JP2000005671A - ペースト塗布装置及びペースト塗布方法 - Google Patents

ペースト塗布装置及びペースト塗布方法

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JP2000005671A
JP2000005671A JP17926898A JP17926898A JP2000005671A JP 2000005671 A JP2000005671 A JP 2000005671A JP 17926898 A JP17926898 A JP 17926898A JP 17926898 A JP17926898 A JP 17926898A JP 2000005671 A JP2000005671 A JP 2000005671A
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honeycomb filter
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peripheral surface
roller
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Takashi Ogata
隆 小形
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布厚さや塗布幅をある程度制御することが
できるペースト塗布装置を提供することにある。 【解決手段】 このペースト塗布装置11は、回転支持
手段と接触塗布体58とを備える。チャック装置34等
を含んで構成される回転支持手段は、セラミックス構造
体1を支持した状態でセラミックス構造体1をその軸線
方向を中心として回転させる。接触塗布体58は、回転
しているセラミックス構造体1の外周面に対して接触す
ることで、外周面の所定領域にペーストP1 を塗布す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト塗布装置
及びペースト塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載されたディーゼルエンジン
の排気経路上には、排気ガスを浄化するための手段とし
て、セラミックス焼結体製のハニカムフィルタが設けら
れる。従来、この種のハニカムフィルタはコーディエラ
イト等のセラミックス材料を用いて作製されることが多
かった。しかしながら、近年では耐熱性に極めて優れる
炭化珪素等を形成材料としたハニカムフィルタも提案さ
れるに至っている。
【0003】ところで、炭化珪素焼結体は耐熱性に極め
て優れる反面、熱衝撃に弱いという欠点を有している。
ゆえに、大型製品とした場合には、加熱による温度勾配
に起因する応力によってクラックが発生しやすくなる。
【0004】この欠点を解消する対策としては、角柱状
をした炭化珪素製ハニカムフィルタ小片をあらかじめ複
数個作製しておき、それらの外周面同士を接着剤を用い
て互いに接着することで、大型製品を得ればよいと考え
られる。また、この場合にはハニカムフィルタ小片と同
じく炭化珪素を含むセラミックス製の接着剤を用いれば
よいとも考えられる。
【0005】しかし、例えばチキソ性のある接着剤を直
接塗布しかつ面圧を加えてハニカムフィルタ小片同士の
接着を行った場合、小片の外周面に充分に接着剤が行き
渡らず、ムラができやすくなる。従って、接着部位に高
い強度が得られないことが予想される。
【0006】以上のことに鑑みて本発明者らが鋭意研究
を重ねた結果、炭化珪素等を含むセラミックス製のペー
ストを小片の外周面に塗布して、接着剤の塗布前にあら
かじめ下地層を形成しておくことが効果的である、とい
う知見を得た。即ち、下地層が介在していると、微細な
孔のある小片の外周面への接着剤の染込みが阻止される
からである。従って、面圧をかけることで接着剤を比較
的短時間で充分にかつムラなく行き渡らせることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
下地層を形成しうる専用のペースト塗布装置が存在して
いない現段階では、代替する適当な既存の塗布装置もな
いことから、ペーストの塗布は自ずと手作業に頼らざる
を得ない。従って、作業者は例えばヘラ等の器具を用い
て、ハニカムフィルタ小片の外周面の長手方向に沿って
一面ずつペーストを塗る必要がある。しかし、このよう
な手法であると、所望の厚さや幅にペーストを塗布する
ことが困難であるばかりでなく、極めて煩雑な作業を余
儀なくされ生産性も低くなるという問題が予想される。
【0008】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その第1の目的は、塗布厚さや塗布幅を
ある程度制御することができるペースト塗布装置及びペ
ースト塗布方法を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、さらに、作業性及
び生産性に優れたペースト塗布装置及びペースト塗布方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、セラミックス構造体
の外周面にセラミックス製のペーストを塗布するための
装置であって、前記セラミックス構造体を支持した状態
で同セラミックス構造体をその軸線方向を中心として回
転させる回転支持手段と、回転している前記セラミック
ス構造体の外周面に対して接触することで前記外周面の
所定領域に前記ペーストを塗布する接触塗布体とを備え
たことを特徴とするペースト塗布装置をその要旨とす
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記接触塗布体は、前記セラミックス構造体と平行
に配置されるとともに、回転駆動手段により自身の軸線
方向を中心として回転駆動される回転体であるとした。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、前記接触塗布体を上下方向に駆動する上下駆動機構
を備えたものとした。請求項4に記載の発明は、セラミ
ックス構造体の外周面にセラミックス製のペーストを塗
布する方法であって、前記セラミックス構造体をその軸
線方向を中心として回転させながら、その外周面に対し
て接触塗布体を接触させることにより、前記外周面の所
定領域に前記ペーストを塗布することを特徴とするペー
スト塗布方法をその要旨としている。
【0013】以下、本発明の「作用」を説明する。請求
項1〜3に記載の発明によると、セラミックス構造体を
その軸線方向を中心として回転させながら、その外周面
に対して接触塗布体を接触させることにより、接触塗布
体側のペーストを前記外周面側に付着させることができ
る。従って、セラミックス構造体の外周面の所定領域
に、ペーストが所定幅分だけ所定の厚さで塗布される。
また、このような専用の装置によれば、手作業に頼らざ
るを得なかった従来とは異なり、塗布厚さや塗布幅をあ
る程度制御することが可能となる。さらに、手作業によ
る極めて煩雑な作業も不要となるため作業性が向上し、
かつ生産性も向上する。
【0014】請求項2に記載の発明によると、回転体自
身が回転しながらセラミックス構造体の外周面に接触す
ることから、回転体側のペーストを前記外周面側に均一
にかつ確実に付着させることができる。このため、非回
転体を接触塗布体として用いた場合に比べて、塗布厚さ
や塗布幅を容易に制御することが可能となる。また、回
転駆動手段の設定変更により回転体の回転速度を適宜調
節すれば、例えばハニカムフィルタ構造体及び回転体の
周速を等しくすること等も可能である。このことは塗布
厚さの均一化に寄与する。さらに、このような構造であ
ると、セラミックス構造物の断面形状に左右されること
なく、塗布厚さを制御することができる。そのため、例
えば断面非円形状をしたセラミックス構造物に対するペ
ースト塗布に好適なものとなる。
【0015】請求項3に記載の発明によると、上下駆動
機構により接触塗布体が上下するため、セラミックス構
造体の外周面に対して、一定の圧力で接触塗布体を確実
に接触させることができる。従って、セラミックス構造
物の断面形状に左右されることなく、塗布厚さを制御す
ることができる。そのため、例えば断面非円形状をした
セラミックス構造物に対するペースト塗布に好適なもの
となる。
【0016】請求項4に記載の発明によると、接触塗布
体側のペーストを外周面側に付着させることができるた
め、セラミックス構造体の外周面の所定領域にペースト
が所定幅分だけ所定の厚さで塗布される。また、この方
法によれば塗布厚さや塗布幅をある程度制御することが
可能となるとともに、作業性が向上しかつ生産性も向上
する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のペースト塗布装置
及び塗布方法を、大型ハニカムフィルタの製造方法に具
体化した一実施形態を図1〜図6に基づき詳細に説明す
る。
【0018】図1(a)には、本実施形態の製造方法に
よって製造される大型ハニカムフィルタF1 が示されて
いる。この大型ハニカムフィルタF1 は、ディーゼルエ
ンジンの排気経路上においてディーゼルパティキュレー
トを除去する役割を果たすものである。
【0019】この大型ハニカムフィルタF1 は、複数個
のハニカムフィルタ小片1からなる。本実施形態では、
四角柱状をした16個のハニカムフィルタ小片1を縦横
4列組み合わせて互いに接着することにより、1つの大
型ハニカムフィルタF1 を構成している。
【0020】各々のハニカムフィルタ小片1の外形寸法
は33mm×33mm×150mmであって、セラミックス焼
結体(本実施形態では多孔質炭化珪素焼結体)製であ
る。各ハニカムフィルタ小片1には、断面略正方形状か
つ複数の貫通孔2がその軸線方向に沿って規則的に形成
されている。各貫通孔2は内壁3によって互いに隔てら
れている。各貫通孔2の開口部は一方の端面1a,1b
側において封止体4(本実施形態では多孔質炭化珪素焼
結体)により封止されており、端面1a,1b全体とし
ては市松模様状になっている。その結果、ハニカムフィ
ルタ小片1には、ガス流入側端面1aまたはガス流出側
端面1bのうちのいずれかにおいて開口する断面正方形
状のセル5,6が形成されている。なお、本実施形態で
は、平均気孔径が14μm 、気孔率が40%、内壁3の
肉厚が0.3mm、セルピッチが1.8mmにそれぞれ設定
されている。
【0021】ハニカムフィルタF1 を排気経路に配置し
たとき、排気ガスの流れは以下のようになる。図1
(b)において矢印A1 で示されるように、排気ガス
は、ガス流入側端面1aにおいて開口するセル5内に流
入する。次いで、排気ガスは内壁3を通過し、隣接する
セル6、即ちガス流出側端面1bにおいて開口するセル
6から流出する。このとき、排気ガス中に含まれるパテ
ィキュレートの移動が内壁3によって阻止されること
で、そこにパティキュレートがトラップされる。その結
果、浄化された排気ガスがガス流出側端部1bから排出
される。
【0022】ハニカムフィルタ小片1の製造にあたって
は、まず、炭化珪素を含むスラリーを出発材料とした従
来公知の押出成形法によって、複数の貫通孔2を有する
ハニカム成形体を形成する必要がある。具体的にいう
と、本実施形態では、炭化珪素粉末に有機バインダと水
とを所定分量ずつ加えて混練したものを材料として押出
成形を行なっている。また、焼成によって封止体4とな
る封止材(封止用ペースト)は、例えば、炭化珪素粉末
に、有機バインダ、潤滑剤、可塑剤及び水を混合したも
のを混練することによって作製される。
【0023】次に、得られたハニカム成形体を専用の封
止材充填装置にセットし、この状態で前記封止用ペース
トを用いて端面封止工程を行う。さらに、乾燥、脱脂を
行った後に本焼成を行うことにより、ハニカム成形体及
び封止材を完全に焼結させる。
【0024】焼成工程を経て得られたハニカムフィルタ
小片1の外周面の所定領域には、接着工程に先立ちあら
かじめ下地層7が塗布される。このような下地層7の形
成材料としては、炭化珪素等を含むセラミックス製のペ
ーストP1 が用いられる。本実施形態では、具体的には
炭化珪素粉末30重量%〜50重量%、樹脂バインダP
V−5(商品名:株式会社マルバン社製)40重量%〜
60重量%、及び助剤としてのグリセリン5重量%〜1
0重量%からなるものが用いられている。PV−5以外
の樹脂バインダとして、例えばCMC(商品名:信濃電
機社製)やFC−51(商品名:日研化学株式会社製)
等を選択することもできる。また、塗布直前の状態にお
ける前記ペーストP1 の粘度は3000cps〜600
0cps程度に設定される。なお、同ペーストP1 を塗
布するための装置については後述する。
【0025】下地層形成工程を経たハニカムフィルタ小
片1の外周面には、次いでセラミックス製の接着剤8が
塗布される。ここで用いられる接着剤8はチキソ性を有
するとともに、ハニカムフィルタ小片1と同じく炭化珪
素粉末を含むものである。具体的には、炭化珪素粉末3
0重量%、シリカゾル23重量%、バルクのセラミック
スファイバ23重量%、樹脂バインダ1重量%、及び水
23重量%からなるものが用いられている。
【0026】接着工程においては、上記のセラミックス
製の接着剤8は、まずハニカムフィルタ小片1の外周面
のうちの1面または複数面に対してディスペンサ等によ
り塗布される(図1(a) 参照)。次に、接着剤8が塗布
されたハニカムフィルタ小片1の外周面同士を互いに密
着させ、この状態で面方向に所定の圧力を加える。する
と、圧力により接着剤8が押し潰され、外周面において
下地層7がある領域のほぼ全域に前記接着剤8が行き渡
る。その結果、ハニカムフィルタ小片1同士が接着され
る。これを必要な回数だけ行うことにより、最終的に1
6個のハニカムフィルタ小片1を4列×4列に組み付け
る。図1(a)の大型ハニカムフィルタF1 はこのよう
にして得られる。
【0027】次に、本実施形態の大型ハニカムフィルタ
F1 の製造時に用いられるペースト塗布装置11の概要
を図2〜図5に基づいて説明する。図2,図3に示され
るように、このペースト塗布装置11は、支持構造とし
てのベースを備えている。ベースを構成する一対のセン
ターベース部12は、装置11の中央部において垂直方
向に向かってかつ離間して立設されている。これらのセ
ンターベース部12の両脇には、さらに図示しない一対
のサイドベース部が立設されている。また、一対のセン
ターベース部12には第1バックベース部13が水平に
支持されている。第1バックベース部13の両端部に
は、一対のLMガイド14を構成するガイドロッド部が
固定されている。一方、LMガイド14を構成するガイ
ドブロック部は、第2バックベース部15における2箇
所に固定されている。垂直方向に延びる各々のガイドロ
ッド部は、対応するガイドブロック部に対して摺動可能
に係合している。つまり、第2バックベース部15は、
垂直方向ガイド手段である一対のLMガイド14を介し
て第1バックベース部13に水平に支持されている。従
って、第2バックベース部15は全体的に上下動しうる
状態となっている。
【0028】第2バックベース部15における所定箇所
には、モータ支持アーム21が取り付けられている。こ
れらのモータ支持アーム21には、ローラ回転駆動手段
の一部を構成するスピードコントロールモータ22が支
持されている。同モータ22の出力軸23は、装置11
の外側方向(図2,図3において右側方向)に向かうよ
うにして配置される。同モータ22の出力軸23には、
ローラ回転駆動手段の一部を構成するギア24が一体回
転可能に固定されている。
【0029】モータ22の下方位置には、右側ローラシ
ャフト25がシャフトカラー26によって回転可能にか
つ水平に軸支されている。装置11の中心を基準として
前記右側ローラシャフト25と対称となる箇所には、同
様に左側ローラシャフト27がシャフトカラー26によ
って回転可能にかつ水平に軸支されている。両者25,
27は同じ高さにあって、その内側端同士が対向した位
置関係にある。右側ローラシャフト25の右端部には、
ギア28が一体回転可能に固定されている。このギア2
8と前記ギア24とは噛合しているため、モータ22を
駆動すると両ギア24,28に回転駆動力が伝達される
結果、右側ローラシャフト25が回転する。なお、右側
ローラシャフト25の右端部及び左側ローラシャフト2
7の左端部には、ともにサイドローラ29が一体的に固
定されている。また、両ローラシャフト25,27の内
側端には、クッションとしてばねを利用したジョイント
部材30がそれぞれ一体回転可能に取り付けられてい
る。即ち、本実施形態におけるローラ回転手段は、モー
タ22、ローラシャフト25,27、シャフトカラー2
6、ギア24,28及びジョイント部材30により構成
されたものである。
【0030】図示しない一対のサイドベース部の上端部
には、それぞれロッドレスタイプのエアシリンダが水平
に固定されている。エアシリンダは固定側部材と移動側
部材とからなり、移動側部材の一部であるスライドテー
ブルにはそれぞれシャフト31が固定されている。両シ
ャフト31は前記ローラシャフト25,27の下方に位
置するとともに、一対のサイドベース部の上端面に設け
られた支持手段32に対して回転可能に軸支されてい
る。前記一対のエアシリンダには図示しない流体供給源
から加圧エアが給排される。その結果、同エアシリンダ
のスライドテーブルが往復動し、それに伴ってシャフト
31が自身の軸線方向に沿って往復動するようになって
いる。つまり、エアシリンダを駆動すると、対向関係に
ある両シャフト31の先端部同士が近接または離間す
る。
【0031】両シャフト31の内側端にはハンドブラケ
ット33が一体回転可能に固定されている。このハンド
ブラケット33の内側面には、複数の把持爪34を有す
るチャック装置35が取り付けられている。このチャッ
ク装置35には、図示しない流体供給源から加圧エアが
給排される。その結果、複数の把持爪34がともに駆動
されることにで開閉動作が行われる。ゆえに、ワークで
あるハニカムフィルタ小片1の両端部を把持・釈放する
ことができる。このとき、ハニカムフィルタ小片1は、
一対のチャック装置35によって自身の軸線方向に沿っ
て回転可能かつ水平な状態で把持されることができる。
【0032】また、サイドベース部の上端面に形成され
た図示しないモータブラケットには、回転駆動力をもた
らすためのサーボモータ36が取り付けられている。こ
のサーボモータ36の駆動力は、図示しないプーリやギ
アを介して図示しない駆動シャフトに伝達される。その
駆動シャフトに設けられた図示しないギヤは、前記両シ
ャフト31側に固定されたギア37に対して噛合してい
る。従って、サーボモータ36を駆動すると、プーリ、
複数のギア及び動力シャフトにより回転駆動力が伝達さ
れる結果、両方のシャフト31が回転するようになって
いる。
【0033】つまり、本実施形態のワーク回転支持手段
は、シャフト31、支持手段32、ハンドブラケット3
3、チャック装置35、サーボモータ36、ギア37及
び上記の回転駆動力伝達手段(プーリ、複数のギア及び
動力シャフト)によって構成されたものとなっている。
【0034】なお、図2に示されるように、両シャフト
31においてギア37のすぐ内側の位置には、それぞれ
カム38が配置されている。これらのカム38は、ワー
クであるハニカムフィルタ小片1の断面形状(即ちここ
では正方形)と同じ形状となるように形成されている。
各カム38は、それぞれサイドローラ29の外周面に対
して接触している。従って、正方形状をしたカム38の
角部がサイドローラ29の外周面に当接しているときに
は、シャフト25,27が全体的に上方に持ち上げられ
るようになっている。
【0035】即ち、本実施形態では、ローラシャフト2
5,27、シャフトカラー26、サイドローラ29、ジ
ョイント部材30及びカム38によって、接触塗布体を
上下方向に駆動するための上下駆動機構が構成されてい
る。
【0036】前記第2バックベース部15には一対のブ
ラケットが設けられており、それらにはそれぞれショッ
クアブソーバ39が下向きに取り付けられている。両シ
ョックアブソーバ39は、カム38とサイドローラ27
との当接によってローラシャフト25,27側が受ける
衝撃を緩衝する役割を果たす。
【0037】この装置11はワーク搬送手段41を備え
ている。このワーク搬送手段41は、ワークであるハニ
カムフィルタ小片1を水平方向(具体的には図2では紙
面垂直方向)に搬送する役割を果たす。ワーク搬送手段
は、図示しないコンベア駆動モータと、そのモータによ
り周回する一対の無端状のコンベアベルト42と、複数
のパレット43とからなる。一対のコンベアベルト42
は、一対のセンターベース部12間において離間した状
態で配置されている。両コンベアベルト42の上面には
パレット43が載置され、さらにその上面にはハニカム
フィルタ小片1が横置きで載置される。なお、パレット
43は紙面垂直方向に沿って順次搬送されてくる。
【0038】ワーク搬送手段41の中央部下側には、ワ
ーク昇降手段の一部を構成するリフタ44が設けられて
いる。このリフタ44は具体的にはロッドを有するタイ
プのエアシリンダであり、このエアシリンダには図示し
ない流体供給源から加圧エアが給排される。その結果、
上方に向かって延びるロッドが伸縮し、パレット43及
びハニカムフィルタ小片1が昇降する。ロッドの伸長時
において、前記ハニカムフィルタ小片1は両シャフト3
1と同じ高さにまで到達する。このとき、一対のチャッ
ク装置34は、持ち上げられたハニカムフィルタ小片1
の両端部の近傍において待避した位置となり、把持爪3
4は開状態となる。
【0039】図4,図5には、このペースト塗布装置1
1の要部である塗布装置本体51が示されている。本実
施形態における塗布装置本体51は、複数枚の金属製板
材を組み合わせてなる矩形箱状のタンク52をその構成
要素としている。このタンク52内には、被塗布物であ
る前記ペーストP1 が収容されている。タンク52の上
部にはペースト供給口が形成され、タンク52の底面に
はペースト吐出用の溝部53が形成されている。また、
この溝部53はタンク52の幅方向に沿って延びてい
る。
【0040】タンク52を構成している一対の側壁54
には、ボルトからなる支軸55が突設されている。これ
らの支軸55はタンク52の内面側に位置しかつ互いに
対向している。そして、両支軸55にはサブローラ56
が回転可能に軸支されている。このサブローラ56の周
面全体にはローレット加工が施されていることがよい。
このような加工が施されていると、周面に凹凸ができる
結果、タンク52内部から外部にペーストP1 を確実に
かつ均一に送り出すことができるからである。サブロー
ラ56は、溝部53をちょうど上側から塞ぐようなかた
ちで配置されている。
【0041】一対の側壁54の下端部には、それぞれ長
丸形状をしたローラシャフト挿通孔57が形成されてい
る。これらのローラシャフト挿通孔57は上下方向に沿
って長くなるように形成されている。
【0042】この塗布装置本体51は、接触塗布体とし
てのメインローラ58を備えている。このメインローラ
58は回転体であって、回転しているハニカムフィルタ
小片1の外周面に対して接触することでその外周面の所
定領域にペーストP1 を塗布する役割を果たす。本実施
形態のメインローラ58の幅は、150mmのハニカム
フィルタ小片1よりも若干短め(具体的には130m
m)になっている。メインローラ58の両端面中心部か
らは、一対のローラシャフト59が突出している。これ
らのローラシャフト59は、2つあるローラシャフト挿
通孔57にそれぞれ挿通されるとともに、左右両方のジ
ョイント部材30に対して各々連結されている。その結
果、一対の側壁54間においてメインローラ58が回転
可能にかつ水平に軸支されている。メインローラ58は
ハニカムフィルタ小片1とも平行な位置関係にある。
【0043】メインローラ58の上部とサブローラ56
の下部とは接触しうる状態となっている。従って、メイ
ンローラ58が上方に持ち上げられた状態で回転する
と、メインローラ58との接触によりサブローラ56も
持ち上げられる。その結果、サブローラ56が追従して
回転し、溝部53を介してタンク52から送り出される
ペーストP1 の量が増加する。
【0044】本実施形態において使用されるメインロー
ラ58の形成材料としては、例えばゴム製のスポンジな
どが選択されることが好ましい。スポンジは多くの微細
な気孔を有していることから、自身の内部にペーストP
1 を含浸させやすく、接触塗布体として好適だからであ
る。もっともこの場合において、前記気孔は連続気孔で
あるよりも独立気孔であることがよい。また、ゴム製ス
ポンジ等は適当な硬さを有しているという点においても
好ましい。メインローラ58が硬すぎると、塗布時に接
触することにより、ハニカムフィルタ小片1を破損する
おそれがあるからである。逆に、メインローラ58が軟
らかすぎると、自己の変形量が大きくなる結果、サブロ
ーラ56を確実に持ち上げられなくなるおそれがある。
【0045】このように構成された塗布装置本体51
は、図2,図3に示されるような方法で取り付けられて
いる。即ち、第1サイドベース部13の上部中央にはブ
ラケット60が設けられ、そのブラケット60には左右
のバランスをとるためのエアシリンダ61が下向きに取
り付けられている。このエアシリンダ61のロッドに
は、本体取り付けプレート62が固定されている。その
本体取り付けプレート62における離間した2箇所に
は、一対のLMガイド63の一部をなすガイドブロック
部が固定されている。一方、LMガイド63を構成する
ガイドロッド部は、第2バックベース部15に固定され
ている。垂直方向に延びる各々のガイドロッド部は、対
応するガイドブロック部に対して摺動可能に係合してい
る。そして、前記本体取り付けプレート62には、塗布
装置本体51のタンク52がボルト等により固定されて
いる。
【0046】次に、以上のように構成されたペースト塗
布装置11による一連の動作について説明する。ワーク
搬送手段41を構成するコンベアベルト42が駆動され
ることにより、図2の紙面垂直方向からパレット43が
搬送されてくる。このパレット43上には、ペーストP
1 の塗布前のハニカムフィルタ小片1が載置されてい
る。パレット43がリフタ44の上方に到達すると、コ
ンベアベルト42がいったん停止する。すると、リフタ
44への加圧エアの供給によりロッドが伸長し、ハニカ
ムフィルタ小片1が両シャフト31と同じ高さまで持ち
上げられる。次いで、図示しないエアシリンダのスライ
ドテーブルが駆動され、一対のチャック装置35が後退
位置から前進位置へと移動する。さらに両チャック装置
35への加圧エアの供給によって各把持爪34が閉状態
となり、ハニカムフィルタ小片1がその両端部において
把持される。その後、リフタ44のロッドが収縮し、パ
レット43のみがいったんコンベアベルト42上に受け
渡される。そして、ペースト塗布工程が終了するまでの
間、空になったパレット43はここで待機する。
【0047】次に、両方のモータ22,36を個々に駆
動させる。その結果、ハニカムフィルタ小片1が自身の
軸線方向を中心としてちょうど一回転する。接触塗布体
であるメインローラ58も、前記ハニカムフィルタ小片
1の外周面と接触しながらローラシャフト59を中心と
して回転する。ハニカムフィルタ小片1の回転方向とメ
インローラ58の回転方向とは反対方向となる。本実施
形態では、ハニカムフィルタ小片1の外周面及びメイン
ローラ58の外周面の周速が互いに等しくなるよう、両
モータ22,36の回転速度を設定している。より具体
的には、モータ22側の回転数を一定にするとともに、
それに合わせるようにしてモータ36の回転速度を制御
する、という方法が採用されている。
【0048】そして、このときには上下駆動機構を構成
するカム38の作用によりシャフト25,27が上下
し、メインローラ58が上下方向に駆動される(図5
(a) 〜(c) 参照)。従って、ハニカムフィルタ小片1が
角柱状であるにもかかわらず、その外周面に対してメイ
ンローラ58が常にほぼ一定の圧力で接触するようにな
る。ゆえに、ペーストP1 を含浸したメインローラ58
との接触により、前記外周面の所定領域にメインローラ
58のローラ幅分だけ同ペーストP1 が均一な厚さで塗
布される。なお、ハニカムフィルタ小片1の外周面両端
部には、同ペーストP1 が塗布されない10mm程度の
余白が残る(図1参照)。
【0049】なお、本実施形態のペースト塗布装置11
では、ハニカムフィルタ小片1の回転速度を1秒/回〜
10秒/回、好ましくは3秒/回〜6秒/回程度となる
ようにあらかじめ設定している。
【0050】以上のような塗布工程により下地層7を形
成した後、両モータ22,36の駆動が停止する。する
と、下方にて待機していた空のパレット43が、リフタ
44によって再び上方に持ち上げられる。次いで、さら
に両チャック装置35への加圧エアの供給停止によって
各把持爪34が開状態となり、ハニカムフィルタ小片1
が釈放される。その結果、持ち上げられたパレット43
上に、塗布工程を経たハニカムフィルタ小片1が載置さ
れる。この後、図示しないエアシリンダのスライドテー
ブルが反対方向に駆動され、一対のチャック装置35が
前進位置から後退位置へと移動する。続いて、リフタ4
4のロッドが収縮し、パレット43及び塗布工程を経た
ハニカムフィルタ小片1がコンベアベルト42上に受け
渡される。すると、コンベアベルト42が駆動されるこ
とにより、図2の紙面垂直方向に前記パレット43が搬
出される。それとともに塗布工程前のハニカムフィルタ
小片1を載せたパレット43があらたに搬送されてく
る。そして、以上のような一連の工程を必要に応じて繰
り返すことにより、ハニカムフィルタ小片1に対する下
地層7の形成が連続的に行われる。
【0051】下地層7の形成工程を経たハニカムフィル
タ小片1は、引き続き接着工程に付され、これにより所
望の大型ハニカムフィルタF1 が完成する。接着工程の
詳細については前述したので、ここでは割愛する。
【0052】次に、本実施形態において実施した強度試
験の方法について述べる。この試験では、図6(a)に
示されるように、まず、下地層7が形成された2本のハ
ニカムフィルタ小片1の外周面同士を互いに接着剤8で
接着させた。これを適当な箇所(ただし接着剤8がある
部分)で約15mm長にスライスし、図6(b)に示さ
れるような試験用サンプルを作製した。そして、この試
験用サンプルを三点曲げ試験機にセットして、矢印A2
に示す方向に押圧力を加えることにより、三点曲げ試験
を行った。その結果、0.3kgf/cm2 以上の押圧力を加
えるまで破壊が生じなかったことから、接着部位には高
い強度が確保されていることが明らかとなった。
【0053】従って、本実施形態によれば以下のような
効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、回転支持手段と接触塗布体とし
てのメインローラ58とを備えたペースト塗布装置11
を用い、ハニカムフィルタ小片1を回転させながらその
外周面に対してメインローラ58を接触させることで塗
布を行っている。従って、メインローラ58側のペース
トP1 をハニカムフィルタ小片1の外周面側に確実に付
着させることができ、もって外周面の所定領域にペース
トP1 をローラ幅分だけ所定の厚さで塗布することがで
きる。また、このような専用の装置11によれば、手作
業に頼らざるを得なかった従来とは異なり、塗布厚さや
塗布幅をある程度制御することが可能となる。特に本実
施形態の場合にはペーストP1 をムラなく均一に塗布す
ることができるため、均一な下地層7を形成することが
できる。
【0054】なお、メインローラ58のような接触塗布
体の場合、ハニカムフィルタ小片1に対して接触してい
る長さ分が、まさに塗布幅となる。従って、接触部分の
長さが変化しない接触塗布体であれば、基本的には常に
均一な塗布幅を得ることができることになる。
【0055】(2)本実施形態のペースト塗布装置11
及びそれによるペースト塗布方法によると、上記のとお
り手作業による極めて煩雑な作業が不要となる結果、作
業性が向上し、かつ生産性も向上する。ちなみに、ヘラ
を用いた手作業を行った場合、ペースト塗布作業の所要
時間は数十秒であった。一方、本実施形態のペースト塗
布装置11によれば、ペースト塗布作業の所要時間は、
数秒という極めて短い時間となった。
【0056】(3)このペースト塗布装置11では、メ
インローラ58という回転体を接触塗布体として用いて
いる。従って、同メインローラ58自身が回転しながら
ハニカムフィルタ小片1の外周面に接触することから、
メインローラ58側に含浸されるペーストP1 を、ハニ
カムフィルタ小片1の外周面側に均一にかつ確実に付着
させることができる。このため、例えば非回転体を接触
塗布体として用いた場合に比べて、塗布厚さや塗布幅を
容易に制御することが可能となる。
【0057】また、ローラ回転駆動手段の一部を構成し
ているモータ22の回転数変更により、メインローラ5
8の回転速度を適宜調節できるので、ハニカムフィルタ
小片1及びメインローラ58の周速を等しくすることも
可能である。そして、このように周速を等しく設定すれ
ば、角柱状(即ち断面非円形状)をしたハニカムフィル
タ小片1であっても、その外周面に対して均一にペース
トP1 を塗布することができる。言い換えると、ハニカ
ムフィルタ小片1の断面形状に左右されることなく、塗
布厚さを制御することができる。
【0058】(4)このペースト塗布装置11は、接触
塗布体であるメインローラ58を上下方向に駆動する上
下駆動機構を備えている。このため、メインローラ58
が適宜上下することにより、ハニカムフィルタ小片1の
外周面に対して、一定の圧力でメインローラ58を確実
に接触させることができる。従って、ハニカムフィルタ
小片1の断面形状に左右されることなく、塗布厚さを制
御することができる。
【0059】(5)このペースト塗布装置11の場合、
塗布厚さの制御が可能であることから、塗布厚さの過多
に起因するハニカムフィルタ小片1の気孔詰まりや、ペ
ーストP1 の垂れ等が防止される。また、塗布厚さの不
足に起因するペーストP1 のかすれ等も防止され、ハニ
カムフィルタ小片1同士の不完全接着が回避される。し
かも、このペースト塗布装置11であると、ペーストP
1 が周囲に飛散するようなこともなく、不必要箇所への
付着も確実に防止される。
【0060】(6)このペースト塗布装置11では、接
触塗布体であるメインローラ58の形成材料として、多
くの微細な気孔を有しかつ適当な硬さを有するゴム製ス
ポンジが選択されている。ゆえに、メインローラ58の
自身の内部にペーストP1 を含浸させることができる。
また、ハニカムフィルタ小片1の破損を回避することが
できる。さらに、サブローラ56を確実に持ち上げて、
必要量のペーストP1を吐出させることができる。
【0061】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 接触塗布体であるメインローラ58は、微細な気孔
を有しかつ適当な硬さを有するものであって、ゴム製の
スポンジ以外の材質からなるものを用いて形成されても
よい。勿論、必要に応じて、微細な気孔を有しないもの
を用いることも許容される。また、ローラのような回転
体のみに限定されることはなく、例えば刷けやブラシ等
のような非回転体を用いることをも一応許容されうる。
【0062】・ セラミックス構造体は実施形態におい
て用いたハニカムフィルタ小片1のような焼成体に限定
されず、例えば焼成前のもの(仮焼体や脱脂体等)であ
ってもよい。また、セラミックス構造体はフィルタに限
定されることはなく、それ以外のものでもよい。さら
に、セラミックス構造体は多孔質体に限定されず、緻密
体でも構わない。
【0063】・ モータ22,36を別個独立とした前
記実施形態の構成に代え、共通のモータを用いてハニカ
ムフィルタ小片1及びメインローラ58を回転駆動させ
ることも可能である。
【0064】・ また、ハニカムフィルタ小片1側を回
転駆動させるモータ36のみを備えかつメインローラ5
8側を回転駆動させるモータ22を省略した構成とする
こともできる。この場合、メインローラ58は非積極的
に(言い換えるとハニカムフィルタ小片1との接触によ
りそれに追従して)回転するようになる。ただし、塗布
厚さの確実な制御を達成するうえでは、前記実施形態の
ような積極回転方式を採用することが好ましい。
【0065】・ 前記実施形態では、ハニカムフィルタ
小片1を1回転させることで、ペーストP1 の塗布を行
っていた。勿論、このような方法に限定されることはな
く、ハニカムフィルタ小片1を複数回転させて、厚塗り
を行うことも許容される。また、必要に応じて4面のう
ち特定面のみを厚塗りしたり、逆に薄塗りしたりするこ
とも勿論可能である。
【0066】・ 上下駆動機構はカム37及びサイドロ
ーラ29を利用したものに限られず、例えばエアシリン
ダ等のアクチュエータを利用したものでもよい。また、
接触塗布体であるメインローラ58を上下させるに際
し、塗布装置本体51の全体を上下させるようにしても
よい。勿論、セラミックス構造体が断面円形状であるよ
うな場合には、あえてメインローラ58を上下させずに
塗布を行ってもよい。
【0067】・ ワーク搬送手段やワーク昇降手段とし
て実施形態と異なるものを用いてもよく、さらにこれら
の手段は不要であれば省略されてもよい。次に、特許請
求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実
施形態によって把握される技術的思想をその効果ととも
に以下に列挙する。
【0068】(1) セラミックス構造体の外周面にセ
ラミックス製のペーストを塗布するための装置であっ
て、前記セラミックス構造体を支持した状態で同セラミ
ックス構造体をその軸線方向を中心として回転させる回
転支持手段と、前記セラミックス構造体と平行に配置さ
れるとともに、回転している前記セラミックス構造体の
外周面に対して接触することで前記外周面の所定領域に
前記ペーストを塗布する回転体を有する塗布装置本体
と、前記回転体を自身の軸線方向を中心として回転駆動
させる回転駆動手段と、前記回転体を上下方向に駆動す
る上下駆動機構と、前記セラミックス構造体を順次搬送
するワーク搬送手段と、前記ワーク搬送手段により所定
位置まで搬送されてきた前記セラミックス構造体を、前
記ワーク搬送手段の搬送面の高さと前記回転支持手段の
把持部の高さとの間で昇降させるワーク昇降手段とを含
んで構成されているペースト塗布装置。
【0069】(2) 請求項3、技術的思想1におい
て、前記上下駆動手段は、前記回転支持手段の一部に形
成されたカムと、そのカムに接触するように設けられる
とともに、同カムの回転により回転体支持部材とともに
上下駆動されるサイドローラとを含んで構成されている
ことを特徴とするペースト塗布装置。
【0070】(3) 請求項2,3,技術的思想1,2
のいずれか1つにおいて、前記ペーストを収容するため
の箱状のタンクと、そのタンクの底面に形成されたペー
スト吐出部と、そのタンクを構成する一対の側壁に対し
回転可能に軸支された状態で同タンク内に収容された第
2の回転体と、前記一対の側壁に対し回転可能に軸支さ
れた状態で同タンク外に配置された第1の回転体とを含
んで構成された塗布装置本体を備えることを特徴とする
ペースト塗布装置。従って、この技術的思想3に記載の
発明によると、第2の回転体の回転により適当量のペー
ストが吐出部を介して吐出されるため、その吐出された
ペーストを接触塗布体である第1の回転体の内部に含浸
させることができる。 (4) 技術的思想1,2,3のいずれか1つにおい
て、前記回転体は、微細な気孔を有しかつ適当な硬さを
有する材料からなることを特徴とするペースト塗布装
置。従って、この技術的思想4に記載の発明によると、
自身の内部にペーストを含浸させることができ、セラミ
ックス構造体の破損を回避でき、かつ必要量のペースト
を吐出させることができる。
【0071】(5) 技術的思想1,2,3のいずれか
1つにおいて、前記回転体は、ゴム製スポンジからなる
ことを特徴とするペースト塗布装置。従って、この技術
的思想5に記載の発明によると、自身の内部にペースト
を含浸させることができ、セラミックス構造体の破損を
回避でき、かつ必要量のペーストを吐出させることがで
きる。
【0072】(6) 請求項1乃至4、技術的思想1乃
至5のいずれか1つにおいて、前記セラミックス構造体
は、断面非円形状をした多孔質セラミックス製(例えば
多孔質炭化珪素製)のハニカムフィルタ小片であるこ
と。
【0073】(7) 請求項1乃至3、技術的思想1乃
至6に記載されたペースト塗布装置を利用して、前記ハ
ニカムフィルタ小片の外周面にあらかじめ下地層を形成
した後、その下地層の形成領域内に接着剤を塗布し、こ
の状態で複数個のハニカムフィルタ小片を接着して組み
付けることを特徴とする大型ハニカムフィルタ(及びそ
の製造方法)。従って、この技術的思想7に記載の発明
によると、下地層を形成することにより接着剤を比較的
短時間で充分にかつムラなく行き渡らせることができ、
もってハニカムフィルタ小片同士を接着したときその接
着部位に高い強度を得ることができる。それゆえ、大型
かつ高品質のハニカムフィルタを確実に製造することが
できる。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、塗布厚さや塗布幅をある程度制御す
ることができ、しかも作業性及び生産性に優れたペース
ト塗布装置を提供することができる。
【0075】請求項2に記載の発明によれば、非回転体
を接触塗布体として用いた場合に比べて塗布厚さや塗布
幅を容易に制御することができるばかりでなく、セラミ
ックス構造物の断面形状に左右されることなく塗布厚さ
を制御することができる。
【0076】請求項3に記載の発明によれば、一定の圧
力で接触塗布体を確実に接触させることができるため、
セラミックス構造物の断面形状に左右されることなく塗
布厚さを制御することができる。
【0077】請求項4に記載の発明によれば、塗布厚さ
や塗布幅をある程度制御することができ、しかも作業性
及び生産性に優れたペースト塗布方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を具体化した一実施形態におい
て大型ハニカムフィルタを示す斜視図、(b)は(a)
の大型ハニカムフィルタを構成するハニカムフィルタ小
片のA−A線における断面図、(c)は(b)のB−B
線における断面図。
【図2】実施形態のペースト塗布装置の部分概略正面
図。
【図3】実施形態のペースト塗布装置の部分概略平面
図。
【図4】ペースト塗布装置の要部及びハニカムフィルタ
小片を示す斜視図。
【図5】(a)〜(c)はペースト塗布時におけるペー
スト塗布装置の要部及びハニカムフィルタ小片を示す要
部拡大側面図。
【図6】(a),(b)は強度試験の方法を説明するた
めの斜視図。
【符号の説明】
1…セラミックス構造体としてのハニカムフィルタ、1
1…ペースト塗布装置、25,27…上下駆動機構の一
部であるローラシャフト、26…上下駆動機構の一部で
あるシャフトカラー、29…上下駆動機構の一部である
サイドローラ、30…上下駆動機構の一部であるジョイ
ント部材、31…回転支持手段の一部であるシャフト、
32…回転支持手段の一部である支持手段、33…回転
支持手段の一部であるハンドブラケット、34…回転支
持手段の一部であるチャック装置、36…回転支持手段
の一部であるサーボモータ、37…回転支持手段の一部
であるギア、38…上下駆動機構の一部であるカム、5
8…接触塗布体としての(回転体としての)メインロー
ラ、P1 …セラミックス製のペースト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D058 JA32 JB06 JB22 SA08 4D075 AC21 AC92 AC93 CA47 DA21 DB01 DC13 EA02 EA14 EB05 4F040 AA13 BA12 CB11 CB13 CB18 DA02 DA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス構造体の外周面にセラミック
    ス製のペーストを塗布するための装置であって、前記セ
    ラミックス構造体を支持した状態で同セラミックス構造
    体をその軸線方向を中心として回転させる回転支持手段
    と、回転している前記セラミックス構造体の外周面に対
    して接触することで前記外周面の所定領域に前記ペース
    トを塗布する接触塗布体とを備えたことを特徴とするペ
    ースト塗布装置。
  2. 【請求項2】前記接触塗布体は、前記セラミックス構造
    体と平行に配置されるとともに、回転駆動手段により自
    身の軸線方向を中心として回転駆動される回転体である
    ことを特徴とする請求項1に記載のペースト塗布装置。
  3. 【請求項3】前記接触塗布体を上下方向に駆動する上下
    駆動機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のペ
    ースト塗布装置。
  4. 【請求項4】セラミックス構造体の外周面にセラミック
    ス製のペーストを塗布する方法であって、前記セラミッ
    クス構造体をその軸線方向を中心として回転させなが
    ら、その外周面に対して接触塗布体を接触させることに
    より、前記外周面の所定領域に前記ペーストを塗布する
    ことを特徴とするペースト塗布方法。
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