JP2000010954A - ディジタルシグナルプロセッサ - Google Patents

ディジタルシグナルプロセッサ

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JP2000010954A
JP2000010954A JP10172431A JP17243198A JP2000010954A JP 2000010954 A JP2000010954 A JP 2000010954A JP 10172431 A JP10172431 A JP 10172431A JP 17243198 A JP17243198 A JP 17243198A JP 2000010954 A JP2000010954 A JP 2000010954A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DSPコアのセルフテスト中に、DSPコアの
動作停止状態を判定するホールドテストが実施可能にな
るDSPを提供する。 【解決手段】DSP部2は、ホールドテスト中にDSP
コア4の動作が停止した後、一定時間が経過したらDS
Pコア4の動作停止/再開を制御するホルト端子HALTに
動作信号を出力する入力スケジューラ8を有しているの
で、一旦停止したDSPコア4の動作を再開させること
ができる。従って、動作再開時のDSPコア4の内部状
態をDSPコア4自身が認識することができるので、D
SPコア4が正しく動作を停止しているか否かを判定す
るホールドテストを実施することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膨大なディジタル
信号を高速に処理するために開発された、ディジタル信
号処理専用のプロセッサであるディジタルシグナルプロ
セッサ(以下DSPと称する。)に関し、特に、DSP
の動作テストにおける改善に関する。
【0002】
【従来の技術】以下で従来のDSPについて説明する。
図3において、符号101は従来のDSPである。この
DSP101は、外部入力端子111〜113、DSP
部102、周辺回路103、外部出力端子131〜13
3を有している。このDSP101は、外部入力端子1
11〜113を、ディジタルモータなどの外部装置の出
力端子に接続し、外部出力端子131〜133を外部装
置の入力端子に接続した場合には、外部装置が出力する
信号が、外部入力端子111〜113を介して周辺回路
103に入力され、また周辺回路103から出力される
信号が、外部出力端子131〜133を介して外部装置
に出力できるように構成されている。なお、図3では外
部入力端子111〜113と外部出力端子131〜13
3のみを図示しているが、実際にはこれより多数の外部
入力端子や外部出力端子が設けられている。
【0003】周辺回路103は、入力された信号をDS
P部102が処理できる形態に変換する回路であり、通
常動作時では、変換後の信号がDSP部102に入力さ
れ、DSP部102内のDSPコア104で演算処理が
なされた後、周辺回路103に出力されている。
【0004】また、周辺回路103はDSP部102か
ら入力された演算処理結果を変換し、外部出力端子13
1〜133を介して外部装置に出力しており、その結
果、DSP101全体が外部装置を制御できるようにな
っている。
【0005】このようなDSP101を実装する前に動
作テストを行う場合の一例として、外部装置ではなく、
不図示のテスターを外部入力端子111〜113や外部
出力端子131〜133に接続し、このテスターから所
定の信号を外部入力端子111〜113に入力し、外部
出力端子131〜133から出力される信号をテスター
で読み取り、所定の規格に適合するか否かを判定するこ
とで、DSP101の動作が正常であるか否かを判定す
ることができる。
【0006】しかしながら上記のDSP101の動作テ
ストにおいては、周辺回路103を介して信号の伝送が
なされているため、動作テストによってDSP101の
動作が異常であると判定されても、それはDSP部10
2の異常によるものか周辺回路103の異常によるもの
かは判別できず、又、DSP部102をテスターに直結
できないため、DSP部102単体についての動作テス
トをすることはできないという不都合があった。
【0007】そこで、周辺回路103を介さずに、DS
P部102内でテストデータ等を生成することで、DS
P部102が自分自身の動作テストをするセルフテスト
が提案されている。
【0008】このセルフテストを実施するために、DS
P部102には、データ転送回路105と、メモリ10
6と、データ保持回路107と、マルチプレクサ120
とが設けられている。
【0009】セルフテストでは、テストセットアップ時
に、DSPコア104からメモリ106に、テストプロ
グラムや、テストデータ生成に必要な設定情報が書き込
まれる。その後、テストの実行が開始されたら、メモリ
106からテストプログラム、設定情報等がDSPコア
104に読み出される。
【0010】次いで、テストプログラムに基づきDSP
コア104で、通常動作時にDSPコア104に入力さ
れるデータと同規格のテストデータや制御命令が生成さ
れてデータ転送回路105に出力される。データ転送回
路105から、テストデータと制御命令とが、データ線
群140内の各データ線L111、L112からマルチプレク
サ120にそれぞれ出力される。
【0011】マルチプレクサ120は、実動作時では周
辺回路103の出力信号線群150をDSPコア104
に接続させているが、テスト動作時には、DSPコア1
04から出力された制御命令に基づいて、データ線群1
40をDSPコア104に接続するように構成されてい
る。したがって、データ転送回路105が生成したテス
トデータは、DSPコアの入力端子IN1、IN2に入力され
る。
【0012】入力されたテストデータはDSPコア10
4で演算処理され、その演算処理結果は出力端子T1、T
2からデータ線群160へと出力される。データ線群1
60へ出力された演算処理結果はデータ保持回路107
で一旦保持され、DSPコア104に設けられた入力端
子TDIに所定順序で出力され、結局、出力はDSPコア
104に再入力される。
【0013】入力端子TDIに入力された演算処理結果
は、DSPコア104内に予め保持されている正しい演
算処理結果と比較され、実行した演算処理が正しかった
かどうかが判定される。その後、新たなテストデータが
DSPコア104で生成され、上述した一連の演算処
理、判定処理が当初予定された回数だけ繰り返される。
この間に、全ての処理について、実行した演算処理結果
が正しい演算処理結果と等しかった場合には、そのDS
P部102は良品であるとDSPコア104自身で判定
される。そして、かかる判定結果がデータ線Lrから不
図示の外部回路へと出力されることにより、セルフテス
トが終了する。
【0014】このように、セルフテストは、周辺回路1
03を介さずに、DSP部102のテストをすることが
できるので、テスターを使用する動作テストの際にはで
きなかったDSP部102のみのテストを行うことがで
きるという利点がある。
【0015】しかしながら、DSPコア104には、D
SPコア104の動作停止/続行の制御端子であるホル
ト端子HALTがあり、DSP101がホルト端子HALTによ
って動作を正常に停止できるかどうかを判定するテスト
(以下でホールドテストと称する。)がある。
【0016】セルフテストによってホールドテストを行
おうとする場合、ホルト端子HALTとデータ転送回路10
5とをマルチプレクサ120を介して接続し、DSPコ
ア104がデータ転送回路105を介して停止信号を出
力し、ホルト端子HALTに入力することになるが、一旦ホ
ルト端子HALTに停止信号が入力されると、DSPコア1
04自身の動作が停止し、その結果、DSPコア104
自身が停止状態の良否を判断できなくなるばかりでな
く、再起動すらできなくなってしまう。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術の課題を解決するために創作されたものであ
り、その目的は、コアのセルフテストが可能なDSPに
おいて、コアが自分自身を停止させた後に、コアの動作
を再開させることで、コアの停止状態の良否を判定する
ことができるディジタルシグナルプロセッサを提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載のディジタルシグナルプロセッサ
は、ディジタル信号を処理するためのプロセッサ部と、
上記プロセッサ部のセルフテストのためのデータを保持
するメモリ部と、上記プロセッサ部が出力する当該プロ
セッサ部用のセルフテスト制御データを入力して当該セ
ルフテスト制御データを上記プロセッサ部に供給するデ
ータ転送回路部と、上記プロセッサ部から出力される制
御信号を入力して所定の時間が経過すると上記プロセッ
サ部に対して動作制御信号を供給する動作制御回路部
と、外部入力端子と上記データ転送回路部と上記プロセ
ッサ部のデータ入力端子との間に設けられており、上記
外部入力端子又は上記データ転送回路部から供給される
データの何れか一方を選択して上記データ入力端子に出
力する第1の切換回路部と、外部入力端子と上記データ
転送回路部と上記動作制御回路部と上記プロセッサ部の
動作停止端子との間に設けられており、上記外部入力端
子、上記データ転送回路部又は上記動作制御回路部から
供給される信号のうちの1つを選択して上記動作停止端
子に出力する第2の切換回路部とを有し、セルフテスト
時において上記プロセッサ部が当該プロセッサ部の動作
停止を指示する信号を上記データ転送回路部及び上記第
2の切換回路部を介して上記動作停止端子に入力する
と、上記動作制御回路部は上記プロセッサ部から出力さ
れる上記制御信号に応答して所定時間経過後に上記動作
制御信号を上記第2の切換回路部を介して上記動作停止
端子に出力して上記プロセッサ部を動作状態に復帰させ
るように構成されている。
【0019】また、請求項2に記載のディジタルシグナ
ルプロセッサは、請求項1に記載のディジタルシグナル
プロセッサであって、上記プロセッサ部から出力される
上記セルフテスト制御データに基づくテスト結果情報を
保持するデータ保持回路部を有する。
【0020】さらに、請求項3に記載のディジタルシグ
ナルプロセッサは、請求項2に記載のディジタルシグナ
ルプロセッサであって、上記プロセッサ部は、セルフテ
ストにおける動作停止状態の内部状態情報を上記動作制
御回路部から出力される上記動作制御信号に応じた動作
復帰後に上記データ保持回路部に出力する。
【0021】また、請求項4に記載のディジタルシグナ
ルプロセッサは、請求項2又は3に記載のディジタルシ
グナルプロセッサであって、上記プロセッサ部は、上記
データ保持回路部から出力されるセルフテスト結果情報
を入力し、当該セルフテスト結果情報と予め期待される
テスト結果とを比較して当該比較結果を外部に出力す
る。
【0022】さらに、請求項5に記載のディジタルシグ
ナルプロセッサは、請求項1、2、3又は4に記載のデ
ィジタルシグナルプロセッサであって、上記プロセッサ
部と外部とのインターフェースとなる周辺回路部を有す
る。
【0023】本発明のディジタルシグナルプロセッサに
よれば、セルフテストの一つであるホールド(動作停
止)テストにおいて、コア(プロセッサ部)が自分自身
に動作停止信号を出力することによりコアの動作が停止
しても、その後動作制御回路が動作制御信号を動作停止
端子に入力させることでコアの動作を再開させることが
できる。このため、停止後コアを再起動することができ
なかったことでコアの動作停止状態を認識できなかった
従来と異なり、コアの停止状態の良否を判定するホール
ドテストを実施することが可能になる。
【0024】なお、本発明では、コアが動作停止端子に
動作停止信号を入力することによりコアの動作が停止し
た後に、動作停止端子に動作制御信号を出力するまでの
時間をデータ列などに基づいて調整することも可能であ
る。このように構成することで、コアの動作を停止させ
る時間を調整することができるので、様々な停止時間に
ついてのコアのホールドテストを行うことが可能にな
る。
【0025】また、本発明では、セルフテストの結果を
示すセルフテスト結果信号と、予め期待されるセルフテ
ストのテスト結果とを比較し、その比較結果を外部に出
力するので、外部からコアの良否を容易に認識できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本実施形態のDSPについ
て説明する。図1において、符号1は本実施形態のDS
Pである。このDSP1は、外部入力端子11〜13
と、DSP部2と、周辺回路3と、外部出力端子31〜
33を有している。ここで、図1には外部入力端子11
〜13と外部出力端子31〜33についてのみ図示して
いるが、実際にはこれより多数の外部入力端子や外部出
力端子が設けられているものとする。
【0027】DSP部2は、DSPコア4と、マルチプ
レクサ20とを有している。このマルチプレクサ20
は、切換スイッチ21〜23を有している。外部入力端
子11〜13は周辺回路3に接続されており、周辺回路
3とマルチプレクサ20とは、データ線群50で接続さ
れている。マルチプレクサ20の切換スイッチ21、2
2、23は、DSPコア4の入力端子IN1,IN2、ホルト
端子HALTにそれぞれ接続されている。DSPコア4
の出力端子T1、T2、THはデータ線群60で周辺回路
3と接続され、周辺回路3と外部出力端子31〜33と
が接続されている。
【0028】上記したようなDSP1では、通常動作時
には、外部入力端子11,12、外部出力端子31、3
2と、図示しないディジタルモータ等の外部装置の出力
端子、入力端子とがそれぞれ接続され、外部装置の出力
端子から外部入力端子11,12へと所定の信号が出力
されて周辺回路3に入力される。この信号は、周辺回路
3でDSP部2が処理できる形態に変換された後に、デ
ータ線群50のデータ線L21、L22を介して、切換スイ
ッチ21,22に出力される。通常動作時には切換スイ
ッチ21、22は、各入力端子IN1、IN2とデータ線
21、L22とをそれぞれ接続するように動作するので、
各データ線L21、L22の信号は、入力端子IN1、IN2にそ
れぞれ入力される。
【0029】そして、入力端子IN1、IN2に入力された信
号に対してDSPコア4で所定の演算処理がなされた後
に、出力端子T1、T2からデータ線群60のデータ線L
31、L32に出力され、周辺回路3に入力される。周辺回
路3に入力された信号は、周辺回路3で外部装置の駆動
に必要な形態に変換され、外部出力端子31、32から
不図示の外部装置の入力端子へと出力される。その結果
として、DSP1全体で外部装置の制御がなされる。
【0030】上記したようなDSP1のDSP部2単体
のセルフテストを行うために、本実施形態のDSP1に
は、上述した構成に加えて、データ転送回路5と、メモ
リ6と、データ保持回路7とを有している。
【0031】データ転送回路5は、入力側がDSPコア
4と接続されており、出力側はデータ線群40を介して
マルチプレクサ20と接続されている。また、メモリ6
はDSPコア4とデータの入出力が可能なように接続さ
れている。さらに、データ保持回路7は、入力側がデー
タ線群60と接続されるとともに、出力側がDSPコア
4の入力端子TDI に接続されている。
【0032】このような構成を有するDSP1でセルフ
テストを実施するには、テストセットアップ時に、外部
から入力されるデータにより、DSPコア4を介して、
テストプログラムやテストデータ生成に必要な設定情報
などがメモリ6に書き込まれる。その後、セルフテスト
の実行が開始されたら、メモリ6からテストプログラム
や、各種の設定情報等がDSPコア4に読み出される。
【0033】次いで、テストプログラム等に基づき、D
SPコア4で、通常動作時にDSPコア4に入力される
データと同規格のテストデータと、制御命令が生成さ
れ、データ転送回路5へと出力される。
【0034】そして、データ転送回路5から、テストデ
ータと、マルチプレクサ20の制御命令とがデータ線群
40内の各データ線L11、L12からマルチプレクサ20
の切換スイッチ21、22にそれぞれ出力される。
【0035】切換スイッチ21、22は通常動作時に
は、各データ線L21、L22を入力端子IN1,IN2にそれぞ
れ接続するように動作するが、セルフテストの際には、
データ転送回路5から出力された制御命令に従って、各
データ線L11、L12を入力端子IN1、IN2にそれぞれ接続
するように動作する。これにより、各データ線L11、L
12のテストデータは、入力端子IN1、IN2からそれぞれD
SPコア4に入力される。
【0036】入力端子IN1、IN2から入力されたテストデ
ータはDSPコア4で所定の演算処理がなされ、この演
算処理結果は出力端子T1、T2からデータ線群60のデ
ータ線L31、L32へと出力される。データ線L31、L32
にはデータ保持回路7が接続されているので、データ線
31、L32に出力された演算処理結果はデータ保持回路
7で一時保持されて出力される。従って、データ線
31、L32に出力された演算処理結果は、データ保持回
路7で一時保持された後に、DSPコア4の出力結果を
取り込む入力端子TDIに出力され、DSPコア4に入力
される。
【0037】入力端子TDIに入力された実行された演算
処理結果は、DSPコア4内に予め保持されている正し
い演算処理結果と比較され、実際の演算処理が正しかっ
たかどうかが判定される。その後、上述した一連の演算
処理、判定処理が当初予定された回数だけ繰り返され
る。この間に、全ての判定処理について、実行された演
算処理結果が正しい演算処理結果と等しかった場合に
は、そのDSP部2は良品であるとDSPコア4自身で
判定される。そして、かかる判定結果がデータ線L r
ら不図示の外部回路へと出力されることでセルフテスト
が終了する。こうしてセルフテストにより、DSP部2
単体の動作をテストすることが可能になる。
【0038】そして、上記したような本実施形態のDS
P1で、セルフテストにおいてDSPコア4の動作を停
止させるステップを有するホールドテストを行うため、
本実施形態のDSP1には、DSPコア4にDSPコア
4自身の停止と再起動とを制御するホルト端子HALTが設
けられている。そして、このホルト端子HALTに外部入力
端子13から周辺回路3を介して、停止信号が入力され
るとDSPコア4の動作が停止し、その状態においてホ
ルト端子HALTに動作信号が入力されるとDSPコア
4が動作可能になるように構成されている。さらに、マ
ルチプレクサ20には、ホルト端子HALTに接続される切
換スイッチ23が設けられている。
【0039】また、DSP1には、入力スケジューラ8
が設けられており、この入力スケジューラ8の出力側と
切換スイッチ23とは、データ線L41を介して接続され
ている。
【0040】図2に示す、ホルト端子HALTに入力される
信号のタイミングチャートを参照しながら、上記したD
SP1で行うホールドテストについて説明する。まず、
テストセットアップのときにテストプログラムや各種の
設定情報に加えて、動作停止後再開時のDSPコア4の
内部状態に関する所定の規格を、DSPコア4からメモ
リ6に予め書き込んでおく。
【0041】次いで、テスト開始時刻(図2の時刻
1)に、メモリ6からテストプログラム等の設定情報
が、DSPコア4に読み出され、DSPコア4でテスト
データが生成され、データ転送回路5にテストデータ、
制御命令、動作信号が出力される。DSPコア4から出
力されるテストデータはデータ転送回路5からデータ線
群40のデータ線L11、L12へと出力され、動作信号が
データ線L13へと出力される。
【0042】切換スイッチ21〜23は、通常動作時に
は各データ線L21〜L23を、入力端子IN1、IN2とホルト
端子HALTに、それぞれ接続するように動作するが、テス
ト開始時刻t1には、データ転送回路5から出力された
制御命令に基づいて、各データ線L11〜L13を、入力端
子IN1、IN2とホルト端子HALTに、それぞれ接続するよう
に動作する。従って、テスト開始時刻t1以降は、各デ
ータ線L11、L12に出力されたテストデータはそれぞれ
入力端子IN1、IN2からDSPコア4へ入力される。又、
データ線L13に出力された動作信号は、ホルト端子HALT
に入力される。
【0043】次に、DSPコア4は、入力端子IN1、IN2
から入力されたテストデータに対して所定の演算処理を
行なって、出力端子T1、T2から出力する。このような
演算処理が数回行われた後、所定の時刻(時刻t2)でD
SPコア4の動作が停止させられるものとすると、その
時刻t2でDSPコア4から、データ転送回路5を介し
てデータ線L13に、停止信号が出力される。この停止信
号は切換スイッチ23へと出力される。切換スイッチ2
3は、時刻t2ではデータ線L13とホルト端子HALTとの
接続状態を維持しているので、停止信号はホルト端子HA
LTに入力され、DSPコア4は、その動作を停止する。
【0044】その時刻t2では、DSPコア4の出力端
子HAから入力スケジューラ8へ、動作信号の出力準備を
開始させる旨の制御命令が出力される。この制御命令が
出力されると、入力スケジューラ8は、自身に接続され
ている不図示の水晶発振器から出力されるクロックのカ
ウントを開始する。
【0045】そして、クロックのカウントを開始してか
ら、所定のクロック数がカウントされたら、その時刻
(図2の時刻t3)で、入力スケジューラ8は、動作信
号と、切換スイッチ23の制御命令とをデータ線L41
介して切換スイッチ23に出力する。この所定のクロッ
ク数は、入力スケジューラ8に接続された不図示の専用
レジスタに保持されているデータ列によって定まる。本
実施形態では、時刻t2から数えて15個目のクロック
がカウントされたときに動作信号と制御命令とを出力す
るものとする。
【0046】入力スケジューラ8から制御命令が出力さ
れると、切換スイッチ23は、この制御命令に従って、
データ線L41をホルト端子HALTと接続するように動作す
る。これにより、データ線L41に出力された動作信号は
ホルト端子HALTに入力され、DSPコア4は動作を再開
する。
【0047】動作再開後、DSPコア4では、動作再開
時のDSPコア4の内部状態を示すデータが生成され
て、各出力端子T1、T2からデータ線群60のデータ線
31、L32へと出力される。このデータ(以下出力結果
データと称する)は、データ保持回路7に一旦保持され
た後に、入力端子TDIからDSPコア4に入力される。
【0048】そしてDSPコア4は、メモリ6から動作
停止後再開時のDSPコア4の内部規格を読み出し、出
力結果データと比較して、DSPコア4の動作停止中の
内部状態が、所定規格に適合しているか否かを判断し
て、停止状態が正常であったか否かを判断する。その
後、DSPコア4はこの判断結果をデータ線Lrから不
図示の外部回路へと出力することでテストが終了する。
【0049】以上説明したように、本実施形態のDSP
1では、DSPコア4の動作停止中にも動作し続け、D
SPコア4が動作を停止する時刻t2から一定時間が経
過した時刻t3に、動作信号をホルト端子HALTに出力す
る入力スケジューラ8がDSP部2内に設けられている
ので、セルフテスト中に一旦停止したDSPコア4の動
作を再開させることができる。
【0050】従って、動作再開後に、DSPコア4自身
が動作再開後の内部状態を認識することができ、かかる
内部状態が正常であるか否かを判断することができるの
で、従来のDSPでは実施できなかったホールドテスト
を実施することが可能になる。
【0051】なお、本実施形態では、不図示の水晶発振
器を用いて、水晶発振器が生成するクロックを入力スケ
ジューラ8がカウントし、そのカウント数に基づいて動
作信号を出力するタイミングを決定しているが、本発明
はこれに限られるものではなく、何らかの手段で、DS
Pコア4の動作が停止してから所定の時間が経過したた
後に、動作信号を出力できるように構成されていればよ
い。
【0052】また、本実施形態では、DSPコア4の動
作が停止する時刻t2から時刻t3までの時間(以下で動
作停止時間WLと称する)を、水晶発振器から出力され
るクロック15個分の時間としているが、本発明はこれ
に限らず、動作停止時間WLは、専用レジスタに保持さ
れるデータ列を変化させることで調整が可能であって、
テストの内容に応じていかようにも設定することができ
る。従って、DSPコア4の停止時間を様々に変化させ
ながらホールドテストを実行することが可能になる。
【0053】さらに、本実施形態では、マルチプレクサ
20を設けており、DSP部2の外部からの信号を伝送
するデータ線群50と、DSPコア4からの信号を伝送
するデータ線群40とのいずれか一方を入力端子IN1、I
N2、ホルト端子HALTに接続させているが、本発明はこれ
に限らず、入力端子IN1、IN2とホルト端子HALTとに、D
SP部2の外部又はDSPコア4のいずれからも信号を
入力することができるように構成されていればよい。
【0054】また、DSPコア4とデータ転送回路5,
メモリ6、データ保持回路7及び入力スケジューラ8と
の間のデータの入出力は、直列的なものであってもよい
し、並列的なものであってもよい。
【0055】
【発明の効果】本発明のディジタルシグナルプロセッサ
では、コアの動作が停止するステップを有するセルフテ
ストを実施することができる。
【0056】また、セルフテスト中にコアの動作が停止
している時間を任意に設定することができるので、様々
なテスト条件に対応したホールドテストをすることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明の実施形態のディジタルシグナルプロ
セッサの構成図
【図2】:本実施形態のホルト端子に入力される信号の
状態を説明する図
【図3】:従来のディジタルシグナルプロセッサの構成
【符号の説明】
1…DSP(ディジタルシグナルプロセッサ) 2…
DSP部 3…周辺回路 4…DSPコア(コア)
5…データ転送回路 6…メモリ 7…データ保
持回路 8…入力スケジューラ(動作制御回路) 23…
切換スイッチ(切換回路) IN1,IN2…入力端子(データ入
力端子) T1、T2…出力端子(データ出力端子) HALT
…ホルト端子(制御入力端子)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル信号を処理するためのプロセッ
    サ部と、 上記プロセッサ部のセルフテストのためのデータを保持
    するメモリ部と、 上記プロセッサ部が出力する当該プロセッサ部用のセル
    フテスト制御データを入力して当該セルフテスト制御デ
    ータを上記プロセッサ部に供給するデータ転送回路部
    と、 上記プロセッサ部から出力される制御信号を入力して所
    定の時間が経過すると上記プロセッサ部に対して動作制
    御信号を供給する動作制御回路部と、 外部入力端子と上記データ転送回路部と上記プロセッサ
    部のデータ入力端子との間に設けられており、上記外部
    入力端子又は上記データ転送回路部から供給されるデー
    タの何れか一方を選択して上記データ入力端子に出力す
    る第1の切換回路部と、 外部入力端子と上記データ転送回路部と上記動作制御回
    路部と上記プロセッサ部の動作停止端子との間に設けら
    れており、上記外部入力端子、上記データ転送回路部又
    は上記動作制御回路部から供給される信号のうちの1つ
    を選択して上記動作停止端子に出力する第2の切換回路
    部と、 を有し、セルフテスト時において上記プロセッサ部が当
    該プロセッサ部の動作停止を指示する信号を上記データ
    転送回路部及び上記第2の切換回路部を介して上記動作
    停止端子に入力すると、上記動作制御回路部は上記プロ
    セッサ部から出力される上記制御信号に応答して所定時
    間経過後に上記動作制御信号を上記第2の切換回路部を
    介して上記動作停止端子に出力して上記プロセッサ部を
    動作状態に復帰させるディジタルシグナルプロセッサ。
  2. 【請求項2】上記プロセッサ部から出力される上記セル
    フテスト制御データに基づくセルフテスト結果情報を保
    持するデータ保持回路部を有する請求項1に記載のディ
    ジタルシグナルプロセッサ。
  3. 【請求項3】上記プロセッサ部は、セルフテストにおけ
    る動作停止状態の内部状態情報を上記動作制御回路部か
    ら出力される上記動作制御信号に応じた動作復帰後に上
    記データ保持回路部に出力する請求項2に記載のディジ
    タルシグナルプロセッサ。
  4. 【請求項4】上記プロセッサ部は、上記データ保持回路
    部から出力されるセルフテスト結果情報を入力し、当該
    セルフテスト結果情報と予め期待されるテスト結果とを
    比較して当該比較結果を外部に出力する請求項2又3に
    記載のディジタルシグナルプロセッサ。
  5. 【請求項5】上記プロセッサ部と外部とのインターフェ
    ースとなる周辺回路部を有する請求項1、2、3又は4
    に記載のディジタルシグナルプロセッサ。
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