JP2000018275A - 摩擦係合装置のプレート部材 - Google Patents

摩擦係合装置のプレート部材

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JP2000018275A
JP2000018275A JP10225138A JP22513898A JP2000018275A JP 2000018275 A JP2000018275 A JP 2000018275A JP 10225138 A JP10225138 A JP 10225138A JP 22513898 A JP22513898 A JP 22513898A JP 2000018275 A JP2000018275 A JP 2000018275A
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JP
Japan
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friction engagement
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friction
backing plate
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JP10225138A
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English (en)
Inventor
Koji Hayashi
浩二 林
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バレル研磨時にプレート部材のダボ背面の凹陥
部にメディアが詰まることのない摩擦係合装置のプレー
ト部材を提供する。 【解決手段】本発明による摩擦係合装置のプレート部材
においては、前記ダボの形成に伴い、ダボ背面側に形成
される凹陥部を、底部側よりも開口端側が広くされたテ
ーパー状とし、かつ、そのテーパー角を5度から30度
の範囲に設定することを特徴とする。 【効果】バレル研磨時に凹陥部にメディアが詰まること
がなく、メディア除去のための工程が不要となり、生産
性の悪化やコスト上昇を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】自動車用の自動変速機には、変速段の切
り替え要素としてクラッチやブレーキといった多数の摩
擦係合装置が用いられている。一般に、前記摩擦係合装
置には湿式多板式が用いられている。図3は湿式多板式
摩擦係合装置の一例を示した断面図である。湿式多板式
摩擦係合装置Fは、略円筒状のドラム1と、該ドラム1
内でその軸線方向に進退自在に収納された円環状の摩擦
板群2と、前記ドラム1内でその軸線方向に進退自在と
され該ドラム1とシール部材を介して液密的に嵌合する
油圧ピストン3と、前記摩擦板群2を挟んで前記油圧ピ
ストン3と反対側に配置されたバッキングプレートと呼
ばれるプレート部材4とを有する。前記ドラム1の側壁
部101には、スプライン溝Sが形成されており、後述
する第1の摩擦板201の外歯201aが動力伝達可能
に噛合するようになっている。
【0002】前記摩擦板群2は、駆動側部材(ドラム
1)に連結する多数の外歯を一体に形成した複数の第1
の摩擦板201,201・・・と、摩擦板群2の内周側
に配置された従動側部材K1に連結する多数の内歯を一
体に形成した複数の第2の摩擦板202,202・・・
とからなり、これらが同一軸線上で交互に配置されてい
る。更に、これら摩擦板群2の一方の側には油圧ピスト
ン3が配置されており、他方の側には、該油圧ピストン
による押圧力を受けるためのバッキングプレート4が配
置されている。
【0003】該油圧ピストン3は前記ドラム1とともに
油圧室Aを区画しており、該油圧室Aに油圧を供給/排
出することで油圧ピストン3を進退させる。また、前記
バッキングプレート4は、第1の摩擦板201と同様、
ドラム1のスプライン溝Sに噛合する多数の外歯4aを
一体に有しており、ドラム1開口端付近に係止するスナ
ップリング5により、軸方向への移動が規制されてい
る。更に、ドラム1の内周軸部102にはリテーナ6を
介して複数のリターンスプリング7,7・・・が配置さ
れており、油圧ピストン3とバッキングプレート4とを
離間するように作用している。なお、リターンスプリン
グ7,7・・・は、リテーナ6にバーリング加工で形成
した円筒部601,601・・・にその一端を被嵌し、
前記円筒部をカシメることにより、リテーナ6に一体的
に固定されている。
【0004】そして、前記油圧室Aに油圧を供給する
と、前記油圧ピストン3は前記リターンスプリング7,
7・・・の付勢力に抗してバッキングプレート4側に移
動し、前記摩擦板群2は油圧ピストン3とバッキングプ
レート4との間で押圧され、前記第1の摩擦板201,
201・・・と第2の摩擦板202,202・・・とが
摩擦係合し、動力の伝達が行われる。また、油圧室Aの
油圧を排出することで、油圧ピストン3はリターンスプ
リング7,7・・・により押し戻され、前記第1の摩擦
板201,201・・・と第2の摩擦板202,202
・・・との摩擦係合が解除され、動力の伝達が遮断され
る。
【0005】また、近年では自動変速機のコンパクト化
を目的として、図4に示すように、1つのハウジング内
に2つの摩擦係合装置を同心状に配置したものがある
(以下、複合式摩擦係合装置という)。図4中で、図3
と同一の符号で示したものは、図3のものと同一の部材
であり、同一の符号に’(ダッシュ)を付けて示したも
のは、図3のものとほぼ同一あるいは同一の機能を果た
す部材である。前記複合式摩擦係合装置F2は、図3で
示す摩擦係合装置Fの径方向外側にもう1組の摩擦係合
装置を追加したものである(以下、説明の便宜上、内周
側の摩擦係合装置を第1の摩擦係合装置、外周側の摩擦
係合装置を第2の摩擦係合装置と呼ぶ。)。第1の摩擦
係合装置については、図3に示す摩擦係合装置Fとほぼ
同一の構成であるため、詳細な説明は省く。
【0006】第2の摩擦係合装置は、第1の摩擦係合装
置の側壁部を構成する中間壁101’と、該中間壁10
1’と同心状に形成された外周壁103との間に配置さ
れている。第2の摩擦係合装置も第1の摩擦係合装置と
同様、ピストン8、摩擦板群9、バッキングプレート1
0、スナップリング11等を有している。摩擦板群9は
外周壁部103に連結する第1の摩擦板901と、出力
部材K2に連結する第2の摩擦板902とで構成されて
いる。
【0007】第2の摩擦係合装置においては、ピストン
8を押し戻すための複数のリターンスプリング12,1
2・・・が、第1の摩擦係合装置のバッキングプレート
4’とリング部材13との間に配設されている。該リン
グ部材13はピストン8と略同一径の円環状部材であ
り、円周方向の複数箇所に、内径側に突出してリターン
スプリング12,12・・・を固定する固定部13aを
一体に有している。なお、リターンスプリング12,1
2・・・とリング部材13との固定方法は、前述のリテ
ーナ6とリターンスプリング7,7・・・との固定方法
と同様である。また、バッキングプレート4’は前記固
定部13aに対応して、円周方向の複数箇所に、径方向
外側に突出してリターンスプリング12,12・・・の
端面を受ける支持部401を一体に有している。なお、
中間壁部101’は、前記固定部13a,支持部401
の位置する箇所に切欠き部111が形成されており、円
周方向で分断されている。第2の摩擦係合装置の動作・
作用等については、第1の摩擦係合装置と同様であるの
で説明は省略する。
【0008】ところで、図5,図6に示すように、前記
バッキングプレート4’の支持部401には前記リター
ンスプリング12,12・・・を位置決めするための円
筒形状の突起402(以下、ダボという)が、リターン
スプリング12,12・・・の本数に応じた数だけ形成
されている。前記ダボはプレス加工により形成されてお
り、ダボ402が形成される面と反対側の面で、前記ダ
ボ402に対応する位置(以下、ダボ背面という)に
は、ダボの大きさに応じた円筒状の窪み(以下、凹陥部
という)403が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】バッキングプレート
4’は、プレス加工後に、打ち抜き加工時に発生するバ
リを除去するためにバレル研磨を施している。バレル研
磨は、メディアと呼ばれる小石状の研磨材で満たされた
容器の中にワークを投入し、該容器に振動を加えること
でワークの研磨を行う加工法である。ところがバッキン
グプレート4’には、ダボ背面に円筒状の凹陥部403
が形成されているため、バレル研磨を施す際に、該凹陥
部403にメディアMが噛み込んで詰まってしまうこと
があった(図7)。このため、バレル研磨の後工程とし
て、メディア除去の工程が必要となり、生産性の悪化、
ひいてはコストの上昇を招くといった不具合があった。
そこで、本発明は、バレル研磨時に前記凹陥部へのメデ
ィア詰まりを防止することのできる摩擦係合装置のプレ
ート部材を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による摩擦係合装
置のプレート部材においては、前記ダボの形成に伴い、
ダボ背面に形成される凹陥部を、底部側よりも開口端側
が広くされたテーパー状とし、かつ、そのテーパー角を
5度から30度の範囲に設定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて発明の実施の
形態について説明する。図1は、本発明によるバッキン
グプレートの支持部の拡大断面図である。図に示すよう
に、凹陥部403は底部側よりも開口端側が広くされた
テーパー状とされている。このように凹陥部をテーパー
状に形成することで、凹陥部403内に入り込んだメデ
ィアが抜けやすくなり、凹陥部403へのメディア詰ま
りを防止できる。 下表は、テーパー角θの変化による
メディア詰まりの有無を表した表である。表より、テー
パー角θが少なくとも5度以上であれば、凹陥部へのメ
ディア詰まりを防止できることが分かる。
【0012】
【表1】
【0013】凹陥部403にテーパー角θを付けた場
合、ダボ402のプレス成形に伴って発生する、ダボ根
元部の盛り上がり変形量(図中、Δhで示す)が変化す
る。図2は、テーパー角θとダボ根元の盛り上がり変形
量Δhの関係を示すグラフである。グラフから分かるよ
うにテーパー角θと盛り上がり変形量Δhは比例関係に
ある。通常、バッキングプレートは0.1mm以下の平
面度を有することが望まれている。グラフより、テーパ
ー角θが30度以下であれば、この要求を満たせること
になる。よって、テーパー角θを5度から30度の範囲
に設定することにより、メディア詰まりを起こすことが
なく、かつ、十分な平面度を有するバッキングプレート
を得られる。
【0014】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による摩
擦係合装置のプレート部材においては、ダボ背面の凹陥
部が底部側よりも開口端側を広くしたテーパー状とし、
かつ、そのテーパー角を5度から30度の範囲に設定し
たため、バレル研磨時にメディアが前記凹陥部に噛み込
んで詰まることがなく、後工程としてメディア除去の工
程を設ける必要がないうえ、ダボ根元部の盛り上がり変
形を抑制することができる。よって、プレート部材の品
質を維持しつつ生産性を向上でき、コストの上昇を抑え
ることができる。また、ダボ形成時に用いる金型のパン
チの断面形状が略台形となるため、従来の円筒形状のパ
ンチと比較して強度が向上し、パンチの耐久性(寿命)
が向上し、これによっても生産性の向上とコストの低減
ができるという副次的効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるバッキングプレートの支持部の
拡大断面図である。
【図2】 テーパー角θとダボ根元の盛り上がり変形量
Δhの関係を示すグラフである。
【図3】 摩擦係合装置の縦断面図である。
【図4】 複合式摩擦係合装置の縦断面図である。
【図5】 従来のバッキングプレートの平面図である。
【図6】 従来のバッキングプレートの支持部の拡大断
面図である。
【図7】 凹陥部にメディアが詰まった状態を断面で示
す説明図である。
【符号の説明】
1 ドラム 2 摩擦板群 3 ピストン 4,4’ バッキングプレート 5,11 スナップリング 6 リテーナ 7,12 リターンスプリング 8 第2のピストン 9 第2の摩擦板群 10 バッキングプレート 13 リング部材 101 側壁部 101’ 中間壁部 102 内周軸部 103 外周壁部 111 切欠き部 401 支持部 402 ダボ 403 凹陥部 A 油圧室 F 摩擦係合装置 F2 複合式摩擦係合装置 K1 第1の出力軸 K2 第2の出力軸 M メディア S スプライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦係合装置に用いられるピストンの押圧
    力を受け止めるバッキングプレートであって、ピストン
    を押し戻すためのリターンスプリングの一端を支持する
    支持部と、該支持部にプレス加工により形成された前記
    リターンスプリングを位置決めするための突起とを備え
    たプレート部材において、 前記突起の形成に伴い、該突起の形成される面と反対側
    の面に形成される凹陥部を、底部側よりも開口端側が広
    くされたテーパー状とし、かつ、そのテーパー角を5度
    から30度の範囲に設定することを特徴とする摩擦係合
    装置のプレート部材。
JP10225138A 1998-07-02 1998-07-02 摩擦係合装置のプレート部材 Pending JP2000018275A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006207776A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Nsk Warner Kk 多板クラッチ装置
WO2007115479A1 (fr) * 2006-03-28 2007-10-18 Zhejiang Geely Gearbox Co., Ltd. Chemise transitoire pour ensemble embrayage d'un véhicule
WO2007115478A1 (fr) * 2006-03-28 2007-10-18 Zhejiang Geely Gearbox Co., Ltd. Ensemble embrayage entre la troisième et la quatrième vitesse dans une transmission automatique

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JP2006207776A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Nsk Warner Kk 多板クラッチ装置
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