JP2000004074A - カバ―レイフィルム及び接着剤シ―トならびにフレキシブル印刷回路基板 - Google Patents

カバ―レイフィルム及び接着剤シ―トならびにフレキシブル印刷回路基板

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JP2000004074A
JP2000004074A JP8626899A JP8626899A JP2000004074A JP 2000004074 A JP2000004074 A JP 2000004074A JP 8626899 A JP8626899 A JP 8626899A JP 8626899 A JP8626899 A JP 8626899A JP 2000004074 A JP2000004074 A JP 2000004074A
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Akihiro Tabata
昭弘 田畑
Tsutomu Yoshida
勉 吉田
Hideki Shinohara
英樹 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路埋め込み性を損なわず、短時間加工におい
ても、接着性、半田耐熱性に優れた新規なカバーレイフ
ィルム、及び接着剤シート及びフレキシブル印刷回路基
板を工業的に提供する。 【解決手段】下記(A)〜(C)を必須成分として含
む、熱硬化型の接着剤を塗布した絶縁性プラスチックフ
ィルムおよび離型フィルムの積層体より構成され、23
℃におけるしみだし量半減期(t23)が20日以上、
および160℃におけるしみだし量半減期(t160)
が15分以下であることを特徴とするカバーレイフィル
ムおよび接着剤シート。 (A)エポキシ樹脂100重量部、(B)カルボキシル
基含有アクリロニトリルブタジエンゴム20〜200重
量部、(C)硬化剤 0.01〜50重量部。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント回路用基板
の保護に用いられる、短時間加工性、回路埋め込み性、
接着性に優れた新規なカバーレイフィルム、接着剤シー
ト、フレキシブル印刷回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器はますます小型化、高密度
化が進行しており、狭い空間内での部品の実装にフレキ
シブルプリント基板の役割が重要となっている。そのた
め、フレキシブルプリント基板の保護にはカバーレイフ
ィルムを用いることが一般的である。従って、カバーレ
イフィルムに対しても、接着性、半田耐熱性、絶縁性、
屈曲耐久性等の性能の向上が強く望まれている。従来よ
りカバーレイフィルムはポリイミドあるいはポリエステ
ルのような絶縁性のプラスチックフィルムの片面に、エ
ポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂にアクリ
ロニトリルブタジエンゴム(以下NBRと称する)、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂等を変性し、熱硬化性樹
脂と化学結合できるようにした熱可塑性樹脂を混合した
熱硬化型の接着剤を塗布し、これを半硬化状態とした
後、離型フィルムを積層して製造されている。特に、エ
ポキシ樹脂およびNBR系の接着剤を使用したカバーレ
イフィルムは比較的上述の諸特性のバランスに優れるた
め最も良く用いられている。(特公平3−28285、
特公平4−328183号公報等)。使用に際しては、
あらかじめ必要な部分を金型で打ち抜いたカバーレイフ
ィルムをパターン形成した銅張り基板に、160〜18
0℃、20〜40kg/cm2で30〜60分の加熱お
よび加圧処理で接着するのが一般的であるが、最近生産
性向上のため、30分という比較的短時間の加熱加圧処
理で十分な特性を満足されることが必要となってきてい
る。また温度も加熱時の寸法変化を最小限にするため比
較的低温である160℃で加工されることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の性能面
において、従来のカバーレイフィルムは必ずしも十分と
はいえない。すなわち室温での反応性が高く保存寿命が
短いと室温保管の間に接着剤の流動性が低下し、回路埋
め込み不良が発生しやすくなる。またその影響として半
田耐熱性が低下する。また、高温での反応性が低いと短
時間の加熱処理条件で十分に硬化させることができない
ため接着性、半田耐熱性が低下する。
【0004】本発明はこのような問題点を解決し、回路
埋め込み性を損なうことなく短時間加工においても接着
性、半田耐熱性に優れた新規なカバーレイフィルム、及
び接着剤シートならびにフレキシブル印刷回路基板を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明は下記(A)〜(C)を
必須成分として含む熱硬化型の接着剤を塗布した絶縁性
プラスチックフィルムおよび離型フィルムの積層体より
構成され、23℃におけるしみだし量半減期(t23)
が20日以上かつ160℃におけるしみだし量半減期
(t160)が15分以下であることを特徴とするカバ
ーレイフィルムおよび接着剤シートである。 (A)エポキシ樹脂100重量部、(B)カルボキシル
基含有アクリロニトリルブタジエンゴム20〜200重
量部、(C)硬化剤 0.01〜50重量部。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
しみだし量とはカバーレイフィルムに所定の穴を開け、
これを銅箔あるいは銅張り基板に加圧加熱接着する際に
開口部へしみでる接着剤の開口端部からの距離のことを
いう。絶縁性プラスチックフィルム層の厚みは12〜6
0μm、接着剤層の厚みは20〜40μmとする。
【0008】本発明のしみだし量半減期とはしみだし量
が200μmのカバ−レイフィルムおよび接着剤シート
を23℃の室温、及び160℃の熱風オーブン内に放置
した後のしみ出し量が初期値の半分になる時間と定義さ
れる。23℃すなわち室温でのしみだし量半減期が長い
カバ−レイフィルムを用いることにより、製造後の長期
保存を経た後にも十分な接着剤の流動性を維持すること
ができ、加熱加圧処理時に良好な回路埋め込み性を得る
ことができる。
【0009】また通常の加熱加圧処理温度である160
℃においてしみだし量半減期が短い、すなわち硬化反応
の速いカバ−レイフィルムを用いることにより、短時間
の加熱加圧処理においても高い接着性および半田耐熱性
を得ることができる。
【0010】t23が20日未満では通常の保管の間に
接着剤の流動性が低下するため回路埋め込み性が低下し
て好ましくない。またt160が15分を越えると、通
常の加熱加圧処理条件において硬化が不十分となり接着
性、半田耐熱性が低下して好ましくない。従来の接着剤
組成の設計ではt23を大きくしようとすると、t16
0も大きく増大し接着性、半田耐熱性が低下していた。
逆にt160を小さくしようとするとt23も著しく短
くなって回路埋め込み性が低下するため、バランスのと
れた特性を得ることができなかった。
【0011】本発明は接着剤成分の巧みな組み合わせの
効果により、室温での長い保存寿命を維持したまま、加
熱加圧処理温度では迅速な硬化反応が進行する接着剤を
有するカバーレイフィルムを使用することによって、回
路埋め込み性を損なうことなく短時間加工においても優
れた接着性、半田耐熱性を得ることができる。
【0012】上記の性能を得るため接着剤層は以下に示
す組成とするのが好ましい。(A)において使用される
エポキシ樹脂はエポキシ基を分子中に少なくとも2個以
上含むものであれば特に限定されないが、例えばビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキ
シ樹脂,あるいはビフェノ−ル型エポキシ樹脂あるいは
ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、難
燃性付与のために、ハロゲン化エポキシ樹脂、特に臭素
化エポキシ樹脂を用いることが有効である。この際、臭
素化エポキシ樹脂のみでは難燃性の付与はできるものの
接着剤の耐熱性の低下が大きくなるため非臭素化エポキ
シ樹脂との混合系とすることがさらに有効である。臭素
含有量およびエポキシ当量を考慮して2種類以上混合し
て用いても良い。
【0013】本発明の(B)で使用されるカルボキシル
基含有アクリロニトリルブタジエンゴム(以下NBR−
Cと称する)としては、例えばアクリロニトリルとブタ
ジエンを約10/90〜50/50のモル比で共重合さ
せた共重合ゴムの末端基をカルボキシル化したもの、あ
るいはアクリロニトリル、ブタジエンとアクリル酸、マ
レイン酸などのカルボキシル基含有重合性単量体の三元
共重合ゴムなどが挙げられる。アクリロニトリル量は1
0〜50モル%が必要であり、10%未満では硬化物の
耐薬品性が悪くなる。一方、50モル%を越えると通常
の溶剤に溶解しにくくなるので作業性の低下につなが
る。
【0014】カルボキシル基含有量は0.01〜0.1
5ephrが望ましい。ただしephrとはequivalent parts p
er hundred rubberの略でありNBR−C100重量部
あたりのカルボキシル基の当量を意味する。
【0015】0.01ephr未満ではエポキシ樹脂との反
応点が少なく、最終的に得られる硬化物の耐熱性が劣
る。一方、0.15ephrを越えると、塗布の際に接着剤
溶液とした場合の粘度増加および安定性の低下を招く。
さらには0.03〜0.1ephrのものが好適である。
【0016】上記のエポキシ樹脂とNBR−Cとの配合
割合は、エポキシ樹脂が100重量部に対してNBR−
Cが20〜200重量部、好ましくは30〜100重量
部である。20重量部未満では接着性の低下を招く。ま
た、200重量部を越えると半田耐熱性が低下するので
好ましくないさらに接着性、半田耐熱性の良好なものを
得るためエポキシ樹脂中のエポキシ基総数(ne)とN
BR−Cのカルボキシル基数(nc)の比(ne/nc
を考慮することが有効である。具体的にはne/ncを2
〜15とするのが好ましい。より好ましくは5〜10が
良い。
【0017】(C)において使用される硬化剤としては
ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフ
ィド、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ジエチルトリアミンなどのアミン系化合物、2
−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−
4−アルキルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無
水フタル酸、無水トリメリット酸等の有機酸、三フッ化
ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミ
ン錯体、ジシアンジアミド等が挙げられ、これらを単独
または2種以上混合して用いても良い。
【0018】硬化剤としてレゾール型、ノボラック型フ
ェノール樹脂等のフェノール樹脂を用いてもよい。フェ
ノール樹脂としてはたとえばフェノール、クレゾール、
p-t-ブチルフェノール等のアルキル置換フェノール、テ
ルペン、ジシクロペンタジエン等の環状アルキル変性フ
ェノール、ニトロ基、ハロゲン基、アミノ基、シアノ基
等のヘテロ原子を含む官能基を有するもの、ナフタレ
ン、アントラセン等の骨格を有するもの等が挙げられ
る。
【0019】接着性、半田耐熱性の良好なものを得るた
めジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスル
フィド、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジフェニル
スルホン等の芳香族ポリアミンを使用することが好まし
い。芳香族ポリアミンの添加量は0.1〜5重量部が好
ましい。0.1重量部未満では硬化が不十分となり十分
な耐熱性がえられない。また5重量部を越えると室温で
の反応性が増大して好ましくない。
【0020】また長保存寿命、短時間加工性を実現する
ためには、硬化剤としてカチオン重合性硬化剤とアニオ
ン重合性硬化剤の少なくとも1種以上ずつを含有してい
ることが特に望ましい。
【0021】カチオン重合性硬化剤としては、三フッ化
ホウ素トリエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素ピペラジ
ン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、三塩化ホウ素
のアミン錯体、五フッ化リン、五フッ化ヒ素、五フッ化
アンチモン、四フッ化ホウ素アミン塩、ホウフッ化亜
鉛、ホウフッ化スズ等のホウフッ化金属等が挙げられ
る。
【0022】アニオン重合性硬化剤としては、ジシアン
ジアミド(シアノグアニジン)2−アルキルイミダゾー
ル、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−フェニル−4−アルキルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾ−ル等
のイミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ[5,4,
0]ウンデセン、7,1,4−ジアザビシクロ[2,2,
2]オクタン等のDBU系化合物、トリフェニルホスフ
ィン、トリエチルホスフィン等のリン系化合物、ベンジ
ルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノ)フェノ−
ル、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノ−ル
等の芳香族三級アミン類、ジメチルシクロヘキシルアミ
ン等の脂環族三級アミン類等が挙げられる。
【0023】また、硬化剤をマイクロカプセル化するこ
とにより実質的に潜在硬化性を持たせることも可能であ
り、このような例としてはマイクロカプセル化イミダゾ
−ルであるHX−3741、HX−3088(旭化成
(株)製)、マイクロカプセル化ジシアンジアミドであ
るHX−3613(旭化成(株)製)が例示される。
【0024】アニオン重合性硬化剤のみの添加では、室
温においてもNBR−Cのカルボキシル基とエポキシ樹
脂との反応を著しく促進し、室温での保存安定性が不十
分となる。一方カチオン重合性硬化剤のみの添加では高
温での硬化が不十分となり、十分な接着性、耐熱性が得
られない。
【0025】そこでカチオン重合性硬化剤とアニオン重
合性硬化剤を併用することにより、室温で保存安定性に
優れ、高温においては短時間で硬化反応が進行し、短時
間加工で接着性、耐熱性に優れたものが得られる。反応
機構は必ずしも明確ではないが、室温においてはカチオ
ン重合性硬化剤が上記カルボキシル基の反応を適度に阻
害するため保存安定性に優れ、高温においては、アニオ
ン重合性硬化剤の反応性がカチオン重合性硬化剤の効果
を上回るものと考えられる。
【0026】カチオン重合性硬化剤の添加量は0.01
〜5重量部が望ましい。0.01重量部未満では保存安
定性が低下し、5重量部を越えると高温での反応性が不
十分となる。アニオン重合性硬化剤の添加量は0.01
〜5重量部が望ましい。0.01重量部未満では高温で
の反応性が不十分となり、5重量部を越えると室温での
反応性が増大して好ましくない。カチオン重合性硬化剤
としては三フッ化ホウ素アミン錯体が、アニオン重合性
硬化剤としてはジシアンジアミドが特に好適である。な
おカチオン重合性硬化剤、アニオン重合性硬化剤は上記
芳香族ポリアミンと併用した系も好適に使用される。
【0027】上記の必須成分以外に必要に応じて微粒子
状の無機難燃剤を添加できる。微粒子状の無機難燃剤と
しては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カ
ルシウム・アルミネート水和物等の金属水酸化物、酸化
亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化マグ
ネシウム等の金属酸化物が挙げられ、これらを単独また
は2種以上混合して用いても良い。微粒子状の無機難燃
剤平均粒子径は透明性と分散安定性を考慮すると、0.
1〜5.0μmが好ましい。また、添加量はエポキシ樹
脂100重量部に対して、2〜100重量部が適当であ
る。
【0028】以上の成分以外に、接着剤の特性を損なわ
ない範囲で酸化防止剤、イオン捕捉剤などの有機、無機
成分を添加することは何ら制限されるものではない。
【0029】本発明でいう絶縁性プラスチックフィルム
とは、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテル
ケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、等のプラスチックからなる厚さ10〜200μmの
フィルムであり、これらから選ばれる複数のフィルムを
積層して用いても良い。また必要に応じて、加水分解、
コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コー
ティング処理等の表面処理を施す事ができる。
【0030】本発明でいう離型フィルム層とは、接着剤
層の形態を損なうことなく剥離できれば特に限定されな
いが、たとえばシリコーンあるいはフッ素化合物等のコ
ーティング処理を施したポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェ
ニレンスルフィド、等のプラスチックフィルムおよびこ
れらをラミネートした紙、離型性のある樹脂を含浸ある
いはコーティングした紙等が挙げられる。
【0031】上記のようにして得られたカバーレイフィ
ルムは、絶縁性プラスチック層/接着剤層/離型フィル
ム層の構成であるが、接着剤層の両面を離型フィルム層
として接着剤シートの形態としても利用できる。この場
合、絶縁性プラスチック層以外に金属、セラミックス、
あるいは耐溶剤性の問題でコーティング基材に適さない
有機フィルム等も用いることが可能であり、表面の絶縁
性、耐環境性の目的での保護のみならず、放熱、電磁的
シールド、補強、識別等の新たな機能を付与できる利点
がある。
【0032】本発明の接着剤層はフレキシブル印刷回路
基板としても利用できる。フレキシブル印刷回路基板
は、絶縁性フィルムあるいは銅箔の少なくともいずれか
一方に接着剤溶液を塗工乾燥したのち、加熱プレス、ま
たは加熱ロ−ル装置を使用して両者を貼り合わせ、さら
に加熱硬化させることにより製造できる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実
施例の説明に入る前に評価方法について述べる。
【0034】評価方法 (1)評価用サンプル作成方法 カバーレイフィルムを35μmの電解銅箔(日鉱グール
ド・フォイル(株)製、JTC箔)の光沢面に、160
℃、30kg/cm2、30分のプレス条件で積層し、
評価用サンプルを作成した。なおカバーレイフィルムの
接着剤厚みは30μmのものを用いた。 (2)剥離強度 上記(1)の方法で電解銅箔にプレスしたサンプルを用
いて、JIS−C6481に準拠して行った。
【0035】(3)半田耐熱性 JIS−C6481に準拠した方法で行なった。上記
(1)の方法で電解銅箔にプレスした25mm角のサン
プルを、22℃,90%RHの雰囲気下で24時間調湿
した後、すみやかに半田浴上に30秒間浮かべ、膨れお
よび剥がれのない最高温度を測定した。 (4)しみだし量半減期 JPCA−BM02に準拠した方法で行なった。しみだ
し量はカバーレイフィルムに6mmφの穴を開け、上記
(1)の方法で電解銅箔にプレスした後、万能投影機V
−16型(日本光学(株)製)およびリニアスケールA
T−11−FN200型(ミツトヨ(株)製)を用いて
測定した。次に、しみだし量が200μmのカバーレイ
を23℃の室温、及び160℃の熱風オーブン内に放置
し、しみ出し量が初期値の半分になる時間をしみだし量
半減期とした。接着剤シートの場合はカバーレイフィル
ムと同一の構成となるように、片面をポリイミドフィル
ムにラミネートして測定した。
【0036】(5)回路埋め込み性 初期しみだし量が150μmのカバーレイフィルムサン
プルを、23℃で30日間放置後、導体/線間=100
μm/100μmのパターニングがなされた銅張りポリ
イミドフィルム(銅箔厚み35μm)上に、160℃、
30kg/cm 2、30分のプレス条件で積層し、埋め
込み不良による気泡発生の有無を観察した。
【0037】実施例1 水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、H−43)を
トルエン溶液とした後、サンドミル処理して水酸化アル
ミニウム分散液を作成する。この分散液に、NBR−C
(日本ゼオン(株)製、”ニポール”1072 カルボ
キシル基量0.075ephr)、臭素化エポキシ樹脂(油
化シェル(株)製、”エピコート”5050 エポキシ
当量395)、非臭素化エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製、”エピコート”828 エポキシ当量18
9、”エピコート”1001 エポキシ当量475)、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、三フッ化ホウ
素モノエチルアミン錯体、ジシアンジアミドおよび分散
液と等重量のメチルエチルケトンをそれぞれ表1の組成
比となるように加え、30℃で撹拌、混合して接着剤溶
液を作成した。なお本組成でのne/ncは8.0であ
る。
【0038】この接着剤をバーコータで、厚さ25μm
のポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製”カプト
ン”100H)に約30μmの乾燥厚さとなるように塗
布し、150℃で5分間乾燥し、シリコーン離型剤付き
の厚さ25μmのポリエステルフィルムをラミネートし
てカバーレイフィルムを得た。
【0039】実施例2〜4および比較例1〜3 実施例1と同一の方法で、それぞれ表1に示した原料お
よび組成比で調合した接着剤を用いてカバーレイフィル
ムを得た。表1の実施例および比較例から本発明により
得られるカバーレイフィルムは、接着性、半田耐熱性、
回路埋め込み性のいずれの特性について優れている。
【0040】
【表1】
【0041】表中、Ep828は”エピコート”828
(油化シェル(株)製)、Ep1001は”エピコー
ト”1001(油化シェル(株)製)、Ep5050
は”エピコート”5050(油化シェル(株)製)、
4,4’−DDSは4,4’−ジアミノジフェニルスル
ホンを示す。
【0042】実施例5 実施例1と同様にしてバーコータで、シリコーン離型剤
付きの厚さ25μmのポリエステルフィルムに約30μ
mの乾燥厚さとなるように塗布して、150℃で5分間
乾燥した後、もう片面にもシリコーン離型剤付きの厚さ
25μmのポリエステルフィルムをラミネートして、接
着剤シートを得た。本発明の接着剤を用いて接着剤シー
トを得ることができた。
【0043】実施例6 実施例1と同様にしてバーコータで厚さ25μmのポリ
イミドフィルム(東レデュポン(株)製”カプトン”1
00H)に約18μmの乾燥厚さとなるように本発明の
接着剤溶液を塗布して、120℃で10分間乾燥した
後、厚さ35μmの電解銅箔マット面に130℃の熱ロ
−ルを使用してラミネートした。次いで150℃で4時
間加熱硬化してフレキシブル印刷回路基板を得ることが
できた。
【0044】
【発明の効果】本発明により回路埋め込み性を損なうこ
となく、短時間加工においても、接着性、半田耐熱性に
優れた新規カバーレイフィルム、及び接着剤シートなら
びにフレキシブル印刷回路基板を得ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)〜(C)を必須成分として含
    む、熱硬化型の接着剤層を塗布した絶縁性プラスチック
    フィルム層および離型フィルム層の積層体より構成さ
    れ、23℃におけるしみだし量半減期(t23)が20
    日以上、および160℃におけるしみだし量半減期(t
    160)が15分以下であることを特徴とするカバーレ
    イフィルム。 (A)エポキシ樹脂100重量部、(B)カルボキシル
    基含有アクリロニトリルブタジエンゴム20〜200重
    量部、(C)硬化剤 0.01〜50重量部。
  2. 【請求項2】(C)が必須成分としてカチオン重合性硬
    化剤を0.01〜5重量部およびアニオン重合性硬化剤
    を0.01〜5重量部含むことを特徴とする請求項1記
    載のカバーレイフィルム。
  3. 【請求項3】カチオン重合性硬化剤が三フッ化ホウ素ア
    ミン錯体、アニオン重合性硬化剤がジシアンジアミドで
    あることを特徴とする請求項2記載のカバーレイフィル
    ム。
  4. 【請求項4】(C)が必須成分として芳香族ポリアミン
    を0.1〜5重量部含むことを特徴とする請求項1記載
    のカバーレイフィルム。
  5. 【請求項5】(A)のエポキシ基総数(ne)と(B)
    のカルボキシル基数(nc)の比(ne/nc)が2〜1
    5であることを特徴とする請求項1記載のカバーレイフ
    ィルム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の接着剤層の
    両面に離型フィルム層を有する接着剤シート。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれか記載の接着剤層を
    介して絶縁性プラスチックフィルムと銅箔とを接着して
    成るフレキシブル印刷回路基板。
JP8626899A 1998-04-17 1999-03-29 カバ―レイフィルム及び接着剤シ―トならびにフレキシブル印刷回路基板 Pending JP2000004074A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008522391A (ja) * 2004-11-29 2008-06-26 テサ・アクチエンゲゼルシヤフト 電子構成部品及びストリップ形導体を一緒に接着させるための、熱で活性化でき且つカルボキシル化ニトリルゴムに基づく接着ストリップ

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JP2008522391A (ja) * 2004-11-29 2008-06-26 テサ・アクチエンゲゼルシヤフト 電子構成部品及びストリップ形導体を一緒に接着させるための、熱で活性化でき且つカルボキシル化ニトリルゴムに基づく接着ストリップ

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