JP2000017350A - 金属とセラミックとの複合材 - Google Patents

金属とセラミックとの複合材

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JP2000017350A
JP2000017350A JP10182117A JP18211798A JP2000017350A JP 2000017350 A JP2000017350 A JP 2000017350A JP 10182117 A JP10182117 A JP 10182117A JP 18211798 A JP18211798 A JP 18211798A JP 2000017350 A JP2000017350 A JP 2000017350A
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JP
Japan
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ceramic
metal
composite material
nickel
thermal expansion
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JP10182117A
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English (en)
Inventor
Takashi Kayamoto
隆司 茅本
Shinji Saito
慎二 斉藤
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱膨張係数の低いセラミック材と組み
合わせて構造部材としても用いることが可能な金属とセ
ラミックとの複合材を安価に提供する。 【解決手段】 母相金属が、ニッケル単体または25
重量%以上のニッケルと、60重量%以下の鉄と、20
重量%以下のコバルトとを含むニッケル合金からなり、
この母相金属を35体積%〜80体積%、セラミック粒
子を20体積%〜65体積%含み、母相金属中にセラミ
ック粒子を均一に分散することにより、熱膨張係数が低
くなり、また耐食性、耐熱性も高いことから、高温環境
下でも所望の強度を確保することもでき、AlN、Si
34等からなるセラミック材と組み合わせて構造部材と
して用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属とセラミック
との複合材に関し、特に過酷な環境下でセラミック材と
結合して用いるのに適した複合材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミック材は、耐熱性、耐食性に優れ
た化学的に安定な材料であるために、金属や樹脂材を用
いることのできない過酷な環境下での使用に適している
ことは周知であるが、その一方で破壊靱性が低いため脆
く、また機械加工性も低いことから、単独で用いられる
よりも金属材と組み合わせて使用されることが多い。そ
の一例として、半導体装置やフラットパネルディスプレ
イ装置の製造装置や検査装置に於て基板を保持するため
の静電チャック、サセプタ等の基板保持装置がある。こ
れは、基板に接する部分をセラミック材とし、その下部
に例えば加熱機構、冷却機構を内蔵する金属材を接合し
たものである。
【0003】このように、セラミック材と金属材とを組
み合わせようとする場合、その接合部分が問題となる。
通常、セラミック材の熱膨張係数が一般に金属材に比較
して低いことから、セラミック材と金属材とを直接に接
合した場合、温度変化により両者の寸法に差が生じて接
合部分に大きな熱応力が発生する。これは一般に、部材
が大きいほど、接合が強固であるほど、また温度変化が
大きいほど大きくなり、場合によっては脆いセラミック
材が破壊することがある。
【0004】そこで、セラミック材と組み合わせるのに
熱膨張係数の低い特殊な金属を使用することが考えられ
る。このような金属としては、例えばNi、Cr、Fe
の合金であるインコネル、Fe、Co、Niの合金であ
るコバール等のニッケル−鉄系合金や、モリブデン、タ
ングステンのような高融点金属がある。
【0005】また、金属材料中に熱膨張係数の低いセラ
ミック粒子などを分散させ、熱膨張率をセラミック材と
同程度にまで低くした複合材を用いることも考えられ
る。このような材料としては、アルミニウム合金に炭化
珪素粒子を分散させたものや、銅にタングステン粒子を
分散させたもの等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記熱
膨張係数の低い金属、例えばインコネル、コバール等の
ニッケル−鉄系合金は、400℃程度以上の高温では熱
膨張係数が急激に大きくなるため、それよりも高温の環
境下では通常の金属と同様にセラミック材との接合部に
過剰な熱応力が生じる問題がある。また、モリブデン、
タングステン等の高融点金属は高価であるばかりでな
く、加工が困難であり、しかも耐食性が低く、例えば4
00℃程度を超える温度の大気中では酸素、水蒸気との
反応が活発となることから高温の環境下での使用には不
向きである。
【0007】一方、上記熱膨張係数の低い複合材、例え
ばアルミニウム合金−炭化珪素の複合材は、母相のアル
ミニウム合金の融点が600℃程度であり、これ以上の
温度では材料自体が溶融するため、また300℃程度以
上になると材料の機械的特性が大きく低下するため、高
温の環境下での使用、特に構造部材として用いるのには
適さない。また、銅−タングステンの複合材は、タング
ステン、銅ともに比重の大きな材料であることから完成
品が重量化すると共に高価であり、しかもタングステ
ン、銅ともに耐食性及び高温での耐酸化性が低いことか
らその複合材の耐食性、耐熱性も低いという問題があ
る。加えて、これらの複合材は、熱膨張係数を低くして
もその下限は6×10-6/℃〜7×10-6/℃であり、
この程度の熱膨張係数を有するアルミナセラミックス等
とは組み合わせて用いることが可能であるが、窒化アル
ミニウム(熱膨張係数:4×10-6/℃)、窒化珪素
(熱膨張係数:3×10-6/℃〜3.5×10-6/℃)
等の、更に熱膨張係数の低いセラミック材とは組み合わ
せるのが困難である。
【0008】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その主な目的は、熱膨張係数の
低いセラミック材と組み合わせて構造部材としても用い
ることが可能な金属とセラミックとの複合材を安価に提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、母相金
属中にセラミック粒子を均一に分散してなる金属とセラ
ミックとの複合材であって、前記母相金属が、ニッケル
単体または鉄及びコバルトを含むニッケル合金からな
り、前記母相金属を35体積%乃至80体積%、第二層
としての前記セラミック粒子を20体積%乃至65体積
%含むことを特徴とする金属とセラミックとの複合材を
提供することにより達成される。特に、前記母相金属
が、ニッケル単体または、25重量%以上のニッケル
と、60重量%以下の鉄と、20重量%以下のコバルト
とを含むニッケル合金からなると良い。
【0010】ここで、第二層粒子の量が20体積%未満
では複合材の熱膨張係数が十分に低下せず、逆に65体
積%を越えると、バインダーとしての役割をも有する母
相金属の含有量が減り、セラミック粒子を確実に固定で
きなくなると共に空隙も生じ易くなる。
【0011】一方、母相金属中のニッケルは基本となる
成分であり、複合材に耐熱性、耐食性、耐酸化性をもた
らすが、その母相金属中の相対量が25重量%未満にな
るとその効果が殆ど得られなくなる。また、鉄及びコバ
ルトは母相金属の熱膨張係数を低下させる効果がある
が、その母相金属中の相対量が、鉄の場合には60重量
%、コバルトの場合には20重量%を超えると母相金属
の耐熱性、耐食性を劣化させる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面を参照して本
発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図1
は、本発明が適用された基板保持装置の概略構成を示す
部分断面斜視図である。この基板保持装置は、略円板状
をなし、実際に基板を保持するための最も上層に位置す
る上層部1と、後記する複合材からなる中層部2と、金
属からなる下層部3とを有し、各々をろう付、拡散接合
或いははんだ付により一体的に接合している。また、各
部には、必要に応じて外部加熱源、冷却源に接続された
加熱機構及び冷却機構が内蔵されている。
【0013】ここで、上層部1はセラミック材からな
り、例えばAlN、Si34等が用いられる。また、中
層部2は、本発明に基づく複合材からなり、母相金属
が、ニッケル単体または25重量%以上のニッケルと、
60重量%以下の鉄と、20重量%以下のコバルトとを
含むニッケル合金からなり、この母相金属を35体積%
〜80体積%、第二層として例えばSiC、Si34
のセラミック粒子を20体積%乃至65体積%含み、母
相金属中にこのセラミック粒子が均一に分布している。
下層部3は金属材からなり、アルミニウム、ステンレ
ス、銅及びそれらを主体とした合金等が用いられる。
【0014】尚、両ユニット同士を一体化するのに締結
等の方法を用いても良いが、ろう付、拡散接合或いはは
んだ付け等の接合により一体化することで、異種材料界
面での熱伝達効率が向上する。
【0015】
【実施例】以下に、上記実施形態の構成で、中層部2に
用いる本発明に基づく複合材の実施例について説明す
る。
【0016】本発明の複合材は、Ni単体またはNiを
基本とする合金を母相とし、この母相中に第二相として
のセラミック粒子(本実施例では炭化珪素粒子、または
窒化珪素粒子)を均一に分布したものである。表1に本
発明の実施例に於ける複合材の成分、組成及び熱膨張係
数を示す。
【0017】
【表1】
【0018】また、表2に従来のアルミニウム−炭化珪
素複合材及び銅−タングステン複合材の成分、組成及び
熱膨張係数を示す。
【0019】
【表2】
【0020】表1及び表2からわかるように本発明によ
る複合材は、従来の複合材に比べて少ない量の第二相
(セラミック粒子)により、これと同等以下の小さな熱
膨張係数を達成できる。また、母相金属がNiまたはN
i合金であるため、従来の複合材よりも高い温度(60
0℃程度)まで十分な強度が得られ、耐食性にも優れて
いることがわかる。
【0021】
【発明の効果】上記した説明により明らかなように、本
発明による金属とセラミックとの複合材によれば、母相
金属が、ニッケル単体または25重量%以上のニッケル
と、60重量%以下の鉄と、20重量%以下のコバルト
とを含むニッケル合金からなり、この母相金属を35体
積%〜80体積%、セラミック粒子を20体積%〜65
体積%含み、母相金属中にセラミック粒子を均一に分散
することにより、熱膨張係数が低くなり、また耐食性、
耐熱性も高いことから、高温環境下でも所望の強度を確
保することもでき、AlN、Si34等からなるセラミ
ック材と組み合わせて構造部材として用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された基板保持装置の概略構成を
示す部分断面斜視図。
【符号の説明】
1 上層部 2 中層部 3 下層部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母相金属中にセラミック粒子を均一に
    分散してなる金属とセラミックとの複合材であって、 前記母相金属が、ニッケル単体または鉄及びコバルトを
    含むニッケル合金からなり、 前記母相金属を35体積%乃至80体積%、第二層とし
    ての前記セラミック粒子を20体積%乃至65体積%含
    むことを特徴とする金属とセラミックとの複合材。
  2. 【請求項2】 前記母相金属が、ニッケル単体また
    は、25重量%以上のニッケルと、60重量%以下の鉄
    と、20重量%以下のコバルトとを含むニッケル合金か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の金属とセラミ
    ックとの複合材。
JP10182117A 1998-06-29 1998-06-29 金属とセラミックとの複合材 Pending JP2000017350A (ja)

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