JP2000004566A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JP2000004566A JP16746698A JP16746698A JP2000004566A JP 2000004566 A JP2000004566 A JP 2000004566A JP 16746698 A JP16746698 A JP 16746698A JP 16746698 A JP16746698 A JP 16746698A JP 2000004566 A JP2000004566 A JP 2000004566A
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英樹 須永
Takeshi Oba
毅 大庭
Shigenori Ohira
滋規 大平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの削減とモータ制御回路の小型化
とを図ることができるブラシレスモータを提供する。 【解決手段】 ステータ6のコイル5を流れる駆動電流
の電流方向を切り換える複数のスイッチング素子23を
備え前記駆動電流が流れる駆動回路を、駆動回路用の所
定の配線パターンを備えた駆動回路基板に形成する。ス
イッチング素子23を制御することによりモータシャフ
ト3の回転を制御するモータ制御回路を、モータ制御回
路用の所定の配線パターンを備え前記駆動回路基板とは
別体の制御回路基板33に形成する。駆動回路とモータ
制御回路とを制御用導電部品によって電気的に結合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来品の一例を示す破断断面図
である。このブラシレスモータaは、車両空調装置のブ
ロアファンモータとして使用されるものであって、ベア
リング部bを介してモータシャフトcを回転自在に支持
するハウジングdにステータeが設けられ、このステー
タeに近接して配置されたフェライト磁石fがヨークg
を介してモータシャフトcに取り付けられ、モータシャ
フトcの先端部に送風ファンhが取り付けられている。
【0003】そして、ステータeのコイルe1を流れる
駆動電流の電流方向を切り換える複数のスイッチング素
子iを備え前記駆動電流が流れる駆動回路と、スイッチ
ング素子iを制御することによりモータシャフトcの回
転を制御するモータ制御回路とが、同一の電気回路基板
jに形成されて、前記コイルe1よりモータシャフトc
後端側に設けられた回路保護ケースk内に収納されてい
る。
【0004】この回路保護ケースkは、モータシャフト
c先端側に位置するアッパーケースk1と、モータシャ
フトc後端側に位置するロアケースk2とからなり、ス
イッチング素子iは、その発熱を回路保護ケースk外へ
放熱するヒートシンクmを備えている。このヒートシン
クmは、放熱フィンm1を備えた放熱面を回路保護ケー
スk外に露出させてアッパーケースk1に取り付けられ
ている。
【0005】ところで、このブラシレスモータaでは、
スイッチング素子iをヒートシンクmに固定して電気回
路基板jに実装した後に、ヒートシンクmをアッパーケ
ースk1に取り付けるため、ヒートシンクmをアッパー
ケースk1に取り付けるまでヒートシンクmの重量をス
イッチング素子iの接続端子i1で支える必要がある。
従って、スイッチング素子iの接続端子i1には、電気
回路基板jへの実装時に接続端子i1を折り曲げて接続
端子i1の耐屈曲性能を向上させるフォーミング加工が
施されている。
【0006】また、電気回路基板jに実装されている駆
動回路用の電解コンデンサnの接続端子(図示省略)に
も、その接続端子を電気回路基板jの配線パターンに固
着させるため、その接続端子を折り曲げるフォーミング
加工が施されている。
【0007】そして、図示は省略したが、電気回路基板
jには、弾性を有する金属片が通電により所定温度以上
に発熱した場合に、該金属片の弾撥力によって前記駆動
回路の電気的な導通を遮断する温度ヒューズ部が設けら
れている。
【0008】なお、図9において、符号pは、一端側が
ステータeのコイルe1と電気的に導通し他端が電気回
路基板jを貫通して電気回路基板jの下方まで延びる金
属製のターミナルピンを示し、符号qは、一端が駆動回
路に接続され他端が電気回路基板jを貫通して電気回路
基板jの下方まで延びるジョイントターミナルを示して
いる。
【0009】そして、符号rは、ターミナルピンpとジ
ョイントターミナルqとを電気的に結合させる駆動用バ
スバーを示し、この駆動用バスバーrは、ターミナルピ
ンpから第1駆動回路側への振動の伝達を防止する防振
構造を備えている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気回路基
板jは所定の配線パターンを備えており、この配線パタ
ーンは、ガラスエポキシ等の電気回路基板本体j1に貼
着された所定厚さの銅箔にエッチング処理を施して、そ
の銅箔の不要部分を除去することにより形成されてい
る。
【0011】ところが、従来のブラシレスモータaで
は、ステータeのコイルe1を流れる駆動電流の電流方
向を切り換える複数のスイッチング素子iを備え前記駆
動電流が流れる駆動回路と、スイッチング素子iを制御
することによりモータシャフトcの回転を制御するモー
タ制御回路とが同一の電気回路基板jに形成されている
ため、前記モータ制御回路を流れる制御電流より大電流
の前記駆動電流に合わせて電気回路基板jの配線パター
ンの銅箔厚さを設計せざるを得ず、その結果、モータ制
御回路の配線パターンはその銅箔厚さが必要以上に厚く
なり、コスト的に不利となっていた。
【0012】加えて、従来のブラシレスモータaでは、
前記モータ制御回路の配線パターンはその銅箔厚さが必
要以上に厚くなり、銅箔エッチング時のアンダーエッチ
ング量が増大する。このため、該アンダーエッチング量
を考慮してモータ制御回路用の配線パターンの銅箔幅を
広く設計せざるを得ず、その結果、モータ制御回路の小
型化の妨げにもなっていた。
【0013】また、従来のブラシレスモータaでは、前
記駆動回路とモータ制御回路とが同一の電気回路基板j
に形成されているため、電気回路基板jに実装される駆
動回路用のコンデンサn等の基板実装電気部品を迂回し
てモータ制御回路用の配線パターンを設計せざるを得
ず、その結果、モータ制御回路用の配線パターンが間延
びして、モータ制御回路の小型化の妨げになっていた。
【0014】更に、従来のブラシレスモータaでは、前
記駆動回路とモータ制御回路とが同一の電気回路基板j
に形成されており、駆動回路の近くをモータ制御回路の
配線パターンが走っているため、駆動回路から出る電磁
波がモータ制御回路の配線パターンにのってノイズとな
り易く、このノイズによるモータ制御回路の誤動作を防
止するフィルタ回路がモータ制御回路に必要で、コスト
的に不利となると共に、モータ制御回路の小型化の妨げ
になっていた。
【0015】そして、従来のブラシレスモータaでは、
前記駆動回路とモータ制御回路とが同一の電気回路基板
jに形成されており、駆動回路の発熱が電気回路基板j
を伝わってモータ制御回路の基板実装電気部品を加熱す
るので、モータ制御回路用の基板実装電気部品として耐
熱性能が高く高価なものを使用せざるを得ず、コスト的
に不利となっていた。
【0016】そこで、本発明では、従来品と比べて、製
造コストの削減とモータ制御回路の小型化とを図ること
ができるブラシレスモータを提供することを課題として
いる。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、請求項1の発明では、ステータのコイル
を流れる駆動電流の電流方向を切り換える複数のスイッ
チング素子を備え前記駆動電流が流れる駆動回路と、前
記スイッチング素子を制御することによりモータシャフ
トの回転を制御するモータ制御回路とが、前記コイルよ
りモータシャフト後端側に設けられた回路保護ケース内
に収納され、前記スイッチング素子が、該スイッチング
素子の発熱を放熱する放熱面を回路保護ケース外に露出
させたヒートシンクを備えているブラシレスモータにお
いて、前記駆動回路が、駆動回路用の所定の配線パター
ンを備えた駆動回路基板に形成され、前記モータ制御回
路が、モータ制御回路用の所定の配線パターンを備え前
記駆動回路基板とは別体の制御回路基板に形成され、駆
動回路とモータ制御回路とが制御用導電部品で電気的に
結合されている、という構成を採用している。
【0018】このため、請求項1の発明では、駆動及び
制御の両回路基板を互いに離して配設することができる
と共に、駆動回路基板の駆動回路用の配線パターンと制
御回路基板のモータ制御回路用の配線パターンとをそれ
ぞれ個別に設計することができる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1記載のブラシ
レスモータであって、前記回路保護ケース内に形成され
た収容部屋に前記駆動回路及びヒートシンクが収容され
て、駆動回路及びヒートシンクから前記モータ制御回路
が隔離されていることを特徴とするものである。
【0020】このため、請求項2の発明では、駆動回路
の発熱が回路保護ケース内の空気の対流によってモータ
制御回路に伝熱されるのを阻止することができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
ブラシレスモータであって、前記駆動回路基板が、前記
スイッチング素子を電気的に結合させる所定の配線パタ
ーンを備えた第1基板と、スイッチング素子を除く複数
の駆動回路用の基板実装電気部品を電気的に結合させる
所定の配線パターンを備え第1基板とは別体の第2基板
とからなり、スイッチング素子が第1基板に実装されて
第1駆動回路が形成され、前記基板実装電気部品が第2
基板に実装されて第2駆動回路が形成され、第1及び第
2の両駆動回路が接続用導電部品で電気的に結合されて
前記駆動回路が形成され、第1駆動回路と前記モータ制
御回路とが前記制御用導電部品によって電気的に結合さ
れていることを特徴とするものである。
【0022】このため、請求項3の発明では、回路保護
ケース内での駆動回路の配置に関する設計の自由度が大
きくなり、例えば、第1及び第2の両駆動回路を回路保
護ケース内で上下2段に配設したり、回路保護ケース内
で高さの制限が最も少ない場所に第2駆動回路を配設し
たりすることができる。
【0023】請求項4の発明は、請求項3記載のブラシ
レスモータであって、前記スイッチング素子が表面実装
用のスイッチング素子であり、前記第1基板は、熱伝導
性が良好な第1基板本体を備え、スイッチング素子が実
装されている実装面とは反対側の冷却面を、前記回路保
護ケースに取り付けられたヒートシンクに当接又は近接
させて配置されていることを特徴とするものである。
【0024】ところで、図9図示の従来品では、図9に
示すように、表面実装用のスイッチング素子ではなく、
所定長さの接続端子i1を有するスイッチング素子iを
使用しており、既に説明したように、ヒートシンクmを
回路保護ケースjに取り付けるまでスイッチング素子i
の接続端子i1でヒートシンクmの重量を支える必要が
あるため、スイッチング素子iの接続端子i1を実装時
に折り曲げて該接続端子i1の耐屈曲性能を向上させる
フォーミング加工がスイッチング素子iに施されてい
る。
【0025】これに対し、請求項4の発明では、前記フ
ォーミング加工が不要である。
【0026】請求項5の発明は、請求項4記載のブラシ
レスモータであって、前記回路保護ケースが、モータシ
ャフト先端側に位置するアッパーケースと、モータシャ
フト後端側に位置するロアケースとからなり、アッパー
ケースにヒートシンクが取り付けられ、前記第1基板の
実装面を押圧する押圧部材によって第1基板がヒートシ
ンクに前記冷却面を当接させて固定され、押圧部材に設
けられた挟持部がアッパーケースと前記第2基板とで挟
持され、少なくとも第2基板,前記挟持部及びアッパー
ケースが締結部材により共締め固定されて、第2基板及
び押圧部材がアッパーケースに取り付けられていること
を特徴とするものである。
【0027】このため、請求項5の発明では、アッパー
ケースへの第2基板の取り付けと、アッパーケースに取
り付けられたヒートシンクへの第1基板の固定とを、締
結部材によって一気に完了させることができる。
【0028】請求項6の発明は、請求項5記載のブラシ
レスモータであって、前記アッパーケースが合成樹脂製
であり、該合成樹脂によるアッパーケースのインサート
成形によって、アッパーケースにヒートシンクが取り付
けられていることを特徴とするものである。
【0029】このため、請求項6の発明では、アッパー
ケースへのヒートシンクの取付作業が不要となる。
【0030】請求項7の発明は、請求項5又は6記載の
ブラシレスモータであって、一端側が前記コイルと電気
的に導通し他端が前記アッパーケースを貫通して回路保
護ケース内に至る金属製のターミナルピンを備え、該タ
ーミナルピンの他端と前記第1駆動回路とが、ターミナ
ルピンから第1駆動回路側への振動の伝達を防止する防
振構造を備えた金属製の駆動用バスバーによって電気的
に結合され、前記制御回路基板,第1基板及び第2基板
がターミナルピンを避けて配設され、前記駆動用バスバ
ーが、制御回路基板及び第2基板を避けて第1基板の前
記実装面側の回路保護ケース内に配設されていることを
特徴とするものである。
【0031】ところで、図9図示の従来品では、図9に
示すように、ターミナルピンpと駆動回路とを駆動用バ
スバーrによって電気的に結合させた後に電気回路基板
jをアッパーケースk1に取り付けることが困難なた
め、ターミナルピンpが貫通する貫通孔を電気回路基板
jに設けてターミナルピンpを電気回路基板jよりモー
タシャフトc後端側に突出させ、電気回路基板jを貫通
するジョイントターミナルqを介してターミナルピンp
と駆動回路とを、電気回路基板jよりモータシャフトc
後端側で駆動用バスバーrによって電気的に結合させて
いる。
【0032】これに対し、請求項7の発明では、ターミ
ナルピンと駆動回路とを駆動用バスバーによって電気的
に結合させるための貫通孔を、第1基板,第2基板及び
制御回路基板の何れにも設ける必要がない。
【0033】請求項8の発明は、請求項7記載のブラシ
レスモータであって、前記駆動用バスバーが、第1駆動
回路に接続された第1バスバーと、前記ターミナルピン
及び第1バスバーに接続され前記防振構造を備えた第2
バスバーとからなり、前記押圧部材が、前記第1基板の
外周を囲む電気絶縁物製の押圧枠であり、前記接続用導
電部品が金属製の接続用バスバーであり、前記制御用導
電部品が金属製の制御用バスバーであり、制御用,接続
用及び第1の各バスバーは、前記押圧枠に、該押圧枠を
第1基板に取り付けた状態で各バスバーの一端が第1基
板の配線パターンとの接続位置に配置されるように固定
され、該接続位置に各バスバーの一端が固着されている
ことを特徴とするものである。
【0034】このため、請求項8の発明では、スイッチ
ング素子を実装した第1基板に押圧枠を取り付け、制御
用,接続用及び第1の各バスバーの一端を第1基板の配
線パターンの接続位置にハンダ付けすることにより、各
バスバー,第1駆動回路及び押圧枠の一括取扱いが可能
となる。
【0035】請求項9の発明は、請求項3〜8の何れか
に記載のブラシレスモータであって、前記ヒートシンク
は、前記第2駆動回路に対して、第2駆動回路の発熱で
上昇する回路保護ケース内の空気の上昇方向上方に配設
されていることを特徴とするものである。
【0036】このため、請求項9の発明では、ブラシレ
スモータ駆動時に第2駆動回路の発熱によって暖められ
た空気は、回路保護ケース内を上昇してヒートシンクに
至り、該ヒートシンクによって冷却される。
【0037】請求項10の発明は、請求項3〜9の何れ
かに記載のブラシレスモータであって、前記第2駆動回
路は、車両からの電力供給用の電源ケーブルが接続され
る電源コネクタを備え、前記第2基板は、第2駆動回路
用の前記基板実装電気部品を所定位置に保持する保持部
を備えた合成樹脂製の第2基板本体と、該第2基板本体
上の所定位置に配設されて前記基板実装電気部品と電源
コネクタの電源端子とを所定の配線パターンで結合させ
る金属製の回路用バスバーとからなり、第2基板本体
に、電源コネクタにおける電源端子を保持する合成樹脂
製のコネクタ本体が、第2基板本体との一体成形によっ
て設けられていることを特徴とするものである。
【0038】このため、請求項10の発明では、電源ケ
ーブルを電源コネクタに着脱する際に電源コネクタのコ
ネクタ本体に加わるストレスを第2基板本体全体で受け
ることができ、その結果、電源端子と第2駆動回路の回
路用バスバーとの接続箇所にかかる前記ストレスが緩和
される。
【0039】しかも、請求項10の発明では、第2基板
本体への電源コネクタのコネクタ本体の取付作業が不要
になる。
【0040】請求項11の発明は、請求項10記載のブ
ラシレスモータであって、前記第2駆動回路は、弾性を
有する金属片が通電により所定温度以上に発熱した場合
には該金属片の弾撥力によって電気的な導通を遮断する
温度ヒューズ部を備え、該温度ヒューズ部は、その金属
片の一端が前記電源端子に直付けされて、該電源端子と
前記回路用バスバーとの接続部分に配設されていること
を特徴とするものである。
【0041】このため、請求項11の発明では、温度ヒ
ューズ部を第2基板本体上に設ける必要がない。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明では、駆動回路基板の駆
動回路用の配線パターンと制御回路基板のモータ制御回
路用の配線パターンとをそれぞれ個別に設計することが
できるので、駆動回路を流れる駆動電流とは無関係にモ
ータ制御回路用の配線パターンを設計することができ、
従って、図9図示の従来品と比べ、モータ制御回路用の
配線パターンの銅箔厚さを薄くし適正な厚さに是正し
て、製造コストの削減を図ることができる。
【0043】しかも、請求項1の発明では、モータ制御
回路用の配線パターンの銅箔厚さを薄くして適正な厚さ
に是正することができるので、図9図示の従来品と比
べ、モータ制御回路用の配線パターンの銅箔エッチング
時のアンダーエッチング量を減少させてモータ制御回路
用の配線パターンの配線幅を狭くし、制御回路基板の実
装密度を高めて、モータ制御回路の小型化を図ることも
できる。
【0044】また、請求項1の発明では、駆動回路基板
の駆動回路用の配線パターンと制御回路基板のモータ制
御回路用の配線パターンとをそれぞれ個別に設計するこ
とができるので、駆動回路用の電解コンデンサ等の基板
実装電気部品を迂回してモータ制御回路用の配線パター
ンを設計する必要がなく、従って、該配線パターンの間
延びを解消してモータ制御回路の小型化を図ることもで
きる。
【0045】また、請求項1の発明では、駆動回路用の
所定の配線パターンを備え駆動回路が形成される駆動回
路基板を、モータ制御回路用の所定の配線パターンを備
えモータ制御回路が形成される制御回路基板とは別体に
設けることができるので、図9図示の従来品と比べて、
駆動回路から出る電磁波がモータ制御回路の配線パター
ンにのりにくく、前記電磁波がモータ制御回路用の配線
パターンにのって発生するモータ制御回路のノイズの発
生を抑制することができる。従って、該ノイズを除去す
るためのフィルタ回路のモータ制御回路への設置を不要
とすることができ、前記フィルタ回路を必要とする前記
従来品と比べて、製造コストの削減とモータ制御回路の
小型化とを図ることができる。
【0046】更に、請求項1の発明では、駆動回路用の
所定の配線パターンを備え駆動回路が形成される駆動回
路基板を、モータ制御回路用の所定の配線パターンを備
えモータ制御回路が形成される制御回路基板とは別体に
設けることができるので、駆動回路の発熱が駆動及び制
御の両回路基板を介してモータ制御回路へ伝熱されるの
を阻止することができ、従って、図9図示の従来品と比
べ、モータ制御回路用の基板実装電気部品を耐熱性能が
低く安価なものに切り換えて、製造コストの削減を図る
ことができる。
【0047】請求項2の発明では、駆動回路の発熱が回
路保護ケース内の空気の対流によってモータ制御回路に
伝熱されるのを阻止することができるので、モータ制御
回路用の基板実装電気部品を耐熱性能が更に低く更に安
価なものに切り換えて、モータ制御回路の製造コストの
更なる削減を図ることができる。
【0048】請求項3の発明では、回路保護ケース内で
の駆動回路の配置に関する設計の自由度が大きくなるの
で、例えば、第1及び第2の両駆動回路を回路保護ケー
ス内で上下2段に形成した場合には、回路保護ケース内
の実装密度を高めることができ、回路保護ケース内で高
さの制限が最も少ない場所に第2駆動回路を形成した場
合には、第2基板に大型の電解コンデンサ等の基板実装
電気部品を実装して駆動回路用の基板実装電気部品の個
数を削減し、駆動回路の製造コスト削減を図ることがで
きる。
【0049】請求項4の発明では、スイッチング素子の
実装時にスイッチング素子の接続端子を折り曲げるフォ
ーミング加工が不要となるので、スイッチング素子の実
装作業が容易になる。
【0050】請求項5の発明では、アッパーケースへの
第2基板の取り付けと、アッパーケースに取り付けられ
たヒートシンクへの第1基板の固定とを、締結部材によ
って一気に完了させることができるので、ブラシレスモ
ータの組立作業が容易になる。
【0051】請求項6の発明では、アッパーケースへの
ヒートシンクの取付作業が不要となるので、ブラシレス
モータの組立作業が更に容易になる。
【0052】請求項7の発明では、ターミナルピンと駆
動回路とを駆動用バスバーによって電気的に結合させる
ための貫通孔を、第1基板,第2基板及び制御回路基板
の何れにも設ける必要がないので、第1基板,第2基板
及び制御回路基板の実装密度を高めて、第1基板,第2
基板及び制御回路基板の小型化を図ることができる。
【0053】請求項8の発明では、スイッチング素子を
実装した第1基板に押圧枠を取り付け、制御用,接続用
及び第1の各バスバーの一端を第1基板の配線パターン
の接続位置にハンダ付けすることにより、各バスバー,
第1駆動回路及び押圧枠の一括取扱いが可能となるの
で、ブラシレスモータの組立作業が容易になる。
【0054】請求項9の発明では、ブラシレスモータ駆
動時に第2駆動回路の発熱によって暖められた空気は、
回路保護ケース内を上昇してヒートシンクに至り、該ヒ
ートシンクによって冷却されるので、第2駆動回路から
の発熱のヒートシンクによる冷却効率を高めて回路保護
ケース内の温度上昇を抑制することができ、モータ制御
回路用の基板実装電気部品を耐熱性能が低く安価なもの
に切り換えて、モータ制御回路の製造コスト削減を図る
ことができる。
【0055】請求項10の発明では、電源ケーブルを電
源コネクタに着脱する際に電源コネクタのコネクタ本体
に加わるストレスを第2基板本体全体で受けることがで
き、電源端子と第2駆動回路の回路用バスバーとの接続
箇所にかかる前記ストレスが緩和されるので、第2駆動
回路の信頼性が向上する。
【0056】また、請求項10の発明では、第2基板本
体への電源コネクタのコネクタ本体の取付作業が不要と
なるので、ブラシレスモータの組立が容易になる。
【0057】請求項11の発明では、温度ヒューズ部を
第2基板本体上に設ける必要がないので、第2基板本体
を小型化することができると共に、温度ヒューズ部が過
電流により高温発熱した場合に第2基板本体が受ける溶
融等の影響を低減させることもできる。
【0058】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1〜11記載の各
発明を併せて実施した実施の形態の一例を示す破断断面
図であり、図2は、図1に示すものを使用している車両
空調装置の制御システムを模式的に示す説明図である。
【0059】図2に示すように、このブラシレスモータ
1は、車両空調装置100のブロアファンモータとして
使用されるものであって、図1に図示されているよう
に、ベアリング部2を介してモータシャフト3を回転自
在に支持するハウジング4に、コイル5を備えたステー
タ6が設けられ、このステータ6に近接して配置された
フェライト磁石7がヨーク8を介してモータシャフト3
に固定されている。
【0060】モータシャフト3の先端部には送風ファン
10が取り付けられ、モータシャフト3の後端部には、
フェライト磁石7の回転位置を示すセンサ磁石11が取
り付けられており、このセンサ磁石11は、ハウジング
4下端のフランジ部4aに防振ゴム12を介してビス止
め固定された合成樹脂製の回路保護ケース20内に収納
されている。
【0061】ステータ6のコイル5は、金属製のターミ
ナルピン13の一端側と電気的に導通しており、このタ
ーミナルピン13は、モータシャフト3に沿って延び、
ハウジング4のフランジ部4aを貫通して、その他端1
3aがセンサ磁石11近傍の寄りの回路保護ケース20
内に至っている。
【0062】この回路保護ケース20は、モータシャフ
ト3先端側に位置するアッパーケース21と、モータシ
ャフト3後端側に位置するロアケース22とからなり、
アッパーケース21の頂壁には、ステータ6のコイル5
を流れる駆動電流の電流方向を切り換えるスイッチング
素子23が発する熱を回路保護ケース20外に放熱する
アルミ製のヒートシンク24が、放熱フィン24aを備
えた放熱面24bを回路保護ケース20外に露出させて
組み付けられている。
【0063】なお、このブラシレスモータ1では、スイ
ッチング素子23としてMOS型電界効果トランジスタ
を使用しており、ヒートシンク24は、アッパーケース
21とのインサート成形によってアッパーケース21に
組み付けられている。
【0064】回路保護ケース20内には、センサ磁石1
1の他に、図2に示すように、複数のスイッチング素子
23を備え前記駆動電流が流れる駆動回路40と、スイ
ッチング素子23を制御することによりモータシャフト
3の回転を制御するモータ制御回路31と、空調制御回
路32とが収納されている。
【0065】この空調制御回路32は、水温センサS
1,冷媒温度センサS2,内気センサS3,外気センサ
S4,日射センサS5及び吸込温度センサS6から検出
信号を入力して、モータ制御回路31を制御すると共
に、車両空調装置100における空調ユニット101の
エアインテークドア111,エアミックスドア112,
ベントドア113,デフロスタドア114及びフットド
ア115の各ドア用のアクチュエータ121,122,
123を制御する。
【0066】また、空調制御回路32は、車両のインス
トルメントパネルに組み付けられた車両空調装置100
用の操作盤102と信号のやり取りも行っており、この
操作盤102は、空調ユニット101におけるベントモ
ード等の空調モードや送風ファン10の送風量等の表示
及び手動切替えを司っている。
【0067】なお、水温センサS1は、空調ユニット1
01のヒータコアH入口側のエンジン冷却水の温度を検
出し、冷媒温度センサS2は、空調ユニット101のエ
バポレータE入口側の冷媒の温度を検出し、内気センサ
S3は、車室内の空気温度を検出し、外気センサS4
は、車外の空気温度を検出し、日射センサS5は、フロ
ントガラスを透過して車室内に入る日射量を検出し、吸
込温度センサS6は、エバポレータE通過後の空調ユニ
ット101内の空気温度を検出する。
【0068】空調制御回路32とモータ制御回路31と
は、図1に図示されているように、所定厚さの銅箔によ
って形成された空調制御回路32用及びモータ制御回路
31用の所定の配線パターンを備えた制御回路基板33
に形成されている。
【0069】この制御回路基板33は、アッパーケース
21の頂壁に垂設されたボス部25と、ロアケース22
の底壁に形成された凹部26とで挟持され、該凹部26
及び制御回路基板33を貫通してボス部25に至るビス
により共締めされて、アッパーケース21に固定され、
ターミナルピン13及びセンサ磁石11より下方の回路
保護ケース20内に配設されている。
【0070】モータ制御回路31は、センサ磁石11と
の協働でフェライト磁石7の回転位置を検出する複数の
磁気センサ(図示省略)を備えており、この磁気センサ
は、制御回路基板33の上面に実装されてセンサ磁石1
1の下方に配置されている。
【0071】前記駆動回路40は、アルミ製の第1基板
本体41aに所定の配線パターンが形成されたアルミ基
板である第1基板41に複数の表面実装用のスイッチン
グ素子23を実装した第1駆動回路と、後述する第2基
板42に、駆動回路40を構成するスイッチング素子2
3以外の基板実装電気部品である電解コンデンサ43等
を実装した第2駆動回路と、第1及び第2の両駆動回路
を電気的に結合させる金属製の接続用バスバーである接
続用導電部品44とから形成されている。
【0072】第1基板41は、スイッチング素子23が
実装された実装面41bの外周縁を全周に亘って押圧す
る押圧枠である合成樹脂製の押圧部材50により、実装
面41bとは反対側の冷却面41cをヒートシンク24
に当接させて、ターミナルピン13よりモータシャフト
3の半径方向外側に位置するヒートシンク24に固定さ
れている。第2基板42は、ヒートシンク24及び第1
基板41の下方に配設されて、ターミナルピン13より
モータシャフト3の半径方向外側に配置されている。
【0073】従って、このブラシレスモータ1では、第
1及び第2の両駆動回路が回路保護ケース20内で上下
2段に配設されて、第2駆動回路がヒートシンク24の
下方に配置されていると共に、制御回路基板33,第1
基板41及び第2基板42がターミナルピン13を避け
て配設されている。
【0074】そして、前記第1駆動回路は、金属製の駆
動用バスバー51を介してターミナルピン13の他端1
3aと電気的に結合されており、この駆動用バスバー5
1は、制御回路基板33及び第2基板42を避けて第1
基板41の実装面41b側の回路保護ケース20内に配
設されている。
【0075】なお、図2に示すように、このブラシレス
モータ1は、モータシャフト3の軸方向を鉛直方向に一
致させて使用されるので、ヒートシンク24は、第2駆
動回路に対して、第2駆動回路の発熱で上昇する回路保
護ケース20内の空気の上昇方向上方に配設されてい
る。
【0076】そして、ブラシレスモータ1では、図1に
示すように、アッパーケース21の頂壁に第1隔離壁2
7が垂設され、ロアーケース22の底壁に第2隔離壁2
8が立設されて、第1及び第2の両駆動回路を収容する
収容部屋29が第1隔離壁27と第2隔離壁28との協
働で回路保護ケース20内に形成されており、ヒートシ
ンク24,第1駆動回路及び第2駆動回路が収容部屋2
9に収容されて、モータ及び空調の両制御回路31,3
2がヒートシンク24,第1駆動回路及び第2駆動回路
から隔離されている。
【0077】図3は、アッパーケースに第1駆動回路を
取り付けた状態を示す下面図である。図3に示すよう
に、ターミナルピン13の他端13aには、センサ磁石
11の半径方向外方へ突出する接続部分13bが形成さ
れている。
【0078】前記駆動用バスバー51は、押圧部材50
に固定され第1基板41の実装面41b側の配線パター
ンの所定位置に接続された第1バスバー51aと、この
第1バスバー51a及びターミナルピン13の接続部分
13bに接続された第2バスバー51bとからなり、こ
の第2バスバー51bは、ターミナルピン13の振動が
第1バスバー51aと第1基板41との接続部分に伝達
されるのを防止するU字状の防振構造を備えている。
【0079】押圧部材50には、第1バスバー51a以
外に、第1駆動回路とモータ制御回路31とを電気的に
結合させる金属製の制御用バスバーである制御用導電部
品52と、第1及び第2の両駆動回路を電気的に結合さ
せる金属製の接続用バスバーである接続用導電部品44
とが固定されており、制御用及び接続用の両導電部品5
2,44も、第1バスバー51aと同様に、第1基板4
1の配線パターンの所定位置に接続されている。
【0080】なお、アッパーケース21の第1隔離壁2
7には、第2バスバー51bを貫通させる貫通溝27a
が凹設されている。
【0081】図4は、押圧部材を示す平面図である。図
4に示すように、押圧部材50は、その左右両側に、ア
ッパーケース21と第2基板42とで挟持される挟持部
50aが外方へ向かって突設され、この挟持部50aに
は貫通孔50bが設けられている。
【0082】なお、図3,図4に示すように、第1バス
バー51a,制御用導電部品52及び接続用導電部品4
4は、押圧部材50を第1基板41に取り付けた状態で
第1バスバー51a,制御用導電部品52及び接続用導
電部品44の一端が第1基板41の配線パターンとの接
続位置に配置されるように、押圧部材50に固定されて
いる。
【0083】図5は、図1に示すもののロアケースを取
り外した状態を示す下面図である。図5に示すように、
制御回路基板33には、制御用導電部品52用のスルー
ホール34が形成されており、このスルーホール34に
制御用導電部品52が挿通されハンダ固定されて、第1
駆動回路とモータ制御回路31とが電気的に結合されて
いる。
【0084】ところで、ブラシレスモータ1では、第1
駆動回路とターミナルピン13との接続を制御回路基板
33より上方の回路保護ケース20内で行うため、モー
タ及び空調の両制御回路31,32用の基板実装電気部
品の殆どを制御回路基板33の下面に実装して、制御回
路基板33上面の凹凸をできるだけ少なくしている。
【0085】従って、信号コネクタ35も制御回路基板
33の下面に実装されており、この信号コネクタ35に
は、車両のインストルメントパネルに設けられた車両空
調装置100用の操作盤102から延びる信号ケーブル
と、水温センサS1や冷媒温度センサS2等の各種セン
サから延びる信号ケーブルとが接続される。
【0086】また、ブラシレスモータ1では、第2駆動
回路用の基板実装電気部品である電解コンデンサ43及
びコモンモードチョークコイル45も第2基板42の下
面側に実装されており、この第2基板42の後述する金
属製の回路用バスバー46の所定位置に接続用導電部品
44が接続されて、第1及び第2の両駆動回路が電気的
に結合されている。
【0087】第2駆動回路は、車両からの電力供給用の
電源ケーブルが接続される電源コネクタ47を備え、こ
の電源コネクタ47のプラス及びマイナスの両電源端子
47a,47bが回路用バスバー46と接続されてお
り、プラスの電源端子47aと回路用バスバー46との
接続部分に、弾性を有する金属片48aを備えた温度ヒ
ューズ部48が配設されている。
【0088】この金属片48aは、半円弧状の弾撥部分
と、この弾撥部分の両側に形成された水平な接続部分よ
りなり、一方の接続部分が、所定温度以上の温度で溶融
する溶融金属によって回路用バスバー46に固着され、
他方の接続部分が、スポット溶接によってプラスの電源
端子47aに直付けされている。
【0089】このため、温度ヒューズ部48は、ブラシ
レスモータ1の不調により金属片48aに規定以上の電
流が流れて、金属片48aが所定温度以上に発熱した場
合には、金属片48aと回路用バスバー46とを接合す
る前記溶融金属が溶融し、金属片48aの弾撥力によっ
て金属片48aと回路用バスバー46との接続が解除さ
れ、第2駆動回路の通電を遮断してブラシレスモータ1
を保護する。
【0090】ところで、ブラシレスモータ1では、プラ
スの電源端子47aと回路用バスバー46との接続部分
に温度ヒューズ部48が設けられている。しかし、温度
ヒューズ部48は、両電源端子47a,47bの少なく
とも一方に設けられていれば良い。
【0091】また、ブラシレスモータ1では、温度ヒュ
ーズ部48の金属片48aと回路用バスバー46とを前
記溶融金属で接合し、金属片48aとプラスの電源端子
47aとをスポット溶接で接合している。しかし、金属
片48aと両電源端子47a,47bの少なくとも一方
とを前記溶融金属で接合し、金属片48aと回路用バス
バー46とをスポット溶接で接合しても良い。
【0092】ただし、ブラシレスモータ1では、後述す
るように、回路用バスバー46を第2基板42の第2基
板本体60とは別体に設けている。このため、温度ヒュ
ーズ部48の金属片48aと回路用バスバー46とを前
記溶融金属で予め接合しておき、第2駆動回路を組み立
てる際に、金属片48aと両電源端子47a,47bの
少なくとも一方とをスポット溶接で接合した方が、金属
片48aの前記溶融金属による接合時に溶融金属が垂れ
落ちて第2基板本体60等の合成樹脂部分を破損しない
ので好ましい。
【0093】更に、ブラシレスモータ1では、温度ヒュ
ーズ部48の金属片48aを回路用バスバー46とは別
体に設けているが、回路用バスバー46における両電源
端子47a,47bの少なくとも一方に接続される部位
全体を、弾性を有する金属で形成し、その金属における
両電源端子47a,47bの少なくとも一方に接続され
る部位に半円弧状等の弾撥部分を設けて、温度ヒューズ
部48の金属片48aを回路用バスバー46と一体的に
形成しても良い。
【0094】なお、温度ヒューズ部48の金属片48a
を回路用バスバー46と一体的に形成した場合には、こ
の金属片48aと、両電源端子47a,47bの少なく
とも一方との接合を前記溶融金属によって行うのは勿論
のことである。
【0095】図6は、第2駆動回路を示す平面図であっ
て、(a)は第2駆動回路用の基板実装電気部品及び配
線パターンを示し、(b)は第2基板本体を示してい
る。図7は、第2基板本体の右側面図である。
【0096】図6,図7に示すように、第2駆動回路用
の電気回路基板である第2基板60は、合成樹脂製の第
2基板本体60と、その第2基板本体60上の所定位置
に配設されて第2駆動回路用の電解コンデンサ43及び
コモンモードチョークコイル45並びに電源コネクタ4
7の両電源端子47a,47bを所定の配線パターンで
結合させる回路用バスバー46とからなり、第2基板本
体60に、電源コネクタ47における両電源端子47
a,47bを保持する合成樹脂製のコネクタ本体47c
が、第2基板本体60との一体成形によって設けられて
いる。
【0097】第2基板本体60には、電解コンデンサ4
3を所定位置に保持する電解コンデンサ43用の保持部
61と、コモンモードチョークコイル45を所定位置に
保持するコモンモードチョークコイル45用の保持部6
2と、材料削減のための複数の穴部63とが形成されて
いる。
【0098】電解コンデンサ43用の保持部61は、第
2基板本体60に凹設され電解コンデンサ43を収容可
能な保持用凹部61aと、その保持用凹部61aの外周
縁に立設され保持用凹部61aと協働して電解コンデン
サ43を着脱自在に保持する第1爪部61bとからな
り、保持用凹部61aの深さが、電解コンデンサ43を
保持部61に保持した状態で電解コンデンサ43の接続
端子43aが第2基板42の回路用バスバー46に当接
する深さに設定されている。
【0099】コモンモードチョークコイル45用の保持
部62は、コモンモードチョークコイル45を支持する
支持部材62aと、その支持部材62aの左右両側に立
設されと協働してコモンモードチョークコイル45を着
脱自在に保持する第2爪部62bとからなっている。
【0100】第2基板本体60の表面には、回路用バス
バー46を挟持して所定位置に案内する複数の案内部6
4と、締結部材としてのビス70(図8参照)を挿通さ
せる挿通孔65aを有する第1筒状部65とが形成され
ている。第2基板本体60の裏面には、前記挿通孔65
aに連通するガイド孔66aを有する第2筒状部66が
形成され、電源コネクタ47のコネクタ本体47cの裏
面には、第2基板本体60のアッパーケース21への固
定時に固定位置を位置決めする位置決めボス部47dが
形成されている。
【0101】図8は、図5に示すもののX−X線断面図
である。図8に示すように、アッパーケース21の頂壁
下面には、第2基板本体60の第2筒状部66と協働し
て押圧部材50の挟持部50aを挟持する固定部71が
垂設され、その固定部71の下面には、押圧部材50の
挟持部50aの貫通孔50bを貫通して第2基板本体6
0の第2筒状部66のガイド孔66aに挿通されるガイ
ド部72が垂設されており、このガイド部72には、ビ
ス70用のネジ孔が形成されている。
【0102】このため、ブラシレスモータ1では、アッ
パーケース21のガイド部72に押圧部材50の挟持部
50aの貫通孔50bを挿通させて、アッパーケース2
1の固定部71で押圧部材50を保持し、前記ガイド部
72に第2基板本体60の第2筒状部66のガイド孔6
6aを挿入させて、その第2筒状部66とアッパーケー
ス21の固定部71とで押圧部材50の挟持部50aを
挟持し、第1筒状部65を貫通してガイド部72のビス
孔に至るビス70によって第2基板本体60,前記挟持
部50a及び固定部71を共締め固定することにより、
第2基板42及び押圧部材50をアッパーケース21に
取り付けると共に、押圧部材50によって第1基板41
をヒートシンク24に当接固定させている。
【0103】なお、図1に図示したロアケース22の凹
部26のような、第2基板42の表面に当接する凹部を
ロアケース22に設けることにより、ロアケース22,
第2基板本体60,前記挟持部50a及び固定部71を
共締め固定して、ロアケース22,第2基板42及び押
圧部材50をアッパーケース21に取り付けると共に、
押圧部材50で第1基板41をヒートシンク24に当接
固定することも勿論可能である。
【0104】以上説明したブラシレスモータ1では、モ
ータ制御回路31が形成されている制御回路基板33
を、モータシャフト3を回転させる駆動電流が流れる駆
動回路40用の第1及び第2の両基板41,42とは別
体に設けたので、制御回路基板33のモータ制御回路3
1用の配線パターンを前記駆動電流とは無関係に設計す
ることができ、その結果、図9図示の従来品と比べ、モ
ータ制御回路31用の配線パターンの銅箔厚さを薄くし
適正な厚さに是正して、製造コストの削減を図ることが
できる。
【0105】しかも、ブラシレスモータ1では、図9図
示の従来品と比べて、モータ制御回路31用の配線パタ
ーンの銅箔厚さを薄くすることができるので、該銅箔エ
ッチング時のアンダーエッチング量を減少させて、モー
タ制御回路31用の配線パターンの配線幅を狭くし、そ
の結果、モータ制御回路31の小型化を図ることもでき
る。
【0106】また、ブラシレスモータ1では、モータ制
御回路31が形成されている制御回路基板33を、モー
タシャフト3を回転させる駆動電流が流れる駆動回路4
0用の第1及び第2の両基板41,42とは別体に設け
たので、図9図示の従来品と比べて、駆動回路40から
出る電磁波がモータ制御回路31の配線パターンにのり
にくく、従って、モータ制御回路31のノイズの発生を
抑制することができる。
【0107】よって、ブラシレスモータ1では、前記ノ
イズを除去するフィルタ回路をモータ制御回路31から
取り除くことができ、該フィルタ回路を必要とする従来
品と比べて、製造コストの削減とモータ制御回路31の
小型化とを図ることができる。
【0108】また、ブラシレスモータ1では、モータ制
御回路31が形成されている制御回路基板33を駆動回
路40用の第1及び第2の両基板41,42とは別体に
設けたので、駆動回路40用の電解コンデンサ43等を
迂回してモータ制御回路31用の配線パターンを設計す
る必要がなく、従って、該配線パターンの間延びを解消
してモータ制御回路31の小型化を図ることができる。
【0109】また、ブラシレスモータ1では、モータ制
御回路31が形成されている制御回路基板33を、モー
タシャフト3を回転させる駆動電流が流れる駆動回路4
0用の第1及び第2の両基板41,42とは別体に設け
たので、駆動回路40での発熱が電気回路基板を介して
モータ制御回路31へ伝熱されるのを遮断することがで
き、従って、図9図示の従来品と比べ、モータ制御回路
31用の基板実装電気部品を耐熱性能が低く安価なもの
に切り換えて、製造コストの削減を図ることもできる。
【0110】加えて、ブラシレスモータ1では、駆動回
路40及びヒートシンク24を回路保護ケース20内の
収容部屋29に収容して、モータ制御回路31を駆動回
路40及びヒートシンク24から隔離したので、駆動回
路40での発熱が回路保護ケース20内の空気の対流に
よってモータ制御回路31に伝わるのを防止することも
でき、従って、図9図示の従来品と比べ、モータ制御回
路31用の基板実装電気部品を耐熱性能が更に低く更に
安価なものに切り換えて、製造コストの更なる削減を図
ることもできる。
【0111】また、ブラシレスモータ1では、駆動回路
40を、第1基板41にスイッチング素子23を実装し
た第1駆動回路と、スイッチング素子23を除く電解コ
ンデンサ43等の駆動回路40用の基板実装電気部品を
第2基板42に実装した第2駆動回路と、第1及び第2
の両駆動回路を電気的に結合させる接続用導電部品44
とで形成し、第1及び第2の両駆動回路を回路保護ケー
ス20内で上下2段に形成したので、回路保護ケース2
0内の実装密度を高めることができる。
【0112】しかも、ブラシレスモータ1では、ヒート
シンク24を、第2駆動回路に対して、第2駆動回路の
発熱で上昇する回路保護ケース20内の空気の上昇方向
上方に配設したので、ブラシレスモータ1駆動時に第2
駆動回路の発熱によって暖められた空気は、回路保護ケ
ース20内を上昇してヒートシンク24に至り、ヒート
シンク24によって冷却される。従って、ヒートシンク
24による冷却効率を高めて回路保護ケース20内の温
度上昇を抑制することができ、この点でも、モータ制御
回路31用の基板実装電気部品を耐熱性能が低く安価な
ものに切り換えて、製造コスト削減を図ることができ
る。
【0113】ところで、図9図示の従来品では、図9に
示すように、所定長さの接続端子i1を有するスイッチ
ング素子iを使用しており、ヒートシンクmを回路保護
ケースjに取り付けるまでスイッチング素子iの接続端
子i1でヒートシンクmの重量を支えるため、スイッチ
ング素子iの接続端子i1を実装時に折り曲げて該接続
端子i1の耐屈曲性能を向上させるフォーミング加工が
スイッチング素子iに施されている。
【0114】これに対し、ブラシレスモータ1では、熱
伝導性が良好なアルミ基板である第1基板41に表面実
装用のスイッチング素子23を実装し、その実装した第
1基板41を、アッパーケース21に取り付けられたヒ
ートシンク24に当接させて固定したので、前記フォー
ミング加工が不要であり、スイッチング素子24の実装
作業が容易になる。
【0115】しかも、ブラシレスモータ1では、インサ
ート成形によってアッパーケース21にヒートシンク2
4を取り付けたので、アッパーケース21へのヒートシ
ンク24の取付作業が不要となり、スイッチング素子2
4の実装作業が容易になることと相俟って、ブラシレス
モータ1の組立作業が容易になる。
【0116】また、ブラシレスモータ1では、第2基板
42の第2基板本体60に設けた電解コンデンサ43用
の保持部61の保持用凹部61aの深さを、電解コンデ
ンサ43を保持部61に保持した状態で電解コンデンサ
43の接続端子43aが第2基板42の回路用バスバー
46に当接する深さに設定しているので、電解コンデン
サ43の接続端子43aを実装時に折り曲げる電解コン
デンサ43のフォーミング加工も不要であり、電解コン
デンサ43の実装作業が容易で、この点でもブラシレス
モータ1の組立作業が容易になる。
【0117】加えて、ブラシレスモータ1では、第2基
板本体60,押圧部材50の挟持部50a及びアッパー
ケース21の固定部71をビス70によって共締め固定
することにより、アッパーケース21への第2基板42
及び押圧部材50の取り付けと、アッパーケース21に
取り付けられたヒートシンク24への押圧部材50によ
る第1基板41の当接固定とを一気に完了させることが
できるので、ブラシレスモータ1の組立作業が更に容易
になる。
【0118】更に、ブラシレスモータ1では、第1バス
バー51a,制御用導電部品52及び接続用導電部品4
4は、押圧部材50を第1基板41に取り付けた状態で
第1バスバー51a,制御用導電部品52及び接続用導
電部品44の一端が第1基板41の配線パターンとの接
続位置に配置されるように、押圧部材50に固定されて
いるので、スイッチング素子23を実装した第1基板4
1に押圧部材50を取り付け、第1バスバー51a,制
御用導電部品52及び接続用導電部品44の一端を第1
基板41の配線パターンとの接続位置にハンダ付けする
ことにより、押圧部材50,第1駆動回路,第1バスバ
ー51a,制御用導電部品52及び接続用導電部品44
の一括取扱いが可能となり、この点でもブラシレスモー
タ1の組立作業が容易になる。
【0119】また、ブラシレスモータ1では、電源コネ
クタ47のコネクタ本体47cを第2基板42の第2基
板本体60に、第2基板本体60との一体成形によって
設けたので、電源ケーブルを電源コネクタ47に着脱す
る際に電源コネクタ47のコネクタ本体47cに加わる
ストレスが第2基板本体60全体に分散されて、電源端
子47a,47bと第2基板42の回路用バスバー46
との接合箇所にかかる前記ストレスが緩和され、第2駆
動回路の信頼性が向上する。加えて、電源コネクタ47
を第2基板本体60に取り付ける手間を省くこともで
き、ブラシレスモータ1の組立作業が容易になる。
【0120】また、ブラシレスモータ1では、制御回路
基板33,第1基板41及び第2基板42がターミナル
ピン13を避けて配設され、駆動用バスバー51が、制
御回路基板33及び第2基板42を避けて第1基板41
の実装面41b側の回路保護ケース20内に配設されて
いるので、ターミナルピン13と駆動回路40とを駆動
用バスバー51によって電気的に結合させるための貫通
孔を、第1基板41,第2基板42及び制御回路基板3
3の何れにも設ける必要がなく、従って、第1基板4
1,第2基板42及び制御回路基板33の実装密度を高
めて、第1基板41,第2基板42及び制御回路基板3
3の小型化を図ることができる。
【0121】また、ブラシレスモータ1では、温度ヒュ
ーズ部48の金属片48aを電源コネクタ47のプラス
の電源端子47aに直付けしたので、温度ヒューズ部4
8を第2基板本体60上に設ける必要がなく、第2基板
本体60を小型化することができると共に、温度ヒュー
ズ部60が過電流により高温発熱した場合に第2基板本
体60が受ける溶融等の影響を低減させることもでき
る。
【0122】更に、ブラシレスモータ1では、モータ制
御回路31と車両空調装置100用の空調制御回路32
とを制御回路基板33に一体的に形成したので、モータ
制御回路31と空調制御回路32とを個別に設ける必要
が無く、従って、モータ制御回路31と空調制御回路3
2とに個別に設けていた電源回路及びアースを共用にし
て空調制御回路32用の電源回路及びアースを不要とす
ることができ、空調制御回路32用の保護ケースも不要
にでき、該保護ケースへの空調制御回路32の組み付け
も不要にでき、モータ制御回路31に設けていた空調制
御回路32からの信号用のバッファも不要にでき、従っ
て、車両空調装置100の製造コストを削減することが
できる。
【0123】ところで、ブラシレスモータ1では、制御
回路基板33にモータ制御回路31と空調制御回路32
とを一体的に形成している。しかし、空調制御回路32
は従来通り、車両のインストラメントパネルに組み付け
た車両空調装置100用のコントローラ内に配設し、制
御回路基板33にはモータ制御回路31のみを形成し
て、制御回路基板33及び回路保護ケース20を小型化
することは勿論可能である。
【0124】そして、制御回路基板33にモータ制御回
路31のみを形成した場合には、空調制御回路32とモ
ータ制御回路31とを電気的に結合させる信号ケーブル
のみがブラシレスモータ1外からブラシレスモータ1に
接続されることになるので、この信号ケーブル用の信号
端子を、電源コネクタ47のコネクタ本体47cに保持
させて、電源コネクタ47と信号コネクタ34とを一体
化させることも勿論可能である。
【0125】なお、以上説明したブラスレスモータ1
は、車両空調装置のブロアファンモータとして使用され
るものである。しかし、本発明に係るブラスレスモータ
が車両空調装置用のブラスレスモータに限定されないの
は勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜11記載の各発明を併せて実施した
実施の形態の一例を示す破断断面図である。
【図2】図1に示すものを使用している車両空調装置の
制御システムを模式的に示す説明図である。
【図3】図1に示すもののアッパーケースに第1駆動回
路を取り付けた状態を示す下面図である。
【図4】図3中の押圧部材を示す平面図である。
【図5】図1に示すもののロアケースを取り外した状態
を示す下面図である。
【図6】図5中の第2駆動回路を示す平面図であって、
(a)は第2駆動回路用の基板実装電気部品及び配線パ
ターンを示し、(b)は第2基板本体を示している。
【図7】図6(b)に示すものの右側面図である。
【図8】図5に示すもののX−X線断面図である。
【図9】従来品の一例を示す破断断面図である。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ 3 モータシャフト 5 コイル 6 ステータ 13 ターミナルピン 13a ターミナルピンの他端 20 回路保護ケース 21 アッパーケース 22 ロアケース 23 スイッチング素子 24 ヒートシンク 29 収容部屋 31 モータ制御回路 32 空調制御回路 33 制御回路基板 40 駆動回路 41 第1基板 41a 第1基板本体 41b 実装面 41c 冷却面 42 第2基板 43 電解コンデンサ(基板実装電気部品) 44 接続用導電部品 45 コモンモードチョークコイル(基板実装電気部
品) 46 回路用バスバー 47 電源コネクタ 47a,47b 電源端子 47c コネクタ本体 48 温度ヒューズ部 48a 金属片 50 押圧部材 51 駆動用バスバー 51a 第1バスバー 51b 第2バスバー 52 制御用導電部品 60 第2基板本体 61,62 保持部 70 ビス(締結部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 滋規 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内 Fターム(参考) 5H019 AA00 AA07 AA09 AA10 BB01 BB05 BB15 BB19 BB22 CC04 CC09 EE00 EE09 FF00 FF01 GG01 5H605 AA01 AA04 AA07 AA08 AA11 AA15 BB05 BB09 BB19 CC01 CC02 CC03 CC06 CC08 DD09 DD12 DD17 EA09 EA14 EC05 EC08 EC20 FF06 GG06 GG18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ(6)のコイル(5)を流れる
    駆動電流の電流方向を切り換える複数のスイッチング素
    子(23)を備え前記駆動電流が流れる駆動回路(4
    0)と、前記スイッチング素子(23)を制御すること
    によりモータシャフト(3)の回転を制御するモータ制
    御回路(31)とが、前記コイル(5)よりモータシャ
    フト(3)後端側に設けられた回路保護ケース(20)
    内に収納され、前記スイッチング素子(23)が、該ス
    イッチング素子(23)の発熱を放熱する放熱面(24
    b)を回路保護ケース(20)外に露出させたヒートシ
    ンク(24)を備えているブラシレスモータにおいて、 前記駆動回路(40)が、駆動回路(40)用の所定の
    配線パターンを備えた駆動回路基板に形成され、前記モ
    ータ制御回路(31)が、モータ制御回路(31)用の
    所定の配線パターンを備え前記駆動回路基板とは別体の
    制御回路基板(33)に形成され、駆動回路(40)と
    モータ制御回路(31)とが制御用導電部品(52)で
    電気的に結合されていることを特徴とするブラシレスモ
    ータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラシレスモータであっ
    て、前記回路保護ケース(20)内に形成された収容部
    屋(29)に前記駆動回路(40)及びヒートシンク
    (24)が収容されて、駆動回路(40)及びヒートシ
    ンク(24)から前記モータ制御回路(31)が隔離さ
    れていることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のブラシレスモータ
    であって、前記駆動回路基板が、前記スイッチング素子
    (23)を電気的に結合させる所定の配線パターンを備
    えた第1基板(41)と、スイッチング素子(23)を
    除く複数の駆動回路(40)用の基板実装電気部品(4
    3,45)を電気的に結合させる所定の配線パターンを
    備え第1基板(41)とは別体の第2基板(42)とか
    らなり、スイッチング素子(23)が第1基板(41)
    に実装されて第1駆動回路が形成され、前記基板実装電
    気部品(43,45)が第2基板(42)に実装されて
    第2駆動回路が形成され、第1及び第2の両駆動回路が
    接続用導電部品(44)で電気的に結合されて前記駆動
    回路(40)が形成され、第1駆動回路と前記モータ制
    御回路(31)とが前記制御用導電部品(52)によっ
    て電気的に結合されていることを特徴とするブラシレス
    モータ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のブラシレスモータであっ
    て、前記スイッチング素子(23)が表面実装用のスイ
    ッチング素子(23)であり、前記第1基板(41)
    は、熱伝導性が良好な第1基板本体(41a)を備え、
    スイッチング素子(23)が実装されている実装面(4
    1b)とは反対側の冷却面(41c)を、前記回路保護
    ケース(20)に取り付けられたヒートシンク(24)
    に当接又は近接させて配置されていることを特徴とする
    ブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のブラシレスモータであっ
    て、前記回路保護ケース(20)が、モータシャフト
    (3)先端側に位置するアッパーケース(21)と、モ
    ータシャフト(3)後端側に位置するロアケース(2
    2)とからなり、アッパーケース(21)にヒートシン
    ク(24)が取り付けられ、前記第1基板(41)の実
    装面(41b)を押圧する押圧部材(50)によって第
    1基板(41)がヒートシンク(24)に前記冷却面
    (41c)を当接させて固定され、押圧部材(50)に
    設けられた挟持部(50a)がアッパーケース(21)
    と前記第2基板(42)とで挟持され、少なくとも第2
    基板(42),前記挟持部(50a)及びアッパーケー
    ス(21)が締結部材(70)により共締め固定され
    て、第2基板(42)及び押圧部材(50)がアッパー
    ケース(21)に取り付けられていることを特徴とする
    ブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のブラシレスモータであっ
    て、前記アッパーケース(21)が合成樹脂製であり、
    該合成樹脂によるアッパーケース(21)のインサート
    成形によって、アッパーケース(21)にヒートシンク
    (24)が取り付けられていることを特徴とするブラシ
    レスモータ。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のブラシレスモータ
    であって、一端側が前記コイル(5)と電気的に導通し
    他端が前記アッパーケース(21)を貫通して回路保護
    ケース(20)内に至る金属製のターミナルピン(1
    3)を備え、該ターミナルピン(13)の他端(13
    a)と前記第1駆動回路とが、ターミナルピン(13)
    から第1駆動回路側への振動の伝達を防止する防振構造
    を備えた金属製の駆動用バスバー(51)によって電気
    的に結合され、前記制御回路基板(33),第1基板
    (41)及び第2基板(42)がターミナルピン(1
    3)を避けて配設され、前記駆動用バスバー(51)
    が、制御回路基板(33)及び第2基板(42)を避け
    て第1基板(41)の前記実装面(41b)側の回路保
    護ケース(20)内に配設されていることを特徴とする
    ブラシレスモータ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のブラシレスモータであっ
    て、前記駆動用バスバー(51)が、第1駆動回路に接
    続された第1バスバー(51a)と、前記ターミナルピ
    ン(13)及び第1バスバー(51a)に接続され前記
    防振構造を備えた第2バスバー(51b)とからなり、
    前記押圧部材(50)が、前記第1基板(41)の外周
    を囲む電気絶縁物製の押圧枠であり、前記接続用導電部
    品(44)が金属製の接続用バスバーであり、前記制御
    用導電部品(52)が金属製の制御用バスバーであり、
    制御用,接続用及び第1の各バスバーは、前記押圧枠
    に、該押圧枠を第1基板(41)に取り付けた状態で各
    バスバーの一端が第1基板(41)の配線パターンとの
    接続位置に配置されるように固定され、該接続位置に各
    バスバーの一端が固着されていることを特徴とするブラ
    シレスモータ。
  9. 【請求項9】 請求項3〜8の何れかに記載のブラシレ
    スモータであって、前記ヒートシンク(24)は、前記
    第2駆動回路に対して、第2駆動回路の発熱で上昇する
    回路保護ケース(20)内の空気の上昇方向上方に配設
    されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  10. 【請求項10】 請求項3〜9の何れかに記載のブラシ
    レスモータであって、前記第2駆動回路は、車両からの
    電力供給用の電源ケーブルが接続される電源コネクタ
    (47)を備え、前記第2基板(42)は、第2駆動回
    路用の前記基板実装電気部品(43,45)を所定位置
    に保持する保持部(61,62)を備えた合成樹脂製の
    第2基板本体(60)と、該第2基板本体(60)上の
    所定位置に配設されて前記基板実装電気部品(43,4
    5)と電源コネクタ(47)の電源端子(47a,47
    b)とを所定の配線パターンで結合させる金属製の回路
    用バスバー(46)とからなり、第2基板本体(60)
    に、電源コネクタ(47)における電源端子(47a,
    47b)を保持する合成樹脂製のコネクタ本体(47
    c)が、第2基板本体(60)との一体成形によって設
    けられていることを特徴とするブラシレスモータ。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のブラシレスモータで
    あって、前記第2駆動回路は、弾性を有する金属片(4
    8a)が通電により所定温度以上に発熱した場合には該
    金属片(48a)の弾撥力によって電気的な導通を遮断
    する温度ヒューズ部(48)を備え、該温度ヒューズ部
    (48)は、その金属片(48a)の一端が前記電源端
    子(47a)に直付けされて、該電源端子(47a)と
    前記回路用バスバー(46)との接続部分に配設されて
    いることを特徴とするブラシレスモータ。
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