JP2000002466A - 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置 - Google Patents

車両用空調装置のコンプレッサ保護装置

Info

Publication number
JP2000002466A
JP2000002466A JP16788798A JP16788798A JP2000002466A JP 2000002466 A JP2000002466 A JP 2000002466A JP 16788798 A JP16788798 A JP 16788798A JP 16788798 A JP16788798 A JP 16788798A JP 2000002466 A JP2000002466 A JP 2000002466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
air
refrigerant
oil
evaporator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16788798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2992818B1 (ja
Inventor
Takeo Shimizu
健夫 清水
Satoru Nakajima
悟 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP16788798A priority Critical patent/JP2992818B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2992818B1 publication Critical patent/JP2992818B1/ja
Publication of JP2000002466A publication Critical patent/JP2000002466A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低熱負荷時においてもコンプレッサ内に必要
量のオイルが確保されるようにし、コンプレッサの焼き
付きを防ぐ車両用空調装置のコンプレッサ保護装置を提
供する。 【解決手段】 可変容量コンプレッサの駆動直後の吐出
量が多くなる特性を利用し、可変容量コンプレッサを断
続運転させることでコンプレッサに充分なオイルを供給
する。共通のコンプレッサから複数のエバポレータへ冷
媒を分岐して流す冷媒サイクルにおいては、コンプレッ
サの一時的な停止時間が長くなるほど稼動直後の吐出量
が多くなる特性を利用し、一部のエバポレータへの冷媒
供給が抑えられた場合に、コンプレッサの断続運転にお
ける停止時間を長くする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒サイクルに
用いるコンプレッサとして可変容量コンプレッサを用い
た車両用空調装置に関し、特にコンプレッサ内のオイル
残量を確保するようにしたコンプレッサ保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンプレッサの潤滑オイルが不足する
と、コンプレッサの焼き付きなどの大きなトラブルの原
因となる。このため、従来においては、特開昭49ー3
4604号公報や特開昭58ー152187号公報等の
対策が講じられている。
【0003】前者は、始動時にコンプレッサの各摺動部
への潤滑オイルの供給が充分でない場合にコンプレッサ
が駆動されるとトラブルを発生する恐れがあることか
ら、これを防ぐために、スタータの回転時で、且つ、ス
タータの低温始動性に支障がない一定温度以上でコンプ
レッサを動かして摺動部へ潤滑オイルを供給するように
したものである。
【0004】また、後者は、コンプレッサの起動初期に
フォーミングが原因で冷媒と共に潤滑オイルが排出さ
れ、コンプレッサ内のオイルが低下してしまうことか
ら、潤滑オイルの排出を低減するためにコンプレッサの
起動直後は低速又は中速の回転数で一定時間コンプレッ
サを回転し、その後に高速回転するようにしたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可変容量コ
ンプレッサを用いた車両用空調装置の冷媒サイクルで
は、上述した場合とは異なる場合でもコンプレッサ内の
オイルが不足してしまうことが懸念されている。
【0006】つまり、可変容量コンプレッサを用いた冷
媒サイクルでは、冷媒サイクルに充分なオイルを充填
し、コンプレッサの稼動によって冷媒と共にオイルを循
環させることによってコンプレッサにオイルを供給する
構成となっている。しかも、可変容量コンプレッサを用
いた冷媒サイクルは、コンプレッサの連続運転が予定さ
れており、低熱負荷時においても吐出容量が抑えられた
状態でコンプレッサが運転され続ける。このため、低熱
負荷時においては、サイクル内の冷媒流量が少なくなる
ため、コンプレッサへのオイル供給量が減り、コンプレ
ッサの焼き付きを誘発することが懸念されている。
【0007】そこで、この発明においては、低熱負荷時
においてもコンプレッサ内に必要量のオイルが確保され
るようにし、もって、コンプレッサの焼き付きを防ぐよ
うにした車両用空調装置のコンプレッサ保護装置を提供
することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、昨今用いられている可変容量コンプレッ
サが、一時的な停止状態から稼動した直後においては、
冷媒の吐出量が多くなり、また、コンプレッサの一時的
な停止時間が長くなるほど稼動直後の吐出量が多くなる
点に着目し、このようなコンプレッサの特性を利用する
ことで低熱負荷時においても必要量のオイルをコンプレ
ッサに供給できるようにしたことにある。
【0009】即ち、本発明にかかる車両用空調装置のコ
ンプレッサ保護装置は、要求される吐出容量に拘わらず
駆動直後においては吐出容量が多くなる可変容量コンプ
レッサを備え、このコンプレッサから吐出される冷媒の
状態変化を利用して車室内に供給する空気を空調する冷
媒サイクルと、前記冷媒サイクルの稼動を要請する手段
と、外気温度が所定の温度以下であることを判定する温
度判定手段と、前記冷媒サイクルの稼動が要請されてお
り、前記温度判定手段により外気温度が所定温度以下で
あると判定された場合に、前記可変容量コンプレッサを
断続運転させる駆動手段とを具備することを特徴として
いる(請求項1)。
【0010】ここで、駆動手段は、前記冷媒サイクルの
稼動が要請されており、前記判定手段により外気温度が
所定温度よりも大きいと判定された場合に、可変容量コ
ンプレッサを連続運転させる手段を加えるとよい(請求
項2)。
【0011】従来の可変容量コンプレッサを用いた冷媒
サイクルにおいては、稼動要請があれば熱負荷に応じて
吐出容量を変えながらコンプレッサが連続運転されるも
のであった。このようなコンプレッサの運転中に外気温
度が所定の温度以下になると、あるいは、起動当初から
外気温度が所定の温度以下であると、エバポレータに対
する熱負荷が小さくなってコンプレッサへのオイル供給
が悪くなると考えられることから、コンプレッサ内の残
量オイルが必要量を下回る恐れがある。しかしながら、
この発明では、コンプレッサが断続運転されるので、一
時的な停止状態からコンプレッサが駆動される度に、そ
の直後においては吐出容量が大きくなってサイクル内の
オイルが勢いよく押し流され、コンプレッサに導かれ
る。
【0012】また、共通するコンプレッサから複数のエ
バポレータへ冷媒を分岐して流す冷媒サイクルにあって
は、一部のエバポレータへの冷媒供給が抑えられると、
このエバポレータ内に冷媒が寝込んでしまうことから、
寝込んだ冷媒中のオイルがコンプレッサに戻らなくな
り、コンプレッサへのオイル供給量が低減する。この場
合には、断続運転を行なうにしても、寝込んだオイル分
だけコンプレッサに供給されるオイルの絶対量が少なく
なるため、全エバポレータに冷媒を循環させる場合と同
様の断続運転では必要量のオイルを供給できなくなる。
【0013】そこで、可変容量コンプレッサの駆動直後
の吐出容量が一時的な停止時間の長いほど多くなるとい
う特性を利用し、一部の空調通路に配されたエバポレー
タへの冷媒供給が抑えられる運転状態にあるか否かを判
定する運転状態判定手段を設け、この運転状態判定手段
によって一部のエバポレータへの冷媒供給が抑えられる
運転状態にあると判定された場合に、コンプレッサの断
続運転における停止時間を、全エバポレータへ冷媒が供
給される運転状態と比べて長くすることが好ましい(請
求項3)。
【0014】このような構成によれば、一部のエバポレ
ータへの冷媒供給が抑えられてオイルが寝込んだ場合で
も、コンプレッサの断続運転における停止時間が長くな
るので、コンプレッサの駆動直後の吐出容量は停止時間
が短い場合と比べて大きなものとなり、寝込んだ分だけ
実際に循環しているオイルが減っているにも拘わらず、
コンプレッサに対して充分にオイルを供給することがで
きる。
【0015】さらに、内外気の導入割合の変更によって
エバポレータにかかる熱負荷が変更されると、サイクル
の冷媒流量が変更されることから、これに応じて断続運
転も変更することが望ましい。例えば、一部のエバポレ
ータへの冷媒供給が抑えられている場合に、他のエバポ
レータを有する空調通路のインテーク装置が内気導入側
へ変更されるほどエバポレータの熱負荷が増大するの
で、この場合には、コンプレッサの断続運転の停止時間
を短くするとよい(請求項4)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。図1において、ツインタイプの車両
用空調装置が示され、このツインタイプ車両用空調装置
は、前席側空間を主として空調する前席側空調ユニット
1と後席側空間を主として空調する後席側空調ユニット
2とを有している。
【0017】前席側空調ユニット1は、空調ダクト3の
最上流側に内外気切替装置4が設けられ、この内外気切
替装置4は内気入口5と外気入口6とが分かれた部分に
内外気切替ドア7が配置され、この内外気切替ドア7を
アクチュエータ8により操作して空調ダクト3内に導入
する空気を内気と外気とに選択し、所望の吸入モードが
得られるようになっている。
【0018】送風機9は、空調ダクト3内に空気を吸い
込んで下流側に送風するもので、この送風機9の後方に
はエバポレータ(フロントエバ)10が配置されてい
る。このフロントエバ10は、コンプレッサ11、コン
デンサ12、レシーバタンク13、エクスパンションバ
ルブ14と共に配管結合されて前席側冷却サイクルを構
成しており、前記コンプレッサ11は、車両のエンジン
15に電磁クラッチ16を介して連結し、この電磁クラ
ッチ16を断続することで稼働、停止するようになって
いる。
【0019】コンプレッサ11によって圧縮された高温
高圧の冷媒は、コンデンサ12を通過する際に放熱して
凝縮され、エクスパンションバルブ14によって断熱膨
張されて霧状の冷媒となる。この霧状の冷媒は、フロン
トエバ10を通過する際に吸熱して蒸発気化する。この
ような冷媒の状態変化、即ち、フロントエバ10におけ
る吸熱作用と、コンデンサ12における放熱作用を繰り
返すことによって、フロントエバ10を通過する空気を
冷却するようになっている。
【0020】前記フロントエバ10の後方には、図示し
ないヒータコアが配置され、このヒータコアの上流側に
は前席側エアミックスドアが設けられており、この前席
側エアミックスドアの開度を調節することで、前記ヒー
タコアを通過する空気とヒータコアをバイバスする空気
との割合が変えられ、これにより前席側空間へ吹き出す
空気の温度が制御されるようになっている。
【0021】これに対して、後席側空調ユニット2は、
空調ダクト20の最上流側に車室に開口する吸入口21
のみが形成され、前席側空調ユニットのような内外気切
替装置は設けられていない。送風機22は、空調ダクト
20内に空気を吸い込んで下流側に送風するもので、こ
の送風機22の後方にはエバポレータ(リアエバ)23
が配置されている。このリアエバ23は、前記コンプレ
ッサ11、コンデンサ12、及びレシーバタンク13、
そして、このレシーバタンク13と前記エクスパンショ
ンバルブ14との間から分岐して設けられたエクスパン
ションバルブ24と共に配管結合されて後席側冷却サイ
クルを構成している。
【0022】したがって、コンプレッサ11によって圧
縮された高温高圧の冷媒は、前記コンデンサ12及びレ
シーバタンク13を経てエクスパンションバルブ24に
至り、ここで減圧膨張してリアエバ23へ送られ、この
リアエバ23を通過する際に空調ダクト20内の空気と
熱交換する。このような冷媒の状態変化、即ち、リアエ
バ23における吸熱作用と、コンデンサ12における放
熱作用を繰り返すことによって、リアエバ23を通過す
る空気を冷却するようになっている。
【0023】また、リアエバ23の後方には、図示しな
いヒータコアが配置され、このヒータコアの上流側には
後席側エアミックスドアが設けられており、この後席側
エアミックスドアの開度を調節することで、ヒータコア
を通過する空気とヒータコアをバイバスする空気との割
合が変えられ、これにより後席側空間への吹き出し空気
が温度制御されるようになっている。
【0024】そして、内外気切替ドア7、コンプレッサ
11の電磁クラッチ16、送風機9、22の回転速度
は、コントロールユニット30からの出力信号に基づい
て制御される。このコントロールユニット30は、前記
アクチュエータ8、電磁クラッチ16、送風機9、22
を駆動制御する駆動回路、これら駆動回路を制御するマ
イクロコンピュータ、このマイクロコンピュータに信号
を入力する入力回路等を有して構成された周知のもの
で、マイクロコンピュータは、中央演算処理(CP
U)、ROM、RAM等を備えている。
【0025】このコントロールユニット30には、外気
温を検出する外気温センサ31からの信号や、前席側空
調ユニット1の送風能力を設定する前席側送風能力設定
器32、後席側空調ユニット2の送風能力を設定する後
席側送風能力設定器33、冷媒サイクルを作動モードに
設定するA/Cスイッチ34からの信号、インテーク装
置4による吸入モードを設定する吸入モード設定器35
等からの信号等が入力される。
【0026】図2において、前記冷媒サイクルのコンプ
レッサ制御例がフローチャートとして示されている。以
下、これを説明すると、コントロールユニット30は、
ステップ50において、A/Cスイッチ34が押されて
冷媒サイクルを稼動させる要請があるか否かを判定し、
ステップ52において、前席側の送風機9が駆動されて
いるか否かを判定する。
【0027】A/Cスイッチ34が投入されていない場
合、又は、A/Cスイッチ34が投入されて冷媒サイク
ルが稼動していても前席側の送風機9が駆動していない
場合には、ステップ54へ進み、車室内の空調要請(冷
房要請など)がないものとしてコンプレッサ11を停止
し、冷媒運転の有無を表示するLEDを消灯する。
【0028】A/Cスイッチ34の投入により冷媒サイ
クルの稼動要請があり、前席側の送風機9が駆動してい
る場合には、ステップ56,58へ進み、外気温が第1
の基準温度よりも低くなってコンプレッサ11を稼動さ
せるには熱負荷が著しく小さい状態であるかどうかを判
定する。この例では、ハンチングを防ぐ必要から第1の
基準温度にヒステリシスを持たせてあり、外気温度が−
2℃以下に下がると極低熱負荷域(CF=2)、1℃以
上に上がるとそれ以外の熱負荷域(CF=1)としてい
る。
【0029】極低熱負荷域(CF=2)においては、コ
ンプレッサ11の駆動によるエバポレータ10の凍結の
恐れや、冷媒循環量の減少によるコンプレッサ11への
オイル供給量の低下の恐れがある。そこで、外気温が第
1の基準温度よりも低くなる極低熱負荷域では、コンプ
レッサ11の運転許容範囲外であるとみなしてコンプレ
ッサを停止状態とする。尚、この場合には、LEDを点
灯させた状態にしておく。
【0030】これに対して、極低熱負荷域以外の熱負荷
域においては、基本的には、コンプレッサをできるだけ
連続運転させる制御が行なわれるが、冷媒サイクルに充
分なオイルが封入されているにも拘わらず、熱負荷の低
下によってコンプレッサ11へのオイル供給が少なくな
ることを回避する制御が必要となる。
【0031】そこで、ステップ62において、外気温
(TAM)を第1の基準温度よりも高く設定された第2の
基準温度と比較する。この第2の基準温度は、外気温
(TAM)がこれよりも高い場合には、高熱負荷域とし、
低い場合には、低熱負荷域と判断するもので、コンプレ
ッサへのオイル供給量が冷房負荷の低下に伴って少なく
なることから、コンプレッサ内に必要量のオイルを維持
できなくなるような外気温度として定められている。こ
の例では、ハンチングを防止するために第2の基準温度
にヒステリシスを持たせてあり、外気温度の上昇過程で
の切り替わり点を15℃、下降過程での切り替わり点を
14℃としている。つまり、この制御での低熱負荷域
は、第1の基準温度と第2の基準温度との間の温度範囲
(−2℃から14℃)として定められている。
【0032】外気温度がこの基準温度よりも高い場合に
は、エバポレータの熱負荷が大きいことから、コンプレ
ッサ11の吐出容量も大きくなり、コンプレッサを連続
運転しても充分にオイルが供給され続けるので、ステッ
プ64へ進み、コンプレッサ11の稼動状態を持続さ
せ、LEDを点灯させる。
【0033】外気温度が低熱負荷域であれば、コンプレ
ッサが必要とするオイルが充分に供給されなくなる恐れ
もあることから、駆動直後において吐出量が多くなる可
変容量コンプレッサの特性を利用して次のようにコンプ
レッサを断続運転させる。
【0034】先ず、上記構成のようなディアルエアコン
の場合には、後席側空調ユニット2の稼動の有無によっ
て冷媒の流れが異なる。つまり、後席側も前席側と同様
に空調が要請されていれば、コンプレッサで圧縮された
冷媒は、サブコンデンサ12で放熱されてレシーバタン
ク13で気液分離され、その後、それぞれの膨張弁1
4,24へ分かれて流れる。前席側の膨張弁14で減圧
された冷媒はフロントエバ10を流れると共に後席側の
膨張弁24で減圧された冷媒はリアエバ23を流れ、各
々のエバポレータ10,23を通過する空気を冷却し、
しかる後に合流してコンプレッサ11へ戻される。
【0035】これに対して、送風機22が停止して後席
側の空調要請がない場合には、リアエバ23への熱負荷
がほとんどなくなるので、膨張弁24の開度が絞られて
リアエバ23への冷媒供給が殆どなくなる。この場合に
は、主として前席側冷媒サイクルでのみ冷媒が循環し、
後席側冷媒サイクルの冷媒循環は殆どない。
【0036】このため、後席側の送風機22が停止して
いる場合には、リアエバ23に冷媒が寝込み、この冷媒
に含有しているオイルも同様に寝込み、コンプレッサに
供給されるオイルは、リアエバ23に寝込んだ分だけ低
下することが懸念される。
【0037】この場合に、インテーク装置4によって内
気導入が選択されてエバポレータ10の熱負荷が大きく
なっているのであれば、前席側冷媒サイクルの冷媒流量
も多くなることからオイルの供給不足はあまり問題にな
らないが、外気導入が選択され、エバポレータ10の熱
負荷が小さくなると、冷媒流量が低下してコンプレッサ
11が必要とするオイルを充分に供給できなくなる。
【0038】そこで、ステップ66において、後席側の
送風機22が駆動しているか否かを判定し、駆動してい
れば、ステップ68へ進み、駆動時間(T1)を300
秒、一時停止時間(T2)を10秒と設定し、ステップ
70でこの時間に基づきコンプレッサを断続運転する指
令信号を形成する。これに対して、後席側の送風機22
が停止していれば、ステップ72へ進み、インテーク装
置4が外気導入モードであるか否かを判定し、内気導入
モードであればエバポレータ10の熱負荷が大きいこと
から前記ステップ68へ進み、外気導入モードであれ
ば、エバポレータ10の熱負荷が小さくなってオイルの
供給不足が一層心配されることから、ステップ74へ進
む。そして、ステップ74では、コンプレッサの一時停
止時間が長くなるほど駆動直後の吐出容量が大きくなる
ことから、駆動時間(T1)を300秒、一時停止時間
(T2)を45秒と設定し、ステップ70においてこの
時間に基づきコンプレッサを断続運転するための指令信
号を形成する。
【0039】尚、上述した駆動時間(T1)と停止時間
(T2)とは、予め実験によって導かれた値であり、次
のようにして決定した。先ず、コンプレッサ11から吐
出された冷媒がフロントエバ10及びリアエバ23へ分
配送出されるディアル空調モードでの断続運転において
は、コンプレッサ11のオイル残量を停止時間(T2)
を変化させて実測した結果から、充分にオイル残量をコ
ンプレッサ内に確保できる時間としてT2=10秒とし
た。
【0040】次に、ディアル空調モードのON時間は、
コンプレッサを連続運転させたいという要請からは長け
れば長いほどよい。ところが、停止時間(T2)を10
秒として駆動時間(T1)を変化させつつコンプレッサ
11のオイル残量を測定してみると、駆動時間(T1)
が長くなるほどコンプレッサ11のオイル残量が低下し
てくることが判った。このことから、コンプレッサ11
の残量オイルが不足しない安全を見越した時間として3
00秒を設定した。
【0041】これに対して、後席側の送風機22が停止
してコンプレッサ11から吐出される冷媒がリアエバ2
3へ送られず、フロントエバ10へ主として送出される
シングル空調モードでの断続運転においては、図3で示
されるコンプレッサの駆動直前の低圧ラインの圧力(P
s)と、駆動直後の高圧ラインの圧力(Pd)との関係
を示すグラフから、αkg/cm2G ≦Ps及びβkg/cm2G ≦
Pdの範囲となるようにコンプレッサのON/OFF時
間が決定されている。
【0042】即ち、冷媒サイクルは、コンプレッサの駆
動中は、高圧ラインの圧力(Pd)と低圧ラインの圧力
(Ps)との差が大きくなるが、シングル空調モードの
断続運転が行われてコンプレッサが一時的に停止する
と、この高低圧力差は瞬時には平衡せず、低圧ラインの
圧力は徐々に高まり、逆に高圧ラインの圧力は徐々に低
くなってくる。しかし、停止時間が短いと、低圧ライン
の圧力(Ps)が充分に上昇しないうちにコンプレッサ
が再び駆動するため、コンプレッサの駆動直後の高圧ラ
イン圧力Pdは充分に上昇しない。
【0043】その傾向を具体的にみると、図3の特性図
から判るように、コンプレッサ駆動直前のPsがαより
も小さいと、コンプレッサ駆動直後のPdは充分に大き
くならないが、低圧ラインの圧力(Ps)がある圧力
(α)以上となると、高圧ラインの圧力(Pd)が急に
大きくなり、β以上となることが確認されている。この
結果から、α≦Ps及びβ≦Pdを得るのに充分な停止
時間としてT2を45秒と決定し、駆動時間としてT1
を300秒と決定した。
【0044】上述のように決定された駆動時間と停止時
間とによってコンプレッサを断続運転する指令信号が形
成されると、ステップ76において、駆動信号又は停止
信号のどちらの信号が出力されたかを判定し、ステップ
64、78によってコンプレッサを断続運転させる。そ
して、この断続運転中は、LEDを点灯させた状態とし
ておく。
【0045】したがって、上述したコンプレッサ制御を
行なうことで、低熱負荷域の幅広い領域でコンプレッサ
に対してオイル供給を充分に行ない、しかも、デュアル
空調モードとシングル空調モードとの相違、吸入モード
の相違によって断続運転を異ならせることでコンプレッ
サのオイル不足による焼き付きを効果的に防ぐことがで
きる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
一時的な停止状態から稼動した直後に吐出量が大きくな
る可変容量コンプレッサの特性を利用し、コンプレッサ
を断続運転させることでコンプレッサへのオイル供給量
を増大させるようにしたので、低熱負荷時においてもコ
ンプレッサに供給されるオイルを増大させることがで
き、コンプレッサ内のオイル残量を充分に確保してコン
プレッサの摺動部材が焼き付く恐れを低減することがで
きる。
【0047】また、コンプレッサの一時的な停止時間が
長くなるほど稼動直後の吐出量が多くなる特性を利用
し、複数のエバポレータに対して共通のコンプレッサか
ら冷媒が分岐して供給されるサイクルにおいて、一部の
エバポレータへの冷媒供給が抑えられた場合に、コンプ
レッサの断続運転における停止時間を長くするようにし
たので、一部のエバポレータにオイルが寝込んだ場合で
もコンプレッサへのオイル供給を良好に行なうことがで
き、コンプレッサ内に必要量のオイルを確保することが
できる。
【0048】さらに、インテーク装置が内気導入側へ変
更されるほどコンプレッサの断続運転での停止時間が短
くなるので、空調通路に導入される空気によってエバポ
レータの熱負荷が変更される場合でも、コンプレッサへ
のオイル供給が適切に調節され、コンプレッサ内に常時
必要量のオイルを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る車両用空調装置を示す
概略構成図を示す。
【図2】図2は、図1のコントロールユニットによるコ
ンプレッサの制御例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、シングル空調モードでのコンプレッサ
の断続運転におけるON直前の低圧ラインの圧力(P
s)とON直後の高圧ラインの圧力(Pd)との関係を
示す特性図である。
【符号の説明】
1 前席側空調ユニット 2 後席側空調ユニット 10 フロントエバ 11 コンプレッサ 15 電磁クラッチ 23 リアエバ 31 外気温センサ 34 A/Cスイッチ
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月8日(1998.10.
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】先ず、上記構成のようなデュアルエアコン
の場合には、後席側空調ユニット2の稼動の有無によっ
て冷媒の流れが異なる。つまり、後席側も前席側と同様
に空調が要請されていれば、コンプレッサで圧縮された
冷媒は、コンデンサ12で放熱されてレシーバタンク1
3で気液分離され、その後、それぞれの膨張弁14,2
4へ分かれて流れる。前席側の膨張弁14で減圧された
冷媒はフロントエバ10を流れると共に後席側の膨張弁
24で減圧された冷媒はリアエバ23を流れ、各々のエ
バポレータ10,23を通過する空気を冷却し、しかる
後に合流してコンプレッサ11へ戻される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】尚、上述した駆動時間(T1)と停止時間
(T2)とは、予め実験によって導かれた値であり、次
のようにして決定した。先ず、コンプレッサ11から吐
出された冷媒がフロントエバ10及びリアエバ23へ分
配送出されるデュアル空調モードでの断続運転において
は、コンプレッサ11のオイル残量を停止時間(T2)
を変化させて実測した結果から、充分にオイル残量をコ
ンプレッサ内に確保できる時間としてT2=10秒とし
た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】次に、デュアル空調モードのON時間は、
コンプレッサを連続運転させたいという要請からは長け
れば長いほどよい。ところが、停止時間(T2)を10
秒として駆動時間(T1)を変化させつつコンプレッサ
11のオイル残量を測定してみると、駆動時間(T1)
が長くなるほどコンプレッサ11のオイル残量が低下し
てくることが判った。このことから、コンプレッサ11
の残量オイルが不足しない安全を見越した時間として3
00秒を設定した。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月8日(1999.7.8)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車両用空調装置のコンプレッサ保護装
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒サイクルに
用いるコンプレッサとして可変容量コンプレッサを用い
た車両用空調装置に関し、特にコンプレッサ内のオイル
残量を確保するようにしたコンプレッサ保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンプレッサの潤滑オイルが不足する
と、コンプレッサの焼き付きなどの大きなトラブルの原
因となる。このため、従来においては、特開昭49ー3
4604号公報や特開昭58ー152187号公報等の
対策が講じられている。
【0003】前者は、始動時にコンプレッサの各摺動部
への潤滑オイルの供給が充分でない場合にコンプレッサ
が駆動されるとトラブルを発生する恐れがあることか
ら、これを防ぐために、スタータの回転時で、且つ、ス
タータの低温始動性に支障がない一定温度以上でコンプ
レッサを動かして摺動部へ潤滑オイルを供給するように
したものである。
【0004】また、後者は、コンプレッサの起動初期に
フォーミングが原因で冷媒と共に潤滑オイルが排出さ
れ、コンプレッサ内のオイルが低下してしまうことか
ら、潤滑オイルの排出を低減するためにコンプレッサの
起動直後は低速又は中速の回転数で一定時間コンプレッ
サを回転し、その後に高速回転するようにしたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可変容量コ
ンプレッサを用いた車両用空調装置の冷媒サイクルで
は、上述した場合とは異なる場合でもコンプレッサ内の
オイルが不足してしまうことが懸念されている。
【0006】つまり、可変容量コンプレッサを用いた冷
媒サイクルでは、冷媒サイクルに充分なオイルを充填
し、コンプレッサの稼動によって冷媒と共にオイルを循
環させることによってコンプレッサにオイルを供給する
構成となっている。しかも、可変容量コンプレッサを用
いた冷媒サイクルは、コンプレッサの連続運転が予定さ
れており、低熱負荷時においても吐出容量が抑えられた
状態でコンプレッサが運転され続ける。このため、低熱
負荷時においては、サイクル内の冷媒流量が少なくなる
ため、コンプレッサへのオイル供給量が減り、コンプレ
ッサの焼き付きを誘発することが懸念されている。
【0007】そこで、この発明においては、低熱負荷時
においてもコンプレッサ内に必要量のオイルが確保され
るようにし、もって、コンプレッサの焼き付きを防ぐよ
うにした車両用空調装置のコンプレッサ保護装置を提供
することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、昨今用いられている可変容量コンプレッ
サが、一時的な停止状態から稼動した直後においては、
冷媒の吐出量が多くなり、また、コンプレッサの一時的
な停止時間が長くなるほど稼動直後の吐出量が多くなる
点に着目し、このようなコンプレッサの特性を利用する
ことで低熱負荷時においても必要量のオイルをコンプレ
ッサに供給できるようにしたことにある。
【0009】しかも、共通するコンプレッサから複数の
エバポレータへ冷媒を分岐して流す冷媒サイクルにあっ
ては、一部のエバポレータへの冷媒供給が抑えられる
と、このエバポレータ内に冷媒が寝込んでしまうことか
ら、寝込んだ冷媒中のオイルがコンプレッサに戻らなく
なり、コンプレッサへのオイル供給量が低減することか
ら、この場合には、断続運転を行なうにしても、寝込ん
だオイル分だけコンプレッサに供給されるオイルの絶対
量が少なくなるため、全エバポレータに冷媒を循環させ
る場合と同様の断続運転では必要量のオイルを供給でき
なくなる。
【0010】そこで、本発明にかかる車両用空調装置の
コンプレッサ保護装置は、要求される吐出容量に拘わら
ず駆動直後においては吐出容量が多くなる可変容量コン
プレッサを備え、このコンプレッサから吐出される冷媒
の状態変化を利用して車室内に供給する空気を空調する
冷媒サイクルと、前記冷媒サイクルの稼動を要請する手
段と、外気温度が所定の温度以下であることを判定する
温度判定手段と、前記冷媒サイクルの稼動が要請されて
おり、前記温度判定手段により外気温度が所定温度以下
であると判定された場合に、前記可変容量コンプレッサ
を断続運転させる駆動手段とを具備し、前記可変容量コ
ンプレッサは前記駆動直後の吐出容量が一時的な停止時
間の長いほど大きくなる特性を有しており、前記車両用
空調装置は、異なる被空調領域を空調する複数の空調通
路を備え、これら複数の空調通路に各別に送風機及びエ
バポレータを配し、前記コンプレッサから吐出された冷
媒を前記複数の空調通路に配した各々のエバポレータへ
分配可能としており、一部の前記空調通路に配されたエ
バポレータへの冷媒供給が抑えられる運転状態にあるか
否かを判定する運転状態判定手段を設け、この運転状態
判定手段によって一部のエバポレータへの冷媒供給が抑
えられる運転状態にあると判定された場合に、前記コン
プレッサの断続運転における停止時間を、全エバポレー
タへ冷媒が供給される運転状態と比べて長くすること
特徴としている(請求項1)。
【0011】従来の可変容量コンプレッサを用いた冷媒
サイクルにおいては、稼動要請があれば熱負荷に応じて
吐出容量を変えながらコンプレッサが連続運転されるも
のであった。このようなコンプレッサの運転中に外気温
度が所定の温度以下になると、あるいは、起動当初から
外気温度が所定の温度以下であると、エバポレータに対
する熱負荷が小さくなってコンプレッサへのオイル供給
が悪くなると考えられることから、コンプレッサ内の残
量オイルが必要量を下回る恐れがある。しかしながら、
この発明では、コンプレッサが断続運転されるので、一
時的な停止状態からコンプレッサが駆動される度に、そ
の直後においては吐出容量が大きくなってサイクル内の
オイルが勢いよく押し流され、コンプレッサに導かれ
る。
【0012】また、上述の構成によれば、一部のエバポ
レータへの冷媒供給が抑えられてオイルが寝込んだ場合
でも、コンプレッサの断続運転における停止時間が長く
なるので、コンプレッサの駆動直後の吐出容量は停止時
間が短い場合と比べて大きなものとなり、寝込んだ分だ
け実際に循環しているオイルが減っているにも拘わら
ず、コンプレッサに対して充分にオイルを供給すること
ができる。
【0013】尚、上述の構成においては、内外気の導入
割合の変更によってエバポレータにかかる熱負荷が変更
されると、サイクルの冷媒流量が変更されることから、
これに応じて断続運転も変更することが望ましい。例え
ば、一部のエバポレータへの冷媒供給が抑えられている
場合に、他のエバポレータを有する空調通路のインテー
ク装置が内気導入側へ変更されるほどエバポレータの熱
負荷が増大するので、この場合には、コンプレッサの断
続運転の停止時間を短くするとよい(請求項2)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。図1において、ツインタイプの車両
用空調装置が示され、このツインタイプ車両用空調装置
は、前席側空間を主として空調する前席側空調ユニット
1と後席側空間を主として空調する後席側空調ユニット
2とを有している。
【0015】前席側空調ユニット1は、空調ダクト3の
最上流側に内外気切替装置4が設けられ、この内外気切
替装置4は内気入口5と外気入口6とが分かれた部分に
内外気切替ドア7が配置され、この内外気切替ドア7を
アクチュエータ8により操作して空調ダクト3内に導入
する空気を内気と外気とに選択し、所望の吸入モードが
得られるようになっている。
【0016】送風機9は、空調ダクト3内に空気を吸い
込んで下流側に送風するもので、この送風機9の後方に
はエバポレータ(フロントエバ)10が配置されてい
る。このフロントエバ10は、コンプレッサ11、コン
デンサ12、レシーバタンク13、エクスパンションバ
ルブ14と共に配管結合されて前席側冷却サイクルを構
成しており、前記コンプレッサ11は、車両のエンジン
15に電磁クラッチ16を介して連結し、この電磁クラ
ッチ16を断続することで稼働、停止するようになって
いる。
【0017】コンプレッサ11によって圧縮された高温
高圧の冷媒は、コンデンサ12を通過する際に放熱して
凝縮され、エクスパンションバルブ14によって断熱膨
張されて霧状の冷媒となる。この霧状の冷媒は、フロン
トエバ10を通過する際に吸熱して蒸発気化する。この
ような冷媒の状態変化、即ち、フロントエバ10におけ
る吸熱作用と、コンデンサ12における放熱作用を繰り
返すことによって、フロントエバ10を通過する空気を
冷却するようになっている。
【0018】前記フロントエバ10の後方には、図示し
ないヒータコアが配置され、このヒータコアの上流側に
は前席側エアミックスドアが設けられており、この前席
側エアミックスドアの開度を調節することで、前記ヒー
タコアを通過する空気とヒータコアをバイバスする空気
との割合が変えられ、これにより前席側空間へ吹き出す
空気の温度が制御されるようになっている。
【0019】これに対して、後席側空調ユニット2は、
空調ダクト20の最上流側に車室に開口する吸入口21
のみが形成され、前席側空調ユニットのような内外気切
替装置は設けられていない。送風機22は、空調ダクト
20内に空気を吸い込んで下流側に送風するもので、こ
の送風機22の後方にはエバポレータ(リアエバ)23
が配置されている。このリアエバ23は、前記コンプレ
ッサ11、コンデンサ12、及びレシーバタンク13、
そして、このレシーバタンク13と前記エクスパンショ
ンバルブ14との間から分岐して設けられたエクスパン
ションバルブ24と共に配管結合されて後席側冷却サイ
クルを構成している。
【0020】したがって、コンプレッサ11によって圧
縮された高温高圧の冷媒は、前記コンデンサ12及びレ
シーバタンク13を経てエクスパンションバルブ24に
至り、ここで減圧膨張してリアエバ23へ送られ、この
リアエバ23を通過する際に空調ダクト20内の空気と
熱交換する。このような冷媒の状態変化、即ち、リアエ
バ23における吸熱作用と、コンデンサ12における放
熱作用を繰り返すことによって、リアエバ23を通過す
る空気を冷却するようになっている。
【0021】また、リアエバ23の後方には、図示しな
いヒータコアが配置され、このヒータコアの上流側には
後席側エアミックスドアが設けられており、この後席側
エアミックスドアの開度を調節することで、ヒータコア
を通過する空気とヒータコアをバイバスする空気との割
合が変えられ、これにより後席側空間への吹き出し空気
が温度制御されるようになっている。
【0022】そして、内外気切替ドア7、コンプレッサ
11の電磁クラッチ16、送風機9、22の回転速度
は、コントロールユニット30からの出力信号に基づい
て制御される。このコントロールユニット30は、前記
アクチュエータ8、電磁クラッチ16、送風機9、22
を駆動制御する駆動回路、これら駆動回路を制御するマ
イクロコンピュータ、このマイクロコンピュータに信号
を入力する入力回路等を有して構成された周知のもの
で、マイクロコンピュータは、中央演算処理(CP
U)、ROM、RAM等を備えている。
【0023】このコントロールユニット30には、外気
温を検出する外気温センサ31からの信号や、前席側空
調ユニット1の送風能力を設定する前席側送風能力設定
器32、後席側空調ユニット2の送風能力を設定する後
席側送風能力設定器33、冷媒サイクルを作動モードに
設定するA/Cスイッチ34からの信号、インテーク装
置4による吸入モードを設定する吸入モード設定器35
等からの信号等が入力される。
【0024】図2において、前記冷媒サイクルのコンプ
レッサ制御例がフローチャートとして示されている。以
下、これを説明すると、コントロールユニット30は、
ステップ50において、A/Cスイッチ34が押されて
冷媒サイクルを稼動させる要請があるか否かを判定し、
ステップ52において、前席側の送風機9が駆動されて
いるか否かを判定する。
【0025】A/Cスイッチ34が投入されていない場
合、又は、A/Cスイッチ34が投入されて冷媒サイク
ルが稼動していても前席側の送風機9が駆動していない
場合には、ステップ54へ進み、車室内の空調要請(冷
房要請など)がないものとしてコンプレッサ11を停止
し、冷媒運転の有無を表示するLEDを消灯する。
【0026】A/Cスイッチ34の投入により冷媒サイ
クルの稼動要請があり、前席側の送風機9が駆動してい
る場合には、ステップ56,58へ進み、外気温が第1
の基準温度よりも低くなってコンプレッサ11を稼動さ
せるには熱負荷が著しく小さい状態であるかどうかを判
定する。この例では、ハンチングを防ぐ必要から第1の
基準温度にヒステリシスを持たせてあり、外気温度が−
2℃以下に下がると極低熱負荷域(CF=2)、1℃以
上に上がるとそれ以外の熱負荷域(CF=1)としてい
る。
【0027】極低熱負荷域(CF=2)においては、コ
ンプレッサ11の駆動によるエバポレータ10の凍結の
恐れや、冷媒循環量の減少によるコンプレッサ11への
オイル供給量の低下の恐れがある。そこで、外気温が第
1の基準温度よりも低くなる極低熱負荷域では、コンプ
レッサ11の運転許容範囲外であるとみなしてコンプレ
ッサを停止状態とする。尚、この場合には、LEDを点
灯させた状態にしておく。
【0028】これに対して、極低熱負荷域以外の熱負荷
域においては、基本的には、コンプレッサをできるだけ
連続運転させる制御が行なわれるが、冷媒サイクルに充
分なオイルが封入されているにも拘わらず、熱負荷の低
下によってコンプレッサ11へのオイル供給が少なくな
ることを回避する制御が必要となる。
【0029】そこで、ステップ62において、外気温
(TAM)を第1の基準温度よりも高く設定された第2の
基準温度と比較する。この第2の基準温度は、外気温
(TAM)がこれよりも高い場合には、高熱負荷域とし、
低い場合には、低熱負荷域と判断するもので、コンプレ
ッサへのオイル供給量が冷房負荷の低下に伴って少なく
なることから、コンプレッサ内に必要量のオイルを維持
できなくなるような外気温度として定められている。こ
の例では、ハンチングを防止するために第2の基準温度
にヒステリシスを持たせてあり、外気温度の上昇過程で
の切り替わり点を15℃、下降過程での切り替わり点を
14℃としている。つまり、この制御での低熱負荷域
は、第1の基準温度と第2の基準温度との間の温度範囲
(−2℃から14℃)として定められている。
【0030】外気温度がこの基準温度よりも高い場合に
は、エバポレータの熱負荷が大きいことから、コンプレ
ッサ11の吐出容量も大きくなり、コンプレッサを連続
運転しても充分にオイルが供給され続けるので、ステッ
プ64へ進み、コンプレッサ11の稼動状態を持続さ
せ、LEDを点灯させる。
【0031】外気温度が低熱負荷域であれば、コンプレ
ッサが必要とするオイルが充分に供給されなくなる恐れ
もあることから、駆動直後において吐出量が多くなる可
変容量コンプレッサの特性を利用して次のようにコンプ
レッサを断続運転させる。
【0032】先ず、上記構成のようなデュアルエアコン
の場合には、後席側空調ユニット2の稼動の有無によっ
て冷媒の流れが異なる。つまり、後席側も前席側と同様
に空調が要請されていれば、コンプレッサで圧縮された
冷媒は、コンデンサ12で放熱されてレシーバタンク1
3で気液分離され、その後、それぞれの膨張弁14,2
4へ分かれて流れる。前席側の膨張弁14で減圧された
冷媒はフロントエバ10を流れると共に後席側の膨張弁
24で減圧された冷媒はリアエバ23を流れ、各々のエ
バポレータ10,23を通過する空気を冷却し、しかる
後に合流してコンプレッサ11へ戻される。
【0033】これに対して、送風機22が停止して後席
側の空調要請がない場合には、リアエバ23への熱負荷
がほとんどなくなるので、膨張弁24の開度が絞られて
リアエバ23への冷媒供給が殆どなくなる。この場合に
は、主として前席側冷媒サイクルでのみ冷媒が循環し、
後席側冷媒サイクルの冷媒循環は殆どない。
【0034】このため、後席側の送風機22が停止して
いる場合には、リアエバ23に冷媒が寝込み、この冷媒
に含有しているオイルも同様に寝込み、コンプレッサに
供給されるオイルは、リアエバ23に寝込んだ分だけ低
下することが懸念される。
【0035】この場合に、インテーク装置4によって内
気導入が選択されてエバポレータ10の熱負荷が大きく
なっているのであれば、前席側冷媒サイクルの冷媒流量
も多くなることからオイルの供給不足はあまり問題にな
らないが、外気導入が選択され、エバポレータ10の熱
負荷が小さくなると、冷媒流量が低下してコンプレッサ
11が必要とするオイルを充分に供給できなくなる。
【0036】そこで、ステップ66において、後席側の
送風機22が駆動しているか否かを判定し、駆動してい
れば、ステップ68へ進み、駆動時間(T1)を300
秒、一時停止時間(T2)を10秒と設定し、ステップ
70でこの時間に基づきコンプレッサを断続運転する指
令信号を形成する。これに対して、後席側の送風機22
が停止していれば、ステップ72へ進み、インテーク装
置4が外気導入モードであるか否かを判定し、内気導入
モードであればエバポレータ10の熱負荷が大きいこと
から前記ステップ68へ進み、外気導入モードであれ
ば、エバポレータ10の熱負荷が小さくなってオイルの
供給不足が一層心配されることから、ステップ74へ進
む。そして、ステップ74では、コンプレッサの一時停
止時間が長くなるほど駆動直後の吐出容量が大きくなる
ことから、駆動時間(T1)を300秒、一時停止時間
(T2)を45秒と設定し、ステップ70においてこの
時間に基づきコンプレッサを断続運転するための指令信
号を形成する。
【0037】尚、上述した駆動時間(T1)と停止時間
(T2)とは、予め実験によって導かれた値であり、次
のようにして決定した。先ず、コンプレッサ11から吐
出された冷媒がフロントエバ10及びリアエバ23へ分
配送出されるデュアル空調モードでの断続運転において
は、コンプレッサ11のオイル残量を停止時間(T2)
を変化させて実測した結果から、充分にオイル残量をコ
ンプレッサ内に確保できる時間としてT2=10秒とし
た。
【0038】次に、デュアル空調モードのON時間は、
コンプレッサを連続運転させたいという要請からは長け
れば長いほどよい。ところが、停止時間(T2)を10
秒として駆動時間(T1)を変化させつつコンプレッサ
11のオイル残量を測定してみると、駆動時間(T1)
が長くなるほどコンプレッサ11のオイル残量が低下し
てくることが判った。このことから、コンプレッサ11
の残量オイルが不足しない安全を見越した時間として3
00秒を設定した。
【0039】これに対して、後席側の送風機22が停止
してコンプレッサ11から吐出される冷媒がリアエバ2
3へ送られず、フロントエバ10へ主として送出される
シングル空調モードでの断続運転においては、図3で示
されるコンプレッサの駆動直前の低圧ラインの圧力(P
s)と、駆動直後の高圧ラインの圧力(Pd)との関係
を示すグラフから、αkg/cm2G ≦Ps及びβkg/cm2G ≦
Pdの範囲となるようにコンプレッサのON/OFF時
間が決定されている。
【0040】即ち、冷媒サイクルは、コンプレッサの駆
動中は、高圧ラインの圧力(Pd)と低圧ラインの圧力
(Ps)との差が大きくなるが、シングル空調モードの
断続運転が行われてコンプレッサが一時的に停止する
と、この高低圧力差は瞬時には平衡せず、低圧ラインの
圧力は徐々に高まり、逆に高圧ラインの圧力は徐々に低
くなってくる。しかし、停止時間が短いと、低圧ライン
の圧力(Ps)が充分に上昇しないうちにコンプレッサ
が再び駆動するため、コンプレッサの駆動直後の高圧ラ
イン圧力Pdは充分に上昇しない。
【0041】その傾向を具体的にみると、図3の特性図
から判るように、コンプレッサ駆動直前のPsがαより
も小さいと、コンプレッサ駆動直後のPdは充分に大き
くならないが、低圧ラインの圧力(Ps)がある圧力
(α)以上となると、高圧ラインの圧力(Pd)が急に
大きくなり、β以上となることが確認されている。この
結果から、α≦Ps及びβ≦Pdを得るのに充分な停止
時間としてT2を45秒と決定し、駆動時間としてT1
を300秒と決定した。
【0042】上述のように決定された駆動時間と停止時
間とによってコンプレッサを断続運転する指令信号が形
成されると、ステップ76において、駆動信号又は停止
信号のどちらの信号が出力されたかを判定し、ステップ
64、78によってコンプレッサを断続運転させる。そ
して、この断続運転中は、LEDを点灯させた状態とし
ておく。
【0043】したがって、上述したコンプレッサ制御を
行なうことで、低熱負荷域の幅広い領域でコンプレッサ
に対してオイル供給を充分に行ない、しかも、デュアル
空調モードとシングル空調モードとの相違、吸入モード
の相違によって断続運転を異ならせることでコンプレッ
サのオイル不足による焼き付きを効果的に防ぐことがで
きる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
一時的な停止状態から稼動した直後に吐出量が大きくな
る可変容量コンプレッサの特性を利用し、コンプレッサ
を断続運転させることでコンプレッサへのオイル供給量
を増大させるようにしたので、低熱負荷時においてもコ
ンプレッサに供給されるオイルを増大させることがで
き、コンプレッサ内のオイル残量を充分に確保してコン
プレッサの摺動部材が焼き付く恐れを低減することがで
きる。
【0045】また、コンプレッサの一時的な停止時間が
長くなるほど稼動直後の吐出量が多くなる特性を利用
し、複数のエバポレータに対して共通のコンプレッサか
ら冷媒が分岐して供給されるサイクルにおいて、一部の
エバポレータへの冷媒供給が抑えられた場合に、コンプ
レッサの断続運転における停止時間を長くするようにし
たので、一部のエバポレータにオイルが寝込んだ場合で
もコンプレッサへのオイル供給を良好に行なうことがで
き、コンプレッサ内に必要量のオイルを確保することが
できる。
【0046】さらに、インテーク装置が内気導入側へ変
更されるほどコンプレッサの断続運転での停止時間が短
くなるので、空調通路に導入される空気によってエバポ
レータの熱負荷が変更される場合でも、コンプレッサへ
のオイル供給が適切に調節され、コンプレッサ内に常時
必要量のオイルを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る車両用空調装置を示す
概略構成図を示す。
【図2】図2は、図1のコントロールユニットによるコ
ンプレッサの制御例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、シングル空調モードでのコンプレッサ
の断続運転におけるON直前の低圧ラインの圧力(P
s)とON直後の高圧ラインの圧力(Pd)との関係を
示す特性図である。
【符号の説明】 1 前席側空調ユニット 2 後席側空調ユニット 10 フロントエバ 11 コンプレッサ 15 電磁クラッチ 23 リアエバ 31 外気温センサ 34 A/Cスイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 要求される吐出容量に拘わらず駆動直後
    においては吐出容量が多くなる可変容量コンプレッサを
    備え、このコンプレッサから吐出される冷媒の状態変化
    を利用して車室内に供給する空気を空調する冷媒サイク
    ルと、 前記冷媒サイクルの稼動を要請する手段と、 外気温度が所定の温度以下であることを判定する温度判
    定手段と、 前記冷媒サイクルの稼動が要請されており、前記温度判
    定手段により外気温度が所定温度以下であると判定され
    た場合に、前記可変容量コンプレッサを断続運転させる
    駆動手段とを具備することを特徴とする車両用空調装置
    のコンプレッサ保護装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、前記冷媒サイクルの稼
    動が要請されており、前記温度判定手段により外気温度
    が所定温度よりも大きいと判定された場合に、前記可変
    容量コンプレッサを連続運転させる手段をさらに備えて
    いる請求項1記載の車両用空調装置のコンプレッサ保護
    装置。
  3. 【請求項3】 前記可変容量コンプレッサは前記駆動直
    後の吐出容量が一時的な停止時間の長いほど大きくなる
    特性を有しており、 前記車両用空調装置は、異なる被空調領域を空調する複
    数の空調通路を備え、これら複数の空調通路に格別に送
    風機及びエバポレータを配し、前記コンプレッサから吐
    出された冷媒を前記複数の空調通路に配した各々のエバ
    ポレータへ分配可能としており、 一部の前記空調通路に配されたエバポレータへの冷媒供
    給が抑えられる運転状態にあるか否かを判定する運転状
    態判定手段を設け、 この運転状態判定手段によって一部のエバポレータへの
    冷媒供給が抑えられる運転状態にあると判定された場合
    に、前記コンプレッサの断続運転における停止時間を、
    全エバポレータへ冷媒が供給される運転状態と比べて長
    くすることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置
    のコンプレッサ保護装置。
  4. 【請求項4】 前記空調通路の上流側に内気と外気との
    導入割合を調節するインテーク装置を備え、前記一部の
    エバポレータへの冷媒供給が抑えられている場合に、他
    のエバポレータを有する空調通路のインテーク装置が内
    気導入側へ変更されるほど前記停止時間を短くすること
    を特徴とする請求項3記載の車両用空調装置のコンプレ
    ッサ保護装置。
JP16788798A 1998-06-16 1998-06-16 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置 Expired - Lifetime JP2992818B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16788798A JP2992818B1 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16788798A JP2992818B1 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2992818B1 JP2992818B1 (ja) 1999-12-20
JP2000002466A true JP2000002466A (ja) 2000-01-07

Family

ID=15857919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16788798A Expired - Lifetime JP2992818B1 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2992818B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6675595B2 (en) 2001-09-20 2004-01-13 Denso Corporation Refrigerant cycle system including two evaporators
JP2006125665A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
JP2007320392A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Denso Corp 冷凍サイクル装置
JP2012122638A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Panasonic Corp 多室型冷凍サイクル装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6675595B2 (en) 2001-09-20 2004-01-13 Denso Corporation Refrigerant cycle system including two evaporators
JP2006125665A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
JP4675083B2 (ja) * 2004-10-26 2011-04-20 三洋電機株式会社 空気調和装置
JP2007320392A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Denso Corp 冷凍サイクル装置
JP2012122638A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Panasonic Corp 多室型冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2992818B1 (ja) 1999-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6675595B2 (en) Refrigerant cycle system including two evaporators
US7121103B2 (en) Vehicle air conditioning system
US6266967B1 (en) Refrigerant cycle system for vehicle air conditioner
US9719707B2 (en) Air conditioner for vehicle with defroster control
JP3356142B2 (ja) 冷凍サイクル装置
US6758740B2 (en) Vehicle air conditioner
JP2004155391A (ja) 車両用空調装置
JP2006021711A (ja) 車両用空調装置
US6898944B2 (en) Air conditioner
JP2000142094A (ja) 冷凍サイクル装置
JPH10205898A (ja) 冷凍装置
JP2003080928A (ja) 車両用空調装置
US6725676B2 (en) Refrigerant cycle system with hot gas heating function
JP4063023B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍機
US7013966B2 (en) Vehicle air conditioner with hot-gas heater cycle
WO2020241433A1 (ja) 冷凍サイクル装置および車両用空調装置
JPH1142933A (ja) 空気調和装置
JP2992818B1 (ja) 車両用空調装置のコンプレッサ保護装置
US6820438B2 (en) Vehicle air conditioner
JP2003136944A (ja) 車両用空調装置
GB2396689A (en) Vehicle air conditioner having refrigerant cycle with hot gas bypass heating function
JP4014760B2 (ja) 車両用空調装置
JP3684673B2 (ja) バス用空調装置
JP3581128B2 (ja) 自動車用空調装置
JP2000055484A (ja) 空気調和装置