JP2000002611A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JP2000002611A
JP2000002611A JP10165720A JP16572098A JP2000002611A JP 2000002611 A JP2000002611 A JP 2000002611A JP 10165720 A JP10165720 A JP 10165720A JP 16572098 A JP16572098 A JP 16572098A JP 2000002611 A JP2000002611 A JP 2000002611A
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electrode
substrate
pressure sensor
width
sensor
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Akito Kurosaka
昭人 黒坂
Satoru Nakao
知 中尾
Takanao Suzuki
孝直 鈴木
Masahiro Sato
昌啓 佐藤
Hitoshi Nishimura
仁 西村
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/0041Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms
    • G01L9/0072Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using variations in capacitance
    • G01L9/0073Transmitting or indicating the displacement of flexible diaphragms using variations in capacitance using a semiconductive diaphragm

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ外部から基準圧力室へのリークを極力
防止し、リーク起因不良を従来に比べて低減し得る構造
を持つ静電容量型圧力センサを提供する。 【解決手段】 圧力センサの一方の基板を構成するガラ
ス基板4上面に金属薄膜からなる電極9が形成され、基
板上面端部には外部電極11が形成されている。そし
て、シリコン基板と接合される領域に、電極9から外部
電極11に延びるフィードスルー部12が形成され、フ
ィードスルー部12と直交する方向に3本のリークガス
遮断用の棘状膜16が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定すべき圧力変
化を静電容量の変化で検出する絶対圧型半導体圧力セン
サに係わるもので、特にその電極部構造の改善に関する
ものであり、絶対圧型圧力センサに必要不可欠な基準圧
力室の耐リーク性を向上せしめたものである。
【0002】
【従来の技術】絶対圧を測定する半導体圧力センサにお
いては、例えば図4に示すように、ダイアフラム1とシ
リコンウォール2を有するシリコン基板3と、このシリ
コン基板3のシリコンウォール2の部分で接合される他
方の基板4との間に形成される基準圧力室5のシール性
は非常に重要である。なぜならば、半導体圧力センサの
場合、そのダイアフラムの変形は、外部からの印加圧力
と基準圧力室内との間に生じる圧力差に依存しているか
らである。したがって、外部から基準圧力室へのリーク
が生じていた場合、基準圧力室内の圧力が徐々に変動し
ていくため、外部から印加される圧力が一定であって
も、センサが出力する圧力値は経時変化することにな
る。そして、その変化はリーク速度に依存する。
【0003】図4に示すように、ダイアフラム1に抵抗
体6を形成し、この抵抗体6の抵抗値の変化に基づいて
被測定媒体の圧力を検出する半導体圧力センサ(以後、
ピエゾ抵抗型圧力センサという)の場合、一般に、気密
封止(Hermetic Seal )された基準圧力室5は得易く、
そのリークレートも小さい。なぜならば、前記抵抗値の
変化を検出するための検出回路7をシリコン基板3の表
面に形成すればよく、基準圧力室5と全く係わることな
く形成することが可能なためである。つまり、通常、ピ
エゾ抵抗型圧力センサにおいては、基準圧力室内から電
極等を外部に取り出す部分を有しないため、陽極接合な
どの汎用の技術を適用することにより、基準圧力室は高
い気密性で封止される。
【0004】一方、静電容量型圧力センサの場合、圧力
に応じてたわむダイアフラムと対向する基板との静電容
量の変化に基づいて被測定媒体の圧力を検知する方式で
あるため、代表的な構造を図5に示すように、ダイアフ
ラム1側とそれに対向する基板4側のそれぞれに電極
8、9を設ける必要がある。また、通常、上記電極8、
9の一方(図5においては基板側電極9)が絶縁膜10
で覆われた構造となる。
【0005】一般に、半導体圧力センサにおいて、ダイ
アフラムはシリコン基板が出発原料である。したがっ
て、ダイアフラム側においては、シリコン基板中にボロ
ンやリンを高濃度にドープして高い導電性を付与するこ
とにより静電容量検知用の電極を形成するという技術が
多用される。また、このドーピング技術を利用すると、
基準圧力室内の電極と外部電極とを連絡するリード部は
容易に得られる。また一般に、図5においてダイアフラ
ム1と対向する側の基板4にはガラス基板が多用され
る。なぜならば、ガラス基板は陽極接合技術によりシリ
コン基板と低コストで気密封止することが可能だからで
ある。ところが、このガラス基板には上記ドーピング技
術を適用することができないため、ガラス基板4側の電
極9には従来から金属薄膜が用いられてきた。
【0006】そこで、静電容量の変化を検知するために
は、基準圧力室5内に位置するガラス基板4側の電極9
を外部電極へリードする必要がある。(以後、このリー
ド部をフィードスルー部という) フィードスルー部は、電極9と同時に形成すればその形
成コストは最も低くなる。したがって、フィードスルー
部の金属膜は電極9と同じ材料からなり、かつ、同じ厚
さであるのが普通である。また、このフィードスルー部
は圧力センサ全体の寄生容量を低減するためにそのパタ
ーン幅ができるだけ狭い方が良いが、逆に、その電気抵
抗を小さくするためにはパターン幅はできるだけ広い方
が良い。したがって、フィードスルー部の幅は寄生容量
と電気抵抗、両者のかね合いで決まる。
【0007】上記フィードスルー部と外部電極が形成さ
れた構造を図6〜図8に示す。図6は半導体圧力センサ
全体の縦断面図、図7はガラス基板側の電極を示す平面
図、図7はシリコン基板側の電極を示す平面図、であ
る。これらの図において、符号9はガラス基板側電極、
11はガラス基板側外部電極、12はガラス基板側電極
9と外部電極11とを接続するフィードスルー部、8は
シリコン基板側電極、13はシリコン基板側外部電極、
14はシリコン基板側電極8と外部電極13とを接続す
るリード部、である。
【0008】上記図6〜図8で示した構造では、シリコ
ン基板3とガラス基板4を陽極接合する際に、図9に示
すように、フィードスルー部12によって生じる段差を
反映して絶縁膜10にも段差が生じ、その結果、絶縁膜
10の段差とシリコン基板3との間に間隙15ができ、
その間隙15がセンサ外部と基準圧力室5との間のリー
クパスとなってしまう。そこで、このリークパスを除く
手段として、Wen.H.Koの米国特許(U.S.Patent:No.5,52
8,452) ではフィードスルー部の金属膜厚を0.1〜
0.3μmに限定することを提案している。フィードス
ルー部をこの厚さとすることで、基準圧力室へのリーク
は生じなくなると述べている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、基準圧力室
のリークレートが1×10-13atm・cc/sec 以下といった
極めてリークレートの低いセンサを製造する場合、たと
えフィードスルー部の金属膜厚を0.1μmとしたとし
ても、図6〜図8に示した従来のセンサの構造では、そ
のリークによる不良率が50%を超えるという大きな問
題点が存在する。以上の現象は、ガラス基板の面粗さの
バラツキ、あるいはフィードスルー部の金属膜厚のバラ
ツキ、さらには絶縁層厚さのバラツキ等、製造プロセス
上のわずかなバラツキによって、図9に示したリークパ
スのサイズが種々に変化し、このパスがあるサイズ以上
になると、基準圧力室へのリークレートが1×10-13a
tm・cc/sec を超えることに起因している。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、静電容量型の圧力センサにおいて
センサ外部から基準圧力室へのリークを極力防止し、リ
ーク起因不良を従来に比べて低減し得る構造を持つ圧力
センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の圧力センサは、第1の基板の上面にダイ
アフラム部と厚肉部とを有する第2の基板が前記厚肉部
において接合され、第1の基板上面の第2の基板のダイ
アフラム部に対向する位置に絶縁膜で覆われた第1の電
極が設けられるとともに、第2の基板のダイアフラム部
に第2の電極が設けられ、測定すべき圧力変化を第1の
電極と第2の電極で構成される静電容量の変化により検
出する圧力センサにおいて、第1の基板上面の第2の基
板との接合部分に、第1の電極から外部電極に延びる配
線部が形成され、配線部と交差する方向に延びる凸部が
配線部に付与されたことを特徴とするものである。この
場合、凸部の幅が配線部の幅の50%以下であり、か
つ、凸部の長さが配線部の幅以上であることが望まし
い。
【0012】ここで、第1の基板とは例えばガラス基板
のことであり、第2の基板とはダイアフラム部と厚肉部
とを有する、例えばシリコン基板のことである。第1の
電極、第2の電極とは、各基板に互いに対向するように
設けられて静電容量を構成する電極のことであり、配線
部とは第1の電極と外部電極を電気的に接続する、上記
従来の技術の項でフィードスルー部と呼んだ部分のこと
である。
【0013】また、本発明の他の圧力センサは、第1の
基板上面の第2の基板との接合部分に、第1の電極から
外部端子に延びる配線部が形成され、配線部と交差して
第1の電極の外周を囲む枠部が配線部に付与されたこと
を特徴とするものである。この場合、枠部の線幅が2μ
m以上であることが望ましい。
【0014】本発明の圧力センサにおいては、配線部に
交差する上記凸部や枠部を形成したことによって、凸部
や枠部が形成されていない配線部の直線部分では図9の
符号15で示したようなリークパスが形成されていて
も、このリークパスは凸部や枠部が形成された部分で絶
縁膜によって遮断されており、このパスを通って侵入し
てくるガス分子は基準圧力室と遮断される。したがっ
て、これら凸部や枠部を有する構造のセンサにおいて
は、センサ外部から基準圧力室へガスが拡散する速度は
極めて遅くなる。つまり、本発明のセンサは、従来構造
のセンサに比較してその基準圧力室へのリークレートを
充分に低くすることが可能になり、一定の外部圧力を印
加したときの基準圧力室内の圧力変動が小さくなるた
め、リーク不良率の小さい圧力センサを実現することが
できる。また、凸部や枠部の寸法(長さ、幅)の好まし
い範囲に関しては、実施例の項で後述する。
【0015】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態を図1および図2を参照して説明
する。図1は本実施の形態の圧力センサにおけるガラス
基板側の電極の構成を示す平面図であり、図2は同圧力
センサの断面構造を示す図である。なお、本発明の圧力
センサの特徴部分はガラス基板側の電極の構成にあり、
ダイアフラムを有する基板側の構成は図6、図8に示し
た従来のセンサと変わらないため、この部分の説明およ
び図示は省略する。
【0016】図1に示すように、ガラス基板4(第1の
基板)上面の基準圧力室5内に位置する領域に金属薄膜
からなる電極9(第1の電極)が形成され、基板4端部
のセンサ外部に露出する領域に外部電極11が形成され
ている。そして、シリコン基板3(第2の基板)のシリ
コンウォール2(厚肉部)と接合される領域に、電極9
から外部電極11に延びるフィードスルー部12(配線
部)が形成され、フィードスルー部12と直交する方向
に延びる3本の棘状膜16(凸部)が形成されている。
この棘状膜16はフィードスルー部12と同時に一体的
に形成され、その材質および厚さはフィードスルー部1
2と同一である。すなわち、金属薄膜成膜後の電極形成
のパターニング時に、電極9、外部電極11、フィード
スルー部12、棘状膜16が一体となったパターンを用
いて形成される。なお、図1においては、フィードスル
ー部12の両側に延びる棘状膜16が対称の形状となっ
ているが、必ずしも対称である必要はない。また、棘状
膜16は必ずしもフィードスルー部12と直交する必要
はなく、90°以外の角度で交差していてもよい。
【0017】図2は棘状膜16を貫通する線に沿う断面
構造を示す図であるが、この図に示すように、棘状膜1
6上には絶縁膜10が形成されている。さらには電極
9、フィードスルー部12を構成する金属薄膜上にも絶
縁膜10が形成されているが、外部配線等と接続する都
合上、外部電極11上には絶縁膜10は形成されていな
い。
【0018】本実施の形態の圧力センサにおいては、フ
ィードスルー部12と直交する方向にフィードスルー部
12と同じ膜厚の棘状膜16が形成されているため、棘
状膜16が形成されていないフィードスルー部12の直
線部分では図2中に破線で示したようなリークパス15
が形成されていても、このリークパス15は棘状膜16
が形成された部分で絶縁膜10により遮断されており、
このパス15を通って侵入してくるガス分子はここで遮
断される。また、フィードスルー部12が凹凸形状を持
つことによって、シリコン基板3との陽極接合時にリー
クパスを生じにくくするという効果もある。したがっ
て、このセンサにおいては、センサ外部から基準圧力室
へガスが侵入する速度は極めて遅くなり、従来構造のセ
ンサに比較してリークレートを充分に低減することが可
能になる。
【0019】[第2の実施の形態]以下、本発明の第2
の実施の形態を図3を参照して説明する。図3は本実施
の形態の圧力センサにおけるガラス基板側の電極の構成
を示す平面図である。
【0020】図3に示すように、ガラス基板4上面の基
準圧力室5内に位置する領域に金属薄膜からなる電極9
が形成され、基板4端部のセンサ外部に露出する領域に
外部電極11が形成されている。そして、シリコン基板
3と接合される領域に、電極9から外部電極11に延び
るフィードスルー部12が形成され、フィードスルー部
12と直交し電極9の外周を囲むように外周膜17(枠
部)が形成されている。この外周膜17はフィードスル
ー部12と同時に一体的に形成され、その材質および厚
さはフィードスルー部12と同一である。
【0021】本実施の形態の圧力センサにおいては、フ
ィードスルー部12と交差するように外周膜17が形成
されているため、フィードスルー部12の直線部分のリ
ークパス15を通って侵入してくるガス分子は外周部1
7のところで遮断される。これにより、従来構造のセン
サに比較してリークレートを充分に低減できるという第
1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0022】
【実施例】[実験例1]以下、本発明の第1の実験例に
ついて説明する。本実験例は、上記第1の実施の形態に
基づく棘状膜を形成したセンサにおいて、棘状膜の寸法
(長さ、幅)について検討したものである。 (実施例1の試料)3インチ径シリコンウェハおよび3
インチ径のホウケイ酸ガラス基板を用い、両者を接合し
た後、3mm×4mmサイズのセンサチップを1枚の基
板から150個製作した。その製作手順は次の通りであ
る。 (1)まず、1.2mm角のダイアフラムが形成できる
ように、シリコンウェハにパターニングを施した。この
後、KOH溶液を用いてシリコンウェハをエッチング
し、前記ダイアフラムを形成した。 (2)一方、ガラス基板上にクロム薄膜を形成し、その
膜厚が0.1±0.01μmとなるように図1中の電極
9、外部電極11、フィードスルー部12、棘状膜16
を形成した。なお、このクロムの代わりに、金属的な導
電性を示し、かつ、ガラスとの密着性に優れた他の材料
を用いてもよい。例えば、チタン等が挙げられる。ま
た、Ti/Pt/Ti、Cr/Au/Cr等の複合構造
を持った材料でもよい。 (3)上記(2)の状態のガラス基板に対し、クロム膜
のパターニングを形成した面上に膜厚0.35±0.0
5μmのホウケイ酸ガラス膜(絶縁膜)を形成した。 (4)続いて、上記シリコンウェハとガラス基板を40
0℃に保持された真空炉内で陽極接合した。この接合さ
れた基板をダイシングすることによって、3mm×4m
mサイズのセンサチップを150個製作した。
【0023】ただし、上記センサチップは下記の条件が
満たされるようにクロム膜が形成されている。 (a)図1の符号12で示したフィードスルー部の幅は
50μmである。 (b)シリコン/ガラス膜/フィードスルー部/ガラス
基板構造を有している部分の長さ(図6の符号A)は8
00μmである。 (c)上記(b)構造の中央部に図1の符号16で示し
た棘状膜(クロム膜)が形成されている。 (d)この棘状膜は左右対称に3本形成され、各々がフ
ィードスルー部と直交している。 (e)上記(d)の3本の棘状膜の間隔は100μmで
ある。 (f)棘状膜の長さ(図1中の符号L1)は50μm
(フィードスルー部の幅と同一)であり、その幅(図1
中の符号W1)は25μm(フィードスルー部の幅の5
0%)である。
【0024】(実施例2の試料)棘状膜を中央の1本と
し、その長さを100μm(フィードスルー部の幅の2
倍)、幅を10μm(フィードスルー部の幅の20%)
とした以外は実施例1と同一の条件とした。
【0025】(実施例3の試料)フィードスルー部の幅
を100μmとした以外は実施例2と同一条件とした。
(棘状膜の長さはフィードスルー部の幅と同一、棘状膜
の幅がフィードスルー部の幅の10%)
【0026】(実施例4の試料)棘状膜がフィードスル
ー部となす角度を60°とした以外は実施例1と同一の
条件とした。
【0027】(従来例1の試料)棘状膜を形成しなかっ
た以外は実施例1と同一の条件とした。つまり、本従来
例1は従来構造を有したセンサチップである。
【0028】(比較例1の試料)棘状膜の長さを25μ
m(フィードスルー部の幅の50%)、幅を50μm
(フィードスルー部の幅と同一)とした以外は実施例2
と同一の条件とした。
【0029】上記実施例1〜4、従来例1および比較例
1で作製したセンサチップ、各々150個についてラジ
フロリーク試験を適用し、そのリークレートを測定し
た。その結果を表1に示す。なお、本ラジフロリーク試
験では、アイソトープとしてKr85を用い、センサチ
ップを(窒素ガス+Kr85)の雰囲気中に5気圧×1
5時間保持した後、各センサチップから放射されるβ線
を検出して、そのリークレートを測定している。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、実施例1〜4で
は150個の試料のうち、9割以上の試料で1×10
-13atm・cc/sec 以下のリークレートを確認することがで
き、リークレートが1×10-12atm・cc/sec を超えるも
のはなかった。これに対して、従来例1では約4割の試
料でリークレートが1×10-12atm・cc/sec を超えてい
る。また、実施例1〜4に比べて棘状膜の長さが短く、
幅が広い比較例1でも1×10-13atm・cc/sec 以下のリ
ークレートが確認された試料は全体の約4割に過ぎず、
1×10-12〜1×10-13atm・cc/sec の試料が約5割
もあった。この結果から、リークレートを1×10-13a
tm・cc/sec 以下に抑えるためには、棘状膜の幅をフィー
ドスルー部の幅の50%以下とし、長さをフィードスル
ー部の幅以上とすることが望ましいことがわかった。
【0032】[実験例2]以下、本発明の第2の実験例
について説明する。本実験例は、上記第2の実施の形態
に基づくガラス基板上に外周膜を形成したセンサにおい
て、外周膜の寸法(パターン幅)について検討したもの
である。 (実施例5の試料)3インチ径シリコンウェハおよび3
インチ径のホウケイ酸ガラス基板を用い、両者を接合し
た後、3mm×4mmサイズのセンサチップを1枚の基
板から150個製作した。その製作手順は次の通りであ
る。 (1)まず、1.2mm角のダイアフラムが形成できる
ように、シリコンウェハにパターニングを施した。この
後、KOH溶液を用いてシリコンウェハをエッチング
し、前記ダイアフラムを形成した。 (2)一方、ガラス基板上にはクロム薄膜を形成し、そ
の膜厚が0.1±0.01μmとなるように図3中の電
極9、外部電極11、フィードスルー部12、外周膜1
7を形成した。なお、このクロムのかわりに、金属的な
導電性を示し、かつ、ガラスとの密着性に優れた他の材
料を用いてもよい。たとえば、チタン等が挙げられる。
また、Ti/Pt/Ti、Cr/Au/Cr等の複合構
造を持った材料でもよい。 (3)上記(2)の状態のガラス基板に対し、クロム膜
のパターニングを形成した面上に、膜厚0.35±0.
05μmのホウケイ酸ガラス膜を形成した。 (4)続いて、上記シリコンウェハとガラス基板を40
0℃に保持された真空炉内で陽極接合した。この接合さ
れた基板をダイシングすることによって、3mm×4m
mサイズのセンサチップを150個製作した。この手順
は[実験例1]と同様である。
【0033】ただし、上記センサチップは下記の条件が
満たされるようにクロム膜が形成されている。 (a)図3のフィードスルー部12の幅は50μmであ
る。 (b)シリコン/ガラス膜/フィードスルー部/ガラス
基板構造を有している部分の長さは800μmである。 (c)図3の外周膜17の幅(図3中の符号W2)は5
μmである。 (d)この外周膜は、基準圧力室に面している接合端部
からセンサ外側に向って100μm離れたところを中心
として、5μm幅でパターニングされている。
【0034】(実施例6の試料)外周膜の幅を2μmと
した以外は実施例5と同一の条件とした。
【0035】(従来例2の試料)外周膜を形成しなかっ
た以外は実施例5と同一の条件とした。つまり、本従来
例は従来構造を有したセンサチップである。
【0036】(比較例2の試料)外周膜の幅を1μmと
した以外は実施例5と同一条件とした。
【0037】上記実施例5、6、従来例2および比較例
2で作製したセンサチップ、各々150個についてラジ
フロリーク試験を適用し、そのリークレートを測定し
た。その結果を表2に示す。なお、本ラジフロリーク試
験では、アイソトープとしてKr85を用い、センサチ
ップを(窒素ガス+Kr85)の雰囲気中に5気圧×1
5時間保持した後、各センサチップから放射されるβ線
を検出して、そのリークレートを測定している。
【0038】
【表2】
【0039】表2から明らかなように、実施例5、6の
場合、150個全ての試料でリークレートが1×10
-13atm・cc/sec 以下となった。これに対して、従来例2
では約4割の試料でリークレートが1×10-12atm・cc/
sec を超えている。また、実施例5、6に比べて外周膜
の幅が狭い比較例2の場合、1×10-13atm・cc/sec 以
下のリークレートが確認された試料は全体の約9割であ
った。この結果から、リークレートを確実に1×10
-13atm・cc/sec 以下に抑えるためには、外周膜の幅を2
μm以上とするのが望ましいことがわかった。
【0040】なお、上述した[実験例1]と[実験例
2]の結果を比較すると、棘状膜の場合の[実験例1]
ではその幅がある値よりも小さい方が良く、外周膜の場
合の[実験例2]ではその幅がある値よりも大きい方が
良いと述べており、一見するとこれら2つの結果は相反
しているように見える。しかしながら、この相違は、棘
状膜の場合と外周膜の場合のリークパスの遮断に関する
メカニズムの相違に基づくものと推察される。
【0041】一般に、ガラス基板表面に直線状の金属薄
膜からなるフィードスルー部を形成し、その上にガラス
膜(絶縁膜)を形成した後、これをシリコン基板と陽極
接合すると、陽極接合時の熱によりフィードスルー部の
段差部分のガラス膜がだれて変形し、図9に示したガラ
ス膜10とシリコン基板3との間隙15(リークパス)
が小さくなる方向に変化する。棘状膜を付加した構造の
場合、リークパスの遮断効果は主に上記の作用に依存し
ていると考えられ、棘状膜の幅が広い場合よりも狭い場
合の方がガラス膜の変形の度合が大きく、リークパスが
より小さくなるため、棘状膜の幅が狭い方が良好な結果
が得られたと推察される。
【0042】これに対して、外周膜を付加した構造の場
合、外周膜の外縁側にできるガラス膜とシリコン基板と
の間隙と内縁側にできる間隙はそれぞれ互いに閉じてお
り、これら間隙同士はつながっていない。したがって、
センサ外側からフィードスルー部の両縁部を通るリーク
パスは外周膜の外縁側にできる間隙とはつながるもの
の、外周膜の内縁側、すなわち基準圧力室側にできる間
隙とはつながらない。外周膜の場合におけるリークパス
の遮断効果は主にこの点に依存していると考えられる。
したがって、この構造の場合、構造的にリークパスは遮
断されるようになっているが、実際には外周膜の幅が狭
いとそれだけ膜自体に存在するピンホール等を通じてリ
ークが生じやすくなるため、外周膜の幅がある程度広い
方が良好な結果が得られたと推察される。
【0043】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば各種膜の材質や寸法、あるいはフィードスルー部に
形成する棘状膜や外周膜の形状等に関しては、上記実施
の形態、実施例に限ることなく、適宜変更が可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
圧力センサによれば、配線部に交差する凸部や枠部を形
成したことによって、配線部の縁に沿うリークパスが凸
部や枠部が形成された部分で絶縁膜によって遮断され、
このパスを通って侵入してくるガス分子が基準圧力室と
遮断される。したがって、本発明のセンサでは、従来の
センサに比較してその基準圧力室へのリークレートを充
分に低くすることが可能になり、一定の外部圧力を印加
したときの基準圧力室内の圧力変動が小さくなることに
より、リーク不良率の小さい圧力センサを実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である圧力センサ
のガラス基板の電極構成を示す平面図である。
【図2】 同、圧力センサの棘状膜を通る線で断面視し
た縦断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態である圧力センサ
のガラス基板の電極構成を示す平面図である。
【図4】 従来一般のピエゾ抵抗型圧力センサを示す縦
断面図である。
【図5】 静電容量型圧力センサの基本的な構成を示す
縦断面図である。
【図6】 静電容量型圧力センサの外部への電極取り出
し構造を示す縦断面図である。
【図7】 同、圧力センサのガラス基板側の電極構成を
示す平面図である。
【図8】 同、シリコン基板側の電極構成を示す平面図
である。
【図9】 従来の圧力センサにおける問題点を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1…ダイアフラム、2…シリコンウォール(厚肉部)、
3…シリコン基板(第2の基板)、4…ガラス基板(第
1の基板)、5…基準圧力室、8…電極(第2の電
極)、9…電極(第1の電極)、10…絶縁膜、11,
13…外部電極、12…フィードスルー部(配線部)、
15…リークパス、16…棘状膜(凸部)、17…外周
膜(枠部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 孝直 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 佐藤 昌啓 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 西村 仁 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB01 CC02 DD04 EE25 FF49 GG12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板の上面に、ダイアフラム部と
    厚肉部とを有する第2の基板が前記厚肉部において接合
    され、前記第1の基板上面の前記第2の基板のダイアフ
    ラム部に対向する位置に絶縁膜で覆われた第1の電極が
    設けられるとともに、前記第2の基板の前記ダイアフラ
    ム部に第2の電極が設けられ、測定すべき圧力変化を前
    記第1の電極と前記第2の電極で構成される静電容量の
    変化により検出する圧力センサにおいて、 前記第1の基板上面の前記第2の基板との接合部分に、
    前記第1の電極から外部電極に延びる配線部が形成さ
    れ、該配線部と交差する方向に延びる凸部が該配線部に
    付与されたことを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の圧力センサにおいて、 前記凸部の幅が前記配線部の幅の50%以下であり、か
    つ、前記凸部の長さが前記配線部の幅以上であることを
    特徴とする圧力センサ。
  3. 【請求項3】 第1の基板の上面に、ダイアフラム部と
    厚肉部とを有する第2の基板が前記厚肉部において接合
    され、前記第1の基板上面の前記第2の基板のダイアフ
    ラム部に対向する位置に絶縁膜で覆われた第1の電極が
    設けられるとともに、前記第2の基板の前記ダイアフラ
    ム部に第2の電極が設けられ、測定すべき圧力変化を前
    記第1の電極と前記第2の電極で構成される静電容量の
    変化により検出する圧力センサにおいて、 前記第1の基板上面の前記第2の基板との接合部分に、
    前記第1の電極から外部電極に延びる配線部が形成さ
    れ、該配線部と交差して前記第1の電極の外周を囲む枠
    部が該配線部に付与されたことを特徴とする圧力セン
    サ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の圧力センサにおいて、 前記枠部の線幅が2μm以上であることを特徴とする圧
    力センサ。
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