JP2000015084A - 反応装置および反応方法および火力発電システム - Google Patents

反応装置および反応方法および火力発電システム

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JP2000015084A JP10199533A JP19953398A JP2000015084A JP 2000015084 A JP2000015084 A JP 2000015084A JP 10199533 A JP10199533 A JP 10199533A JP 19953398 A JP19953398 A JP 19953398A JP 2000015084 A JP2000015084 A JP 2000015084A
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澤 伸 久 竹
Hidehiko Okada
田 秀 彦 岡
Niro Tamura
村 仁 郎 田
Kimichika Fukushima
島 公 親 福
Shigenori Fujiwara
原 重 徳 藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化炭素の水素還元反応の高速・高効率
化。 【解決手段】 非磁性体からなる反応容器1Aの外側に
複数の超伝導コイル2Aを設ける。予め、反応容器1A
内に酸素欠損マグネタイト等の磁性触媒粒子9を導入し
ておく。反応容器1A内に高温の二酸化炭素ガスおよび
水蒸気を導入して、超伝導コイル2Aにより反応容器1
A内に磁場を形成する。超伝導コイル2Aの通電状態を
変化させることにより磁性触媒粒子9、二酸化炭素ガス
および水蒸気を攪拌して、磁性触媒粒子9と二酸化炭素
ガスおよび水蒸気との衝突機会を大幅に増大させること
により、反応容器1A内における水素還元反応の高速・
高効率化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒を用いて行わ
れる化学反応の反応速度を増大させる方法およびその装
置および火力発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化炭素を回収もしくは他の物質に変
換する技術としては、光化学還元・光電気化学還元と、
電解還元と、触媒による水素還元が従来より知られてい
る。
【0003】このうち光化学還元・光電気化学還元は、
光エネルギにより二酸化炭素を同化して有機物を合成す
る生体反応である光合成と原理的にはほぼ同じものであ
る。また、電解還元は、一対の電極を電解質溶液や融解
塩などのイオン伝導体に挿入し、外部電源から電流を通
じて、陰極の電位を電解質中に溶けている二酸化炭素の
平衡電位よりもさらに負に分極して、二酸化炭素を電気
化学的に還元して有機物を合成するものである。この場
合、陰極は電子を移動させるだけでなく、二酸化炭素還
元反応の触媒となる。電極としては、Ru,Mo、酸化
チタン・酸化ルテニウム混合酸化物、Rhなどが開発さ
れている。
【0004】しかし、光化学還元・光電気化学還元およ
び電解還元は、効率が低く実用段階にない。
【0005】触媒による水素還元は、二酸化炭素を触媒
によって還元して有機物を合成するものである。触媒と
しては、Co−ThO2−ケイソウ土触媒、酸素欠損マ
グネタイト触媒、Cu−Zn系酸化物触媒、Ni、光触
媒などが研究されている。しかし、この方法も、現状で
は、効率がまだ低くて実用段階ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実状に
鑑みなされたものであり、二酸化炭素を効率良く他の物
質に変換せしめる方法並びに装置の提供、及びその装置
を用いて、二酸化炭素を他の物質に変換して、二酸化炭
素を排出しない、もしくは二酸化炭素の排出量を減少さ
せることができるシステムの提供を目的とする。
【0007】さらに、本発明は、二酸化炭素の回収に限
らず、触媒の存在下で行われるあらゆる化学的反応を効
率良く行わせる方法並びに装置を提供することも目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、内部に反応物質と磁性触媒粒子または触
媒を付着させた磁性体粒子とを収容して、前記反応物質
から反応生成物質を生成する反応を行うための反応容器
と、前記反応容器の外部に設けられ、前記反応容器の内
部に磁場を形成して前記反応容器内の前記磁性触媒粒子
または触媒を付着させた磁性体粒子を移動させる磁石と
を備えた反応装置を提供する。
【0009】前記容器は略円筒形状とすることが可能で
あり、円筒の軸線は水平方向を向いていてもよいし、垂
直方向を向いていてもよい。また、前記反応容器には、
必要に応じて、反応物質の導入口、反応生成物質の排出
口、触媒の導入口および触媒の排出口を適宜設けること
が可能である。
【0010】前記磁石は、超電導磁石または常電導磁石
等の電磁石から構成することが可能であり、永久磁石か
ら構成することも可能である。
【0011】また、前記磁石は、反応容器の外部に反応
容器と同軸的に配置されたリング状の電磁石(コイル)
から構成することが可能である。
【0012】この場合、リング状の電磁石は、反応容器
の軸線方向に沿って複数配設することが可能である。リ
ング状の電磁石を反応容器の軸線方向に沿って複数配設
する場合には、各電磁石の通電状態を独立して制御可能
な通電制御装置を設けることができる。少なくとも1個
のリング状の電磁石を反応容器の軸線方向に沿って移動
可能に設けることも可能である。
【0013】リング形状以外の形状の磁石を複数設ける
ことも可能である。この場合、前記複数の磁石は、前記
反応容器を挟んで異なる極が向きあう1対の磁石からな
る磁石対を構成するように配置することが可能であり、
また、前記反応容器を挟んで同じ極が向きあう1対の磁
石からなる磁石対を構成するように配置することも可能
である。磁石対を構成する各磁石は、反応容器の半径方
向および/または放射方向に移動可能とすることができ
る。この磁石対を反応容器の軸線方向に沿って複数対配
置することも可能である。また、少なくとも1又は複数
の磁石対を反応容器の軸線方向に沿って移動可能に設け
ることも可能である。
【0014】また、リング形状以外の形状の磁石を複数
設ける場合には、前記複数の磁石は、前記反応容器を囲
んで、同じ極が向かい合うように、かつ異なる極が隣り
合うように円周方向に配列された少なくとも4個の磁石
からなる磁石組を構成するように配置することが可能で
ある。磁石組を構成する各磁石は、反応容器の半径方向
および/または放射方向に移動可能とすることができ
る。この磁石組を反応容器の軸線方向に沿って複数対配
置することも可能である。また、少なくとも1又は複数
の磁石組を反応容器の軸線方向に沿って移動可能に設け
ることも可能である。
【0015】本発明による反応装置は、前記反応物質を
二酸化炭素および水蒸気(水)若しくは水素として、前
記反応生成物質を例えば炭化水素、メタノール等の炭化
水素化合物もしくは含酸素炭化水素化合物とすることが
できる。この場合、反応装置は、ガス化複合発電システ
ム、CO2回収型火力発電システム、汽力発電システ
ム、ガスタービン発電システム、複合発電システム、鉄
鋼製造システム、キュポラシステム、セラミックス高温
焼成システム、都市ゴミ処理システムおよび排水処理シ
ステム等のプラントに組み込むことができる。これによ
り、CO2ガスによる大気汚染の問題を解決するととも
に、回収された含炭素化合物を燃料として再利用するこ
とができ、省資源化にも寄与する。
【0016】また、本発明は、反応容器内に、反応物質
と、磁性触媒粒子または触媒を付着させた磁性体粒子を
収容する工程と、前記反応容器内に磁場を形成して、こ
の磁場を変化させることにより前記触媒粒子を前記反応
容器内で移動させながら反応物質を反応させて反応生成
物質を生成する工程とを備えた反応方法を提供する。上
記方法において、前記反応物質を二酸化炭素ガスおよび
水素若しくは水とし、前記反応生成物質を炭化水素化合
物もしくは含酸素炭化水素化合物とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】まず、本発明の原理について説明する。す
べての物質は程度の差があるものの、すべて磁性体であ
る。物質を磁場中に持ち込めば磁化される。微粒子を磁
場中に入れると微粒子内の電子が動き、その微粒子内に
電流が誘起されて、微粒子は一つの小磁石となる。例え
ば、マグネタイトは強磁性を示し磁場の極の近くで異名
の極を生じ、それと反対に、有機化合物は反磁性を示し
磁場の極の近くで同名の極を生じる。
【0019】磁場発生装置を設けて傾斜磁場分布を発生
させると、磁場作用によって、強磁性体は磁場の大きさ
が大きくなる方向に引っ張られ、それと反対に、反磁性
体は磁場の大きさが小さくなる方向に引っ張られる。従
って、磁場を移動させることによって、微粒子の流れを
生ぜしめ、微粒子の攪拌もしくは移動を制御することが
可能となる。
【0020】本発明は、上述の原理に基づいて、反応容
器内に存在する触媒と反応物質とを磁場を用いて攪拌す
ることにより接触機会を飛躍的に向上させるものであ
る。一般に、触媒による反応は、触媒と反応物質との衝
突回数が多い程促進されるので、高効率かつ高速度の反
応が実現できる。
【0021】例えば、二酸化炭素を水素還元する場合に
は、反応容器内に二酸化炭素および二酸化炭素を水素還
元する磁性触媒微粒子(若しくは二酸化炭素を水素還元
する触媒を付着させた磁性微粒子)を入れて、磁場発生
装置を設けて容器内に傾斜磁場分布を発生させて磁場が
移動するようにすれば、二酸化炭素および磁性触媒微粒
子(若しくは触媒を付着させた磁性微粒子)の攪拌を促
進することができ、これにより二酸化炭素を高効率かつ
高速度で他の物質(この場合炭化水素化合物もしくは含
酸素炭化水素化合物)に変換して回収することが可能と
なる。
【0022】以下に、図面を参照して、本発明による反
応装置の具体的構成と、本発明による反応装置を用いて
二酸化炭素ガス主成分とするガスを水素還元してメタン
またはメタノール等の炭化水素化合物もしくは含酸素炭
化水素化合物を得る方法について説明する。
【0023】[第1の実施形態]まず、第1の実施形態
について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態
を説明する図である。
【0024】図1に示すように、反応装置は、非磁性体
からなる円筒状の反応容器1Aを有している。この反応
容器1Aの軸線は、水平方向を向いている。
【0025】この反応容器1Aには、第1の反応物質例
えば二酸化炭素を主成分とするガスを反応容器1A内に
導入するための第1の導入口(導入管)4と、前記第1
の反応物質と反応する第2の反応物質例えば水素若しく
は水を反応容器1A内に導入するための第2の導入口
(導入管)5と、前記第1の反応物質と前記第2の反応
物質を反応させた結果生じる反応生成物質を反応容器1
Aから排出するための排出口(排出管)6とが設けられ
ている。
【0026】また、反応容器1Aには、前記第1の反応
物質と前記第2の反応物質との反応を補助する磁性触媒
粒子9若しくは触媒を付着させた磁性体粒子9(以下、
記載の簡略化のため単に「触媒粒子9」ということとす
る)を反応容器1A内に導入するための触媒導入口(触
媒導入管)7と、触媒粒子9を反応容器1Aから排出す
るための触媒排出口(触媒排出管)12と、が設けられ
ている。
【0027】なお、ここで「磁性触媒」なる用語は、そ
れ自体が磁性体である触媒物質を意味し、二酸化炭素の
水素還元反応に寄与するものとしては例えば酸素欠損マ
グネタイト触媒、が挙げられる。
【0028】導入口4、5は、反応容器1Aの円筒形状
の底面部分に該当する一方の側部に設けられており、排
出口6は、反応容器1Aの円筒形状の底面部分に該当す
る他方の側部に設けられている。また、触媒導入口7
は、反応容器1Aの周面の上部に設けられており、触媒
排出口12は、反応容器1Aの周面の下部に設けられて
いる。
【0029】導入口4、5、排出口6、触媒導入口7お
よび触媒排出口12には、それぞれ、反応容器1A内部
と反応容器1A外部との連通を断つためのバルブ3が設
けられている。
【0030】また、導入口4、5および排出口6には、
触媒粒子9が反応容器1Aの外部に出ることを防止する
ために、触媒粒子9を透過しないフィルタ10がそれぞ
れ設けられている。
【0031】略円筒状の反応容器1Aの外側には、複数
のリング状(円筒状)のコイル2A(電磁石)が、反応
容器1Aの軸線方向に沿って、反応容器1Aと同軸的に
配設されている。言い換えれば、コイル2Aのボア内に
反応容器1Aが配置されている。なお、コイル2Aは、
必ずしも複数設ける必要はなく、少なくとも1つ設けら
れていればよい。
【0032】コイル2Aは、好ましくは反応容器1Aの
全域を均等にカバーするように等間隔に配置される。コ
イル2Aは、図示しない支持部材により固定支持されて
いる。
【0033】なお、コイル2Aとしては、超電導コイル
および常電導コイルのいずれも用いることができる。
【0034】各コイル2Aは通電制御装置(図示せず)
に接続されており、この通電制御装置により各コイル2
Aへの通電状態を独立して制御することができるように
なっている。
【0035】次に、上記構成を有する反応装置を用い
て、二酸化炭素ガスを主成分とするガスを還元してメタ
ンまたはメタノール等の炭化水素化合物もしくは含酸素
炭化水素化合物を生成する方法について説明する。
【0036】まず、触媒導入口7から酸素欠陥マグネタ
イト(磁性触媒粒子9)を反応容器1A内に導入する
(工程1)。その後触媒導入口7のバルブ3は閉じてお
く。
【0037】触媒粒子9を導入する際、コイル2Aを1
個ずつ若しくは複数個づつ励磁と消磁を繰り返すことに
より、あるいは予め全てのコイル2Aを励磁しておきそ
の後触媒導入口7の側から順にコイル2Aを消磁してゆ
くことにより、反応容器1A内に効率よく触媒粒子9を
導入することができる。
【0038】次に、第1の導入口4から、二酸化炭素ガ
スを主成分とする高温のガスを、反応容器1A内に導入
し、また、第2の導入口5から高温の水蒸気(水素でも
よい)を導入する(工程2)。その後、導入口4、5の
バルブ3は閉じておく。
【0039】次に、コイル2Aを1個づつ若しくは複数
個づつ励磁と消磁を繰り返すことにより反応容器1A内
の磁場を変化させて、反応容器1A内の触媒粒子9を攪
拌する(工程3)。触媒粒子9を攪拌することにより、
触媒と反応物質との接触機会が増えるため、水素還元反
応の効率および速度が大幅に向上する。以上により二酸
化炭素ガスは還元され、メタノール、メタン、炭化水素
等の炭化水素化合物もしくは含酸素炭化水素化合物が生
成される。
【0040】反応が終了したら、排気口6のバルブ3を
開き、排出口6から反応生成物質を回収する(工程
4)。
【0041】更に、導入口5のバルブ3を開き、それ以
外のバルブ3はすべて閉じた状態で、反応容器1A内に
水素ガスを導入する。これにより磁性触媒粒子を再生す
ることができる(工程5)。
【0042】以下、工程2から工程5を繰り返す。
【0043】工程2から5を何度も繰り返すと、触媒粒
子9が劣化する。この場合には、触媒粒子9を交換する
(工程6)。交換時、触媒粒子9は触媒排出口12から
排出することになるが、この際、コイル2Aを1個ずつ
若しくは複数個づつ励磁と消磁を繰り返すことにより、
あるいは予め全てのコイル2Aを励磁しておきその後触
媒導入口7の側から順にコイル2Aを消磁してゆくこと
により、触媒粒子9を触媒排出口12側に集めることが
でき、触媒粒子9を効率よく回収することができる。
【0044】[第2の実施形態]次に、図2を参照して
第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、
第1の実施形態に対して、反応容器が縦型となっている
点が異なり、他は第1の実施形態と略同一である。第2
の実施形態において第1の実施形態と同一部分について
は、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0045】図2に示すように、非磁性体からなる反応
容器1Bは、第1の実施形態の反応容器1Aと同様に、
全体として円筒形状を有する。反応容器1Bの軸線は、
垂直方向を向いている。
【0046】反応容器1Bの下端側は円錐形状を有し、
円錐の頂点部分に触媒排出口12が接続されている。反
応容器1Bの下端側とこれに接続される触媒排出口12
は、全体として漏斗状の形状を有している。一方、触媒
導入口7は、反応容器1Bの上面(円筒の上側底面)に
設けられている。
【0047】また、第1の導入口4および第2の導入口
5は反応容器1Bの周面の下側に設けられ、排出口6は
反応容器1Bの周面の上側に設けられている。
【0048】複数のコイル2Aは、反応容器1Bの軸線
方向に沿って、反応容器1Bと同軸的に配設されてい
る。
【0049】次に、上記構成を有する反応装置の作用に
ついて説明する。
【0050】本実施形態においても、反応および触媒交
換を行う際の手順(第1の実施形態における工程1〜工
程6に相当する工程の手順)は同一である。
【0051】なお、本実施形態においては、反応容器1
Bを縦型とし、触媒排出口12を容器底部に配置してい
るため、触媒排出時にコイル2A全てを消磁することに
より、重力により触媒粒子9を容易に回収することがで
きる。むろん、この場合、コイル2Aの全てを一旦励磁
した後にコイル2Aを触媒導入口7側から順次消磁して
行く操作を併用してもよい。
【0052】[第3の実施形態]次に、図3および図4
を参照して第3の実施形態について説明する。第3の実
施形態は、第1の実施形態(図1参照)に対して、リン
グ状コイル2Aに代えて反応容器の外周面に対向する磁
極を持つ複数の磁石2Bが設けられている点が異なり、
他は第1の実施形態と略同一である。第2の実施形態に
おいて第1の実施形態と同一部分については、同一符号
を付し、重複する説明は省略する。
【0053】図3に示すように、横型の円筒状の反応容
器1Aの外側には、反応容器1Aの軸線方向に沿って複
数の磁石2Bが配設されている。これら磁石2Bは、2
個づつが対をなして反応容器の軸線を中心とする対称位
置に配置されている。
【0054】好ましくは、磁石対(対をなす2つの磁石
を意味する)は、反応容器1Aの軸線に沿って等間隔に
配設される。各磁石2Bは、超電導磁石若しくは常電導
磁石等の電磁石、または永久磁石から形成される。
【0055】図4に示すように、対をなす磁石2B,2
Bすなわち磁石対を構成する磁石2B,2Bは、反応容
器1Aを挟んで、互いに反対の極性を有する磁極が向き
合うように配置されている。すなわち、図4に示すよう
に、対をなす磁石2B,2Bのうち一方の磁石2BのS
極が反応容器1Aの外周面に対向している場合、反応容
器1Aを挟んで一方の磁石2Bの反対側に配置される他
方の磁石2BのN極が反応容器1Aの外周面に対向する
ようになっている。
【0056】なお、磁石2Bが電磁石の場合、対をなす
磁石2B,2Bの極性の関係は、図示しない通電制御装
置により制御される。
【0057】また、本実施形態に係る反応装置において
は、各磁石2Bを移動させるための駆動装置(図示せ
ず)が設けられており、この図示しない駆動装置によ
り、各磁石2Bは図4に示すような半径方向に移動する
ことができ、また周方向にも移動することができる。
【0058】本実施形態においても、第1および第2の
実施形態と同様、反応容器1A内で反応を行う際に、各
磁石の励磁および消磁を適宜組み合わせることにより
(磁石2Bが電磁石の場合)、触媒粒子9を効率良く攪
拌することができるため、高速度かつ高効率の反応を実
現することができる。また、触媒粒子9の導入および排
出の効率を向上させることができる。
【0059】更に、本実施形態においては、磁石2Bを
周方向および半径方向に移動させることにより(磁石が
電磁石の場合および永久磁石の場合の両方)、攪拌効率
をさらに向上させることができるできる。
【0060】[第4の実施形態]次に、図5および図6
を参照して第4の実施形態について説明する。第4の実
施形態は、第2の実施形態(図2参照)に対して、リン
グ状コイル2Aに代えて反応容器1Bの外周面に対向す
る磁極を持つ複数の磁石2Bが設けられている点が異な
り、他は第2の実施形態と略同一である。第4の実施形
態において第2の実施形態と同一部分については、同一
符号を付し、重複する説明は省略する。
【0061】図5に示すように、本実施形態において
は、縦型の反応容器1Bの周囲に、軸線方向に沿って複
数の磁石2Bが配設されている。これら磁石2Bの反応
容器1Bに対する位置関係、各磁石2Bの位置関係およ
び極性の関係は第3の実施形態と同一である。各磁石2
Bの駆動装置および通電制御装置も第3の実施形態と同
様とすればよい。
【0062】上記構成を有する本実施形態においても、
磁石2Bの通電状態の制御および磁石2Bの移動の組合
せにより、反応容器1B内の触媒粒子9を移動攪拌する
ことにより、反応容器1B内での反応効率を向上させる
ことができる。
【0063】[第5の実施形態]次に、図7および図8
を参照して第5の実施形態について説明する。第5の実
施形態は、第3の実施形態(図3および図4参照)に対
して、対をなす磁石2Bの極性の関係が異なり他は第3
の実施形態と同一である。第5の実施形態において第3
の実施形態と同一部分については、同一符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0064】本実施形態においては、図7および図8に
示すように、対をなす磁石2B,2Bは、反応容器1A
を挟んで、互いに同一の極性を有する磁極が向き合うよ
うに配置されている。すなわち、図8に示すように、対
をなす磁石2B,2Bのうち一方の磁石2BのN極が反
応容器1Aの外周面に対向している場合、他方の磁石2
BのN極も反応容器1Aの外周面に対向するようになっ
ている。なお、一方および他方の磁石2BのS極がとも
に反応容器1Aの外周面に対向するように配置してもよ
い。
【0065】本実施形態においても、磁石2Bの通電状
態の制御および磁石2Bの移動の組合せにより、反応容
器1A内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反応
容器1A内での反応効率を向上させることができる。
【0066】[第6の実施形態]次に、図9および図1
0を参照して第6の実施形態について説明する。第6の
実施形態は、第4の実施形態(図5および図6参照)に
対して、対をなす磁石2Bの極性の関係が異なり他は第
4の実施形態と略同一である。第6の実施形態において
第4の実施形態と同一部分については、同一符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0067】本実施形態においては、図9および図10
に示すように、対をなす磁石2B,2Bは、反応容器1
Bを挟んで、互いに同一の極性を有する磁極が向き合う
ように配置されている。すなわち、図10に示すよう
に、対をなす磁石2B,2Bのうち一方の磁石2BのN
極が反応容器1Bの外周面に対向している場合、他方の
磁石2BのN極も反応容器1Bの外周面に対向するよう
になっている。なお、一方および他方の磁石2BのS極
がともに反応容器1Bの外周面に対向するように配置し
てもよい。
【0068】本実施形態においても、磁石2Bの通電状
態の制御および磁石2Bの移動の組合せにより、反応容
器1B内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反応
容器1B内での反応効率を向上させることができる。
【0069】[第7の実施形態]次に、図11および図
12を参照して第7の実施形態について説明する。第7
の実施形態は、第5の実施形態(図7および図8参照)
に対して、磁石2Bが更に追加的に設けられている点が
異なり、他は第5の実施形態と略同一である。第7の実
施形態において第5の実施形態と同一部分については、
同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0070】本実施形態においては、図11および図1
2に示すように、磁石2Bは、4個づつが組をなして配
置されている。各磁石組(組をなす4つずつの磁石を意
味する)は、反応容器の軸線に沿って等間隔に配設され
ている。
【0071】図12に示すように、各磁石組は、4個の
磁石2B,2B,2B,2Bから構成されている。1つ
の組をなす磁石2B,・・・,2Bは、反応容器1Aの
軸線を中心とする円周を4等分した位置にそれぞれ配置
されている。また、1つの組をなす磁石2B,・・・,
2Bは、互いに反対の極性を有する磁極が向き合うよう
に配置された二対の磁石対を構成する。二対の磁石対の
うち一方の対は、N極が反応容器1Aの外周面に対向す
るように配置され、他方の対は、S極が反応容器1Aの
外周面に対向するように配置されている。すなわち磁石
組を構成する各磁石2Bは、反応容器1Aを囲んで、同
じ極が向かい合うように、かつ異なる極が隣り合うよう
に円周方向に配列されている。なお、1つの磁石組に含
まれる磁石対は、2つに限定されるものではなく、磁石
組を2以上の偶数の磁石対から構成してもよい。この場
合、各磁石は同じ極が向かい合うように、かつ異なる極
が隣り合うように配置すればよい。
【0072】なお、磁石2Bが電磁石の場合、組をなす
各磁石2B,・・・,2Bの極性の関係は、図示しない
通電制御装置により制御される。また、各磁石2B,・
・・は、図示しない駆動装置により、独立して移動する
ことができる。
【0073】本実施形態においても、磁石2Bの通電状
態の制御および磁石2Bの移動の組合せにより、反応容
器1A内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反応
容器1A内での反応効率を向上させることができる。
【0074】特に、本実施形態においては、1つの組を
なす磁石2B,・・・,2Bのうち任意の磁石の反応容
器1Aに対向する磁極から出発する磁力線が、両隣の磁
石の反応容器1Aに対向する磁極に向かうため、反応容
器1A断面で見た場合の攪拌効率が向上する。このた
め、反応容器1A内における反応効率をより向上させる
ことができる。
【0075】[第8の実施形態]次に、図13および図
14を参照して第8の実施形態について説明する。第8
の実施形態は、第6の実施形態(図9および図10参
照)に対して、磁石2Bが更に追加的に設けられている
点が異なり、他は第6の実施形態と略同一である。第8
の実施形態において第6の実施形態と同一部分について
は、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0076】本実施形態においては、図13および図1
4に示すように、第7の実施形態と同様に、磁石2Bは
4個づつが組(磁石組)をなして反応容器の周方向に配
置される。これら磁石2Bの反応容器1Bに対する位置
関係、各磁石2Bの位置関係および極性の関係は第7の
実施形態と同一である。各磁石2Bの駆動装置および通
電制御装置も第7の実施形態と同様とすればよい。
【0077】本実施形態においても、磁石2Bの通電状
態の制御および磁石2Bの移動の組合せにより、反応容
器1B内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反応
容器1B内での反応効率を向上させることができる。
【0078】[第9の実施形態]次に、図15を参照し
て第9の実施形態について説明する。第9の実施形態
は、第1の実施形態(図1参照)に対して、コイル2A
が1つだけ反応容器1Aの軸方向に沿って移動可能に設
けられている点が異なり、他は第1の実施形態と略同一
である。第9の実施形態において第1の実施形態と同一
部分については、同一符号を付し、重複する説明は省略
する。
【0079】図15に示すように、本実施形態において
は、コイル2Aは1つだけ設けられている。このコイル
2Aは、図示しない軸線方向駆動装置により反応容器1
Aの軸方向に沿って移動可能となっている。
【0080】本実施形態においては、触媒粒子9の導入
および排出を行う際と、反応工程における触媒粒子の攪
拌を行う際には、図示しない軸線方向駆動装置によりコ
イル2Aを適宜移動させる。
【0081】本実施形態においても、磁石2Aの通電状
態の制御および磁石2Aの移動の組合せにより、反応容
器1A内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反応
容器1A内での反応効率を向上させることができる。
【0082】更に、本実施形態によれば、コストの高い
コイル2Aの個数を減らすことができるため、装置全体
のコスト低減を図ることができる。
【0083】なお、本実施形態においては、コイル2A
の数は1としたが、これに限定されるものではなく、1
つ以上のコイル2Aを設けてもよい。この場合、コイル
2Aは互いに独立して反応容器1Aの軸線方向に移動可
能とすることが好ましい。
【0084】[第10の実施形態]次に、図16を参照
して第10の実施形態について説明する。第10の実施
形態は、第2の実施形態(図2参照)に対して、コイル
2Aが1つだけ反応容器1Bの軸方向に沿って移動可能
に設けられている点が異なり、他は第2の実施形態と略
同一である。第10の実施形態において第2の実施形態
と同一部分については、同一符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0085】図16に示すように、本実施形態において
は、コイル2Aは1つだけ設けられている。このコイル
2Aは、図示しない軸線方向駆動装置により反応容器1
Bの軸方向に沿って移動可能となっている。
【0086】本実施形態においても、第9の実施形態と
略同一の効果が得られる。
【0087】なお、本実施形態においても、第9の実施
形態で説明したように、1つ以上のコイル2Aを設けて
もよい。
【0088】[第11の実施形態]次に、図17および
図18を参照して第11の実施形態について説明する。
第11の実施形態は、第3の実施形態(図3および図4
参照)に対して、磁石2Bが一対だけ反応容器1Aの軸
方向に沿って移動可能に設けられている点が異なり、他
は第3の実施形態と略同一である。第11の実施形態に
おいて第3の実施形態と同一部分については、同一符号
を付し、重複する説明は省略する。
【0089】図17および図18に示すように、本実施
形態においては、磁石2Bは1対だけ設けられている。
この磁石2Bは、図示しない駆動装置により、反応容器
1Aの半径方向および周方向でけでなく、反応容器1A
の軸方向に沿っても移動可能となっている。
【0090】本実施形態においては、触媒粒子9の導入
および排出を行う際と、反応工程における触媒粒子の攪
拌を行う際には、図示しない駆動装置により磁石2Bを
反応容器1Aの半径方向および周方向に第3の実施形態
と同様の手順で適宜移動させる。さらに、本実施形態に
おいては、図示しない駆動装置により、磁石2Bを反応
容器1Aの軸方向にも移動させて触媒粒子9の攪拌を行
う。
【0091】本実施形態においても、磁石2Bの移動お
よび磁石2Bの通電状態を変化させることにより、反応
容器1A内の触媒粒子9を移動攪拌することにより、反
応容器1A内での反応効率を向上させることができる。
【0092】更に、本実施形態においては、コストの高
い磁石2Bの個数を減らすことができるため、装置全体
のコスト低減を図ることができる。
【0093】なお、本実施形態においては、磁石2Bは
1対のみ設けられているが、これに限定されるものでは
なく、1対以上の磁石2Bを設けてもよい。この場合、
磁石2Bは各対ごとに独立して反応容器の軸線方向に移
動可能とすることが好ましい。
【0094】[第12の実施形態]次に、図19および
図20を参照して第12の実施形態について説明する。
第12の実施形態は、第4の実施形態(図5および図6
参照)に対して、1対のみの磁石2Bが反応容器1Bの
軸方向に沿って移動可能に設けられている点が異なり、
他は第2の実施形態と略同一である。第12の実施形態
において第4の実施形態と同一部分については、同一符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0095】図19および図20に示すように、本実施
形態においては、磁石2Bは1対だけ設けられている。
この磁石2Bは、図示しない駆動装置により、反応容器
1Bの半径方向および周方向でけでなく、反応容器1B
の軸方向に沿っても移動可能となっている。
【0096】本実施形態によれば、第11の実施形態と
略同一の作用効果が得られる。また、第11の実施形態
で説明したように、1対以上の磁石2Bを設けてもよ
い。
【0097】[第13の実施形態]次に、図21および
図22を参照して第13の実施形態について説明する。
第13の実施形態は、第11の実施形態(図17および
図18参照)に対して、対をなす磁石の極性の関係が異
なる点のみが異なり、他は第11の実施形態と略同一で
ある。第13の実施形態において第11の実施形態と同
一部分については、同一符号を付し、重複する説明は省
略する。
【0098】本実施形態においては、図21および図2
2に示すように、対をなす磁石2B,2Bは、反応容器
1Aを挟んで、互いに同一の極性を有する磁極が向き合
うように配置されている。すなわち、図8に示すよう
に、対をなす磁石2B,2Bのうち一方の磁石2BのN
極が反応容器1Aの外周面に対向している場合、他方の
磁石2BのN極も反応容器1Aの外周面に対向するよう
になっている。なお、一方および他方の磁石2BのS極
がともに反応容器1Aの外周面に対向するように配置し
てもよい。
【0099】本実施形態も、第11の実施形態と略同一
の作用効果を奏する。
【0100】[第14の実施形態]次に、図23および
図24を参照して第14の実施形態について説明する。
第14の実施形態は、第12の実施形態(図19および
図20参照)に対して、対をなす磁石の極性の関係が異
なる点のみが異なり、他は第12の実施形態と略同一で
ある。第14の実施形態において第12の実施形態と同
一部分については、同一符号を付し、重複する説明は省
略する。
【0101】本実施形態においては、図23および図2
4に示すように、対をなす磁石2B,2Bは、互いに同
一の極性を有する磁極が向き合うように配置されてい
る。すなわち、図8に示すように、対をなす磁石2B,
2Bのうち一方の磁石2BのN極が反応容器1Bの外周
面に対向している場合、他方の磁石2BのN極も反応容
器1Bの外周面に対向するようになっている。なお、一
方および他方の磁石2BのS極がともに反応容器1Bの
外周面に対向するように配置してもよい。
【0102】本実施形態も、第12の実施形態と略同一
の作用効果を奏する。
【0103】[第15の実施形態]次に、図25および
図26を参照して第15の実施形態について説明する。
第15の実施形態は、第7の実施形態(図11および図
12参照)に対して、磁石組が1組のみ反応容器の軸線
方向に移動可能に設けられている点が異なり、他は第7
の実施形態と略同一である。第15の実施形態において
第7の実施形態と同一部分については、同一符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0104】図25および図26に示すように、4個の
磁石2B,2B,2B,2Bから構成された磁石組が1
組のみ設けられ、この磁石組の構成する各磁石2Bは、
反応容器1Aの軸線方向に一緒に動くように構成されて
いる。磁石組を構成する4個の磁石2Bの位置関係およ
び極性の関係は第7の実施形態の磁石組と同様であり、
また磁石組を構成する4個の磁石2Bが反応容器1Aの
半径方向および周方向に独立して移動可能な点も第7の
実施形態と同様である。
【0105】[第16の実施形態]次に、図27および
図28を参照して第16の実施形態について説明する。
第16の実施形態は、第8の実施形態(図13および図
14参照)に対して、磁石組が1組のみ反応容器の軸線
方向に移動可能に設けられている点が異なり、他は第8
の実施形態と略同一である。第16の実施形態において
第8の実施形態と同一部分については、同一符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0106】図27および図28に示すように、4個の
磁石2B,2B,2B,2Bから構成された磁石組が反
応容器1Bの軸線方向に一緒に動くように構成されてい
る。磁石組を構成する4個の磁石2Bの位置関係および
極性の関係は第8の実施形態の磁石組と同様であり、ま
た磁石組を構成する4個の磁石2Bが反応容器1Bの半
径方向および周方向に独立して移動可能な点も第8の実
施形態と同様である。以上説明した第1乃至第16の実
施形態によれば、高効率かつ高速度で二酸化炭素を還元
して炭化水素化合物もしくは含酸素炭化水素化合物(メ
タノールまたはメタン等)に変換して回収することがで
きる。
【0107】なお、上記実施形態においては、本発明に
よる反応装置を、二酸化炭素を水素還元して炭化水素化
合物もしくは含酸素炭化水素化合物とする化学反応を行
わせるために用いた例について説明したが、本反応装置
の適用は上記反応に限定されるものではない。すなわ
ち、本反応装置は触媒の共存下におけるあらゆる化学的
反応を効率良く実施するために適用することができる。
従って、例えば、1種類の反応物質を反応容器内に収容
し、該反応物質を熱分解させる反応等にも使用すること
ができる。
【0108】
【実施例】以下に、上記の反応装置を用いて二酸化炭素
の還元を行った結果について説明する。なお、試験に用
いた反応装置は第2の実施形態に記載されたものであ
る。本試験においては、二酸化炭素を水素還元する磁性
触媒微粒子9として、酸素欠陥マグネタイトの微粒子を
用いた。
【0109】まず、酸素欠陥マグネタイトの微粒子約2
kgを封入した反応容器1Bに、導入口4から二酸化炭素
を主成分とするガスを導入して約300℃で反応させ、
導入口5から水蒸気を吸入して約400℃で接触させ
た。
【0110】次に、発生磁場約5T(テスラ)の超電導
コイル2Aにより励磁と消磁とを繰り返して、磁場を移
動させて容器1B内の酸素欠陥マグネタイトの微粒子を
攪拌した。約180分反応後、吸出口6から変換物質
(反応生成物質)を取り出して、約25℃まで冷却して
水蒸気を凝結させるとメタノールが約6g以上検出され
た。本試験で得られたメタノールの量は、磁場を用いた
触媒攪拌を行わない場合に(約4g)に比べて、約1.5
倍以上に向上した。
【0111】反応後に酸素欠陥マグネタイトはマグネタ
イトとなったが、導入口5から反応容器1B内に水素を
約0.2m3吸入して、約300℃で反応させ、発生磁
場約5Tの超電導コイル2Aの励磁と消磁とを繰り返し
て、磁場を移動させて容器1B内のマグネタイトの微粒
子を撹拝した。約5時間反応後、マグネタイトは酸素欠
陥マグネタイトに再生した。
【0112】次に、上記第1乃至第18の実施形態に記
載の反応装置の応用例について説明する。以下に説明す
る応用例は、上述した反応装置を各種プラントに組み込
んだものである。各応用例を示す図面(図29〜図3
8)において本発明による反応装置には参照符号Rを付
す。また、図29〜図38には、詳細に図示されてはい
ないが、反応装置Rを構成する反応容器は、排気ガスの
経路に接続されるとともに、排気ガスと反応する水蒸気
(水)または水素を供給する装置に接続されている。
【0113】[第1の応用例]まず、図29を参照して
第1の応用例について説明する。
【0114】図29は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれたガス化複合発電システムの系統図である。
【0115】図29に示すように、ガス化複合発電シス
テムは、酸素分離ユニット320、ガス化炉321、ス
ラグホッパ322、フィルタ323、冷却器324、脱
硫装置325、ガスタービン326、蒸気タービン32
7、発電機328、排熱回収ボイラ329、復水器33
0、排気口331および反応装置Rとにより構成され
る。
【0116】まず、空気から酸素を分離する酸素分離ユ
ニット320によって製造した酸素および石炭もしくは
重質油などの燃料をガス化炉321に供給して、COと
2を主要成分とするガス燃料に転換する。このとき発
生したスラグ(灰分)はスラグホッパ322にためる。
【0117】次に、生成ガス中のばい塵をフィルタ32
3で除去し、冷却器324でガスを冷却し、硫黄分を脱
硫装置325で除去した後、ガスタービン326の燃料
として供給しガスタービン326を駆動し発電機328
を駆動させて発電する。また、ガスタービン326の排
熱を利用して排熱回収ボイラ329で蒸気を発生させ、
蒸気タービン327を駆動して発電機328を駆動させ
て発電する。蒸気タービン327から排気された蒸気は
復水器330で冷却され凝縮し復水となり、排熱回収ボ
イラ329の給水となる。
【0118】排気口331から出た排気ガスを冷却して
脱水した後、反応装置Rに送り込み、排気ガス中の二酸
化炭素を他の炭化水素化合物もしくは含酸素炭化水素化
合物(例えばメタン、メタノール等の物質)に変換す
る。
【0119】従来のガス化複合発電システムでは、排気
ガス中のCO2をそのまま排気するので、大気中のCO2
濃度を上昇させる。しかし、以上のシステムのように、
排気ガスを反応装置Rに送り込み、排気ガス中の二酸化
炭素を他の物質に変換して回収することにより、二酸化
炭素を排出しないようにすること、もしくは二酸化炭素
の排出量を減少させることが可能となる。
【0120】[第2の応用例]次に、図30を参照して
第2の応用例について説明する。
【0121】図30は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれたCO2回収型火力発電システムの系統図であ
る。
【0122】図30に示すように、CO2回収型火力発
電システムは、酸素分離装置340、改質器341、復
水器342、水素分離膜343、水素圧縮機344、水
素燃焼器345、COタービン346、空気圧縮機34
7、ガスタービン348、発電機349、蒸気タービン
350、排熱回収ボイラ351、ポンプ352,CO2
排熱回収ボイラ353および反応装置Rから構成され
る。
【0123】燃料は天然ガスもしくは石炭などを使用す
る。まず、天然ガスを改質用蒸気とともに改質器341
に供給し、高温高圧化で改質しH2とCO(CO2,CH
4)とに水素分離膜343で分離し、CO(CO2,CH
4)はCOタービン346の燃料として供給しCOター
ビン346を駆動し発電機349を駆動させて発電した
後、改質器341に戻し、空気から酸素を分離する酸素
分離装置340によって製造した純度95%以上の酸素
で燃焼させ、改質に必要な反応熱を与える。
【0124】燃焼ガスは高温高圧の高濃度CO2となる
ので、CO2排熱回収ボイラ353で動力熱回収した
後、高濃度CO2を直接回収する。水素分離膜343で
分離したH2は水素圧縮機344で圧縮して、空気圧縮
機347で圧縮した空気と共に、水素燃焼器345で燃
焼させ、燃焼ガスをガスタービン348の燃料として供
給して駆動し発電機349を駆動させて発電する。さら
に、ガスタービン348の排熱を利用して排熱回収ボイ
ラ351で蒸気を発生させ、蒸気タービン350を駆動
して発電機349を駆動させて発電して、高効率発電を
行う。
【0125】蒸気タービン350から排気された蒸気は
復水器342で冷却され凝縮し復水となり、ポンプ35
2で排熱回収ボイラ351に給水される。CO2排熱回
収ボイラ353および排熱回収ボイラ351から出た高
濃度CO2を冷却して脱水した後、反応装置Rに送り込
み、排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素等の炭化水素化
合物(もしくは含酸素炭化水素化合物)に変換する。反
応装置Rを経て回収された炭化水素等の炭化水素化合物
(もしくは含酸素炭化水素化合物)は、燃料として再利
用できる。本システムによれば、従来のCO2回収型火
力発電システムで問題となっていた、回収した高濃度C
2の処理の問題を解決することができる。
【0126】[第3の応用例]次に、図31を参照して
第3の応用例について説明する。
【0127】図31は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれた汽力発電システムの系統図である。
【0128】図30に示すように、汽力発電システム
は、通風機360、予熱器361、ボイラ362、蒸気
タービン363、発電機364、復水器365、ポンプ
366、排気口367および反応装置Rから構成され
る。
【0129】空気もしくは酸素富化空気を通風機360
によって予熱器361に送って加熱後、燃料とともにボ
イラ362に供給して燃焼し蒸気を発生させ、蒸気ター
ビン363を駆動して発電機364を駆動させて発電す
る。
【0130】蒸気タービン363から排気された蒸気は
復水器365で冷却され凝縮して復水となり、ポンプ3
66でボイラ362に給水される。燃焼ガスは予熱器3
61で熱回収後、排気口367に送られる。排気口36
7から出た排気ガスを冷却して脱水した後、反応装置R
に送り込み、排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素等の炭
化水素化合物(もしくは含酸素炭化水素化合物)に変換
して回収する。
【0131】従来の汽力発電システムでは、排気ガス中
のCO2をそのまま排気するので、大気中のCO2濃度の
上昇が問題となっているが、本発明の反応装置Rをシス
テムに組み込むことでこの問題を解決することができ
る。
【0132】[第4の応用例]次に、図32を参照して
第4の応用例について説明する。
【0133】図32は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれたガスタービン発電システムの系統図である。
【0134】図32に示すように、ガスタービン発電シ
ステムは、圧縮機380、発電機381、ガスタービン
382、燃焼器383、排気口384および反応装置R
から構成される。
【0135】空気もしくは酸素富化空気を圧縮機380
で圧縮して高圧にした後に燃料を投入して燃焼器383
で燃焼させ、高温の燃焼ガスでガスタービン382を駆
動して発電機381を駆動させて発電する。ガスタービ
ン382の燃焼ガスは排気口384に送られる。排気口
384から出た排気ガスを冷却して脱水した後、反応装
置R排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素等の炭化水素化
合物もしくは含酸素炭化水素化合物に変換して回収す
る。
【0136】従来のガスタービン発電システムでは、排
気ガス中のCO2をそのまま排気するので、大気中のC
2濃度の上昇が問題となっているが、本発明の反応装
置Rをシステムに組み込むことでこの問題を解決するこ
とができる。
【0137】[第5の応用例]次に、図33を参照して
第5の応用例について説明する。
【0138】図33は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれた複合発電システムの系統図である。
【0139】図33に示すように、複合発電システム
は、圧縮機391、発電機392、燃焼器393、ガス
タービン394、排熱回収ボイラ395、蒸気タービン
396、復水器397、ポンプ398、排気口399お
よび反応装置Rから構成される。
【0140】空気もしくは酸素富化空気を圧縮機391
で圧縮して高圧にした後に燃料を投入して燃焼器393
で燃焼させ、高温の燃焼ガスでガスタービン394を駆
動して発電機392を駆動させて発電する。
【0141】ガスタービン394から放出された排気ガ
スを、排熱回収ボイラ395に導き、排気ガスの熱エネ
ルギにより蒸気を発生させて蒸気タービン396を駆動
し発電機392を駆動させて発電する。蒸気タービン3
96から排気された蒸気は復水器397で冷却され凝縮
して復水となり、ポンプ398で排熱回収ボイラ395
に給水される。排熱回収ボイラ395の排気ガスは排気
口399に送られる。排気口399から出た排気ガスを
冷却して脱水した後、反応装置Rに送り込み、排気ガス
中の二酸化炭素を炭化水素等の炭化水素化合物(もしく
は含酸素炭化水素化合物)に変換して回収する。従来の
複合発電システムでは、排気ガス中のCO2をそのまま
排気するので、大気中のCO2濃度の上昇が問題となっ
ているが、本発明の反応装置Rをシステムに組み込むこ
とでこの問題を解決することができる。
【0142】[第6の応用例]次に、図34を参照して
第6の応用例について説明する。図34は、本発明に係
る反応装置Rが組み込まれた鉄鋼製造システムの系統図
である。
【0143】図34に示すように、鉄鋼製造システム
は、コークス炉410、破砕機411、篩分器412、
焼結器413、溶鉱炉414、熱風炉415、送風機4
16、混銑炉型溶銑台車417、混銑炉418、平炉4
19、転炉420、電気炉421および反応装置Rから
構成される。
【0144】まず、石炭をコークス炉410で乾留して
コークスを作る。同時に鉄鉱石を破砕機411で破砕し
て、篩分器412で粉鉱と整粒鉱とに篩分けした後、粉
鉱を焼結機413に焼結原料(石灰石、粉コークス及び
床敷焼結鉱)と共に投入して焼結して焼結鉱を得る。
【0145】次に、コークス、整粒鉱、焼結鉱、マンガ
ン鉱石、石灰石及びペレットを溶鉱炉414に投入し
て、重油と、送風機416から熱風炉415に空気を送
り込んで作った熱風を送り込んで、溶銑を作る。
【0146】次に、得られた溶銑を混銑炉型溶銑台車4
17もしくは混銑炉418に投入して混銑を作る。次
に、混銑、スクラップ及び副原料(生石灰、石灰石、蛍
石及び鉄鉱石)を平炉419、転炉420もしくは電気
炉421に投入する。平炉419には重油と空気もしく
は酸素富化空気を供給して溶鋼を製造する。転炉420
には空気もしくは酸素富化空気を供給して溶鋼を製造す
る。電気炉421には電力と空気もしくは酸素富化空気
を供給して溶鋼を製造する。
【0147】平炉419、転炉420もしくは電気炉4
21から出た排気ガスを冷却して脱水した後、反応装置
Rに送り込み、排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素等の
炭化水素化合物(もしくは含酸素炭化水素化合物)に変
換して回収する。
【0148】従来の鉄鋼製造システムでは、排気ガス中
のCO2をそのまま排気するので、大気中のCO2濃度の
上昇が問題となっているが、本発明の反応装置Rをシス
テムに組み込むことでこの問題を解決することができ
る。
【0149】[第7の応用例]次に、図35を参照して
第7の応用例について説明する。
【0150】図35は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれたキュポラシステムの系統図である。
【0151】図35に示すように、キュポラシステム
は、キュポラ送風機430、制御弁431、キュポラ4
32および反応装置Rから構成されている。
【0152】燃料兼加炭材としてのコークスと、原料と
なる屑鉄や銑鉄を交互にキュポラ432の上部から投入
し、キュポラ432の下部から着火して、空気もしくは
酸素富化空気をキュポラ送風機430によって制御弁4
31で制御しながら送風して燃焼する。
【0153】それによって、1400〜1500℃まで
の範囲で溶融し、加炭された融鉄がキュポラ432の下
部に溜まる。この融鉄を鋳型に流し込んで冷却固化し、
製品としての鋳物とする。キュポラ432から出た排気
ガスを冷却して脱水した後、反応装置Rに送り込み、排
気ガス中の二酸化炭素を炭化水素等の炭化水素化合物も
しくは含酸素炭化水素化合物に変換して回収する。
【0154】従来のキュポラシステムでは、排気ガス中
のCO2をそのまま排気するので、大気中のCO2濃度の
上昇が問題となっているが、本発明の反応装置Rをシス
テムに組み込むことでこの問題を解決することができ
る。
【0155】[第8の応用例]次に、図36を参照して
第8の応用例について説明する。
【0156】図36は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれたセラミックス高温焼成システムの系統図であ
る。
【0157】図36に示すように、セラミックス高温焼
成システムは、燃焼ブロア440、制御弁441、高温
焼成炉442および反応装置Rから構成されている。
【0158】高温焼成炉442に、空気もしくは酸素富
化空気を燃焼ブロア440によって制御弁441で制御
しながら送風すると共に、燃料となる都市ガスを制御弁
441によって制御しながら供給して、千数百度の高温
で燃焼して、セラミックス(耐火レンガやファインセラ
ミックスなど)を焼成する。
【0159】高温焼成炉442から出た排気ガスを冷却
して脱水した後、反応装置Rに送り込み、排気ガス中の
二酸化炭素を炭化水素等の炭化水素化合物もしくは含酸
素炭化水素化合物に変換して回収する。
【0160】従来のセラミックス高温焼成システムで
は、排気ガス中のCO2をそのまま排気するので、大気
中のCO2濃度の上昇が問題となっているが、本発明の
反応装置Rをシステムに組み込むことでこの問題を解決
することができる。
【0161】[第9の応用例]次に、図37を参照して
第9の応用例について説明する。
【0162】図37は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれた都市ゴミ処理システムの系統図である。
【0163】図37に示すように、都市ゴミ処理システ
ムは、酸素発生装置450、ゴミピット451、クレー
ン452、破砕機453、破砕ゴミピット454、排水
ピット455、溶融熱分解炉456、スラグ冷却槽45
7、スラグホッパ458、ガス燃焼炉459、廃熱ボイ
ラ460、電気集塵器461、押込送風機462、排気
口463、灰処理装置464および反応装置Rから構成
される。
【0164】都市ゴミをゴミピット451に投入して排
水して、クレーン452で破砕機453に投入して破砕
した後、破砕ゴミピット454に投入して排水した後、
クレーン452で溶融熱分解炉456に投入する。排水
は排水ピット455に集める。同時にLPガスと酸素と
を溶融熱分解炉456に供給して、都市ゴミを燃焼す
る。酸素を用いるので焼却温度は1700℃程度まで上
昇し、ゴミ中の無機物は溶融して大幅に滅溶する。
【0165】溶融スラグはスラグ冷却槽457で冷却し
た後、粒状スラグとなりスラグホッパ458に集められ
る。また、一酸化炭素、メタンなどを含む発生ガスは灯
油やLPガスと共にガス燃焼炉459の燃料として利用
し、排熱ボイラ460で熱回収した後、電気集塵器46
1で粉塵を除去して押込送風機462によって排気口4
63に送る。
【0166】排気ガスは冷却して脱水した後、反応装置
Rに送り込み、排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素やメ
タノール等の炭化水素化合物もしくは含酸素炭化水素化
合物に変換して回収する。ガス燃焼炉459、廃熱ボイ
ラ460、電気集塵器461から出た灰は、灰処理装置
464に集めて処理する。
【0167】従来の都市ゴミ処理システムでは、排気ガ
ス中のCO2をそのまま排気するので、大気中のCO2
度の上昇が問題となっているが、本発明の反応装置Rを
システムに組み込むことでこの問題を解決することがで
きる。
【0168】[第10の応用例]次に、図38を参照し
て第10の応用例について説明する。
【0169】図38は、本発明に係る反応装置Rが組み
込まれた排水処理システムの系統図である。
【0170】図38に示すように、排水処理システム
は、酸素分離ユニット470、酸素ガス供給弁471、
廃水処理槽472、プロペラモーター473、プロペラ
474、酸素濃度分析計475、排ガス流量調節弁47
6、混合液沈殿池477、ポンプ478および反応装置
Rで構成する、有機性産業廃水や家庭廃水(下水)に混
合液沈殿池477からの返送汚泥を20〜30%までの
割合で混合して廃水処理槽472に流し込むと共に、酸
素分離ユニット470によって製造した約90%濃度の
酸素を廃水処理槽472に供給し、4〜8時間までの間
プロペラ474による攪拌とプロペラシャフトからの酸
素曝気とによって酸素溶解して微生物で分解する。
【0171】廃水処理槽472からの流出水は混合液沈
殿池477で約2時間汚泥を沈殿分離して、上澄液を塩
素滅菌後処理水として放流する。廃水処理槽472から
出た排気ガスを冷却して脱水した後、反応装置Rに送り
込み、排気ガス中の二酸化炭素を炭化水素またはメタノ
ール等の炭化水素化合物もしくは含酸素炭化水素化合物
に変換して回収する。
【0172】従来の排水処理システムでは、従来の都市
ゴミ処理システムでは、排気ガス中のCO2をそのまま
排気するので、大気中のCO2濃度の上昇が問題となっ
ているが、本発明の反応装置Rをシステムに組み込むこ
とでこの問題を解決することができる。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
触媒を用いて行われる化学反応の効率を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による反応装置の第1の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図2】本発明による反応装置の第2の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図3】本発明による反応装置の第3の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図4】本発明による反応装置の第3の実施形態を示す
軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図5】本発明による反応装置の第4の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図6】本発明による反応装置の第4の実施形態を示す
軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図7】本発明による反応装置の第5の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図8】本発明による反応装置の第5の実施形態を示す
軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図9】本発明による反応装置の第6の実施形態を示す
軸線方向に沿った断面図。
【図10】本発明による反応装置の第6の実施形態を示
す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図11】本発明による反応装置の第7の実施形態を示
す軸線方向に沿った断面図。
【図12】本発明による反応装置の第7の実施形態を示
す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図13】本発明による反応装置の第8の実施形態を示
す軸線方向に沿った断面図。
【図14】本発明による反応装置の第8の実施形態を示
す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図15】本発明による反応装置の第9の実施形態を示
す軸線方向に沿った断面図。
【図16】本発明による反応装置の第10の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図17】本発明による反応装置の第11の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図18】本発明による反応装置の第11の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図19】本発明による反応装置の第12の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図20】本発明による反応装置の第12の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図21】本発明による反応装置の第13の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図22】本発明による反応装置の第13の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図23】本発明による反応装置の第14の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図24】本発明による反応装置の第14の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図25】本発明による反応装置の第15の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図26】本発明による反応装置の第15の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図27】本発明による反応装置の第16の実施形態を
示す軸線方向に沿った断面図。
【図28】本発明による反応装置の第16の実施形態を
示す軸線に垂直な方向に沿った断面図。
【図29】反応装置の第1の応用例を示す図。
【図30】反応装置の第2の応用例を示す図。
【図31】反応装置の第3の応用例を示す図。
【図32】反応装置の第4の応用例を示す図。
【図33】反応装置の第5の応用例を示す図。
【図34】反応装置の第6の応用例を示す図。
【図35】反応装置の第7の応用例を示す図。
【図36】反応装置の第8の応用例を示す図。
【図37】反応装置の第9の応用例を示す図。
【図38】反応装置の第10の応用例を示す図。
【符号の説明】
1A,1B 反応容器 2A,2B 磁石 9 磁性触媒粒子(または触媒を付着させた磁性体粒
子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 31/04 B01J 23/74 301M (72)発明者 田 村 仁 郎 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 福 島 公 親 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 藤 原 重 徳 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 4G036 AC22 AC24 AC25 4G069 AA02 AA15 BB04B BC66A BC66B CC21 CC22 CC27 CC29 CC40 DA07 EA02X EA02Y ED10 4G070 AA01 AB02 AB10 BA10 BB11 BB40 CA03 CA06 CA09 CA16 CA21 CB16 CB19 CC20 DA21 4H006 AA02 AA04 AC11 AC41 BA19 BA30 BA85 BD81 BE20 BE41 BE60 FE11 4H039 CA11 CA60 CB40 CL50

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に反応物質と、磁性触媒粒子または触
    媒を付着させた磁性体粒子とを収容して、前記反応物質
    から反応生成物質を生成する反応を行うための反応容器
    と、 前記反応容器の外部に設けられ、前記反応容器の内部に
    磁場を形成して前記反応容器内の前記磁性触媒粒子また
    は触媒を付着させた磁性体粒子を移動させる磁石と、を
    備えたことを特徴とする反応装置。
  2. 【請求項2】反応容器内に、反応物質と、磁性触媒粒子
    または触媒を付着させた磁性体粒子とを収容する工程
    と、 前記反応容器内に磁場を形成して、この磁場を変化させ
    ることにより前記触媒粒子を前記反応容器内で移動させ
    ながら反応物質を反応させて反応生成物質を生成する工
    程と、を備えたことを特徴とする反応方法。
  3. 【請求項3】発電機を駆動するタービンと、 前記タービンから排出される二酸化炭素を主成分とする
    排気ガスの排出経路に接続されるとともに、その内部に
    二酸化炭素の水素還元反応に寄与する磁性触媒粒子また
    は触媒を付着させた磁性体粒子を収容する反応容器と、 前記反応容器の外部に設けられ、前記反応容器の内部に
    磁場を形成して前記反応容器内の前記磁性触媒粒子また
    は触媒を付着させた磁性体粒子を移動させる磁石と、 前記反応容器内に、前記二酸化炭素と反応する水または
    水素を供給する装置と、を備えたことを特徴とする火力
    発電システム。
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