JP1720544S - 枕 - Google Patents

Abstract

本物品は、内部に粒子状の充填材（例えば発泡ビーズ）が封入されることにより変形可能な本体を有する枕（全身枕）である。本物品は、参考図１に示すように、大きく伸ばすことが可能である（参考図１の上段が伸ばす前、下段が伸ばした状態を示す）。本物品は、参考図２の平面図及び参考図３の右側面図に示されるように、小判型の平面図での形状が、使用者が本物品上に仰向けに寝ることで変形する。その形状は、参考図４及び５に示されるように、粒子状の充填材の流動性により、お尻下部の圧力を受けた充填材が乗った人の外形に沿って移動し、使用者を柔らかく包み込むように保持する形状である。本物品は、Ａ－Ａ線断面図及びＢ－Ｂ線断面図に示されるように、お尻下部に対応する部分にくぼみを有している。 本物品は、参考図２～４に示すように一定幅のマチを備えている。マチを備えることで、比較的体重が重い人が本物品に寝た場合でも、全身を均一な圧力で支えることが可能となる。お尻下部に存在する充填材は、本物品上で寝返りを打った際、ボールベアリングのような転動体の役割を果たすことで、寝返りを容易に行い得る。そのため寝返りを打つことが困難な人が、同じ姿勢をとることで接触面に生じる褥瘡を予防できる。加えて、要介護者の体位変換に必要な介護者の力を低減できるため、介護者の腰痛の発生を抑制できる。本物品は、Ａ－Ａ線断面図及びＢ－Ｂ線断面図に示されるように、角部が緩やかな曲面を形成した形状を有している。本物品では、使用者の体全体の重心（身体重心）が位置するお尻下部で最も低くなり、一方、肩から頭にかけて及び太ももの下部には充填材が存在することで、上がった状態となる。この状態では、腰が適度に曲がった姿勢となる（参考図４の右側面図参照）。この姿勢は、胎児姿勢（膝を軽く胸に引き寄せ、背中を少しだけ丸めた姿勢）に近く、癒し付与性の向上及び睡眠の質の向上により有効であると考えられる。胎児姿勢をとることで赤ちゃんが泣き止むように、大人になっても体や心の緊張がほぐれ、安心させる効果を本物品は有している。また、この姿勢は、無重力状態での宇宙飛行士が最も負担のかからない姿勢である中立姿勢に相当するともいえる。即ち、無重力状態では、背中がやや曲がり、太ももが上がった姿勢となり、筋肉の緊張や背骨にかかる負担が最小限になることが知られている。この中立姿勢を本物品は取ることができる。本物品は、平面図、底面図、使用状態を示す参考図４及び５に示すように、頭側の外形が緩やかな曲面を形成した形状を有している。この形状を有していることで、内部の充填材がほぼ均一な力で頭を含む上半身を柔らかく包み込むことが可能となっている。緩やかな曲面を形成していない場合、包み込む圧力が均一とはならないので、軟らかさに欠けることになる。