JP2000005741A - 微生物による汚染土壌の原位置浄化システム - Google Patents

微生物による汚染土壌の原位置浄化システム

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JP2000005741A
JP2000005741A JP10175640A JP17564098A JP2000005741A JP 2000005741 A JP2000005741 A JP 2000005741A JP 10175640 A JP10175640 A JP 10175640A JP 17564098 A JP17564098 A JP 17564098A JP 2000005741 A JP2000005741 A JP 2000005741A
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Kensuke Fujii
研介 藤井
Kazuo Toge
和男 峠
Makoto Chikayama
真 誓山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】汚染土壌を掘削除去することなく確実かつ効率
的に汚染物質を処理する。 【構成】本発明に係る微生物による汚染土壌の原位置浄
化システム1は、掘進攪拌手段としてのアースオーガ4
と、該アースオーガの中空シャフト2内に挿通された配
管5と、地上に設置された空気供給設備6、共代謝物質
供給設備7、栄養源供給設備8、分解微生物供給設備9
及び発生ガス吸引設備10とから概ね構成してある。各
設備6〜10は、配管5の地上側にそれぞれ接続してあ
り、空気供給設備6は、該配管を介して汚染物質が含有
された汚染地盤領域14内に空気を送り込む空気供給手
段として機能するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤に含まれてい
る有機塩素系化合物等の汚染物質を微生物によって原位
置のまま浄化する汚染土壌の原位置浄化システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】工場等の跡地においては、半導体製造工
程やクリーニングなどで洗浄剤として使用されるトリク
ロロエチレンなどの有機塩素系化合物、重油やガソリン
などの石油系炭化水素といった汚染物質が土壌内に含ま
れていることがあり、このような土壌をそのまま放置す
ると、汚染物質が地下水等を介して環境に拡散する危険
性がある。そのため、かかる汚染土壌については、これ
を掘削除去して所定の浄化処理を行う必要がある。
【0003】一方、微生物の活性を利用して環境中の汚
染物質を分解無害化する技術、すなわちバイオレメディ
エーションの研究が進んできており、従来から原油によ
る海洋汚染などの浄化に適用されてきたが、最近では汚
染土壌へも適用されるようになってきた。
【0004】バイオレメディエーションを用いて汚染土
壌中の汚染物質を浄化するにあたっては、まず、汚染土
壌を掘削して掘削汚染土を仮用地に移動し、次いで、仮
用地にて掘削汚染土内の汚染物質を微生物で分解する。
そして、汚染物質が分解処理された後は、処理土を元の
位置に埋め戻す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
方法では、掘削の際に汚染土壌を撹乱して周辺地盤ある
いは大気中への二次汚染を招いたり、掘削の際に汚染物
質の揮発成分を作業員が吸い込んで健康を害する懸念が
あるという問題や、汚染範囲が地下深くに及ぶ場合に
は、大規模な仮用地を確保する必要がある、掘削作業自
体に多大な手間と費用を要するといった問題も生じてい
た。
【0006】一方、汚染土壌を掘削除去することなく原
位置にて処理する方法も提案されているが、地下水の透
水性や通気性等の点で確実性に欠ける面があるととも
に、分解効率の面でも検討の余地があった。
【0007】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、汚染土壌を掘削除去することなく確実かつ効
率的に汚染物質を処理可能な微生物による汚染土壌の原
位置浄化システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る微生物による汚染土壌の原位置浄化シ
ステムは請求項1に記載したように、部材軸線廻りに回
転自在な掘進攪拌手段と、該掘進攪拌手段の先端近傍に
て解放端が配置されるように前記掘進攪拌手段内に挿通
された配管と、該配管を介して空気を給気若しくは排気
することにより汚染土壌領域への空気の供給を行う空気
供給手段とを備えたものである。
【0009】また、本発明に係る微生物による汚染土壌
の原位置浄化システムは、前記汚染土壌領域の側方に作
業用立坑を掘削し、該作業用立坑からほぼ水平方向に前
記掘進攪拌手段を掘進させるものである。
【0010】また、本発明に係る微生物による汚染土壌
の原位置浄化システムは、空気を供給する供給用井戸若
しくは空気を吸引する吸引用井戸を前記汚染土壌領域と
離隔した位置にて設置したものである。
【0011】本発明に係る微生物による汚染土壌の原位
置浄化システムにおいては、まず、アースオーガ等の掘
進攪拌手段を作動させ、部材軸線廻りに回転させながら
汚染土壌領域の方向に掘進させる。次に、掘進攪拌手段
が汚染土壌領域に到達したならば、空気供給手段を作動
させて掘進攪拌手段内に挿通された配管の解放端から地
上の空気を汚染土壌領域内に送り込むか、あるいは配管
の解放端から空気を吸引することで汚染土壌領域の周囲
から土中空気を該汚染土壌領域内に取り込むことによっ
て、汚染土壌領域に空気を供給する。
【0012】ここで、汚染土壌領域に空気を供給してい
る間、掘進攪拌手段も作動させて汚染土壌領域を攪拌す
る。
【0013】このようにすると、汚染土壌領域には、空
気供給手段によって十分な空気が供給されるとともに、
供給された空気は、掘進攪拌手段の攪拌作用によって汚
染土壌領域内の微生物と十分に接触する。そのため、汚
染土壌領域が地中深い箇所に存在する場合であっても、
該汚染土壌領域内の微生物は、良好な好気性環境の下で
より活性化された状態となり、汚染物質は、効率よくし
かも確実に微生物分解される。
【0014】汚染土壌領域内の汚染物質を微生物で分解
するにあたっては、土中に生息する頻度の高い微生物、
例えばシュードモナス属の菌体をそのまま利用すること
ができるが、汚染物質を資化分解できる微生物の菌体数
が汚染土壌内にあまり存在しない場合には、他の自然環
境で生息している微生物から対象となる汚染物質を資化
分解できる微生物をスクリーニングにより単離し、育種
して、これを上述の配管を介して汚染土壌領域内に人工
的に付加すればよい。
【0015】対象となる汚染物質としては、好気性環境
下で微生物分解可能なものを全て含む。ここで、汚染物
質が自然界に存在する原油等であれば、上述したような
シュードモナス属の菌体を利用して直接資化分解させる
ことが可能であるが、トリクロロエチレンなどの人為的
に合成された有機溶剤については、これを唯一の炭素源
として直接分解できる微生物の入手が困難である。その
ため、かかる場合には、共代謝すなわち別の物質を分解
する際に付加的に分解を行わせる作用を利用すればよ
い。具体的には、空気とともにメタンを上述の配管から
注入して土中に存在する若しくは土中に別途供給された
メタン資化性細菌を活性化させ、該細菌が有する酸化酵
素で上述の有機溶剤を分解するか、あるいは、フェノー
ル、トルエンなどの芳香族化合物を同様にして上述の配
管から注入して土中の芳香族資化性細菌(シュードモナ
ス属細菌の中に多数存在する)に芳香族化合物を分解さ
せ、その際の共代謝によって有機溶剤を分解する等の方
法が考えられる。なお、本明細書では、上述のメタンや
芳香族化合物を共代謝物質と呼ぶことにする。
【0016】掘進攪拌手段を掘進させる際、汚染土壌領
域の上方に障害物がない場合には地表面からほぼ鉛直下
方に向けて行い、障害物がある場合には該障害物を避け
ながら斜め下方に向けて行えばよいが、前記汚染土壌領
域の側方に作業用立坑を掘削し、該作業用立坑からほぼ
水平方向に前記掘進攪拌手段を掘進させるようにしたな
らば、汚染土壌領域の上方に既設の構造物があるような
状況であっても、汚染物質の微生物分解を確実に行うこ
とが可能となる。
【0017】汚染土壌領域内に空気を供給する方法とし
ては、上述したように地上の空気を汚染土壌領域内に送
り込むようにしてもよいし、逆に空気を吸引することで
汚染土壌領域の周囲から土中空気を該領域内に取り込む
ようにしてもよい。
【0018】ここで、空気を供給する供給用井戸若しく
は空気を吸引する吸引用井戸を前記汚染土壌領域と離隔
した位置にて設置したならば、掘進攪拌手段内の配管を
介して汚染土壌領域内に送り込まれた空気を吸引用井戸
から吸引し、あるいは供給用井戸から送り込まれた空気
を掘進攪拌手段内の配管を介して吸引することができる
ので、汚染土壌領域への空気供給量を増加させ、微生物
の活性化をさらに促進させることが可能となる。
【0019】なお、先に若干触れたように、汚染土壌領
域内に元々生息している微生物の種類や量が汚染物質に
対して不適切あるいは不十分であるならば、上述の配管
を介して適切な微生物を適切な量だけ補充すればよい
し、微生物が活性化するための栄養源が不足するのであ
れば、同様に上述の配管を介して適切な栄養源を添加す
ればよい。また、微生物による汚染物質の分解過程にお
いて塩素ガス等の気体が発生するのであれば、やはり上
述の配管を介して吸引し、これを地上にて適宜処理すれ
ばよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る微生物による
汚染土壌の原位置浄化システムの実施の形態について、
添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的
に同一の部品等については同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0021】図1は、本実施形態に係る微生物による汚
染土壌の原位置浄化システムを示した全体図である。同
図でわかるように、本実施形態に係る微生物による汚染
土壌の原位置浄化システム1は、中空シャフト2の廻り
に螺旋体3を取り付けてなる掘進攪拌手段としてのアー
スオーガ4と、該アースオーガの中空シャフト2内に挿
通された配管5と、地上に設置された空気供給設備6、
共代謝物質供給設備7、栄養源供給設備8、分解微生物
供給設備9及び発生ガス吸引設備10とから概ね構成し
てある。
【0022】ここで、アースオーガ4は、図示しない駆
動機構を介して部材軸線廻りすなわち中空シャフト2の
材軸廻りに回転自在に構成してあり、例えば地盤改良工
事に使用されている攪拌混合機械を転用することが可能
である。
【0023】配管5は、その先端に形成された解放端1
3が中空シャフト2の先端近傍にくるように該シャフト
内に挿通してある。
【0024】一方、上述した各設備6〜10は、配管5
の地上側にそれぞれ接続してあり、空気供給設備6は、
該配管を介して汚染物質であるトリクロロエチレンが含
有された汚染地盤領域14内に空気を送り込む空気供給
手段として機能するようになっている。また、発生ガス
吸引設備10には、さらにガス処理設備12を接続して
ある。
【0025】本実施形態に係る微生物による汚染土壌の
原位置浄化システム1においては、まず、アースオーガ
4を図示しない重機でほぼ鉛直姿勢にて保持し、かかる
状態でこれを作動させることにより、図2(a)に示すよ
うに部材軸線廻りにアースオーガ4を回転させながら汚
染土壌領域14の方向(同図矢印方向)に掘進させる。
【0026】アースオーガ4が汚染土壌領域14に到達
したならば、同図(b)に示すように空気供給設備6を作
動させて配管5の解放端13から地上の空気を汚染土壌
領域14内に同図矢印方向に送り込むとともに、汚染土
壌領域14に空気を供給している間、アースオーガ4も
作動させて汚染土壌領域14を攪拌する。ここで、空気
供給工程と攪拌工程とを同時に行うか交互に行うかにつ
いては、微生物と空気との接触の度合いができるだけ高
くなるよう適宜選択すればよい。また、攪拌のためにア
ースオーガ4を回転させる際、停止状態で行うのか、鉛
直下方に掘進させながら行うのか、あるいは逆方向に引
き抜きながら行うのかについては、微生物と空気との接
触の度合いと攪拌効率との兼ね合いで適宜選択若しくは
組み合わせればよい。また、アースオーガ4を上下に往
復動させつつ空気供給と攪拌とを継続的に行うようにす
れば、所定の深さ範囲にわたって十分な好気性環境をつ
くることができる。
【0027】一方、空気の供給と相前後してあるいは空
気供給と並行して共代謝物質供給設備7から共代謝物質
である例えばメタンを供給するとともに、分解微生物供
給設備9からはメタン資化性細菌すなわちメタンを分解
可能な細菌を、栄養源供給設備8からはメタン資化性細
菌の栄養源となる養分、例えば燐酸水溶液をそれぞれ供
給する。
【0028】汚染土壌領域14内の微生物(ここではメ
タン資化性細菌)が十分に活性化された状態になったな
らば、アースオーガ4を逆方向に回転させながらこれを
汚染土壌領域14内から引き抜く。
【0029】このようにすると、汚染土壌領域14に
は、空気供給設備6によって十分な空気が供給されると
ともに、供給された空気は、アースオーガ4の攪拌作用
によって汚染土壌領域14内のメタン資化性細菌と十分
に接触する。
【0030】そのため、汚染土壌領域14が地中深い箇
所に存在する場合であっても、該汚染土壌領域内に供給
されたメタン資化性細菌は、良好な好気性環境の下、よ
り活性化された状態となって同時供給されたメタンを分
解するとともに、そのときの共代謝作用によって汚染土
壌領域14内に含まれているトリクロロエチレンを効率
よくしかも確実に分解する。
【0031】また、トリクロロエチレンの分解工程にお
いて塩素ガスが発生する場合には、発生ガス吸引設備1
0を作動させることにより、該塩素ガスを配管5から吸
引するとともに、これをガス処理設備12にて処理す
る。
【0032】アースオーガ4を引き抜いた後は、必要に
応じて掘進攪拌箇所を例えば側方に順次移動させつつ、
上述の手順を繰り返せばよい。なお、アースオーガ4の
引抜きは、空気等の供給が停止されることを意味するた
め、そのタイミングについては、メタン資化性細菌の共
代謝作用によるトリクロロエチレンの分解が停止するこ
とがないよう、分解が十分に進行してから、あるいは分
解終了前後に行うのがよい。
【0033】以上説明したように、本実施形態に係る微
生物による汚染土壌の原位置浄化システム1によれば、
汚染土壌領域14が地中深い箇所に存在する場合であっ
ても、アースオーガ4内に挿通された配管5を介して汚
染土壌領域14に空気を送り込むとともに、送り込んだ
空気をアースオーガ4の攪拌作用によって分解微生物で
あるメタン資化性細菌に十分に接触させることが可能と
なる。
【0034】そのため、メタン資化性細菌はより活性化
された状態となり、その共代謝作用によって汚染土壌領
域14内に含まれているトリクロロエチレンを効率よく
しかも確実に分解することができる。
【0035】なお、掘削作業を行う必要がない、掘削時
の攪乱による二次汚染を回避できる、揮発成分の吸引を
防止できる、微生物分解のための仮用地を確保する必要
がないといった原位置処理による長所を享受できること
は言うまでもない。
【0036】本実施形態では、配管5を一本としたが、
空気供給用、分解微生物供給用といった具合に用途別に
配管を別々に構成してもよい。
【0037】また、本実施形態では、対象となる汚染物
質がトリクロロエチレンである場合を前提とし、共代謝
作用を利用した分解微生物としてメタン資化性細菌を用
いるようにしたが、メタン資化性細菌やその栄養源が土
中に十分存在する場合には、分解微生物供給設備9や栄
養源供給設備8を省略してもよい。また、共代謝作用を
利用した分解微生物としては、メタン資化性細菌に限定
されるものではなく、土中の芳香族資化性細菌を用いる
ようにしてもよい。かかる場合には、メタンの代わりに
フェノール、トルエンなどの芳香族化合物を共代謝物質
供給設備7から汚染土壌領域14に送るようにすればよ
い。
【0038】また、本実施形態では、対象となる汚染物
質がトリクロロエチレンである場合を前提としたが、本
発明に係る微生物による汚染土壌の原位置浄化システム
は、かかる汚染物質に限定されるものではなく、例えば
石油やガソリンといった石油系炭化水素についても同様
に適用することが可能である。かかる場合には、土中に
多数存在するシュードモナス属の菌体を利用して直接資
化分解させることが可能であるので、本実施形態で用い
た共代謝物質供給設備7や分解微生物供給設備9を省略
することが可能である。
【0039】また、本実施形態では、アースオーガ4を
地表面からほぼ鉛直下方に向けて行うようにしたが、こ
れに代えて、図3に示すように、汚染土壌領域14の側
方に作業用立坑31を掘削し、該作業用立坑からほぼ水
平方向にアースオーガ4を掘進させるようにしてもよ
い。
【0040】かかる構成によれば、汚染土壌領域14の
上方に既設の構造物32がある場合であっても、汚染土
壌領域14内の汚染物質を確実に浄化することが可能と
なる。なお、微生物分解に関する構成、作用及び効果に
ついては、上述した実施形態と同様であるので、ここで
はその説明を省略する。
【0041】また、本実施形態では、地上の空気を汚染
土壌領域14内に送り込むようにしたが、図4に示すよ
うに、空気供給設備6に代えて空気吸引設備33を配管
5に接続して該設備を作動させ、汚染土壌領域14の周
囲から土中空気を取り込むようにしてもよい。かかる構
成においては、空気の流れが上述の実施形態とは逆にな
るが、空気吸引設備33が汚染土壌領域14に空気を供
給する空気供給手段として機能することに変わりはな
い。なお、微生物分解に関する構成、作用及び効果につ
いては、上述した実施形態とやはり同様であるので、こ
こではその説明を省略する。
【0042】また、本実施形態では特に言及しなかった
が、図5に示すように、空気を吸引する吸引用井戸41
を汚染土壌領域14と離隔した位置にて例えば該領域を
取り囲むように複数本設置するようにしてもよい。かか
る構成によれば、アースオーガ4の配管5を介して汚染
土壌領域14内に送り込まれた空気を吸引用井戸41か
ら排気することにより、空気が流れやすくなって汚染土
壌領域14への空気供給量が増加するので、微生物の活
性化をさらに高めることが可能となる。なお、空気の流
れについては、供給側と吸引側を逆にしてもよい。微生
物分解に関する構成、作用及び効果については、上述し
た実施形態とやはり同様であるので、ここではその説明
を省略する。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明に係
る微生物による汚染土壌の原位置浄化システムによれ
ば、分解微生物はより活性化された状態となり、汚染土
壌領域内に含まれている汚染物質を効率よくしかも確実
に分解することができる。
【0044】また、請求項2の発明に係る微生物による
汚染土壌の原位置浄化システムによれば、汚染土壌領域
の上方に既設構造物がある場合であっても、汚染土壌領
域内の汚染物質を確実に浄化することが可能となるとい
う効果も奏する。
【0045】また、請求項3の発明に係る微生物による
汚染土壌の原位置浄化システムによれば、空気が流れや
すくなって汚染土壌領域への空気供給量が増加するの
で、微生物の活性化をさらに高めることが可能となると
いう効果も奏する。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る微生物による汚染土壌の原位
置浄化システムの全体図。
【図2】本実施形態に係る微生物による汚染土壌の原位
置浄化システムを用いて汚染土壌領域14内の汚染物質
を浄化する様子を示した図。
【図3】変形例に係る微生物による汚染土壌の原位置浄
化システムの全体図。
【図4】変形例に係る微生物による汚染土壌の原位置浄
化システムの全体図。
【図5】変形例に係る微生物による汚染土壌の原位置浄
化システムの全体図。
【符号の説明】
1 原位置浄化システム 2 中空シャフト 4 アースオーガ(掘進攪拌
手段) 5 配管 6 空気供給設備(空気供給
手段) 13 解放端 14 汚染土壌領域 31 作業用立坑 33 空気吸引設備(空気供給
手段) 41 吸引用井戸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 誓山 真 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 Fターム(参考) 2E191 BA15 BB01 BC00 BD20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材軸線廻りに回転自在な掘進攪拌手段
    と、該掘進攪拌手段の先端近傍にて解放端が配置される
    ように前記掘進攪拌手段内に挿通された配管と、該配管
    を介して空気を給気若しくは排気することにより汚染土
    壌領域への空気の供給を行う空気供給手段とを備えたこ
    とを特徴とする微生物による汚染土壌の原位置浄化シス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記汚染土壌領域の側方に作業用立坑を
    掘削し、該作業用立坑からほぼ水平方向に前記掘進攪拌
    手段を掘進させる請求項1記載の微生物による汚染土壌
    の原位置浄化システム。
  3. 【請求項3】 空気を供給する供給用井戸若しくは空気
    を吸引する吸引用井戸を前記汚染土壌領域と離隔した位
    置にて設置した請求項1記載の微生物による汚染土壌の
    原位置浄化システム。
JP10175640A 1998-06-23 1998-06-23 微生物による汚染土壌の原位置浄化システム Pending JP2000005741A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100397764B1 (ko) * 2001-04-24 2003-09-19 아름다운 환경건설(주) 차량 구동형 오염 토양 복원장치
KR100404537B1 (ko) * 2001-12-21 2003-11-05 주식회사 에코솔루션 Sve/bv 공정을 위한 자동제어 시스템
KR100451976B1 (ko) * 2002-10-30 2004-10-08 정승우 알콜류와 공기의 혼합류를 이용한 토양 및 지하수의 액상오염물질 제거장치 및 이를 이용한 오염물질 제거방법
CN112304938A (zh) * 2019-07-30 2021-02-02 浙江瑞坤生态科技有限公司 受损湿地健康诊断与恢复平台

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