JP2000018494A - 液体窒素供給装置 - Google Patents

液体窒素供給装置

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JP2000018494A
JP2000018494A JP10196636A JP19663698A JP2000018494A JP 2000018494 A JP2000018494 A JP 2000018494A JP 10196636 A JP10196636 A JP 10196636A JP 19663698 A JP19663698 A JP 19663698A JP 2000018494 A JP2000018494 A JP 2000018494A
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勇 相良
Yasuharu Kamioka
泰晴 上岡
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Taiyo Toyo Sanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容器内の圧力コントロールも容易でかつ安全
性も高い液体窒素供給装置を提供する。 【解決手段】 液体窒素容器内の液体窒素を加熱して蒸
発させることにより容器内を加圧するためのヒータ31
と容器内の液体窒素の液位を監視するための液面センサ
33H,33M,33Lとを組込んだ軸状部材35が、
基台を貫通して液体窒素容器内に挿入されるように取付
けられ、さらに前記軸状部材の基台上面側端部には制御
部および表示部を備えたコントローラ49が取付けら
れ、また前記基台には液体窒素容器内の上部空間に連通
する連通路が貫通形成されて、この連通路には圧力計お
よび窒素ガス放出用電磁弁45が接続されている。さら
に、前記窒素ガス放出用電磁弁が、前記圧力計によって
監視される液体窒素容器内の圧力に応じて前記制御部に
より制御されて作動するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は各種分析機器その
ほか各種の低温実験設備などで使用される液体窒素を自
動的に供給するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種分析機器やそのほか各種の低温実験
設備では、液体窒素を冷媒として使用することが多い。
このような分析機器等に液体窒素を液体窒素容器から供
給する方法としては、従来は、次のような方法が広く採
用されている。すなわち、液体窒素を収容した真空断熱
構造の液体窒素容器にガス導入治具を取付けるととも
に、液体窒素容器内の液体窒素を使用箇所へ導くための
液体窒素導出管を液体窒素容器内に挿入し、前記ガス導
入治具と高圧窒素ガス容器とを配管で接続して、高圧窒
素ガス容器から減圧弁等により所定の圧力に減圧した窒
素ガスを液体窒素容器内に導入し、その窒素ガスにより
液体窒素容器内の圧力を高めて、その圧力により前記導
出管を介して液体窒素容器内の液体窒素を導出させ、分
析機器等の使用箇所へ供給する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来の液
体窒素供給方法では、次のような問題があった。
【0004】すなわち、液体窒素の供給を開始するにあ
たっては、液体窒素容器にガス導入治具を取付け、さら
にそのガス導入治具と高圧窒素ガス容器とを配管で接続
しなければならないが、これらの作業にはかなりの手間
と時間を要しているのが実情である。また液体窒素の供
給中においては、高圧ガス容器からの窒素ガスの圧力を
常に液体窒素容器内に加えておかなければならないた
め、液体窒素容器と高圧窒素ガス容器との配管接続はそ
のまま維持しておく必要があり、そのため大きなスペー
スを必要とするという問題があり、また操作員が誤って
配管に引掛ってしまうおそれもあった。そしてまた液体
窒素容器が空に近い状態となって新たに液体窒素を液体
窒素容器内に補給する際には、改めて配管を取外す必要
があるという面倒もあった。
【0005】さらに従来の方法においては、液体窒素供
給中における液体窒素容器内の液体窒素残量を確認する
ことができないため、液体窒素容器内が空に近い状態と
なる時点を正確に把握することができず、そのため液体
窒素の供給を行なっている時間あるいは分析機器等の使
用箇所での液体窒素使用量などから空に近い状態となっ
たことを推測して、液体窒素容器への液体窒素の補給を
行なっているが、この場合、容器内に大量の液体窒素が
残っていればその液体窒素が無駄にロスされてしまう問
題があり、逆に液体窒素容器内が完全に空になってしま
えば、使用箇所の分析機器等に異常や不都合が生じてし
まうおそれがある。
【0006】そしてまた従来は、液体窒素容器内の圧力
は直接的には計測されておらず、容器内へ窒素ガスを導
入する際の圧力を窒素ガス導入側の減圧弁の設定圧力に
より推測しているに過ぎない。しかるに実際の容器内圧
力は、容器からの液体窒素吐出流量などにより減圧弁の
設定圧力とは異なってくるから、容器内の圧力の正確な
コントロールは困難と言わざるを得ず、そのため液体窒
素容器内圧の異常な上昇によって不測の事態を招いた
り、また使用箇所への液体窒素供給量が変化して分析機
器等に不都合を招いたりするおそれがあった。また特に
液体窒素容器内へ新たに液体窒素を補給しようとする際
に、内圧が残ったままガス導入治具を取外して液体窒素
容器を開放すれば、急激な圧力減少によって容器内に残
っている液体窒素が沸騰して液体窒素が容器から外部へ
急激に飛散し、操作員に危険を及ぼすおそれがあるが、
従来は補給時にも液体窒素容器の残圧を確認することが
できないため、前述のような危険の発生を確実に回避す
ることはできず、安全上の問題があった。
【0007】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、前述の諸問題を解決し得る液体窒素供給装置
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、請求項1の液体窒素供給装置は、真空断熱さ
れた液体窒素容器の上端の開口部に、その開口部を閉塞
するように着脱可能に取付けられる基台を有し、その基
台には、下部が液体窒素容器内に挿入されて容器内の液
体窒素を外部へ導出するための液体窒素導出管が取付け
られ、かつ前記基台には、液体窒素容器内の液体窒素を
加熱して蒸発させることにより容器内を加圧するための
ヒータと容器内の液体窒素の液位を監視するための液面
センサとを組込んだ軸状部材が、基台を貫通して液体窒
素容器内に挿入されるように取付けられ、さらに前記軸
状部材の基台上面側端部には制御部および表示部を備え
たコントローラが取付けられ、また前記基台には液体窒
素容器内の上部空間に連通する連通路が貫通形成され
て、この連通路には圧力計および窒素ガス放出用電磁弁
が接続されているものとした。
【0009】このような液体窒素供給装置においては、
液体窒素を液体窒素容器内に収容した状態で、軸状部材
に組込まれた加圧用ヒータを作動させれば、液体窒素が
温度上昇して容器内液面から気化し、容器内の上部空間
の圧力が高まる。この圧力によって容器内の液体窒素が
液体窒素導出管へ押し出され、分析機器等の使用箇所へ
供給される。したがって高圧窒素ガス容器を配管および
ガス導入治具を介して液体窒素容器に接続している従来
技術の場合とは異なり、液体窒素容器内加圧のための配
管を全く必要としないことになる。そして加圧用ヒータ
と液面計は基台に取付けられた軸状部材に組込まれ、ま
た制御部および表示部を備えたコントローラも軸状部材
を介して基台に取付けられており、さらに圧力計および
窒素ガス放出用電磁弁も基台内の通路を介して基台部分
に取付けられていることになるから、これらは全体とし
て一体化されていることになる。したがってこのように
一体化された液体供給装置を液体窒素容器の開口部に取
付け、取外しするだけで容易に液体窒素供給開始作業や
容器に対する液体窒素の補給作業を行なうことができ
る。
【0010】ここで、液体窒素容器内の液位は加圧用ヒ
ータとともに軸状部材に組込まれた液面センサによって
常時監視されるから、容器内の液体窒素の残量が少なく
なった時にはそれを確実に検出して液体窒素の補給を行
なうことができる。また液体窒素容器内の圧力も圧力計
によって直接かつ常時監視されるから、容器内の圧力を
適切にコントロールし、異常に内圧が高まって不測の事
態が生じることを防止することができ、また異常に内圧
が下がって液体窒素使用箇所の分析機器等に不都合を生
じさせることを防止できる。そして特に液体窒素補給の
開始に先立って、その時点での液体窒素容器内の圧力を
知ることができるため、内圧が充分に下がったことを確
認してから補給作業を開始することができる。
【0011】また請求項2の発明の液体窒素供給装置
は、請求項1に記載の液体窒素供給装置において、前記
窒素ガス放出用電磁弁が、前記圧力計によって監視され
る液体窒素容器内の圧力に応じて前記制御部により制御
されて作動するように構成されており、かつその窒素ガ
ス放出用電磁弁は、容器内の圧力が相対的に低圧の第1
の設定圧力を越えたときに弁開放を行なうための第1段
目の接点と、容器内の圧力が相対的に高圧の第2の設定
圧力を越えたときに弁開放を行なうための第2段目の接
点とを有しており、第1の設定圧力を越えて窒素ガス放
出用電磁弁が開放された後には容器内の圧力が第1の設
定圧力より低いある値に下がったときに窒素ガス放出用
電磁弁が閉止されるように、また第2の設定圧力を越え
て窒素ガス放出用電磁弁が開放された後には容器内の圧
力が実質的に大気圧まで下がった状態でリセット操作部
を操作することにより窒素ガス放出用電磁弁が閉止され
るように構成されているものである。
【0012】このような請求項2の発明の液体窒素供給
装置においては、圧力計によって監視される液体窒素容
器内の圧力が第1の設定圧力を越えれば第1段目の接点
に加えられる制御部からの信号によって窒素ガス放出用
電磁弁が開放され、これによって液体窒素容器内圧力が
下がり、第1の設定圧力よりも低い予め定めた圧力値以
下となれば再び窒素ガス放出用電磁弁が閉止されるか
ら、常に液体窒素容器内の圧力を第1の設定圧力よりも
低い適正値に抑えることができる。一方、何かの異常
時、例えば第1段目の接点に加えられる信号により窒素
ガス放出用電磁弁が作動しなかった場合などにおいて、
液体窒素容器内の圧力が第2の設定圧力を越えてしまっ
た場合でも、第2の設定圧力に達すれば、第2段目の接
点に加えられる制御部からの信号によって窒素ガス放出
用電磁弁の開放動作が行なわれる。そしてこの場合はそ
の後に液体窒素容器内の圧力が実質的に大気圧に等しい
圧力まで下がったことが確認された状態でリセット操作
部を操作しない限りは、窒素ガス放出用電磁弁が再び閉
止されることはない。したがって液体窒素容器内の圧力
が第1の設定圧力よりも低い適正な圧力を保っている間
は窒素ガス放出用電磁弁が作動せずに液体窒素供給動作
を継続し、また液体窒素容器内の圧力が第1の設定圧力
を越えたがその圧力が第2の設定圧力よりも低い圧力の
場合は窒素ガス放出用電磁弁の開放とその後の圧力低下
に伴なう自動閉止により液体窒素容器内圧力を適正値に
戻しながら、その間も液体窒素供給動作を継続すること
ができる。一方、液体窒素容器内の圧力が第2の設定圧
力を越えることは、何らかの異常が発生したことを意味
するが、その場合は窒素ガス放出用電磁弁が開放された
後には、容器内の圧力が安全な大気圧付近に戻ってから
リセット操作部を操作しない限りは窒素ガス放出用電磁
弁が閉止されないから、液体窒素容器の状態を常に安全
な状態に保つことができ、異常の点検などの作業を安全
に行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
【0014】
【実施例】図1〜図3にこの発明の一実施例の液体窒素
供給装置を液体窒素容器に取付けた状況を示す。
【0015】図1〜図3において、液体窒素容器21は
従来装置のものと同様に内外2重壁とされて周囲に真空
断熱層21Aが形成されている。そして液体窒素容器2
1の上端のネック部21Bの内側には開口部21Cが形
成されている。また液体窒素容器21の上部におけるネ
ック部21Bよりも外側の位置には複数の把手部21D
が取付けられている。
【0016】液体窒素容器21の開口部21Cにはこの
発明で特徴とする液体窒素供給装置本体23が取付けら
れている。この液体窒素供給装置本体23は、液体窒素
容器21の開口部21Cにゴム等の弾性材料からなる中
空円筒状のクッション部材25を介して嵌め込まれる基
台27を有している。この基台27は、全体として円筒
状をなすものであって、下面が開放された中空円筒体2
7Aの下部内側に栓体27Bを嵌合固定した構成とさ
れ、その栓体27Bの部分にはこれを上下に貫通する貫
通孔27Cが形成され、この貫通孔27Cによって中空
円筒体27Aの上部の中空空間27Dが液体窒素容器2
1内の上部空間と連通している。さらに基台27の上下
方向中間部には外周方向へ突出するフランジ部28が固
定して設けられており、このフランジ部28には複数の
スプリング30の各一方の端部が取付けられ、かつ各ス
プリング30の他方の端部は前記液体窒素容器21の把
手部21Dに係脱可能に引掛けられるようになってい
る。
【0017】さらに前記基台27には、これを貫通する
ように液体窒素導出管29と、後述する加圧用ヒータ3
1および液面センサ33H,33M,33Lを一体に組
込んだ軸状部材35とが取付けられている。前記液体窒
素導出管29は、液体窒素容器21内の液体窒素37を
導出するためのもので、その下端が液体窒素容器21の
底面近くまで垂下されており、一方その上部は基台27
の側方へ突出している。また軸状部材35は、基台27
を上下に貫通して、上端は基台27の上方へ突出し、ま
た下部は液体窒素容器21の底面近くまで垂下されてい
る。そしてその軸状部材35の下端部には加圧用ヒータ
31が設けられており、また軸状部材35の液体窒素容
器21内における上段、中段、下段の3箇所に液面セン
サ33H,33M,33Lが設けられている。
【0018】前記加圧用ヒータ31は、通常は電熱ヒー
タからなるものであり、液体窒素容器21内の液体窒素
を加熱してその液面から蒸発させ、これにより液体窒素
容器21内の液面上の空間(窒素ガス占有部分)の圧力
を高めるためのものである。一方液面センサ33H,3
3M,33Lは、それぞれの位置が液体窒素の液面下で
あるかまたは液面上であるかを判別してデジタル信号を
発生するものであれば良く、その具体的構成は任意であ
るが、この発明の場合、後述するように液体窒素温度を
検出する温度センサによって構成することが望ましい。
【0019】さらに基台27の上部からは側方へ中空管
体41,43が突出しており、一方の中空管体41には
窒素ガス放出用電磁弁45が、他方の中空管体43には
安全弁(圧力逃がし弁)47が取付けられている。ここ
で、基台27の下部の栓体27Bに形成された貫通孔2
7Cおよび基台27の上部の中空空間27Dおよび中空
管体41,43は、液体窒素容器21内の上部空間を窒
素ガス放出用電磁弁45、安全弁47に連通させるため
の連通路を構成している。なお前記窒素ガス放出用電磁
弁45は、常開型(電源OFF時に開放状態となる)も
のであり、また容器21内の圧力が相対的に低圧の第1
の設定圧力(後述するP2 )を越えたときに弁開放を行
なうための第1段目の接点と、容器21内の圧力が相対
的に高圧の第2の設定圧力(後述するP3 )を越えたと
きに弁開放を行なうための第2段目の接点とを備えてい
る。
【0020】一方前記軸状部材35の上端には、図示し
ない制御部および表示部51を備えた筐体状のコントロ
ーラ49が取付けられており、またこのコントローラ4
9内には図示しない圧力計が配設されている。なおこの
圧力計は、軸状部材35の上部の内側中空部分(図示せ
ず)を介して、液体窒素容器21の上部空間に連通して
いる。したがってこの圧力計は、液体窒素容器21の内
圧(液面より上方の上部空間の圧力)を直接計測するこ
とになる。またコントローラ49に内蔵されている制御
部は、前記圧力計によって監視される液体窒素容器21
の内圧および液面センサ33H,33M,33Lによっ
て監視される液体窒素容器内の液位に応じて、加圧用ヒ
ータ31および窒素ガス放出用電磁弁45の動作を制御
し、また表示部51に現在の状況等を表示させる機能を
有している。表示部51は、液位表示部51Aと、内圧
表示部51B、窒素ガス放出表示部51Cおよび加圧表
示部51Dとを有している。
【0021】以上のような図1〜図3に示される実施例
の液体窒素供給装置を用いて分析機器等の液体窒素使用
箇所へ液体窒素を供給するにあたっては、予め液体窒素
を液体窒素供給容器21内に注入しておき、液体窒素供
給装置本体23を液体窒素容器21の開口部21Cに取
付ける。すなわち、液体窒素導出管29および軸状部材
35の部分を液体窒素容器21内に差し込んで、クッシ
ョン部材25を介して基台27を液体窒素容器21の開
口部21Cに嵌め込む。そこで各スプリング30の先端
を液体窒素容器21の把手部21Dに引掛ける。このよ
うにして液体窒素容器供給装置本体23を液体窒素容器
21上にセットした状態で電源を投入し、加圧スイッチ
(通常は加圧表示部51Dと兼ねたもの)を操作して窒
素ガス放出用電磁弁45を閉止させる。この状態で加圧
用ヒータ31に通電して、液体窒素容器21内の液体窒
素を加熱すれば、液体窒素がその液面から蒸発して、液
面上の空間の圧力が高まり、その圧力によって液体窒素
容器21内の液体窒素が液体窒素導出管29へ押し出さ
れ、分析機器等の使用箇所へ供給される。
【0022】このようにして液体窒素容器21内を加圧
して液体窒素を導出している間、液体窒素容器21内の
圧力(液面上の上部空間の圧力)が圧力計によって監視
されるとともに、液位が液面センサ33H,33M,3
3Lによって上段、中段、下段の3点で監視され、その
監視結果に基いてコントローラ49内の制御部が加圧用
ヒータ31および窒素ガス放出用電磁弁45を制御す
る。
【0023】具体的には、液体窒素容器21内の液体窒
素が減少して、液面センサ33H,33M,33Lのう
ちの最下段の液面センサ33Lの位置に液面が至れば、
加圧用ヒータ31への通電を停止させ、加圧用ヒータ3
1による液体窒素の加熱を停止させることにより液体窒
素容器21内の加圧を停止させる。この後、液体窒素補
給作業を行なう場合は、窒素ガス放出用電磁弁45を開
放して液体窒素容器21内の圧力を下げ、実質的に大気
圧まで低下したことが圧力計によって確認されれば、液
体窒素供給装置本体23を液体窒素容器21から取外
す。この取外しは、スプリング30を液体窒素容器21
の把手部21Dから外し、基台27を液体窒素容器21
の開口部21Cから引き抜けば良い。このようにして液
体窒素容器21を開放した後、新たな液体窒素の補給を
行なえば良い。
【0024】上述のように液体窒素容器21内の液面を
監視して液体窒素容器21内が完全に空になる前に補給
作業を行なうことができるから、空になったまま供給動
作を継続して分析機器などの使用箇所に悪影響を及ぼす
ことがなく、また補給時には液体窒素容器21内の圧力
が実質的に大気圧に下がったことを確認してから液体窒
素容器21を開放させるため、その開放時に残っていた
液体窒素が噴出してしまうことを有効に防止でき、さら
に、補給のための装置の取外しも前述のようにスプリン
グ30の取外しと基台27の抜き取りだけで極めて簡単
かつ容易に行なうことができる。
【0025】一方、加圧用ヒータ31を作動させて加圧
している間に、液体窒素容器21内の圧力が高まって圧
力計により監視される圧力が予め定めたある圧力P1
(例えば0.3kg/cm2 )に達すれば、加圧用ヒー
タ31への通電を停止させて、液体窒素容器21内の加
圧を停止させる。その後液体窒素容器21内の圧力が低
下して、予め定めた圧力P0 (但しP1 >P0 ;例えば
0.2kg/cm2 )に達すれば、再び加圧用ヒータ3
1を通電させて、液体窒素容器21内の加圧を再開させ
る。但し、圧力P1 に達して加圧用ヒータ31への通電
を停止しても、直ちには内圧は下がらず、若干の間は上
昇し続けるのが通常である。そこで内圧がP2 (但しP
1 <P2 ;例えば0.4kg/cm2 )に達したことを
圧力計が検出すれば、その信号が制御部から窒素ガス放
出用電磁弁45の第1段目接点に与えられ、その電磁弁
45を開放させる。これにより内圧が急激に低下する。
そして内圧がP1 ′(但しP1 ′は、P1 と等しいかま
たはそれに近い値)の圧力に低下した段階で、窒素ガス
放出用電磁弁45を閉止させる。
【0026】このようにして、液体窒素容器21内の圧
力を圧力計により監視しつつ加圧用ヒータ31および窒
素ガス放出用電磁弁45の動作を制御することにより、
液体窒素容器21内の圧力をある範囲内(P0 〜P2 )
に維持することができる。
【0027】さらに信号の異常により圧力P2 で窒素ガ
ス放出用電磁弁45が開放されなかった場合、圧力P2
を越えて内圧が上昇することがあり、この場合内圧が圧
力P3 (但しP2 <P3 ;例えば0.5kg/mm2
に達すれば、圧力計からの信号が窒素ガス放出用電磁弁
45の第2段目接点に与えられ、その電磁弁45を開放
させる。このようにして圧力P3 で第2段目接点への信
号により窒素ガス放出用電磁弁45が開放された場合に
は、その後は内圧が低下しても電磁弁45が自動閉止さ
れないようになっている。すなわち圧力計により液体窒
素容器21の内圧が実質的に大気圧まで下がったことが
確認された状態で図示しないリセット用押し釦スイッチ
等のリセット操作部を操作することによって、はじめて
窒素ガス放出用電磁弁45を閉止することが可能とな
る。
【0028】なお安全弁47は、例えば窒素ガス放出用
電磁弁45の第2の設定圧力P3 と同じ圧力、あるいは
それより若干低くかつ第1の設定圧力P2 よりも高い圧
力、例えば0.45kg/cm2 で開放されるように設
定されており、したがって通常は安全弁47が何らかの
異常により開放されなくてその安全弁47の設定圧力を
越えて内圧が上昇した場合でも、窒素ガス放出用電磁弁
45が第2の設定圧力P3 で開放されることになる。
【0029】さらに、液体窒素容器21の内圧が圧力P
3 を越えて異常に上昇した場合、その内圧により液体窒
素容器21の開口部21Cを閉じている液体窒素供給装
置本体23の基台27が押し上げられ、スプリング30
の付勢力に抗して基台27が開口部21Cから外れ、液
体窒素容器21が大気圧に開放される。すなわち、基台
27をボルトなどによって完全に固定せず、スプリンリ
グ30で押えておくことにより、異常な内圧上昇時にそ
の内圧により基台27を開口部21Cから抜け出させ
て、液体窒素容器21内を大気圧に開放することができ
るから、異常な内圧上昇による容器の破裂等の不測の事
態の発生防止することができる。このように実施例の液
体窒素供給装置においては、内圧上昇に対して2重、3
重の安全策が講じられているのである。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明の液体窒素供給装置にお
いては、加圧用ヒータを作動させれば容器内の上部空間
の圧力が高まって容器内の液体窒素が液体窒素導出管へ
押し出され、分析機器等の使用箇所へ供給されるから、
液体窒素容器内加圧のための配管を全く必要とせず、し
かも全体として一体化された装置として液体窒素容器の
開口部に取付けられるから、液体窒素供給作業や液体窒
素補給作業を簡単かつ容易に行なうことができ、また従
来よりも省スペース化を図ることができる。また液体窒
素容器内の液位は常時監視されるから、液体窒素容器内
の液体窒素の残量が少なくなった時にはそれを確実に検
出して液体窒素の補給を行なうことができ、したがって
残量が完全に零となってしまって分析機器等の使用箇所
で不都合が生じることを未然に防止でき、また逆に大量
に液体窒素を残した状態で補給作業のために容器を開放
させることによる液体窒素の無駄な消費が生じることを
抑えることができる。さらに、液体窒素容器内の圧力も
直接かつ常時監視されるから、液体窒素容器内の圧力を
適切にコントロールし、異常に内圧が高まって不測の事
態が生じることを防止することができ、また異常に内圧
が下がって液体窒素使用箇所の分析機器等に不都合を生
じさせることを防止できる。そして特に液体窒素補給開
始に先立って、液体窒素容器内の圧力を計測することが
できるため、内圧が充分に下がったことを確認してから
補給作業を開始することができ、したがって補給作業開
始時における安全性を充分に確保することができる。
【0031】また請求項2の発明の液体窒素供給装置に
おいては、常に液体窒素容器内の圧力を第1の設定圧力
よりも低い適正値に抑えることができ、その一方では、
何かの異常時、例えば第1段目の接点に加えられる信号
により窒素ガス放出用電磁弁が作動しなかった場合など
において、液体窒素容器内の圧力が第1の設定圧力を越
えてしまった場合でも、第2の設定圧力に達すれば再び
窒素ガス放出用電磁弁の開放動作を行なうから、容器内
の内圧の異常な上昇を確実に防止することができ、しか
もこの後には、液体窒素容器内の圧力が実質的に大気圧
に等しい圧力まで下がったことが確認された状態でリセ
ット操作部を操作しない限りは、窒素ガス放出用電磁弁
が閉止されることはないから、液体窒素容器の状態を常
に安全な状態に保って、異常の点検などの作業を安全に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の液体窒素供給装置の全体
構成を示す縦断正面図である。
【図2】図1のII−II線における拡大横断平面図で
ある。
【図3】図2のIII−III線における縦断側面図で
ある。
【符号の説明】
21 液体窒素容器 21C 開口部 21D 把手部 23 液体窒素供給装置本体 27 基台 30 スプリング 31 加圧用ヒータ 33H,33M,33L 液面センサ 35 軸状部材 37 液体窒素 45 窒素ガス放出用電磁弁 47 安全弁 49 コントローラ(制御部および圧力計内蔵) 51 表示部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空断熱された液体窒素容器の上端の開
    口部に、その開口部を閉塞するように着脱可能に取付け
    られる基台を有し、その基台には、下部が液体窒素容器
    内に挿入されて容器内の液体窒素を外部へ導出するため
    の液体窒素導出管が取付けられ、かつ前記基台には、液
    体窒素容器内の液体窒素を加熱して蒸発させることによ
    り容器内を加圧するためのヒータと容器内の液体窒素の
    液位を監視するための液面センサとを組込んだ軸状部材
    が、基台を貫通して液体窒素容器内に挿入されるように
    取付けられ、さらに前記軸状部材の基台上面側端部には
    制御部および表示部を備えたコントローラが取付けら
    れ、また前記基台には液体窒素容器内の上部空間に連通
    する連通路が貫通形成されて、この連通路には圧力計お
    よび窒素ガス放出用電磁弁が接続されている、液体窒素
    供給装置。
  2. 【請求項2】 前記窒素ガス放出用電磁弁が、前記圧力
    計によって監視される液体窒素容器内の圧力に応じて前
    記制御部により制御されて作動するように構成されてお
    り、かつその窒素ガス放出用電磁弁は、容器内の圧力が
    相対的に低圧の第1の設定圧力を越えたときに弁開放を
    行なうための第1段目の接点と、容器内の圧力が相対的
    に高圧の第2の設定圧力を越えたときに弁開放を行なう
    ための第2段目の接点とを有しており、第1の設定圧力
    を越えて窒素ガス放出用電磁弁が開放された後には容器
    内の圧力が第1の設定圧力より低いある値に下がったと
    きに窒素ガス放出用電磁弁が閉止されるように、また第
    2の設定圧力を越えて窒素ガス放出用電磁弁が開放され
    た後には容器内の圧力が実質的に大気圧まで下がった状
    態でリセット操作部を操作することにより窒素ガス放出
    用電磁弁が閉止されるように構成されている、請求項1
    に記載の液体窒素供給装置。
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