JP2000015159A - 処理液供給装置 - Google Patents

処理液供給装置

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JP2000015159A
JP2000015159A JP18765098A JP18765098A JP2000015159A JP 2000015159 A JP2000015159 A JP 2000015159A JP 18765098 A JP18765098 A JP 18765098A JP 18765098 A JP18765098 A JP 18765098A JP 2000015159 A JP2000015159 A JP 2000015159A
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JP
Japan
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liquid
discharge
nozzle
suction
liquid supply
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JP18765098A
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English (en)
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Eiji Okuno
英治 奥野
Kazuto Ozaki
一人 尾崎
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容積増加によるノズル幅方向の吐出または吸
引タイミングおよび吐出または吸引量の不均一化を防止
する。 【解決手段】 基板2の大型化に伴ってノズル部材9の
本体長手方向に長尺になっているが、定量吐出吸引ユニ
ット10を用いることで、従来のノズル内部タンクに比
べて寧ろその容積は小さくなった液溜り部13に対して
も、複数の個所から複数の定量吐出吸引ユニット10で
液供給するため、ノズル部材9の幅方向における吐出ま
たは吸引タイミングおよび吐出または吸引量の均一化を
図ることができる。これらの液溜り部13と定量吐出吸
引ユニット10の間の流路長(または配管長)は短かい
ほど、液吐出または吸引の制御応答性が改善され、ノズ
ル口8の中央部で吐出し易くその両端部で吐出しにくい
ため、各定量吐出吸引ユニット10の液供給位置が両端
部側にあることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理液供給口から
基板に対して処理液を供給する処理液供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の処理液供給装置は、液晶表示デ
バイス(LCD)、プラズマ表示デバイス(PDP)、
半導体デバイスおよびその他の各種電子部品などの製造
プロセスにおいて、LCDまたはPDP用ガラス基板、
半導体基板およびプリント基板などの基板表面に対し
て、フォトレジスト液や現像液、洗浄液などの各種処理
液を供給している。
【0003】例えば、垂直または傾斜姿勢に保持された
縦方向の基板面に対してフォトレジスト液などの塗布液
を供給可能な処理液供給装置としてのノズルユニットを
下方向に移動させつつ、毛管現象やポンプなどで汲み上
げられた塗布液をノズル部材の処理液供給口から基板面
に吐出して塗布するスリットコータがある。このノズル
部材の処理液供給口の形状は例えばスリット式で、単孔
式または多孔式(一列または複数列)となっている。ま
た、このスリットコータの他に、フォトレジスト液や現
像液、洗浄液などの各種処理液を供給するスリット&ス
ピンコータなどがある。
【0004】このスリットコータにおいて、ノズル部材
と基板を相対的に移動させて処理液供給口から塗布液を
基板上に吐出して塗布処理を行う場合には、図9の背面
図に示すようにノズル部材50または基板の進行方向に
おける塗布液の吐出の均一性を向上させるため、液吐出
制御が高精度な液移送手段としてのパルス制御式ポンプ
52を利用し、パルス制御式ポンプ52以降のデリバリ
ー側で配管53を分岐してノズル部材50の複数の液供
給個所に接続して供給することで、ノズルの処理液供給
口の長手方向に均一な吐出液量を得るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成では、パルス制御式ポンプ52以降のデリバリー側
で配管53を分岐してノズル部材50の複数の液供給個
所にて液供給して均一な吐出液量を得るように構成して
いるものの、その分岐配管が長く、しかも、基板の大型
化に伴うノズル本体の長尺化で、液吐出制御の応答性が
悪化して、基板幅方向に対する処理液供給口の長手方向
の液吐出タイミングおよび吐出液量が不均一になるとい
う問題を有していた。
【0006】また、ノズル部材の長手方向の長尺な塗布
液供給口において、流路抵抗などのために、その中央部
では吐出し易くその両端部では吐出しにくいために、基
板幅方向に対応した処理液供給口の長手方向の液吐出タ
イミングおよび吐出液量が不均一になるという問題を有
していた。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、基板の大型化に伴ってノズル本体が長尺化しても、
基板幅方向に対する処理液供給口長手方向の液吐出タイ
ミングおよび吐出液量の不均一化を防止することができ
る処理液供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の処理液供給装置
は、本体長手方向に長尺な内部タンクを介して処理液供
給口から基板に対して処理液を供給する処理液供給装置
において、内部タンクに対して処理液を定量吐出可能な
液移送手段を複数設け、これらの液移送手段毎に内部タ
ンクへの液供給位置を異ならしめていることを特徴とす
るものである。
【0009】この構成により、基板の大型化に伴って本
体が大型化しても、処理液供給口の長手方向に長尺にな
った内部タンクに対して、複数の個所から複数の液移送
手段で液供給すれば、液吐出制御の応答性が処理液供給
口の長手方向に亘って改善されて、基板幅方向に対応す
る処理液供給口の長手方向の液吐出タイミングおよび吐
出液量の均一化が図られる。
【0010】また、本発明の処理液供給装置は、本体長
手方向に長尺な内部タンクを介して処理液供給口から基
板に対して処理液を供給する処理液供給装置において、
内部タンクに連通する液供給部を複数設け、これらの液
供給部毎に、処理液を定量吐出可能な液移送手段をそれ
ぞれ設けたことを特徴とするものである。
【0011】この構成により、複数の液供給部毎に液移
送手段をそれぞれ設ければ、複数の液供給部毎の液移送
手段による制御が可能となって、液吐出制御の応答性が
処理液供給口の長手方向に亘って改善され、基板幅方向
に対する処理液供給口の長手方向の液吐出タイミングお
よび吐出液量の均一化が図られる。
【0012】さらに、好ましくは、本発明の処理液供給
装置における本体に液移送手段を直接接続する構成とし
ている。
【0013】この構成により、本体に液移送手段を直接
接続すれば、内部タンクと液移送手段間の流路長を最短
にすることが可能となって、液吐出制御の応答性が改善
されて、基板幅方向に対する処理液供給口の長手方向の
液吐出タイミングおよび吐出液量の均一化が図られる。
【0014】さらに、好ましくは、本発明の処理液供給
装置において、少なくとも本体長手方向の本体両端部側
にそれぞれ、液移送手段から内部タンクへの液供給部が
それぞれ配設されている。
【0015】この構成により、本体長手方向の長尺な塗
布液供給口においてその中央部で吐出し易くその両端部
で吐出しにくい(ノズル中央部からタイミング的に早く
液が吐出され、ノズル両端部ではタイミング的に液の吐
出が遅れるために、ノズル中央部ほど吐出液量が多い)
ので、各液移送手段の液供給位置が少なくとも本体長手
方向の両端部側にそれぞれあれば、長尺な塗布液供給口
の両端部側で吐出タイミングが遅れたり吐出量が少なく
なったりするようなことが改善されて、基板幅方向に対
する処理液供給口長手方向の液吐出タイミングおよび吐
出液量の均一化が図られる。
【0016】さらに、好ましくは、本発明の処理液供給
装置において、液移送手段から内部タンクへの液供給部
が本体長手方向に複数配設されており、これらの各液供
給部のうち本体長手方向の端部側の液供給部に連結され
た液移送手段ほど、液の吐出タイミングを早くする制御
または/および、吐出液量を多くする制御を行う制御手
段を有する。また、液供給部がノズル両端部とその中央
に配設された場合、本発明の処理液供給装置において、
液移送手段から内部タンクへの液供給部は、本体長手方
向の本体両端部とその中央部に配設されており、これら
の液移送手段に対して、その両端部の液吐出タイミング
をその中央部よりも早くする制御または/および、その
両端部の吐出液量をその中央部よりも多くする制御を行
う制御手段を有する。
【0017】この構成により、長尺な塗布液供給口の端
部側ほど液吐出タイミングを早くしたり、吐出液量を多
くするように制御手段で各液移送手段を制御するので、
長尺な塗布液供給口の端部側で液吐出タイミングが遅れ
たり吐出液量が少なくなったりするようなことが改善さ
れて、基板幅方向に対する処理液供給口の長手方向の液
吐出タイミングおよび吐出液量の均一化が図られる。
【0018】さらに、好ましくは、本発明の処理液供給
装置における液移送手段は、処理液を定量吐出または吸
引可能な構成である。
【0019】この構成により、液移送手段は処理液の定
量吐出だけではなく定量吸引も行うので、上記と同様
に、基板幅方向に対する処理液供給口の長手方向の液吐
出または吸引タイミングおよび、吐出または吸引液量の
均一化が図られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る処理液供給装
置を用いた塗布装置の実施形態について図面を参照して
説明するが、本発明は以下に示す実施形態に限定される
ものではない。
【0021】図1は、本発明の一実施形態の塗布装置の
構成を示す斜視図、図2は、塗布時における図1のノズ
ル部材の縦断面図、図3は、図1の定量吐出吸引ユニッ
ト付きノズル部材の背面図である。
【0022】図1において、壁状に構成されて立設され
た架台1の表面側中央部に、ガラス基板などの基板2の
被塗布面を外側に向けた状態で基板2を吸着して鉛直姿
勢に保持する吸着ステージ3が配設されている。この吸
着ステージ3の手前側に架け渡されたベース部材4の両
端部が各スチールベルト5に連結されており、吸着ステ
ージ3上の基板2の被塗布面に対してベース部材4がリ
ニアモータ6などの駆動源によって上下動自在に構成さ
れている。このベース部材4上の中央部分にはノズルユ
ニット7が搭載されている。
【0023】このノズルユニット7は、基板2の被塗布
面に対向して開口した水平方向の細長い処理液供給口と
してのノズル口8から、処理液としてのフォトレジスト
液などの塗布液を吐出または吸引可能なバー状で長尺な
ノズル部材9と、このノズル部材9に対して塗布液を定
量吐出または吸引可能な液移送手段としての定量吐出吸
引ユニット10と、ノズル部材9のノズル口8と基板2
の被塗布面との水平方向の隙間(ギャップ)Gを可変さ
せるべく、ノズル部材9を基板2に対して接近または離
間自在に駆動するボールねじ機構および接離モータ11
からなるギャップ可変機構部12とを有している。この
ノズルユニット7は、塗布処理される基板2のサイズに
合った幅寸法のノズル部材9と付け変え可能に構成され
ている。
【0024】このノズル部材9の内部には、図2に示す
ように、ノズル本体長手方向に長尺なノズル内部タンク
として気相のない液溜り部13が形成されている。この
液溜り部13は、斜め上方に位置するノズル口8に塗布
液流出通路としてのスリット8aを介して連結されてい
ると共に、その液溜り部13の下方部には定量吐出吸引
ユニット10の一端側が連結され、その他端側は塗布液
供給源(図示せず)に連結されている。このような各定
量吐出吸引ユニット10は、図3に示すように、ノズル
本体長手方向の両端部と中央部にそれぞれ配設されてお
り、液吐出または吸引の応答性を改善するべく、液溜り
部13と定量吐出吸引ユニット10の間の流路長が最短
になるように配管を用いずに直に取り付けるようにして
いる。このように、複数(本実施形態では3個)の定量
吐出吸引ユニット10は、これらの定量吐出吸引ユニッ
ト10毎に長尺な液溜り部13への液供給位置を、その
両端部と中央部というように異ならしめている。
【0025】この定量吐出吸引ユニット10は、図4に
示すように、定量吐出吸引機構14と、この定量吐出吸
引機構14のノズル側に設けられたバルブ15と、定量
吐出吸引機構14の塗布液供給源側に設けられたバルブ
16とを有している。この定量吐出吸引機構14には、
塗布液を一時的に貯溜自在な筒状の本体17内の一方側
にベローズ18が伸縮自在に設けられている。このベロ
ーズ18の伸縮方向にボールねじ19が延びており、ボ
ールねじ19は、2つのプーリ20,21とそれらの間
に掛け渡されたベルト22からなる駆動伝達機構23を
介してパルスモータ24の回転駆動力を受けて回転する
ようになっている。このボールねじ19にはブラケット
25が螺合されており、ボールねじ19の回転駆動に応
じてブラケット25がベローズ18の伸縮方向に移動す
ることでベローズ18が伸縮動作するようになってい
る。
【0026】このため、例えばバルブ15を開きバルブ
16を閉じた状態で、パルスモータ24を回転駆動させ
てベローズ18を伸長させると、ベローズ18の伸長量
ΔLに応じた量ΔQの塗布液が本体17らバルブ15を
介してノズル側に吐出される。また、このバルブ開閉状
態で、パルスモータ24を逆方向に回転駆動させてベロ
ーズ18を収縮させると、ベローズ18の収縮量ΔLに
応じた量ΔQの塗布液がノズル側からバルブ15を介し
て本体17内に吸引される。
【0027】また、例えばバルブ15を閉じバルブ16
を開いた状態で、パルスモータ24を回転駆動させてベ
ローズ18を伸長させると、ベローズ18の伸長量ΔL
に応じた量ΔQの塗布液が本体17からバルブ16を介
して塗布液供給源側に吐出される。また、このバルブ開
閉状態で、パルスモータ24を回転駆動させてベローズ
18を収縮させると、ベローズ18の収縮量ΔLに応じ
た量ΔQの塗布液が塗布液供給源側からバルブ16を介
して本体17内に吸引される。
【0028】このようにして、定量吐出吸引ユニット1
0は、定量ΔQの塗布液を吐出したり吸引したりでき、
その定量ΔQはパルスモータ24を回転制御することで
任意に制御できるようになっている。つまり、定量吐出
吸引ユニット10はノズル部材9の液溜り部13に配管
接続されており、後述する制御により、塗布時に消費さ
れる塗布液量と略同一の塗布液量をリアルタイムにノズ
ル部材9の液溜り部13に供給するようになっている。
【0029】図5は、図1の塗布装置の概略制御構成を
示すブロック図である。図5において、操作部31とし
ては、数字を入力するテンキー、電源のオン・オフを入
力する電源キー、塗布スタートキー、リニアモータの駆
動速度の基準値をマニュアル設定する速度設定キーおよ
び、基板2の被塗布面とノズル口8との隙間Gを調整す
る隙間設定キー、基板サイズ、塗布液粘度および塗布膜
厚などを設定する各種設定キーなどで構成されている。
また、この操作部31が接続される制御部32はROM
33およびRAM34に接続されており、ROM33内
に登録された各制御プログラムで用いる制御データを、
操作部31から制御部32を介してRAM34内に書き
込み可能である。
【0030】また、これらの操作部31、ROM33お
よびRAM34が接続される制御部32は、リニアモー
タ駆動回路35を介してリニアモータ6に接続されてお
り、ROM33内に登録されたリニアモータ駆動制御プ
ログラムと、操作部31から入力され、リニアモータ駆
動制御プログラムに対応した制御データに基づいて、制
御部32は、その制御信号をリニアモータ駆動回路35
に出力し、リニアモータ駆動回路35がリニアモータ6
を駆動してベース部材4上のノズルユニット6を基板2
の被塗布面に対する所定上下位置に移動自在である。ま
た、制御部32は、ROM33内に登録されたリニアモ
ータ駆動制御プログラムと、基板サイズ、塗布液粘度お
よび塗布膜厚などの各種設定キーからの入力や、操作部
31の塗布スタートキーの入力によって、リニアモータ
駆動制御プログラムに対応した制御データに基づいて、
リニアモータ駆動回路35を介してリニアモータ6を駆
動して所定速度でノズル走行させつつ塗布可能なように
制御するようになっている。
【0031】さらに、これらの操作部31、ROM33
およびRAM34が接続される制御部32は、接離モー
タ駆動回路36を介して接離モータ11に接続されてお
り、ROM33内に登録された接離モータ駆動制御プロ
グラムと、操作部31から入力され、接離モータ駆動制
御プログラムに対応した制御データに基づいて、制御部
32は、その制御信号を接離モータ駆動回路36に出力
し、接離モータ駆動回路36が接離モータ11を駆動し
てベース部材4上のノズルユニット7を基板2の被塗布
面に対して接近または離間させて所定ギャップ位置に移
動自在に制御が為されるようになっている。
【0032】さらに、これらの操作部31、ROM33
およびRAM34が接続される制御部32は、パルスモ
ータ駆動回路37を介してパルスモータ24に接続され
ており、ROM33内に登録されたパルスモータ駆動制
御プログラムと、操作部31から入力され、パルスモー
タ駆動制御プログラムに対応した制御データに基づい
て、制御部32は、その制御信号をパルスモータ駆動回
路37に出力し、パルスモータ駆動回路37がパルスモ
ータ24を駆動してベローズ18を伸縮させることで、
塗布に伴って消費する液料と同じ一定量ΔQの塗布液を
リアルタイムにノズル部材9に移送するように制御が為
されるようになっている。なお、これらの制御において
は、所望する膜厚に応じてノズル部材7の塗布時の走行
速度をその膜厚が得られるように決定すると共に、かか
る所望膜厚と基板2への塗布幅とノズル部材7の走行速
度から、定量吐出吸引ユニット18が吐出するべき単位
時間当りの塗布液量ΔQを制御部42が算出する。そし
て、その結果に応じてパルスモータ34の制御が為され
る。
【0033】さらに、これらの操作部31、ROM33
およびRAM34が接続される制御部32は、バルブ駆
動回路38を介して各バルブ15,16の各制御端子に
接続されており、ROM33内に登録されたバルブ駆動
制御プログラムに基づいて、制御部32は、その制御信
号をバルブ駆動回路38に出力し、バルブ駆動回路38
が各バルブ15,16を順次開閉制御するようになって
いる。これらの定量吐出吸引ユニット10、制御部3
2、ROM33、RAM34およびパルスモータ駆動回
路37、さらにはバルブ駆動回路38により定量吐出吸
引手段が構成されている。
【0034】このように、この制御部32はパルスモー
タ駆動回路37およびバルブ駆動回路38を介して、液
吐出または吸引制御が高精度な液移送手段としてのパル
ス制御式ベローズポンプである定量吐出吸引ユニット1
0のパルスモータ24およびバルブ15,16に対し
て、ノズル口8の長手方向両端部の吐出または吸引タイ
ミングをその中央部よりも早くする制御または、そのノ
ズル口8の長手方向両端部の吐出または吸引液量をその
中央部よりも多くする制御を行わせるように、パルスモ
ータ駆動制御プログラムおよびバルブ駆動制御プログラ
ムとそれらの制御データが構成されている。つまり、ポ
ンプ毎に吐出または吸引のタイミングや液量を設定制御
可能な制御系を有している。これらの3つの独立制御系
はそれぞれ、操作部31の入力パネルより設定入力可能
である。
【0035】上記構成により、以下、その動作を説明す
る。まず、所定の塗布液を塗布処理する基板2を搬送ロ
ボット(図示せず)などによって搬送して、基板2の外
周部を吸着ステージ3の複数の吸盤(図示せず)に対応
させた状態で所定の位置に位置決めし、基板2の被塗布
面を外側に向けた状態で基板2を吸着して保持する。
【0036】次に、制御部32は、基板2の被塗布面に
対する原点位置にノズルユニット7におけるノズル部材
9のノズル口8を上方向または下方向に移動するべく、
ノズルユニット7と共にベース部材4をリニアモータ6
によって移動させる。このとき、ROM33内に登録さ
れたリニアモータ駆動制御プログラムとその制御データ
に基づいて、制御部32が、その制御信号をリニアモー
タ駆動回路35に出力することで、リニアモータ駆動回
路35がリニアモータ6を駆動してベース部材4上のノ
ズルユニット7におけるノズル部材9を基板2の被塗布
面に対する所定の塗り始め位置に原点復帰させることが
できる。この場合の制御データは、基板2の保持位置が
精密な場合には、登録された原点データであり、また、
マニュアル的に操作部31から所定の高さ位置が入力さ
れたデータであってもよい。さらに、その塗り始め位置
に原点センサ(図示せず)を設けて、その原点センサ
(図示せず)がベース部材4を検知する所定の塗り始め
位置で、制御部32がベース部材4を停止するようにリ
ニアモータ駆動回路35を介してリニアモータ6を駆動
制御するようにしてもよい。
【0037】さらに、基板2の被塗布面とノズル部材9
のノズル口8との所定のギャップ寸法に移動するべく、
ボールねじ機構を介した接離モータ11の駆動によりノ
ズル部材9のノズル口8を基板2の被塗布面に対して接
近させるように移動させる。このとき、ROM33内に
登録された接離モータ駆動制御プログラムとその制御デ
ータに基づいて、制御部32が、その出力制御信号を接
離モータ駆動回路36に出力し、接離モータ駆動回路3
6が接離モータ11を駆動してベース部材4上のノズル
部材9を、基板2の被塗布面に対する所定の近接ギャッ
プ位置まで移動させる。
【0038】この場合の制御データは、塗布液の粘度や
目標塗布膜厚、塗布速度などの各種塗布条件に基づいて
設定され登録されたギャップデータ(所定ギャップ位置
データ)であってもよく、また、実験ギャップデータを
参照してマニュアル的に操作部31から入力されたギャ
ップデータであってもよい。
【0039】この目標ギャップ位置Gにノズル部材9を
移動させたとき、前記定量吐出吸引ユニット10を動作
させて液溜り部13内に所定量の塗布液を吐出させるデ
ィスペンス動作によって、図2に示すように基板2の被
塗布面とノズル部材9の前端面26との間に、所定量の
塗布液が液溜り部13内から吐出されて液溜り27が形
成される。また、液溜り形成方法にはこの他に、基板2
の被塗布面とノズル部材9の前端面26との間に容易に
液溜り27が形成されるように、キスタッチ動作後に目
標ギャップ位置Gにノズル部材9を移動させるようにし
てもよい。この場合、制御部32による各定量吐出吸引
ユニット10の吐出制御はそれぞれ独立に行われ、微量
ではあるが、長尺なノズル口8の両端部の吐出タイミン
グをその中央部よりも早くしたり、その両端部の吐出液
量をその中央部よりも多くするように、制御部32が各
定量吐出吸引ユニット10を制御して、均一な吐出タイ
ミングでかつ均一な吐出液量でノズル口8から基板2の
被塗布面に吐出する。
【0040】このように、基板2の被塗布面とノズル部
材9の前端面26との間に液溜り27が形成され目標ギ
ャップ位置Gにノズル部材9を移動させた後に、基板2
の被塗布面に所定の塗布膜厚で塗布するべく、操作部3
1のスタートキーを操作すると、ROM33内に登録さ
れたリニアモータ駆動制御プログラムとその制御データ
に基づいて、制御部32は、その出力制御信号をリニア
モータ駆動回路35に出力し、リニアモータ駆動回路3
5がリニアモータ6を駆動してベース部材4をノズルユ
ニット7と共に基板2の被塗布面に対して下方向に移動
させる。
【0041】このとき同時に、パルスモータ駆動制御プ
ログラムおよびバルブ駆動制御プログラムとそれらの制
御データに基づいて、制御部32は、その出力制御信号
をパルスモータ駆動回路37およびバルブ駆動回路38
に出力し、パルスモータ駆動回路37がパルスモータ2
4を駆動してベローズ18を伸長させて、毛管現象の原
理による塗布に伴って消費する量に匹敵する一定量ΔQ
の塗布液をリアルタイムにノズル部材9側に移送する。
この場合、制御部32による各定量吐出吸引ユニット1
0の吐出制御はそれぞれ独立に行われ、長尺なノズル口
8の両端部の吐出タイミングをその中央部よりも早くし
たり、その両端部の吐出液量をその中央部よりも多くす
るように、制御部32が各定量吐出吸引ユニット10を
制御して、均一な吐出タイミングで均一な吐出液量でノ
ズル口8から基板2の被塗布面に吐出して塗布する。
【0042】さらに、塗布終了後、定量吐出吸引ユニッ
ト10の吸引動作によって余剰液をノズル口8から所定
量だけ吸引するサックバック処理が為される。このと
き、パルスモータ駆動制御プログラムおよびバルブ駆動
制御プログラムとそれらの制御データに基づいて、制御
部32は、その出力制御信号をパルスモータ駆動回路3
7およびバルブ駆動回路38に出力し、パルスモータ駆
動回路37がパルスモータ24を駆動させて本体17内
でベローズ18を収縮させて、微量ではあるが一定量Δ
Qの塗布液をノズル口8からノズル部材9内の液溜り部
13を介して定量吐出吸引ユニット10の本体17内に
吸引する。この場合にも、制御部32による各定量吐出
吸引ユニット10の吸引制御はそれぞれ独立に行われ、
長尺なノズル口8の両端部の吸引タイミングをその中央
部よりも早くしたり、その両端部の吸引液量をその中央
部よりも多くするように、制御部32が各定量吐出吸引
ユニット10を制御して、均一な吸引タイミングで均一
な吸引液量でノズル口8から吸引する。
【0043】以上により、基板2の大型化に伴ってノズ
ル部材9もノズル本体長手方向に長尺になるが、定量吐
出吸引ユニット10を用いることで、従来のノズル内部
タンクの容積を、液溜り部13として小さくでき、その
液溜り部13に対して、複数の個所から複数の定量吐出
吸引ユニット10で液供給するため、ノズル部材9の幅
方向における吐出または吸引タイミングおよび吐出また
は吸引液量の均一化を図ることができる。また、ノズル
部材9に各定量吐出吸引ユニット10を直接取り付けて
いるため、液溜り部13と定量吐出吸引ユニット10の
間の流路長(または配管長)を短かく構成することがで
きて、液吐出または吸引制御の応答性が改善される。ま
た、ノズル部材9の本体長手方向の長尺なノズル口8に
おいてその中央部で吐出し易くその両端部で吐出しにく
いため、各定量吐出吸引ユニット10の液供給位置が少
なくともノズル本体長手方向の両端部側にそれぞれあれ
ば、長尺なノズル口8の両端部側で液吐出または吸引タ
イミングが遅れたり吐出または吸引液量が少なくなった
りするようなことが改善されて、ノズル口8の長手方向
における液吐出または吸引タイミングおよび吐出または
吸引量の均一化を図ることができる。また、長尺なノズ
ル口8の両端部の吐出または吸引タイミングをその中央
部よりも早くしたり、その両端部の吐出または吸引量を
その中央部よりも多くするように、制御部32が各定量
吐出吸引ユニット10を制御するため、長尺なノズル口
8の両端部側で液吐出または吸引タイミングが遅れたり
吐出または吸引液量が少なくなったりするようなことが
改善されて、ノズル部材9の幅方向における液吐出また
は吸引タイミングおよび吐出または吸引液量の均一化を
図ることができる。さらに、ポンプの二次側で配管を分
岐することがないので、ポンプ二次側の配管長を短くす
ることができ、塗布液の粘弾性の影響を受けにくくな
り、吐出の制御性が向上できる。これにより、ノズルと
基板との相対移動方向側の吐出均一性が向上し、特に塗
布初期の薄膜化領域(無効領域)が縮小できる。
【0044】なお、本実施形態では、外部塗布液槽を用
いずに定量吐出吸引ユニット10および制御部32を用
いて、塗布に伴って消費した塗布液量に相当する液量だ
けをリアルタイムにノズル部材9の液溜り部13に高精
度に一定量供給して所望の一定膜厚にするように構成し
たが、図8に示すように、ノズル部材9の液溜り部13
に外部塗布液槽60と定量吐出吸引ユニット10を配管
接続し、外部塗布液槽60と液溜り部13を連通させた
状態で、ノズル部材9の前端面26側で塗布液の強い表
面張力によるメニスカスカーブを形成させ、その後に定
量吐出吸引ユニット10から液溜り部13への定量吐出
によって塗布液が供給されつつ、ノズル部材9と基板2
とを相対的に移動させて、液溜り部13を介したノズル
口8から基板2の被塗布面に定量供給されて塗布される
ように構成する場合にも、本発明(請求項1〜7)を適
応することができる。
【0045】この場合、外部塗布液槽60の上部蓋61
には連通管62の一端がバルブ63を介して連結されて
いる。この連通管62の他端は、バルブ63を開状態と
することで外部塗布液槽60内部と連通してその内部を
加圧し、減圧し、または大気開放にするための圧力設定
機構(図示せず)に接続されている。また、この上部蓋
61には塗布液供給管64が連結されており、この塗布
液供給管64を介して外部塗布液槽60内に塗布液65
が供給可能となっている。さらに、外部塗布液槽60の
底部は、排液用のバルブ66に配管接続されていると共
に、ノズル部材9の液溜り部13にバルブ67を介して
配管接続されている。
【0046】なお、本実施形態では、図3に示すよう
に、ノズル部材9が長くなってもノズル長手方向におい
て液吐出または吸引の応答性を均一にするべく、ノズル
部材9の長手方向の両端部と中央部にそれぞれ各定量吐
出吸引ユニット10を直に取り付けるように構成した
が、図6に示すように、一方の定量吐出吸引ユニット1
0をノズル部材9の長手方向中央部に配管41で接続
し、他方の定量吐出吸引ユニット10をノズル部材9の
長手方向両端部側に分岐配管42で接続するように構成
することもできる。この場合、中央部に液供給する定量
吐出吸引ユニット10と両端部に液供給する定量吐出吸
引ユニット10とを、制御部32が、ノズル口8の両端
部の吐出または吸引タイミングをその中央部よりも早く
したり、その両端部の吐出または吸引量をその中央部よ
りも多くするように制御すれば、長尺なノズル口8の両
端部側で吐出タイミングが遅れたり吐出量が少なくなっ
たりするようなことが改善されて、ノズル幅方向におけ
る吐出または吸引タイミングおよび吐出または吸引量の
均一化が図られる。さらに、図6に点線で示すように、
ノズル部材9の長手方向中央部とその両端部との間にそ
れぞれ、別の定量吐出吸引ユニット10を分岐配管43
で接続したものを追加することもできる。この場合に
は、これら3つの各定量吐出吸引ユニット10を、制御
部32が、ノズル口8の両端部の吐出または吸引タイミ
ングをその両端側の定量吐出吸引ユニット10ほど早く
したり、その両端側の定量吐出吸引ユニット10ほど吐
出または吸引量を多くするように制御すれば、長尺なノ
ズル口8の両端側ほど吐出タイミングが遅れたり吐出量
が少なくなったりするようなことが改善されて、ノズル
幅方向における吐出または吸引タイミングおよび吐出ま
たは吸引量の更なる均一化が図られる。同様にして、複
数の各定量吐出吸引ユニット10毎にノズル部材9の内
部タンクへの液供給位置を異ならしめ、制御部32が、
ノズル口8の両端部の吐出または吸引タイミングをその
両端側の定量吐出吸引ユニット10ほど早くしたり、そ
の両端側の定量吐出吸引ユニット10ほど吐出または吸
引量を多くするように制御すれば、長尺なノズル口8の
両端側ほど吐出タイミングが遅れたり吐出量が少なくな
ったりするようなことが改善されて、ノズル幅方向にお
ける吐出または吸引タイミングおよび吐出または吸引液
量の更なる均一化が図られる。
【0047】また、ノズル部材9が長くなってもノズル
幅方向において液吐出または吸引の応答性を均一にする
べく、図7に示すように、2つの定量吐出吸引ユニット
10をノズル部材9の長手方向両端側に配管44をそれ
ぞれ介して取り付けるように構成することもできる。こ
の場合、長尺なノズル口8の両端側ほど吐出タイミング
が遅れたり吐出量が少なくなったりするが、これを改善
するようなノズル部材9の長手方向の各液供給位置であ
る必要があり、実験データなどからこの液供給位置を決
める必要がある。これによって、ノズル幅方向における
吐出または吸引タイミングおよび吐出または吸引量の均
一化が図られ得る。
【0048】なお、本実施形態では設けていないが、1
つのノズル内部タンクとしての液溜り部13に連通し、
かつ定量吐出吸引ユニット10が着脱自在な塗布液入力
ポート(IN側ポート)を複数設けてもよく、これらの
処理液入力ポート毎に定量吐出吸引ユニット10をそれ
ぞれ取り付けるように構成することもできる。このよう
に、複数の処理液入力ポート毎に定量吐出吸引ユニット
10を取り付ければ、複数の処理液入力ポート毎の定量
吐出吸引ユニット10による制御が可能となって、ノズ
ル口8の長手方向における液吐出または吸引タイミング
および吐出または吸引液量の均一化を図ることができ
る。この場合にも、定量吐出吸引ユニット10とノズル
部材7の液溜り部13との間の配管長をできるだけ短く
構成する方が、液吐出または吸引制御の応答性の点から
も望ましい。
【0049】ここで、従来のノズルと本発明のノズルに
ついて比較する。ノズルの処理液供給口からフォトレジ
スト液、現像液、その他の処理液を吐出して塗布処理や
現像処理などを行うバー状の長尺なノズルにおいて、従
来よりノズル長手方向(処理液供給口の長手方向)に均
一な吐出液量を得るためにノズル内部の流路形状をノズ
ル内部タンクとして適当な容積のタンク状に形成するこ
とが多い。
【0050】このようなノズル内部タンクが、そのIN
側ポート(処理液入力ポート)から処理液供給口に向か
って扇状に広がるように構成すれば、基板の幅方向に対
応したノズルの処理液供給口の長手方向に均一な吐出液
量を得るのに有効である。また、ノズル内部タンクを2
段式にして、2つのノズル内部タンクをスリットまたは
多孔式の流路で相互に連通させれば、ノズルの処理液供
給口の長手方向に均一な吐出液量を得るのに有効であ
る。
【0051】処理基板サイズの大型化によってバー状の
長尺なノズルが基板幅方向(ノズル長手方向)にさらに
長くする必要が生じる。この場合、上記従来のノズル本
体を、単純比例による三次元的スケールアップで大型に
設計変更しただけでは、ノズル内部タンクの容積が大き
く、無効量が増大し、ノズル内部タンクの液容積増大に
よる粘弾性増大の影響で液吐出または吸引の制御応答性
が悪化して圧力伝播に時間がかかり、さらに、ノズル内
部タンクにおける液重量の増加により、ノズルの長手方
向(幅方向)の若干の傾きに起因して液こぼれを起こす
可能性も増大する。この液こぼれを起こした場合には、
その反動で処理液供給口からノズル内部タンク側にエア
が侵入する虞もあって、塗布品質に悪影響を及ぼす。ま
た、このように、単純比例による三次元的スケールアッ
プでノズルを設計した場合には、ノズル重量の増大およ
びノズルの移動のための機構やその駆動部の大型化な
ど、装置が大がかりになり、装置寸法や重量の増大さら
には装置製作コストの増大を招き好ましくない。
【0052】また、従来は、ノズルの長手方向にのみ寸
法を単純に長くした場合にも、ノズル長手方向寸法が長
くなるほど、液吐出または吸引の制御応答性がノズルの
長手方向において不均一となり、そのノズル長手方向
(ノズル幅方向)の吐出液量の均一性が悪化し、ノズル
の長手方向に均一に吐出できる形状、例えば扇状に構成
することも考えられるが、この場合、ノズルの奥行きや
その高さ等も大きくする必要が生じ、装置の寸法制約が
厳しくなったり加工コストの増大が避けられない。
【0053】さらに、従来は、ノズル長手方向(ノズル
幅方向)の単位長さ当たりの吐出量は基板サイズが大型
化しても一般的には同条件であることにより、ノズル幅
方向が長尺になればなるほど、均一にノズル幅方向吐出
分布が得られる粘度などの液特性と吐出または吸引速度
の組合せのマージンが小さくなり、プロセス設定やその
変更を困難にしていた。また、ノズル幅方向で均一に吐
出または吸引させるために、プロセス吐出処理時、ノズ
ル管理上のプリディスペンス時や、余剰液を吸引するサ
ックバック時など、全てに対して適した吐出速度や吸引
速度を一律に決定しており、プロセス条件上および無効
薬液使用量上、合理的ではなかった。さらに、このこと
は、外部タンク連通管塗布方式およびポンプ移送併用方
式の縦型メニスカスコータの場合、初期ディスペンス
(キスタッチ)時も含まれる。さらに、ノズルのIN側
ポートの数を増やして液移送手段以降の配管で分岐接続
する場合で、液特性や吐出レートが異なる場合におい
て、分岐配管の圧損差を常にキャンセルするためには、
分岐マニホールド形状がノズル同様複雑で高価になり、
また、分岐マニホールド形状の複雑化の結果、無効量や
粘弾性による影響などはかえって増大してしまう。
【0054】さらに、従来は、ノズルと基板が相対的に
移動する場合、スキャン方向の均一性についても、その
前提としてノズル長手方向にも同時に均一性が要求され
ることにより、パルス制御式ポンプのデリバリー側で分
岐接続して複数の液供給個所を有する方が有効である
が、この場合、パルス制御式ポンプの二次側(ノズル
側)の配管長が長くなり、液の粘弾性の影響により液吐
出または吸引の制御応答性が悪化して圧力伝播に時間が
かかり、ノズルまたは基板進行方向の吐出均一性が悪化
する。特に、縦型メニスカスコータでは、前述した通
り、ノズル内部タンクはその長手方向にどの位置であっ
ても同一断面形状であるが、塗布開始から膜厚安定領域
までの間で過度的現象としてノズル長手方向(基板幅方
向)の塗布不均一に関する問題がある。
【0055】これに対して、本発明では、処理基板サイ
ズの大型化によってノズル部材9が基板幅方向に大きく
なっても、比較的単純で小容積なノズル内部流路形状
で、しかも、ノズル口8の長手方向の吐出または吸引の
液量およびタイミングの均一性が悪化しないため、スリ
ットコータではプロセス性能が向上する。また、この他
に、スリット&スピン、現像パドル形成等では最適吐出
によりマージンとしての余分な液の吐出が減り省液化が
達成され得る。
【0056】また、本発明では、ノズル内タンクの容積
を小さくできることにより、無効量が小さく省薬液が可
能となり、ノズル内タンクの体積増大による粘弾性増大
の影響を最小に抑え、液吐出または吸引の制御応答性
(レスポンス)を向上でき、ノズル口8が処理時または
待機時に下向きの場合にも、内部タンク内の液重量の増
加を抑えたことにより、ノズル部材9がその長手方向に
若干傾いたとしてもそれが原因で液こぼれを起こすよう
なことはない。
【0057】さらに、本発明では、ノズル部材9に対し
て複数の各定量吐出吸引ユニット10およびその制御手
段を設けるだけで、ノズル内タンクの容積を小さくしか
も比較的単純な構成にすることができることにより、ノ
ズル重量およびその駆動部など、装置が大がかりになら
ず、装置寸法や重量の増大さらには装置製作コストの増
大を抑えることができる。
【0058】さらに、本発明では、プロセス条件として
の要求により液特性や吐出レートを変更しても各定量吐
出吸引ユニット10の単独制御により、吐出または吸引
制御の応答性が大幅に改善されており、ノズル口8の長
手方向に亘ってより均一に吐出または吸引可能となって
プロセス性能が向上する。
【0059】さらに、プリディスペンス、サックバッ
ク、キスタッチ時などにプロセス吐出または吸引処理時
と異なる条件(吐出レートなど)で吐出したり吸引(サ
ックバック時)しても各定量吐出吸引ユニット10の単
独制御により、より均一に吐出可能となり、最適な上記
処理が可能となり、さらには省薬液が可能となる。ま
た、このような吐出または吸引制御の応答性の改善で、
サックバック時にはノズル口8からのエア吸い込み防止
も可能となる。
【0060】さらに、本発明では、各定量吐出吸引ユニ
ット10の二次側で配管を引き回して分岐していないた
め、各定量吐出吸引ユニット10の二次側の配管長を最
短にでき、塗布液の粘弾性の影響を極小にすることで吐
出の制御性を向上でき、ノズル部材9または基板進行方
向の吐出の均一性(特に、コータの場合は塗り始め部の
均一性)が向上する。また、各定量吐出吸引ユニット1
0のベローズポンプのリニアリティの高い部分のみを使
用することが可能になり、いっそうノズル部材9または
基板進行方向の吐出の均一性が向上する。同容量の各定
量吐出吸引ユニット10であれば複数使用することで最
適領域のみを使用することができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように請求項1によれば、基板の
大型化に伴って本体が大型化しても、処理液供給口の長
手方向に長尺になった内部タンクに対して、複数の個所
から複数の液移送手段で液供給するため、液吐出制御の
応答性が処理液供給口の長手方向に亘って改善されて、
基板幅方向に対応する処理液供給口の長手方向の液吐出
タイミングおよび吐出液量の均一化を図ることができ
る。
【0062】また、請求項2によれば、複数の液供給部
毎に液移送手段をそれぞれ設けるため、複数の液供給部
毎の液移送手段による制御を行うことができて、液吐出
制御の応答性を処理液供給口の長手方向に亘って改善で
き、基板幅方向に対する処理液供給口の長手方向の液吐
出タイミングおよび吐出液量の均一化を図ることができ
る。
【0063】さらに、請求項3によれば、本体に液移送
手段を直接接続すれば、内部タンクと液移送手段間の流
路長を最短にすることが可能となって、液吐出制御の応
答性が改善されるため、基板幅方向に対する処理液供給
口の長手方向の液吐出タイミングおよび吐出液量の均一
化を図ることができる。
【0064】さらに、請求項4によれば、本体長手方向
の長尺な塗布液供給口においてその中央部で吐出し易く
その両端部で吐出しにくいため、各液移送手段の液供給
位置が少なくとも本体長手方向の両端部側にそれぞれあ
れば、長尺な塗布液供給口の両端部側で吐出タイミング
が遅れたり吐出量が少なくなったりするようなことが改
善されて、基板幅方向に対する処理液供給口長手方向の
液吐出タイミングおよび吐出液量の均一化を図ることが
できる。
【0065】さらに、請求項5,6によれば、長尺な塗
布液供給口の端部側ほど液吐出タイミングを早くした
り、吐出液量を多くするように制御手段で各液移送手段
を制御するため、長尺な塗布液供給口の端部側で液吐出
タイミングが遅れたり吐出液量が少なくなったりするよ
うなことを改善することができて、基板幅方向に対する
処理液供給口の長手方向の液吐出タイミングおよび吐出
液量の均一化を図ることができる。
【0066】さらに、請求項7によれば、液移送手段は
処理液の定量吐出だけではなく定量吸引も行うため、上
記効果と同様に、基板幅方向に対する処理液供給口の長
手方向の液吐出または吸引タイミングおよび、吐出また
は吸引液量の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の塗布装置の構成を示す斜
視図である。
【図2】塗布時における図1のノズル部材の縦断面図で
ある。
【図3】図1の定量吐出吸引ユニット付きノズル部材の
背面図である。
【図4】図1〜3の定量吐出吸引ユニットの構成を示す
縦断面図である。
【図5】図1の塗布装置の概略制御構成を示すブロック
図である。
【図6】図3の定量吐出吸引ユニット付きノズル部材の
他の例を示す背面図である。
【図7】図3の定量吐出吸引ユニット付きノズル部材の
さらに他の例を示す背面図である。
【図8】本発明の他の実施形態の塗布装置におけるノズ
ルユニットの塗布液供給経路の概略構成を示す模式図で
ある。
【図9】従来の定量吐出吸引ユニット付きノズル部材の
背面図である。
【符号の説明】
2 基板 6 リニアモータ 7 ノズルユニット 8 ノズル口 9 ノズル部材 10 定量吐出吸引ユニット 11 接離モータ 13 液溜り部 14 定量吐出吸引機構 15,16 バルブ 17 本体 18 ベローズ 19 ボールねじ 23 駆動伝達機構 24 パルスモータ 25 ブラケット 31 操作部 32 制御部 33 ROM 34 RAM 35 リニアモータ駆動回路 36 接離モータ駆動回路 37 パルスモータ駆動回路 38 バルブ駆動回路 41,44 配管 42,43 分岐配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA25 AA26 AA27 GA26 4F040 AA02 BA35 BA44 CC14 5F046 LA11 LA14 LA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体長手方向に長尺な内部タンクを介し
    て処理液供給口から基板に対して処理液を供給する処理
    液供給装置において、 前記内部タンクに対して処理液を定量吐出可能な液移送
    手段を複数設け、これらの液移送手段毎に前記内部タン
    クへの液供給位置を異ならしめていることを特徴とする
    処理液供給装置。
  2. 【請求項2】 本体長手方向に長尺な内部タンクを介し
    て処理液供給口から基板に対して処理液を供給する処理
    液供給装置において、 前記内部タンクに連通する液供給部を複数設け、これら
    の液供給部毎に、処理液を定量吐出可能な液移送手段を
    それぞれ設けたことを特徴とする処理液供給装置。
  3. 【請求項3】 前記本体に液移送手段を直接接続する構
    成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の処
    理液供給装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記本体長手方向の本体両端
    部側にそれぞれ、前記液移送手段から前記内部タンクへ
    の液供給部がそれぞれ配設されていることを特徴とする
    請求項1〜3の何れかに記載の処理液供給装置。
  5. 【請求項5】 前記液移送手段から前記内部タンクへの
    液供給部が前記本体長手方向に複数配設されており、こ
    れらの各液供給部のうち前記本体長手方向の端部側の液
    供給部に連結された液移送手段ほど、液の移送タイミン
    グを早くする制御または/および、移送液量を多くする
    制御を行う制御手段を有することを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の処理液供給装置。
  6. 【請求項6】 前記液移送手段から前記内部タンクへの
    液供給部は、前記本体長手方向の本体両端部とその中央
    部に配設されており、これらの液移送手段に対して、そ
    の両端部の液移送タイミングをその中央部よりも早くす
    る制御または/および、その両端部の移送液量をその中
    央部よりも多くする制御を行う制御手段を有することを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の処理液供給装
    置。
  7. 【請求項7】 前記液移送手段は、処理液を定量吐出ま
    たは吸引可能な構成であることを特徴とする請求項1〜
    6の何れかに記載の処理液供給装置。
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