JP2000007345A - 溶融ガラスの減圧脱泡装置 - Google Patents

溶融ガラスの減圧脱泡装置

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JP2000007345A JP17323298A JP17323298A JP2000007345A JP 2000007345 A JP2000007345 A JP 2000007345A JP 17323298 A JP17323298 A JP 17323298A JP 17323298 A JP17323298 A JP 17323298A JP 2000007345 A JP2000007345 A JP 2000007345A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融ガラスの減圧脱法装置において、耐火物製
レンガで構成される管路内表面の溶融ガラスによる浸食
の程度を知り、管路や装置の寿命を推定できる装置を提
供する。 【解決手段】管路の屈曲部内側の、溶融ガラスと接触す
る管路内表面のレンガ層内に、クロム系耐火物製レンガ
を埋設することにより、課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に供給され
る溶融ガラスから気泡を除去するための溶融ガラスの減
圧脱泡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形されたガラス製品の品質
を向上させるために、図3に示すように、溶融炉で溶融
した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内
に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が提案されてい
る。図3に示す減圧脱泡装置110は、溶解槽120内
の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、次の処理槽に連続
的に供給するプロセスに用いられるものであって、減圧
脱泡する際には、真空吸引されて内部が減圧される減圧
ハウジング112内に設けられ、減圧ハウジング112
と共に減圧される減圧脱泡槽114と、その両端部に、
下方に向かって垂直に取り付けられた上昇管116およ
び下降管118が配置されており、上昇管116の下端
は、溶解槽120に連通する上流側ピット122の溶融
ガラスG内に浸漬されており、下降管118の下端は、
同様に、次の処理槽(図示せず)に連通する下流側ピッ
ト124の溶融ガラスG内に浸漬されている。
【0003】そして、減圧脱泡槽114は、図示しない
真空ポンプによって真空吸引されて内部が減圧される減
圧ハウジング112内におおむね水平に設けられ、減圧
ハウジング112と共に減圧脱泡槽114の内部が1/
3〜1/20気圧に減圧されているので、上流側ピット
122内の脱泡処理前の溶融ガラスGは、上昇管116
によって吸引上昇されて減圧脱泡槽114に導入され、
減圧脱泡槽114内で減圧脱泡処理が行われた後、下降
管118によって下降させて下流側ピット124に導出
される。減圧脱泡槽114の上部には、減圧ハウジング
112を図示しない真空ポンプ等によって吸引口112
cから真空吸引することによって、減圧脱泡槽114内
を所定の圧力に減圧して維持するために、減圧ハウジン
グ112と連通する吸引孔114a、114bが設けら
れている。
【0004】減圧ハウジング112は、金属製、例えば
ステンレス製または耐熱鋼製のケーシングであり、外部
から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引されて
内部が減圧され、内部に設けられた減圧脱泡槽114内
を所定の圧力、例えば1/20〜1/3気圧に減圧して
維持する。この減圧ハウジング112内の減圧脱泡槽1
14、上昇管116および下降管118の周囲には、こ
れらを断熱被覆する耐火物製レンガなどの断熱材130
が配設されている。
【0005】従来技術の減圧脱泡装置110において
は、高温、例えば1200〜1400℃の温度の溶融ガ
ラスGを処理するように構成されているので、本出願人
の出願に係る特開平2−221129号公報に開示され
ているように、減圧脱泡槽114、上昇管116および
下降管118などのように溶融ガラスGと直接接触する
溶融ガラスの流路は、白金または白金ロジウムのような
白金合金などの貴金属製円管で構成されている。
【0006】ここで、これら減圧脱泡槽114、上昇管
116および下降管118などの溶融ガラスの流路を白
金または白金合金などの貴金属製円管で構成するのは、
これら貴金属は溶融ガラスとの高温反応性が低く、高温
の溶融ガラスGと接触する際に高温の溶融ガラスGと反
応して溶出する可能性が極めて低いので、溶融ガラスG
に不純物を混入させる心配がなく、かつ、高温での強度
がある程度確保できるからである。
【0007】ところで、減圧脱泡槽114を貴金属製円
管で構成する場合には、白金などの貴金属は非常に高価
なので、管の肉厚を厚くすることは直ちにコストを大幅
に上昇させることになり、コストおよび強度の両方の点
から円管の直径には限界があり、円管の直径をあまり大
きくすることはできず、そのために、減圧脱泡槽114
で脱泡処理できる溶融ガラスGの流量にも限界が生じ、
大流量の減圧脱泡装置を構築できないという問題があっ
た。
【0008】また、溶融ガラスGは、粉体の原料を溶解
反応させることによって得られるので、溶解する際に
は、溶解槽120の温度は高い方が好ましく、また、減
圧脱泡する際にも、高温では溶融ガラスGの粘度が低く
なるので、温度は高い方が好ましい。しかしながら、高
温強度の点などから減圧脱泡槽114などに貴金属合金
を用いる必要がある一方で、貴金属は高価なものであ
り、コストの点から円管の肉厚をあまり厚くすることは
できず、白金などの貴金属を用いたとしても高温になる
にしたがって強度が低下することは避けられないので、
減圧脱泡装置110の入口での溶融ガラスGの温度は、
前述した所定温度(1200〜1400℃)に制限され
ていた。
【0009】従って高温溶融ガラスの管路を白金で構成
すると、厚みが薄い白金が損耗していずれは穴があくこ
とを設計段階から考慮しておかねばならず、ガラス製品
の生産を一時中止して、白金の修理や更新を短時間で行
える設備としておかねばならない。公知の減圧脱泡装置
の白金製管路(減圧槽・上昇管・下降管)は一体化され
たものであるから、管路を修理や更新をする場合には、
減圧条件を解除して減圧槽・上昇管・下降管の内部のガ
ラスをすべて払い出し、その後に減圧脱泡装置全体を常
温まで下げ、しかる後白金の修理や更新をする必要があ
った。この際に溶融ガラスと縁を切る位置としては、上
昇管・下降管の下端が妥当であり、特に、上昇管・下降
管を修復する際には下方の高温ガラス溜りから管を引き
離すために減圧脱泡装置全体を少なくとも1メートル程
度は吊り上げる構造としておく必要があった。しかし大
型で重量が非常に重く、かつ運転中は高温減圧条件下に
置かれる頑丈な構造の減圧脱泡装置110全体を上下動
することは、非常に困難で危険を伴う作業であった。
【0010】このように、高温反応性の低い白金や白金
ロジウムは高価であるため、装置の大型化がコストの面
から困難であり、たとえ大型化しても円管の肉圧は十分
に厚くできず、そのため熱に対する強度が保てないた
め、温度を高くできず、溶融ガラスの粘性を小さくして
脱泡効果を十分に発揮することが難しく、また、肉圧は
十分に厚くできないため、作業の困難な修理や更新を考
慮する必要があり、装置の大型化および大流量化は実用
上困難である。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】そこで、コスト低減の点から、図3に示す
従来の減圧脱泡装置110の減圧脱泡槽114、上昇管
116および下降管118の管路を高価な白金等の貴金
属に替えて安価な炉材で構成することによって、装置の
大型化、脱泡処理量の増大を図ることが考えられる。
【0012】しかし、補修や更新を頻繁に行う必要がな
いように耐蝕性の強い安価な炉材を選択し、その炉材の
レンガを組んで形成する管路の構造を長寿命化のために
対策を講じたとしても、管路内表面の溶融ガラスと接触
する部分は、溶融ガラスによる浸蝕を防ぐことができ
ず、減圧脱泡装置の使用開始より、数カ月で管路内面は
部分的に大きく浸蝕されるという問題が生じる。また、
管路は金属製の減圧ハウジングで覆われているため、管
路内表面の浸蝕状況を知ることはできず、このような場
合、放置して浸蝕を許すと、管路に穴があき、溶融ガラ
スが管路外へ滲み出し、さらには減圧脱泡装置全体を破
損してしまう恐れがある。また、管路に穴が開くと、高
熱遮断のため管路周りに配置されている断熱材と接触す
ることになり、断熱材の成分が溶融ガラスに不純物とし
て溶出し、製品としてのガラスの品質の劣化を招くほ
か、余分な泡を発生させ、減圧脱泡効果自体も低下させ
る問題点が生じていた。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点を解消し
て、ガラスの品質の劣化や減圧脱泡装置自体の破損の未
然防止のために、減圧脱泡装置内の上昇管、減圧脱泡槽
および下降管で構成される管路内表面の炉材の浸蝕の程
度を知って、炉材浸蝕による装置寿命を推定でき、管路
の補修や更新の必要性を判断することができ、大流量の
溶融ガラスを処理できる大型の実用的な減圧脱泡装置を
提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハ
ウジングと、溶融ガラスの減圧脱泡を行う前記減圧ハウ
ジング内で複数のレンガを組み合わせて構成される減圧
脱泡槽と、この減圧脱泡槽に前記減圧ハウジング内で連
通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇さ
せて前記減圧脱泡槽に導入する、複数のレンガを組み合
わせて構成される上昇管と、前記減圧脱泡槽に連通して
設けられ、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽か
ら下降させて導出する、複数のレンガを組み合わせて構
成される下降管とを具備し、前記減圧脱泡槽、前記上昇
管および前記下降管を構成する管路のうち、少なくとも
溶融ガラスと直接接触する管路内表面がクロム系耐火物
を除く耐火物製レンガで組み上げたレンガ層からなり、
このレンガ層の内部にクロム系耐火物製レンガを埋設し
たことを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供す
るものである。
【0015】その際、前記クロム系耐火物製レンガは、
酸化クロムを主成分とする緻密質クロム系耐火物製レン
ガであり、前記クロム系耐火物製レンガは、前記減圧脱
泡槽と前記上昇管との接続部および前記減圧脱泡槽と前
記下降管との接続部の少なくとも一方で、前記管路の屈
曲部内側の前記レンガ層内部に埋設することが好まし
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の溶融ガラスの減圧
脱泡装置について、添付の図面に示される好適実施例を
基に詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装
置の一実施例の断面模式図を示す。減圧脱泡装置10
は、略門型のステンレス製減圧ハウジング12と、減圧
ハウジング12内に水平に収納配置された減圧脱泡槽1
4と、減圧ハウジング12内に垂直に収納配置され、減
圧脱泡槽14の左右両端部にそれぞれ、各上端部が取り
付けられる上昇管16および下降管18とから構成され
る。減圧脱泡装置10は、溶解槽20内の溶融ガラスG
を減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えば、
フロートバスなどの板材の成形処理槽や瓶などの成形作
業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられるもの
である。
【0018】減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14を
減圧する際の気密性を確保するためのケーシング(圧力
容器)として機能するものであり、本実施例では、ほぼ
門型に形成されて、減圧脱泡槽14、上昇管16および
下降管18の全体を包み込むように構成され、さらに減
圧ハウジング12内部で、減圧脱泡槽14、上昇管16
および下降管18の外側の領域に、溶融ガラスGの高熱
を遮断し、なおかつ減圧脱泡槽14内の真空吸引の支障
とならない通気性のある耐火物製レンガからなる断熱材
30を含んでいる。なお、この減圧ハウジング12は、
減圧脱泡槽14に必要とされる気密性および強度を有す
るものであれば、その材質、構造は特に限定されるもの
ではないが、金属製、特にステンレス製または耐熱鋼製
とすることが好ましい。また、減圧ハウジング12に
は、右上部に真空吸引して内部を減圧する吸引口12c
が設けられており、図示しない真空ポンプによって真空
吸引されて減圧ハウジング12の内部が減圧され、その
ほぼ中央部に配置された減圧脱泡槽14内を所定の圧
力、例えば、1/20〜1/3気圧に減圧して維持する
ように構成されている。
【0019】減圧ハウジング12のほぼ中央部には、減
圧脱泡槽14がおおむね水平に配置されている。この減
圧脱泡槽14の流路の断面は、従来技術と同様に、円形
でもよいが、大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を行
うには長方形が好ましい。また、減圧脱泡槽14を構成
する電鋳耐火物製レンガまたは緻密質な焼成耐火物製レ
ンガを製造する面からも長方形の方が好ましい。減圧脱
泡槽14の上部には、減圧ハウジング12を図示しない
真空ポンプ等によって吸引口12cから真空吸引するこ
とによって、減圧脱泡槽14内を所定の圧力(1/20
〜1/3気圧)に減圧して維持するために、減圧ハウジ
ング12と連通する吸引孔14a、14bが設けられて
いる。また、減圧脱泡槽14内には、溶融ガラスG中の
気泡が浮上し、堰止められて破泡するようにバリヤ36
aとバリヤ36bが設けられている。
【0020】また、減圧脱泡槽14の左端部には上昇管
16の上端部が、減圧脱泡槽14の右端部には下降管1
8の上端部がそれぞれ下方に向かって垂直に接続されて
いる。そして、上昇管16および下降管18の下端部は
門型に形成された減圧ハウジング12の脚部の下端と面
一になるように構成され、下部受けレンガ32を介して
溶融ガラスGで充たされた上流側ピット22および下流
側ピット24の天井部分で支持される。このため、減圧
脱泡槽14、上昇管16および下降管18を減圧ハウジ
ング12によって常時吊架して支持する必要がない。
【0021】これに対して、従来は、図3に示す減圧脱
泡装置110のように、上昇管116および下降管11
8を上流側ピット122および下流側ピット124に浸
漬していたため、減圧脱泡槽114、上昇管116およ
び下降管118を減圧ハウジング112によって常時吊
架して支持する必要があるし、補修や更新をする際に上
昇管116および下降管118を上流側ピット122お
よび下流側ピット124から1メートルも吊り上げて抜
き出す危険な作業をしなければならず、装置も大型化す
る為、実用上問題があったが、図1に示す減圧脱泡装置
10のように、下部受けレンガ32を介して上流側ピッ
ト22および下流側ピット24上に載置することで、下
部受けレンガ32から上昇管16および下降管18の下
端を少し持ち上げて切り離すことができるので、1メー
トルも吊り上げる危険な作業を行う必要はなくなり、容
易に上昇管16、下降管18および減圧脱泡槽14を上
流側ピット22および下流側ピット24から下ろすこと
ができる。
【0022】また、上昇管16、減圧脱泡槽14および
下降管18の管路壁断面は、緻密質耐火物製レンガで組
み上げられ、溶融ガラスGと直接接触する管路の内壁面
を構成する内表面レンガ層と、この内表面レンガ層の背
後に所定間隔、例えば20〜50mm離間させて、耐火
物製レンガで組み上げられ、内表面レンガ層をバックア
ップするバックアップレンガ層と、レンガ層間にラミン
グ材が充填されたラミング材層とから構成される多層断
面構造を有するのが好ましい。
【0023】本発明において減圧脱泡槽14、上昇管1
6および下降管18の一連の管路の少なくとも溶融ガラ
スGと直接接触する管路を構成するのに用いられる耐火
物製レンガは、クロム系耐火物を除く、すなわち酸化ク
ロム(Cr2 3 )などを含有しない緻密質耐火物製レ
ンガである。かかるレンガとしては、少なくとも溶融ガ
ラスGと直接接触する管路を構成する内表面レンガ層と
して組み上げることができるように、管路の形状に合わ
せて、所定の形状に成形されたレンガであり、緻密度が
高く、溶融ガラスGに溶出しても品質を劣化、例えば、
着色や異質化など生じさせることがなく、好ましくは、
溶融ガラスGとの反応性が小さく、溶融ガラスGに浸蝕
されにくい、緻密質耐火物性レンガであればどのような
ものでもよい。このような緻密質耐火物製レンガを成形
するのに用いる緻密質耐火物としては、例えば、電鋳耐
火物および緻密質焼成耐火物を挙げることができる。
【0024】ここで電鋳耐火物としては稠密な電鋳耐火
物であればどのようなものでもよく、上昇管、減圧脱泡
槽および下降管の真空を保つことのできる、稠密な電鋳
耐火物であればよい。このような電鋳耐火物としては、
例えば、ジルコニア系電鋳耐火物、アルミナ系電鋳耐火
物、アルミナ−ジルコニア−シリカ(Al2 3 −Zr
2 −SiO2 )系電鋳耐火物などを挙げることができ
る。一方、緻密質焼成耐火物としては、高耐蝕性焼成耐
火物であればどのようなものでもよいが、例えば、緻密
なデンスジルコンなどの緻密質ジルコニア−シリカ系焼
成耐火物、デンスアルミナなどの緻密質アルミナ系焼成
耐火物や、緻密質アルミナ−ジルコニア−シリカ系焼成
耐火物を挙げることができる。このような緻密質耐火物
製レンガで組んだレンガ層を管路内表面に設けること
で、管路内表面の溶融ガラスGの浸蝕をある程度遅らせ
ることができる。
【0025】また、ラミング材層に充填するラミング材
とは、耐火性骨材と硬化材等を混合した粉体の耐火物材
に少量の水を添加して混練に充填した後、加熱によって
セラミックボンドができ、強度を出すものを言う。この
ようなラミング材としては、例えばアルミナ(Al2
3 )系ラミング材、ジルコニア−シリカ(ZrO2 −S
iO2 )系ラミング材、およびアルミナ−ジルコニア−
シリカ(AZS;Al 2 3 −ZrO2 −SiO2 )系
ラミング材が挙げられ、好適な具体例としてはアルミナ
系ではCMP−AH、ジルコニア−シリカ系ではZR−
2000、およびアルミナ−ジルコニア−シリカ系では
ZM−2500(いずれも旭硝子(株)製)が例示され
る。また、このようなラミング材としては、この他特公
昭57−2666号公報に開示された、(モノまたは
ジ)アルミン酸カルシウムまたはシリコアルミン酸カル
シウムを主成分として含む製鉄アルミナ質スラグ、(モ
ノまたはジ)アルミン酸カルシウム型アルミナ質セメン
ト、シリコアルミナ質セメントおよび高温焼成マグネシ
アなどのアルカリ土類無機物質と、シリカ、酸化クロム
およびアルミナなどの超微粉末と、不活性充填剤とから
なり、従来よりカルシウム含有量および混練水量が少な
く、高強度で耐熱性および耐浸蝕性に優れた新規なセメ
ントも例示される。このようなラミング材のうち、従来
のアルミナセメントの替わりに、微量の活性超微粉末を
ベースとした結合材が用いられるラムクリートと呼ばれ
るキャスタブル炉材が好ましい。さらに、特に有効なラ
ミング材としては、ローセメントタイプラミング材と呼
ばれるものを挙げることができ、超微粉末をベースと
し、3〜6%の少量の水量添加とバイブレータ施工によ
って非常に緻密な充填がなされ、耐蝕性および耐熱性に
優れた物性を得ることができる。好適な具体例として
は、ホワイトラム(旭硝子(株)製)が例示される。
【0026】このように管路の構造を、レンガ層間にラ
ミング材が充填されたラミング材層とレンガ層とから構
成することで、溶融ガラスGが直接接触する管路内表面
のレンガ層が完全に浸蝕された場合でも、上述の使用さ
れているラミング材は高耐蝕性を有するため、溶融ガラ
スGに不純物として溶出することは少ないのである。
【0027】また、減圧ハウジング12内部で、減圧脱
泡槽14、上昇管16および下降管18の一連の閉管路
の外側に、溶融ガラスGの高温を断熱する断熱材30を
設けているが、減圧脱泡槽14の真空吸引の支障となら
ない通気性を有する断熱材によって構成される。
【0028】下部受けレンガ32は、上昇管16および
下降管18をそれぞれ上流側ピット22および下流側ピ
ット24と接続する為に用いられるばかりでなく、上流
側ピット22および下流側ピット24に載置して、上昇
管16、下降管18、および減圧ハウジング12を支持
し、管路の荷重を支えるために設けられた耐火物製レン
ガで、好ましくは上述の上昇管16、減圧脱泡槽14、
および下降管18に使用される緻密質耐火物製レンガが
よい。また、減圧ハウジング12と下部受けレンガ32
の下端部の接触部にシール材38が充填され、エアシー
ルされている。減圧ハウジング12を下部受けレンガ3
2が支持する場合、接触部にわずかな隙間が生じ、減圧
ハウジング12内に空気が流入し、減圧されないのを防
ぐためである。シール材38は特に限定されるものでな
く、上述のモルタルやキャスタブル材で高温耐熱性があ
り、エアシールされるものであればよい。例として、エ
アセットモルタル、タイトシールおよびアサヒハイボン
ド(いずれも旭硝子(株)製)が例示される。
【0029】さらに、減圧ハウジング12の下端部に
は、水管34が設けられている。減圧脱泡装置10の作
動中、減圧ハウジング12下端の温度が必要以上に高温
化され、減圧ハウジング12の金属製材料が強度の面か
ら維持ができなくなることから、水冷し、減圧ハウジン
グ12の温度を適度に維持している。
【0030】さらに、減圧脱泡槽14と連通している上
昇管16および下降管18との接続部であって、溶融ガ
ラスGが管路に沿って90°流れを変える管路の屈曲部
内側のレンガ層の内部に緻密質クロム系耐火物製レンガ
40および42が埋設されている。緻密質クロム系耐火
物製レンガを埋設するのは、後述するように、本発明の
目的である、管路内表面の炉材の浸蝕の程度を知って、
装置自体の寿命を推定し、管路の補修や更新の必要性を
容易に判断できるようにするためである。この緻密質ク
ロム系耐火物製レンガ40および42は、酸化クロム
(Cr2 3 )を主成分(例えば、含有率50%以上、
好ましくは含有率60〜95%)とした稠密構造で耐蝕
性のある焼成レンガで、一般に電鋳耐火物製レンガや緻
密質焼成耐火物製レンガと比較して数倍、例えば約4倍
の耐蝕性を有し、またその主成分である酸化クロムが溶
融ガラスに一定量溶出すると、ガラスが着色し、視認す
ることが可能となる。また、微量の場合には、ガラスの
成分分析を行なうことにより、酸化クロム(Cr
2 3 )の溶出を確認することが可能である。緻密質ク
ロム系耐火物製レンガは、具体的にCORHART社製
のZIRCHROM60やZIRCHROM95(いず
れも商品名)、また、VGT−DYKO社製のCR95
WBやCR80AA(いずれも商品名)が例示される。
なお、緻密質クロム系耐火物製レンガの替わりに、酸化
クロムを含んだ一般的な焼成レンガやキャスタブル材を
用いた場合、耐蝕性が緻密質クロム系耐火物製レンガに
比べ劣るため、キャスタブル材のみが選択的に浸蝕さ
れ、管路を構成する耐火物製レンガが浸蝕される前に、
管路内面の浸蝕状況を正確に推定することができない。
上述した例では、クロム系耐火物製レンガとして緻密質
クロム系耐火物製レンガを用いているが、本発明ではこ
れに限定されず、酸化クロム(Cr2 3 )を主成分と
し、溶融ガラスGに主成分の酸化クロムが溶出すること
で、溶融ガラスGを着色することができるものであれば
どのようなものでもよい。例えば、いわゆるクロムレン
ガやクロムマグネシアレンガでもよいし、好ましくは高
耐蝕性のクロム系耐火物製レンガでもよい。
【0031】図1に示す減圧脱法装置10において、溶
融ガラスGは、減圧脱泡処理中、鉛直に立設された上昇
管16から水平に配置された減圧脱泡槽14へ流入する
ため、その流れの方向を90°変え、減圧脱泡槽14を
通過中に脱泡された後、水平に配置された減圧脱泡槽1
4から鉛直に立設された下降管18に排出されるため、
その流れの方向を90°変える。一般に流体の流れの方
向が変化する場合の流れの内側は、流速が速く、溶融ガ
ラスGも高温であるため、耐蝕性の高い電鋳耐火物製レ
ンガや緻密質な焼成耐火物製レンガを使用したとしても
他の部分に比べてレンガの浸蝕が速く、例えば数カ月で
大部分のレンガが削られてしまう。
【0032】図2(A)に示すように、管路を形成する
レンガ層の内表面の浸蝕が小さく、埋設した緻密質クロ
ム系耐火物製レンガ40および42が溶融ガラスGと接
触しないか、また接触してもその接触面が小さい場合
は、酸化クロムの溶出量は微量のため、溶融ガラスGの
着色は目視では確認できないが、ガラスの成分分析によ
り確認でき、その部分の浸蝕が緻密質クロム系耐火物の
表面まで至ったかどうかを知ることができる。また、図
2(B)のように、浸蝕が進み、緻密質クロム系耐火物
製レンガ40および42が溶融ガラスGと接触する面が
大きくなると、酸化クロムの溶出量は多くなり、溶融ガ
ラスGの緑色化の程度も強くなり、緑色を視認できるよ
うになる。なお、図2(A)および(B)に示す点線
は、浸蝕される前のレンガの輪郭を示す。つまり、浸蝕
の程度に応じて溶融ガラスG中の酸化クロムの含有量が
変化するため、管路内部の浸蝕の程度を容易に知ること
ができ、装置自体の寿命を推定することができるのであ
る。
【0033】ところで、本実施例のように寿命推定の指
標として緻密質クロム系耐火物製レンガを用いる場合に
は、緻密質クロム系耐火物製レンガは、内表面レンガ層
を構成する電鋳耐火物製レンガや緻密質焼成耐火物製レ
ンガなどの緻密質耐火物製レンガと比較して耐蝕性が高
いことから、内表面レンガ層の緻密質耐火物製レンガの
浸蝕が進み、緻密質クロム系耐火物製レンガが設置され
たところまで浸蝕が来ると、浸蝕速度は、非常に遅くな
るので、直ちに発生する系としてのトラブルを防止で
き、減圧脱泡装置10の寿命をさらに延ばすことができ
る。すなわち、この場合には、緻密質クロム系耐火物製
レンガからその主成分である酸化クロム(Cr2 3
が溶融ガラスGに溶出して、溶融ガラスG、ひいてはガ
ラス製品に着色が起こることになるが、はじめはその溶
出量も少ないので、溶融ガラスG中の酸化クロムの含有
量も少なく、溶融ガラスG、従ってガラス製品の着色が
視認できず、製品への影響もほとんどないといえる。こ
のため、溶融ガラスG中の酸化クロムの含有量が製品に
対する許容量、すなわち製品の着色が無視できず視認さ
れる量、例えば10ppmを超えるまでは、溶融ガラス
Gの減圧脱泡を続行でき、製品の生産を続行することが
できる。
【0034】本実施例では、上昇管16および下降管1
8の減圧脱泡槽14の接続部であって、溶融ガラスGが
90°流れを変える管路屈曲部内側のレンガ層の内部に
緻密質クロム系耐火物製レンガ40および42を埋設し
ているが、発明はこれに限定されず、溶融ガラスGによ
って最も浸蝕されると予想される管路の部分であればど
こに埋設してもよく、管路の形状に応じて適宜選択すれ
ばよい。また、緻密質クロム系耐火物製レンガは、少な
くとも最も浸蝕の可能性の高い管路部分に埋設されてい
ればよく、管路の形状に応じて、その埋設位置および埋
設量は適宜選択すればよい。
【0035】また、減圧脱泡装置10の運転立ち上げの
ためには、減圧によって溶融ガラスGを減圧脱泡槽14
に導入するのに、上流案内ピット22のみならず下流案
内ピット24にも溶融ガラスGがなければならないの
で、上流案内ピット22から下流案内ピット24に溶融
ガラスGを流すためのバイパス(図示せず)を設けてお
くのが好ましい。
【0036】なお、図3に示す従来の減圧脱泡装置11
0では、上昇管116および下降管118を上流案内ピ
ット122および下流案内ピット124に浸漬していた
為、装置全体を 1メートルも持ち上げて、上昇管116
および下降管118を上流案内ピット122および下流
案内ピット124から抜き出す困難な作業をする必要が
有ったが、本実施例の減圧脱泡装置10では、上昇管1
6および下降管18の補修の場合も、下部受けレンガ3
2から上昇管16および下降管18を上流案内ピット2
2および下流案内ピット24から容易に下ろすことがで
きるようになり、装置全体を 1メートルも持ち上げる必
要がない。減圧脱泡装置10は図1に示す切断線A−
A’を含む水平面から、減圧脱泡槽14と上昇管16お
よび下降管18とが減圧ハウジング12とともに上下に
分離できる為、管路内部特に浸蝕の激しい管路屈曲部の
内側のレンガ層の補修が容易にできる。
【0037】本実施例は、上昇管16および下降管18
をそれぞれ上流および下流案内ピット22および24の
天井に下部受けレンガ32を介して載置する構成とし
て、減圧脱泡装置10の補修や更新を容易なものとして
いるが、本発明はこれに限定されるわけではなく、減圧
脱泡装置の溶融ガラスと直接接触する管路部分において
溶融ガラスによって最も浸蝕されると思われる部分を構
成している耐火物製レンガの内側に、自身の溶出によっ
てガラス製品を着色する耐火物製レンガ、例えばクロム
系耐火物製レンガを埋設するものであれば、上昇管16
および下降管18と、上流および下流案内ピット22お
よび24との各々の接続部分の構成および接続方法はど
のようなものであってもよく、例えば図3に示す従来の
減圧脱泡装置110におけるように、上昇管16および
下降管18をそれぞれ上流および下流案内ピット22お
よび24に浸漬する構成をとってもよい。
【0038】本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置の
一実施例である減圧脱泡装置10は、基本的に以上のよ
うに構成されるが、以下にその作用について説明する。
【0039】まず、減圧脱泡装置10の運転を開始する
に先立って、溶解槽20内の溶融ガラスGを図示しない
バイパスを開放して上流案内ピット22から下流案内ピ
ット24内に導入する。溶融ガラスGの液面が所定のレ
ベルに達すると、図示しない真空ポンプを作動して、減
圧ハウジング12内を吸引口12cから真空引きして、
従って減圧脱泡槽14内を吸引口14aおよび14bか
ら真空引きして、減圧脱泡槽14内を1/20〜1/3
気圧に減圧する。その結果、溶融ガラスGが上昇管16
および下降管18内を上昇し、減圧脱泡槽14内に導入
され、溶解槽24と減圧脱泡槽14との溶融ガラスGの
レベル差が所定値となるまで吸引する。減圧脱泡槽14
内に所定の深さまで満たされ、真空引きされた上部空間
14sが形成される。この後に、バイパスが閉止され
る。
【0040】この後、溶融ガラスGは、溶解槽20から
上流案内ピット22を経由し、上昇管16内を上昇し
て、減圧脱泡槽14内に導入される。そして溶融ガラス
Gは、減圧脱泡槽14内を流下する間に、所定の減圧条
件下で脱泡処理される。すなわち、所定の減圧条件下の
減圧脱泡槽14内において、溶融ガラスG中の気泡は、
溶融ガラスG中を浮上し、バリヤ36aおよび36bに
堰止められて破泡し、また、上部空間14sまで浮上し
て、破泡する。こうして、溶融ガラスG中から気泡が除
去される。このようにして、脱泡処理された溶融ガラス
Gは、減圧脱泡槽14内から下降管18に導出され、下
降管18内を下降して下流案内ピット24内に導入さ
れ、下流案内ピット24から、図示しない次の処理槽
(例えば成形処理槽)に導出される。
【0041】溶融ガラスGの減圧脱泡処理を定常状態で
続けると、溶融ガラスGの溶融温度は1200〜140
0℃と高温である為、管路を形成するレンガが耐蝕性に
優れた電鋳耐火物製レンガや緻密質な焼成耐火物製レン
ガであっても溶融ガラスGによる浸蝕が生じる。とくに
溶融ガラスGが90°流れの方向を変える管路屈曲部の
内側では、溶融ガラスGの流速が速くなり、浸蝕速度は
管路内表面の他の部分に比べて大きく、管路屈曲部分が
他の部分より先に浸蝕される。そのため、本実施例にお
いては、溶融ガラスGが流れを変える管路屈曲部の内側
のレンガ層に緻密質クロム系耐火物製レンガを埋設し
て、その浸蝕の程度を溶融ガラス、従ってガラス製品中
の酸化クロムの含有量や着色によって判断し、管路の寿
命を推定し、補修や更新の時期の判断の基準としている
のである。
【0042】ところで、浸蝕の初期段階では、浸蝕が小
さく、緻密質クロム系耐火物製レンガが溶融ガラスGと
接触しないが、浸蝕が進み、図2(A)のように溶融ガ
ラスGと接触するようになっても、その接触面は小さ
く、緻密質クロム系耐火物の主成分である酸化クロムの
溶出量は少ないため、最終製品となったガラスの酸化ク
ロムによる緑色の着色を視認することはなく、またガラ
スの品質も劣化することが無いため、実用上問題がな
い。しかし、電鋳耐火物製レンガや緻密質な焼成耐火物
製レンガの浸蝕が進み、図2(B)のように緻密質クロ
ム系耐火物製レンガが溶融ガラスGと接触する面も広く
なると、酸化クロムの溶出量は多くなるため、徐々に酸
化クロムによるガラスの緑色の着色濃度が高くなり、視
認できるようになる。ガラスの成分分析により、酸化ク
ロムが所定許容量、例えば10ppmの含有量を超える
と、緑色が視認され、製品としての品質も劣化し、許容
されなくなる。その場合、減圧脱泡装置10の管路内表
面の浸蝕が進んだものと判断し、減圧脱泡処理を中断
し、減圧条件を解除して減圧脱泡槽14、上昇管16、
および下降管18の内部のガラスをすべて払い出し、そ
の後に減圧装置全体を常温まで下げた後、補修や更新を
行う。こうして、本発明においては、溶融ガラスGの管
路外へのしみ出しや溶融ガラスGへの不純物の混入によ
る減圧脱泡効率の低下やガラス製品の品質劣化などや、
さらには減圧脱泡装置10の管路の溶融ガラスGの浸蝕
による損壊などの危険を防止することができる。
【0043】以上、本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置
について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定
はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各
種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、減圧脱泡装置の管路内の溶融ガラスの流れの方
向が変わる管路屈曲部内側のレンガ層内に緻密質クロム
系耐火物製レンガを埋設し、浸蝕とともに溶出するその
レンガの主成分である酸化クロムの含有量を調べ、また
含有量に依存する着色の程度を知って、上昇管、減圧脱
泡槽および下降管を構成する耐火物製レンガのレンガ層
の浸蝕の程度を知り、管路の寿命を判断をすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置の一
実施例の断面模式図である。
【図2】 (A)および(B)は、溶融ガラスによる浸
蝕の程度が異なる本発明に係る減圧脱泡装置の管路内部
の様子を示した断面模式図である。
【図3】 従来の溶融ガラスの減圧脱泡装置の断面模式
図である。
【符号の説明】
10、110、 減圧脱泡装置 12、112 減圧ハウジング 12c、112c 吸引口 14、114 減圧脱泡槽 14a,14b、114a、114b 吸引口 14s 上部空間 16、116 上昇管 18、118 下降管 20、120 溶解槽 22、122 上流案内ピット 24、124 下流案内ピット 30、130 断熱槽 32 下部受けレンガ 34 水管 36a、36b バリア 38 シール材 40、42 緻密質クロム系耐火物製レンガ G 溶融ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木島 駿 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目1番地 旭硝子株式会社京浜工場内 (72)発明者 杉本 光夫 神奈川県横浜市栄区犬山町5−11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウ
    ジングと、 溶融ガラスの減圧脱泡を行う前記減圧ハウジング内で複
    数のレンガを組み合わせて構成される減圧脱泡槽と、 この減圧脱泡槽に前記減圧ハウジング内で連通して設け
    られ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減
    圧脱泡槽に導入する、複数のレンガを組み合わせて構成
    される上昇管と、 前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡後の溶融
    ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する、複数
    のレンガを組み合わせて構成される下降管とを具備し、 前記減圧脱泡槽、前記上昇管および前記下降管を構成す
    る管路のうち、少なくとも溶融ガラスと直接接触する管
    路内表面がクロム系耐火物を除く耐火物製レンガで組み
    上げたレンガ層からなり、このレンガ層の内部にクロム
    系耐火物製レンガを埋設したことを特徴とする溶融ガラ
    スの減圧脱泡装置。
  2. 【請求項2】前記クロム系耐火物製レンガは、酸化クロ
    ムを主成分とする緻密質クロム系耐火物製レンガである
    請求項1に記載の減圧脱泡装置。
  3. 【請求項3】前記クロム系耐火物製レンガは、前記減圧
    脱泡槽と前記上昇管との接続部および前記減圧脱泡槽と
    前記下降管との接続部の少なくとも一方で、前記管路の
    屈曲部内側の前記レンガ層内部に埋設した請求項1また
    は2に記載の減圧脱泡装置。
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