JP2000018574A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃焼運転の途中でダンパの通風度合いを切り
換える場合においても、バーナへの空気供給量に極端な
変化や過渡的な過不足等が生じることによって、燃焼状
態が不安定になったりするのを防止できる燃焼装置の提
供を課題とする。 【解決手段】 燃焼運転中に、燃焼熱量が一定の切り換
え基準値以上になるとダンパ60の通風度合いを大に切
り換えると共に切り換え基準値未満になるとダンパ60
の通風度合いを小に切り換え、且つ燃焼熱量とダンパ6
0の通風度合いの大、小に応じて送風器50の風量を増
減調整して、必要空気量をバーナ30に供給するように
した燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準値
以上に増加した場合には、少なくともダンパ60の通風
度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて
一定時間保持した後に更に大の位置に切り換えるように
制御するコントローラ90を設けた。
換える場合においても、バーナへの空気供給量に極端な
変化や過渡的な過不足等が生じることによって、燃焼状
態が不安定になったりするのを防止できる燃焼装置の提
供を課題とする。 【解決手段】 燃焼運転中に、燃焼熱量が一定の切り換
え基準値以上になるとダンパ60の通風度合いを大に切
り換えると共に切り換え基準値未満になるとダンパ60
の通風度合いを小に切り換え、且つ燃焼熱量とダンパ6
0の通風度合いの大、小に応じて送風器50の風量を増
減調整して、必要空気量をバーナ30に供給するように
した燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準値
以上に増加した場合には、少なくともダンパ60の通風
度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて
一定時間保持した後に更に大の位置に切り換えるように
制御するコントローラ90を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーナへの燃料供
給手段や空気供給手段を備えた燃焼装置に関する。
給手段や空気供給手段を備えた燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バーナへの空気供給手段として、
送風器と、該送風器からバーナへの送風通路の途中に通
風度合いを制御するダンパを備えた燃焼装置が提供され
ている。この従来の燃焼装置では、能力小側における燃
焼の余裕の拡大(赤熱防止等)を図るために、また耐風
速性向上のために、前記ダンパを用いて、1〜2次比率
及び空気通路抵抗(通風度合い)を2段階に切り換えて
いる。即ち、燃焼熱量が小さい場合は、ダンパの通風度
合いを小にした状態で、送風器による風量を制御するこ
とで、燃焼熱量に対応する空気量をバーナに供給し、ま
た燃焼熱量が大の場合には、ダンパの通風度合いを大に
切り換えた状態で、送風器による風量を制御すること
で、燃焼熱量に対応する空気量をバーナに供給してい
る。このように、ダンパの通風度合いを大、小の2段に
切り換えることで、燃焼能力小側から燃焼能力大側に至
る広範な燃焼熱量に対して1つの送風器で必要な空気供
給量を少量から多量に至るまで広範囲に渡って供給する
ことを可能としている。
送風器と、該送風器からバーナへの送風通路の途中に通
風度合いを制御するダンパを備えた燃焼装置が提供され
ている。この従来の燃焼装置では、能力小側における燃
焼の余裕の拡大(赤熱防止等)を図るために、また耐風
速性向上のために、前記ダンパを用いて、1〜2次比率
及び空気通路抵抗(通風度合い)を2段階に切り換えて
いる。即ち、燃焼熱量が小さい場合は、ダンパの通風度
合いを小にした状態で、送風器による風量を制御するこ
とで、燃焼熱量に対応する空気量をバーナに供給し、ま
た燃焼熱量が大の場合には、ダンパの通風度合いを大に
切り換えた状態で、送風器による風量を制御すること
で、燃焼熱量に対応する空気量をバーナに供給してい
る。このように、ダンパの通風度合いを大、小の2段に
切り換えることで、燃焼能力小側から燃焼能力大側に至
る広範な燃焼熱量に対して1つの送風器で必要な空気供
給量を少量から多量に至るまで広範囲に渡って供給する
ことを可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ダンパ
の通風度合いを2段に切り換えるようにした従来の燃焼
装置においては、ダンパの通風度合いが切り換えられる
際には送風器による送風量も大きく変更する必要がある
ことから、その切り換え時にバーナへの空気供給量が不
安定になりやすく、燃焼が不安定な状態(例えばリフト
現象を起こす等)になりやすい問題があった。
の通風度合いを2段に切り換えるようにした従来の燃焼
装置においては、ダンパの通風度合いが切り換えられる
際には送風器による送風量も大きく変更する必要がある
ことから、その切り換え時にバーナへの空気供給量が不
安定になりやすく、燃焼が不安定な状態(例えばリフト
現象を起こす等)になりやすい問題があった。
【0004】そこで本発明は上記従来の燃焼装置の問題
を解消し、燃焼運転の途中でダンパの通風度合いを切り
換える必要が生じた場合においても、その切り換え時に
おいて、バーナへの空気供給量に極端な変化、或いは燃
料供給量に対する空気供給量の極端な過不足等が生じる
ことによって、燃焼状態が不安定になったり、好ましく
ない状態になるのを防止することができる燃焼装置の提
供を課題とする。
を解消し、燃焼運転の途中でダンパの通風度合いを切り
換える必要が生じた場合においても、その切り換え時に
おいて、バーナへの空気供給量に極端な変化、或いは燃
料供給量に対する空気供給量の極端な過不足等が生じる
ことによって、燃焼状態が不安定になったり、好ましく
ない状態になるのを防止することができる燃焼装置の提
供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明の燃焼装置は、バーナと、該バーナへ燃料を
供給する手段と、前記バーナへ空気を供給するための送
風器と、該送風器からの送風途中に配置されて空気の通
風度合いを制御するダンパとを少なくとも有し、燃焼運
転中において、燃焼熱量が一定の切り換え基準値以上に
なると前記ダンパの通風度合いを大に切り換えると共に
切り換え基準値未満になるとダンパの通風度合いを小に
切り換え、且つ燃焼熱量とダンパの通風度合いの大、小
に応じて前記送風器の風量を増減調整して、前記燃焼熱
量に対応する必要空気量をバーナに供給するようにした
燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準値以上
に増加した場合には、少なくともダンパの通風度合いを
元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて一定時間
保持した後に更に大の位置に切り換えるように制御する
コントローラを設けたことを第1の特徴としている。ま
た本発明の燃焼装置は、上記第1の特徴に加えて、燃焼
熱量が切り換え基準値以上に増加した場合には、送風器
の風量をダンパの通風度合いが大の場合における燃焼熱
量に対応した風量になるように指令すると共にダンパの
通風度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換
え、更に一定時間経過後にダンパの通風度合いを大に切
り換えるように制御するコントローラを設けたことを第
2の特徴としている。また本発明の燃焼装置は、上記第
1の特徴に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上に増
加した場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合
いが大の場合における前記切り換え基準値に対応した風
量になるように指令すると共にダンパの通風度合いを元
の小から一旦切り換え途中位置に切り換え、更に一定時
間経過後に送風器の風量を通風度合いが大の場合におけ
る燃焼熱量に対応する風量になるように指令すると共に
ダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御するコ
ントローラを設けたことを第3の特徴としている。また
本発明の燃焼装置は、上記第1の特徴に加えて、燃焼熱
量が切り換え基準値以上に増加した場合には、送風器の
風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合における前記
切り換え基準値に対応した風量になるように指令すると
共にダンパの通風度合いを元の小から一旦切り換え途中
位置に切り換え、更に前記送風器の風量が一定風量以下
になった時点で送風器の風量を通風度合いが大の場合に
おける燃焼熱量に対応する風量になるように指令すると
共にダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御す
るコントローラを設けたことを第4の特徴としている。
また本発明の燃焼装置は、燃焼熱量が切り換え基準値未
満に低下した場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通
風度合いが大の場合における前記切り換え基準値に対応
した風量になるように指令すると共にダンパの通風度合
いを元の大から通風度合いが小の位置に切り換え、更に
一定時間後に送風器の風量を通風度合いが小における燃
焼熱量に対応する風量になるように指令するコントロー
ラを設けたことを第5の特徴としている。また本発明の
燃焼装置は、上記第1〜5の何れかに記載の特徴に加え
て、切り換え基準値は、燃焼熱量が増加する場合の切り
換え基準値の方を燃焼熱量が低下する場合の切り換え基
準値よりも大きくすることで、両切り換え基準値間にヒ
ステリシスを設けていることを第6の特徴としている。
また本発明の燃焼装置は、上記第1〜6の何れかに記載
の特徴に加えて、瞬間加熱式給湯装置における水加熱用
に用いられることを第7の特徴としている。
め、本発明の燃焼装置は、バーナと、該バーナへ燃料を
供給する手段と、前記バーナへ空気を供給するための送
風器と、該送風器からの送風途中に配置されて空気の通
風度合いを制御するダンパとを少なくとも有し、燃焼運
転中において、燃焼熱量が一定の切り換え基準値以上に
なると前記ダンパの通風度合いを大に切り換えると共に
切り換え基準値未満になるとダンパの通風度合いを小に
切り換え、且つ燃焼熱量とダンパの通風度合いの大、小
に応じて前記送風器の風量を増減調整して、前記燃焼熱
量に対応する必要空気量をバーナに供給するようにした
燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準値以上
に増加した場合には、少なくともダンパの通風度合いを
元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて一定時間
保持した後に更に大の位置に切り換えるように制御する
コントローラを設けたことを第1の特徴としている。ま
た本発明の燃焼装置は、上記第1の特徴に加えて、燃焼
熱量が切り換え基準値以上に増加した場合には、送風器
の風量をダンパの通風度合いが大の場合における燃焼熱
量に対応した風量になるように指令すると共にダンパの
通風度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換
え、更に一定時間経過後にダンパの通風度合いを大に切
り換えるように制御するコントローラを設けたことを第
2の特徴としている。また本発明の燃焼装置は、上記第
1の特徴に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上に増
加した場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合
いが大の場合における前記切り換え基準値に対応した風
量になるように指令すると共にダンパの通風度合いを元
の小から一旦切り換え途中位置に切り換え、更に一定時
間経過後に送風器の風量を通風度合いが大の場合におけ
る燃焼熱量に対応する風量になるように指令すると共に
ダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御するコ
ントローラを設けたことを第3の特徴としている。また
本発明の燃焼装置は、上記第1の特徴に加えて、燃焼熱
量が切り換え基準値以上に増加した場合には、送風器の
風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合における前記
切り換え基準値に対応した風量になるように指令すると
共にダンパの通風度合いを元の小から一旦切り換え途中
位置に切り換え、更に前記送風器の風量が一定風量以下
になった時点で送風器の風量を通風度合いが大の場合に
おける燃焼熱量に対応する風量になるように指令すると
共にダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御す
るコントローラを設けたことを第4の特徴としている。
また本発明の燃焼装置は、燃焼熱量が切り換え基準値未
満に低下した場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通
風度合いが大の場合における前記切り換え基準値に対応
した風量になるように指令すると共にダンパの通風度合
いを元の大から通風度合いが小の位置に切り換え、更に
一定時間後に送風器の風量を通風度合いが小における燃
焼熱量に対応する風量になるように指令するコントロー
ラを設けたことを第5の特徴としている。また本発明の
燃焼装置は、上記第1〜5の何れかに記載の特徴に加え
て、切り換え基準値は、燃焼熱量が増加する場合の切り
換え基準値の方を燃焼熱量が低下する場合の切り換え基
準値よりも大きくすることで、両切り換え基準値間にヒ
ステリシスを設けていることを第6の特徴としている。
また本発明の燃焼装置は、上記第1〜6の何れかに記載
の特徴に加えて、瞬間加熱式給湯装置における水加熱用
に用いられることを第7の特徴としている。
【0006】上記第1〜第7の特徴において、送風器
は、送風ファンやその他、種々の形式の送風器を用いる
ことができる。また、バーナは、石油等の液体燃料用の
バーナであっても、また燃料ガス用のバーナであっても
よく、その種類を特に限定されない。また、ダンパは、
送風器から送られてくる風量の送風抵抗を大小に可変す
るものであり且つ一次空気と二次空気との配分比率を可
変するものであれば、名称の如何を問わずダンパの範囲
に入るものとする。また、ダンパの通風度合いを切り換
える基準となる切り換え基準値は、予め実験により、適
当な燃焼熱量を切り換え基準値として設定しておくこと
になる。この切り換え基準値は、第7の特徴において開
示したように、ダンパの通風度合いを小から大に切り換
える場合と、ダンパの通風度合いを大から小に切り換え
る場合とでは、その切り換え基準値の値を異ならしめる
ようにするのがよいが、勿論、同じ値とすることも可能
である。また、ダンパの通風度合いを一旦切り換え途中
位置に切り換える場合の、前記途中位置は、切り換え度
合いの小と大との丁度中間の位置とすることができる
が、丁度中間の位置でなくとも途中位置であればよい。
また、ダンパの通風度合いの切り換え途中位置に一定時
間保持する場合の一定時間は、例えば一秒とする等、送
風器の風量の実質的な変更に要する時間との関係におい
て、予め実験によって適当な時間を定めておくことがで
きる。
は、送風ファンやその他、種々の形式の送風器を用いる
ことができる。また、バーナは、石油等の液体燃料用の
バーナであっても、また燃料ガス用のバーナであっても
よく、その種類を特に限定されない。また、ダンパは、
送風器から送られてくる風量の送風抵抗を大小に可変す
るものであり且つ一次空気と二次空気との配分比率を可
変するものであれば、名称の如何を問わずダンパの範囲
に入るものとする。また、ダンパの通風度合いを切り換
える基準となる切り換え基準値は、予め実験により、適
当な燃焼熱量を切り換え基準値として設定しておくこと
になる。この切り換え基準値は、第7の特徴において開
示したように、ダンパの通風度合いを小から大に切り換
える場合と、ダンパの通風度合いを大から小に切り換え
る場合とでは、その切り換え基準値の値を異ならしめる
ようにするのがよいが、勿論、同じ値とすることも可能
である。また、ダンパの通風度合いを一旦切り換え途中
位置に切り換える場合の、前記途中位置は、切り換え度
合いの小と大との丁度中間の位置とすることができる
が、丁度中間の位置でなくとも途中位置であればよい。
また、ダンパの通風度合いの切り換え途中位置に一定時
間保持する場合の一定時間は、例えば一秒とする等、送
風器の風量の実質的な変更に要する時間との関係におい
て、予め実験によって適当な時間を定めておくことがで
きる。
【0007】また、上記第2、第3の特徴において、送
風器の風量をダンパの通風度合いが大の場合における燃
焼熱量に対応した風量になるように指令するとは、コン
トローラにより制御指令を出すということであって、送
風器による実際の風量が指令した風量になるまでには多
少の時間がかかるのである。この時間は通常において、
ダンパの通風度合いが実際に小から大に切り換えられる
のに必要な時間よりも長時間となる。このダンパの通風
度合いの実際の切り換わりと送風器の風量の実際の変更
に要する時間の差が、従来の装置における燃焼不良発生
の1つの原因となっていた。
風器の風量をダンパの通風度合いが大の場合における燃
焼熱量に対応した風量になるように指令するとは、コン
トローラにより制御指令を出すということであって、送
風器による実際の風量が指令した風量になるまでには多
少の時間がかかるのである。この時間は通常において、
ダンパの通風度合いが実際に小から大に切り換えられる
のに必要な時間よりも長時間となる。このダンパの通風
度合いの実際の切り換わりと送風器の風量の実際の変更
に要する時間の差が、従来の装置における燃焼不良発生
の1つの原因となっていた。
【0008】また、上記第4の特徴において、ダンパの
通風度合いを小から大に切り換える際に、送風器の風量
を一旦通風度合いが大の場合の切り換え基準値に対応す
る低い風量になるように指令し、風量が一定風量以下に
なるまでダンパの通風度合いを切り換え途中位置に保持
する理由は、風量がある程度まで下がった時点で、ダン
パの通風度合いを大の状態に最終切り換えすることで、
バーナに供給される空気の調整を急激な変化や不安定な
変化を伴うことなく滑らかに行うことができる。ここで
前記一定風量とは、ダンパの通度合いが大の場合におけ
る、切り換え基準値に近い比較的低い燃焼熱量に対応す
る風量を予め実験により設定しておく。
通風度合いを小から大に切り換える際に、送風器の風量
を一旦通風度合いが大の場合の切り換え基準値に対応す
る低い風量になるように指令し、風量が一定風量以下に
なるまでダンパの通風度合いを切り換え途中位置に保持
する理由は、風量がある程度まで下がった時点で、ダン
パの通風度合いを大の状態に最終切り換えすることで、
バーナに供給される空気の調整を急激な変化や不安定な
変化を伴うことなく滑らかに行うことができる。ここで
前記一定風量とは、ダンパの通度合いが大の場合におけ
る、切り換え基準値に近い比較的低い燃焼熱量に対応す
る風量を予め実験により設定しておく。
【0009】また上記第5の特徴において、一旦ダンパ
の通風度合いが大の場合の切り換え基準値に対応する風
量になるよう指令してから一定時間後に更に送風器の風
量をダンパの通風度合いが小の場合の燃焼熱量に対応す
る風量になるように指令することで、ダンパの通風度合
いを大から小に変更した際に、バーナに供給される空気
の調整を急激な変化や不安定な変化を伴うことなく滑ら
かに行うことができる。ここで一定時間は、送風器の風
量がダンパの通風度合いが大の場合の切り換え基準値に
対応する風量に近い比較的低い風量となるのに必要な時
間を、予め実験によって設定しておくことができる。
の通風度合いが大の場合の切り換え基準値に対応する風
量になるよう指令してから一定時間後に更に送風器の風
量をダンパの通風度合いが小の場合の燃焼熱量に対応す
る風量になるように指令することで、ダンパの通風度合
いを大から小に変更した際に、バーナに供給される空気
の調整を急激な変化や不安定な変化を伴うことなく滑ら
かに行うことができる。ここで一定時間は、送風器の風
量がダンパの通風度合いが大の場合の切り換え基準値に
対応する風量に近い比較的低い風量となるのに必要な時
間を、予め実験によって設定しておくことができる。
【0010】また上記第6の特徴においては、両切り換
え基準値間にヒステリシスを設けることで、ダンパがハ
ンチング状態となって頻繁に切り換わったりするのを防
止し、正確で安定した送風を可能とすることができる。
え基準値間にヒステリシスを設けることで、ダンパがハ
ンチング状態となって頻繁に切り換わったりするのを防
止し、正確で安定した送風を可能とすることができる。
【0011】また上記第7の特徴においては、瞬間加熱
式給湯装置において、水を瞬間加熱するための燃焼装置
が安定した送風量の切り換えにより低燃焼熱量から高燃
焼熱量に至る広範囲において正確で安定した熱量を提供
することが可能となり、広範囲の温度領域において正確
で安定した給湯を行うことが可能となる。
式給湯装置において、水を瞬間加熱するための燃焼装置
が安定した送風量の切り換えにより低燃焼熱量から高燃
焼熱量に至る広範囲において正確で安定した熱量を提供
することが可能となり、広範囲の温度領域において正確
で安定した給湯を行うことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃焼装置の実施の
形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の
実施の形態例にかかる燃焼装置を備えた給湯装置の全体
構成図、図2は燃焼装置の詳細図、図3は本発明の実施
の形態例にかかる燃焼装置における燃焼号数とダンパの
開閉と送風ファンの回転数との関係を示す図、図4は燃
焼運転中におけるダンパの開閉制御と送風ファンの回転
数制御を行う制御フロー図である。
形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の
実施の形態例にかかる燃焼装置を備えた給湯装置の全体
構成図、図2は燃焼装置の詳細図、図3は本発明の実施
の形態例にかかる燃焼装置における燃焼号数とダンパの
開閉と送風ファンの回転数との関係を示す図、図4は燃
焼運転中におけるダンパの開閉制御と送風ファンの回転
数制御を行う制御フロー図である。
【0013】先ず、本発明の燃焼装置を含む給湯装置の
全体構成を図1、図2により説明する。燃焼装置Aは、
熱交換缶体としての機能を兼備した形で構成されてお
り、熱交換缶体10内の下部に気化器20とバーナ30
とを備え、燃料供給手段40から送られてくる石油燃料
を前記気化器20で気化して、バーナ30に送り、燃焼
に供するようにしている。また送風器50とダンパ60
とからなる空気供給手段によって、空気を前記気化器2
0及びバーナ30に送り、燃焼に供するようにしてい
る。
全体構成を図1、図2により説明する。燃焼装置Aは、
熱交換缶体としての機能を兼備した形で構成されてお
り、熱交換缶体10内の下部に気化器20とバーナ30
とを備え、燃料供給手段40から送られてくる石油燃料
を前記気化器20で気化して、バーナ30に送り、燃焼
に供するようにしている。また送風器50とダンパ60
とからなる空気供給手段によって、空気を前記気化器2
0及びバーナ30に送り、燃焼に供するようにしてい
る。
【0014】前記熱交換缶体10内の上部には給湯用回
路70の熱交換管路72と風呂追い焚き用回路80の熱
交換管路82とが貫通せられている。
路70の熱交換管路72と風呂追い焚き用回路80の熱
交換管路82とが貫通せられている。
【0015】前記気化器20は、拡散羽根21、気化ヒ
ータ22、気化器温度センサ23、気化壁面24等から
なり、送られてきた石油燃料を拡散羽根21によって周
囲に飛散させながら、周囲の気化壁面24等で気化させ
る。気化せられた石油燃料は混合室25を通ってバーナ
30に導かれ、燃焼に供される。尚、26は混合室25
内を加温するための混合室ヒータ、27は前記拡散羽根
21を回転させるモータ、28は気化器20やバーナ3
0に送られるために取り入れられる空気の温度を検出す
る給気温度センサである。
ータ22、気化器温度センサ23、気化壁面24等から
なり、送られてきた石油燃料を拡散羽根21によって周
囲に飛散させながら、周囲の気化壁面24等で気化させ
る。気化せられた石油燃料は混合室25を通ってバーナ
30に導かれ、燃焼に供される。尚、26は混合室25
内を加温するための混合室ヒータ、27は前記拡散羽根
21を回転させるモータ、28は気化器20やバーナ3
0に送られるために取り入れられる空気の温度を検出す
る給気温度センサである。
【0016】前記バーナ30には、点火器31及び炎検
出器32が付加されており、バーナ30を通って上昇す
る気化燃料が点火器31によって点火され、燃焼され
る。この燃焼熱によって、前記給湯用回路70の熱交換
管路72を通る水が加熱され、また風呂追い焚き用回路
80の熱交換管路82を通る浴槽水が加熱せられる。
出器32が付加されており、バーナ30を通って上昇す
る気化燃料が点火器31によって点火され、燃焼され
る。この燃焼熱によって、前記給湯用回路70の熱交換
管路72を通る水が加熱され、また風呂追い焚き用回路
80の熱交換管路82を通る浴槽水が加熱せられる。
【0017】前記燃料供給手段40は、図示しない石油
タンクからの石油が汲み上げポンプ41によって一旦石
油サブタンク42に蓄えられ、その石油サブタンク42
から定流量ポンプ43によって前記気化器20の拡散羽
根21まで導くように構成されている。
タンクからの石油が汲み上げポンプ41によって一旦石
油サブタンク42に蓄えられ、その石油サブタンク42
から定流量ポンプ43によって前記気化器20の拡散羽
根21まで導くように構成されている。
【0018】前記送風器50は、送風ファン51と駆動
モータ52とからなり、送風の風量を検出するための回
転数センサ53等を備えている。送風ファン51を所定
の回転数で回転させることで、対応する風量を供給する
ことができる。一方、前記ダンパ60は前記送風器50
からの送風途中に配置され、送風器50から送られてく
る風量に対して、下流側への通風度合いを大、小の2段
階に切り換える。実際には、ダンパ60にはダンパ60
そのものの壁等に図示しない通気穴等の通気手段が設け
られており、図示しない電動モータ等の駆動手段によっ
て、ダンパ60が通風路を閉止した状態(図2において
実線で示す)で、通風度合いが小の状態となるようにし
ている。またダンパ60から通風路が開放された状態
(図2において破線で示す)で、通風度合いが大の状態
となるようにしている。ダンパ60を通過した空気は一
次空気として気化器20側に送られ、更に気化器20か
ら混合室25を通ってバーナ30に供給される。またダ
ンパ60を通過した他の空気は二次空気としてバーナ3
0に直接的に供給される。また前記二次空気の一部は無
効空気となって熱交換缶体10内に入る。以上のように
して、バーナ30に供給される空気は、送風器50とダ
ンパ60によって所定の空気が供給されるように後述す
るコントローラで制御される。
モータ52とからなり、送風の風量を検出するための回
転数センサ53等を備えている。送風ファン51を所定
の回転数で回転させることで、対応する風量を供給する
ことができる。一方、前記ダンパ60は前記送風器50
からの送風途中に配置され、送風器50から送られてく
る風量に対して、下流側への通風度合いを大、小の2段
階に切り換える。実際には、ダンパ60にはダンパ60
そのものの壁等に図示しない通気穴等の通気手段が設け
られており、図示しない電動モータ等の駆動手段によっ
て、ダンパ60が通風路を閉止した状態(図2において
実線で示す)で、通風度合いが小の状態となるようにし
ている。またダンパ60から通風路が開放された状態
(図2において破線で示す)で、通風度合いが大の状態
となるようにしている。ダンパ60を通過した空気は一
次空気として気化器20側に送られ、更に気化器20か
ら混合室25を通ってバーナ30に供給される。またダ
ンパ60を通過した他の空気は二次空気としてバーナ3
0に直接的に供給される。また前記二次空気の一部は無
効空気となって熱交換缶体10内に入る。以上のように
して、バーナ30に供給される空気は、送風器50とダ
ンパ60によって所定の空気が供給されるように後述す
るコントローラで制御される。
【0019】前記給湯用回路70においては、入水管路
71から入った水は既述した熱交換管路72を通って加
熱され、出湯管路73に出湯される。また前記入水管路
71から出湯管路73へ管路を短絡するバイパス管路7
4が設けられており、該バイパス管路74と前記出湯管
路73との合流点から下流が給湯管路75となってい
る。給湯管路75は途中で一般給湯管路75aと風呂落
とし込み給湯管路75bとに分岐せられている。76は
入水流量センサ、77は入水温度センサ、78は出湯温
度センサ、79は給湯温度センサである。前記燃焼装置
Aによる燃焼運転は、前記入水流量センサ76が最低作
動水量以上を検出することで開始されるようになされて
いる。
71から入った水は既述した熱交換管路72を通って加
熱され、出湯管路73に出湯される。また前記入水管路
71から出湯管路73へ管路を短絡するバイパス管路7
4が設けられており、該バイパス管路74と前記出湯管
路73との合流点から下流が給湯管路75となってい
る。給湯管路75は途中で一般給湯管路75aと風呂落
とし込み給湯管路75bとに分岐せられている。76は
入水流量センサ、77は入水温度センサ、78は出湯温
度センサ、79は給湯温度センサである。前記燃焼装置
Aによる燃焼運転は、前記入水流量センサ76が最低作
動水量以上を検出することで開始されるようになされて
いる。
【0020】前記風呂追い焚き用回路80においては、
図示しない浴槽からの浴槽水が風呂戻り管路81から熱
交換管路82を通って加熱され、風呂往き管路83を通
って浴槽に循環するように構成されている。前記風呂落
とし込み給湯管路75bは前記風呂戻り管路81と風呂
往き管路83とを短絡するバイパス管路84に接続され
ている。85は循環ポンプ、86は水量センサである。
燃焼装置Aによる燃焼運転は、前記水量センサ86が最
低作動水量以上を検出することで開始されるようになさ
れている。
図示しない浴槽からの浴槽水が風呂戻り管路81から熱
交換管路82を通って加熱され、風呂往き管路83を通
って浴槽に循環するように構成されている。前記風呂落
とし込み給湯管路75bは前記風呂戻り管路81と風呂
往き管路83とを短絡するバイパス管路84に接続され
ている。85は循環ポンプ、86は水量センサである。
燃焼装置Aによる燃焼運転は、前記水量センサ86が最
低作動水量以上を検出することで開始されるようになさ
れている。
【0021】90はコントローラで、燃焼装置A及び該
燃焼装置Aを備えた給湯装置全体の制御を行うものであ
る。コントローラ90によって行われる送風器50(送
風ファン51)とダンパ60の制御は、図3に示すよう
に、燃焼運転中において、燃焼熱量としての燃焼号数が
12号未満から12号以上に増加した場合にはダンパ6
0を閉止から開放に切り換えるようにしている。これに
よってダンパ60による通風度合いが小から大に切り換
えられ、そして前記12号はダンパ60の通風度合いを
小から大へ切り換えるための第1の切り換え基準値とな
る。一方、燃焼運転中において、燃焼熱量としての燃焼
号数が10号以上から10号未満に低下した場合にはダ
ンパ60を開放から閉止に切り換えるようにしている。
これによってダンパ60による通風度合いが大から小に
切り換えられ、そして前記10号はダンパ60の通風度
合いを大から小へ切り換えるための第2の切り換え基準
値となる。前記ダンパ60による通風度合いを小から大
に切り換え、或いは大から小に切り換えることによっ
て、比較的能力の大きい送風器50を用いて、少量の空
気量から多量の空気量に至るまでの広い範囲にわたっ
て、比較的正確な空気量を供給することが可能となる。
ここにおいて、燃焼号数とは、1リットルの水を1分間
に25℃昇温することができる燃焼熱量をいう。また、
上記においてダンパ60を閉止から開放にする場合には
第1の切り換え基準値として12号を採用し、開放から
閉止する場合には第2の切り換え基準値として10号を
採用したが、このように切り換え基準値におけるヒステ
リシスを設けることで空気供給のより好ましい制御がで
きる。が、切り換え基準値については必ずしも前記2種
類の切り換え基準値によるヒステリシスを設ける必要は
ない。また、前記第1の切り換え基準値12号及び第2
の切り換え基準値10号についてもその具体的な個々の
数値は限定されるものではない。燃焼装置の型、規模、
送風器50の能力、ダンパ60の形状やその他の条件に
よって、適当な値が予め実験によって設定されることに
なる。
燃焼装置Aを備えた給湯装置全体の制御を行うものであ
る。コントローラ90によって行われる送風器50(送
風ファン51)とダンパ60の制御は、図3に示すよう
に、燃焼運転中において、燃焼熱量としての燃焼号数が
12号未満から12号以上に増加した場合にはダンパ6
0を閉止から開放に切り換えるようにしている。これに
よってダンパ60による通風度合いが小から大に切り換
えられ、そして前記12号はダンパ60の通風度合いを
小から大へ切り換えるための第1の切り換え基準値とな
る。一方、燃焼運転中において、燃焼熱量としての燃焼
号数が10号以上から10号未満に低下した場合にはダ
ンパ60を開放から閉止に切り換えるようにしている。
これによってダンパ60による通風度合いが大から小に
切り換えられ、そして前記10号はダンパ60の通風度
合いを大から小へ切り換えるための第2の切り換え基準
値となる。前記ダンパ60による通風度合いを小から大
に切り換え、或いは大から小に切り換えることによっ
て、比較的能力の大きい送風器50を用いて、少量の空
気量から多量の空気量に至るまでの広い範囲にわたっ
て、比較的正確な空気量を供給することが可能となる。
ここにおいて、燃焼号数とは、1リットルの水を1分間
に25℃昇温することができる燃焼熱量をいう。また、
上記においてダンパ60を閉止から開放にする場合には
第1の切り換え基準値として12号を採用し、開放から
閉止する場合には第2の切り換え基準値として10号を
採用したが、このように切り換え基準値におけるヒステ
リシスを設けることで空気供給のより好ましい制御がで
きる。が、切り換え基準値については必ずしも前記2種
類の切り換え基準値によるヒステリシスを設ける必要は
ない。また、前記第1の切り換え基準値12号及び第2
の切り換え基準値10号についてもその具体的な個々の
数値は限定されるものではない。燃焼装置の型、規模、
送風器50の能力、ダンパ60の形状やその他の条件に
よって、適当な値が予め実験によって設定されることに
なる。
【0022】次に、図4に沿って、コントローラ90に
よる、燃焼運転中におけるダンパ60の開閉制御と送風
器50の風量(送風ファン51の回転数)制御を具体的
に説明する。今、給湯装置のメイン運転スイッチがオン
されること等により、燃焼装置Aのスイッチがオンされ
た状態、即ち燃焼装置Aがその燃焼運転を行うための準
備ができた状態において、給湯用回路70の入水流量セ
ンサ76若しくは風呂追い焚き用回路80の水量センサ
86が最低作動水量(MOQ)以上を検出する(ステッ
プS1でイエス)と、コントローラ90によって燃焼装
置Aによる燃焼が開始される(ステップS2)。
よる、燃焼運転中におけるダンパ60の開閉制御と送風
器50の風量(送風ファン51の回転数)制御を具体的
に説明する。今、給湯装置のメイン運転スイッチがオン
されること等により、燃焼装置Aのスイッチがオンされ
た状態、即ち燃焼装置Aがその燃焼運転を行うための準
備ができた状態において、給湯用回路70の入水流量セ
ンサ76若しくは風呂追い焚き用回路80の水量センサ
86が最低作動水量(MOQ)以上を検出する(ステッ
プS1でイエス)と、コントローラ90によって燃焼装
置Aによる燃焼が開始される(ステップS2)。
【0023】そして燃焼運転中においては、コントロー
ラ90は、燃焼装置Aによる燃焼熱量(燃焼号数)が第
1の切り換え基準値(12号)未満から以上に増加した
か否かを監視し(ステップS3)、増加した場合(ステ
ップS3でイエスの場合)には、送風器50の風量(送
風ファン51の回転数)をダンパ60の通風度合いが大
の場合(ダンパ60が開放の場合)における前記第1の
切り換え基準値(12号)に対応する風量(回転数)に
なるように指令すると共に、ダンパ60を切り換え途中
位置としての半開放位置になるよう指令する(ステップ
S4)。このステップS4の指令によって、送風器50
の風量(送風ファン51の回転数)は、元の比較的大き
い風量(回転数)(ダンパ60の開口度合いが小の場合
は大の場合に比べて一般に送風器50の風量は大とな
る)から一旦減少傾向となる。一方、ダンパ60もまた
前記指令により通風度合いが小(ダンパ60の閉止状
態)から切り換え途中位置(半開放位置)に移動せられ
る。この場合において、ダンパ60の切り換えに要する
時間は通常において送風器50、特に大型の送風ファン
51の回転数が減少するのに要する時間よりも短いこと
から、ダンパ60が切り換え途中位置(半開位置)に達
した時点では未だ前記送風器50の風量はそれほど減少
していない状態となる。従って、ダンパ60が切り換え
途中位置(半開位置)に達してた後も暫くその位置で保
持されることで、その間に送風器50の風量を適当な風
量まで減少させることができ、その後にダンパ60が通
風度合いが大(開放)に切り換えられても、送風器50
による風量の変化をある程度ダンパ60の通風度合いの
切り換えに追従させることが可能となるのである。
ラ90は、燃焼装置Aによる燃焼熱量(燃焼号数)が第
1の切り換え基準値(12号)未満から以上に増加した
か否かを監視し(ステップS3)、増加した場合(ステ
ップS3でイエスの場合)には、送風器50の風量(送
風ファン51の回転数)をダンパ60の通風度合いが大
の場合(ダンパ60が開放の場合)における前記第1の
切り換え基準値(12号)に対応する風量(回転数)に
なるように指令すると共に、ダンパ60を切り換え途中
位置としての半開放位置になるよう指令する(ステップ
S4)。このステップS4の指令によって、送風器50
の風量(送風ファン51の回転数)は、元の比較的大き
い風量(回転数)(ダンパ60の開口度合いが小の場合
は大の場合に比べて一般に送風器50の風量は大とな
る)から一旦減少傾向となる。一方、ダンパ60もまた
前記指令により通風度合いが小(ダンパ60の閉止状
態)から切り換え途中位置(半開放位置)に移動せられ
る。この場合において、ダンパ60の切り換えに要する
時間は通常において送風器50、特に大型の送風ファン
51の回転数が減少するのに要する時間よりも短いこと
から、ダンパ60が切り換え途中位置(半開位置)に達
した時点では未だ前記送風器50の風量はそれほど減少
していない状態となる。従って、ダンパ60が切り換え
途中位置(半開位置)に達してた後も暫くその位置で保
持されることで、その間に送風器50の風量を適当な風
量まで減少させることができ、その後にダンパ60が通
風度合いが大(開放)に切り換えられても、送風器50
による風量の変化をある程度ダンパ60の通風度合いの
切り換えに追従させることが可能となるのである。
【0024】そして前記送風器50及びダンパ60に対
する動作指令後、一定時間経過するのを待って(ステッ
プS5でイエス)、コントローラ90はさらに送風器5
0の風量(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通
風度合いが大の場合(ダンパ60が開放の場合)におけ
るそのときの燃焼熱量に対応する風量(回転数)になる
ように指令すると共に、ダンパー60を前記途中位置か
ら通風度合いが大(ダンパ60の開放位置)に切り換え
指令する(ステップS6)。このステップS6の指令に
よって、ダンパ60は通風度合いが大(開放)に切り換
えられ、また送風器50は、前記ダンパ60の通風度合
いが大の場合における、そのときの燃焼熱量に対応する
新たな風量(回転数)に向けて風量が整えられて行く。
前記ステップS5における一定時間は、ステップS4に
おける動作指令からの一定時間とするが、例えば1秒と
することができる。この一定時間は、少なくとも前記ダ
ンパ60が切り換え途中位置(半開放位置)に達して
後、適当な時間が保持されるような時間を、予め実験に
より定めておくことになる。勿論、前記一定時間はステ
ップS4における動作指令からの一定時間であるが、ダ
ンパ60が切り換え途中位置(半開放位置)に達してか
らの一定時間として、設定することも可能である。
する動作指令後、一定時間経過するのを待って(ステッ
プS5でイエス)、コントローラ90はさらに送風器5
0の風量(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通
風度合いが大の場合(ダンパ60が開放の場合)におけ
るそのときの燃焼熱量に対応する風量(回転数)になる
ように指令すると共に、ダンパー60を前記途中位置か
ら通風度合いが大(ダンパ60の開放位置)に切り換え
指令する(ステップS6)。このステップS6の指令に
よって、ダンパ60は通風度合いが大(開放)に切り換
えられ、また送風器50は、前記ダンパ60の通風度合
いが大の場合における、そのときの燃焼熱量に対応する
新たな風量(回転数)に向けて風量が整えられて行く。
前記ステップS5における一定時間は、ステップS4に
おける動作指令からの一定時間とするが、例えば1秒と
することができる。この一定時間は、少なくとも前記ダ
ンパ60が切り換え途中位置(半開放位置)に達して
後、適当な時間が保持されるような時間を、予め実験に
より定めておくことになる。勿論、前記一定時間はステ
ップS4における動作指令からの一定時間であるが、ダ
ンパ60が切り換え途中位置(半開放位置)に達してか
らの一定時間として、設定することも可能である。
【0025】尚、上記の例においては、上記第3の特徴
に対応した実施態様として、ステップS3において、燃
焼熱量が第1の切り換え基準値以上に増加した場合に、
送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合にお
ける前記第1の切り換え基準値に対応する風量になるよ
うに指令するようにしたが、そのようにする代わりに、
上記第2の特徴に対応した実施態様として、燃焼熱量が
第1の切り換え基準値以上に増加した場合に、送風器の
風量をダンパの通風度合いが大の場合における、燃焼熱
量に対応する風量に直接的になるように指令するように
してもよい。この場合においても、ダンパ60を一旦切
り換え途中位置に保持することで、送風器50の風量が
徐々に新しい風量に整えられて行くのに合わせた形での
ダンパ60の通風度合いの切り換えを行うことが可能と
なって、ダンパ60の通風度合い切り換えの過渡期にお
けるバーナ30等への供給風量が一時的に急増する等、
供給風量の急激にな変動や不安定化を防止することがで
きる。
に対応した実施態様として、ステップS3において、燃
焼熱量が第1の切り換え基準値以上に増加した場合に、
送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合にお
ける前記第1の切り換え基準値に対応する風量になるよ
うに指令するようにしたが、そのようにする代わりに、
上記第2の特徴に対応した実施態様として、燃焼熱量が
第1の切り換え基準値以上に増加した場合に、送風器の
風量をダンパの通風度合いが大の場合における、燃焼熱
量に対応する風量に直接的になるように指令するように
してもよい。この場合においても、ダンパ60を一旦切
り換え途中位置に保持することで、送風器50の風量が
徐々に新しい風量に整えられて行くのに合わせた形での
ダンパ60の通風度合いの切り換えを行うことが可能と
なって、ダンパ60の通風度合い切り換えの過渡期にお
けるバーナ30等への供給風量が一時的に急増する等、
供給風量の急激にな変動や不安定化を防止することがで
きる。
【0026】また、上記図4のフローのステップS5に
おいては、一定時間の経過を条件とする代わりに、上記
第4の特徴に対応した実施態様として、送風器50の風
量が一定風量以下になるのを条件としてもよい。この場
合には、送風器50の風量(送風ファン51の回転数)
が一定風量以下に下がるまでは、ダンパ60が切り換え
途中位置(半開放位置)に保持されるので、送風器50
の風量が未だ大の状態から脱していない状態にあるとき
にダンパ60だけが先に通風度合いが大(開放状態)に
切り換えられてしまうのを防止することができる。よっ
てこの場合においても、ダンパ60の通風度合いが小か
ら大に切り換えられる際に、バーナ等へ供給される空気
量が一次的に急増したり、不安定になるのを防止するこ
とができる。前記一定風量については、例えばダンパ6
0の通風度合いが大の場合における前記第1の切り換え
基準値に対応する風量よりも多少大となる風量(例えば
前記第1の切り換え基準値が12号の場合には、該号数
よりも燃焼号数が多少大きい13号〜14号程度の風量
とすることができる。一定風量については予め実験等に
基づいて設定しておくことになる。
おいては、一定時間の経過を条件とする代わりに、上記
第4の特徴に対応した実施態様として、送風器50の風
量が一定風量以下になるのを条件としてもよい。この場
合には、送風器50の風量(送風ファン51の回転数)
が一定風量以下に下がるまでは、ダンパ60が切り換え
途中位置(半開放位置)に保持されるので、送風器50
の風量が未だ大の状態から脱していない状態にあるとき
にダンパ60だけが先に通風度合いが大(開放状態)に
切り換えられてしまうのを防止することができる。よっ
てこの場合においても、ダンパ60の通風度合いが小か
ら大に切り換えられる際に、バーナ等へ供給される空気
量が一次的に急増したり、不安定になるのを防止するこ
とができる。前記一定風量については、例えばダンパ6
0の通風度合いが大の場合における前記第1の切り換え
基準値に対応する風量よりも多少大となる風量(例えば
前記第1の切り換え基準値が12号の場合には、該号数
よりも燃焼号数が多少大きい13号〜14号程度の風量
とすることができる。一定風量については予め実験等に
基づいて設定しておくことになる。
【0027】上記図4のフローのステップS3におい
て、燃焼熱量が第1の切り換え基準値以上に増加してい
ない場合(ステップS3でノーの場合)には、ステップ
S7に進んで、燃焼装置Aによる燃焼熱量(燃焼号数)
が第2の切り換え基準値(10号)以上から未満に低下
したか否かを監視し(ステップS7)、未満に低下した
場合(ステップS7でイエスの場合)には、送風器50
の風量(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通風
度合いが大の場合(ダンパ60が開放の場合)における
前記第2の切り換え基準値(10号)に対応する風量
(回転数)になるように指令すると共に、ダンパ60を
通風度合いを大(開放位置)から小(閉止位置)になる
よう切り換え指令する(ステップS8)。そして前記ス
テップS8での送風器50及びダンパ60に対する動作
指令後、一定時間経過するのを待って(ステップS9で
イエス)、コントローラ90はさらに送風器50の風量
(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通風度合い
が小の場合(ダンパ60が閉止の場合)におけるそのと
きの燃焼熱量に対応する風量(回転数)になるように指
令する(ステップS10)。
て、燃焼熱量が第1の切り換え基準値以上に増加してい
ない場合(ステップS3でノーの場合)には、ステップ
S7に進んで、燃焼装置Aによる燃焼熱量(燃焼号数)
が第2の切り換え基準値(10号)以上から未満に低下
したか否かを監視し(ステップS7)、未満に低下した
場合(ステップS7でイエスの場合)には、送風器50
の風量(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通風
度合いが大の場合(ダンパ60が開放の場合)における
前記第2の切り換え基準値(10号)に対応する風量
(回転数)になるように指令すると共に、ダンパ60を
通風度合いを大(開放位置)から小(閉止位置)になる
よう切り換え指令する(ステップS8)。そして前記ス
テップS8での送風器50及びダンパ60に対する動作
指令後、一定時間経過するのを待って(ステップS9で
イエス)、コントローラ90はさらに送風器50の風量
(送風ファン51の回転数)をダンパ60の通風度合い
が小の場合(ダンパ60が閉止の場合)におけるそのと
きの燃焼熱量に対応する風量(回転数)になるように指
令する(ステップS10)。
【0028】前記ステップS8の指令によって、ダンパ
60は通風度合いが小(閉止)に切り換えられ、また送
風器50は、前記ダンパ60の通風度合いが大の場合に
おける、第2の切り換え基準値に対応する風量に向けて
その風量が減少していく傾向となる。前記ステップS9
における一定時間は、ステップS8における動作指令か
らの一定時間とするが、例えば0.5秒とすることがで
きる。この一定時間は予め実験により定めておくことに
なる。送風器50の風量はその間(0.5秒)に一旦適
当に減少、保持せられることができる。よって、ダンパ
60の通風度合いを大から小へ切り換える際に、送風器
50の風量も同時的にダンパ60の通風度合いが小の場
合に対応する風量になるよう指令した場合においては、
そのダンパ60の切り換え過渡期において、バーナ30
等へ供給される空気量の減少の度合いに比べて燃焼熱量
の減少の度合いが緩慢となって沸騰現象を生じせしめる
問題が生じるが、上記ステップS9のようにして一旦送
風器50の風量を減少する方向に導いて、保持すること
で、燃焼熱量の減少の度合いとバーナ30等への供給空
気量の減少の度合いとの歩調を合わせることができ、沸
騰現象等の問題が生じるのを防止することができる。
60は通風度合いが小(閉止)に切り換えられ、また送
風器50は、前記ダンパ60の通風度合いが大の場合に
おける、第2の切り換え基準値に対応する風量に向けて
その風量が減少していく傾向となる。前記ステップS9
における一定時間は、ステップS8における動作指令か
らの一定時間とするが、例えば0.5秒とすることがで
きる。この一定時間は予め実験により定めておくことに
なる。送風器50の風量はその間(0.5秒)に一旦適
当に減少、保持せられることができる。よって、ダンパ
60の通風度合いを大から小へ切り換える際に、送風器
50の風量も同時的にダンパ60の通風度合いが小の場
合に対応する風量になるよう指令した場合においては、
そのダンパ60の切り換え過渡期において、バーナ30
等へ供給される空気量の減少の度合いに比べて燃焼熱量
の減少の度合いが緩慢となって沸騰現象を生じせしめる
問題が生じるが、上記ステップS9のようにして一旦送
風器50の風量を減少する方向に導いて、保持すること
で、燃焼熱量の減少の度合いとバーナ30等への供給空
気量の減少の度合いとの歩調を合わせることができ、沸
騰現象等の問題が生じるのを防止することができる。
【0029】尚、上記ステップS7〜ステップS10ま
での制御は、前記ステップS5における一定時間経過の
条件を、送風器50の風量が一定風量以下になるという
条件に換えて、上記第4の特徴に対応した実施態様とし
た場合にも、適用することができる。
での制御は、前記ステップS5における一定時間経過の
条件を、送風器50の風量が一定風量以下になるという
条件に換えて、上記第4の特徴に対応した実施態様とし
た場合にも、適用することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され、請求項
1に記載の燃焼装置によれば、バーナと、該バーナへ燃
料を供給する手段と、前記バーナへ空気を供給するため
の送風器と、該送風器からの送風途中に配置されて空気
の通風度合いを制御するダンパとを少なくとも有し、燃
焼運転中において、燃焼熱量が一定の切り換え基準値以
上になると前記ダンパの通風度合いを大に切り換えると
共に切り換え基準値未満になるとダンパの通風度合いを
小に切り換え、且つ燃焼熱量とダンパの通風度合いの
大、小に応じて前記送風器の風量を増減調整して、前記
燃焼熱量に対応する必要空気量をバーナに供給するよう
にした燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準
値以上に増加した場合には、少なくともダンパの通風度
合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて一
定時間保持した後に更に大の位置に切り換えるように制
御するコントローラを設けたので、燃焼装置における燃
焼運転中にダンパの通風度合いを小から大に切り換える
際に、ダンパの通風度合いが送風器の風量の変更に先行
して切り換わってしまうことよるバーナ等への供給空気
量の急激な変化及び供給空気量の過渡的な不安的化を防
止することができ、ダンパの通風度合いを切り換えるこ
とで能力の小から大への広範な範囲での燃焼を可能とし
た燃焼装置において、前記ダンパの通風度合い切り換え
の際における供給風量の急激な変化や不安定化を防止し
て、安定した燃焼を確保することができる。また請求項
2に記載の燃焼装置によれば、上記請求項1に記載の構
成による効果に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上
に増加した場合には、送風器の風量をダンパの通風度合
いが大の場合における燃焼熱量に対応した風量になるよ
うに指令すると共にダンパの通風度合いを元の小から一
旦切り換え途中位置に切り換え、更に一定時間経過後に
ダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御するコ
ントローラを設けたので、ダンパの通風度合いの切り換
えと比べて風量の変更が素早く進行しない送風器を用い
ている場合であっても、ダンパの通風度合いを小から大
に切り換える際、送風器における風量の変更の進行に合
わせてダンパの通風度合いを切り換え途中位置に一旦保
持することができ、よってダンパだけが先に通風度合い
が大となることによる、バーナへの過渡期な供給空気量
の急増や或いは不安定化を予防することができる。よっ
てダンパの通風度合いを切り換えることで能力の小から
大への広範な範囲での燃焼を可能とした燃焼装置におい
て、前記ダンパの通風度合い切り換えの際における燃焼
の不安定化を予防し、安定した燃焼を確保することがで
きる。また請求項3に記載の燃焼装置によれば、上記請
求項1に記載の構成による効果に加えて、燃焼熱量が切
り換え基準値以上に増加した場合には、送風器の風量を
一旦ダンパの通風度合いが大の場合における前記切り換
え基準値に対応した風量になるように指令すると共にダ
ンパの通風度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に
切り換え、更に一定時間経過後に送風器の風量を通風度
合いが大の場合における燃焼熱量に対応する風量になる
ように指令すると共にダンパの通風度合いを大に切り換
えるように制御するコントローラを設けたので、ダンパ
の通風度合いの切り換えと比べて風量の変更が素早く進
行しない送風器を用いている場合であっても、ダンパの
通風度合いを小から大に切り換える際、送風器の風量を
一旦減少させる方向に導きながら、且つダンパの通風度
合いも小から大への途中位置に暫く保持することがで
き、よって、ダンパの通風度合いを小から大に切り換え
る際に、その通風度合いの切り換えを一旦途中で保持す
ることよるバーナ等への供給空気量の過渡的な急増加或
いは過渡的な不安定化の防止効果に加えて、送風器から
の風量を通風度合いの増加切り換えに伴って一旦減少さ
せることによるバーナ等への供給空気量の過渡的な急増
加や不安定化の防止効果をも発揮させることができる。
よってダンパの通風度合いを切り換えることで能力の小
から大への広範な範囲での燃焼を可能とした燃焼装置に
おいて、前記ダンパの通風度合いの切り換えの際におけ
る燃焼の不安定化を一層効果的に予防し、安定した燃焼
を確保することができる。また請求項4に記載の燃焼装
置によれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加
えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上に増加した場合に
は、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合
における前記切り換え基準値に対応した風量になるよう
に指令すると共にダンパの通風度合いを元の小から一旦
切り換え途中位置に切り換え、更に前記送風器の風量が
一定風量以下になった時点で送風器の風量を通風度合い
が大の場合における燃焼熱量に対応する風量になるよう
に指令すると共にダンパの通風度合いを大に切り換える
ように制御するコントローラを設けたので、ダンパの通
風度合いの切り換えと比べて風量の変更が素早く進行し
ない送風器を用いている場合であっても、ダンパの通風
度合いを小から大に切り換える際、送風器の風量を一旦
減少させる方向に導きながら、且つダンパの通風度合い
も小から大への途中位置に暫く保持し、且つ前記送風器
の風量が一定風量以下まで低下した時点で、ダンパの通
度合いを途中位置から大に切り換えることができ、上記
請求項3の構成による効果と同様の効果を一層確実に奏
することができる。また請求項5に記載の燃焼装置によ
れば、上記請求項1〜4の何れかに記載の構成による効
果に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値未満に低下した
場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大
の場合における前記切り換え基準値に対応した風量にな
るように指令すると共にダンパの通風度合いを元の大か
ら通風度合いが小の位置に切り換え、更に一定時間後に
送風器の風量を通風度合いが小における燃焼熱量に対応
する風量になるように指令するコントローラを設けたの
で、ダンパの通風度合いを大から小へ切り換える際に、
一旦送風器の風量を減少する方向に導いて一定時間保持
することで、バーナにおける燃焼熱量の減少に対して供
給空気量の減少の歩調を合わせることができ、よって、
変更過渡期において燃焼熱量が要求熱量よりも大きくな
って過渡的な沸騰現象等が生じるのを防止することがで
きる。即ち、ダンパの切り換え過渡期における燃焼運転
の不安定さを解消して燃焼装置の安定した燃焼運転を確
保することができる。また請求項6に記載の燃焼装置に
よれば、上記請求項1〜5の何れかに記載の構成による
効果に加えて、切り換え基準値は、燃焼熱量が増加する
場合の切り換え基準値の方を燃焼熱量が低下する場合の
切り換え基準値よりも大きくすることで、両切り換え基
準値間にヒステリシスを設けているので、ダンパがハン
チング状態となって頻繁に切り換わったりするのを防止
することができ、結果として正確で安定した送風を可能
とし、安定した燃焼運転を行うことができる。また請求
項7に記載の燃焼装置によれば、上記請求項1〜6の何
れかに記載の構成による効果に加えて、瞬間加熱式給湯
装置における水加熱用に用いられるので、低燃焼熱量か
ら高燃焼熱量に至る広範囲において正確で安定した熱量
を提供して、正確で安定した温度の温水を瞬間供給する
ことができる。
1に記載の燃焼装置によれば、バーナと、該バーナへ燃
料を供給する手段と、前記バーナへ空気を供給するため
の送風器と、該送風器からの送風途中に配置されて空気
の通風度合いを制御するダンパとを少なくとも有し、燃
焼運転中において、燃焼熱量が一定の切り換え基準値以
上になると前記ダンパの通風度合いを大に切り換えると
共に切り換え基準値未満になるとダンパの通風度合いを
小に切り換え、且つ燃焼熱量とダンパの通風度合いの
大、小に応じて前記送風器の風量を増減調整して、前記
燃焼熱量に対応する必要空気量をバーナに供給するよう
にした燃焼装置であって、燃焼熱量が前記切り換え基準
値以上に増加した場合には、少なくともダンパの通風度
合いを元の小から一旦切り換え途中位置に切り換えて一
定時間保持した後に更に大の位置に切り換えるように制
御するコントローラを設けたので、燃焼装置における燃
焼運転中にダンパの通風度合いを小から大に切り換える
際に、ダンパの通風度合いが送風器の風量の変更に先行
して切り換わってしまうことよるバーナ等への供給空気
量の急激な変化及び供給空気量の過渡的な不安的化を防
止することができ、ダンパの通風度合いを切り換えるこ
とで能力の小から大への広範な範囲での燃焼を可能とし
た燃焼装置において、前記ダンパの通風度合い切り換え
の際における供給風量の急激な変化や不安定化を防止し
て、安定した燃焼を確保することができる。また請求項
2に記載の燃焼装置によれば、上記請求項1に記載の構
成による効果に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上
に増加した場合には、送風器の風量をダンパの通風度合
いが大の場合における燃焼熱量に対応した風量になるよ
うに指令すると共にダンパの通風度合いを元の小から一
旦切り換え途中位置に切り換え、更に一定時間経過後に
ダンパの通風度合いを大に切り換えるように制御するコ
ントローラを設けたので、ダンパの通風度合いの切り換
えと比べて風量の変更が素早く進行しない送風器を用い
ている場合であっても、ダンパの通風度合いを小から大
に切り換える際、送風器における風量の変更の進行に合
わせてダンパの通風度合いを切り換え途中位置に一旦保
持することができ、よってダンパだけが先に通風度合い
が大となることによる、バーナへの過渡期な供給空気量
の急増や或いは不安定化を予防することができる。よっ
てダンパの通風度合いを切り換えることで能力の小から
大への広範な範囲での燃焼を可能とした燃焼装置におい
て、前記ダンパの通風度合い切り換えの際における燃焼
の不安定化を予防し、安定した燃焼を確保することがで
きる。また請求項3に記載の燃焼装置によれば、上記請
求項1に記載の構成による効果に加えて、燃焼熱量が切
り換え基準値以上に増加した場合には、送風器の風量を
一旦ダンパの通風度合いが大の場合における前記切り換
え基準値に対応した風量になるように指令すると共にダ
ンパの通風度合いを元の小から一旦切り換え途中位置に
切り換え、更に一定時間経過後に送風器の風量を通風度
合いが大の場合における燃焼熱量に対応する風量になる
ように指令すると共にダンパの通風度合いを大に切り換
えるように制御するコントローラを設けたので、ダンパ
の通風度合いの切り換えと比べて風量の変更が素早く進
行しない送風器を用いている場合であっても、ダンパの
通風度合いを小から大に切り換える際、送風器の風量を
一旦減少させる方向に導きながら、且つダンパの通風度
合いも小から大への途中位置に暫く保持することがで
き、よって、ダンパの通風度合いを小から大に切り換え
る際に、その通風度合いの切り換えを一旦途中で保持す
ることよるバーナ等への供給空気量の過渡的な急増加或
いは過渡的な不安定化の防止効果に加えて、送風器から
の風量を通風度合いの増加切り換えに伴って一旦減少さ
せることによるバーナ等への供給空気量の過渡的な急増
加や不安定化の防止効果をも発揮させることができる。
よってダンパの通風度合いを切り換えることで能力の小
から大への広範な範囲での燃焼を可能とした燃焼装置に
おいて、前記ダンパの通風度合いの切り換えの際におけ
る燃焼の不安定化を一層効果的に予防し、安定した燃焼
を確保することができる。また請求項4に記載の燃焼装
置によれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加
えて、燃焼熱量が切り換え基準値以上に増加した場合に
は、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大の場合
における前記切り換え基準値に対応した風量になるよう
に指令すると共にダンパの通風度合いを元の小から一旦
切り換え途中位置に切り換え、更に前記送風器の風量が
一定風量以下になった時点で送風器の風量を通風度合い
が大の場合における燃焼熱量に対応する風量になるよう
に指令すると共にダンパの通風度合いを大に切り換える
ように制御するコントローラを設けたので、ダンパの通
風度合いの切り換えと比べて風量の変更が素早く進行し
ない送風器を用いている場合であっても、ダンパの通風
度合いを小から大に切り換える際、送風器の風量を一旦
減少させる方向に導きながら、且つダンパの通風度合い
も小から大への途中位置に暫く保持し、且つ前記送風器
の風量が一定風量以下まで低下した時点で、ダンパの通
度合いを途中位置から大に切り換えることができ、上記
請求項3の構成による効果と同様の効果を一層確実に奏
することができる。また請求項5に記載の燃焼装置によ
れば、上記請求項1〜4の何れかに記載の構成による効
果に加えて、燃焼熱量が切り換え基準値未満に低下した
場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが大
の場合における前記切り換え基準値に対応した風量にな
るように指令すると共にダンパの通風度合いを元の大か
ら通風度合いが小の位置に切り換え、更に一定時間後に
送風器の風量を通風度合いが小における燃焼熱量に対応
する風量になるように指令するコントローラを設けたの
で、ダンパの通風度合いを大から小へ切り換える際に、
一旦送風器の風量を減少する方向に導いて一定時間保持
することで、バーナにおける燃焼熱量の減少に対して供
給空気量の減少の歩調を合わせることができ、よって、
変更過渡期において燃焼熱量が要求熱量よりも大きくな
って過渡的な沸騰現象等が生じるのを防止することがで
きる。即ち、ダンパの切り換え過渡期における燃焼運転
の不安定さを解消して燃焼装置の安定した燃焼運転を確
保することができる。また請求項6に記載の燃焼装置に
よれば、上記請求項1〜5の何れかに記載の構成による
効果に加えて、切り換え基準値は、燃焼熱量が増加する
場合の切り換え基準値の方を燃焼熱量が低下する場合の
切り換え基準値よりも大きくすることで、両切り換え基
準値間にヒステリシスを設けているので、ダンパがハン
チング状態となって頻繁に切り換わったりするのを防止
することができ、結果として正確で安定した送風を可能
とし、安定した燃焼運転を行うことができる。また請求
項7に記載の燃焼装置によれば、上記請求項1〜6の何
れかに記載の構成による効果に加えて、瞬間加熱式給湯
装置における水加熱用に用いられるので、低燃焼熱量か
ら高燃焼熱量に至る広範囲において正確で安定した熱量
を提供して、正確で安定した温度の温水を瞬間供給する
ことができる。
【図1】本発明の実施の形態例にかかる燃焼装置を備え
た給湯装置の全体構成図である。
た給湯装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態例にかかる燃焼装置の詳細
図である。
図である。
【図3】本発明の実施の形態例にかかる燃焼装置におけ
る燃焼号数とダンパの開閉と送風ファンの回転数との関
係を示す図である。
る燃焼号数とダンパの開閉と送風ファンの回転数との関
係を示す図である。
【図4】燃焼運転中におけるダンパの開閉制御と送風フ
ァンの回転数制御を行う制御フロー図である。
ァンの回転数制御を行う制御フロー図である。
A 燃焼装置 10 熱交換缶体 20 気化器 30 バーナ 40 燃料供給手段 50 送風器 51 送風ファン 60 ダンパ 70 給湯用回路 80 風呂追い焚き用回路 90 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 宏和 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K003 JA04 JA06 KA05 KB02 KB03 LA05 LA10 NA02
Claims (7)
- 【請求項1】 バーナと、該バーナへ燃料を供給する手
段と、前記バーナへ空気を供給するための送風器と、該
送風器からの送風途中に配置されて空気の通風度合いを
制御するダンパとを少なくとも有し、燃焼運転中におい
て、燃焼熱量が一定の切り換え基準値以上になると前記
ダンパの通風度合いを大に切り換えると共に切り換え基
準値未満になるとダンパの通風度合いを小に切り換え、
且つ燃焼熱量とダンパの通風度合いの大、小に応じて前
記送風器の風量を増減調整して、前記燃焼熱量に対応す
る必要空気量をバーナに供給するようにした燃焼装置で
あって、 燃焼熱量が前記切り換え基準値以上に増加した場合に
は、少なくともダンパの通風度合いを元の小から一旦切
り換え途中位置に切り換えて一定時間保持した後に更に
大の位置に切り換えるように制御するコントローラを設
けたことを特徴とする燃焼装置。 - 【請求項2】 燃焼熱量が切り換え基準値以上に増加し
た場合には、送風器の風量をダンパの通風度合いが大の
場合における燃焼熱量に対応した風量になるように指令
すると共にダンパの通風度合いを元の小から一旦切り換
え途中位置に切り換え、更に一定時間経過後にダンパの
通風度合いを大に切り換えるように制御するコントロー
ラを設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃焼装
置。 - 【請求項3】 燃焼熱量が切り換え基準値以上に増加し
た場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが
大の場合における前記切り換え基準値に対応した風量に
なるように指令すると共にダンパの通風度合いを元の小
から一旦切り換え途中位置に切り換え、更に一定時間経
過後に送風器の風量を通風度合いが大の場合における燃
焼熱量に対応する風量になるように指令すると共にダン
パの通風度合いを大に切り換えるように制御するコント
ローラを設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃焼
装置。 - 【請求項4】 燃焼熱量が切り換え基準値以上に増加し
た場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが
大の場合における前記切り換え基準値に対応した風量に
なるように指令すると共にダンパの通風度合いを元の小
から一旦切り換え途中位置に切り換え、更に前記送風器
の風量が一定風量以下になった時点で送風器の風量を通
風度合いが大の場合における燃焼熱量に対応する風量に
なるように指令すると共にダンパの通風度合いを大に切
り換えるように制御するコントローラを設けたことを特
徴とする請求項1に記載の燃焼装置。 - 【請求項5】 燃焼熱量が切り換え基準値未満に低下し
た場合には、送風器の風量を一旦ダンパの通風度合いが
大の場合における前記切り換え基準値に対応した風量に
なるように指令すると共にダンパの通風度合いを元の大
から通風度合いが小の位置に切り換え、更に一定時間後
に送風器の風量を通風度合いが小における燃焼熱量に対
応する風量になるように指令するコントローラを設けた
ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の燃焼装
置。 - 【請求項6】 切り換え基準値は、燃焼熱量が増加する
場合の切り換え基準値の方を燃焼熱量が低下する場合の
切り換え基準値よりも大きくすることで、両切り換え基
準値間にヒステリシスを設けていることを特徴とする請
求項1〜5の何れかに記載の燃焼装置。 - 【請求項7】 瞬間加熱式給湯装置における水加熱用に
用いられることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記
載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19657198A JP3570228B2 (ja) | 1998-06-25 | 1998-06-25 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19657198A JP3570228B2 (ja) | 1998-06-25 | 1998-06-25 | 燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000018574A true JP2000018574A (ja) | 2000-01-18 |
JP3570228B2 JP3570228B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=16359963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19657198A Expired - Fee Related JP3570228B2 (ja) | 1998-06-25 | 1998-06-25 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3570228B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-25 JP JP19657198A patent/JP3570228B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3570228B2 (ja) | 2004-09-29 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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