に接触させ、触媒燃焼を行う。予混合気は空気過
剰濃度の当量比0.4 程度なので、火炎温度が低く、低Ｎ
Ｏｘ燃焼となる。
ター１１を回転し希釈空気供給管１０への空気供給を２
次スワーラ９に切り換える。１次スワーラ８と２次スワ
ーラ９の空気の旋回方向は互いに逆方向になっているの
で、旋回を打ち消し合って、保炎する渦を形成しないよ
うにし、この中に燃料を噴射して予混合、予蒸発を行
い、拡散燃焼で燃焼反応可能温度まで加熱されている触
媒１６に接触させ、触媒燃焼を行う。予混合気は空気過
剰濃度の当量比0.4 程度なので、火炎温度が低く、低Ｎ
Ｏｘ燃焼となる。
【００１８】図１の中心線より上に無負荷運転時の拡散
燃焼の状態を示し、下に負荷運転時の触媒燃焼の状態を
示す。図４は両運転状態における燃焼器軸方向の温度分
布の一例を示す。図４において、横軸は燃焼器の軸方向
の位置を示し、縦軸は温度を示す。破線Ａは無負荷運転
時の温度、実線Ｂは負荷運転時の温度、２点鎖線ＣはＮ
Ｏｘの発生を防止するための制限温度を示す。温度ａ点
は燃料噴射室３の入り口の空気温度を示し、内筒１の表
面を冷却して温められた空気温度を示す。温度ｂ点は無
負荷運転時の燃焼器出口温度を示し、温度ｃ点は負荷運
転時の燃焼器出口温度を示す。
燃焼の状態を示し、下に負荷運転時の触媒燃焼の状態を
示す。図４は両運転状態における燃焼器軸方向の温度分
布の一例を示す。図４において、横軸は燃焼器の軸方向
の位置を示し、縦軸は温度を示す。破線Ａは無負荷運転
時の温度、実線Ｂは負荷運転時の温度、２点鎖線ＣはＮ
Ｏｘの発生を防止するための制限温度を示す。温度ａ点
は燃料噴射室３の入り口の空気温度を示し、内筒１の表
面を冷却して温められた空気温度を示す。温度ｂ点は無
負荷運転時の燃焼器出口温度を示し、温度ｃ点は負荷運
転時の燃焼器出口温度を示す。
【００１９】図４において、破線Ａの無負荷運転時で
は、燃料噴射室３内で拡散燃焼するため、温度が２点鎖
線Ｃを超え、ＮＯｘ発生の可能性が大きい。実線Ｂの負
荷運転では、触媒燃焼室５まではａ点の温度で予混合、
予蒸発が行われ、触媒燃焼室５内で触媒燃焼により温度
が上昇してｃ点の温度となる。
は、燃料噴射室３内で拡散燃焼するため、温度が２点鎖
線Ｃを超え、ＮＯｘ発生の可能性が大きい。実線Ｂの負
荷運転では、触媒燃焼室５まではａ点の温度で予混合、
予蒸発が行われ、触媒燃焼室５内で触媒燃焼により温度
が上昇してｃ点の温度となる。
【００２０】図５は触媒形状の別の例を示す。炭化けい
素繊維に炭化けい素をマトリックスとした複合材をクラ
ンク状の布に成形し、一方の布のクランクの凸部と他方
の布のクランクの凹部を縫合したものであり、クランク
の凹凸の大きさを変えることにより高密度の触媒１６を
形成することができる。
素繊維に炭化けい素をマトリックスとした複合材をクラ
ンク状の布に成形し、一方の布のクランクの凸部と他方
の布のクランクの凹部を縫合したものであり、クランク
の凹凸の大きさを変えることにより高密度の触媒１６を
形成することができる。
【００２１】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の燃焼器は次の効果を奏する。 触媒の耐久性が優れているので、交換頻度が低い。 触媒の製造コストが低く、耐久性に優れているため
ライフサイクルコストが低い。 燃料噴射室を燃焼室と予混合室に切り換えられるこ
とにより、予混合と予蒸発が充分できるので、ＮＯｘ化
を極めて低下させることができる。 燃料噴射室への空気供給量を運転状態の切り換えの
際も一定に保持することができるので、エンジンシステ
ムの作動が安定する。
の燃焼器は次の効果を奏する。 触媒の耐久性が優れているので、交換頻度が低い。 触媒の製造コストが低く、耐久性に優れているため
ライフサイクルコストが低い。 燃料噴射室を燃焼室と予混合室に切り換えられるこ
とにより、予混合と予蒸発が充分できるので、ＮＯｘ化
を極めて低下させることができる。 燃料噴射室への空気供給量を運転状態の切り換えの
際も一定に保持することができるので、エンジンシステ
ムの作動が安定する。
【図１】本実施形態の低ＮＯｘ燃焼器の構成図を示す。
【図２】図１のＸ−Ｘ断面図である。
【図３】図１のＹ−Ｙ断面図である。
【図４】燃焼器の運転状態別の温度分布を示す図であ
る。
る。
【図５】触媒形状の別の例を示す図である。
【図６】従来の触媒燃焼器を示す図である。
１ 内筒 ２ ケーシング ３ 燃料噴射室 ４ 拡張路 ５ 触媒燃焼室 ６ 尾端ノズル ７ 燃料噴射弁 ８ １次スワーラ ９ ２次スワーラ １０ 希釈空気供給管 １１ シャッター １２ 回転装置 １３ 同心円 １４ 開口 １５ 閉鎖される入り口 １６ 触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｆ２３Ｒ 3/34 Ｆ２３Ｒ 3/34
Claims (3)
- 【請求項１】 燃料と空気の噴射される燃料噴射室とこ
の下流に設けられ、燃料と空気の予混合ガスを触媒によ
り燃焼する触媒燃焼室とを備え、前記燃料噴射室には入
口側に燃料噴射弁と１次スワーラと２次スワーラとが設
けられ、出口側には希釈空気供給管が接続されており、
前記触媒燃焼室には炭化けい素の繊維に炭化けい素をマ
トリックスとした複合材で構成された触媒が設けられ、
前記２次スワーラと前記希釈空気供給管とに空気を切り
換えて供給する空気配分装置が設けられた触媒燃焼器で
あって、まず空気配分装置を希釈空気供給管側にして、
噴射燃料と１次スワーラと希釈空気供給管とからの空気
とにより拡散燃焼を行い、この燃焼ガスにより触媒燃焼
室の触媒を加熱し、触媒が燃焼温度になると空気配分装
置を２次スワール側に切り換え、噴射燃料と１次および
２次スワーラからの空気とを予混合して触媒燃焼室に供
給し触媒燃焼を行うことを特徴とする複合材を用いた低
ＮＯｘ燃焼器。 - 【請求項２】 前記燃料噴射室は円筒形でこの燃焼室円
筒の周囲に前記２次スワーラと前記希釈空気供給管の入
り口がそれぞれｎ個づつ交互に並んで配置されており、
前記空気配分装置は、前記燃焼室円筒の周囲に設けられ
前記２次スワーラと前記希釈空気供給管の入り口を覆う
中空円板と、これを回転する回転装置とを備え、前記中
空円板にはｎ個の開口が設けられ、この中空円板を回転
することにより２次スワーラの入り口または希釈空気供
給管の入り口の一方がｎ個の開口と導通し他方は閉鎖さ
れるようになっていることを特徴とする請求項１記載の
複合材を用いた低ＮＯｘ燃焼器。 - 【請求項３】 前記１次スワーラと前記２次スワーラか
ら噴出される空気の旋回方向は互いに逆向きとなってい
ることを特徴とする請求項１記載の複合材を用いた低Ｎ
Ｏｘ燃焼器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10181290A JP2000018585A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 複合材の触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10181290A JP2000018585A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 複合材の触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000018585A true JP2000018585A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16098108
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10181290A Pending JP2000018585A (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 複合材の触媒を用いた低ＮＯｘ燃焼器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000018585A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015532413A (ja) * | 2012-10-01 | 2015-11-09 | アルストム テクノロジー リミテッドＡＬＳＴＯＭ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ｌｔｄ | 多段燃焼器用のフローディバイダ機構 |
| CN106122956A (zh) * | 2016-06-07 | 2016-11-16 | 上海凌云瑞升燃烧设备有限公司 | 一种低氮燃烧器全预混装置 |
-
1998
- 1998-06-29 JP JP10181290A patent/JP2000018585A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015532413A (ja) * | 2012-10-01 | 2015-11-09 | アルストム テクノロジー リミテッドＡＬＳＴＯＭ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ｌｔｄ | 多段燃焼器用のフローディバイダ機構 |
| CN106122956A (zh) * | 2016-06-07 | 2016-11-16 | 上海凌云瑞升燃烧设备有限公司 | 一种低氮燃烧器全预混装置 |
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