JP2000005593A - 水性液状物を封入したマイクロカプセルおよびその製造方法 - Google Patents

水性液状物を封入したマイクロカプセルおよびその製造方法

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JP2000005593A
JP2000005593A JP10210235A JP21023598A JP2000005593A JP 2000005593 A JP2000005593 A JP 2000005593A JP 10210235 A JP10210235 A JP 10210235A JP 21023598 A JP21023598 A JP 21023598A JP 2000005593 A JP2000005593 A JP 2000005593A
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polyisocyanate compound
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水溶液または水中懸濁液を微小かつ粒子径の揃
ったカプセルに封入する。 【解決手段】ポリアミン化合物とポリイソシアネート化
合物とを水性液状物側と分散媒側(または分散媒側と水
性液状物側)との二つの相に分けておき、水性液状物側
を電気機械変換素子または電気熱変換素子を駆動源とす
る液滴叶出ノズルから噴出させ、分散媒中に分散して両
相を接触させ、両相の界面においてポリアミン化合物と
ポリイソシアネート化合物との界面重合膜を形成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は水溶液あるいは水
中懸濁液などの水性液状物をウレタン樹脂のマイクロカ
プセルに封入する方法に関する。詳しくは、水性液状物
を小滴とし、該小滴表面にウレタン樹脂膜を界面重合法
により形成させることにより水性液状物をマイクロカプ
セルに封入する方法に関する。さらに詳しくは、水性液
状物と該水性液状物を分散させる媒体との両相にポリア
ミン化合物とポリイソシアネート化合物とを分けて隔離
しておき、該水性液状物を小滴にして媒体中に分散させ
ることにより両者を接触させ、両相の界面においてポリ
アミン化合物とポリイソシアネート化合物とを会合、重
合させて膜を形成することにより水性液状物をマイクロ
カプセルに封入する方法に関する。特に、小滴化を電気
機械変換素子または電気熱変換素子を駆動源とする液滴
吐出装置により行なうことにより、粒子径の揃った、粒
度分布のシャープなマイクロカプセルの製造方法に関す
る。本発明の今一つの特長はカプセルの製造を連続的に
行なうことである。
【0002】
【従来の技術】 マイクロカプセル化の方法としては物
理的方法(機械的方法)、物理化学的方法、および化学
的方法があり、それぞれに対応してスプレードライ法、
コアセルベーション法、In−Situ重合法などがそ
の代表的な方法としてよく知られている。得られたマイ
クロカプセルは、医薬、食品分野や感圧記録紙、液晶表
示部品などの情報分野などに応用されている。スプレー
ドライ法については石坂隆史「微粒子設計」小石真純編
著、工業調査会、73(1987)に、コアセルベーシ
ョン法についてはJ.Microencapsulat
ion,2,275,(1985)、同じく6,427
(1989)に、In−Situ重合法については日本
接着協会誌、19,512,(1983)にそれぞれ詳
細に記載されている。また、粒子化の方法としては高速
攪拌によるエマルジョン化法、特公昭62−4456
1、や超音波照射法、特開昭59−219303、およ
びノズル振動法、特開昭和61−115902,特開昭
61−252202などが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来法での間題点 1、スプレードライ法では多孔質なカプセル壁を持った
ものが得られ、しかもこれら粒子が二つ以上融着した二
次粒子、三次粒子が副製し、微粒子は得にくい。そのた
めに食品や医薬品のように内容物の徐放、カプセルの崩
壊のしばしの遅延を目的としたものに限られており、長
期の安定性、耐久性は必ずしも良くない。 2、コアセルベーション法ではゼラチンやアラビアゴム
などを水溶液として使い、PHの調整や各成分の微妙な
濃度調整と温度の上げ下げ、アルデヒドによる架橋操作
など複雑な操作を要する上、分散が攪拌乳化操作による
ため、粒子径のバラツキをコントロールすることが難し
く、たとえば小さい粒子とそれに対して5倍の径を持っ
た粒子がそれぞれ全体の20%以上を占めるような粒度
分布の広いものしか得られない。 3、In−Situ重合法では2、と同様粒度分布が広
く、乳化操作時の界面活性剤の使用による微妙な配合処
方と高速攪拌分散を要し、カプセルの粒度分布をシャー
プにすることは難しい。また重合に加熱と数時間を要
し、連続操作は難しい。
【0004】即ちこれら1,2,3の方法では粒子の大
きさ、粒度分布は、ともにあなたまかせであり、粒度分
布が広く、径の揃ったものを得るためには篩分けをしな
ければならず、結果収率が非常に低いものになる。この
ような事情に鑑み、ノズルから液を滴下して粒子の揃っ
たものを得る方法も提案されている。即ち、特開昭61
−115902や特開昭61−252202に記載され
ているように、一定径のノズルから押出した液をノズル
を振動させて凝固液中に払い落とし、たとえば径0.7
mm〜1.0mmの粒子が全体の90%を占めるような
粒度分布のシャープなカプセルを得ている。しかしなが
ら、このノズル振動法では、ノズルを形成する細管内径
が0.16mm〜0.6mmという範囲に限定され、ノ
ズル径が小さいとノズル詰まりを生じたり、大き過ぎる
と粒子形状がくずれたりして制御困難になるという問題
を抱えており、得られるカプセルは径0.5mm〜2.
5mmの範囲に限定されていて、比較的大きな粒子のカ
プセルしか得られないという制約がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明はかかる課題を
解決するため鋭意検討した結果完成したものである。即
ち、ノズル径が数十ミクロンという小径のノズルを持っ
た電気機械変換素子または電気熱変換素子を駆動源とす
る液滴吐出装置を使うことにより、従来のノズル振動法
では得られなかったような微小な液滴を分散媒中に吐出
することができ、しかも粒子径の揃った、すなわち粒度
分布のシャープなマイクロカプセルを得ることができ
た。また、該吐出液滴側と分散媒側とに互いに非常に反
応性の高いポリアミン成分とポリイソシアネート成分と
を分けて含有させておくことにより、両成分が接触する
やいなやほとんど瞬時に両相の界面に重合膜を形成する
ことができ、後述のように接触重合部の装置の工夫とあ
いまって、短時間の反応で連続的にマイクロカプセルを
製造することができた。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、所定量のポリアミン化合物
(またはポリイソシアネホト化合物)を水性液状物に加
え全体が均一になるようよく混合する。ついで粘度が5
0mPa.s以下になるよう水またはアルコール、アセ
トンなどによる希釈または加熱により調節する。得られ
た前処理済みの水性液状物を、たとえば30ミクロンの
ノズル径を備えた圧電素子を駆動源とする吐出装置の液
貯めに入れる。一方、ポリイソシアネート化合物を(ま
たはホリアミン化合物を)水と相溶せず分離相を形成す
る溶媒に溶解した溶液とし、これを二本の連通した塔か
らなる二相接触槽に入れて両塔を満たす。図1に接触槽
の一例の概略図を示す。
【0007】以下図に従って引き続き実施の形態を説明
する。図の左側、大きい径の第一塔の液面が、図の右
側、小さい径の第二塔の液面より高くなるようにし、そ
の結果、第一塔側から第二塔側に向かって液が流れ、第
二塔の上から液があふれる出るようにする。このとき、
図示のごとく、少なくとも第一塔と第二塔との接合部
(両塔の底部)は径を細くし、該部で流速が早くなるよ
うにして、底部で生成したカプセルが蓄積、詰まりを生
じないようにしてある。図示の例では、第二塔全体も第
一塔より径を細くし、第二塔での流速が早くなるように
示してある。上記接触槽の液流が安定して準備が整う。
ここで第一塔の上部に設置した吐出ノズルから前処理済
みの水性液状物を吐出し、小滴を接触槽中の分散媒相に
落として両相を接触させる。吐出された液滴は液流に乗
って第一塔を下方に流れながら、両相の界面でウレタン
樹脂膜を形成、熟成し塔の下部に達する。下部に達した
カプセルは底部と第二の塔側の早い流速に引かれて第二
の塔に入り、今度は上に向かって流れる。
【0008】カプセルは液流とともに最後に第二の塔の
上部からあふれ出て、フィルターの上に落ち、液相と分
離される。フィルターを通過した液相、分散媒相は、消
費されたイソシアネート(またはアミン)量に見合う補
給用のポリイソシアネート(またはポリアミン)化合物
を追加して濃度調整され、第一塔の最上部に還流、循環
される。かくして操作は連続的に行なわれる。また、本
法では途中塔内の温度の上げ下げは要せず、すべて一定
温度たとえば室温で操作することができる。
【0009】電気機械変換素子および電気熱変換素子
は、通常インクジェットプリンティングにおけるインク
の噴出・飛翔に使用されている。本願はこの装置をほと
んどそのまま応用することができる。この装置のインク
貯めにインクの替りに前処理済みの水性液状物、すなわ
ちカプセルに封入すべき相をセットする。電気機械変換
素子は電圧の付加によるピエゾの変形を利用するもので
あり、電気熱変換素子は通電による熱で気泡を発生さ
せ、その膨張圧力で液を吐出するものである。この両方
式ともマルチノズル化が容易なので、吐出能率を高くす
ることができて好ましい。本発明はこの両方式を採用す
るものであるが、電気熱変換方式は瞬間的なパルス高熱
が掛かるので、水性液状物の内容を吟味して使用するこ
とが必要である。したがって電気機械変換方式がより好
適である。インクジェット吐出装置は連続吐出方式のも
のもあるが、間歇的に吐出できるオンデマンド方式が多
く使われており、これを適用するのが好ましい。
【0010】本発明方法でカプセル化できる水性液状物
としては、アルカリ金属珪酸塩や塩化アンモニウム、塩
化ナトリウム、カ性カリ、カ性ソーダ、ソーダ石灰、炭
酸バリウム、ホウ砂、ホウ酸アンモニウムなど各種無機
薬品の水溶液または水中懸濁液、尿素、塩化カリ、過リ
ン酸石灰、石灰チッソ、硫酸アンモニウムなどの肥料
類、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、亜鉛華や鉛
白、酸化チタン、ベンガラ、カーボンブラックなどの充
填剤や顔料類、分散染料、カチオン染料、酸性染料、直
接染料などの染料類、各種金属微粉末やファインセラミ
ックス材料、化薬類、グルコース、マンノース、デンプ
ン、トラガカントゴム、ゼラチン、カルボキシメチルセ
ルロースなどの天然由来物、各種酵素などの生化学薬品
類、ポリリンサ酸ナトリウムなどの難燃剤、各種安定
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、油脂、界面活
性剤などの有機薬品類、香辛料、砂糖、調味料などの食
用材料、各種樹脂の水溶液または水分散液からなる水性
インキ、水性塗料、水性接着剤などの化学品製品、ビタ
ミン類、アミノ酸類、核酸関連物質、医薬品など、多く
の分野の材料のうち水溶液または水中分散液に調整でき
るもので、アミンまたはイソシアネートと反応して変質
するものでなければ、なんでも適用できる。
【0011】使用できるポリアミン化合物としてはヒド
ラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ポ
リエチレンポリアミン、ポリアリルアミン、1,2−ま
たは1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン、リジンエステルトリアミン、1,
3,6−トリアミノヘキサン、ジアミノマレオニトリ
ル、ポリエチレンイミン、0−またはm−またはp−フ
エニレンジアミン、mまたはp−キシリレンジアミン、
ナフチレン−1,5−ジアミン、4,4’−ジフェニル
ジアミン、0−トリジン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、
トリフェニルメタン4,4’,4”ートリアミン、1,
3,5−トリアミノベンゼン、1,3−または1,4−
ビス(1−アミノ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,
3,5−トリアミノメチルベンゼン、1,3−または
1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3,5−
トリアミノシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルア
ミノシクロヘキサン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)
プロパン、ホモピペラジン、スペルミジン、メラミン、
アミノポリアクリルアミドおよびその共重合体、アミノ
基末端液状NBRなど、分子中に二個以上のアミノ基又
はイミノ基を有するものが使用可能である。なかでもエ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレ
ングリコールのアミノ化物などが有用である。ポリアミ
ン化合物の分子量は30〜100,000、好ましくは
60〜10,000、より好ましくは60〜5,000
である。
【0012】ポリイソシアネート化合物としては、2,
4−トリレンジイソシアネート4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シ
クロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)、3−イソシアネ
ートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイ
ソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、
1,3,6−トリイソシアネートヘキサン等のイソシア
ネートモノマーが使用できる。また、ポリイソシアネー
ト化合物からの誘導体、たとえばダイマー、トリマー、
ビュレット、アロファネート、カルボジイミド、ポリメ
チレンポリフェニルポリイソシアネート、クルードTD
I なども使用できる。
【0013】さらに、上記各種ポリイソシアネート化合
物と各種活性水素含有化合物とをイソシアネート過剰で
反応して得られるイソシアネート基含有プレポリマーが
有用である。かかるプレポリマーを形成する活性水素含
有化合物としては、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、のような低分子ポリオール類の
他、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、シリコンポリオー
ル、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポ
リブタジェンポリオール、水酸基末端NBRまたはSB
R、などのポリマーポリオールが挙げられるまた、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノア
ルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、スペルミジンなど[00
11]で挙げたような各種ポリアミン、チオグリコー
ル、チオグリセロール、液状ポリサルファイド、ヒドロ
キシ(メタ)アクリレートのようなヒドロキシル基含有
モノマーから得られるオリゴマーなどが挙げられる。さ
らに塩酸ピリドキシンのような特殊なものも特殊な前処
理により使用可能である。
【0014】ポリエーテルポリオールとしてはポリエチ
レンエーテポリオール、ポリプロピレンエーテルポリオ
ール、ポリエチレンエーテル−ポリプロピレンエーテル
ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオールな
どのポリエーテルポリオールが挙げられる。また、ヒマ
シ油、ヤシ油などから得られる高級炭化水素ポリオール
も使用できる。
【0015】ポリエステルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、12−ヒドロキシステアリルアルコール、水添ダ
イマージオール、ビスフェノールAのアルキレンオキシ
ド付加体などのポリオール成分と、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、テレフタル酸などとの縮合生成物、および
[0014]記載のポリオール化合物とγ−カプロラク
トン、δ−バレロラクトンなどとの付加反応生成物など
が挙げられる。
【0016】さらにポリカーボネートポリオールとして
は、たとえば上記ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリオール、低分子ジオールなどと短鎖ジアルキルカ
ーボネート(たとえばジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネートなどのC1〜4アルキルカーボネートな
ど)との反応により得られるポリカーボネートポリオー
ルが挙げられる。また、前記各種活性水素含有化合物の
共重合または共縮合物および変成物も使用できる。
【0017】これら上記した、各種活性水素含有化合物
と過剰のポリイソシアネート化合物との反応で得られる
イソシアネート基含有プレポリマーのうち、ポリエチレ
ンエーテルポリオールおよびそれと他のモノマーとの共
重合物のように水との親和性のあるものや、トリメチロ
ールプロパンとモノマーポリイソシアネートとのアダク
トが手近で好適である。また、脂肪族系ポリイソシアネ
ートモノマーのビュレットおよび/またはアロファネー
ト誘導体も粘度が低く好適である。本発明で使用可能な
これらポリイソシアネート基含有化合物の好ましい分子
量としては100〜20,000、より好ましくは50
0〜5,000である。
【0018】本発明で使用されるポリイソシアネート化
合物は、そのまま単独で使用することもできるが、二種
以上を混合して使用してもよい。また、イソシアネート
化合物をそのまま使用してもよいが、粘度の高いものは
適当な希釈剤で希釈して使用するのが好適である。ポリ
イソシアネート化合物を希釈するのに使用可能なものと
しては、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、ジメチルエーテル、エチレングリ
コールジアセテート、エチレングリコールジメチルエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
フォキシドなど水との相溶性のあるもの、また、トルエ
ン、キシレン、エチルエーテル、石油エーテル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、メチルイソプロピルケトン、メチル
イソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロ
ルメタン、ジクロルエタン、トリクレンなどの塩化炭化
水素などが挙げられる。おおまかに言えば、水性液状物
に添加する場合は前者の水溶性の希釈剤が好まししく、
分散媒中に配合する場合は水と相溶性が無く、二相に分
離することを妨げない希釈剤を使用する。なお、水、ア
ルコール類のようにイソシアネート基と反応性を有する
希釈剤は、短時間の操作で作業を終えることができる場
合に使用可能であり、また、エマルジョンやサスペンシ
ョンのような分散された水性液状物で内容物の本質的な
溶解性と直接関係しないなど補助的な場合に限るのが賢
明である。
【0019】本発明で使用するポリアミン化合物も、単
独で使用してもよいし、二種以上のものを混合して使用
することもできる。また、ポリアミン化合物そのものを
そのまま使用することもできるが、適当な希釈剤で希釈
して使用するのが好ましい。使用可能な希釈剤としては
前記ポリイソシアネート化合物の希釈に使用するものと
同様なものが使用できる。水性液状物も二種以上のもの
を混合してもよく、要すれば、水および前記[001
8]で列記したような水溶性の希釈剤で粘度を調整して
小滴化される。要は分散質と分散媒とが二相をなし、両
相の界面でポリイソシアネート化合物とポリアミン化合
物が会合して膜を形成することを妨げないものであれば
なんでもよい。たとえば、可塑剤類のようなものも場合
により使用してもよい。
【0020】本発明に使用可能なノズル径は10ミクロ
ン〜3mmであり、好ましくは30ミクロン〜1mm、
より好ましくは50ミクロン〜500ミクロンである。
いずれにしても一定ノズルから吐出するため、粒径の揃
ったものが得られる。ノズルは液離れを良くするため材
料の表面処理、たとえばフッ素樹脂処理などを適宜施す
のがよい。また、ノズル詰まりを防ぐための補助装置と
して、当業界ですでにいろいろ工夫されているノズルの
清浄化、拭い機構をそのまま取入るのが好ましい。
【0021】本発明をより具体的に以下実施例を挙げて
説明する。
【実施例1】 水性液状物として珪酸ソーダの水溶液
(3号水ガラス)100gにヘキサメチレンジアミン6
gを加え、さらに脱イオン水で粘度を約20mpa.s
(B型回転粘度計)となるよう調整した。これを富士通
(株)のインクジェットプリンターのインク室に入れ
た。50ミクロン径のノズルを装着した吐出ヘッドを接
触槽の第一塔の上に液面に向けてセットした。一方、ポ
リイソシアネート化合物含有相としてポリプロピレング
リコールに過剰モルのトルエンジイソシアネートを反応
させて得られるプレポリマー(タケネート1−103
1、イソシアネート基含量約2.3%、武田薬品工業
製)をトルオールで3倍に希釈した溶液を接触槽に入れ
て満たし、第二塔からあふれる液を第一塔に循環させ、
第一塔から第二塔へ向かって流れる流速をほぼ3000
cc/min.に調整して定常状態に保った。なお、使
用した装置の第一塔は内径約50mm、第二塔は内径約
30mm.のガラス製にし、図1に示したような構成で
組立てた。第一塔内と第二塔内の流速の比はほぼ3で、
第二の塔内の方が流れが早くしてある。ちなみに流速3
000cc/min.は、第一塔内では約150cm/
min.に相当する。
【0022】準備が整ったところで第一塔の液面に向け
周波数30kHzで水ガラスとヘキサメチレンジアミン
の混合溶液を噴射した。なおこのとき、ヘッドと液面と
の距離が近過ぎると、粒子の衝突による衝撃で粒子同志
の融合などが起るので、該距離をほぼ15cm以上離し
て噴射した。実験を数回繰り返した結果、本例では、塔
内の液の流れは2000cc/min.以上であれば底
部でのトラブルがないことがわかった。ついで、第二塔
の上からあふれ出た液を濾布の上に導き、生成したカプ
セルと分散媒の分離を行なった。図2は濾過部の概略図
である。濾布はエンドレスのものをやや斜めにセット
し、長さ方向に移動させながらプレポリマー液、即ち分
散媒液とカプセルの分離を行なった。濾布上のカプセル
は小量のトルエンで洗い流して集め、これをn−ヘキサ
ン浴中に分散させ、軽く攪拌したあと濾過乾燥した。得
られたカプセルは、径約50〜70ミクロンが90%以
上の粒度分布のものであった。また、得られたカプセル
の一部を3mmHg減圧下一週間乾燥して重量減を測定
したところ、重量減少率約75%であった。即ちほぼ2
5%が珪酸ソーダとウレタン樹脂膜であり、75%が水
分であるカプセルが得られていたことになる。
【0023】乾燥した上記カプセルを下記配合処方によ
りシーリング剤を調整し、それから得たシーリング材片
を燃焼させ、膨張炭化の状況を観察した。 シーリング剤の配合処方 クロロプレン(デンカ製) 20部 DCPD樹脂(クレイトンG−1652) 10部 カプセル 20部 レゾール樹脂(大日本インキ化学製) 7部 可塑剤(DOP、大八化学工業製) 15部 炭酸カルシウム(日東粉化製) 24部 シリカ(日本エアロジル製) 1.25部 酸化亜鉛(堺化学製) 1.25部 テトラメチルチウラムジスルフィド(大内新興化学製) 0.25部 BHT(大内新興化学製) 1部 硫黄(三新化学製) 0.25部 シーリング材の断片を鉄板上に乗せ、鉄板の下からガス
で加熱して焼き、軽石状に焼け残った残灰の体積を調べ
たところ、焼く前のほぼ5倍の体積に膨張していた。さ
らに、カプセルを6ヵ月保存し、外観検査と性能試験を
行なった。外観の変化、たとえば色、吸湿によるべとつ
きなど全くなく、見掛けはほとんど変化が認められなか
った。燃焼による膨張性は、製造後初期の値、ほぼ20
〜30倍と変わらず、6ヵ月後も20〜30倍であっ
た。
【0024】
【実施例2】 硝酸カルシウム10gを水とエタノール
の等量混合液50ccに溶解した液に、分子量1000
のポリエチレングリコールとモル過剰量のヘキサメチレ
ンジイソシアネートとを反応して得られるプレポリマー
(イソシアネート基含量、約3.3%)をアセトンの等
量と混合した溶液10gを加え、よく混合した。これを
インクジェットプリンターのインク室に装填した。一
方、ヘキサメチレンジアミンのn−ヘキサン飽和溶液を
実施例1と同じ装置の接触槽に満たし、第一塔から第二
塔へ流れる液流を実施例1と同様に調整し流量約200
0cc/min.として定常流状態にセットした。
【0025】ついで、硝酸カルシウムとプレポリマー混
合液を実施例1と同じ条件でノズルから第一塔の液面に
向けて噴射した。塔内を流れて濾過部で分離したカプセ
ルは、粘着性がほとんどないので、そのまま乾燥させる
ことができた。得られたカプセルは冷蔵庫の製氷室で冷
却凍結させ、粉状の保冷剤として性能を評価したとこ
ろ、1gのカプセルは1gの水より僅かであるが大きい
融解潜熱を示した。これはカプセル表面からの水の蒸発
潜熱も加わってカプセル1gが水1g強に相当したもの
と考えられる。ちなみに本実施例で得たカプセルは親水
性が高く、一旦乾燥して水分を取り除いたものを改めて
水に浸漬すると、水を吸収して元のように丸々とした球
状に戻る。水を吸ったり吐いたりする性質を持ってい
る。この性質を利用して粉末状保冷剤に使用が可能であ
り、用途開発にむけ詳細を検討中である。
【0026】
【発明の効果】本発明方法による電気機械変換素子また
は電気熱変換素子を駆動源とする吐出装置では、ノズル
径を数10ミクロンにまで小さくしても液滴を吐出でき
るので、ミクロン単位の小粒子カプセルを、粒径の揃っ
たものとして得ることができた。また、液滴吐出サイク
ルは、液の粘度に左右されはするが、0.1ms〜10
0msと非常に短いし、要すればノズルを複数個並べて
多頭で吐出できるのでカプセルの生産スピードのネック
となることはなく、生産性に幅を持たせることが容易で
ある。
【0027】本発明によるマイクロカプセルは、ウレタ
ン樹脂が丈夫で緻密な膜から柔かくて弾性のある膜、親
水性に富んだ膜、疎水性の膜、薄い膜といろいろ可能な
ので目的に応じて設計できる。無論、マイクロカプセル
の基本的な性能である封入物の耐久性を向上させたいと
きや、空中露出の好ましくないものの保護に役立つ。実
施例1に挙げたアルカリ金属珪酸塩を封入したものは、
シーリング剤に配合して火災時の高温曝露で膨張固化し
てシール効果を持続し、延焼防止に役立つが、これは従
来のカブセル化方法ではうまくカプセルに封入すること
ができなかった。そのため水により溶失したり炭酸ガス
により白化変質して長期の安定性に不満であった。
【0028】本発明方法では、ポリアミン化合物または
ポリイソシアネート化合物を水性液状物に添加したと
き、水性液状物と添加物とが反応して固化するようなこ
とがなく、溶液状態または水中微分散状態を保ってさえ
いればよく、要すれば、添加混合を多液瞬間混合ヘッド
を持った混合供給ラインを通し、これを液滴化吐出ヘッ
ドと連結して、添加混合したあと間をおかず短時間のう
ちに吐出小滴化してポリイソシアネートまたはポリアミ
ン相に接触させ、ウレタン樹脂膜を形成させカプセル化
してしまうことが可能である。すなわち、添加混合後た
とえば一分以内、10数秒以内に硬化液と接触させるこ
とも可能であり、水性液状物へのポリアミンまたはポリ
イソシアネート添加後の安定性による制約が少なくでき
る。したがってその適用範囲を広げることができる。
【0029】本発明で得られるマイクロカプセルはウレ
タン樹脂膜の硬軟、弾力性などの物性をポリアミン化合
物とポリイソシアネート化合物との組合わせにより幅広
く変えられるし、濃度や接触時間の調節により膜厚もコ
ントロールできるので、目的に合わせて膜の硬軟、厚薄
を調節してその応用範囲を広くすることが容易である。
たとえば湿気や酸素などの外気からの保護、逆に内容物
の透過性調節、ゆっくりしたカプセルの崩壊性などを目
論むこともできる。これらを利用し、香料や防虫剤など
の徐放性を確保したり、たとえば接着剤や感圧紙のよう
な摩擦、圧壊による使用時露出の目的などに使用でき
る。さらには、ポリエチレンエーテルグリコールを出発
原料としたウレタン樹脂膜は親水性なので、これに酵素
やグルコース、デンプン、ゼラチン、などの各種天然材
料の水溶液または水中分散液を封入したカプセルは、生
物化学分野への応用が期待できる。また、ある種のポリ
エステルポリオールを出発原料としたカプセルは生分解
性のため、医療、農園芸、水産、畜産、林産などへ応用
して都合がよい。
【0030】以上、本発明を主に微小粒子のマイクロカ
プセルを対称に説明したが、本発明で使用する液吐出装
置は、そのノズル径を替えることができるので、より大
きな粒子のカプセルを得ることも無論可能である。たと
えば数百ミクロンから5mmのものも作ることができ
る。さらに、粒子の大きさ、粒度分布にこだわらねば、
本発明の原理を応用して液滴吐出装置の替わりに液滴の
自然滴下を利用して、たとえば汚泥状廃棄物の固形化な
どへ転用することも可能であり大変有用である。
【0031】
【図面の簡単な説明】
図1は装置全体の配置関係、配管を表した概略図。図2
は濾過部の概略拡大図。 Aは濾過部の横断面図。Bは
Aを上から見た平面図。図3は電気機械変換方式ノズル
の概略拡大断面図。図4は電気熱変換方式ノズルの概略
拡大断面図。
【0032】まず1の第一塔に分散媒を入れると、底部
の連結部を経て2の第二塔も分散媒で満たされる。この
とき第一塔の高さが第二塔より高くしてあるので、循環
および補給の分散媒の供給とあいまって液は全体で第一
塔側から第二塔側へ移動し、第二塔の上部からあふれ出
る。分散媒の流れが定常化して落ち着いたところで3の
吐出装置のノズルから小滴化した水性液状物を噴出し、
分散媒中に落とす。第二塔の頂上からあふれ出た液は4
の濾過装置に落ち込む。
【0033】5は分散媒用のタンクであり、6は水性液
状物、カプセルに封入する材料用のタンクである。水性
液状物の前処理は、タンク6に所定材料を所定量入れて
攪拌して混合してもよいし、別途混合処理したものを6
に入れてもよい。7は補給用の分散媒中の溶質、または
その濃厚溶液を貯留しておくためのタンクである。8は
カプセル洗い落とし液用のタンクを示す。
【0034】さて、運転開始後、第二塔からあふれ出た
液は濾過装置内のエンドレスで回転されている濾布aの
上に落ち、分散媒液は濾布を通り抜けてbで受けてカプ
セルと分離される。カプセルは自然に落ちるより濾布上
にとどまりやすいので、dのカプセル洗い落とし液の噴
射で洗い落としてcのカプセル受けで受けて、カプセル
タンク13に集める。一方、濾布を通り抜けた液はbの
液受けで受けられて循環系に入る。循環液は12のサン
プル採取部でサンプリングし、分散媒中の溶質の濃度を
測定し、消費された溶質分に相当する濃厚補給液を同液
貯留タンク7から補給してポンプ11によって第一塔の
最上部に送って還流する。かくして第一塔から第二塔に
またがる系内の濃度を一定に保つ。
【0035】図の10は循環分散媒の底部出口であり、
底部にカプセルが蓄積して層流が乱れたり、底部での詰
まりの心配があるとき、一時的にバブルを開け液を噴出
して底部の貯まりを防ぐためのものである。11はその
時の排出圧を出すポンプとしても兼用される。11は通
常時は、循環液を第一塔の上部に輸送しており、10の
排出口を使用する場合に11のポンプの排出口付近に装
着された三方コックを操作して、一時的に底部掃除用に
転用する。なお9は不活性ガスのボンベを示す。不活性
ガスは必要に応じ、タンクに陽圧を掛けたり、材料の外
気との接触を防ぐのに利用する。
【0036】図3は電気機械変換素子を駆動源とした吐
出ノズル模式図の横断面図であり、fが圧電素子。点線
は素子が電圧で上に変形しノズル内の液を押した状況を
示す。gはノズル内の水性液状物。hは吐出された瞬間
の液滴を示す。図4は電気熱変換素子を駆動源とした吐
出ノズルの模式図の横断面図であり、吐出されんとする
状況を示している。iは電熱素子を示しており、lは瞬
間的な加熱により発生した気泡を示す。jはノズル内の
水性液状物。kは気泡の発生によるノズル内圧の上昇に
より小滴がまさに吐出されようとしている様子を示した
ものである。
【0037】
【符号の説明】
1は第一塔 2は第二塔 3は吐出装置 4は濾過装置 5は分散媒液タンク 6は水性液状物タンク 7は分散媒の濃度調整補足用液タンク 8はカプセル洗い落とし用噴射液タンク 9は不活性ガスボンベ 10は分散媒の底部循環吐出口 11は循環液循環用、兼底部吐出用、兼濃度調節液添加
用ポンプ 12は濾過循環してくる分散媒のサンプル採取口 13はカプセル製品受け器 aは濾布 bは濾液受け cはカプセル受け dはカプセル剥がし取り用液噴射ノズル eはカプセル剥がし取り用液輸送ポンプ fは電気機械変換素子 gは前処理済み水性液状物 hは吐出された飛翔粒子 iは電気熱変換素子 jは前処理済み水性液状物 kは吐出途上の小滴粒子 lは素子の発熱により発生した気泡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B035 LE07 LK14 LP36 4C076 AA62 AA64 DD49 EE25 FF36 GG24 GG50 4G005 AA01 AB15 AB27 BA02 BB08 BB17 BB19 BB24 CA02 DA09X DA14X DC02W DC09W DC15X DC42Y DC46Y DD04Z DD08Z DD38Y DD39Z DE01X EA02 EA03 EA05 EA06 4H017 AA03 AA04 AA24 AA31 AA39 AB03 AB04 AB07 AC13 AD05 AE03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性液状物にポリアミン化合物を加える
    工程、それを小滴化して第一相とし、該第一相を別に用
    意したポリイソシアネート化合物を含有する第二相と接
    触させ、両相の界面においてポリアミン化合物とポリイ
    ソシアネート化合物との反応による樹脂膜を形成させる
    工程とよりなる水性液状物をマイクロカプセルに封入す
    る方法において、小滴化を電気機械変換素子または電気
    熱変換素子を駆動源とする小滴吐出装置により行なうこ
    とを特長とする水性液状物を封入したマイクロカプセル
    の製造方法、および得られたマイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 水性液状物にポリイソシアネート化合物
    を加える工程、それを小滴化して第一相とし、該第一相
    を別に用意したポリアミン化合物を含有する第二相と接
    触させ、両相の界面においてポリイソシアネート化合物
    とポリアミン化合物との反応による樹脂膜を形成させる
    工程とよりなる水性液状物をマイクロカプセルに封入す
    る方法において、小滴化を電気機械変換素子または電気
    熱変換素子を駆動源とする小滴吐出装置により行なうこ
    とを特長とする水性液状物を封入したマイクロカプセル
    の製造方法、および得られたマイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 小滴化されたポリアミン化合物添加水性
    液状物を、該液と別相をなすポリイソシアネート化合物
    含有相の実質的に層流をなし一定方向に流れる流路中に
    分散接触させ、該小滴を流れに乗せながら小滴表面に形
    成される樹脂膜を成熟させ、生成したマイクロカプセル
    を濾過してポリイソシアネート化合物含有相から分離
    し、該分離されたポリイソシアネート化合物含有相に新
    たに追加される補給用ポリイソシアネート化合物を混合
    して循環させ、かくして両相接触系内の上流から下流に
    かけて、各成分の濃度勾配が実質的に変動しないように
    コントロールしながら、操作を連続的に行なう請求項1
    記載の水性液状物を封入したマイクロカプセルの製造方
    法、および得られたマイクロカプセル。
  4. 【請求項4】 小滴化されたポリイソシアネート化合物
    添加水性液状物を、該液と別相をなすポリアミン化合物
    含有相の実質的に層流をなし一定方向に流れる流路中に
    分散接触させ、該小滴を流れに乗せながら小滴表面に形
    成される樹脂膜を成熟させ、生成したマイクロカプセル
    を濾過してポリアミン化合物含有相から分離し、該分離
    されたポリアミン化合物含有相に新たに追加される補給
    用ポリアミン化合物を混合して循環させ、かくして両相
    接触系内の上流から下流にかけて各成分の濃度勾配が実
    質的に変動しないようコントロールしながら、操作を連
    続的に行なうことを特長とする請求項2記載の小滴化さ
    れた水性液状物を封入したマイクロカプセルの製造方
    法、および得られたマイクロカプセル。
  5. 【請求項5】 水性液状物のポリアミン化合物又はポリ
    イソシアネート化合物添加液の小滴化を、液の粘度を温
    度調節及び/又は希釈により1〜50mPa・sに調整
    して行なう請求項1及び請求項2記載の水性液状物を封
    入したマイクロカプセルの製造方法、および得られたマ
    イクロカプセル。
  6. 【請求項6】 ポリアミン化合物又はポリイソシアネー
    ト化合物が添加された水性液状物の小滴を分散接触させ
    るポリイソシアネート化合物またはポリアミン化合物含
    有相が液体相である請求項1および請求項2記載の水性
    液状物を封入したマイクロカプセルの製造方法、および
    得られたマイクロカプセル。
  7. 【請求項7】 ポリアミン化合物又はポリイソシアネー
    ト化合物が添加された水性液状物の小滴を分散接触させ
    るポリイソシアネート化合物またはポリアミン化合物含
    有相が気体相である請求項1および請求項2記載の水性
    液状物を封入したマイクロカプセルの製造方法、および
    得られたマイクロカプセル。
  8. 【請求項8】 水性液状物が封入されたマイクロカプセ
    ルを乾燥して水分を取り除き、水性液状物中の主として
    残りの成分がマイクロカプセルに封入されたものである
    マイクロカプセルの製造方法、および得られたマイクロ
    カプセル。
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