JP2000005805A - 穿孔プラグ - Google Patents

穿孔プラグ

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JP2000005805A
JP2000005805A JP17485098A JP17485098A JP2000005805A JP 2000005805 A JP2000005805 A JP 2000005805A JP 17485098 A JP17485098 A JP 17485098A JP 17485098 A JP17485098 A JP 17485098A JP 2000005805 A JP2000005805 A JP 2000005805A
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誠 中世古
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龍郎 勝村
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孝 有泉
Teruo Fujibayashi
晃夫 藤林
Shogo Tomita
省吾 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラグの耐用度向上のため、安価でかつ確実に
プラグ外表面を冷却できる穿孔プラグを提供する。 【解決手段】プラグ基礎部3とプラグ穿孔部2、及びマ
ンドレルバー8からなり、そのプラグ基礎部3とプラグ
穿孔部2の間にマンドレルバー8を通じて冷却液を供給
及び排出する手段を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広くは継目無鋼
管の製造技術に関し、特にピアサーあるいはエロンゲー
タ用のプラグ外表面の冷却手段を備えた穿孔プラグと、
その穿孔プラグの冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マンネスマンミル方式による継目無鋼管
の製造は通常以下の手順で行われる。 (1)丸鋼片(以下、「ビレット」という)を加熱炉で
約1100〜1300℃付近に加熱する。(2)第一穿
孔機(以下、「ピアサー」という)でプラグによって穿
孔され中空素管(以下、「ホローシェル」という)とな
す。(3)第二穿孔機(以下、「エロンゲータ」とい
う)のプラグでホローシェルを拡管、延伸する。これら
のピアサーによるビレットの穿孔とエロンゲータによる
ホローシェルの拡管・延伸により、プラグはビレットや
ホローシェルとの接触及び摩擦熱によって熱を受け高温
となり、プラグの表面に溶損、えぐれ等の障害が発生し
連続使用が不可能となる。中でも高クロム鋼等の高合金
鋼継目無管製造時は普通鋼にくらべ耐用度が極端に低
く、これまでにプラグの外面冷却やプラグ内面に冷却水
を送り込んで冷却することによって、耐用度の向上が行
われてきた。
【0003】これらの先行技術としては、特開昭58−
168405号公報及び特開昭61−219404号公
報のプラグ外表面に冷却水を噴射させるべくマンドレル
バー内に冷却水を通水し、プラグ先端から冷却水を噴射
させる方法(先行技術1)、特開平3−124305号
公報のプラグ先端にSS材を中心とした薄い被覆材を覆
う方法(先行技術2)、特開平3−291106号公報
のプラグ内部に冷却水を送り、そのプラグ内部に凹凸を
設けて、伝熱面積を増やし内面冷却を促進させる方法
(先行技術3)、特開平8−117817号公報のプラ
グとマンドレルバーを数本設けて、穿孔毎にマンドレル
バーを交換し、マンドレルバー全体を冷却する方法(先
行技術4)、及び特開平10−43804号公報のプラ
グ肉厚断面部内に冷却孔をプラグの周方向に所定間隔で
設けて、冷却孔に冷却液を送り込んで冷却する方法(先
行技術5)がそれぞれあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術1では、穿孔中に噴射孔が閉塞されるため冷却水の供
給が定常的に行われず、プラグ内面を冷却する効果は殆
どなかった。また、この方法では不必要にビレット自身
が冷却されるという問題があった。先行技術2ではプラ
グ先端にSS材を被覆して、穿孔中のプラグとビレット
との潤滑をよくしたものの、プラグは冷却していないの
で、穿孔の度にプラグの温度は上昇しプラグの変形や摩
耗は逃れられず、大幅な耐用度の向上にはつながらなか
った。先行技術3ではプラグ内面の凹凸によって伝熱面
積は増加したが、プラグの寿命を左右するプラグ表面温
度までを下げる効果はなかった。また、凹凸をつけても
伝熱面積的には1.5倍程度が限界であり、冷却促進効
果には限界があった。
【0005】先行技術4では、プラグの冷却は確実に行
えるが、設備費が高価であり、かつ、メンテナンス等の
経費がかかりすぎる問題がある。また、マンドレルバー
を交換のために圧延効率を阻害していた。先行技術5で
は、プラグ断面内に冷却孔を設けることによって、プラ
グの温度を下げることはできるが、プラグ表面の温度を
下げるにはプラグ表面近くに冷却孔が必要となり、湾曲
部の強い先端部は冷却孔を表面近くに設けることが難し
い。また、冷却孔を設ける加工が難しくプラグの製造費
が従来プラグの3倍以上かかる問題があった。
【0006】このように、プラグの耐用度の向上のため
に、安価な方法で、かつプラグを確実に冷却できる技術
はなかった。現状、ピアサー及びエロンゲータでビレッ
ト穿孔を行う際、新品のプラグからビレット穿孔開始後
数回の穿孔におけるプラグ内に流入する総熱量は、ビレ
ット穿孔後に行われるプラグ外面冷却で奪える総抜熱量
より多い。このため、プラグ平均温度は徐々に上昇し、
やがて流入する熱量と冷却による抜熱量がバランスする
温度に漸近していく。従って、プラグ外面冷却の冷却時
間を大幅に長くしない限り、プラグの漸近する温度を下
げることは不可能で、これがプラグの耐用度を悪化させ
る原因の一つであった。プラグ外面の冷却時間を大幅に
増加することは生産効率の点から不可能であった。ま
た、常にプラグを冷却するために、プラグ内面にマンド
レルバーを通じて、冷却水等の冷却媒体を送り込むプラ
グ内面冷却では、穿孔時にビレットに接触するプラグ外
面と、冷却液が接触するプラグ内面との間で温度勾配が
ついてしまい、プラグ外面温度を下げることは難しく内
面を冷却した効果が十分に発揮されていなかった。本発
明の目的は、上記の問題点に鑑み、プラグの耐用度向上
のため、安価でかつ確実にプラグ外表面を冷却できる穿
孔プラグを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明のプラグは、プラグ基礎部とプラグ穿孔
部、及びマンドレルバーからなり、そのプラグ基礎部と
プラグ穿孔部の間にマンドレルバーを通じて冷却液を供
給及び排出する手段を備えたことを特徴とする、穿孔プ
ラグである。
【0008】(2)本発明のプラグは、前記プラグ穿孔
部について、そのプラグ外表面最高温度が800℃以下
で使用されることを特徴とした、上記(1)に記載の穿
孔プラグである。 (3)本発明のプラグは、前記プラグ穿孔部について、
穿孔時間:Tsに応じてプラグ外表面最高温度を800
℃以下にするべく、下記(1)式に基づいて、プラグ穿
孔部の肉厚:thを設定することを特徴とした、上記
(1)または(2)に記載の穿孔プラグである。 th=147(Ts)-0.776 …(1) 但し、th:プラグ穿孔部の肉厚(mm)、Ts:穿孔
時間(秒)。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記の課題を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に示す知見を得るに
至った。図1〜4に一般的なピアサー(例えばマンネス
マン型)での穿孔工程の概要を示す。図1の状態が穿孔
工程である。図1に示すように特殊な形状の鋳鋼ロール
14を2つの平行な垂直面上におき、水平に対して約5
°〜15°だけ互いに逆方向に傾いていて、ロール14
は同一方向に回転する。この2本のロール14の間に加
熱されたビレット15を挿入するときはビレット15は
まず外径が小さくなり、螺旋運動によって表面が斜め前
方に引張られる。そこに砲弾型のプラグ1をマンドレル
バー8を介して前方から押し付けるとビレット15の穿
孔が行われ、ホローシェル16(中空素管)が得られ
る。
【0010】図2の状態が引き抜き工程である。穿孔し
て得られたホローシェル(中空素管)16からプラグ1
をマンドレルバー8を介して引き抜く。図3の状態が冷
却工程である。前述した穿孔工程(図1)と引き抜き工
程(図2)においてビレット15やホローシェル16と
の接触及び摩擦熱によって熱を受け高温となったプラグ
1が外面水冷装置13中に入るように、マンドレルバー
8を介して移動し、プラグ1外表面を外面水冷装置13
で冷却する。図4の状態が待機工程である。2本のロー
ル14間にビレット15を挿入した状態で、プラグ1外
表面の冷却終了後、外面水冷装置13内からマンドレル
バー8を介してプラグ1を押出して、プラグ1を穿孔前
にロール14入口付近で待機させる。図1〜4の工程で
一本のビレット15を穿孔する(ビレット15を一本穿
孔する毎に1パスという)。図5にプラグを交換して1
パス目から3パス目までのプラグ外表面温度とプラグ内
部温度の温度履歴を示す。穿孔が始まると、プラグ外表
面温度は穿孔終了まで急激に温度上昇し、穿孔終了後、
ホローシェルとなったビレットからプラグが引き抜か
れ、続いて冷却されて外表面温度は降下する。一方、プ
ラグ内部温度は、穿孔毎に緩やかに上下しながら温度上
昇していく。
【0011】図6は1パス目から20パス目までの連続
穿孔した時のプラグの温度履歴で、この場合10パスを
超えた段階でプラグの内部温度はある一定温度に漸近
し、約450℃に至る。また、プラグの外表面の最高温
度も内部温度がある温度に漸近するに従って各パス間で
漸近する。図6の場合はプラグ外表面の最高温度が約8
00℃で漸近しており、10パス目から20パス目まで
の最高温度はほとんど800℃で、この漸近温度を最高
到達温度とする。プラグ内部の漸近温度とプラグ外表面
の最高到達温度は、1パスの中でのプラグ外面からの入
熱と、その後の冷却と放熱による抜熱量で決定される。
近年、能率を重視する操業パターンでは穿孔後の冷却時
間を長くとれず、とくに高合金鋼鋼管製造時において
は、穿孔時間がかかり、穿孔時の摩擦熱等が大きいこと
から最高到達温度が高くプラグの耐用度が悪化してい
た。
【0012】そこで、本発明者らは、プラグ耐用度を支
配する因子について詳細に研究を重ねた結果、次のこと
が明らかになった。前述した図3の冷却工程においてプ
ラグ1外面をいくら強冷却しても、プラグ1外表面の最
高到達温度と、内部の漸近温度はほとんど下がらない。
また、プラグ1外表面温度が800℃を超えるとプラグ
1の摩耗が著しく熱間強度が低下し、穿孔中でもあるの
でプラグ1にえぐれや変形を生じることを見出した。
【0013】そこで次にこのプラグ1の外表面の最高到
達温度を下げる方法について考える。この最高到達温度
を800℃以下にするためには、(1)穿孔時間の短
縮、(2)穿孔後の水冷時間の延長が考えられるが、通
常の操業条件下では穿孔時間の短縮は不可能で、また、
穿孔後の水冷時間を延長することも能率を悪化させるた
めに実施できなかった。一方、プラグ内面を常時冷却す
る方法でも、プラグ内面の温度を下げるには効果的であ
るが、穿孔中のプラグ外表面を800℃以下にする事は
できなかった。図7は、常時内面冷却を行いながら、穿
孔工程13秒、引き抜き工程5秒、冷却工程7秒、待機
工程5秒で連続穿孔をさせた場合の、プラグ外表面とプ
ラグ内面(冷却面)の間の肉厚とプラグ外表面の最高到
達温度の関係を示した図である。 図7に示すように、
プラグ穿孔部の肉厚が20mmより厚いと最高到達温度
が800℃を超えている。プラグ穿孔部の肉厚が20m
mを超えているプラグの外表面の最高到達温度は穿孔後
のプラグ外面水冷をいくら強冷却にしても、また、内面
冷却促進のためにプラグ内面に凹凸を設けて伝熱面積を
1.5倍程度増やしても、最高到達温度は800℃を下
回らなかった。これは、プラグ表面の温度はプラグ外面
表層近傍の熱伝導が支配的であるために、プラグ内面を
いくら強冷却しても外表面には大きな影響を与えないた
めと考えられる。従って、プラグ穿孔部の肉厚を薄くす
ることによって、プラグ外表面とプラグ内面の間の温度
勾配を小さくすると、プラグ外表面の最高到達温度を下
げることが可能であることを見出した。以上の知見に基
づき、本発明者らは、プラグ基礎部とプラグ穿孔部の間
にマンドレルバーを通じて冷却液を供給及び排出する手
段を備え、かつプラグ外表面最高温度が熱間強度が低下
する800℃を超えないように、穿孔時間に応じてプラ
グ穿孔部の肉厚を設定するようにして、プラグの耐用度
向上のため、安価でかつ確実にプラグ外表面を冷却でき
る穿孔プラグを見出し、本発明を完成させた。
【0014】以下に本発明の実施の形態について説明す
る。本発明の穿孔プラグは、例えば図9に示すように、
プラグ基礎部3とプラグ穿孔部2、及びマンドレルバー
8からなり、そのプラグ基礎部3とプラグ穿孔部2の間
にマンドレルバー8を通じて冷却液9を供給及び排出す
る手段(循環ポンプ等)を備えたことを特徴とする。即
ち、プラグ1内面冷却の際は、二重管のマンドレルバー
8の一方の管(マンドレルバー内管5)から冷却液9が
送り込まれ、プラグ基礎部3中央を通じて、プラグ穿孔
部2とプラグ基礎部3の間に送り込まれ、かつ、冷却後
の冷却液9は、再びマンドレルバー8のもう一方の管
(マンドレルバー外管4)を通じて送り返される。この
ため、冷却水9が穿孔中のビレットに流出する事はな
い。
【0015】上記したように、マンドレルバー8を通じ
て冷却液9を供給及び排出する手段を備える理由は、プ
ラグ穿孔中のビレットへの冷却水の漏洩と、ビレット穿
孔後のホローシェル内面の過冷却を防止するためであ
る。
【0016】更に、本発明では着脱を容易とするため、
及びプラグ軽量化のためにプラグの穿孔部2とプラグの
基礎部3に分けた。プラグ穿孔部2とプラグ基礎部3を
脱着する方法としては、ビレット穿孔時の回転によって
はずれない方向でねじ込みにより取り付ける方法を用い
たが、脱着方法としてはこの限りでない。
【0017】なお、図10に示すように、プラグ穿孔部
2に強度を持たせるために、プラグ基礎部3のプラグ形
状にそった、補強材6を入れることが望ましい。また、
前記プラグ穿孔部2は、その例えばビレットと接触する
部分のプラグ外表面最高温度が常に800℃以下で使用
される。プラグ外表面最高温度が800℃を超えると、
前述したようにプラグ1の摩耗が著しく熱間強度が低下
し、穿孔中でもあるのでプラグ1にえぐれや変形を生じ
るからである。
【0018】さらに、前記プラグ穿孔部2について、穿
孔時間:Tsに応じてプラグ外表面最高温度を800℃
以下にするべく、プラグ穿孔部2の肉厚:thを設定す
る。 th=147(Ts)-0.776 …(1) 但し、th:プラグ穿孔部の肉厚(mm)、Ts:穿孔
時間(秒)。
【0019】これは、以下に示す本発明者らの実験より
明らかとなった。即ち、本発明者らは、穿孔時間(T
s)を変えてもプラグ外表面が800℃を超えないよう
にするためのプラグ肉厚(th)を求めた結果(図8参
照)、穿孔時間とプラグ穿孔部の肉厚の関係は上記した
(1)式で表される。
【0020】この式によって、別の穿孔条件でもプラグ
の肉厚を設定することができる。尚、プラグ穿孔時には
プラグ表面近傍に大きな力が加わるので、相応の強度を
持つ必要があり、そのためプラグ肉厚はあまり薄くする
ことはできない。通常、薄くても10mm以上必要であ
る。以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立証
する。
【0021】
【実施例】(実施例1)図9に本発明の実施例1を示
す。高合金鋼の13Cr鋼ビレットをピアサーと穿孔プ
ラグにより穿孔しホローシェルを製造した。穿孔するに
あたり図9に示す最大径140mmの穿孔プラグ一式を
使用し、プラグ基礎部3と肉厚20mmのプラグ穿孔部
2の間に冷却液9として冷却水を二重管になっているマ
ンドレルバー8の中央の管(内管)5から約100l/
分送水してプラグ穿孔部2の冷却を行い、冷却後の冷却
水はマンドレルバー8の外側の管4を通じて排水した。
尚、プラグ穿孔部2には熱間工具鋼用のJIS規格SK
T4を使用し、プラグ基礎部3には一般構造用のJIS
規格のS45Cを用いた。
【0022】穿孔条件は以下の通りであった。 (1)ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.5m
であった。 (2)ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱した。
【0023】(3)1パス当たりの全工程は約30秒
で、各工程の時間は穿孔工程が約12秒、ビレットから
の引き抜き工程が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7
秒、ビレット前での待機工程が約6秒であった。 (4)前記(1)式から肉厚を求めると21.3mmと
なったので、プラグの肉厚は20.0mmとした。 以上の条件で実施した結果、本発明プラグを用いると平
均31.3パスまで連続穿孔が可能であった。穿孔直後
のプラグ外表面温度を放射温度計によって測温してみた
結果、約770℃でプラグ温度を800℃以下に保て
た。プラグの耐用度が無くなったときは、まだ連続穿孔
が可能であったが、プラグの一部の潤滑性が無くなった
ためである。プラグの摩耗、劣化によるものと考えられ
る。 (実施例2)実施例1と同じく13Cr鋼ビレットをピ
アサーと穿孔プラグにより穿孔しホローシェルを製造し
た。穿孔するに当たり図10に示す最大径140mmの
穿孔プラグ一式を使用し、プラグ穿孔部2の肉厚は18
mmで、プラグ基礎部3にプラグ穿孔部2の補強材6を
プラグ1長手方向に等間隔で放射状に8枚敷いた。プラ
グ基礎部3とプラグ穿孔部2の間に冷却液9として冷却
水を二重管になっているマンドレルバー8の中央の管5
から約100l/分送水してプラグ穿孔部2の冷却を行
い、冷却後の冷却水はマンドレルバー8の外側の管4を
通じて排水した。尚、プラグ穿孔部2には熱間工具鋼用
のJIS規格SKT4を使用し、プラグ基礎部3には一
般構造用のJIS規格のS45Cを用いた。
【0024】穿孔条件は以下の通りであった。 (1)ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.5m
であった。 (2)ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱した。
【0025】(3)1パス当たりの全工程は約30秒
で、各工程の時間は穿孔工程が約13秒、ビレットから
の引き抜き工程が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7
秒、ビレット前での待機工程が約5秒であった。
【0026】(4)前記(1)式から肉厚を求めると2
0.0mmとなったので、プラグの肉厚は18.0mm
とした。以上の条件で実施してみた結果、本発明プラグ
を用いると平均35.3パスまで連続穿孔が可能であっ
た。穿孔直後のプラグ外表面温度を放射温度計によって
測温してみた結果、約720℃でプラグ温度を800℃
以下に保てた。プラグの耐用度が無くなったときはプラ
グの摩耗、劣化によるものと考えられる。 (実施例3)実施例1と同じく13Cr鋼ビレットをピ
アサー穿孔プラグにより穿孔しホローシェルを製造し
た。穿孔するに当たり図11に示す最大径140mmの
穿孔プラグ一式を使用し、プラグ穿孔部2の肉厚は1
5.0mmで、プラグ基礎部3はプラグ穿孔部2の内側
内面とほぼ同じ大きさの砲弾状で作られており、かつ、
プラグ基礎部3の外表面には、深さ10mm、幅10m
mの冷却液9が通過する冷却溝が10本以上設けられて
いる。
【0027】冷却液9である冷却水は二重管になってい
るマンドレルバー8の中央の管5から約100l/分送
水して、プラグ基礎部3の冷却溝を通過しながらプラグ
穿孔部2の冷却を行い、冷却後の冷却水はマンドレルバ
ー8の外側の管4を通じて排水した。尚、プラグ穿孔部
2には熱間工具鋼用のJIS規格SKT4を使用し、プ
ラグ基礎部3には一般構造用のJIS規格のS45Cを
用いた。穿孔条件は以下の通りであった。 (1)ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.5m
であった。
【0028】(2)ビレットは加熱炉で約1270℃ま
で加熱した。 (3)1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時
間は穿孔工程が約13秒、ビレットからの引き抜き工程
が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、ビレット前で
の待機工程が約5秒であった。
【0029】(4)前記(1)式から肉厚を求めると2
0.0mmとなったので、プラグの肉厚は15.0mm
とした。以上の条件で実施してみた結果、本発明プラグ
を用いると平均35.3パスまで連続穿孔が可能であっ
た。穿孔直後のプラグ外表面温度を放射温度計によって
測温してみた結果、約720℃でプラグ温度を800℃
以下に保てた。プラグの耐用度が無くなったときはプラ
グの摩耗、劣化によるものと考えられる。 (比較例1)比較例1は実施例1と同じく高合金鋼の1
3Cr鋼ビレットからホローシェルをピアサーにより穿
孔した。穿孔するにあたり図9に示す最大径140mm
のプラグ一式を使用し、プラグ基礎部3と肉厚40mm
のプラグ穿孔部2の間に冷却液9として冷却水を二重管
になっているマンドレルバー8の中央の管5から約10
0l/分送水してプラグ穿孔部2の冷却を行い、冷却後
の冷却水はマンドレルバー8の外側の管4を通じて排水
した。穿孔条件は以下の通りであった。 (1)ビレットは13Cr鋼からなり、全長約2.5m
mであった。
【0030】(2)ビレットは加熱炉で約1270℃ま
で加熱した。 (3)1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時
間は穿孔工程が約12秒、ビレットからの引き抜き工程
が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、ビレット前ま
での待機工程が約6秒であった。
【0031】(4)前記(1)式から肉厚を求めると2
1.0mmであった。 以上の条件で実施してみた結果、比較例1での肉厚40
mmのプラグを用いると平均6.8パスしか連続穿孔で
きなかった。また、穿孔直後のプラグ外表面温度を放射
温度計によって測温してみた結果、約870℃で、プラ
グ肉厚が厚いために、最高到達温度は800℃を超えた
ためと考えられる。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、プラグ穿孔部の肉厚と内部冷却手段を特定すること
により、特に高合金鋼継目無管製造に有用な効果がもた
らされる。
【0033】(1)穿孔時間に応じてプラグ穿孔部の肉
厚を設定することによりプラグ外表面の最高到達温度を
800℃以下に保つことができ、大幅な耐用度の向上に
つながる。
【0034】(2)プラグの耐用度向上により、生産性
の向上、経費の削減につながる。 (3)プラグ内の冷却水はマンドレルバーを通じて送水
排水を行うため、プラグ穿孔中のビレットへの冷却水が
漏洩することなく、ビレット穿孔後のホローシェル内面
が過冷却されることがない。 (4)プラグをプラグ穿孔部とプラグ基礎部に分けるこ
とによって、プラグの着脱が容易となり、かつ、プラグ
の交換する部分の重量が緩和され交換にかかる労力が軽
減される。 (5)現設備の大幅な変更をせずに本技術を導入するこ
とができ、コストパフォーマンスが良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピアサーでの穿孔工程を示す概略図。
【図2】ピアサーでの引き抜き工程を示す概略図。
【図3】ピアサーでの冷却工程を示す概略図。
【図4】ピアサーでの待機工程を示す概略図。
【図5】プラグの1〜3パス目までの温度履歴を説明す
るグラフ図。
【図6】プラグの1〜20パス目までの温度履歴を説明
するグラフ図。
【図7】プラグ穿孔部の肉厚と到達温度の関係を説明す
るグラフ図。
【図8】穿孔時間とプラグの理想的肉厚を説明するグラ
フ図。
【図9】本発明の実施例1に係るプラグの断面図。
【図10】本発明の実施例2に係るプラグの断面図。
【図11】本発明の実施例3に係るプラグの断面図。
【符号の説明】
1…プラグ、2…プラグ穿孔部、3…プラグ基礎部、4
…マンドレルバー外管、5…マンドレルバー内管、6…
補強板、7…プラグ肉厚、8…マンドレルバー、9…冷
却液の流れ方向、13…外面水冷装置、14…ロール、
15…ビレット(丸鋼片)、16…ホローシェル(中空
素管)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有泉 孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 藤林 晃夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 富田 省吾 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグ基礎部とプラグ穿孔部、及びマン
    ドレルバーからなり、そのプラグ基礎部とプラグ穿孔部
    の間にマンドレルバーを通じて冷却液を供給及び排出す
    る手段を備えたことを特徴とする、穿孔プラグ。
  2. 【請求項2】 前記プラグ穿孔部について、そのプラグ
    外表面最高温度が800℃以下で使用されることを特徴
    とした、請求項1に記載の穿孔プラグ。
  3. 【請求項3】 前記プラグ穿孔部について、穿孔時間:
    Tsに応じてプラグ外表面最高温度を800℃以下にす
    るべく、下記(1)式に基づいて、プラグ穿孔部の肉
    厚:thを設定することを特徴とした、請求項1または
    2に記載の穿孔プラグ。 th=147(Ts)-0.776 …(1) 但し、th:プラグ穿孔部の肉厚(mm)、Ts:穿孔
    時間(秒)。
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