JP2000005747A - 光触媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置 - Google Patents

光触媒とオゾン併用処理による水処理方法及びその装置

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JP2000005747A
JP2000005747A JP10171784A JP17178498A JP2000005747A JP 2000005747 A JP2000005747 A JP 2000005747A JP 10171784 A JP10171784 A JP 10171784A JP 17178498 A JP17178498 A JP 17178498A JP 2000005747 A JP2000005747 A JP 2000005747A
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photocatalyst
water
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light
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Akira Fujishima
昭 藤嶋
Kazuhito Hashimoto
和仁 橋本
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Yoshihiko Tagawa
良彦 田川
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒とオゾン処理を併用して、被処理水中
の有機物の無機化処理を効率的に行うことができる水処
理方法と装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 有機物を含有する被処理水に、所定の注
入率を保ってオゾンガスを注入溶解し、二酸化チタンの
担体が配置された光触媒反応槽内で、溶存オゾンを含む
被処理水に光源から発せられる均一で所定の光量範囲に
ある光を照射して光触媒反応を生起させ、この光触媒反
応とオゾン直接反応及び光触媒による溶存オゾン分解生
成活性種による反応の主として3つの反応により、被処
理水中の有機物を無機化処理する方法と装置を提供す
る。実施に際して、光源から溶存オゾン光分解活性種に
より生成される中間生成物が最小限となる光量範囲の均
一な光を選択的に照射して光触媒反応を生起させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒とオゾン処理
を併用して被処理水中の有機物の無機化処理を行う水処
理方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光エネルギーを化学反応に直接利
用する方法として、光触媒を利用して水質を浄化する方
法が注目されている。このような光触媒の中でも二酸化
チタン(TiO2)は高い活性と安定した触媒機能を有
しているため、水処理分野での応用が最も期待されてい
る。(TiO2光触媒についてはO plus E,1997年6月
号,新技術コミュニケーションズを参照)。
【0003】二酸化チタンを用いた光触媒は、酸化剤の
代表的物質であるオゾンとか塩素よりも強力な酸化力を
有し、この酸化力を利用して防汚,殺菌,脱臭作用を持
つ種々の製品が実用化されるとともに水処理に適用する
試みも行われている。(D.F.Ollis,H.Al-Ekabi;Photoca
talytic Purification and Treatment of Water andAi
r;Ed;Elsevier;Amsterdam,1993を参照)。
【0004】一般に二酸化チタンを光触媒として用いる
場合に、粉状の二酸化チタンを用いる方法と担体に固定
した二酸化チタンを用いる方法との2通りの方法が考え
られるが、連続的に水処理を行うには二酸化チタンの回
収面から考慮して後者の方法が有効であるものと考察さ
れる。
【0005】上記の光触媒を用いた水処理法は、反応の
完了までに所定の時間がかかるため、オゾン等を利用し
た酸化処理法と併用する手段が有効である。
【0006】上記光触媒反応における二酸化チタンの光
吸収によって起こる光触媒反応としての機能は、半導体
における光励起反応の原理による。即ち、二酸化チタン
膜にバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射す
ると、価電子帯から伝導帯へ電子が励起され、伝導帯に
電子を、価電子帯に正孔を生じる。伝導帯に励起された
電子は還元力を有し、価電子帯の正孔は酸化力を有す
る。この電子と正孔は、照射光量、即ち、フォトン数に
応じて生成量が大略見積もれる。
【0007】二酸化チタンアナターゼのバンドギャップ
は約3.2eVであり、波長に直すと388nmであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】二酸化チタンを利用し
た光触媒反応は、光を吸収することにより強力な酸化力
を二酸化チタンの表面で反応を進行させる所謂表面反応
であるため、光励起が必要であり、この光触媒を水処理
装置に適用するためには、採光方法などの効率アップの
ための要因が多く残存している。
【0009】他方で従来からオゾン処理を水処理に適用
することにより、飲料水の悪臭除去及び塩素処理に伴う
有害物質の低減をはかる上で効果があることが知られて
いるが、処理水に含有されている有機物をCO2などの
無機物に完全に分解することは困難である。
【0010】図25は、二酸化チタンを利用した光触媒
反応処理(1)、オゾン処理(2)、光触媒・オゾン併
用処理(3)について、水中の被処理物質の1つであ
り、農薬のモデル物質(ダイオキシンのモデル物質)で
ある3−クロロフェノール(以下3CPと略称する)の
総量が、時間の経過に伴って減少していく状態を示した
グラフである。
【0011】二酸化チタンによる光触媒反応処理(1)
は表面処理であるため反応速度は遅く、オゾン処理
(2)は処理基質により処理速度が異なるものの(1)
に比較して反応速度は大となっている。光触媒・オゾン
併用処理(3)の場合には、オゾン処理(2)と光触媒
処理(1)の単純な和と考えることができる。そしてこ
の図からは、3CP自体の総量の減少は確認できるが、
3CPが無機化して減少したのか、他の物質に変化した
ものかを断定することない。
【0012】また、先ほどの処理のみかたを変えて、T
OCの減少量で比較したのが図8である。このTOCは
全有機炭素量の略で、水溶液中に含まれている有機炭素
がどのくらいあるのかを見ている。光触媒反応処理
(1)は、図25と同様のふるまいをみせているため、
3CPは着実に分解無機化されているが、前述した表面
反応のため、処理速度が遅い結果となっている。
【0013】図8のオゾン処理をみると、あるところか
らTOCの減少が飽和して停止していることが分かる。
このことを先ほどの図25と比較すると、オゾン処理
(2)では3CPの分解は進んでいるが、無機化が進ん
でいるのではなく、水酸化物など他の物質に変化してい
るだけであることがTOCの減少停滞から推測される。
【0014】このように光触媒反応処理(1)では処理
速度が遅く、実用面からみて適用が難しい。また、オゾ
ン処理(2)では3CPの変質はある程度望めるが、3
CPを他の有害物質に変化させている可能性があり、万
全な処理方法であるとは言えない。
【0015】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であり、光触媒とオゾン処理とを併用して、被処理水中
の有機物及び中間生成物の無機化処理を効率的に行うこ
とができる水処理方法とその装置を提供することを目的
とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1に記載したように、有機物を含
有する被処理水に、所定の注入率を保ってオゾンガスを
注入溶解し、二酸化チタンの担体が配置された光触媒反
応槽内で、溶存オゾンを含む被処理水に光源から発せら
れる均一で所定の光量範囲にある光を照射して光触媒反
応を生起させ、この光触媒反応とオゾン直接反応及び光
触媒による溶存オゾン分解生成活性種による反応の主と
して3つの反応により、被処理水中の有機物を無機化処
理することを基本手段としている。
【0017】更に請求項2により、オゾン直接反応によ
り生成する中間生成物を、光触媒反応と、光触媒による
溶存オゾン分解生成活性種による反応で無機化処理する
水処理方法を提供する。
【0018】請求項3により、有機物を含有する被処理
水に、所定の注入率を保ってオゾンガスの注入処理を行
った後に、光源から溶存オゾン光分解活性種により生成
される中間生成物が最小限となる光量範囲の均一な光を
選択的に照射して、光触媒反応を生起させる水処理方法
を提供する。
【0019】光源として波長が300〜420nmの任
意の波長の光を発するブラックライトを用いる。
【0020】以下、多数の実施形態に基づいて、光触媒
とオゾン併用処理による各種の水処理装置を実現してい
る。具体的には光ファイバーを用いた光触媒装置を主た
る構成としている。
【0021】かかる光触媒とオゾン併用処理による水処
理方法によれば、有機物を含有する被処理水に対して所
定の注入率を保ってオゾンガスを注入溶解し、更に光触
媒反応槽内で光源から発せられる均一で所定の光量範囲
にある光を二酸化チタンの担体に照射することにより、
溶存オゾンを含む被処理水に光触媒反応が生起して、こ
の光触媒反応と、オゾン直接反応及び溶存オゾンが光触
媒によって分解生成する活性種とにより、被処理水中の
有機物が無機物として無害化処理される。
【0022】更にオゾン直接反応により生成する中間生
成物も光触媒反応と光触媒による溶存オゾン分解生成活
性種により無機化処理することができる。
【0023】請求項3に記載したように、被処理水に所
定の注入率を保ってオゾンガスの注入処理を行った後、
溶存オゾン光分解活性種により生成される中間生成物が
最小限となる光量範囲の均一な光を選択的に照射するこ
とにより、溶存オゾンが光によって分解されて生成する
中間生成物は最小限となり、光触媒反応及び溶存オゾン
が光触媒により分解されて生成する活性種による反応速
度が向上する。
【0024】本発明における被処理水に対するトータル
の反応は、二酸化チタンを利用した光触媒反応、オゾン
直接反応、光触媒による溶存オゾン分解生成活性種によ
る反応の主として3つの反応となり、このような光触媒
とオゾン併用処理によって各々の単独処理による弱点を
相補して協同的な反応が生起し、水処理における処理効
率が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明にかかる光触媒とオ
ゾン併用処理による水処理方法とその装置の各種実施形
態を説明する。本実施の各形態例では、被処理水に対し
て二酸化チタンによる光触媒とオゾン併用処理を行うこ
とにより、被処理水中の有害物質の分解反応効率を高め
たことが作用上の特徴となっている。
【0026】図1は本発明の第1の実施形態を示す概要
図であり、先ず主要な構成要素を説明すると、1は光触
媒反応槽、2はオゾン反応槽、3は循環用流体ポンプ、
4は光源としてのブラックライトであり、光触媒反応槽
1の底壁近傍には、ハニカム状に形成された3次元構造
の二酸化チタンの担体5が配置されている。この担体5
の全面には予め二酸化チタン膜がコーティングされてい
る。又、光触媒反応槽1の上面は透明材料で構成された
蓋材1aで被覆されている。
【0027】オゾン反応槽2にはオゾンガスの注入管6
と排出管7とが配備されている。尚、オゾン反応槽2は
ブラックライト4からできるだけ離し、該ブラックライ
ト4による溶存オゾンの分解現象が生じないように配慮
する。
【0028】光触媒としての二酸化チタンは、パウダー
状もしくはゾル状の何れのものであってもよく、ハニカ
ム状担体5の全面に膜状に固定化する。パウダー状の場
合はバインダーとして無機系のSiアルコキシド、Al
アルコキシド又はTiアルコキシド等を用いて担体5に
固定化する。
【0029】又、ハニカム状担体5自体を二酸化チタン
で作製するケースもある。一般的にこのようなセラミッ
クスを作製するには、粉末原料から出発し、成形焼結す
る方法が用いられる。
【0030】かかる構成による作用を以下に説明する。
説明に先立って以後用いられている用語についての定義
付けを行う。
【0031】「光触媒による溶存オゾン分解生成活性
種」とは、二酸化チタンに特定波長の光を選択的に照射
した際に発生する光触媒反応により、溶存オゾンを分解
して生成する活性種を指しており、水中の有機物を無機
化するのに最も効果的な活性種である。
【0032】「溶存オゾン光分解生成活性種」とは、
水中に溶解したオゾンに光が照射された際に、溶存オゾ
ンが分解して発生する活性種である。
【0033】「オゾン直接反応により生成する中間生
成物」とは、被処理水にオゾン直接処理を行った際に発
生する中間生成物であり、この中間生成物はできる限り
少なくすることが要求される。
【0034】「溶存オゾン光分解生成活性種により生
成される中間生成物」とは、の「溶存オゾン光分解生
成活性種」から生成される中間生成物であり、この中間
生成物も無害化処理する必要がある。
【0035】そこで第1の実施形態において、光触媒反
応槽1内に被処理水を一定量貯留し、この被処理水に対
して、ブラックライト4から蓋材1aを介して光触媒反
応槽1内に配置された担体4に300〜420nmの任
意の波長の光を照射することにより、二酸化チタンによ
る光触媒反応が生じる。
【0036】次に被処理水は管体8を介してオゾン反応
槽2に流入し、図外のオゾン発生機で得られたオゾンガ
スを注入管6から所定の注入率で注入することにより、
被処理水とオゾンガスとが混合して気液接触が行われ、
オゾンガス中のオゾンが被処理水中に溶解する。そして
溶存オゾンを含む被処理水は、循環用流体ポンプ3の作
用により管体9,10を経由して光触媒反応槽1内に送
り込まれる。尚、オゾン反応槽2で未処理のオゾンガス
は排出管7を介して排出される。
【0037】被処理水に含まれている溶存オゾンは、光
触媒反応槽1内で二酸化チタンを用いた光触媒反応によ
り分解され、「光触媒による溶存オゾン分解生成活性
種」とオゾン直接反応とにより被処理水中の有機物等の
無機化処理が行われる。
【0038】被処理水は流体ポンプ3の駆動により光触
媒反応槽1とオゾン反応槽2間を循環することによって
水質浄化処理が継続的に行われる。
【0039】オゾン反応は選択的な反応であるため、処
理基質によって処理速度が異なり、酸化分解による最終
生成物である二酸化炭素にまで全て分解することは困難
である。特にオゾン反応には水酸化の過程が多く含まれ
ているため、中間生成物が多岐に亙って生成する。この
中間生成物についても前記「光触媒による溶存オゾン分
解生成活性種」により分解することができる。
【0040】図2はオゾン反応により被処理物の1つで
ある3CPが変化した中間生成物の種類の代表と、反応
速度定数についてまとめた概要図である。図示したよう
に中間生成物によって100万単位であった反応速度定
数K1が、簡単な脂肪族化合物になるほどK2のように極
端に遅くなる。これは図1の処理方法において、図2に
示すように最初の基質3CPが速やかに水酸化あるいは
開環し、一部がCO2となって無機化されるが、分解生
成する脂肪族ケトン、アルデヒドなどがオゾンでは効率
よく処理できず、反応が滞っているように見えることか
らも分かる。従ってオゾン直接反応は選択的に行われ、
基質によって反応速度定数が極端に変化している。
【0041】図3は二酸化チタンによる光触媒反応によ
り、3CPを他の基質に変化させ、且つ最終生成物であ
る二酸化炭素(CO2)を生成するに至るまでの反応速
度定数について、二酸化炭素の生成により比較してまと
めた概要図である。この光触媒反応では、基質によって
当初1であった反応速度定数K3が、簡単な脂肪族化合
物になるとK4に示す21となり、反応速度定数が高く
なっている。しかしオゾン反応に比較すると基質によっ
て反応速度はほとんど変化していないことが分かる。
【0042】他方の二酸化チタンによる光触媒は表面反
応であるため、オゾン処理に比較して反応速度は低いと
いう問題があり、他方のオゾン処理は選択的に行われる
ため、基質によって反応速度が変化するという問題があ
る。しかもオゾン処理の場合には毒性側の生成物が不明
であるという問題点もあり、これらの条件がクリヤされ
ることにより水処理方法としての実用化が可能であるも
のと考えられる。
【0043】図4は本実施の形態における光触媒とオゾ
ン併用処理のイメージ図であり、図4(A)は3CP水
溶液について100%オゾン処理したケースを、図4
(B)は光触媒とオゾン併用処理を行うことにより、光
触媒による溶存オゾン分解生成活性種「O2+O」が生
成したケースを示している。
【0044】更に図4(C)は、光触媒反応におけるブ
ラックライト4の照射光量を大とした場合に、溶存オゾ
ンの分解生成物とともに「溶存オゾン光分解生成活性
種」である3重項の酸素と励起された酸素原子「32
O(D)」になり、その「3+O(D)」に起因す
る中間生成物が出現したケースを示している。このよう
に照射光量を大とすると、「溶存オゾン光分解生成活性
種により生成される中間生成物」が出現して水処理上で
好ましくない結果が生じることが判明した。
【0045】そこで本発明は、最適な光照射条件下での
光触媒とオゾンの併用による水処理方法を実現すること
により、各々の単独処理の持つ欠点を相補して、効果的
な水処理を遂行することができるものとの観点に基づい
てなされたものである。具体的に述べると、光触媒反応
によるブラックライト4の照射光量を最適に制御するこ
とにより、光触媒による溶存オゾン分解生成活性種を利
用した反応が増大して「溶存オゾン光分解生成活性種に
より生成される中間生成物」を発生させないようにする
ことができる。
【0046】図5は被処理物の1つである3CPの水溶
液について、オゾン注入率を7.8(mg/l)の一定
として、オゾンと光触媒反応の併用処理を1時間行った
場合のブラックライト4の照射光量の違いによる中間生
成物の数を示すグラフであり、図6は同じく中間生成物
の照射光量依存性を示したクロマトグラムである。
【0047】図5,図6から理解されるように、光触媒
とオゾン併用処理では中間生成物を抑制するに最適な照
射光量範囲が存在する。図示例ではブラックライト4の
照射光量の範囲が0.5〜1.2(mW/cm2)の場合
に中間生成物が最小となっていて、該中間生成物を抑え
るのに最適な光量範囲となっているが、オゾン注入率を
変化させた場合には、ブラックライト4の最適な照射光
量範囲も変化する。
【0048】この照射光量の相違は二酸化チタンによる
光触媒活性の相違に対応しており、照射光量が0の場合
はオゾン単独処理となる。特にブラックライト4の照射
光量を必要以上に増加させると、光触媒活性が増加する
効果よりも、オゾン自身が光分解して「溶存オゾン光分
解生成活性種により生成される中間生成物」が増大して
しまうため、結果として中間生成物を抑制する効果が鈍
ることになる。
【0049】図7は光触媒とオゾン併用処理におけるブ
ラックライト4の照射光量が一定の場合と、同じ処理に
おける照射光量を変えた場合の被処理物の1つである総
有機炭素(TOC,mg/l)の処理速度の変化を示す
グラフであり、(イ)は照射光量を1.6(mW/c
2)として2時間の併用処理を実施したケース、
(ロ)は照射光量を1.6(mW/cm2)として1時間
の処理を行った後、更に照射光量を0.5(mW/c
2)として1時間の処理を行ったケースである。
【0050】このようにブラックライト4の照射光量を
変化させることで、光触媒とオゾン処理を併用した場合
のTOC除去能力が変化することが確認され、図7の例
では(イ)のケースよりも(ロ)のケースのように照射
光量をやや低減させた方がTOCの除去能力は高くなっ
ていることが分かる。
【0051】図8は二酸化チタンを利用した光触媒反応
処理(1)、オゾン処理(2)、光触媒とオゾン併用処
理(3)について反応時間(H)と総有機炭素(TO
C,mg/l)の関係を示すグラフである。前述したよ
うに二酸化チタンによる光触媒反応処理(1)は前記し
たように表面処理であるため反応速度は遅く、TOC処
理速度も遅くなる傾向があり、オゾン処理(2)は処理
基質により処理速度が異なるという選択的な反応をする
ため、TOC処理速度が急激に遅くなる傾向がある。
【0052】これに対して本発明を適用した光触媒とオ
ゾン併用処理(3)の場合には、(1)(2)による処
理の弱点を相補してTOC処理速度を大きく向上させる
ことができる。
【0053】図9は光触媒処理とオゾン処理及び両者の
併用処理による中間生成物の数と分量を測定したクロマ
トグラムであり、保持時間7〜8分で出現しているのが
3CPである。は処理前の3CP単独溶液に含まれる
もの、は光触媒処理した場合、はオゾン処理した場
合、は両者の併用処理を行った場合を示している。図
9によれば、光触媒とオゾンの併用処理により中間生成
物の数と分量が最小となっていることが分かる。
【0054】以上説明したように、第1の実施形態によ
るトータルの反応は、二酸化チタンを利用した光触媒反
応、オゾンによる直接反応、光触媒による溶存オゾン分
解生成活性種による反応の3つが主たる反応であり、特
に担体5にコーティングされた二酸化チタン膜に対する
ブラックライト4の照射光量を最適に制御することによ
って「溶存オゾン光分解生成活性種により生成される中
間生成物」を抑制するとともに、「光触媒による溶存オ
ゾン分解生成活性種」による反応を増大させることがで
きる。
【0055】次に本発明の第2の実施形態を説明する。
この例ではオゾンの選択的な反応の特徴を生かし、被処
理水を最初に図1に示すオゾン反応槽2に流入して1〜
2時間のオゾン処理を光触媒反応の起こらない光遮断下
で流体ポンプ3の駆動により循環させて行う。その後、
ブラックライト4の照射下で二酸化チタンの光触媒反応
とオゾン処理の併用処理を行う。
【0056】このオゾン反応槽2でのオゾン直接反応処
理により生成した中間生成物を「光触媒による溶存オゾ
ン分解生成活性種」により分解することができて、水質
浄化作用を高めることができる。
【0057】次に本発明の第3の実施形態を説明する。
この場合には被処理水を最初に図1に示すオゾン反応槽
2に流入して1〜2時間のオゾン処理を光触媒反応の起
こらない光遮断下で流体ポンプ3の駆動により循環させ
て行う。その後、ブラックライト4の照射下で二酸化チ
タンの光触媒処理を行う。この光触媒処理のもつ非選択
的な反応により、オゾン直接反応処理により生じた中間
生成物を無機化することができる。
【0058】二酸化チタンによる光触媒反応は非選択的
な反応であるが、大きな分子であればあるほど処理に時
間がかかるという特性がある。従って予めオゾン処理に
より、細分化した中間生成物、即ち、小さくなった中間
生成物の分子を光触媒反応で処理すれば、「光触媒によ
る溶存オゾン分解生成活性種」による処理効果が大きく
なるものと考えられる。
【0059】第3の実施形態は第2の実施形態に較べて
被処理水の処理速度が遅くなるが、オゾンの光分解に伴
う活性酸素種の振る舞いに留意する必要がないため、シ
ステムとしては簡素化されるという特長を有している。
【0060】図10は本発明の第4の実施形態を示す概
要図であり、主要な構成要素は図1に示す第1の実施形
態と基本的に同一であるため、同一の構成部分に同一の
符号を付して表示してある。
【0061】1は光触媒反応槽、3は循環用流体ポン
プ、4は光源としてのブラックライトであり、光触媒反
応槽1の底壁近傍には予め二酸化チタン膜がコーティン
グされた担体5が配置され、光触媒反応槽1の上面は透
明材料で構成された蓋材1aで被覆されている。
【0062】又、流体ポンプ3と光触媒反応槽1間を連
結する大径の管体10aの略中間部に、オゾンガスの注
入管6が挿入されている。その他の構成は図1に示した
例と一致している。
【0063】この例では、第1の実施形態におけるオゾ
ン反応槽2を省略し、これに代えて流体ポンプ3と光触
媒反応槽1間の光触媒反応領域にある管体10aの略中
間部にオゾンガスの注入管6を配備したことが特徴とな
っている。
【0064】かかる構成によれば、光触媒反応槽1内に
貯留された被処理水に対して、ブラックライト4から担
体4に波長300〜420nmの任意の波長の光が発せ
られて二酸化チタンによる光触媒反応が行われ、次に流
体ポンプ3の作用により被処理水が管体8を介して該流
体ポンプ3から管体10aに送り込まれる。
【0065】管体10aの略中間部に配備した注入管6
からオゾンガスが注入され、被処理水とオゾンガスとが
混合して気液接触が行われ、オゾンガス中のオゾンが被
処理水中に溶解する。そして溶存オゾンを含む被処理水
が光触媒反応槽1内に流入して、被処理水に含まれてい
る溶存オゾンが光触媒反応槽1内で二酸化チタンを用い
た光触媒反応により分解され、「光触媒による溶存オゾ
ン分解生成活性種」により、被処理水中の有機物と「オ
ゾン直接反応により生成する中間生成物」等の有害物質
の無機化処理が行われる。
【0066】第4の実施形態の場合、二酸化チタンによ
る光触媒反応領域でオゾンガスの注入を行うことが操作
上の特徴となっている。これにより金属イオンなど光触
媒反応を低減させる要因を物理的なオゾンバブルによる
除去と化学的なオゾン反応を行わせ、二酸化チタンによ
る光触媒を遂行する担体5の表面を常時クリーンな状態
に保つことができる。従って処理環境に左右されない処
理方法を実現することが可能となる。
【0067】次に本発明の第5の実施形態を説明する。
この場合には図1に示す第1の実施形態と同一の処理装
置をそのまま利用し、ブラックライト4による照射光量
を被処理水の持つ負荷に応じて変化させることにより、
TOC処理速度の向上と中間生成物の低減をはかること
が動作上の特徴となっている。
【0068】以上本発明の第1〜第5の実施形態の説明
を行ったが、各実施の形態において、二酸化チタンによ
る光触媒反応とオゾンによる反応との併用処理を行うこ
とにより、各々の単独処理による弱点を相補し、二酸化
チタンを利用した光触媒反応、オゾン直接反応、光触媒
による溶存オゾン分解生成活性種を利用した反応が協同
的に起こる。更に「オゾン直接反応により生成する中間
生成物」は光触媒による分解と、「光触媒による溶存オ
ゾン分解生成活性種」による分解とにより無機化処理す
ることができるという特徴がある。
【0069】図11は本発明で用いた二酸化チタンによ
る光触媒反応を効果的に遂行させるための第6の実施形
態である光触媒装置の具体例であり、11は透明体で構
成された反応セルであって、この反応セル11の内部に
は、二酸化チタンが固定されたハニカム状の担体5が配
置されている。この反応セル11の外方には複数本のブ
ラックライト4が平行に配備されている。11aはオゾ
ン処理された被処理水の流入口、11bは同流出口であ
る。
【0070】この例では、ブラックライト4側の反応セ
ル11の壁面と担体5間の隙間αをできる限り薄く形成
することにより、光による溶存オゾンの分解を防止して
効率的な光触媒反応を遂行することができる。
【0071】図12は光ファイバー12を利用した本発
明の第7の実施形態を示す光触媒装置の例であり、光フ
ァイバー12のコア部13は五酸化タンタル(Ta
25)で構成され、該コア部13をカバーするクラッド
部14は二酸化チタン(TiO2)で構成されている。
従ってコア部13と二酸化チタンで構成されたクラッド
部14により光触媒反応を生起させることができる。
【0072】この例では、使用時に光ファイバー12を
被処理水中に浸漬した際に、コア部13とクラッド部1
4間で光触媒反応が進行し、被処理水中に光が漏れない
ため、溶存オゾンの光分解により生成する活性種に起因
する中間生成物が生じないという特徴がある。
【0073】図13は光ファイバー12aを利用した本
発明の第8の実施形態を示す光触媒装置の例であり、こ
の例では光ファイバー12aのクラッド部14aに部分
的な切欠部14bを形成して、該切欠部14b内に二酸
化チタン膜16を固定してある。従ってコア部13と二
酸化チタンで構成された膜16により光触媒反応を生起
させることができる。
【0074】図14は光ファイバー12aを利用した本
発明の第9の実施形態を示す光触媒装置の例であり、こ
の例ではファイバー端面に入射した光νが徐々に漏れる
漏光型ファイバー12aの側面に光触媒12bを塗布し
たことにより、光触媒反応を生起させることができる
(漏光型ファイバーに関しては第4回シンポジウム「光
触媒反応の最近の展開」1997年12月12日発行を
参照)。
【0075】図12,図13,図14の各例では、使用
時に図15に示したように光ファイバー12をループ状
にセットして反応セル11内に流入させた被処理水中に
浸漬し、光ファイバー12の一端をソース部15に接続
することにより、該ループ状光ファイバー12の内部か
ら発生する光によって光触媒反応を行わせることができ
る。従って前記例におけるブラックライト4とか二酸化
チタンの担体を別途に設ける必要がないという特徴があ
る。
【0076】図16は本発明の第10の実施形態を示す
光触媒装置例であり、前記光ファイバー12の多数本を
用いて網目状に織ることにより、光触媒シート17を構
成している。使用時にはこの光触媒シート17を図11
に示す反応セル11の内部に配置して、この光触媒シー
ト17の内部から発生する光によって光触媒反応を行わ
せることができる。
【0077】図17,図18は本発明の第11の実施形
態を示す光触媒装置例であり、石英ファイバー18の先
端部に二酸化チタンの被覆部19を形成し、この石英フ
ァイバー18を多数本束ねて図19に示したようにバン
ドル状に構成する。尚、図18は図17のB部分の拡大
図、図19は図17のA矢視図である。
【0078】使用時にはバンドル状に束ねた石英ファイ
バー18を単に反応セル11内に挿入するだけで、光触
媒反応を生起させることができる。
【0079】図20(A)(B)は本発明の第12の実
施形態を示す光触媒装置例であり、円筒状反応セル20
内の中心位置にブラックライト4を配置し、反応セル2
0の内側の長手方向に沿う部位でブラックライト4を囲
繞する位置に、予め二酸化チタンが固定されて箱状に形
成したハニカム状の担体21,21を配置してある。
【0080】第12の実施形態によれば、ブラックライ
ト4から各二酸化チタンの担体21,21に対して一定
光量の光を照射することができる。
【0081】図21(A)(B)は本発明の第13の実
施形態を示す光触媒装置例であり、図20の実施形態の
変形例に相当する。即ち、円筒状反応セル20内の中心
位置にブラックライト4を配置し、このブラックライト
4の長手方向に沿う近接した位置で該ブラックライト4
を囲繞する位置に、予め二酸化チタンが固定されて同心
円状に形成されて放射状部を有するハニカム状の担体2
2,22を配置してある。図22(A)(B)は担体2
2のみを取り出して示している。
【0082】第13の実施形態によれば、ハニカム状の
担体22が同心円状で且つ放射状部を有することによっ
て、ブラックライト4から発する一定光量の光が効率良
く担体22に照射され、光触媒反応の効率を高めるとと
もに反応にばらつきが生じないという効果が得られる。
【0083】図23(A)(B)は本発明の第14の実
施形態を示す光触媒装置例であり、円筒状反応セル20
内の中心位置にブラックライト4を配置し、このブラッ
クライト4の長手方向に沿う表面部分に直接二酸化チタ
ンの膜がコーティングされている。
【0084】第14の実施形態によれば、ブラックライ
ト4の表面部分に直接二酸化チタンの膜がコーティング
されたことにより、二酸化チタンによる光触媒反応効率
の向上をはかることができる。
【0085】図24は本発明の第15の実施形態を示す
光触媒装置例であり、この例は多数本の光ファイバー1
2をバンドル状に束ね、このバンドル状光ファイバーの
側面から夫々1本づつ螺旋状の孔部21,21を形成し
て、この孔部21,21内に二酸化チタンの膜16を固
定している。使用時にはバンドル状に束ねた光ファイバ
ー12を単に反応セル11内に挿入するだけで、光触媒
反応を生起させることができる。
【0086】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる光触媒とオゾン併用処理による水処理方法によれ
ば、有機物を含有する被処理水に所定の注入率を保って
オゾンガスを注入溶解し、更に光触媒反応槽内で光源か
ら発せられる均一で所定の光量範囲にある光を二酸化チ
タンの担体に照射することにより、光触媒反応とオゾン
による直接反応及び光触媒による溶存オゾン分解生成活
性種との協同作用によって被処理水中の有機物と、「オ
ゾン直接反応により生成する中間生成物」を無機物とし
て無害化処理することができる。
【0087】従ってトータルの反応は、二酸化チタンを
利用した光触媒反応、オゾン直接反応、光触媒による溶
存オゾン分解生成活性種を利用した反応が主となり、特
に担体に固定された二酸化チタン膜に対する光源からの
照射光量を最適に制御することにより、処理基質及び照
射強度条件によってオゾン処理後に本来発生すべきでは
ない「溶存オゾン光分解生成活性種により生成される中
間生成物」を最小限とし、水処理効率を高めることがで
きる。
【0088】又、本発明による光触媒とオゾン併用処理
による各種の水処理装置、特に光ファイバーを用いた光
触媒装置によれば、基本的に被処理水中に光が漏れない
ため、「溶存オゾン光分解生成活性種により生成される
中間生成物」が生じないという効果が得られ、更に光フ
ァイバーから効率よく光触媒を生起させることができる
光量の光を供給することができるとともに、照射光量の
限定を受けないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概要図。
【図2】オゾン処理による3CPの主な変化と反応速度
の相違を示す概要図。
【図3】3CPのオゾン処理により生成する中間生成物
の代表例を光触媒反応で処理した際のCO2生成速度を
示す概要図。
【図4】光触媒とオゾン併用処理のイメージ図。
【図5】3CP水溶液の併用処理における照射光量の違
いによる中間生成物の数を示すグラフ。
【図6】中間生成物の照射光量依存性を示すクロマトグ
ラム。
【図7】照射光量を変えて処理した場合のTOC処理速
度の変化を示すグラフ。
【図8】光触媒とオゾン反応の各単独処理及び併用処理
におけるTOC処理速度を示すグラフ。
【図9】各単独処理及び併用処理による中間生成物の数
と生成量を表わしたクロマトグラム。
【図10】本発明の第4の実施形態を示す概要図。
【図11】本発明の第6の実施形態である光触媒装置の
具体例を示す要部断面図。
【図12】本発明の第7の実施形態である光触媒装置の
要部斜視図。
【図13】本発明の第8の実施形態である光触媒装置の
要部断面図。
【図14】本発明の第9の実施形態である光触媒装置の
要部断面図。
【図15】第7,第8,第9の実施形態の使用時の態様
を示す概要図。
【図16】本発明の第10の実施形態である光触媒装置
の平面図。
【図17】本発明の第11の実施形態である光触媒装置
の斜視図。
【図18】図17の要部拡大図。
【図19】図17のA方向からの矢視図。
【図20】図20(A)は本発明の第12の実施形態で
ある光触媒装置の平面図、図20(B)は同側面図。
【図21】図21(A)は本発明の第13の実施形態で
ある光触媒装置の平面図、図21(B)は同側面図。
【図22】図22(A)は図21の担体のみ取り出して
示す平面図、図22(B)は同側面図。
【図23】図23(A)は本発明の第14の実施形態で
ある光触媒装置の平面図、図23(B)は同側面図。
【図24】本発明の第15の実施形態である光触媒装置
の側面図。
【図25】光触媒とオゾン処理の各単独処理及び併用処
理により3CPの総量が時間の経過に伴って減少する状
態を示したグラフ。
【符号の説明】
1…光触媒反応槽 1a…蓋材 2…オゾン反応槽 3…流体ポンプ 4…ブラックライト 5…(二酸化チタンの)担体 6…(オゾンガスの)注入管 7…(オゾンガスの)排出管 11…反応セル 12,12a…光ファイバー 12b…光触媒 13…コア部 14…クラッド部 14…光触媒シート 18…石英ファイバー 20…円筒状反応セル 21,22…担体 23…(二酸化チタンの)膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592116165 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区飯島町2073番地の2 ニューシティ本郷台D棟213号 (72)発明者 藤嶋 昭 神奈川県川崎市中原区中丸子710番地5 (72)発明者 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区飯島町2073番地2 ニ ューシティ本郷台D棟213号 (72)発明者 渡部 俊也 神奈川県藤沢市鵠沼海岸6−15−7 (72)発明者 田川 良彦 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 4D037 AB14 AB18 BA16 BA18 BB01 CA12 4D050 AB07 AB11 AB19 BB01 BB02 BC04 BC09 BD06 BD08 CA07 4G069 AA01 AA03 BA04A BA04B BA48A CA05 CA07 CA11 CA19 DA06 EA03X EA03Y EA06 EA08 EA09 EA13 EA16 EA18 FB23

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含有する被処理水に、所定の注
    入率を保ってオゾンガスを注入溶解し、二酸化チタンの
    担体が配置された光触媒反応槽内で、溶存オゾンを含む
    被処理水に光源から発せられる均一で所定の光量範囲に
    ある光を照射して光触媒反応を生起させ、この光触媒反
    応とオゾン直接反応及び光触媒による溶存オゾン分解生
    成活性種による反応の主として3つの反応により、被処
    理水中の有機物を無機化処理することを特徴とする、光
    触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記オゾン直接反応により生成する中間
    生成物を、光触媒反応と、光触媒による溶存オゾン分解
    生成活性種による反応で無機化処理することを特徴とす
    る、光触媒とオゾン併用処理による水処理方法。
  3. 【請求項3】 有機物を含有する被処理水に、所定の注
    入率を保ってオゾンガスの注入処理を行った後に、光源
    から溶存オゾン光分解活性種により生成される中間生成
    物が最小限となる光量範囲の均一な光を選択的に照射し
    て、光触媒反応を生起させることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の光触媒とオゾン併用処理による水処理方
    法。
  4. 【請求項4】 光源として波長が300〜420nmの
    任意の波長の光を発するブラックライトを用いたことを
    特徴とする請求項1,2又は3に記載の光触媒とオゾン
    併用処理による水処理方法。
  5. 【請求項5】 オゾンが溶解した被処理水の流入口と流
    出口を持つ反応セルの内部に、二酸化チタンが固定され
    たハニカム状の担体を、溶存オゾン光分解活性種により
    生成される中間生成物が最小限となる位置に配置し、該
    反応セルの外方に単数又は複数本のブラックライトを配
    置したことを特徴とする、光触媒とオゾン併用処理によ
    る水処理装置。
  6. 【請求項6】 光ファイバーのコア部を五酸化タンタル
    で構成し、該光ファイバーのクラッド部を二酸化チタン
    で構成したことを特徴とする、光触媒とオゾン併用処理
    による水処理装置。
  7. 【請求項7】 光ファイバーのクラッド部の適宜位置に
    切欠部を形成して、該切欠部内に二酸化チタン膜を固定
    したことを特徴とする、光触媒とオゾン併用処理による
    水処理装置。
  8. 【請求項8】 光ファイバーの側面に光触媒を塗布した
    ことにより、ファイバー端面に入射した光が徐々に漏れ
    る漏光型ファイバーを用いたことを特徴とする、光触媒
    とオゾン併用処理による水処理装置。
  9. 【請求項9】 光ファイバーをループ状にして反応セル
    内に流入させたオゾンが溶解した被処理水中に浸漬し、
    該光ファイバーの内部から発生する光によって光触媒反
    応を行わせることを特徴とする、請求項6,7又は8に
    記載の光触媒とオゾン併用処理による水処理装置。
  10. 【請求項10】 光ファイバーの多数本を用いて網目状
    に織ることにより、光触媒シートを構成したことを特徴
    とする、請求項6,7又は8に記載の光触媒とオゾン併
    用処理による水処理装置。
  11. 【請求項11】 光ファイバーの先端部に二酸化チタン
    の被覆部を形成したことを特徴とする、光触媒とオゾン
    併用処理による水処理装置。
  12. 【請求項12】 円筒状反応セル内の中心位置にブラッ
    クライトを配置し、該反応セルの内側の長手方向に沿う
    部位でブラックライトを囲繞する位置に、予め二酸化チ
    タンが固定された担体を配置したことを特徴とする、光
    触媒とオゾン併用処理による水処理装置。
  13. 【請求項13】 円筒状反応セル内の中心位置にブラッ
    クライトを配置し、このブラックライトの長手方向に沿
    う近接した位置で該ブラックライトを囲繞する位置に、
    予め二酸化チタンが固定されて同心円状に形成されて放
    射状部を有する担体を配置したことを特徴とする、光触
    媒とオゾン併用処理による水処理装置。
  14. 【請求項14】 円筒状反応セル内の中心位置にブラッ
    クライトを配置し、このブラックライトの長手方向に沿
    う表面部分に二酸化チタンの膜をコーティングしたこと
    を特徴とする、光触媒とオゾン併用処理による水処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2002350646A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Hiroshima Pref Gov 光触媒担持用ガラス構造体

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US6486533B2 (en) * 1998-06-30 2002-11-26 Semitool, Inc. Metallization structures for microelectronic applications and process for forming the structures
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