JP2000008106A - 高炉およびその操業方法 - Google Patents

高炉およびその操業方法

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JP2000008106A
JP2000008106A JP10178844A JP17884498A JP2000008106A JP 2000008106 A JP2000008106 A JP 2000008106A JP 10178844 A JP10178844 A JP 10178844A JP 17884498 A JP17884498 A JP 17884498A JP 2000008106 A JP2000008106 A JP 2000008106A
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coke
blast furnace
furnace
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temporary
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JP10178844A
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English (en)
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Takanobu Inada
隆信 稲田
Kohei Sunahara
公平 砂原
Yoshitoku Matsukura
良徳 松倉
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】炉底の損耗を最小限に止めてその寿命を延長す
ることが可能な高炉およびその高炉を用いた操業方法を
提供する。 【解決手段】通常出銑口の設置レベルより下方0.5m
以上炉底までの間に、一つ以上の臨時出銑口を有する高
炉、および、通常操業時には閉鎖した状態とし、高炉休
風入り時に、臨時出銑口から出銑を行う高炉の操業方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉の炉底の損耗
を最小限に止めて高炉の寿命を延長することが可能な出
銑口レイアウトを有する高炉、およびその高炉の操業方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、銑鉄製造用反応器である高炉の大
型化が進み、内容積が5000m3 を超えるものも少な
くない。このような大型化も相俟って高炉の改修には莫
大な費用がかかることから、最近の高炉操業において
は、銑鉄を安定して製造することもさることながら、高
炉の寿命(炉命)を少しでも延ばすことが重要な課題に
なっている。
【0003】高炉の寿命の判断は炉本体の損傷の程度を
基に下されるが、その際、休風による補修によって操業
を継続するに必要な炉体の維持、特に炉内面の維持が可
能か否かが重要なポイントとなる。
【0004】近年の高炉操業においては、稼働開始以
降、定期的にあるいは必要に応じて休風時に炉内面から
の補修を行っており、高炉炉体の中で羽口より上部の側
壁部については、補修技術の進歩によって、ある程度、
炉体維持が可能となっている。しかし、羽口より下部の
側壁部および底部については、溶銑滓が存在しており、
また羽口より下部にある内容物を排出して空にすること
は容易にはできないため、同部の損傷に対する抜本的な
補修は不可能である。
【0005】すなわち、羽口より下部の側壁部および底
部(以下、それぞれ「炉底側壁」および「炉底底部」と
いう)の寿命によって高炉の寿命が決せられるといって
よく、炉底側壁および炉底底部における損傷を抑止する
ことが炉命延長のポイントであるといえる。なお、高炉
炉体は、外壁をなす鉄皮、その内側に取り付けられた炉
体冷却部(ステーブ、冷却盤、冷却パイプ等)、さらに
その内側に敷設された耐火煉瓦で構成されており、前記
の炉底側壁および炉底底部における損傷の抑止とは、具
体的には炉内面の耐火煉瓦の損耗を抑止することを意味
する。
【0006】炉底側壁および炉底底部の耐火煉瓦の損耗
機構は複雑であるが、耐火煉瓦の損耗の主たる要因は、
煉瓦の内面が、その部分に接触する溶銑の流動を介して
高温に晒され、溶損することにあるとされている。
【0007】高炉の寿命を決定する炉底側壁および炉底
底部の耐火煉瓦の損耗を回避するために従来採られてき
た方策を設備面と操業面の二つの視点から見た場合、前
者については、カーボン系、シャモット系等の耐熱性に
優れた煉瓦を要所に用いるなど、煉瓦の配材の最適化
が、後者については、例えば、高炉への含Ti鉄源原料
の炉頂からの装入あるいは羽口からの吹き込みがあげら
れる。なお、後者の含Ti鉄源原料の炉頂装入や羽口か
らの吹き込みは、溶銑にTiを含有させることによりそ
の粘度を上昇させ、炉底側壁および炉底底部の近傍にお
ける溶銑流速の低下を図ろうとするもので、炉底熱負荷
の急上昇時の操業面での対処法として一般化している。
しかし、これらの技術のみでは、炉底の損耗を確実に防
止することは困難であり、さらに含Ti鉄源原料の使用
はコスト高にもつながる。
【0008】もとより、ひとたび高炉の稼働を開始すれ
ば、高炉炉底の損耗回避のための対策は操業上の対策に
限定されることは言うまでもなく、その狙いは、溶銑の
流動を極力抑えて煉瓦の内面が高温に晒されるのを防ぐ
ことにある。
【0009】炉底湯溜まり空間における溶銑の流動は、
上述した粘度に代表される溶銑自身の物性によっても変
化するが、炉底湯溜まり空間の通液性に支配される部分
が大きいとされている。すなわち、過去における高炉の
解体調査結果によれば、炉底湯溜まり空間の底部には細
粒化したコークスを含む通液性が極めて悪いと推定され
る充填層が存在し、その下部にはコークスを含まない溶
銑のみの層(以下、「コークフリー層」という)が存在
することが確認されている。このことは、炉底湯溜まり
空間の底部には、溶銑が極度に流れやすい部分と、流れ
にくい部分とが存在することを意味し、さらに、炉下部
の充填層を形成しているコークスは溶銑からの浮力を受
けて浮上していることを示している。
【0010】炉底湯溜まり空間におけるコークスの沈下
の度合いは、炉内容物の自重による鉛直方向への力と、
送風により炉内容物が受ける浮上力と、さらに上記の炉
底湯溜まり部の溶銑中にコークスが沈下することにより
生じる浮力との釣り合いによって決定される。したがっ
て、炉底湯溜まり空間におけるコークスの沈下の度合い
は、コークス比、炉内の圧損、鉱石溶解帯(融着帯)の
高さなど、操業状態によって変動することになり、これ
に応じて炉底湯溜まり部における溶銑の流動状態が変化
して炉底の熱負荷が変動すると考えられる。
【0011】特開平1−116014号公報には、この
点に着目して、上記のコークスの沈下度合いを測る指数
(炉芯沈下指数)を導入し、この指数の変化に応じて融
着帯高さおよび/または炉内の圧力損失を変化させ、つ
まり、操業条件を変化させて高炉炉底温度の上昇を未然
に防ぎ、炉底煉瓦の損耗を抑制する技術が開示されてい
る。しかし、実際の高炉操業においては、原燃料条件、
生産量、高炉ガス発生量、その他の制約により、前記操
業条件(融着帯高さや炉内の圧力損失)を継続して変化
させることは容易ではなく、操業条件の操作のみでは炉
底熱負荷を常に望ましい状態に維持することは困難であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高炉の寿命
に重大な係わりをもつ炉底(羽口より下部の側壁部およ
び底部をいう)の損耗抑制対策における上述した問題を
解決し、炉底の損耗を最小限に止めて高炉の寿命を延長
することが可能な高炉(具体的には、特定の出銑口レイ
アウトを有する高炉)、およびその高炉の操業方法を提
供することを課題としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
(1)の高炉、および(2)のその高炉の操業方法にあ
る。
【0014】(1)通常出銑口の設置レベルより下方
0.5m以上炉底までの間に、一つ以上の臨時出銑口を
有することを特徴とする高炉。
【0015】(2)通常操業時には閉鎖した状態で、高
炉休風入り時に、臨時出銑口から出銑を行うことを特徴
とする上記(1)に記載の高炉の操業方法。
【0016】前記の「通常出銑口の設置レベル」とは、
通常出銑口の断面の中心の位置(高さ)をいい、臨時出
銑口の設置位置もその断面の中心の位置をいう。したが
って、「0.5m」とは、通常出銑口および臨時出銑口
の断面の中心間距離を意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0018】上記(1)の発明の高炉は、通常出銑口と
は別に、それよりも下方0.5m以上炉底までの間に、
一つ以上の臨時出銑口を有する高炉である。
【0019】上記のように、炉底湯溜まり空間における
コークスの沈下の度合いによって溶銑の流動状態が変化
し、炉底の熱負荷が変動、増大して炉底の損耗が生じ
る。このコークスの沈下の度合いは、炉内容物の自重に
よる鉛直方向への力と、送風による浮上力と、溶銑から
の浮力との釣り合いにより定まるが、本発明の高炉で
は、このうちの溶銑からの浮力を制御してコークスの沈
下の度合いをコントロールすることができる。すなわ
ち、湯溜まり部の溶銑レベルを下げれば、コークスが受
ける溶銑からの浮力の総量は減少し、これに伴ってコー
クスの沈下レベルは概ね溶銑レベルの低下幅に相当する
分だけ沈下することになる。
【0020】通常操業時における湯溜まり部の溶銑のレ
ベルは出銑口レベル付近で推移するので、溶銑レベルの
制御は、その溶銑レベルに応じたレベルに溶銑レベル制
御用の出銑口を設けることにより可能になる。
【0021】本発明の高炉は、この溶銑レベル制御用の
出銑口(以下、「臨時出銑口」という)を備えた高炉で
ある。
【0022】臨時出銑口を通常出銑口の設置レベルより
下方に設けるのは、一般に、炉底熱負荷が上昇している
状況では煉瓦表面における溶銑の流動が活発化している
ので、溶銑レベルを下げてコークスの沈下レベルを低下
させ、溶銑が極度に流れやすいコークフリー層を消滅な
いしは減少させることにより炉底熱負荷を低下させるた
めである。
【0023】臨時出銑口と通常出銑口の設置レベル差を
0.5m以上とするのは、以下の理由による。
【0024】すなわち、本発明者らの理論解析によれ
ば、高炉の内容物が湯溜まり部のコークスを下方に押す
力は概ね300〜400kPaと推定され、操業中はこ
れから送風ガスの圧損(この圧損に相当する力が、送風
により炉内容物が受ける浮上力である)を差し引いた値
が湯溜まり部のコークスに作用していると推定される。
そこで、溶銑の密度を6500kg/m3 、炉底コーク
スの空隙率を0.3としたとき、圧損を含めて上部から
の加重により湯溜まり部のコークスを0.5m沈下させ
ようとすると、圧損では0.2kg/cm2 以上低下さ
せなければならないことになる。この値は、生産量およ
びコークス比を従来どおり維持する通常の操業状態では
実現し得ない困難な数値で、操業による荷重制御のみで
はコークスを十分沈下させることはできない。
【0025】したがって、本発明の高炉では、通常出銑
口の設置レベルより下方0.5m以上の位置に、臨時出
銑口を設けることとした。下限を0.5mとしたのは、
通常出銑口の設置レベルとの差がこれより小さいと炉底
熱負荷の顕著な低下効果が得られないからである。上限
は炉底とし、0.5m以上下方で炉底までの間に設ける
こととした。なお、臨時出銑口の数についても特に限定
するものではないが、一つ以上で多い方が望ましい。
【0026】上記(2)の発明の高炉の操業方法は、上
述した(1)の発明の高炉を用いて行う操業方法で、通
常操業時には閉鎖した状態とし、高炉休風入り時に、臨
時出銑口から出銑を行う方法である。
【0027】臨時出銑口から出銑を行うのは、上記のよ
うに、湯溜まり部の溶銑レベルを下げてコークスの沈下
を図るためである。
【0028】これを休風入り時に行うのは、ガス圧損の
存在しない状況下で行えば、コークスの沈下を促進しや
すいからである。
【0029】上記の操作は、休風時のコークスレベルを
下げるだけであるが、休風が終了し、再送風を開始した
後、すなわち、溶銑レベルと炉内におけるガス圧損が通
常操業のレベルに回復した後も、炉底湯溜まり部におけ
るコークス沈下レベルはすぐには休風前の状態には戻ら
ない。これは、以下に述べる模型高炉を用いた実験によ
り確認した。
【0030】図1は、実高炉(内容積4000m3
模)の縮尺1/20の平板型模型高炉を用いて行ったコ
ークス沈下挙動についての実験結果である。この場合、
擬似溶銑レベルの低下は、模型の炉底に設けた擬似溶銑
注入/排出口を介して行った。また、擬似溶銑レベルの
低下幅は、25mm(図中に破線で表示)および50m
m(実線で表示)とした。実験条件は表1に示すとおり
である。
【0031】
【表1】
【0032】図示したように、送風を止めるとともに、
湯溜まりの擬似溶銑レベルを低下させると擬似コークス
沈下レベル(出銑口レベルを基準として表示)は低下す
るが、再送風して擬似溶銑レベルを元に戻した後も擬似
コークス沈下レベルは休風前のレベルへはなかなか回復
せず、時間的な遅れが見られる。なお、擬似コークス沈
下レベルを示す図における○印は擬似溶銑レベルの低下
幅が25mmの場合に対応し、●印は低下幅が50mm
の場合に対応する。この遅れは、休風時の擬似溶銑レベ
ルの低下幅が大きいほど大きくなる。
【0033】この結果から、実高炉においても、休風入
り時にコークスレベルを下げてやれば、送風を開始した
後も相当時間コークスレベルを低いレベルで推移させる
ことができると考えられる。
【0034】以上、説明したように、本発明の高炉で、
上記の操業を行えば、コークスの沈下レベルを低下さ
せ、コークフリー層を消滅ないしは減少させて炉底熱負
荷を低下させることができる。
【0035】
【発明の効果】通常出銑口に加え、その下方に臨時出銑
口を有する本発明の高炉を用い、本発明の方法で操業を
行えば、炉底の損耗を最小限に止めて高炉の寿命を延長
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】模型高炉によるコークス沈下挙動についての実
験結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松倉 良徳 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K015 EB03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常出銑口の設置レベルより下方0.5m
    以上炉底までの間に、一つ以上の臨時出銑口を有するこ
    とを特徴とする高炉。
  2. 【請求項2】通常操業時には閉鎖した状態で、高炉休風
    入り時に、臨時出銑口から出銑を行うことを特徴とする
    請求項1に記載の高炉の操業方法。
JP10178844A 1998-06-25 1998-06-25 高炉およびその操業方法 Pending JP2000008106A (ja)

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