JP2000008628A - 浴室の収納キャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で一方に間接照明するための照明
用空間を有すると共に他方に収納するための収納用空間
を有する構造にでき、しかも簡単な構造でありながら正
面カバー板の支持を補強して強固に取り付けることがで
きる浴室の収納キャビネットを提供する。 【解決手段】 浴室の壁面１に対して浴室内がわに所定
の間隔を隔てると共に浴室の壁面１と略平行になるよう
に正面カバー板２を立設する。正面カバー板２の左右方
向の略中央で正面カバー板２や壁面１に直交するように
矩形枠状の収納部用キャリア３を配置してこの収納部用
キャリア３で正面カバー板２を浴室の壁面１に連結す
る。正面カバー板２と壁面１との間に収納部用キャリア
３を境として一方に照明用空間４を設けると共に他方に
収納部用空間５を設ける。収納部用空間５で浴室の壁面
１と正面カバー板２に棚板部材６を取り付けて棚板部材
６で正面カバー板２の支持を補強する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は浴室の洗い場の鏡等
のある部分の側方に壁面に沿って設ける高さの高い収納
キャビネットに関し、詳しくは収納の機能と間接照明の
機能を持たせた収納キャビネットの構造に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般に浴室の洗い場の１つの壁面には鏡
やカウンターや水栓等が設けられ、この鏡の前で洗体や
洗髪等を行うようになっている。そしてこの鏡等を設置
した部分の側方に浴室の壁面に沿って上下高さの高い収
納キャビネットを取り付けることが行われている。

【０００３】従来のこの収納キャビネットＡ′は図８、
図９に示すように正面板ａ、背面板ｂ、上面板ｃ、底面
板ｄ、側面板ｅ，ｆ、棚板ｈ等を箱状に組み立てて形成
され、ユニットバスのような浴室の壁面の壁パネルｍに
収納キャビネットＡ′の背面板ｂを沿わせ、収納キャビ
ネットＡ′が壁固定金具ｉにて壁面の壁パネルｍに固定
されている。また収納キャビネットＡ′の上端と浴室の
天井面ｊとの間には壁固定金具ｉを隠すように照明ボッ
クスｋを取り付けてあり、照明ボックスｋ内に照明器具
を収納してある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
では正面板ａ、背面板ｂ、上面板ｃ、底面板ｄ、側面板
ｅ，ｆ、棚板ｈ等で箱状に組み立ているために強度的に
強固であるが、箱状に組み立てるために構成部材が多く
なって構造的に複雑になるという問題がある。また近
年、壁面から離れた位置に正面カバー板を持つ収納キャ
ビネットで左右方向の片側半分を収納部とすると共に他
方の半分を間接照明するための照明部にしたいという要
望があるが、上記従来例のように箱状に組み立てて強度
を維持している構造の収納キャビネットＡ′では上記の
ような収納部と照明部を有する構造にすることができな
い。

【０００５】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、簡単な構造で一方に間接照明するための照明用空
間を有すると共に他方に収納するための収納用空間を有
する構造にでき、しかも上記のように簡単な構造であり
ながら正面カバー板の支持を補強して強固に取り付ける
ことができる浴室の収納キャビネットを提供することを
課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の浴室の収納キャビネットは、浴室の壁面１に
対して浴室内がわに所定の間隔を隔てると共に浴室の壁
面１と略平行になるように正面カバー板２を立設し、正
面カバー板２の左右方向の略中央で正面カバー板２や壁
面１に直交するように矩形枠状の収納部用キャリア３を
配置してこの収納部用キャリア３で正面カバー板２を浴
室の壁面１に連結し、正面カバー板２と壁面１との間に
収納部用キャリア３を境として一方に照明用空間４を設
けると共に他方に収納部用空間５を設け、収納部用空間
５で浴室の壁面１と正面カバー板２に棚板部材６を取り
付けて棚板部材６で正面カバー板２の支持を補強して成
ることを特徴とする。浴室の壁面１に対して矩形枠状の
収納部用キャリア３で正面カバー板２を取り付けるだけ
の簡単な構造で、左右方向の一方に間接照明するための
照明用空間４を、他方に収納するための収納部用空間５
を有する構造にできて便利に使用できる。また矩形枠状
の収納部用キャリア３で正面カバー板２を取り付ける構
造であっても、収納部用空間５内に取り付ける棚板部材
６にて正面カバー板２の支持を補強できて正面カバー板
２を強固に支持でき、しかも棚板部材６で補強すること
により特別な部材を要せず補強できると共に外観が悪く
ならないように補強できる。

【０００７】また棚板部材６は平面から見て略コ字状に
形成された棚板受け金具６ａであることを特徴とするこ
とも好ましい。この場合、平面から見て略コ字状の棚板
受け金具６ａにて正面カバー板２の支持を強固に補強す
ることができると共に棚板受け金具６ａにて収納棚板７
を支持できる。

【０００８】また収納部用キャリア３と棚板部材６との
間に透光板８を挟んで棚板部材６を収納部用キャリア３
に取り付けたことを特徴とすることも好ましい。この場
合、収納部用キャリア３に透光板８と棚板部材６とを同
時に取り付けることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。

【００１０】先ず、図１乃至図３に示す例から述べる。
ユニットバスのような浴室の洗い場の１つの壁面１の下
部には配管カウンター９を左右方向に架設してあり、配
管カウンター９内に配管を内装してある。この配管カウ
ンター９は配管カウンター用天板９ａと配管カウンター
用幕板９ｂと配管カウンター用キャリア（図示せず）と
で構成されている。この配管カウンター９の上方で壁面
１には鏡１０を取り付けてある。鏡１０を取り付けた部
分より浴槽設置側である側方には次のように収納キャビ
ネットＡが構成される。

【００１１】壁面１の浴室内側には壁面１と所定の間隔
を隔てると共に壁面１と平行になるように正面カバー板
２が立設され、正面カバー板２が収納部用キャリア３に
て壁面１に支持される。この正面カバー板２は上下に細
長い矩形状の板であり、天井部近傍から配管カウンター
９の下端まで至るように配置してある。収納部用キャリ
ア３は金属のような材料にて矩形枠状に形成されるもの
であり、上下に長い矩形枠状の外枠３ａに複数本の補強
棧３ｂを架設して形成してある。この収納部用キャリア
３は正面カバー板２の左右の幅方向の略中央で正面カバ
ー板２と壁面１との間に配置されると共に正面カバー板
２や壁面１に対して直交するように配置され、この収納
部用キャリア３を壁面１と正面カバー板２に取り付ける
ことにより、壁面１に正面カバー板２を支持してある。
このように収納部用キャリア３で正面カバー板２を取り
付けた状態で正面カバー板２と壁面１との間には収納部
用キャリア３を境にして一方に照明用空間４を設けると
共に他方に収納部用空間５を設けてある。収納部用空間
５内には棚板部材６としての棚受け金具６ａを上下に複
数個配置してあり、この棚受け金具６ａを壁面１と正面
カバー板２とに夫々ねじのような固着具１１にて取り付
けてあり、棚受け金具６ａの取り付けにて正面カバー板
２の支持を補強している。棚受け金具６ａは断面コ字状
のチャンネル材を平面から見て略コ字状になるように曲
げて形成されており、棚受け金具６ａを固着具１１にて
壁面１や正面カバー板２とに夫々取り付けてある。この
棚受け金具６ａの両側の溝１５を利用して収納棚板７を
抜き差し自在に差し込んで装着してある。照明用空間４
内には上下に長い照明器具１２を内装してあり、照明用
空間４の左右の両側には乳白アクリル板のような透光板
８，１３が取り付けてあり、照明器具１２の光を透光板
８，１３を介して透光することで間接照明できるように
なっている。収納部用キャリア３側に取り付ける透光板
８は収納部用キャリア３と棚受け金具６ａとの間に挟ま
れ、棚受け金具６ａから透光板８を介して収納部用キャ
リア３に固着具１１を打入することで取り付けられる。

【００１２】上記のように収納キャビネットＡが形成さ
れ、収納部用空間５内の収納棚板７にシャンプー、石
鹸、その他の浴室用器具を載せて収納することができ
る。また照明用空間４内の照明器具１２を点灯すること
で浴室内の間接照明ができ、また透光板８を介して収納
部用空間５を照明することもできる。

【００１３】次に図４乃至図７に示すさらに具体的な例
により説明する。本例も上記例と基本的に同じであり、
基本的な点の説明は省略し、前述していない細部の点だ
けを詳しく述べる。壁面１を構成する壁パネル１ａの下
部には配管カウンター９を左右方向に架設して設けられ
るが、壁パネル１ａに配管カウンター用キャリア９ｃを
取り付けると共に配管カウンター用キャリア９ｃに配管
カウンター用天板９ａと配管カウンター用幕板９ｂとを
取り付けて形成されている。配管カウンター用幕板９ｂ
の前面には吐水口１４や吐水口ハンドル１６やサーモバ
ルブ１７等を設けてある。配管カウンター９の下方には
洗い場カウンター１８を設けてあり、この洗い場カウン
ター１８はブラケット状の洗い場カウンター用キャリア
１８ａと、洗い場カウンター用キャリア１８ａに装着す
る洗い場カウンター用天板１８ｂと、洗い場カウンター
用幕板１８ｃとで形成されている。収納部用キャリア３
は取り付けブラケット１９を一体に有しており、取り付
けブラケット１９を壁パネル１ａや正面カバー板２に取
り付けてある。収納部用キャリア３で取り付けた正面カ
バー板２の前面の下部にはシャワーレスト２０やシャワ
ーハンドル２１を設けてある。正面カバー板２の前面の
上部には上下方向にスライドバー２２を装着してあり、
シャワーヘッドを保持するヘッド保持具２３をスライド
バー２２に上下にスライド自在に装着してある。照明部
用空間４の透光板１３で閉塞する部分の下方では配管カ
ウンター９の端面を閉塞するサイド板２４を装着してあ
る。

【００１４】また透光板１３は照明器具１２のメンテナ
ンスを行うときに着脱を行うカバー板となるものであ
り、壁面１と正面カバー板２とに取り付けた支持具２５
間に着脱自在に取り付けてある。この支持具２５は断面
略コ字状の支持溝部２５ａと取り付け片２５ｂを一体に
設けて形成され、取り付け片２５ｂの取り付け孔２５ｃ
からねじのような固着具を壁面１や正面カバー板２に取
り付けてあり、壁面１側の支持溝部２５ａと正面カバー
板２側の支持溝部２５ａとが対向している。透光板１３
の左右の一側には指掛け部２６を設けてあり、透光板１
３の両側の側端縁を支持溝部２５ａに挿入することで透
光板１３を装着してある。しかして透光板１３を装着す
る場合、図７（ａ）に示すように透光板１３を傾けて透
光板１３を支持溝部２５ａ間に配置し、図７（ｂ）に示
すように透光板１３の一方の側端を一方の支持溝部２５
ａに挿入し、透光板１３を回動して図７（ｃ）に示すよ
うに透光板１３の他方の側端を他方の支持溝部２５ａに
対応させ、透光板１３の他方の側端も図７（ｄ）に示す
ように支持溝部２５ａに挿入する。透光板１３を取り外
す場合は、指掛け部２６に指を掛け、図７（ｄ）（ｃ）
（ｂ）（ａ）の順に透光板１３を取り外す。

【００１５】

【発明の効果】本発明の請求項１の発明は、浴室の壁面
に対して浴室内がわに所定の間隔を隔てると共に浴室の
壁面と略平行になるように正面カバー板を立設し、正面
カバー板の左右方向の略中央で正面カバー板や壁面に直
交するように矩形枠状の収納部用キャリアを配置してこ
の収納部用キャリアで正面カバー板を浴室の壁面に連結
し、正面カバー板と壁面との間に収納部用キャリアを境
として一方に照明用空間を設けると共に他方に収納部用
空間を設けているので、浴室の壁面に対して矩形枠状の
収納部用キャリアで正面カバー板を取り付けるだけの簡
単な構造で、左右方向の一方に間接照明するための照明
用空間を、他方に収納するための収納部用空間を有する
構造にできて便利に使用できるものであり、また収納部
用空間で浴室の壁面と正面カバー板に棚板部材を取り付
けて棚板部材で正面カバー板の支持を補強しているの
で、収納部用キャリアで正面カバー板を取り付ける構造
であっても、収納部用空間内に取り付ける棚板部材にて
正面カバー板の支持を補強できて正面カバー板を強固に
支持できるものであり、しかも棚板部材で補強すること
により特別な部材を要せず補強できると共に外観が悪く
ならないように補強できるものである。

【００１６】また本発明の請求項２の発明は、請求項１
において、棚板部材は平面から見て略コ字状に形成され
た棚板受け金具であるので、平面から見て略コ字状の棚
板受け金具にて正面カバー板の支持を強固に補強するこ
とができると共に棚板受け金具にて収納棚板を支持でき
るものである。

【００１７】また本発明の請求項３の発明は、請求項１
または請求項２において、収納部用キャリアと棚板部材
との間に透光板を挟んで棚板部材を収納部用キャリアに
取り付けたので、収納部用キャリアに透光板と棚板部材
とを同時に取り付けることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を一例を示す斜視図であ
る。

【図２】（ａ）は同上の収納部用キャリアと照明器具を
示す斜視図、（ｂ）は収納部用キャリアと透光板と棚受
け金具とを結合する状態を説明する概略断面図である。

【図３】同上の棚受け金具と収納棚板とを示す斜視図で
ある。

【図４】同上のさらに具体的な例の斜視図である。

【図５】同上の分解斜視図である。

【図６】同上の透光板の取り付け状態を示す斜視図であ
る。

【図７】（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）は同上の透光板の取
り付け手順を説明する説明図である。

【図８】従来例を示す斜視図である。

【図９】従来例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 壁面 ２ 正面カバー板 ３ 収納部用キャリア ４ 照明用空間 ５ 収納部用空間 ６ 棚板部材 ６ａ 棚受け金具 ７ 収納棚板 ８ 透光板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室の壁面に対して浴室内がわに所定の
   間隔を隔てると共に浴室の壁面と略平行になるように正
   面カバー板を立設し、正面カバー板の左右方向の略中央
   で正面カバー板や壁面に直交するように矩形枠状の収納
   部用キャリアを配置してこの収納部用キャリアで正面カ
   バー板を浴室の壁面に連結し、正面カバー板と壁面との
   間に収納部用キャリアを境として一方に照明用空間を設
   けると共に他方に収納部用空間を設け、収納部用空間で
   浴室の壁面と正面カバー板に棚板部材を取り付けて棚板
   部材で正面カバー板の支持を補強して成ることを特徴と
   する浴室の収納キャビネット。
2. 【請求項２】 棚板部材は平面から見て略コ字状に形成
   された棚板受け金具であることを特徴とする請求項１記
   載の浴室の収納キャビネット。
3. 【請求項３】 収納部用キャリアと棚板部材との間に透
   光板を挟んで棚板部材を収納部用キャリアに取り付けた
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の浴室の
   収納キャビネット。