JP2000010451A

JP2000010451A - トナー搬送装置

Info

Publication number: JP2000010451A
Application number: JP10195077A
Authority: JP
Inventors: Masakuni Konshiya; 将国近者; Atsushi Sanpei; 敦史三瓶; Takamasa Shiraki; 孝昌白木
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1998-06-25
Filing date: 1998-06-25
Publication date: 2000-01-14

Abstract

(57)【要約】【課題】トナーの飛散防止を図りつつ、トナーを搬送
するトナー搬送装置を提供する。【解決手段】回転軸３５を中心に回転する円筒状の回
転部材２９と、回転部材の外周面に螺旋状に巻きつけら
れるマグネット３１と、回転部材２９の外周面における
軸線方向に沿って当接するスクレーパ３３とで構成さ
れ、マグネット３１に引き寄せられたトナーは、回転部
材２９の回転により、スクレーパ３３に堰き止められな
がら矢印Ｂ方向に搬送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機プリンタ、
ＦＡＸ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いら
れるトナー搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、環境汚染に対応するために、トナ
ー像を感光体から転写紙に転写した後、感光体上に残留
するトナーをクリーニング装置により回収して、トナー
搬送装置により現像装置に戻して再利用する画像形成装
置が増加している。

【０００３】トナー搬送装置は、一般に、搬送コイルと
呼ばれる厚さ０．３〜０．５ｍｍの板金をスプリングコ
イル状に巻いた部材を用いており、この搬送コイルは、
クリーニング装置と現像装置とをつなぐ通路内に配置さ
れている。この搬送コイルは、一端が駆動伝達軸に連結
され、他端が自由端となっており、通路内を回転するこ
とにより、トナーを通路の内壁に押し付けながらトナー
を現像装置に搬送する。

【０００４】また、ジャム紙の除去を容易にするため
に、本体の下方に給紙装置を配置し、本体の上方に排紙
装置を配置して本体の下方から上方に転写紙を搬送する
という縦搬送の画像形成装置も増加している。

【０００５】縦搬送の画像形成装置においては、そのレ
イアウトの制約上、クリーニング装置を感光体の上部に
配置し、現像装置を感光体の下部に配置する構成となっ
ている。このため、クリーニングブレード上に溜まった
トナーは重力で落下しないので、そのまま堆積する。ク
リーニングブレード上にトナーが堆積すると、クリーニ
ングブレードの感光体と接している部分を押し上げ、ク
リーニング不良を引き起こす場合がある。

【０００６】このクリーニング不良を防止するため、ク
リーニングブレード上のトナーを除去して、現像装置や
トナーを回収する回収容器等に搬送することが必要であ
る。クリーニングブレードに堆積したトナーを除去する
技術として、特開平７−１７５３９２号公報及び特開平
８−０９５４５６号公報に開示されているように、クリ
ーニングブレードの近傍に磁石を配置し、クリーニング
ブレードに堆積したトナーを磁力により引き寄せて回収
する技術が開示されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、搬送コイルを
用いる技術では、通路の一部にシール部材等の弱い部材
を使用していると、搬送コイルのシール部材に対する摺
動により、シール隙間部分にトナーの圧力が集中的に作
用するため、シール部材の隙間からトナーが飛散してし
まうという課題がある。

【０００８】また、特開平７−１７５３９２号公報及び
特開平８−０９５４５６号公報に開示されている技術で
は、クリーニングブレードに堆積したトナーを磁石によ
り除去可能であるが、トナーを現像装置や回収容器等の
他の場所に搬送できないという課題がある。

【０００９】そこで、本発明は、トナーの飛散防止を図
りつつ、トナーを搬送するトナー搬送装置を提供するこ
とを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、軸線を中心に回転する円筒状の回転部材と、この回
転部材に当接する当接部材とを備えるトナー搬送装置で
あって、前記当接部材は、前記回転部材の軸線方向に沿
って備えられ、前記回転部材は、螺旋状に配置した磁力
発生帯を備えることを特徴とする。

【００１１】この請求項１に記載の発明では、回転部材
は、軸線を中心に回転しながら、磁力発生帯の磁力によ
りトナーを引き寄せる。引き寄せられたトナーは、回転
部材の回転により当接部材に堰き止められる。回転部材
は螺旋状に磁力発生帯を有していることにより、堰き止
められたトナーは、当接部材に堰き止められながら螺旋
に沿う方向に移動する。こうして、回転部材に引き寄せ
られたトナーは、回転部材の外周面における軸線方向に
沿って搬送される。回転部材がトナーを引き寄せるの
で、トナーの飛散を防止できる。また、トナーは、回転
部材の外周面上を移動することにより、従来のように、
トナーを押し付ける通路等がいらないので、装置として
小型になる。更に、螺旋状の磁力発生帯を有する回転部
材に当接部材を備えるだけの簡単な構成で、トナーを容
易に搬送できる。

【００１２】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、磁力を発生する磁力発生部材を備え、
前記回転部材の外周面に、この磁力発生部材を螺旋状に
巻きつけて、前記磁力発生帯を形成していることを特徴
とする。

【００１３】この請求項２に記載の発明では、磁力発生
部材に引き寄せられたトナーは、軸線方向に沿って搬送
される。回転部材に磁力発生部材を螺旋状に巻きつけた
だけであるので、構成が簡単である。また、磁力発生部
材の磁力を調整することで、引き寄せるトナーの量を調
節できる。

【００１４】請求項３に記載の発明は、請求項２に記載
の発明において、前記回転部材は、非磁性の部材で構成
され、前記磁力発生部材は、前記回転部材の外周面上に
間隔を空けて巻きつけられていることを特徴とする。

【００１５】この請求項３に記載の発明では、磁力発生
部材に引き寄せられたトナーは、当接部材に堰き止めら
れ、新たに引き寄せられたトナーに押し出される。押し
出されたトナーは、回転部材上に広がって、トナーの搬
送方向における隣の磁力発生部材に引き寄せられる。こ
の動作を順次繰り返して、トナーは搬送される。回転部
材を非磁性の部材で構成することにより、回転部材の外
周面上には、磁力を有さない部分が形成されるので、こ
の部分におけるトナーは、スムーズに隣の磁力発生部材
に移動する。従って、トナーの搬送効率が向上する。

【００１６】請求項４に記載の発明は、請求項２に記載
の発明において、前記磁力発生部材は、前記回転部材の
外周面上に隙間なく巻きつけられていることを特徴とす
る。

【００１７】この請求項４に記載の発明では、磁力発生
部材を回転部材の外周面上に隙間なく螺旋状に巻きつ
け、回転部材の外周面上の略全域に亘って磁力を有する
ようにする。この磁力発生部材に引き寄せられたトナー
は、当接部材に堰き止められながら、トナーの搬送方向
に搬送される。回転部材の外周面上の略全域に亘って磁
力を有しているので、トナーの飛散を更に防止する。

【００１８】請求項５に記載の発明は、請求項１乃至３
のいずれか一項に記載の発明において、前記磁力発生帯
の間隔は、トナーの搬送方向に沿って大きくしているこ
とを特徴とする。

【００１９】この請求項５に記載の発明では、トナー
は、回転部材の軸線方向の略全域に亘って引き寄せら
れ、且つトナーの搬送方向に搬送される。従って、磁力
発生帯の間隔が略同一である場合、回転部材上のトナー
の量が偏り、回転部材におけるトナーの搬送方向に行く
に従ってトナーの量が多くなるので、トナーが搬送中に
落下する場合がある。

【００２０】しかし、請求項５に記載の発明において
は、トナーの搬送方向に沿って間隔を大きくしているの
で、回転部材上のトナーの量を略均一にすることがで
き、搬送中のトナーの落下を防止する。

【００２１】請求項６に記載の発明は、請求項１乃至４
のいずれか一項に記載の発明において、前記回転部材に
おけるトナーの搬送方向の先端部に間隔を残して、前記
磁力発生帯を備えていることを特徴とする。

【００２２】この請求項６に記載の発明では、トナーの
搬送方向に搬送されてきたトナーは、回転部材の先端部
に到達すると、順次搬送されてくるトナーに押し出され
る。回転部材の先端部に間隔を残して、磁力を有してい
ることにより、磁力の効力が及びにくいので、押し出さ
れたトナーは重力により落下して、トナーの供給先にト
ナーを供給する。回転部材の先端部に間隔を残して磁力
を有するようにすることにより、回転部材上のトナーを
容易に剥離できる。

【００２３】請求項７に記載の発明は、請求項１乃至６
のいずれか一項に記載の発明において、前記回転部材の
外周を被う非磁性の被覆部材を備え、前記当接部材との
当接部分を面一にすることを特徴とする。

【００２４】この請求項７に記載の発明では、回転部材
の外周に被覆部材を備えて、回転部材と当接部材との当
接部分を面一にすることにより、当接部分には隙間が生
じにくいので、当接部分の隙間からトナーが漏出するこ
とを防止する。また、トナーが漏出しないので、トナー
の搬送効率が更に向上する。

【００２５】請求項８に記載の発明は、請求項７に記載
の発明において、前記被覆部材は、低摩擦部材で構成さ
れていることを特徴とする。

【００２６】この請求項８に記載の発明では、被覆部材
を低摩擦部材で構成していることにより、当接部材の磨
耗を防止することができ、安定してトナーを搬送するこ
とができる。また、当接部分の摩擦抵抗が低いので、摩
擦によるトナーの凝集を防止できる。

【００２７】請求項９に記載の発明は、請求項１乃至８
のいずれか一項に記載の発明において、像担持体に当接
したクリーニング部材によって、像担持体に残留したト
ナーを除去するクリーニング装置から、トナーを回収容
器まで搬送するトナー搬送装置であって、前記回転部材
の先端部には、トナーを前記回収容器へ案内する案内路
とを備えることを特徴とする。

【００２８】この請求項９に記載の発明では、クリーニ
ング部材が、像担持体に残留するトナーを掻き落とす
と、このトナーがクリーニング部材のエッヂに堆積す
る。エッヂに堆積したトナーは、回転部材に引き寄せら
れて、トナーの搬送方向に搬送される。

【００２９】磁力発生部材が、クリーニング部材のエッ
ヂに堆積したトナーを引き寄せることにより、クリーニ
ング部材のエッヂにトナーが堆積しにくくなるので、ク
リーニング不良を防止し、安定したクリーニング性を維
持できる。また、クリーニング部材のエッヂにトナーが
堆積しにくいことにより、クリーニング部材と像担持体
との摩擦抵抗を適正に保てるので、像担持体に負担がか
かりにくくなり、クリーニング部材が必要以上にたわみ
にくくなる。

【００３０】回転部材のトナーが回転部材の先端部に到
達して、重力により落下したトナーは、案内路により回
収容器に案内されて、回収容器に収容される。トナー
は、案内路によりクリーニング装置から回収容器に案内
されるので、回収容器を回転部材から離れた位置に配置
することができる。

【００３１】請求項１０に記載の発明は、請求項９に記
載の発明において、前記クリーニング装置は上方に位置
し、前記回収容器は下方に位置しており、前記案内路は
下方に傾斜して、前記クリーニング装置から前記回収容
器にトナーを案内していることを特徴とする。

【００３２】この請求項１０に記載の発明では、回転部
材の先端部に到達したトナーは、重力により落下し、案
内路を介して回収容器に収納される。案内路を下方に傾
斜させるだけの簡単な構成で、トナーを容易に回収容器
に案内することができる。

【００３３】請求項１１に記載の発明は、請求項９又は
１０に記載の発明において、前記回収容器は、トナー像
を現像する現像装置であり、前記案内路は、回転部材の
先端部に到達したトナーを、前記現像装置に案内するこ
とを特徴とする。

【００３４】この請求項１１に記載の発明では、案内路
がトナーを現像装置に案内するので、トナーの再利用が
できる。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、実施の
形態を説明する。図１は、本発明を適用したトナー再生
利用可能な複写機を概略的に示す構成図である。図１に
示すように、複写機は、像担持体である感光体１を備え
ており、感光体１は、光導電層を有する有機感光体（Ｏ
ＰＣ）である。感光体１は、反時計方向（図中矢印方
向）に回転し、感光体１と接触回転する接触回転帯電体
である帯電ローラ３による高圧電圧の印加により、一様
に電荷を付与されて帯電する。

【００３６】帯電した感光体１に書込装置５からの画像
データに基づくレーザ光によって、感光体１上の電荷を
消去し、感光体１上に静電潜像が形成される。感光体１
上の静電潜像は、現像装置７に収容されている磁性体を
有するトナーが現像スリーブ７Ａの回転により、トナー
を付着させられてトナー像として可視化される。

【００３７】一方、給紙トレイ９に収容され、給紙ロー
ラ１１によりレジストローラ１３に搬送されて待機して
いる転写紙Ｔは、感光体１上のトナー像と同期をとっ
て、レジストローラ１３により感光体１に送り出され
る。感光体１に送り出された転写紙Ｔが転写ローラ１５
と感光体１１とのニップ部に進入すると、転写ローラ１
５より転写バイアスが印加され、転写ローラ１５上には
感光体１上のトナー像と逆極性の電荷が付与されて転写
が行われる。転写紙Ｔにトナー像を転写した後、定着装
置１９に搬送され、転写紙Ｔ上のトナー像は定着されて
排紙される。なお、図中符号１７は、転写紙Ｔを除電す
るための除電針であり、厚さ０．１ｍｍのステンレス板
で、先端がＲ（半径）５０μｍｍ以下の鋸刃状の部材を
使用している。

【００３８】転写紙Ｔにトナー像を転写した後、感光体
１上に残留するトナーは、クリーニング装置２１により
除去され、感光体１は、除電ランプ（ＱＬ）２３により
全面露光されて、感光体１上の残留電荷を消去されて次
の工程に備える。

【００３９】クリーニング装置２１は、クリーニングブ
レード２５と、トナー搬送装置２７とを有している。ク
リーニングブレード２５は、感光体１の表面に当接して
おり、感光体１表面に残留するトナーを掻き落とすこと
により、感光体１の表面からトナーを剥離する。このク
リーニングブレード２５の傍には、トナー搬送装置２７
が位置している。

【００４０】トナー搬送装置２７は、図２に示すよう
に、回転部材２９と、図中斜線で示すマグネット（磁力
発生部材）３１と、スクレーパ（当接部材）３３と、案
内路３４（図１参照）とを有している。

【００４１】回転部材２９は、図３の（ａ）に示すよう
に、円筒状をなし、ＡＢＳ（アクリロニトル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体）等の樹脂で構成されている。回
転部材２９は、クリーニングブレード２５の感光体１と
当接する部分の近傍で、且つ感光体１と略平行に配置さ
れている（図１参照）。回転部材２９は、図示しない駆
動源からの駆動を伝達する回転軸（軸線）３５により、
矢印Ａ方向に回転する。なお、回転部材２９を構成する
材料として、第一実施の形態においては、ＡＢＳ樹脂を
用いているが、これに限定されず、非磁性の部材であれ
ば良い。

【００４２】回転部材２９の外周面には、回転部材２９
の基端部２９ａ近傍から先端部２９ｂ（図４参照）近傍
に亘って、螺旋状の溝部３０が形成されている。溝部３
０の間隔は、後述するように、基端部２９ａから先端部
２９ｂへ搬送されるトナーの搬送方向に沿って大きくな
るように形成されている。即ち、図２を見ても明らかな
ように、回転部材２９の基端部２９ａ側の螺旋の間隔Ｐ
１と、先端部２９ｂ側の螺旋の間隔Ｐ２とは、Ｐ２＞Ｐ
１になるように設定されている。また、溝部３０は、図
４に示すように、回転部材２９の先端部２９ｂに間隔を
残して形成されている。即ち、回転部材２９の先端部２
９ｂには、後述するマグネット３１が巻きつけられな
い。

【００４３】マグネット３１は、図３の（ｂ）に示すよ
うに、細長い板状をなしている。マグネット３１は、図
２に示すように、回転部材２９の溝部３０に嵌合して接
着されており、回転部材２９の外周面上に巻きつけら
れ、磁力発生帯を形成している。このマグネット３１
に、クリーニングブレード２５に堆積したトナーが引き
寄せられる。第一実施の形態では、マグネット３１とし
て、例えば、住友３Ｍ製の商品名Ｎ１４００を用いてお
り、着磁面最大磁束密度は、略６０ｍＴ（テスラ）であ
る。なお、マグネット３１は、上述の部材に限定され
ず、磁力を発生するものであれば良い。

【００４４】スクレーパ３３は、図２に示すように、回
転部材２９の外周面における回転軸３５の方向に沿っ
て、回転部材２９の外周面に当接しており、ポリエステ
ルシート等で構成されている。スクレーパ３３は、回転
部材２９の基端部２９ａ近傍から、先端部２９ｂの近傍
まで延びており、マグネット３１に引き寄せられたトナ
ーを堰き止める。なお、スクレーパ３３を構成する材料
については、特に限定せず、非磁性で且つトナーを堰き
止められるものであれば良い。

【００４５】案内路３４は、図１に示すように、回転部
材２９の先端部２９ｂから、回転部材２９の下方に位置
する現像装置７に向けて傾斜している。この案内路３４
は、回転部材２９からのトナーを現像装置７に案内する
（詳細については、後述する）。案内路２９を下方に傾
斜させるだけなので、構成が簡単である。

【００４６】次に、上述の構成に基づき第一実施の形態
の作用を説明する。

【００４７】転写紙Ｔにトナー像を転写した後、クリー
ニングブレード２５が、感光体１の長手方向の略全域に
残留するトナーを掻き落とす。掻き落とされたトナー
は、クリーニングブレード２５のエッヂに堆積する。ク
リーニングブレード２５のエッヂに堆積したトナーは、
マグネット３１に引き寄せられる。

【００４８】マグネット３１がトナーを引き寄せるの
で、トナーの飛散を防止でき、機内の汚染を防止でき
る。また、マグネット３１がトナーを引き寄せることに
より、クリーニングブレード２５のエッヂにトナーが堆
積しにくくなるので、クリーニング不良を防止し、安定
したクリーニング性を維持できる。更に、クリーニング
ブレード２５と感光体１との摩擦抵抗を適正に保てるの
で、感光体１に負担がかかりにくくなり、クリーニング
ブレード２５が必要以上にたわみにくくなる。また、マ
グネット３１からの磁力を調整することにより、マグネ
ット３１に引き寄せられるトナーの量を調整できる。

【００４９】マグネット３１に引き寄せられたトナー
は、図２に示すように、回転部材２９の回転によりスク
レーパ３３に堰き止められ、新たに引き寄せられたトナ
ーに押し出される。このトナーは、回転部材２９の外周
面における回転軸３５の方向に広がって、トナーの搬送
方向（矢印Ｂ方向）における隣のマグネット３１に引き
寄せられる。この動作を順次繰り返すことにより、トナ
ーは矢印Ｂ方向に搬送される。トナーは、回転部材２９
の外周面上を移動するので、従来のように、トナーを押
し付ける通路等がいらないので、装置として小型にな
る。

【００５０】回転部材２９を非磁性の部材で構成するこ
とにより、回転部材２９の外周面上には、磁力を有さな
い部分が形成され、この部分におけるトナーは、スムー
ズに矢印Ｂ方向に移動するので、トナーの搬送効率が向
上する。また、マグネット３１を回転部材２９に巻きつ
けただけの簡単な構成で、トナーを容易に搬送できる。

【００５１】トナーは回転部材２９の外周面上の略全域
に亘って引き寄せられ、且つ矢印Ｂ方向に搬送される。
従って、螺旋の間隔が略同一である場合、回転部材２９
上のトナーの量が偏り、矢印Ｂ方向に行くに従ってトナ
ーの量が多くなるので、トナーが搬送中に落下する場合
がある。しかし、第一実施の形態においては、矢印Ｂ方
向に沿って間隔を大きく（Ｐ２＞Ｐ１）しているので、
回転部材２９上のトナーの量を略均一にすることがで
き、搬送中のトナーの落下を防止する。

【００５２】回転部材２９上を搬送されてきたトナー
は、回転部材２９の先端部２９ｂに到達すると、順次搬
送されてくるトナーに押し出される。図４に示すよう
に、回転部材２９の先端部２９ｂには、マグネット３１
が巻きつけられていないことにより、磁力の効力が及び
にくくなるので、押し出されたトナーは、重力により落
下する。回転部材２９の先端部２９ｂに間隔を残してマ
グネット３１を巻きつけることにより、回転部材２９上
のトナーを容易に剥離できる。

【００５３】回転部材２９の先端部２９ｂから落下した
トナーは、案内路３４に案内されて現像装置７に搬送さ
れる（戻される）。案内路３４を設けることにより、回
転部材２９から離れた位置にある現像装置７にトナーを
搬送することができる。また、トナーを現像装置７に戻
すことにより、トナーの再利用ができる。

【００５４】次に、第二及び第三実施の形態を説明する
が、その説明にあたり、上述の部分と同一の部分には同
一の符号を付し、その説明は省略する。

【００５５】図５の（ｂ）に第二実施の形態の回転部材
２９の一部を示す。第一実施の形態のように、回転部材
２９の外周面にマグネット３１を巻きつける構成にする
と、二つの部材で形成されているので、図５の（ａ）に
示すように、スクレーパ３３との間に隙間Ｃが生じてし
まう。隙間Ｃが生じると、トナーの搬送中にこの隙間Ｃ
からトナーが漏出してしまい、トナーの搬送効率が低下
してしまう場合がある。そこで、第二実施の形態におい
ては、マグネット３１が巻きつけられている回転部材２
９の外周を被う被覆部材３７を設けた。図５の（ｂ）に
示すように、この被覆部材３７で回転部材２９の外周を
被って、回転部材２９とスクレーパ３３との当接部分を
面一にしている。

【００５６】被覆部材３７は、非磁性の部材で構成され
ており、第二実施の形態では、テフロン系の熱収縮チュ
ーブを用いている。回転部材２９とスクレーパ３３との
当接部分を面一にすることにより、当接部分には隙間Ｃ
が生じにくいので、当接部分の隙間Ｃからトナーが漏出
することを防止する。また、トナーの漏出を防止してい
るので、トナーの搬送効率が更に向上する。

【００５７】なお、被覆部材３７の材料については、上
述の部材に限定されず、非磁性の部材であれば良い。ま
た、被覆部材３７を、低摩擦部材で構成すれば、スクレ
ーパ３３の磨耗を防止でき、安定してトナーを搬送する
ことができる。更に、当接部分の摩擦抵抗が低いので、
摩擦によるトナーの凝集を防止できる。

【００５８】図６及び図７に第三実施の形態のトナー搬
送装置２７を示す。図６に示すように、第三実施の形態
におけるトナー搬送装置２７は、回転部材２９の外周面
にマグネット３１を隙間なく螺旋状に巻きつけたことの
みが、上述の実施の形態と相違する。マグネット３１を
隙間なく巻きつけると、隣接するマグネット３１は、互
いに異極の極性を有するようになる。なお、第三実施の
形態における回転部材２９は、非磁性であっても、磁性
を有するものであっても良い。

【００５９】このマグネット３１に引き寄せられたトナ
ーは、スクレーパ３３に堰き止められながら矢印Ｂ方向
に搬送される。マグネット３１が、回転部材２９の外周
面上に隙間なく巻きつけられていることにより、回転部
材２９の外周面上の略全域に亘って磁力を有しているの
で、トナーの飛散を更に防止する。なお、この第二実施
の形態の回転部材２９の外周を、第二実施の形態の被覆
部材３７で被っても良く、この場合、上述の第二実施の
形態と同様の作用を奏する。

【００６０】なお、本発明は、上述の実施の形態に限定
されず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の
変形が可能である。例えば、回転部材２９が、螺旋状に
磁力を有するように、回転部材２９を直接着磁させて、
磁力発生帯を形成しても良い。この場合、トナー搬送装
置２７は、マグネット３３を用いなくても良く、螺旋状
の磁力発生帯を有する回転部材２９にスクレーパ３３を
当接させるだけの更に簡単な構成で、トナーを容易に搬
送できる。

【００６１】また、上述の実施の形態においては、本発
明をクリーニング装置２１から現像装置７へ、トナーを
搬送（戻す）ために用いているが、例えば、トナーを回
収する回収容器に、クリーニング装置２１からトナーを
搬送したり、トナー搬送装置２７を現像装置７内に配置
して、感光体１にトナーを搬送するために用いたり等、
複写機において、トナーを搬送する部位であれば良い。

【００６２】更に、本発明は、複写機に適用したが、こ
れに限定されず、例えば、プリンタ、ＦＡＸ等の画像形
成装置に適用しても同様の作用効果を得る。

【００６３】

【発明の効果】請求項１に記載の発明では、回転部材が
トナーを引き寄せるので、トナーの飛散を防止でき、装
置として小型になる。また、螺旋状の磁力を有する回転
部材に当接部材を備えるだけの簡単な構成で、トナーを
容易に搬送できる。

【００６４】請求項２に記載の発明では、回転部材に磁
力発生部材を螺旋状に巻きつけただけであるので、構成
が簡単である。また、磁力発生部材の磁力を調整するこ
とで、引き寄せるトナーの量を調節できる。

【００６５】請求項３に記載の発明では、回転部材を非
磁性の部材で構成することにより、トナーの移動がスム
ーズになり、トナーの搬送効率が向上する。

【００６６】請求項４に記載の発明では、回転部材の外
周面上の略全域に亘って磁力を有しているので、トナー
の飛散を更に防止する。

【００６７】請求項５に記載の発明では、トナーの搬送
方向に沿って磁力発生帯の間隔を大きくしているので、
回転部材上のトナーの量を略均一にすることができ、搬
送中のトナーの落下を防止する。

【００６８】請求項６に記載の発明では、回転部材の先
端部に間隔を残して磁力発生帯を備えていることによ
り、回転部材上のトナーを容易に剥離できる。

【００６９】請求項７に記載の発明では、回転部材の外
周に被覆部材を備えて、回転部材と当接部材との当接部
分を面一にすることにより、当接部分の隙間からトナー
が漏出することを防止し、トナーの搬送効率が更に向上
する。

【００７０】請求項８に記載の発明では、被覆部材を低
摩擦部材で構成していることにより、当接部材の防止す
ることができ、安定してトナーを搬送することができ
る。また、当接部分の摩擦抵抗が低いので、摩擦による
トナーの凝集を防止できる。

【００７１】請求項９に記載の発明では、磁力発生部材
が、クリーニング部材のエッヂに堆積したトナーを引き
寄せることにより、クリーニング部材のエッヂにトナー
が堆積しにくくなるので、クリーニング不良を防止し、
安定したクリーニング性を維持できる。また、クリーニ
ング部材のエッヂにトナーが堆積しにくいことにより、
クリーニング部材と像担持体との摩擦抵抗を適正に保て
るので、像担持体に負担がかかりにくくなり、クリーニ
ング部材が必要以上にたわみにくくなる。トナーは、案
内路によりクリーニング装置から回収容器に案内される
ので、回収容器を回転部材から離れた位置に配置するこ
とができる。

【００７２】請求項１０に記載の発明では、案内路を下
方に傾斜させるだけの簡単な構成で、トナーを容易に回
収容器に案内することができる。

【００７３】請求項１１に記載の発明では、案内路がト
ナーを現像装置に案内するので、トナーの再利用ができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した複写機を概略的に示す構成図
である。

【図２】トナー搬送装置を示す斜視図である。

【図３】（ａ）は、回転部材を示す斜視図であり、
（ｂ）は、磁力発生部材を示す斜視図である。

【図４】回転部材の先端部を拡大して示す平面図であ
る。

【図５】（ａ）は、被覆部材に被われていないトナー搬
送装置を示す平面図であり、（ｂ）は、被覆部材に被わ
れているトナー搬送装置の一部分を示す平面図である。

【図６】第二実施の形態にかかるトナー搬送装置を示す
構成図である。

【図７】図６の回転部材の断面における極性配分を示す
構成図である。

【符号の説明】

１感光体（像端磁体）７現像装置２１クリーニング装置２５クリーニングブレード（クリーニング部材）２７トナー搬送装置２９回転部材３１マグネット（磁力発生部材）３３当接部材（スクレーパ）３４案内路３５回転軸（軸線）３７被覆部材Ｃ隙間

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軸線を中心に回転する円筒状の回転部材
と、この回転部材に当接する当接部材とを備えるトナー
搬送装置であって、前記当接部材は、前記回転部材の軸線方向に沿って備え
られ、前記回転部材は、螺旋状に配置した磁力発生帯を
備えることを特徴とするトナー搬送装置。
【請求項２】磁力を発生する磁力発生部材を備え、前
記回転部材の外周面に、この磁力発生部材を螺旋状に巻
きつけて、前記磁力発生帯を形成していることを特徴と
する請求項１に記載のトナー搬送装置。
【請求項３】前記回転部材は、非磁性の部材で構成さ
れ、前記磁力発生部材は、前記回転部材の外周面上に間
隔を空けて巻きつけられていることを特徴とする請求項
２に記載のトナー搬送装置。
【請求項４】前記磁力発生部材は、前記回転部材の外
周面上に隙間なく巻きつけられていることを特徴とする
請求項２に記載のトナー搬送装置。
【請求項５】前記磁力発生帯の間隔は、トナーの搬送
方向に沿って大きくしていることを特徴とする請求項１
乃至３のいずれか一項に記載のトナー搬送装置。
【請求項６】前記回転部材におけるトナーの搬送方向
の先端部に間隔を残して、前記磁力発生帯を備えている
ことを特徴とする請求項１乃至５のいずれか一項に記載
のトナー搬送装置。
【請求項７】前記回転部材の外周面を被う非磁性の被
覆部材を備え、前記当接部材との当接部分を面一にする
ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか一項に記載
のトナー搬送装置。
【請求項８】前記被覆部材は、低摩擦部材で構成され
ていることを特徴とする請求項７に記載のトナー搬送装
置。
【請求項９】像担持体に当接したクリーニング部材に
よって、像担持体に残留したトナーを除去するクリーニ
ング装置から、トナーを回収容器まで搬送するトナー搬
送装置であって、前記回転部材の先端部には、トナーを
前記回収容器へ案内する案内路とを備えることを特徴と
する請求項１乃至８のいずれか一項に記載のトナー搬送
装置。
【請求項１０】前記クリーニング装置は上方に位置
し、前記回収容器は下方に位置しており、前記案内路は
下方に傾斜して、前記クリーニング装置から前記回収容
器にトナーを案内していることを特徴とする請求項９に
記載のトナー搬送装置。
【請求項１１】前記回収容器は、トナー像を現像する
現像装置であり、前記案内路は、前記回転部材の先端部
に到達したトナーを、前記現像装置に案内することを特
徴とする請求項９又は１０に記載のトナー搬送装置。