JP2000002320A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2000002320A
JP2000002320A JP16898398A JP16898398A JP2000002320A JP 2000002320 A JP2000002320 A JP 2000002320A JP 16898398 A JP16898398 A JP 16898398A JP 16898398 A JP16898398 A JP 16898398A JP 2000002320 A JP2000002320 A JP 2000002320A
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down switch
vehicle
automatic transmission
kick
engine
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JP16898398A
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Kazuaki Watanabe
和昭 渡辺
Yasunori Nakamura
靖紀 中村
Hiroyuki Sakai
比呂之 坂井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の挙動制御装置を制御するための電子制
御装置の種類を可及的に減少することの可能な車両の制
御装置を提供する。 【解決手段】 アクセルペダルの操作状態および車速に
基づいて変速比が制御される自動変速機と、自動変速機
の変速比を制御する変速線図を設定する電子制御装置と
を備えた車両の制御装置において、キックダウンスイッ
チの有無を判断する検出装置有無判断手段(ステップ
2)と、検出手段有無判断手段(ステップ2)の判断結
果に基づいて、変速線図を決定する制御内容選択手段
(ステップ3,4)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、挙動制御要求入
力装置の操作状態を検出する検出装置の有無に対応し
て、挙動制御装置を制御するための制御内容を異ならせ
ることの可能な車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の挙動制御装置、例えば自動変速機
が搭載された車両においては、車両の走行状態、具体的
には車速やアクセル開度などをパラメータとする変速線
図(制御内容)が予め電子制御装置に記憶されており、
車両の走行中に各種のセンサおよびスイッチにより検出
される車両の走行状態と前記変速線図とに基づいて、自
動変速機の変速比が制御されるように構成されている。
【0003】ところが、電子制御装置に設定されている
制御内容に基づいて、自動変速機の変速比を制御した場
合は、その制御内容が運転者の指向に適合しない場合が
ある。そこで、運転者の意志をなるべく自動変速機の変
速制御に反映させて違和感を解消するための制御をおこ
なうことも可能になっている。
【0004】たとえば、自車両が前方を走行している他
車両を追い越すような場合は、自動変速機をダウンシフ
トさせて加速性能を向上させる必要がある。このような
場合には、自動変速機を運転者の意図によりダウンシフ
トさせるために、キックダウン操作がおこなわれる。キ
ックダウン操作とは、所定の短時間内にアクセルペダル
(挙動制御要求入力装置)を所定の開度以上に踏み込む
ことにより、車両の走行状態をダウンシフトするべき状
態に変化させ、強制的にダウンシフトさせることを意味
している。このような加速要求に対処するために、キッ
クダウン操作がおこなわれていない場合と、キックダウ
ン操作がおこなわれた場合とで、種類の異なる変速線図
を設定することの可能な自動変速機の制御装置が提案さ
れている。
【0005】このような自動変速機の制御装置において
は、アクセルペダルの踏み込み状態をキックダウンスイ
ッチ(検出装置)により検出し、その検出結果に基づい
て自動変速機の変速線図を変更するものである。このた
め、キックダウンスイッチが故障していたのでは、変速
線図を変更する制御をおこなうことができない。そこ
で、キックダウンスイッチの故障を判定する装置の一例
が特開昭64−49745号公報および特開平1−26
1543号公報に記載されている。
【0006】この特開昭64−49745号公報には、
スロットルセンサの電気的出力とキックダウンスイッチ
の電気的出力とを比較する手段と、比較手段の結果によ
りキックダウンスイッチの故障を判定する手段とが記載
されている。また、特開平1−261543号公報に
は、キックダウンスイッチの電気的出力と、スロットル
油圧スイッチの電気的油圧とを比較し、少なくともキッ
クダウンスイッチから電気的出力が発生し、かつ、油圧
スイッチから電気的出力が発生しない状態が存在するか
否かを判断する手段と、判断結果に基づいてキックダウ
ンスイッチの故障を判定する手段とが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
技術は、キックダウンスイッチを有する車両に適用され
るものであるが、キックダウンスイッチが無い車両もあ
る。したがって、キックダウンスイッチが有る車両と無
い車両とでは、変速線図の内容が異なることになる。
【0008】しかしながら、上記特開昭64−4974
5号公報および特開平1−261543号公報に記載さ
れている技術においては、キックダウンスイッチの故障
を判定することはできるとしても、キックダウンスイッ
チの有無自体を判定する記述がない。したがって、上記
のように、キックダウンスイッチの有る車両および無い
車両を製造する場合は、キックダウンスイッチの有る車
両に対応する変速線図を設定する電子制御装置と、キッ
クダウンスイッチの無い車両に対応する変速線図を設定
する電子制御装置とを別種類の部品として作成しなけれ
ばならず、両方の車両を製造するためのコストが上昇す
る問題があった。
【0009】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、車両の挙動制御装置を制御するための
電子制御装置の種類を可及的に低減することの可能な車
両の制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するためこの発明は、挙動制御要求入力装置の
操作状態に基づいて制御される挙動制御装置と、この挙
動制御装置を制御するための制御内容を設定する電子制
御装置とを備えた車両の制御装置において、前記挙動制
御要求入力装置の操作状態を検出するための検出装置の
有無を判断する検出装置有無判断手段と、この検出装置
有無判断手段の判断結果に基づいて、前記電子制御装置
により設定される制御内容を決定する制御内容決定手段
とを備えていることを特徴とするものである。この発明
の挙動には、車両の運動性能である動力性能、制動性
能、操縦性、安定性などが含まれる。これらの運動性能
を制御するための挙動制御装置には、動力源、変速機、
動力伝達装置、懸架装置、制動装置などが含まれる。
【0011】この発明においては、挙動制御要求入力装
置の操作状態を検出する検出装置の有無が判断される。
このため、検出装置の有無に対応して異なる種類の制御
内容を、電子制御装置により設定可能に構成するととも
に、上記判断結果に基づいてこれらの制御内容を決定す
ることができる。したがって、検出装置が有る車両およ
び無い車両の両方に対して、電子制御装置を共用するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
説明する。まずこの発明で対象とする車両の全体的な制
御系統を簡単に説明すると、図2において、車両の動力
源としてエンジン1が搭載されており、このエンジン1
の種類としては内燃機関、具体的には、ガソリンエンジ
ン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン、ガスタービ
ン、ジェットエンジンなどが例示される。このエンジン
1には吸気管2が設けられており、吸気管2には電子ス
ロットルバルブ3が配置されている。電子スロットルバ
ルブ3はサーボモータからなるスロットルアクチュエー
タ4によって駆動される。
【0013】一方、エンジン1を制御するエンジン用電
子制御装置5は、中央演算処理装置(CPU)および記
憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするマイクロコンピュータにより構成され
ている。このエンジン用電子制御装置5には、アクセル
ペダル6の操作状態によりオン・オフされるキックダウ
ンスイッチ7の信号、アクセルペダル6の開度を検出す
るアクセル開度センサ8の信号、エンジン1の回転数を
検出するエンジン回転数センサ9の信号、エンジン1の
吸入空気量を検出する吸入空気量センサ9Aの信号、吸
入空気温度を検出する吸入空気温センサ9Bの信号など
が入力されている。前記キックダウンスイッチ7は、ア
クセル開度が100%を越える所定の開度でオンするよ
うに構成されている。なお、キックダウンスイッチ7が
設けられない場合もある。
【0014】また、エンジン用電子制御装置5には、エ
ンジン1の冷却水温を検出する冷却水センサ9Cの信
号、電子スロットルバルブ3の開度θを検出するスロッ
トルセンサ10の信号、車速(後述する自動変速機の出
力軸回転数)を検出する車速センサ11、イグニッショ
ンスイッチ12の信号などが入力されている。
【0015】このイグニッションスイッチ12は、バッ
テリ13とエンジン用電子制御装置5との間に形成され
た電気回路に配置されており、この電気回路には定電圧
電源14が配置されている。また、前記キックダウンス
イッチ7も前記電気回路に配置されている。そして、エ
ンジン用電子制御装置5は、アクセル開度センサ8の信
号に基づいてスロットルアクチュエータ4を制御し、電
子スロットルバルブ3の開度が電気的に制御される。ま
た、エンジン用電子制御装置5は、前述した各種のセン
サおよびスイッチにより検出されるデータに基づいて、
燃料噴射弁15を制御してエンジン1の燃料噴射量(言
い換えれば空燃比)を制御する機能と、イグナイタ16
を制御して点火時期を制御する機能とを備えている。
【0016】さらに、この実施例においては、エンジン
1の出力側に連結する自動変速機17として、公知の有
段式自動変速機が用いられている。この自動変速機17
は、トルクコンバータと、複数の遊星歯車により構成さ
れた歯車変速機構と、歯車変速機構のトルク伝達経路を
切り換える摩擦係合装置(クラッチやブレーキなど)
と、トルクコンバータのポンプインペラと歯車変速機構
の入力部材とを係合・解放するロックアップクラッチと
を備えている。そして、上記摩擦係合装置の係合・解放
状態を切り換えることにより、例えば前進5段・後進1
段の変速段を設定することが可能である。
【0017】上記構成の自動変速機17の各変速段(変
速比)の設定およびロックアップクラッチの制御ならび
にライン圧は、油圧制御装置18によって制御される。
この油圧制御装置18は、電気的に制御されるように構
成されており、変速を実行するための第1ないし第3の
シフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 、ライン圧を制御
するためのリニアソレノイドバルブSLT、アキュームレ
ータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSL
N、ロックアップクラッチを制御するためのリニアソレ
ノイドバルブSLUが設けられている。
【0018】これらのソレノイドバルブに信号を出力し
て自動変速機18の変速やライン圧あるいはアキューム
レータ背圧などを制御する自動変速機用電子制御装置1
9が設けられている。この自動変速機用電子制御装置1
9は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(R
AM、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするマイクロコンピュータにより構成されている。ま
た、自動変速機用電子制御装置19とエンジン用電子制
御装置5とは、相互にデータ通信可能に接続されてい
る。また、自動変速機用電子制御装置19も電気回路を
介してバッテリ13に接続されている。なお、エンジン
用電子制御装置5および自動変速機用電子制御装置19
ならびに定電圧電源14は基板20に取り付けられてい
【0019】この自動変速機用電子制御装置19には、
自動変速機17を制御するためのデータとしてアクセル
開度センサ8の信号、車速センサ11の信号、キックダ
ウンスイッチ7の信号、自動変速機17の油温を検出す
る油温センサ21の信号、シフトレバー22の操作位置
を検出するシフトポジションセンサ23の信号などが入
力されている。そして、運転者によりシフトレバー22
が操作され、例えばP(パーキング)レンジ、R(リバ
ース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライ
ブ)レンジ、2(セカンド)レンジ、L(ロー)レンジ
などの各レンジを相互に切り換え可能である。
【0020】そして、自動変速機用電子制御装置19に
は、車両の走行状態に基づいて自動変速機17の変速段
を制御するための変速パターン、つまり変速線図が記憶
されている。また、自動変速機用電子制御装置19に
は、車両の走行状態に基づいてロックアップクラッチの
係合・解放状態を制御するロックアップクラッチ制御パ
ターンが記憶されている。
【0021】この変速線図およびロックアップクラッチ
制御パターンは、車両の走行状態、例えば自動変速機1
5の出力軸回転数とアクセル開度とをパラメータとし
て、自動変速機2のアップシフト線およびダウンシフト
線ならびにロックアップクラッチの係合・解放領域を設
定している。
【0022】またこの実施例においては、電気回路の電
圧を検出する電圧測定装置24が接続されており、この
電圧測定装置24の検出信号に基づいて、電気回路のオ
ン・オフが検出される。さらに、この実施例において
は、アクセル開度センサ8の信号および電気回路のオン
・オフ状態に基づいて、キックダウンスイッチの有無が
判断される。そして、キックダウンスイッチの有無の判
断結果に基づいて、自動変速機用電子制御装置19によ
り、自動変速機17の制御に用いる変速線図が決定され
る。この変速線図に基づいて、自動変速機17の変速段
が制御され、ひいては車両の挙動、具体的には動力性能
が制御される。
【0023】そこで、自動変速機用電子制御装置19に
は、キックダウンスイッチ7の有る場合と無い場合とに
対応して、異なる種類の変速線図が予め記憶されてい
る。図3は、キックダウンスイッチ7の有無に対応する
変速線図の一例を示し、図3(A)にはキックダウンス
イッチ7が無いと判断された場合に適用される変速線図
が示され、図3(B)にはキックダウンスイッチ7が有
ると判断された場合に適用される変速線図が示されてい
る。
【0024】図3(A),(B)には、例えば第3速か
ら第2速にダウンシフトする場合のダウンシフト線が示
されており、図3(A)のアップシフト線の方が、図3
(B)のダウンシフト線に比べて、より少ないアクセル
開度でダウンシフトするように設定されている。
【0025】つまり、キックダウンスイッチが無い場合
は、所定回転数の領域において、アクセル開度が85%
以上になった時点で運転者が加速を要求しているものと
判断して第3速から第2速にダウンシフトさせることに
より、車両の加速性能を達成することができる。また、
キックダウンスイッチが有る場合は、所定回転数の領域
において、アクセル開度が85%以上になったとしても
第3速が維持され、アクセル開度が100%以上になっ
た時点で第3速から第2速にダウンシフトされる。一
方、キックダウンスイッチが有る場合は、キックダウン
スイッチをオンさせることにより、運転者の意図、つま
り加速要求を反映させることができるために、比較的高
いアクセル開度でダウンシフトする制御内容であって
も、運転者の意図によりこれを選択することができるか
らである。
【0026】なお、キックダウンスイッチの有無に対応
して変速線図を変更する場合の制御手法としては、予め
基準となる変速線図を自動変速機用電子制御装置19に
記憶しておき、この変速線図の全部または一部を演算処
理により補正して異なる種類の変速線図に変更すること
も可能である。また、図3においては、自動変速機17
の変速段を第3速から第2速にダウンシフトさせる場合
のダウンシフト線が示されているが、この他の変速段同
士のダウンシフト線を変更することも可能である。
【0027】つぎに、この発明の制御例を図1のフロー
チャートに基づいて説明する。まず、イグニッションス
イッチ12がオンされると、キックダウンスイッチの有
無を判定するフラグVXKDSEL=1とする初期設定
がおこなわれる(ステップ1)。このフラグVXKDS
EL=1は、キックダウンスイッチが有ることを表して
いる。つぎに、アクセル開度センサ8の信号およびキッ
クダウンスイッチが配置される電気回路のオン・オフ状
態に基づいて、キックダウンスイッチの有無が判断され
る(ステップ2)。
【0028】ステップ2では、アクセル開度PA1>K
PA1KDおよびWKDS=0の条件が成立した場合
に、キックダウンスイッチ有りと判断されてフラグVX
KDSEL=1がそのまま維持される。また、ステップ
2では、アクセル開度PA1≦KPA1KDおよびWK
DS=1の条件が成立した場合、またはアクセル系統の
フェイルが成立した場合に、キックダウンスイッチ無し
と判断されてフラグVXKDSEL=0に変更される。
【0029】上記アクセル開度PA1は、アクセル開度
センサ8により検出される検出値であり、KPA1KD
は、エンジン用電子制御装置5または自動変速機用電子
制御装置19に予め設定されているアクセル開度の基準
値である。さらに、WKDSはキックダウンスイッチが
配置される電気回路のオン・オフ状態を表すフラグであ
り、この電気回路がオフされている場合はWKDS=0
になり、この電気回路がオンされている場合は、WKD
S=1になる。
【0030】ここで、ステップ1およびステップ2の具
体的な判断過程を、図4ないし図7のタイムチャートに
より説明する。図4のタイムチャートは、アクセル全閉
状態でエンジン1が始動され、その後アクセル開度が全
開に変化する過程を示している。まず、時間t1におい
て、イグニッションスイッチ12がオンされると、キッ
クダウンスイッチの判定フラグVXKDSEL=1が初
期設定される。時間t1においては、アクセルペダル6
が踏み込まれておらず、キックダウンスイッチ7がオフ
(電気回路がオフ)状態にある。
【0031】その後、時間t2の時点でアクセルペダル
6が踏み込まれてアクセル開度が全閉状態から徐々に増
大し、時間t3になった時点でアクセル開度が基準値を
越える。ここで、電気回路はオフされたままであるた
め、キックダウンスイッチ有りと判断され、初期設定さ
れているフラグVXKDSEL=1を維持する。その
後、時間t4においてアクセル開度が全開になると、キ
ックダウンスイッチ7がオン(電気回路がオン)され
る。
【0032】図5のタイムチャートは、アクセル開度が
全開状態でエンジン1が始動され、その後アクセルペダ
ル6の開度が全閉状態に変更される過程を示している。
まず、時間t1において、イグニッションスイッチ12
がオンされると、キックダウンスイッチの判定フラグV
XKDSEL=1が初期設定される。また、時間t1に
おいては、アクセル開度が全開状態にあるため、キック
ダウンスイッチ7がオン(電気回路がオン)状態にあ
る。
【0033】その後、時間t2においてアクセル開度の
減少が開始されると、アクセル開度が基準値を越えてい
る状態でキックダウンスイッチ7がオフ(電気回路がオ
フ)される。したがって、キックダウンスイッチが有る
と判断され、フラグVXKDSEL=1がそのまま維持
される。このように、図4または図5のいずれの場合に
おいても、アクセル開度および電気回路のオン・オフ状
態に基づいて、キックダウンスイッチ7が有ることを正
確に判定することができる。
【0034】図6のタイムチャートは、アクセル開度が
基準値以下、具体的には全閉状態でエンジン1が始動さ
れ、その後、アクセル開度が全開状態に変化する過程を
示している。まず、時間t1においてイグニッションス
イッチ12がオンされると、フラグVXKDSEL=1
が初期設定される。しかしながら、アクセル開度が全閉
状態であるのにも関わらず、キックダウンスイッチが無
く電気回路が短絡されて常時オンされている。このた
め、キックダウンスイッチ無しの判断がおこなわれ、フ
ラグVXKDSEL=1からフラグVXKDSEL=0
に変更される。その後、時間t2でアクセルペダル6が
踏み込まれてアクセル開度の増大が開始し、時間t3以
降はアクセル開度が全開状態に維持されている。
【0035】図7のタイムチャートは、アクセル開度が
基準値を越えた状態、具体的には全開状態でエンジン1
が始動され、その後、アクセルが全閉状態に変化する過
程を示している。まず、時間t1においてイグニッショ
ンスイッチ12がオンされると、フラグVXKDSEL
=1が初期設定される。時間t1においては、アクセル
開度が全開状態にあり、かつ、キックダウンスイッチが
無く電気回路が短絡されているために常時オン状態にあ
る。
【0036】そして、時間t2からアクセル開度が徐々
に減少し、時間t3において、アクセル開度が基準値以
下になり、かつ、電気回路のオンが検出されていること
により、キックダウンスイッチ無しの判断がおこなわ
れ、フラグVXKDSEL=1からフラグVXKDSE
L=0に変更される。その後、アクセル開度が全閉状態
に維持される。
【0037】このように、電気回路のオン・オフ状態お
よびアクセル開度が基準値以下であることを基準とし
て、キックダウンスイッチの無しを正確に判断すること
ができる。ところで、図7の場合には、エンジン1の始
動からアクセル開度が基準値以下に減少するまでの間、
つまり、時間t1から時間t3までの間は、キックダウ
ンスイッチ有りの判定がおこなわれ、実際のキックダウ
ンスイッチの有無と判断結果とが相違する状態が想定さ
れる。しかしながら、このような状態が想定されるとし
ても、以下の理由により、実用上、支障が生じることは
ない。
【0038】すなわち、車両が発進する場合は、非走行
レンジ、例えばパーキングレンジまたはニュートラルレ
ンジでエンジン1を始動し、その後にシフトレバー22
を操作して走行レンジ、例えばドライブレンジなどに切
り換えて発進する。この一連の動作中、シフトレバー2
2がドライブレンジに切り換えられるまでの間は、図6
に示すように、アクセルペダル6を踏み込むことなく、
アクセル全閉状態に維持されるからである。
【0039】仮に、アクセルペダル6を踏み込みながら
エンジン1を始動させた場合においても、エンジン1の
特性からアクセル開度が基準値未満でエンジン回転数が
レッドゾーンに到達することになる。レッドゾーンと
は、そのエンジンの許容回転数以上の回転数領域を意味
している。なお、レッドゾーンに到達するアクセル開度
は、エンジン1の特性および動弁系部品、ならびに往復
運動部品の耐久性などに基づいて決定される。したがっ
て、シフトレバー22をニュートラルレンジまたはパー
キングレンジに設定するとともに、図7に示すようにア
クセル開度を20%以上に維持した状態でエンジン1を
始動し、かつシフトレバー22をドライブレンジに切り
換える操作(いわゆるガレージシフト)をおこなうこと
は、事実上あり得ないからである。
【0040】上記のようにして、ステップ2でキックダ
ウンスイッチの有無が判断され、ステップ2でキックダ
ウンスイッチ有りと判断された場合は、キックダウンス
イッチ有りに対応する変速線図、例えば図3の(B)に
示す変速線図が選択され(ステップ3)、この制御ルー
チンを終了する。一方、ステップ2でキックダウンスイ
ッチ無しと判断された場合は、キックダウンスイッチ無
しに対応する変速線図、例えば図3の(A)に示す変速
線図が選択され(ステップ4)、この制御ルーチンを終
了する。なお、この実施例においては、イグニッション
スイッチ12がオンされると、エンジン用電子制御装置
5および自動変速機用電子制御装置19に各種の信号が
入力され、各種の信号を処理する基本処理がおこなわれ
る毎に、上記ステップ1およびステップ2がおこなわれ
る。
【0041】ここで、図2に示された構成と、この発明
の構成との対応関係を説明する。アクセルペダル6が、
この発明の挙動制御要求入力装置に相当し、自動変速機
17および油圧制御装置18が、この発明の挙動制御装
置に相当し、キックダウンスイッチ7が、この発明の検
出装置に相当する。また、図3に示された変速線図がこ
の発明の制御内容に相当する。さらに、図1のフローチ
ャートに示された機能的手段と、この発明の構成との対
応関係を説明する。ステップ2がこの発明の検出装置有
無判断手段に相当し、ステップ3,4がこの発明の制御
内容決定手段に相当する。
【0042】このように、図1の制御例によれば、アク
セル開度および電気回路のオン・オフ状態に基づくロジ
ックにより、キックダウンスイッチの有無が判断されて
いる。このため、キックダウンスイッチの有無に対応す
る変速線図を、自動変速機用電子制御装置19により決
定可能に構成するとともに、上記判断結果に基づいてこ
れらの変速線図を変更することができる。したがって、
キックダウンスイッチが有る車両および無い車両の両方
に対して、自動変速機用電子制御装置19を共用するこ
とができ、部品の種類が減少して製造コストの低減を図
ることができる。
【0043】なお、図2のブロック図においては、エン
ジン用電子制御装置5と自動変速機用電子制御装置19
とが別々に構成されているが、両方の電子制御装置を一
体化することも可能である。
【0044】なお、この発明は、歯車変速機構を用いた
有段式の自動変速機の他に、連続的に変速比を変更する
ことの可能な無段変速機(CVT)にも適用可能であ
る。このような無段変速機としては、複数のプーリーお
よびベルト(チェーン)を備えたベルト式無段変速機
と、複数のディスクと複数のパワーローラーとを備えた
トロイダル式無段変速機とが例示される。
【0045】また、上記実施例において、エンジンとし
ては、混合気の空燃比を理論空燃比より大きいリーン空
燃比にするリーンバーン運転をおこなうことの可能なエ
ンジン、またはリーンバーン運転をおこなうことの不可
能なエンジンを用いることができる。そして、このリー
ンバーン運転可能なエンジンに、変速比を運転者の手動
操作により変更することの可能な手動変速機を連結する
とともに、キックダウンスイッチの信号に基づいて、ア
クセル開度が全開になるまでリーンバーン運転する制御
をおこなうことが可能である。
【0046】すなわち、キックダウンスイッチの有無に
対応して、2種類のエンジンの制御内容が相互に異なる
ことになる。そして、これらのエンジンの制御内容は、
エンジン用電子制御装置に予め記憶される。このような
構成および制御を採用した場合は、エンジン、電子スロ
ットルバルブ、スロットルアクチュエータなどが挙動制
御装置に相当する。そして、エンジン用電子制御装置の
機能により、2種類のエンジンに対応する制御内容を変
更可能に構成することにより、各エンジン毎にエンジン
用電子制御装置を別々の種類として作成することなく、
1種類のエンジン用電子制御装置により、両方のエンジ
ンに共用することができる。したがって、上記実施例と
同様の効果を得られる。
【0047】さらに、この実施例においては、キックダ
ウンスイッチの有無に対応して異なる種類の制御内容を
設定可能なエンジン用電子制御装置、キックダウンスイ
ッチの有無に対応して異なる種類の制御内容を設定可能
な自動変速機用電子制御装置の両方を備えた車両を構成
することも可能である。
【0048】また、この発明の挙動制御要求入力装置に
は、足により操作されるペダルの他、足または手により
操作されるレバー、スイッチ、ボタン、タッチセンサな
どの各種の構成が例示される。また、この発明の挙動制
御装置としては、動力源、変速機、動力伝達装置、懸架
装置、制動装置、操舵装置などに適用することも可能で
ある。さらに、検出装置としては、機械式センサ、光式
センサ、磁気式センサ、音波センサ、圧電式センサなど
の各種のセンサを用いることが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
挙動制御要求入力装置の操作状態を検出する検出装置の
有無が判断される。このため、検出装置の有無に対応し
て異なる種類の制御内容を、電子制御装置により設定可
能に構成するとともに、上記判断結果に基づいてこれら
の制御内容を変更することができる。したがって、検出
装置が有る車両および無い車両の両方に対して、電子制
御装置を共用することができ、部品の種類が減少して製
造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一制御例を示すフローチャートで
ある。
【図2】 この発明が適用される車両の全体的な制御系
統を示すブロック図である。
【図3】 図2に示された自動変速機をダウンシフトさ
せる場合に適用される変速線図である。
【図4】 図2に示すシステムの状態と、キックダウン
スイッチの有無判定との関係を示すタイムチャートであ
る。
【図5】 図2に示すシステムの状態と、キックダウン
スイッチの有無判定との関係を示すタイムチャートであ
る。
【図6】 図2に示すシステムの状態と、キックダウン
スイッチの有無判定との関係を示すタイムチャートであ
る。
【図7】 図2に示すシステムの状態と、キックダウン
スイッチの有無判定との関係を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、 3…電子スロットルバルブ、 4…ス
ロットルアクチュエータ、 5…エンジン用電子制御装
置、 6…アクセルペダル、 7…キックダウンスイッ
チ、 17…自動変速機、 18…油圧制御装置、 1
9…自動変速機用電子制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 比呂之 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA19 AA20 BA01 BA11 BA26 CA31 CB01 EA02 FB22 FB31 FB34 GC13 GC23 GC34 GC36 GC44 GC46 GC51 GC72 GD11 HA02 HA11 HA13 LA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挙動制御要求入力装置の操作状態に基づ
    いて制御される挙動制御装置と、この挙動制御装置を制
    御するための制御内容を設定する電子制御装置とを備え
    た車両の制御装置において、 前記挙動制御要求入力装置の操作状態を検出するための
    検出装置の有無を判断する検出装置有無判断手段と、 この検出装置有無判断手段の判断結果に基づいて、前記
    電子制御装置により設定される制御内容を決定する制御
    内容決定手段とを備えていることを特徴とする車両の制
    御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444463B1 (ko) * 2002-05-08 2004-08-16 현대자동차주식회사 대형 상용차량의 엔진 킥 다운 제어 장치 및 그 방법
US10670141B1 (en) 2017-01-16 2020-06-02 John Jason Conley Multi-function vehicle control device

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KR100444463B1 (ko) * 2002-05-08 2004-08-16 현대자동차주식회사 대형 상용차량의 엔진 킥 다운 제어 장치 및 그 방법
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