JP2000003670A - カラー陰極線管における螢光面製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管における螢光面製造方法

Info

Publication number
JP2000003670A
JP2000003670A JP10168490A JP16849098A JP2000003670A JP 2000003670 A JP2000003670 A JP 2000003670A JP 10168490 A JP10168490 A JP 10168490A JP 16849098 A JP16849098 A JP 16849098A JP 2000003670 A JP2000003670 A JP 2000003670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
pigment filter
filter layer
coating film
phosphor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10168490A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Miura
清司 三浦
Tetsuo Suzuki
哲雄 鈴木
Osamu Sasaya
治 笹谷
Hajime Morishita
▲はじめ▼ 森下
Nobuaki Hayashi
伸明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10168490A priority Critical patent/JP2000003670A/ja
Publication of JP2000003670A publication Critical patent/JP2000003670A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定状態の顔料フィルタ層、特に、赤色顔料
フィルタ層4Rを、短い露光時間で、少ない台数の露光
装置を用いて形成でき、製造コストの低減が可能なカラ
ー陰極線管における螢光面製造方法を提供する。 【解決手段】 カラー陰極線管のパネル部フェースプレ
ート1内面にブラックマトリクス2を形成する工程、開
孔部分3に第1色顔料フィルタ層4Gと第2色顔料フィ
ルタ層4Bを形成する工程、第1色顔料フィルタ層4G
と第2色顔料フィルタ層4Bを染色して光透過率を低減
する工程、開孔部分3に第3色顔料フィルタの塗布膜4
TRを形成する工程、第3色顔料フィルタの塗布膜4T
Rを背面露光する工程、現像で露光部分に第3色顔料フ
ィルタ層4Rを形成する工程、第1色顔料フィルタ層4
G、第2色顔料フィルタ層4B、第3色顔料フィルタ層
4R上に同色の螢光体層5G、5B、5Rを形成する工
程を経て螢光面を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
おける螢光面製造方法に係わり、特に、顔料フィルタ層
及び螢光体層形成の際の露光や現像処理の回数を減ら
し、製造工程の簡素化及び製造コストの低減を可能にし
たカラー陰極線管における螢光面製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー陰極線管においては、螢光
面に表示される画像のコントラスト、明るさ、色再現特
性を向上させる手段として、パネル部フェースプレート
と螢光体層との間に螢光体の発光色と同色の顔料フィル
タ層を設けたもの、いわゆる顔料フィルタ付き螢光面を
形成することが知られている。
【0003】この顔料フィルタ付き螢光面は、電子ビー
ムが螢光面に照射されることによって螢光体層が発光
し、この発光が各色の顔料フィルタ層及びパネル部フェ
ースプレートを通してパネル部フェースプレートからカ
ラー陰極線管外に放射される。このとき、各色の顔料フ
ィルタ層は、螢光体層の発光の中の同色の発光を多く透
過させるのに対し、異色の発光を多く吸収減衰させる。
このため、顔料フィルタ層は、カラー陰極線管に加わる
外来光を強く吸収減衰し、螢光面における外来光の反射
が大幅に低減される。その結果、螢光面に表示される画
像の黒の沈みが良好になり、コントラストの向上をもた
らす。また、顔料フィルタ層によって外来光の反射が低
減された分、光透過率の高いパネル部を用いることが可
能になり、螢光面に表示される画像の明るさを大幅に向
上することが可能になる。さらに、螢光体層からの発光
が顔料フィルタ層を透過する際に、螢光体層の発光スペ
クトルのすそに当たる部分の発光が選択的に強く吸収さ
れるため、螢光面に表示される画像の色純度が向上する
ようになる。
【0004】ところで、このような顔料フィルタ付き螢
光面の形成方法としては、例えば特開昭64−7457
号に開示されているような形成方法が知られている。
【0005】特開昭64−7457号に開示された顔料
フィルタ付き螢光面の形成方法は、始めに、第1色の顔
料と光硬化性の感光性材料とを混合した塗布液を準備
し、この塗布液をパネル部フェースプレート内面に塗布
して塗布膜を形成し、この塗布膜をシャドウマスクを介
して露光し、所定の部位を露光硬化させ、現像によって
塗布膜の未露光部分を除去し、ドット状あるいはストラ
イプ状の第1色の顔料フィルタ層を形成する。次に、第
2色について、第1色で行った各工程と同じ各工程を実
行してドット状あるいはストライプ状の第2色の顔料フ
ィルタ層を形成し、次いで、第3色について、第1色ま
たは第2色で行った各工程と同じ各工程を実行してドッ
ト状あるいはストライプ状の第3色の顔料フィルタ層を
形成する。
【0006】その後、第1色の螢光体を含有した螢光体
スラリーを準備し、この螢光体スラリーを顔料フィルタ
層を形成したパネル部フェースプレート内面に塗布して
塗布膜を形成し、この塗布膜を露光マスクを介して露光
し、所定の部位を露光硬化させ、現像によって塗布膜の
未露光部分を除去し、ドット状あるいはストライプ状の
第1色の顔料フィルタ層上にドット状あるいはストライ
プ状の第1色の螢光体層の形成する。次に、第2色につ
いて、第1色で行った各工程と同じ各工程を実行して、
ドット状あるいはストライプ状の第2色の顔料フィルタ
層上にドット状あるいはストライプ状の第2色の螢光体
層を形成し、次いで、第3色について、第1色または第
2色で行った各工程と同じ各工程を実行して、ドット状
あるいはストライプ状の第3色の顔料フィルタ層上にド
ット状あるいはストライプ状の第3色の螢光体層を形成
する。
【0007】続いて、得られた各色の顔料フィルタ層及
び螢光体層に対し、よく知られているように、フィルミ
ング処理等の後処理を実施することにより、パネル部フ
ェースプレート内面に顔料フィルタ付き螢光面が形成さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭64−74
57号に開示の顔料フィルタ付き螢光面の形成方法は、
顔料フィルタ層及び螢光体層を順次形成するために、顔
料フィルタ層の各色及び螢光体層の各色毎に、それぞ
れ、塗布液(スラリー)の塗布による塗布膜の形成工
程、塗布膜に対し露光マスクを用いた露光工程、露光し
た塗布膜の現像工程、現像後の乾燥工程を順次繰り返し
実施する必要があり、全体の工程数が多くなるととも
に、製造工程が複雑になり、その結果、顔料フィルタ付
き螢光面の製造に多くの時間と多大な設備費が必要にな
り、製造コストが高くなるという問題がある。
【0009】また、前記特開昭64−7457号に開示
の顔料フィルタ付き螢光面の形成方法は、カラー陰極線
管に表示される画像に対して、十分なコントラスト、明
るさ、色再現特性を得るために、厚い顔料フィルタ層に
する必要がある。この場合、顔料フィルタを含む塗布液
(スラリー)を厚めに塗布すると、顔料フィルタの塗布
膜の光透過率が低下し、露光時に顔料フィルタの塗布膜
を透過してパネル部フェースプレート内面にまで達する
光成分が少なくなるので、露光後におけるパネル部フェ
ースプレートへの顔料フィルタ層の接着力が低下し、露
光硬化した顔料フィルタ層が現像時に剥離したりして、
安定状態の厚膜の顔料フィルタ層を形成することが難し
いという問題があり、特に、赤色の顔料フィルタ層の場
合、赤色の顔料フィルタの塗布膜は、露光光中に多く含
まれている紫外線の透過率が低いため、安定状態の厚膜
の赤色の顔料フィルタ層を形成することがより難しいと
いう問題がある。
【0010】もっとも、顔料フィルタの塗布膜に対する
露光硬化の度合いを大きくするためには、顔料フィルタ
の塗布膜に対する露光時間を長くすればよいが、露光時
間が長くなると、とりわけ、赤色の顔料フィルタ層の形
成時のように露光時間が非常に長くなると、露光に必要
な露光装置の台数を増やす必要があるため、螢光面を製
造するための設備費が増大したり、製造効率が低下した
りし、その結果、製造コストが高くなるという問題もあ
る。
【0011】本発明は、これらの問題点を解決するもの
で、その目的は、安定した状態の顔料フィルタ層、とり
わけ、赤色の顔料フィルタ層を、短い露光時間により、
少ない露光装置を用いて形成することができ、製造コス
トの低減が可能なカラー陰極線管における螢光面製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のカラー陰極線管における螢光面製造方法
は、始めに、第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィ
ルタ層を既知のこの種の顔料フィルタ層の製造プロセス
と同じプロセスによって形成し、次に、形成した第1色
顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ層を染色色素に
よって染色して光透過率を低減させた後直ちに、また
は、第1色顔料フィルタ層の上側に第1色螢光体層を、
第2色顔料フィルタ層の上側に第2色螢光体層を既知の
この種の螢光体層の製造プロセスと同じプロセスによっ
て形成した後で、第3色顔料フィルタの塗布膜または第
3色顔料フィルタの塗布膜及び第3色螢光体の塗布膜を
塗布し、染色した第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料
フィルタ層等を露光マスクとして用い、第3色顔料フィ
ルタの塗布膜第3色顔料フィルタの塗布膜及び第3色螢
光体の塗布膜を背面露光により、第3色顔料フィルタ層
または第3色の顔料フィルタ層及び第3色螢光体層を形
成するようにした手段を具備している。
【0013】前記手段によれば、少なくとも第3色顔料
フィルタ層の形成時に、染色した第1色顔料フィルタ層
及び第2色顔料フィルタ層を露光マスクとして用い、第
3色顔料フィルタの塗布膜を背面露光するようにしてい
るので、第3色顔料フィルタの塗布膜の厚さに係わりな
く、比較的短い露光時間でパネル部フェースプレート面
に接触している第3色顔料フィルタの塗布膜を十分に露
光硬化させることができ、パネル部フェースプレートと
の接着が堅固な安定状態の第3色顔料フィルタ層を、少
ない台数の露光装置を用いて、低コストで製造すること
が可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態におい
て、カラー陰極線管螢光面の製造方法は、カラー陰極線
管のパネル部フェースプレート内面にブラックマトリク
スを形成する工程と、フェースプレート内面のブラック
マトリクスの開孔部分に第1色顔料フィルタ層及び第2
色顔料フィルタ層を形成する工程と、第1色顔料フィル
タ層及び第2色顔料フィルタ層を染色色素で染色して光
透過率を低減させる工程と、フェースプレート内面のブ
ラックマトリクスの開孔部分に第3色顔料フィルタの塗
布膜を形成する工程と、第3色顔料フィルタの塗布膜を
背面露光してブラックマトリクスの開孔部分の第3色顔
料フィルタの塗布膜を硬化する工程と、現像によってブ
ラックマトリクスの開孔部分に第3色顔料フィルタ層を
形成するとともに、第3色顔料フィルタの塗布膜のブラ
ックマトリクスの開孔部分以外の部分を除去する工程
と、第1色顔料フィルタ層、第2色顔料フィルタ層、第
3色顔料フィルタ層上にそれぞれ同色の螢光体層を形成
する工程を経て螢光面が製造されるものである。
【0015】本発明の第2の実施の形態において、カラ
ー陰極線管螢光面の製造方法は、カラー陰極線管のパネ
ル部フェースプレート内面にブラックマトリクスを形成
する工程と、フェースプレート内面のブラックマトリク
スの開孔部分に第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フ
ィルタ層を形成する工程と、第1色顔料フィルタ層及び
第2色顔料フィルタ層をそれぞれ染色色素で染色して光
透過率を低減する工程と、フェースプレート内面のブラ
ックマトリクスの各開孔部分に第3色顔料フィルタの塗
布膜を、塗布膜上に第3色螢光体の塗布膜を形成する工
程と、第3色の顔料フィルタ塗布膜及び第3色の螢光体
の塗布膜を背面露光してブラックマトリクスの開孔部分
の第3色顔料フィルタの塗布膜及び第3色の螢光体の塗
布膜を硬化する工程と、現像によってブラックマトリク
スの開孔部分に第3色顔料フィルタ層及び第3色螢光体
層を形成するとともに、第3色顔料フィルタの塗布膜及
び第3色螢光体の塗布膜のブラックマトリクスの開孔部
分以外の部分を除去する工程と、第1色顔料フィルタ層
上に第1色螢光体層、第2色顔料フィルタ層上に第2色
螢光体層をそれぞれ形成する工程とを経て螢光面が製造
されるものである。
【0016】本発明の第3の実施の形態において、カラ
ー陰極線管のパネル部フェースプレート内面にブラック
マトリクスを形成する工程と、フェースプレート内面の
ブラックマトリクスの開孔部分に第1色顔料フィルタ層
及び第2色顔料フィルタ層を形成する工程と、第1色顔
料フィルタ層の上側に第1色螢光体層、第2色顔料フィ
ルタ層の上側に第2色螢光体層をそれぞれ形成する工程
と、第1色顔料フィルタ層及び第2色の顔料フィルタ層
をそれぞれ染色色素で染色して光透過率を低減させる工
程と、フェースプレート内面のブラックマトリクスの各
開孔部分に第3色顔料フィルタの塗布膜を、第3色顔料
フィルタの塗布膜上に第3色螢光体の塗布膜をそれぞれ
形成する工程と、第3色顔料フィルタの塗布膜及び第3
色螢光体の塗布膜を背面露光してブラックマトリクスの
開孔部分の第3色顔料フィルタの塗布膜及び第3色螢光
体の塗布膜を硬化する工程と、現像によってブラックマ
トリクスの開孔部分に第3色顔料フィルタ層及び第3色
螢光体層を形成するとともに、第3色顔料フィルタの塗
布膜及び第3色螢光体の塗布膜のブラックマトリクスの
開孔部分以外の部分を除去する工程を経て螢光面が製造
されるものである。
【0017】なお、いずれの実施の形態においても、第
3色の露光は、背面露光を補助するものとして通常の正
面露光を組み合わせて実施してもよい。
【0018】これらの本発明の実施の形態の具体例にお
いて、カラー陰極線管螢光面の製造方法は、第1色及び
第2色をそれぞれ青色及び緑色とし、第3色を赤色とし
ているものである。
【0019】前記それぞれの本発明の実施の形態によれ
ば、第3色顔料フィルタ層または第3色顔料フィルタ層
及び第3色螢光体層を形成する際に、先に第1色顔料フ
ィルタ層及び第2色顔料フィルタ層をそれぞれ形成し、
形成した第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ
層をそれぞれ染色して光透過率を低下させた後直ちに、
または、第1色顔料フィルタ層の上側に第1色螢光体層
を、第2色顔料フィルタ層の上側に第2色螢光体層をそ
れぞれ形成した後、パネル部フェースプレート内面の全
体に第3色顔料フィルタの塗布膜または第3色顔料フィ
ルタの塗布膜及び第3色螢光体の塗布膜を塗布し、染色
した第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ層ま
たは第1色顔料フィルタ層及び第1色螢光体層と第2色
顔料フィルタ層及び第2色螢光体層をそれぞれ露光マス
クとし、第3色顔料フィルタの塗布膜または第3色顔料
フィルタの塗布膜及び第3色螢光体を含んだ塗布膜を背
面露光するようにしているので、第3色顔料フィルタの
塗布膜の厚さの影響を受けずに、比較的短い露光時間
で、第3色顔料フィルタの塗布膜または第3色顔料フィ
ルタの塗布膜及び第3色螢光体の塗布膜を十分に露光硬
化させることが可能になり、その結果、第3色顔料フィ
ルタ層がフェースプレート内面に堅固に接着した安定状
態の第3色顔料フィルタ層を、少ない台数の露光装置を
用いて、安価な製造コストにより形成することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0021】図1(a)乃至(d)は、本発明のカラー
陰極線管における螢光面製造方法の第1実施例の製造工
程を示す部分構成図であって、いずれもパネル部フェー
スプレートの一部の断面を示すものである。
【0022】図1(a)乃至(d)において、1はカラ
ー陰極線管のパネル部フェースプレート、2はパネル部
フェースプレート1の内面に形成されたブラックマトリ
クス(光吸収層)、3はブラックマトリクス2の開孔部
分、4Gは螢光面の緑色(第1色)発光箇所に形成され
る緑色顔料フィルタ層、4Bは螢光面の青色(第2色)
発光箇所に形成される青色顔料フィルタ層、4Rは螢光
面の赤色(第3色)発光箇所に形成される赤色顔料フィ
ルタ層、4TRは赤色顔料フィルタの塗布膜、5Gは緑
色顔料フィルタ層4G上に形成される緑色螢光体層、5
Bは青色顔料フィルタ層4B上に形成される青色螢光体
層、5Rは赤色顔料フィルタ層4R上に形成される赤色
螢光体層、6は露光光線である。
【0023】ここで、図1(a)乃至(d)に図示の部
分構成図を用い、第1実施例の製造工程について説明す
ると、次のとおりである。
【0024】始めに、図1(a)に示されるように、カ
ラー陰極線管のパネル部フェースプレート1の内面に、
既知の手段を用いてブラックマトリクス(光吸収層)2
を形成する。その後、形成したブラックマトリクス2に
おける緑色発光箇所に該当する開孔部分3に、既知の手
段を用いて緑色顔料フィルタ層4Gを形成し、引き続い
て、形成したブラックマトリクス2における青色発光箇
所に該当する開孔部分3に、既知の手段を用いて青色顔
料フィルタ層4Bを形成する。この場合、ブラックマト
リクス2、緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ
層4Bの形成における既知の手段の代表的な一例として
は、それぞれ、塗布液(スラリー)の塗布による塗布膜
の形成、露光マスクを用いた塗布膜の露光硬化、露光し
た塗布膜の現像による未露光部分の除去、残留した露光
部分の乾燥等からなる手段を用いる。
【0025】そして、得られた緑色顔料フィルタ層4G
及び青色顔料フィルタ層4Bを染料を用いて染色する。
この場合、染色は、赤色染料を1重量%含有した水溶液
をパネル部フェースプレート1の内面に注入し、緑色顔
料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4Bを約15
秒間この水溶液に浸漬処理させ、その後にこの水溶液を
排出し、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ
層4Bを水洗いし、染色が行われる。このような染色を
行うことにより、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料
フィルタ層4Bは、その光透過率が低下し、染色を行う
前に比べ、波長550nm付近の光透過率が約1/4程
度になる。
【0026】次に、図1(b)に示されるように、パネ
ル部フェースプレート1の内面全体に、赤色顔料フィル
タ粒子を含有する赤色顔料スラリーを塗布し、赤色顔料
フィルタの塗布膜4TRを形成する。この場合、赤色顔
料スラリーとしては、赤色顔料(酸化第2鉄)1.5重
量%、ポリビニルアルコール1.5重量%、重クロム酸
アルカリ塩0.1重量%、増感色素0.02重量%、残
部が純水からなる組成のものが用いられる。
【0027】その後、形成された赤色顔料フィルタの塗
布膜4TRに対して、染色した緑色顔料フィルタ層4G
及び青色顔料フィルタ層4Bやブラックマトリクス2を
露光マスクとして、パネル部フェースプレート1の外面
から60秒間にわたって照度5w/m2 の水銀灯の光に
よる背面露光6を行い、ブラックマトリクス2における
赤色発光箇所に該当する開孔部分3の赤色顔料フィルタ
の塗布膜4TRを露光硬化させる。
【0028】次いで、図1(c)に示されるように、現
像によって赤色顔料フィルタの塗布膜4TRの未露光部
分を除去し、ブラックマトリクス2における赤色発光箇
所に該当する開孔部分3に赤色顔料フィルタ層4Rを形
成する。
【0029】続いて、図1(d)に示されるように、緑
色顔料フィルタ層4Gの上に既知の手段を用いて緑色螢
光体層5Gを、青色顔料フィルタ層4Bの上に既知の手
段を用いて青色螢光体層5Bを、赤色顔料フィルタ層4
Rの上に既知の手段を用いて赤色螢光体層5Rをそれぞ
れ形成する。
【0030】この後、既知の螢光面の製造方法と同様
に、緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4
B、赤色顔料フィルタ層4R及び緑色螢光体層5G、青
色螢光体層5B、赤色螢光体層5Rを形成したパネル部
フェースプレート1の内面に有機被膜を形成し、その有
機被膜上にアルミニウム蒸着層を形成して、パネル部フ
ェースプレート1の内面に螢光面が形成される。
【0031】この場合、緑色螢光体層5G、青色螢光体
層5B、赤色螢光体層5Rの形成における既知の手段の
代表的な一例としては、それぞれ、対応する色の螢光体
粒子を含有した塗布液(スラリー)の塗布による螢光体
塗布膜(図示なし)の形成、露光マスクを用いた螢光体
塗布膜の露光硬化、露光した螢光体塗布膜の現像による
未露光部分の除去、残留した露光部分の乾燥等からなる
手段を用いる。
【0032】このようにして製造された第1実施例の螢
光面は、赤色顔料フィルタ層4Rの形成時に、先に形成
し、かつ、着色した緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔
料フィルタ層4Bを露光マスクとして、赤色顔料フィル
タの塗布膜4TRを背面露光するようにしたので、赤色
顔料フィルタの塗布膜4TRの厚さに係わりなく、比較
的短い露光時間によって、この赤色顔料フィルタの塗布
膜4TRを十分に露光硬化させることができ、パネル部
フェースプレート1の内面に堅固に装着した安定状態の
赤色顔料フィルタ層4Rを、少ない台数の露光装置を用
いて、低コストによる製造を可能にする。
【0033】なお、第1実施例において、緑色顔料フィ
ルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4Bを染色した色素
は、カラー陰極線管の製造工程におけるベーキング工程
時に、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ層
4Bに加わる高熱によって燃え尽き消滅するので、完成
された螢光面においては、緑色顔料フィルタ層4G及び
青色顔料フィルタ層4Bを染色した色素の影響が全く現
われることはない。
【0034】次に、図2(a)乃至(f)は、本発明に
係わるカラー陰極線管における螢光面製造方法の第2実
施例を示すもので、螢光面の一部の断面構成図を示すも
のである。
【0035】図2において、5TRは赤色螢光体粒子を
含有した赤色螢光体塗布膜であり、その他に、図1に示
された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付
けている。
【0036】第2実施例と前記第1実施例との構成の違
いは、第1実施例の構成が背面露光6によって赤色顔料
フィルタ層4Rだけを形成しているのに対し、第2実施
例の構成が同じ背面露光6によって赤色顔料フィルタ層
4Rと赤色螢光体層5Rを併せて形成している点だけで
あって、その他に、第2実施例と第1実施例との間に構
成上の違いはない。
【0037】以下、図2(a)乃至(f)に図示の部分
構成図を用い、第2実施例の製造工程について説明す
る。
【0038】始めに、図2(a)に示されるように、カ
ラー陰極線管のパネル部フェースプレート1の内面に、
既知の手段を用いてブラックマトリクス(光吸収層)2
を形成する。その後、形成したブラックマトリクス2に
おける緑色発光箇所に該当する開孔部分3に、既知の手
段を用いて緑色顔料フィルタ層4Gを形成し、引き続い
て、形成したブラックマトリクス2における青色発光箇
所に該当する開孔部分3に、既知の手段を用いて青色顔
料フィルタ層4Bを形成する。
【0039】そして、得られた緑色顔料フィルタ層4G
及び青色顔料フィルタ層4Bを染料を用いて染色する。
この場合、染色は、黒色染料を1重量%含有した水溶液
をパネル部フェースプレート1の内面に注入し、緑色顔
料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4Bを約30
秒間この水溶液に浸漬処理させ、その後にこの水溶液を
排出し、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ
層4Bを水洗いし、染色が行われる。このような染色を
行うことにより、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料
フィルタ層4Bは、その光透過率が低下し、染色を行う
前に比べ、光透過率が約1/5程度に減少した。
【0040】次に、図2(b)に示されるように、パネ
ル部フェースプレート1の内面全体に、赤色顔料フィル
タ粒子を含有する赤色顔料スラリーを塗布し、赤色顔料
フィルタの塗布膜4TRを形成する。この場合、赤色顔
料スラリーとしては、赤色顔料(酸化第2鉄)1.5重
量%、ポリビニルアルコール2.0重量%、重クロム酸
アルカリ塩0.15重量%、増感色素0.02重量%、
残部が純水からなる組成のものが用いられる。
【0041】次いで、図2(c)に示されるように、形
成した赤色顔料フィルタの塗布膜4TR上の全面にわた
り赤色螢光体粒子を含有する赤色螢光体スラリーを塗布
し、赤色螢光体の塗布膜5TRをを形成する。この場
合、赤色螢光体スラリーとしては、赤色螢光体粒子25
重量%、ポリビニルアルコール2.0重量%、重クロム
酸アルカリ塩0.15重量%、界面活性剤0.005重
量%、残部が純水からなる組成のものが用いられる。
【0042】続いて、図2(d)に示されるように、形
成された赤色顔料フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢光
体の塗布膜5TRに対して、染色した緑色顔料フィルタ
層4G及び青色顔料フィルタ層4Bやブラックマトリク
ス2を露光マスクとして、パネル部フェースプレート1
の外面から100秒間にわたって照度5w/m2 の水銀
灯の光による背面露光6を行い、ブラックマトリクス2
における赤色発光箇所に該当する開孔部分3の赤色顔料
フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢光体の塗布膜5TR
を露光硬化させる。
【0043】次に、図2(e)に示されるように、現像
によって赤色顔料フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢光
体の塗布膜5TRのブラックマトリクスの開口部分以外
の部分を除去し、ブラックマトリクス2における赤色発
光箇所に該当する開孔部分3に、赤色顔料フィルタ層4
Rとその上に重なり合った赤色螢光体層5Rとを形成す
る。
【0044】次いで、図2(f)に示されるように、緑
色顔料フィルタ層4Gの上に既知の手段を用いて緑色螢
光体層5Gを、青色顔料フィルタ層4Bの上に既知の手
段を用いて青色螢光体層5Bをそれぞれ形成する。
【0045】この後、既知の螢光面の製造方法と同様
に、緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4
B、赤色顔料フィルタ層4R及び緑色螢光体層5G、青
色螢光体層5B、赤色螢光体層5Rを形成したパネル部
フェースプレート1の内面に有機被膜を形成し、その有
機被膜上にアルミニウム蒸着層を形成して、パネル部フ
ェースプレート1の内面に螢光面が形成される。
【0046】このようにして製造された第2実施例の螢
光面は、赤色顔料フィルタ層4R及び赤色螢光体層5R
の形成時に、先に形成し、かつ、着色した緑色顔料フィ
ルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4Bを露光マスクと
して、下側の赤色顔料フィルタの塗布膜4TRと上側の
赤色螢光体の塗布膜5TRからなる2重構造の各塗布膜
4TR、5TRを背面露光するようにしたので、赤色顔
料フィルタの塗布膜4TRの厚さに係わりなく、以前の
露光時間に比べて短い露光時間によって、赤色顔料フィ
ルタの塗布膜4TRだけでなく、赤色螢光体の塗布膜5
TRも十分に露光硬化させることができ、パネル部フェ
ースプレート1の内面に堅固に装着した安定状態の赤色
顔料フィルタ層4Rが得られるとともに、既知の螢光面
製造過程に比べて、露光及び現像の処理回数を減らすこ
とが可能になり、その結果、少ない台数の露光装置を用
いて、低コストによる螢光面の製造が可能になる。
【0047】なお、第2実施例においても、緑色顔料フ
ィルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4Bを染色した色
素は、カラー陰極線管の製造工程におけるベーキング工
程時に、緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ
層4Bに加わる高熱によって燃え尽き消滅するので、完
成された螢光面において、緑色顔料フィルタ層4G及び
青色顔料フィルタ層4Bを染色した色素の影響が全く現
われることはない。
【0048】次いで、図3(a)乃至(d)は、本発明
に係わるカラー陰極線管における螢光面製造方法の第3
実施例を示すもので、螢光面の一部の断面構成図を示す
ものである。
【0049】図3(a)乃至(d)において、図2
(a)乃至(f)に示された構成要素と同じ構成要素に
ついては同じ符号を付けている。
【0050】第3実施例と前記第2実施例との構成の違
いは、赤色顔料フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢光体
の塗布膜5TRの形成に先立って、第2実施例の構成が
それぞれ染色した色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フ
ィルタ層4Bだけを形成しているのに対し、第3実施例
の構成がそれぞれ染色した緑色顔料フィルタ層4G及び
青色顔料フィルタ層4Bとともに、緑色顔料フィルタ層
4G上に緑色螢光体層5G及び青色顔料フィルタ層4B
上に青色螢光体層5Bを形成している点だけであって、
その他に、第3実施例と第2実施例との間に構成上の違
いはない。
【0051】ここで、図3(a)乃至(d)に図示の部
分構成図を用い、第3実施例の製造工程について説明す
る。
【0052】まず、図3(a)に示されるように、カラ
ー陰極線管のパネル部フェースプレート1の内面に、既
知の手段を用いてブラックマトリクス(光吸収層)2を
形成する。その後、形成したブラックマトリクス2にお
ける緑色発光箇所に該当する開孔部分3に、既知の手段
を用いて緑色顔料フィルタ層4Gを形成し、引き続い
て、形成したブラックマトリクス2における青色発光箇
所に該当する開孔部分3に、既知の手段を用いて青色顔
料フィルタ層4Bを形成する。さらに、既知の手段を用
いて緑色螢光体層5G及び青色螢光体層5Bを形成す
る。
【0053】そして、得られた緑色顔料フィルタ層4G
や緑色螢光体層5G及び青色顔料フィルタ層4Bや青色
螢光体層5Bをそれぞれ染料を用いて染色する。この場
合、染色は、赤色染料及び黒色染料を1対1で混合した
混合染料を0.5重量%含有した水溶液をパネル部フェ
ースプレート1の内面に注入し、緑色顔料フィルタ層4
G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層5G、青色
螢光体層5Bを約30秒間この水溶液に浸漬処理させ、
その後にこの水溶液を排出し、緑色顔料フィルタ層4
G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層5G、青色
螢光体層5Bを水洗いし、染色が行われる。このような
染色を行うことにより、緑色顔料フィルタ層4G、青色
顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層5G、青色螢光体層
5Bは、その光透過率が低下し、染色を行う前に比べ、
光透過率が約1/4程度になる。
【0054】次に、図3(b)に示されるように、パネ
ル部フェースプレート1の内面全体に、赤色顔料フィル
タ粒子を含有する赤色顔料スラリーを塗布し、赤色顔料
フィルタの塗布膜4TRを形成する。この場合、赤色顔
料スラリーとしては、赤色顔料(酸化第2鉄)1.5重
量%、ポリビニルアルコール2.0重量%、重クロム酸
アルカリ塩0.15重量%、増感色素0.02重量%、
残部が純水からなる組成のものが用いられる。
【0055】その後、形成した赤色顔料フィルタの塗布
膜4TR上の全面に赤色螢光体粒子を含有した赤色螢光
体スラリーを塗布し、赤色螢光体の塗布膜5TRを形成
する。この場合、赤色螢光体スラリーとしては、赤色螢
光体粒子25重量%、ポリビニルアルコール2.0重量
%、重クロム酸塩0.15重量%、界面活性剤0.00
5重量%、残部が純水からなる組成のものが用いられ
る。
【0056】次いで、図3(c)に示されるように、赤
色顔料フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢光体の塗布膜
5TRに対して、染色した緑色顔料フィルタ層4G、青
色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層5G、青色螢光体
層5Bやブラックマトリクス2を露光マスクとして、パ
ネル部フェースプレート1の外面から80秒間にわたっ
て照度5w/m2 の水銀灯の光による背面露光6を行
い、ブラックマトリクス2における赤色発光箇所に該当
する開孔部分3の赤色顔料フィルタの塗布膜4TR及び
赤色螢光体の塗布膜5TRを露光硬化させる。
【0057】続いて、図3(d)に示されるように、現
像によって赤色顔料フィルタの塗布膜4TR及び赤色螢
光体の塗布膜5TRの未露光部分を除去し、ブラックマ
トリクス2における赤色発光箇所に該当する開孔部分3
に重なり合った赤色顔料フィルタ層4R及び赤色螢光体
層5Rを形成する。
【0058】この後、既知の螢光面の製造方法と同様
に、緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4
B、赤色顔料フィルタ層4R及び緑色螢光体層5G、青
色螢光体層5B、赤色螢光体層5Rを形成したパネル部
フェースプレート1の内面に有機被膜を形成し、その有
機被膜上にアルミニウム蒸着層を形成して、パネル部フ
ェースプレート1の内面に螢光面が形成される。
【0059】このようにして製造された第3実施例の螢
光面は、第2実施例と同様に、赤色顔料フィルタ層4R
及び赤色螢光体層5Rの形成時に、先に形成し、かつ、
着色した緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層
4B、緑色螢光体層5G、青色螢光体層5Bを露光マス
クとして、下側の赤色顔料フィルタの塗布膜4TRと上
側の赤色螢光体の塗布膜5TRからなる2重構造の各塗
布膜4TR、5TRを背面露光するようにしたので、赤
色顔料フィルタの塗布膜4TRの厚さに係わりなく、以
前の露光時間に比べて短い露光時間によって、赤色顔料
フィルタの塗布膜4TRだけでなく、赤色螢光体の塗布
膜5TRも十分に露光硬化させることができ、パネル部
フェースプレート1の内面に堅固に装着した安定状態の
赤色顔料フィルタ層4Rが得られるとともに、既知の螢
光面製造過程に比べて、露光及び現像の処理回数を減ら
すことが可能になり、その結果、少ない台数の露光装置
を用いて、低コストによる螢光面の製造が可能になる。
【0060】なお、第3実施例においても、緑色顔料フ
ィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層
5G、青色螢光体層5Bを染色した色素は、カラー陰極
線管の製造工程におけるベーキング工程時に、緑色顔料
フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体
層5G、青色螢光体層5Bに加わる高熱によって燃え尽
き消滅するので、完成された螢光面において、緑色顔料
フィルタ層4G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体
層5G、青色螢光体層5Bを染色した色素の影響が全く
現われることはない。
【0061】前記実施例においては、緑色顔料フィルタ
層4G、青色顔料フィルタ層4B、緑色螢光体層5G、
青色螢光体層5Bをそれぞれ色素によって染色した例を
挙げて説明したが、本発明において色素によって染色す
る層は前記緑色顔料フィルタ層4G、青色顔料フィルタ
層4B、緑色螢光体層5G、青色螢光体層5Bである場
合に限られるものでなく、緑色顔料フィルタ層4G及び
青色顔料フィルタ層4Bだけを色素によって染色するよ
うにしてもよい。
【0062】また、前記実施例においては、最初に緑色
顔料フィルタ層4Gを形成し、その後に青色顔料フィル
タ層4Bを形成する例を挙げて説明したが、本発明にお
ける緑色顔料フィルタ層4G及び青色顔料フィルタ層4
Bの製造順序は前記例に限られるものでなく、先に青色
顔料フィルタ層4Bを形成し、その後で緑色顔料フィル
タ層4Gを形成するようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第3色
顔料フィルタ層または第3色顔料フィルタ層及び第3色
螢光体層を形成する際に、先に形成した第1色顔料フィ
ルタ層及び第2色顔料フィルタ層をそれぞれ染色して光
透過率を低下させ、その後に染色した第1色顔料フィル
タ層及び第2色顔料フィルタ層をそれぞれ露光マスクと
して用い、第3色顔料フィルタの塗布膜または第3色顔
料フィルタの塗布膜及び第3色螢光体の塗布膜を背面露
光するようにし、第3色顔料フィルタ層または第3色顔
料フィルタ層及び第3色螢光体層を形成しているので、
第3色顔料フィルタの塗布膜の厚さの影響を受けること
なく、既知のこの種の第3色顔料フィルタの塗布膜に対
する露光時間に比べ、比較的短い露光時間で、第3色顔
料フィルタの塗布膜または第3色顔料フィルタの塗布膜
及び第3色螢光体の塗布膜を十分に露光硬化させること
が可能になり、その結果、第3色顔料フィルタ層とパネ
ル部フェースプレート内面との接触が堅固な安定状態の
第3色顔料フィルタ層を、少ない台数の露光装置を用い
て、安価な製造コストにより形成できるという効果があ
る。
【0064】また、本発明によれば、第3色顔料フィル
タの塗布膜及び第3色螢光体の塗布膜を重ね合わせて塗
布し、それらの塗布膜の同時背面露光によって第3色顔
料フィルタ層及び第3色螢光体層を同時に形成すること
により、以前のこの種の処理工程に比べ、露光工程及び
現像工程等を1回づつ少なくすることができ、処理工程
の簡素化が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー陰極線管における螢光面製造方
法の第1実施例の製造工程を示す部分構成図である。
【図2】本発明のカラー陰極線管における螢光面製造方
法の第2実施例の製造工程を示す部分構成図である。
【図3】本発明のカラー陰極線管における螢光面製造方
法の第3実施例の製造工程を示す部分構成図である。
【符号の説明】
1 パネル部フェースプレート 2 ブラックマトリクス(光吸収層) 3 開孔部分 4G 緑色顔料フィルタ層 4B 青色顔料フィルタ層 4R 赤色顔料フィルタ層 4TR 赤色顔料フィルタの塗布膜 5G 緑色螢光体層 5B 青色螢光体層 5R 赤色螢光体層 5TR 赤色螢光体の塗布膜 6 露光光線
フロントページの続き (72)発明者 笹谷 治 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 森下 ▲はじめ▼ 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 林 伸明 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 Fターム(参考) 5C028 GG16 HH01 HH14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー陰極線管のパネル部フェースプレ
    ート内面にブラックマトリクスを形成する工程と、前記
    フェースプレート内面の前記ブラックマトリクスの開孔
    部分に第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ層
    を形成する工程と、前記第1色顔料フィルタ層及び前記
    第2色顔料フィルタ層を染色色素で染色して光透過率を
    低減させる工程と、前記フェースプレート内面の前記ブ
    ラックマトリクスの開孔部分に第3色顔料フィルタの塗
    布膜を形成する工程と、前記第3色顔料フィルタの塗布
    膜を背面露光して前記ブラックマトリクスの開孔部分の
    第3色顔料フィルタを硬化する工程と、現像によって前
    記ブラックマトリクスの開孔部分に前記第3色顔料フィ
    ルタ層を形成するとともに、前記第3色顔料フィルタの
    塗布膜の前記ブラックマトリクスの開孔部分以外の部分
    を除去する工程と、前記第1色顔料フィルタ層、前記第
    2色顔料フィルタ層、前記第3色顔料フィルタ層上にそ
    れぞれ同色の螢光体層を形成する工程を経て螢光面が製
    造されることを特徴とするカラー陰極線管における螢光
    面製造方法。
  2. 【請求項2】 カラー陰極線管のパネル部フェースプレ
    ート内面にブラックマトリクスを形成する工程と、前記
    フェースプレート内面の前記ブラックマトリクスの開孔
    部分に第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ層
    を形成する工程と、前記第1色顔料フィルタ層及び前記
    第2色顔料フィルタ層をそれぞれ染色色素で染色して光
    透過率を低減する工程と、前記フェースプレート内面の
    前記ブラックマトリクスの各開孔部分に第3色顔料フィ
    ルタの塗布膜を、前記塗布膜上に第3色螢光体の塗布膜
    を形成する工程と、前記第3色の顔料フィルタ塗布膜及
    び前記第3色の螢光体の塗布膜を背面露光して前記ブラ
    ックマトリクスの開孔部分の前記第3色顔料フィルタの
    塗布膜及び前記第3色の螢光体の塗布膜を硬化する工程
    と、現像によって前記ブラックマトリクスの開孔部分に
    前記第3色顔料フィルタ層及び前記第3色螢光体層を形
    成するとともに、前記第3色顔料フィルタの塗布膜及び
    前記第3色螢光体の塗布膜の前記ブラックマトリクスの
    開孔部分以外の部分を除去する工程と、前記第1色顔料
    フィルタ層上に第1色螢光体層、前記第2色顔料フィル
    タ層上に第2色螢光体層をそれぞれ形成する工程とを経
    て螢光面が製造されることを特徴とするカラー陰極線管
    における螢光面製造方法。
  3. 【請求項3】 カラー陰極線管のパネル部フェースプレ
    ート内面にブラックマトリクスを形成する工程と、前記
    フェースプレート内面の前記ブラックマトリクスの開孔
    部分に第1色顔料フィルタ層及び第2色顔料フィルタ層
    を形成する工程と、前記第1色顔料フィルタ層及び前記
    第2色の顔料フィルタ層をそれぞれ染色色素で染色して
    光透過率を低減させる工程と、前記第1色顔料フィルタ
    層の上側に第1色螢光体層、前記第2色顔料フィルタ層
    の上側に第2色螢光体層をそれぞれ形成する工程と、前
    記フェースプレート内面の前記ブラックマトリクスの各
    開孔部分に第3色顔料フィルタの塗布膜を、前記第3色
    顔料フィルタの塗布膜上に第3色螢光体の塗布膜をそれ
    ぞれ形成する工程と、前記第3色顔料フィルタの塗布膜
    及び前記第3色螢光体の塗布膜を背面露光して前記ブラ
    ックマトリクスの開孔部分の前記第3色顔料フィルタの
    塗布膜及び前記第3色螢光体の塗布膜を硬化する工程
    と、現像によって前記ブラックマトリクスの開孔部分に
    前記第3色顔料フィルタ層及び前記第3色螢光体層を形
    成するとともに、前記第3色顔料フィルタの塗布膜及び
    前記第3色螢光体の塗布膜の前記ブラックマトリクスの
    開孔部分以外の部分を除去する工程を経て螢光面が製造
    されることを特徴とするカラー陰極線管における螢光面
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1色及び第2色はそれぞれ青色及
    び緑色であり、前記第3色は赤色であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のカラー陰極線管に
    おける螢光面製造方法。
JP10168490A 1998-06-16 1998-06-16 カラー陰極線管における螢光面製造方法 Pending JP2000003670A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10168490A JP2000003670A (ja) 1998-06-16 1998-06-16 カラー陰極線管における螢光面製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10168490A JP2000003670A (ja) 1998-06-16 1998-06-16 カラー陰極線管における螢光面製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000003670A true JP2000003670A (ja) 2000-01-07

Family

ID=15869065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10168490A Pending JP2000003670A (ja) 1998-06-16 1998-06-16 カラー陰極線管における螢光面製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000003670A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5847811B2 (ja) ケイコウメンノ セイゾウホウホウ
JPH05275006A (ja) 陰極線管及びその蛍光面の形成方法
JP2001043796A (ja) 感熱性転写フィルム及びその使用方法
JP2790214B2 (ja) カラー陰極線管の蛍光膜
JP2000003670A (ja) カラー陰極線管における螢光面製造方法
KR100197579B1 (ko) 이중층 형광막 및 그의 제조방법
US4572880A (en) Method of manufacturing fluorescent screens
JPH08236019A (ja) カラー陰極線管の製造方法
JPH05275008A (ja) 赤色フィルタの形成方法、並びに陰極線管の蛍光面用の赤色フィルタの形成方法、並びに陰極線管の蛍光面用の3色フィルタの形成方法
JP2793168B2 (ja) カラー陰極線管の蛍光膜の製造方法
JPS60119055A (ja) カラ−陰極線管の製法
JP2638367B2 (ja) ブラウン管の蛍光膜の形成方法
JP3637161B2 (ja) カラー陰極線管
KR100186560B1 (ko) 칼라브라운관의 형광면 형성방법
KR940007644B1 (ko) 칼라브라운관의 노광방법
KR890003209B1 (ko) 칼라 브라운관의 형광면 제조방법
KR100523021B1 (ko) 칼라음극선관의 형광막 구조와 형성방법
JPH09288972A (ja) カラー陰極線管螢光面の製造方法
JPS6031060B2 (ja) カラ−受像管螢光面の製造方法
KR100277635B1 (ko) 음극선관용 형광막의 제조방법 및 그 방법에 따라 제조된 형광막이 형성된 페이스 플레이트를 구비하고 있는 음극선관
KR100258916B1 (ko) 칼라음극선관과 그 형광막 형성방법
JPS6057341A (ja) けい光面形成方法
JPH10199441A (ja) 陰極線管
JPH11204056A (ja) カラー陰極線管およびその製造方法
JPH10337903A (ja) 蛍光プリンタヘッド及び蛍光プリンタヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees