JP2000018289A - リターンスプリングリテーナの取付け構造 - Google Patents

リターンスプリングリテーナの取付け構造

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JP2000018289A
JP2000018289A JP18446098A JP18446098A JP2000018289A JP 2000018289 A JP2000018289 A JP 2000018289A JP 18446098 A JP18446098 A JP 18446098A JP 18446098 A JP18446098 A JP 18446098A JP 2000018289 A JP2000018289 A JP 2000018289A
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piston
return spring
retainer
oil pump
transmission
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JP18446098A
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Takeo Yoshida
武雄 吉田
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Original Assignee
JATCO Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速機の径方向寸法を増大させることなく、
オイルポンプをトランスミッションケースに取り付ける
際にリング状シール部材が破損するのを防止すると共
に、オイルポンプが傾いて組み付けられないようにす
る。 【解決手段】 後進ブレーキ7の係合・離脱を行うピス
トン42が収容されてトランスミッションケース1、前
進クラッチ6のクラッチドラム18及び入力軸2にリン
グ状シール部材50,51,52を介して組み付けられ
るオイルポンプ5のピストン42を元の位置に復帰させ
るリターンスプリング43のリテーナ54の取付け構造
であって、予めリターンスプリング43をオイルポンプ
5の組付け完了時の長さに圧縮し、この状態でリテーナ
54をスナップリング58によってピストン42に仮止
めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機、特にピス
トン収容部材とリターンスプリングのリテーナを係止す
る部材とが別々に設けられた変速機の組付けに好適なリ
ターンスプリングリテーナの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリターンスプリングリテーナの取
付け構造としては、例えば特開平9−317837号公
報に記載の構造が知られている。この構造は、トロイダ
ル型無段変速機のオイルポンプに前後進切換機構の後進
ブレーキの係合・離脱を行うピストンが収容されてお
り、該ピストンとトランスミッションケースの内周壁に
設けられた段差部によって後進ブレーキ側への移動が規
制されたスプリングリテーナとの間に後進ブレーキの押
圧解除時にピストンを元の位置に復帰させるリターンス
プリングが配置されている。
【0003】そして、オイルポンプをトランスミッショ
ンケースの端部に取り付ける際には、リターンスプリン
グが自由長さの状態でリテーナをトランスミッションケ
ースの内周壁に設けられた段差部に当接させ、この状態
でオイルポンプをリターンスプリングの付勢力に抗して
押し込んで該オイルポンプをトランスミッションケース
の端部に複数のボルトを介して取り付けるようにしてい
る。
【0004】取り付け状態においては、オイルポンプは
トランスミッションケースに組み付けられるのは勿論の
こと、予めトランスミッションケース内の所定位置に組
付けられた前後進切換機構のクラッチドラムや入力軸に
も同時に組み付けられるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、組付け状態
においては、オイルポンプとトランスミッションケース
との間、オイルポンプとクラッチドラムとの間及びオイ
ルポンプと入力軸との間にはそれぞれリング状シール部
材が介在されているため、オイルポンプの挿入時にシー
ル部材がドラム端面やケース端面等に引っ掛かる恐れが
ある。
【0006】そして、シール部材が引っ掛かった状態で
押し込んでも、その反力がリターンスプリングの反力な
のかシール部材の引っ掛かりによる反力なのかを判別す
ることができず、強引に押し込んでしまいシール部材が
破損するという不都合が生じてしまう。
【0007】また、オイルポンプの組付け時には、該オ
イルポンプはリターンスプリングの反力を常に受けるた
め、複数のボルトを順番に締めつけてオイルポンプをト
ランスミッションケースの端部に取り付ける際に、該オ
イルポンプが傾いて組み付けられるという不都合があ
る。
【0008】なお、オイルポンプからトランスミッショ
ンケース側に延設部材を延在させ、この延設部材に設け
た突起でリテーナを保持することにより、オイルポンプ
の組付け時にリターンスプリングの反力を受けないよう
にすることが考えられるが、このようにするとオイルポ
ンプの外径が大きくなって変速機の径方向の寸法が大き
くなってしまい、特に、オイルポンプの外径寸法の規制
からリテーナをトランスミッションケースに設けた段差
部で保持するタイプのトロイダル型無段変速機の場合に
おいては、設計変更等に多大の手間を要するという別の
問題が発生する。
【0009】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、変速機の径方向の寸法を増大させず
に、ピストン収容部材を他の部材に組付ける際にシール
部材が破損するのを防止することができると共に、ピス
トン収容部材が傾いて組み付けられることがないように
することができるリターンスプリングリテーナの取付け
構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に係るリターンスプリングリテーナの取
付け構造は、変速機の摩擦締結要素の係合・離脱を行う
ピストン部材が収容されて他の部材にシール部材を介し
て組み付けられるピストン収容部材の前記ピストン部材
を元の位置に復帰させるリターンスプリングのリテーナ
の取付け構造であって、予め前記リターンスプリングを
前記シール部材が前記他の部材に挿入される所定長さ以
下まで圧縮し、この状態で前記リテーナを前記ピストン
に仮止めしたことを特徴とする。
【0011】請求項2に係るリターンスプリングリテー
ナの取付け構造は、請求項1において、前記ピストン部
材の内周側に形成された溝にスナップリングを取り付け
ることにより、前記リテーナを前記ピストン部材に仮止
めしたことを特徴とする。
【0012】請求項3に係るリターンスプリングリテー
ナの取付け構造は、請求項1又は2において、前記所定
長さは前記ピストン収容部材の略組付け完了時の長さで
あることを特徴とする。
【0013】請求項4に係るリターンスプリングリテー
ナの取付け構造は、請求項1〜3のいずれか一項におい
て、前記ピストン収容部材がトランスミッションケース
の端部に複数のボルトを介して取り付けられるオイルポ
ンプであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図1〜図7を参照して説明する。図1は本発明の実施
の形態の一例であるトロイダル型無段自動変速機のリタ
ーンスプリングリテーナの取付け構造を説明するための
要部断面図、図2はピストンの平面図、図3は図2のI
II−III線断面図、図4はリテーナの平面図、図5
は図4のV−V線断面図、図6はピストン部材にリテー
ナを仮止めした状態を示す断面図、図7は図6の部分的
拡大断面図である。
【0015】図1に示すように、トランスミッションケ
ース1内には、回転駆動源に連結された入力軸2と、該
入力軸2の右側に同心に連結される回転軸3とが配置さ
れ、入力軸2側には、トランスミッションケース1の軸
方向の端部に複数の取付ボルト4を介して取り付けられ
たオイルポンプ(ピストン収容部材)5と、該オイルポ
ンプ5の右側に隣接配置されて前進クラッチ6及び後進
ブレーキ(摩擦締結要素)7の操作により遊星歯車機構
8を介して図示しないトロイダル変速機構に対する前後
進の切換えを行う前後進切換機構9とが配設され、回転
軸3側には、前記トロイダル変速機構が配設されてい
る。
【0016】両軸2,3間には、入力軸2にブッシュ1
2を介して回転自在に支持されて前後進切換機構9の遊
星歯車機構8を構成するサンギヤ13と、このサンギヤ
13に設けられた爪部13aに係合し且つ回転軸3に回
転自在に支持されたローディングカム14と、このロー
ディングカム14に係合ローラ15を介して連結され且
つ回転軸3にボールスプライン16を介して支持された
トロイダル変速機構の入力ディスク17とが介在されて
いる。入力軸2からの回転力は前後進切換機構9を介し
てサンギヤ13の爪部13aからローディングカム1
4、係合ローラ15、入力ディスク17及びボールスプ
ライン16を順次経由して回転軸3に伝達されるように
なっている。
【0017】ローディングカム14及び入力ディスク1
7の対向面には係合ローラ15が係合する波状のカム面
がそれぞれ形成されており、ローディングカム14と入
力ディスク17との間に供給された潤滑油により、係合
ローラ15によるカム面のリードによるトルクに比例し
た推力に加えて、油圧に比例した回転軸3ひいてはトロ
イダル変速機構の入力軸2側への推力(移動力)を調整
可能にしている。
【0018】前後進切換機構9は、前進クラッチ6、後
進ブレーキ7及び遊星歯車機構8によって構成されてお
り、前進クラッチ6は、オイルポンプ5とサンギヤ13
との間に位置して入力軸2に外嵌されたクラッチドラム
18を備える。
【0019】クラッチドラム18は入力軸2と一体的に
回転するようになっており、該クラッチドラム18の径
方向内側には遊星歯車機構8のサンギヤ13に支持され
たクラッチハブ19が配設されている。そして、クラッ
チドラム18にはドリブンプレート6aが、クラッチハ
ブ19にはドライブプレート6bがそれぞれスプライン
嵌合されている。
【0020】クラッチドラム18の基端部(オイルポン
プ5側の端部)内はシリンダ室21とされており、該シ
リンダ室21にはピストン22が収容されている。ピス
トン22とシリンダ室21との間には油圧室23が形成
されており、該油圧室23への作動油の供給を制御して
ピストン22を進退させることにより、ドリブンプレー
ト6a,ドライブプレート6bを押圧するか又は該押圧
を解除して前進クラッチ6の係合・離脱を行うようにな
っている。なお、図において符号24は、前進クラッチ
6の押圧解除時に、ピストン22を元の位置に復帰させ
るリターンスプリングである。
【0021】また、クラッチドラム18の先端側内周部
にはリングギヤ25が取り付けられており、該リングギ
ヤ25はピニオン26を介して上述したサンギヤ13に
噛合している。ピニオン26は、キャリア27の互いに
対向するキャリアプレート28a,28bに両端部が固
定されたピニオンシャフト29に回転可能に支持されて
いる。更に、クラッチドラム18の前進クラッチ6とリ
ングギヤ25との間に位置する外周部には、油穴18a
が設けられている。
【0022】後進ブレーキ7は、クラッチドラム18の
径方向外方に配置されており、該後進ブレーキ7のドリ
ブンプレート7aは、トランスミッションケース1の内
周壁に形成されたスプライン30に嵌合している。トラ
ンスミッションケース1と前進クラッチ6のクラッチド
ラム18との間にはブレーキハブ31が配設されてお
り、該ハブ31はキャリア27のトロイダル変速機構側
のキャリアプレート28bに支持されている。ハブ31
にはドライブプレート7bがスプライン嵌合している。
【0023】なお、図1において符号33は、トランス
ミッションケース1の後進ブレーキ7よりトロイダル変
速機構側の内周壁にスナップリング34を介して取り付
けられた支持壁である。この支持壁33は、前後進切換
機構9側で発生するキャリア27からのスラスト力を受
け止めるべくキャリア27のトロイダル変速機構側のキ
ャリアプレート28bに対向配置されており、これによ
り、前記スラスト力がトロイダル変速機構に伝わらない
ようにしている。
【0024】オイルポンプ5は、中央部に入力軸2を回
転可能に支持する支持筒5aが設けられており、支持筒
5aには軸方向に二つに分割されたハウジング35とカ
バー部36とが外嵌されている。ハウジング35とカバ
ー部36とは分割面で接合されて固定ボルトBによって
一体化されており、一体化されたハウジング35及びカ
バー部36は該カバー部36をトランスミッションケー
ス1内に向けた状態で複数の取付ボルト4を介してトラ
ンスミッションケース1の軸方向の端部に取り付けられ
ている。
【0025】取り付け状態においては、オイルポンプ5
がトランスミッションケース1に組み付けられると共
に、該オイルポンプ5の支持筒5aが前進クラッチ6の
クラッチドラム18及び入力軸2に組み付けられてい
る。また、ハウジング35の外周部とトランスミッショ
ンケース1との間にはリング状シール部材50が介在さ
れ、支持筒5aの外周部とクラッチドラム18との間に
はリング状シール部材51a,51bが介在され、支持
筒5aの内周部と入力軸2との間にはリング状シール部
材52が介在されている。なお、リング状シール部材5
0,51a,51bはオイルポンプ5側に取り付けら
れ、リング状シール部材52は入力軸2側に取り付けら
れている。
【0026】トランスミッションケース1とクラッチド
ラム18との間に位置するカバー部36のトランスミッ
ションケース1内を臨む部分には、周方向全周に沿って
延びる二条の周壁部37a,37bが径方向に互いに離
間して形成されており、周壁部37a,37b間にはシ
リンダ室38が形成されている。シリンダ室38には円
環状のピストン部材39が収納されており、ピストン部
材39とシリンダ室38との間には油圧室41が形成さ
れている。
【0027】ピストン部材39には、図2及び図3に示
すように、トランスミッションケース1内に向けて延び
る一対の押圧部42が周方向に等間隔で4か所設けられ
ている。油圧室41への作動油の供給を制御してピスト
ン部材39を進退させることにより、ドリブンプレート
7a,ドライブプレート7bを押圧するか又は該押圧を
解除して後進ブレーキ7の係合・離脱を行うようになっ
ている。
【0028】ピストン部材39の各押圧部42対の間に
は後進ブレーキ7の押圧解除時にピストン部材39を元
の位置に復帰させる複数のリターンスプリング43が周
方向に略等間隔で配置されており、該リターンスプリン
グ43の一端部はピストン部材39に設けられた突起5
3に外挿されている。また、押圧部42の内周側には周
溝57が形成されており、この周溝57には後述するリ
テーナ54を仮止めすると共に、該リテーナ54の移動
を規制するスナップリング58が設けられている。
【0029】リターンスプリング43の他端側にはピス
トン部材39と略同径の円環板状のリテーナ54が配置
されており、該リテーナ54はオイルポンプ5を複数の
取付ボルト4を介してトランスミッションケース1の軸
方向の端部に取り付けた際に、後進ブレーキ7よりオイ
ルポンプ5側でトランスミッションケース1の内周壁に
設けられた段差部60にリターンスプリング43の弾性
力により当接するようになっている。
【0030】図4及び図5に示すように、リテーナ54
にはピストン部材39の押圧部42を挿通可能になす一
対の挿通穴55が該押圧部42の数に対応して形成され
ていると共に、リターンスプリング43の他端部が外挿
される突起56がピストン部材39の突起53に対応し
て設けられている。
【0031】ここで、この実施の形態では、図6及び図
7に示すように、オイルポンプ5をトランスミッション
ケース1の端部に取付ボルト4を介して取り付ける前に
リターンスプリング43を予めリング状シール部材5
0,51a,51b,52のうち、最後に挿入されるリ
ング状シール部材51bがクラッチドラム18に挿入さ
れる所定長さ以下であるオイルポンプ5の略組付け完了
時の長さに圧縮しておき、この状態で押圧部42の内周
側に設けられた周溝57にスナップリング58を取り付
けて該リテーナ54を押圧部42に仮止めしている。
【0032】このときのリテーナ54の押圧部42に対
する取付け位置はオイルポンプ5の組付け完了時の位
置、即ち、組付け完了時にトランスミッションケース1
の内周壁の段差部60に当接する位置とされており、こ
れにより、オイルポンプ5の組付け作業時にリターンス
プリング43の付勢力(反力)を受けないようにしてい
る。
【0033】そして、前進時には、前進クラッチ6のド
リブンプレート6a,ドライブプレート6bがピストン
22により押圧されて該前進クラッチ6が係合状態とさ
れ、後進ブレーキ7のドリブンプレート7a,ドライブ
プレート7bはピストン部材39の押圧部42による押
圧が解除されて該後進ブレーキ7が離脱状態とされてい
る。かかる状態においては、入力軸2、クラッチドラム
18、リングギヤ25、キャリア27及びサンギヤ13
が一体となって同一方向に回転し、これにより、該回転
力がサンギヤ13の爪部13aに係合するローディング
カム14を経てトロイダル変速機構に伝達される。
【0034】一方、後進時には、前進クラッチ6のドリ
ブンプレート6a,ドライブプレート6bはピストン2
2による押圧が解除されて該前進クラッチ6が離脱状態
とされ、後進ブレーキ7のドリブンプレート7a,ドラ
イブプレート7bが押圧部42により押圧されて該後進
ブレーキ7が係合状態とされ、ピニオン26の公転がハ
ブ31及びキャリア27を介して阻止されている。
【0035】かかる状態においては、入力軸2及びクラ
ッチドラム18の一体的な回転力はリングギヤ25から
ピニオン26を介してサンギヤ13に伝達されるが、上
述したようにピニオン26の公転が阻止されているた
め、サンギヤ13は入力軸2に対して反対方向に回転
し、該回転力がサンギヤ13の爪部13aに係合するロ
ーディングカム14を経てトロイダル変速機構に伝達さ
れる。
【0036】上記の説明から明らかなように、かかる構
成のトロイダル型無段自動変速機のリターンスプリング
リテーナの取付け構造においては、オイルポンプ5を組
付ける際にリターンスプリング43の付勢力(反力)を
受けないため、該組付け時にリング状シール部材50,
51a,51b,52が引っ掛かったことを容易に判別
することができ、この結果、強引な組付けが回避されて
リング状シール部材50,51a,51b,52の破損
を良好に防止することができる。
【0037】また、オイルポンプ5の組付け時に予めオ
イルポンプ5の組付け完了時の長さまでリターンスプリ
ング43を圧縮してリターンスプリング43の付勢力
(反力)を受けないようにしているため、複数の取付ボ
ルト4を順番に締めつけてオイルポンプ5をトランスミ
ッションケース1の端部に取り付ける際に、該オイルポ
ンプ5が傾いて組み付けられることがないようにするこ
とができる。
【0038】更に、リテーナ54をピストン部材39の
押圧部42に設けたスナップリング58で仮止めするだ
けでよいため、オイルポンプ5から延設部材を延在させ
て該延設部材に設けた突起でリテーナを保持する場合に
比べて、簡単な構造で変速機の径方向寸法の増大を抑え
ることができる。
【0039】更に、ピストン部材39の押圧部42の内
周側に穴用のスナップリング58を取り付けてリテーナ
54を該押圧部42に仮止めしているため、リテーナ5
4を容易にピストン部材39に仮止めすることができ
る。
【0040】更に、入力軸2から放出されてサンギヤ1
3、ピニオン26、リングギヤ25等を潤滑した潤滑油
の一部が遠心力によりクラッチドラム18に設けた油穴
18aらオイルポンプ5(ピストン部材39)方向へ放
出されるが、ピストン部材39の押圧部42の内周側に
穴用のスナップリング58を取り付けていることから、
該スナップリング58により潤滑油の流れの方向が後進
ブレーキ7側に変更されるため、油穴18aから放出さ
れた潤滑油を効率的に後進ブレーキ7に送ることがで
き、効率的な潤滑を行うことができる。
【0041】更に、リテーナ54をピストン部材39の
押圧部42に仮止めした際のリターンスプリング43の
圧縮長さをオイルポンプ5の略組付け完了時の長さにし
ているため、リング状シール部材50,51a,51
b,52が引っ掛かったことをより精度良く判別するこ
とができ、リング状シール部材50,51a,51b,
52の破損をより良好に防止することができる。
【0042】なお、上記実施の形態では、ピストン部材
39の押圧部42の内周側に穴用のスナップリング58
を取り付けてリテーナ54を該押圧部42に仮止めした
場合を例に採ったが、これに代えて、押圧部42の外周
側に軸用のスナップリングを取り付けてリテーナ54を
押圧部42に仮止めするようにしてもよい。
【0043】また、上記実施の形態では、リテーナ54
をピストン部材39の押圧部42に仮止めした際のリタ
ーンスプリング43の圧縮長さをオイルポンプ5の略組
付け完了時の長さにしているが、これに限定されず、最
後に挿入されるリング状シール部材51bがクラッチド
ラム18に挿入される所定長さ以下であればよい。
【0044】更に、上記実施の形態では、トロイダル型
無段自動変速機に本発明を適用した場合を例に採った
が、これに限定されず、通常のオートマチックトランス
ミッション(AT)などにも本発明を適用できるのは勿
論である。
【0045】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、ピストン収容部材を他の部材に組付ける際に
シール部材が引っ掛かったことを容易に判別することが
できるので、強引な組付けが回避されてシール部材の破
損を良好に防止することができるという効果が得られ
る。
【0046】また、ピストン収容部材の組付け時にリタ
ーンスプリングの付勢力を受けないため、ピストン収容
部材が傾いて組み付けられることがないようにすること
ができるという効果が得られる。
【0047】更に、リテーナをピストン部材に仮止めす
るだけでよいため、ピストン収容部材から延設部材を延
在させて該延設部材に設けた突起でリテーナを保持する
場合に比べて、簡単な構造で変速機の径方向寸法の増大
を抑えることができるという効果が得られる。
【0048】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、リテーナをピストン部材に容易に仮止めする
ことができるとともに、径方向内側から遠心力により流
れてきた潤滑油を摩擦締結要素側に流すことができるた
め該摩擦締結要素に対して効率的な潤滑を行うことがで
きるという効果が得られる。
【0049】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明に加えて、シール部材が引っ掛かったことをより
精度良く判別することができるため、シール部材の破損
をより良好に防止することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるトロイダル型
無段自動変速機のリターンスプリングリテーナの取付け
構造を説明するための要部断面図である。
【図2】ピストン部材の平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】リテーナの平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】ピストン部材にリテーナを仮止めした状態を示
す断面図である。
【図7】図6の部分的拡大断面図である。
【符号の説明】
1…トランスミッションケース(他の部材) 2…入力軸(他の部材) 4…取付ボルト 5…オイルポンプ(ピストン収容部材) 7…後進ブレーキ(変速機の摩擦締結要素) 18…クラッチドラム(他の部材) 39…ピストン部材 42…押圧部 43…リターンスプリング 50,51,52…リング状シール部材 54…リテーナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機の摩擦締結要素の係合・離脱を行
    うピストン部材が収容されて他の部材にシール部材を介
    して組み付けられるピストン収容部材の前記ピストン部
    材を元の位置に復帰させるリターンスプリングのリテー
    ナの取付け構造であって、 予め前記リターンスプリングを前記シール部材が前記他
    の部材に挿入される所定長さ以下まで圧縮し、この状態
    で前記リテーナを前記ピストン部材に仮止めしたことを
    特徴とするリターンスプリングリテーナの取付け構造。
  2. 【請求項2】 前記ピストン部材の内周側に形成された
    溝にスナップリングを取り付けることにより、前記リテ
    ーナを前記ピストン部材に仮止めしたことを特徴とする
    請求項1記載のリターンスプリングリテーナの取付け構
    造。
  3. 【請求項3】 前記所定長さは前記ピストン収容部材の
    略組付け完了時の長さであることを特徴とする請求項1
    又は2記載のリターンスプリングリテーナの取付け構
    造。
  4. 【請求項4】 前記ピストン収容部材がトランスミッシ
    ョンケースの端部に複数のボルトを介して取り付けられ
    るオイルポンプであることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか一項に記載のリターンスプリングリテーナの取
    付け構造。
JP18446098A 1998-06-30 1998-06-30 リターンスプリングリテーナの取付け構造 Pending JP2000018289A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002323132A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機のブレーキ装置
JP2007170442A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Mazda Motor Corp 自動変速機

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