明 細 書 相関器 技術分野
本発明は、 相関器に関し、 特に、 C DM A通信方式の受信装置に好適な相関 器に関する, 背景技術
スぺク トラム拡散 ( S S : スフレツ ドスべク トラム) 方式においては、 周知 のごとく、 送信側において送信信号を変調した後に拡散符号を用いてスへク 卜 ラム拡散して送信し、 受信側においては、 送られてきたスへク トラム拡散信号 を受信して復調する際に、 送信側で拡散に用いた拡散符号 s e U d o r a n d o m N o i s e : 単に 「 P N」 ともレ、う) 系列と同じものを用いて逆拡 散する,.
近時、 スべク トラム拡散方式の拡散符号系列を各通信毎に割り当てる C DM A ( C o d e D i v i s i o n u l t i p l e A c c e s s : 符号分 割多元接続) 通信方式が、 移動体通信システムにおける移動端末の無線通信方 式の標準として期待されている
この C DM A通信方式においては、 例えば、 ユーザの情報をそのユーザ固有 の拡散符号でそれぞれ拡散したものを同じ周波数帯で重ね合わせて送信し、 受 信側においては、 受信したいユーザの拡散符号を用いて所望の情報を抽出する この C D M A通信方式は、 スヘク トル利用効率が高い、 マルチハスに強い、 通信内容の秘匿性が高い、 などの利点を有している
C DM Λ方式の通信システムにおいては、 受信装置において、 信号中の拡散 符号とのタイミング同期をとることが必要である すなわち、 送られてきた信 号の拡散符号系列発生タイミングと受信側で用意する拡散符号系列発生タイ ミ ングとを〗チップ以内の精度で推定し、 拡散符号系列発生器をそのタイミング で動作開始させる同期捕捉が
また、 直接拡散 (D S ) 方式においては、 わずかでも同期位置がずれると受 信信号を見失うため、 一度捕捉に成功した受信信号に対して受信側で拡散符号 系列の時間ずれを起こさないように監視する同期追跡が必要とされる。
このため、 同期信号として予め定められた固定パターン (同期用パターンで あり、 「パイロッ トシンボル」 ともいう) を送信信号中に挿入して送信し、 受信 側では受信した信号と固定パターンとの相関値を算出することにより、 同期検 出を行ない、 これにより、 受信信号の検出やタイミングの同期制御を行ってい :
スぺク トラム拡散通信装置のうち直接拡散 (D S ) 方式のものが、 例えば、 特許 2 8 5 0 9 5 9号の特許公報に記載されている。
この特許公報に記載されている従来のスベタ トラム拡散受信装置は次のよう に作動する。
アンテナから受信したスへク トラム拡散信号である受信信号は信号変換部を なす局部発振器及びローバスフィルタにおいてベースバンド信号に変換され る。 このベースバンド信号はサンブルアン ドホ一ルド回路で、 例えば、 1 / 2 チップ毎にサンフルされ、 そのサンプリ ング信号は、 マッチ ドフィルタ (M a t c h e d F i l t e r ) からなる相関器へ伝送される. この相関器では、 受信した信号の拡散符号〗 シンボル分と予め用意された拡散符号 1 シンボル分 とをチップ毎に乗算を行ない、 その和を算出し、 同期検波器へ送出する
サンフリング信号と拡散符号との相関をとる相関器の一例を図 8に示す.. こ の相関器は、 シフ トレジスタ 3 () 1 と、 係数発生器 3 0 2と、 乗算器 3 0 3 ,乃 至 3 0 3 4と、 加算器 3 () 4と、 からなつている.
図 8に示すように、ベースバンド信号に変換されたスべク トラム拡散信号(入 力信号) 3 0 0はシフ トレジスタ 3 0 1 において 1チップずつ順次格納される. 一方、 係数発生器 3 0 2は拡散符号系列を発生させる シフ ト レジスタ 3 () 1 に格納されたスへク トラム拡散信号と拡散符号系列とは 1 チップ毎に乗算器 3 0 3 ,乃至 3 0 3 4において乗算され、 各乗算器 3 0 3 ,乃至 3 0 3 4の乗算結果 は加算器 3 0 4に伝送され、 各乗算結果の和が算出される この和は出力信号 3 0 5として加算器 3 0 4力、ら出力される-
拡散符号系列と受信されたスぺク トラム拡散信号の拡散符号とのタイミング がー致している場合に、 加算器 3 0 4からの出力信号 3 0 5が最大値 (マッチ ドパルス : M a t c h e d P u l s e ) となる: このため、 このマツチドノ ルスを最大値検出回路 (ピーク判定回路: 図示せず) と同期検出器 (図示せず) とで検出し、 この同期情報を使って逆拡散復調が行われる。
なお、 上記の特許 2 8 5 0 9 5 9号特許公報には、 同期回路を備えたスぺク トラム拡散通信同期捕捉復調装置の構成が開示されている。 この同期回路はシ ンボル積分器を備えており、 このシンボル積分器は、 相関器とこの相関器から 出力される相関値に対応するシンボルの理論値又は未知のシンボルのときの復 調後の判定値のいずれかに基づいて、 相関値を逆変調し、 複数のシンボルを加 算し、 複数シンボルの加算パワーを求めてパワー値を得るようになっている,
C D M A方式の通信システムにおいては、 スべク トル拡散変調を受けた信号 は広帯域となり、 信号の電力スペク トル密度は著しく低くなる:. このため、 受 信機フロン トエン ドでの S / N (信号対雑音) 比は極めて低い:, すなわち、 チ ップ速度で換算したときの入力信号の S Z N比が極めて小さいことから、 正し くタイミング同期を図るためには、 同期用パターンとして、 チップ単位でみた 場合に長大な長さの固定パターンが必要となり、 受信側では、 同期捕捉用回路 として大きな相関器が必要とされている .
例えば、 図 8に示した従来の相関器の構成において、 相関器の長さを長くす れば、 シフ トレジスタ 3 0 1及び加算器 3 0 4等それぞれの回路規模が増大し、 さらに、 乗算器 3 0 3 ,乃至 3 () 3 4の個数も増大する. その結果、 相関器の消 費電力も増大し、 C D M A方式の携帯電話機などの移動体端末装置の低消費電 力化及び低コス ト化を難しいものとしている.
例えば、 長さ Kシンボルの固定語を拡散率 Mチップ/シンボルで拡散した信 号よりなる符号長 Nの固定/、ターンを入力とする場合、 相関器は M X Kチッフ の長さの相関器と して構成される
さらに、 図 8に示した従来の相関器の構成において、 その長さを長くすれば、 シフ トレジスタ 3 0 ] の長さが長くなり、 相関値の算出に要する時間も長くな り、 ひいては、 同期捕捉までに要する時間も長くなる.
図 7に従来の別の相関器の構成を示す。 図 7に示す相関器は、 入力信号 2 0 0と拡散係数 C i とが入力され、 かつ、 乗算される乗算器 2 0 1 と、 加算回路 2 0 2と、 ラッチ回路 2 0 3と、 から構成されている,:
乗算器 2 0 1に入力された入力信号 2 0 0と拡散係数 C i とは乗算器 2 0 1 で乗算され、 乗算結果が加算回路 2 0 2の一の入力端に供給され、 加算回路 2 0 2の他の入力端に供給される一つ前の累算値 (初期値は 0 ) と加算される その加算結果はラツチ回路 2 0 3でラツチされるとともに、 加算回路 2 0 2の 他の入力端に帰還入力され、 次の乗算結果と加算される:
この図 7に示した従来の相関器は、 図 8に示した並列型の相関器と比べて、 乗算器の数は少なくてすむ すなわち、 乗算器は 1 つですむが、 図 8に示した 相関器よりも相関値の算出に要すろ時間が長くなる
すなわち、 図 7に示す従来の相関器において、 例えば、 長さ Nの相関をとる 場合、 N回の乗算とこれらを加算をした結果が相関値として出力される: 従つ て、 相関値が得られるまでに要する時間は長さ Nに比例して増大し、 同期捕捉 までに要する時間も長くなる
携帯電話機その他の移動体端末装置に求められている低消費電力化及びコス 卜の低減を図るためには、 相関器の回路構成を縮減して、 ハードウェア規模を 削減することが必要である さらに、 相関器の高速化も必要である
しかしながら、 図 7及び図 8に示した従来の相関器によっては、 これらの要 求を満たすことはできない- 本発明はこのような課題の認識に鑑みて創案されたものであって、 その主た る目的は、 C D M A通信方式の受信装置に用いられる相関器において、 回路規 模の特段の縮減を図ることができる相関器を提供することにある,
また、 本発明は、 回路規模の増大を抑止低減しながら同期用パターンとして 複数種の固定パターンに対応可能な相関器を提供することもその目的としてい る 発明の開示
上記の目的を達成' 本発明は、 所定の長さのデータの相関をとるた
めの相関器であって、 複数段の相関器からなり、 前記複数段の相関器のそれぞ れは前記所定の長さの約数に等しい長さを有しており、 前記複数段の相関器の それぞれの長さは、 前記複数段の相関器の長さを全て掛け合わせた値が前記所 定の長さに等しくなるように設定されており、 前記複数段の相関器において、 一の相関器から出力される相関値は該一の相関器の次段に位置する相関器に入 力されるものであろ相関器を提供する。
また、 本発明は、 所定の長さのデータの相関をとるための相関器であって、 複数段の相関器からなり、 前記複数段の相関器のそれぞれは前記所定の長さの 約数に等しい長さを有しており、 前記複数段の相関器のそれぞれの長さは、 前 記複数段の相関器の長さを全て掛け合わせた値が前記所定の長さに等しくなる ように設定されており、 前記複数段の相関器において、 一の相関器は、 入力信 号と、 該入力信号との間の相関をとるための係数列とを入力し、 第一の相関値 を出力し、 前記一の相関器の次段に位置する相関器は、 前記第一の相関値と、 該第一の相関値との間の相関をとるための係数列とを入力し、 第二の相関値を 出力するものである相関器を提供する
さらに、 本発明は、 所定の長さ N ( N = M X K、 M及び Kは 1 より大きい整 数) のデータの相関をとろための相関器であって、 長さ Mの 1段目の相関器と 長さ Kの 2段目の相関器とからなり、 前記 2段目の相関器は、 前記 1段目の相 関器から出力される K個の相関値を入力して相関をとるものである相関器を提 供する
また、 本発明は、 所定の長さ N ( N = M X K、 VI及び Kは 1 より大きい整数) のデータの相関をとるための相関器であって、 長さ Mの 1段目の相関器と長さ Kの 2段目の相関器とからなり、 前記 1段目の相関器は、 人力信号と、 該入力 信号との間の相関をとるための係数列とを入力し、 K個の第一の相関値を出力 し、 前記 2段目の相関器は、 前記第一の相関値と、 該第一の相関値との間の相 関をとるための係数列とを入力し、 第二の相関値を出力するものであろ相関器 を提供する:
また、 本発明は、 所定の長さ N ( N = N ] X N 2 Χ · · · Χ N m、 1^ 1 乃至 '!11 はそれぞれ 1 より大きい整数、 mは 3以上の正の整数) のデータの相関をとる
ための相関器であって、 N 1 乃至 N mのそれぞれの長さを有する m段の相関器 を備え、 前記 m段の相関器において、 (k + 1 ) 段目 (kは 1以上、 (m— 1 ) 以下の正の整数) の相関器は、 k段目の相関器から出力される N ( k + | ;個の相 関値を入力して相関をとるものである相関器を提供する。
また、 本発明は、 所定の長さ N ( N = N 1 X N 2 X - - - X N m , Ν 1 乃至 N m はそれぞれ 1 より大きい整数、 mは 3以上の正の整数) のデータの相関をとる ための相関器であって、 N 1 乃至 N mのそれぞれの長さを有する m段の相関器 を備え、 長さ N 1 を有する 1段目の相関器は、 入力信号と、 該入力信号との間 の相関をとるための係数列とを入力し、 N 2個の第一の相関値を出力し、 長さ N ( k , , , を有する ( k + 1 ) 段目の相関器 ( kは 1以上、 (m— 1 ) 以下の正の 整数) は、 k段目の相関器から出力される N ( k . , ,個の相関値と、 該 N ( k . , , 個の相関値との間の相関をとるための係数列とを入力し、 第 ( k + 1 ) の相関 値を出力するものである相関器を提供する。
また、 本発明は、 所定の数のシンボルよりなる固定語の各シンボルを拡散符 号で拡散した固定パターンを有する入力信号を入力とし、 一段目の相関器と二 段目の相関器とからなる相関器であって、 前記一段目の相関器において、 1 シ ンボルの長さ分について、 前記入力信号と前記拡散符号との間の相関をとり、 前記一段目の相関器において、 前記所定の数のシンボル分について、 前記一段 目の相関器から出力される相関値と前記固定語との間の相関をとる相関器を提 供する.
例えば、 本発明に係る相関器は、 前記一段目の相関器を一つ備え、 かつ、 前 記固定語の種類に応じた数の前記 2段目の相関器を備えるものと して構成する ことができる
また、 本発明に係る相関器は、 前記 2段目の相関器の出力を入力とする最大 値検出手段をさらに備えることが好ましい この最大値検出手段は、 前記 2段 目の相関器からそれぞれ出力される相関値が最大の時に同期検出を通知するた めの最大値信号を出力する
また、 本発明は、 長さ Kシンボル (Kは所定の正の整数) の固定語を VIチッ ブ Zシンボル (Mは所定の正の整数) の割合で拡散した信号よりなる符号長 N
( N = M X K ) の固定バターンを入力信号と して入力し、 Mチップの長さを有 し、 前記固定バターンのうちの k番目 (0≤ k <K) のシンボル部分と拡散符 号 Sm (mは k XM≤m< (k 1 ) XMの範囲の整数) との間の相関値を求 める第一の相関器と、 前記第一の相関器から出力された相関値について Kシン ボル分のデータを入力し、 長さ Kの固定語との間の相関値を出力する第二の相 関器と、 を備えたことを特徴とする相関器を提供する;
また、 本発明は、 長さ Kシンボル (Kは所定の正の整数) の固定語を VIチッ フ Zシンボル (Mは所定の正の整数) の割合で拡散した信号よりなる符号長 N ( N = X K ) の固定パターンを入力信号と して入力し、 Mチップの長さを有 し、 前記固定ハターンのうちの k番目 (()≤ k < K) のシンボル部分と拡散符 号 Sm (mは k XM≤m< ( k + 1 ) XMの範囲の整数) との間の相関値を求 める第 1 の相関器と、 前記第 1 の相関器において求められ、 前記入力信号につ いて互いに位相の異なる相関値を 1 シンボルあたり所定個数分記憶し、 全体で Kシンボル分の相関値を記憶する記憶部と、 前記記憶部から前記所定個数おき に読み出された κシンボル分のデータを入力し、 前記固定語との間の相関値を 出力する第 2の相関器と、 を備えたことを特徴とする相関器を提供する
また、 本発明は、 長さ Kシンボル (Kは所定の正の整数) の同期検出用の固 定語を Mチッフ /シンボル (Mは所定の正整数) の割合で拡散した符号長 N (N = X K ) の固定バターンを受信する相関器であって、 前記固定ハターンを人 力信号として入力し、 Mチッフの長さを有し、 前記固定ハターンのうちの k番 目 (0≤ k <K) のシンボル部分と拡散符号 Sm (mは k XM mく ( k + 1 ) XMの範囲の整数) との間の相関値を出力する第 1 の相関器と、 前記第 1 の相 関器でそれぞれ算出される、 前記人力信号について互いに位相のずれている相 関値を 1 シンボルあたり所定個数 (L個) 記憶し、 全体で Kシンボルについて L X K個の相関値を記憶する記憶部と 前記記憶部力 ら L個おきに Kシンポル 分のデータを読み出すための読み出しァドレスを出力する読み出しァ ドレス制 御部と、 前記記憶部から L個おきに読み出された Kシンボル分のデータを入力 し、 前記固定語との間の相関値を出力する第 2の相関器と、 を備えた相関器を 提供する-
本発明に係る相関器は、 書き込みァ ドレスを出力する書き込みァドレス制御 部をさらに備えていることが好ましい。 前記第 1 の相関器から出力される相関 値は、 前記書き込みァドレス制御部が指示する前記記憶部のァドレスに書き込 まれる。
また、 本発明に係る相関器は、 前記第 ] の相関器を一つ備え、 かつ、 前記固 定語の種類に応じた数の前記第二の相関器を備えたものとして構成することが できる。
本発明に係る相関器は、 前記第 2の相関器の出力を入力とする最大値検出手 段をさらに備えることが好ましい この最大値検出手段は、 前記第 2の相関器 からそれぞれ出力される相関値が最大の時に同期検出を通知するための最大値 信号を出力する .
本発明に係る相関器は、 前記第 1 の相関器が前記入力信号との相関をとる前 記拡散符号の切替を行う符号切替部をさらに備えることが好ましい..
相関値相互間の位相は、 例えば、 1チップまたは 1 Z 2チップずつずらすこ とができる,
前記記憶部は、 例えば、 デュアルホート型のランダムアクセスメモリよりな ることが好ましい.
本発明に係る相関器においては、 前記第 2の相関器に代えて、 前記第 1 の相 関器から出力される K個の相関値と前記固定語とが互いに一致するか否かを比 較する比較器を設けることが可能である,.,
また、 本発明は、 所定の長さ Nのデータの相関をとる相関器であって、 前記 Nの約数である長さ Mの第 1 の相関器と、 前記 Nの約数である長さ Kの第 2の 相関器とからなり、 前記第 ] の相関器は、 長さ Mの入力データと、 前記長さ VI の入力データとの間の相関をとるために予め用意された長さ Mのデータとの間 の相関をとり、 前記第 2の相関器は、 前記第 1 の相関器が出力する K個の相関 値と、 前記第 1 の相関器から出力される相関値との間の相関をとるために予め 用意された K個のデータとの間の相関をとるものである相関器を提供する また、 上記の相関器の何れかを C D M A (符号分割多元接続) 方式の通信装 置に用いることも可能である-
また、 本発明は、 スぺク トル拡散方式の通信装置において、 スぺク トル拡散 された入力信号を逆拡散するために該入力信号と拡散符号との間の相関をとる 第 1の相関器と、 前記第 ] の相関器から出力される所定数の相関値出力と同期 パターンとの間の相関をとる第 2の相関器と、 からなる同期捕捉用の相関器を 備えることを特徴とする通信装置を提供する
また、 本発明は、 スへク トル拡散方式の通信装置において、 スぺク トル拡散 された入力信号を逆拡散するために該入力信号と拡散符号との間の相関をとる 第 1 の相関器と、 前記第 ] の相関器から出力される所定数の相関値出力と同期 パターンとが互いに一致するか否かを比較を行う比較器と、 からなる同期捕捉 用の相関器を備えることを特徴とする通信装置を提供する 図面の簡単な説明
図 1の (a ) 及び (b ) は本発明の一実施例の構成を示す図であり、 ( c ) は 従来の相関器の構成を示す図である
図 2は、 本発明の一実施例の構成を示すブロック図である:
図 3は、 図 2に示した実施例の動作を説明するためのタイミングチヤ一トで ある.
図 4は、 図 2に示した実施例におけろ 1段目の相関器から出力されるし個の 相関値を説明するための図である
図 5は、 本発明の他の実施例の構成を示すブロック図である
図 6は、 本発明のさらに他の実施例の構成を示すプロック図である., 図 7は、 従来の相関器の構成の一例を示すプロック図である.
図 8は、 従来の相関器の構成の他の例を示すプロック図である 好ましい実施例の詳細な説明
本発明の実施の形態について説明する 図 1は、 本発明の構成原理を説明す るための図であり、 図 1 ( a )、 及び図 1 ( b ) は、 それぞれ、 本発明に係る相 関器の構成を示す図であり、 また図 1 ( c ) は、 比較例として従来型の相関器 の構成を示す図である
図 1 ( a ) は本発明に係る相関器の第一の実施例を示す。 本実施例に係る相 関器は、 所定の長さ N ( = X K ) 分の長さの相関をとるための相関器であ り、 長さ Mの 1段目の相関器 ] 0と、 1段目の相関器 1 0から出力される相関 値 1 2を入力とする長さ Kの 2段目の相関器 2 0とをカスケ一ド接続して構成
1段目の相関器 1 0は、 入力信号 1 ] と、 長さ Mの入力信号 1 1 との相関を とるための係数列 S i ( i = l 2 ·'■ M) とを入力して相関 (乗算と加算) をと り、 相関値 ] 2を出力する 2段目の相関器 2 0は、 1段目の相関器】 0 の相関値出力 1 2 と、 相関値 ] 2の出力列 (K個) との相関をとるための係数 列 U i ( i = l 2 -·· K) とを入力して相関をと り、 相関値 2 1 を出力す る
一方、 図 ( c ) は、 本実施例に係る相関器と同様に、 所定の長さ Ν (Ν = ΧΚ) 分の長さの相関をとるための従来の相関器 4 0を示している r
本実施例に係る相関器によれば、 2つに分割された 1段目の相関器 1 0及び 2段目の相関器 2 0の長さは合わせて (M+ K) でよく、 図 1 ( c ) に示した ( X K) の長さからなる従来の相関器 4 0と比べて、 その回路規模を特段に 縮減することができる
さらに、 2つに分割された相関器の長さが合わせて (M+ K) でよいことか ら、 相関値の演算処理の高速化を図ることができる
例えば、 図 1 ( a ) に示した 1段目の相関器 ] 0及び 2段目の相関器 2 0を 用いて図 8に示した相関器を作製する場合、 シフ ト レジスタの段数、 乗算器の 数は (M+ K) 個でよい
また、 図 1 ( a ) に示した 1段目の相関器 1 0及び 2段目の相関器 2 0を用 いて図 7に示した相関器を作製する場合、 相関値の演算に要する時間は、 N M X Kではなく、 M + Kに比例する - なお、 図 1 ( a ) に示した第一の実施例に係る相関器は 2段の構成に限定さ れるものでなく、 例えば、 図 1 (b) に示すように、 3段構成とすることも可
1 ( b ) に示 相関器は、 所定の長さ N ( N = λ X K X L ) 分の長さ
相関をとるための相関器であり、 長さ Mの 1段目の相関器 1 0と、 1段目の相 関器 1 0から出力される相関値 1 2を入力とする長さ Kの 2段目の相関器 2 0 と、 2段目の相関器 2 0から出力される相関値 2 2を入力とする長さ Lの 3段 目の相関器 3 0と、 をカスケ一ド接続して構成したものである。
1段目の相関器 1 0は、 入力信号〗 ] と、 長さ Mの入力信号 1 1 との相関を とるための係数列 S i ( i = l 、 2、 ···、 ) とを入力して相関 (乗算と加算) をとり、 相関値 1 2を出力する: 2段目の相関器 2 0は、 1段目の相関器 1 () の相関値出力 1 2と、 相関値 1 2の出力列 (K個) との相関をとるための係数 列 U i ( i = ] 、 2、 ···、 K) とを入力して相関をとり、 相関値 2 2を出力す る, 3段目の相関器 3 0は、 2段目の相関器 2 ()の相関値出力 2 2と、 相関値 2 2の出力列 (L個) との相関をとるための係数列 V i ( i = K 2、 ···、 L) とを入力して相関をと り、 相関値 2 1 を出力する。
図 1 (b ) に示した相関器によれば、 3つに分割された 1段目の相関器] 0、 2段目の相関器 2 0及び 3段目の相関器 3 0の長さは合わせて (M + K + L ) でよく、 この相関器に対応する従来の相関器 (長さ =M X K X L) と比べて、 その回路規模を特段に縮減することができ、 さらに、 相関値の演算処理の高速 化を図ることができる—
また、 図 1 ( b ) に示した相関器から容易に類推可能であるように、 4段ま たは 5段以上の相関器を構成することも可能である
例えば、 長さ S (S = S , X S Χ '·· X S k: Rは 4以上の正の整数) の相関を とるための相関器は、 長さがそれぞれ S い S ···、 S„の R個の相関器をカス ケ一ド接続して構成される 各相関器は、 前段の相関器から出力される相関値 と、 各相関器に入力される入力信号との相関をとるための係数列とを入力し、 相関値を出力する
図 1 ( b ) に示した 3段の相関器の実施例によれば、 例えば、 長さが 1 0 0 0チップ ( c h i p ) の相関をとる相関器を、 長さが 1 0チップの相関器を 3 段カスケード接続することにより、 構成することができる: この場合、 3つに 分割された相関器の長さは合わせて 3 0チッブであり、 長さ 1 0 0 0チッブの 従来の相関器 4 0 (図 1 ( c ) 参照) と比べて、 その回路規模を特段に縮減で
きること力 sわ力 る。
次に、 図 1 (a ) に示した第一の実施例に係る相関器を CDMA方式の通信 装置の同期捕捉用の相関器に適用した場合の一実施例を以下に説明する: 本実施例における相関器は、 長さ Kシンボル (Kは所定の正の整数) の固定 語を Mチップ /シンボル (\ は所定の正の整数) の拡散率 ( s p r e a d i n g r a t i o : シンボル区間とチッブ区間との比) で拡散した信号よりなる 符号長 N (N = XK) の固定バタ一ン C nを入力として相関値を出力するも のであり、 ]段目の相関器 1 0と 2段目の相関器 2 0とからなる 2段構成を有 している。
1段目の相関器 1 ()は、 Mチッフの長さを有しており、 入力した固定パター ンのうちの k番目 (0≤ k≤K— 1 ) のシンボル部分に対して、 それぞれ、 拡 散符号 Sm (mは、 k XM≤m< (k + 〗 ) XMの範囲の整数) との相関値を 出力する。
2段目の相関器 20は、 1段目の相関器 1 0から出力された相関値について Kシンボル分のデータを入力し、 長さ Kの固定語 U 0乃至し (K 1 ) との相 関値を出力する
すなわち、 最初に、 固定ハターン C n (n = ()、 し 2 ··· N— 1 ) に比 ベて長さの短い 1段目の相関器 1 ()において第〗 の相関値を算出し、 次に、 長 さ Kの 2段目の相関器 20で固定語との相関値を算出する .
本実施例によれば、 回路規模の削減を図ることができる . さらに、 相関器の 長さを短く した結果、 高速処理が可能になる
拡散率 Mは、 典型的なアブリケーシヨンにおいては、 例えば、 1 0乃至 1 0 000程度である 一例を挙げると、 M 1 0 ()とし、 フレーム同期ハターン として固定語を 0乃至じ 1 5、 すなわち、 K = 1 6とした場合、 図 1 ( c ) に示した従来の相関器 4 ()の長さ Nは
N = M X K = 1 6 00
となる ·.
これに対して、 図 1 (a ) に示した相関器においては、 その長さは
M+ K = 1 1 6
となる。 この長さは図 1 ( c ) に示した従来の相関器 4 0の長さ Nのほぼ 1 Z 1 4である。
また、 図】 (a ) に示した相関器においては、 1段目の相関器 ] 0と 2段目 の相関器 2 0はともに 1個の場合の例を示したが、 1段目の相関器を共通とし、 2段目の相関器を複数設けることも可能である
このような構成をとることにより、 回路規模の増大を抑止しながら、 複数種 類の固定パターンに対応することが可能になる
例えば、 長さ Mの 1段目の相関器と長さ Kの 2段目の相関器を R個備えた相 関器においては、 相関器の長さ Nは
N = + K X R
となる,
一方、 長さ N ( = X K ) の相関器を R個用意する場合、 その全体の長さは M X K X R
となる。 このように、 上記の実施例によれば、 回路規模を特段に縮減すること が可能になる,
以下、 本発明に係る相関器の他の実施例を図面を参照して説明する
図 2は、 本発明の一実施例に係る相関器の構成を示すブロック図である ( 本実施例に係る相関器は、 C I) VI Λ方式の通信システムの受信装置の同期捕 捉回路に適用したものである
なお、 相関器の前段に設けられる回路構成としては、 無線信号を受信するァ ンテナ、 アンテナで受信した信号を増幅する増幅器、 増幅器の出力とローカル 信号とのミキシングを行ない、 中間周波数 ( I F ) 信号を出力するミキサ、 口 一パスフィルタよりなる信号変換部、 及び、 信号変換部からのベースバン ド信 号を標本化して保持するサンフルアンドホールド回路などが用いられる これ らは、 何れも公知のものであり、 詳細な説明は省略する:.
図 2に示すように、 本実施例に係る相関器は、 1段目の相関器 1 0 1 と、 1 段目の相関器 1 0 1 に供給する拡散符号列の切替を制御する符号切替部 1 0 4 と、 メモリ 1 0 2と、 メモリ 1 0 2の読み出しァ ドレスを制御する読み出し了 ドレス制御部 1 0 5と、 メモリ 】 0 2の書き込みァドレスを制御する書き込み
ァドレス制御部 1 0 6と、 2段目の相関器 1 0 3と、 からなる。
拡散符号で変調された送信信号は、 受信装置のアンテナ (図示せず) で受信 され、 信号変換回路でベースバンド信号に変換され、 サンプルアンドホールド 回路でサンプリングされ、 入力信号 1 0 0と して、 1段目の相関器 1 0 1に入 力される。
1段目の相関器] 0 1 は、 1 シンボル分の長さの入力信号 1 () 0と拡散符号 との相関値を算出し、 相関値 1 () 8として出力する.
符号切替部 1 0 4は、 〗段目の相関器 1 0 1が入力信号 1 0 0との相関をと る拡散符号の切替を行う..
書き込みァ ドレス制御部 1 0 6は、 〗段目の相関器 1 () 1から出力される相 関値 1 0 8のメモリ 1 0 2への書き込みァドレスを生成する r
読み出しァ ドレス制御部 1 () 5は、 メモリ 1 0 2から 2段目の相関器 1 0 3 へ供給する相関値〗 0 9をメモリ 1 0 2から読み出すための読み出しア ドレス を生成する,
メモリ 1 0 2においては、 1段目の相関器 1 0 1から出力される相関値 1 0 8力;、 書き込みア ドレス制御部】 () 6から出力される書き込みア ドレスに書き 込まれる, さらに、 読み出しア ドレス制御部〗 0 5から出力される読み出しァ ドレスの内容がメモリ 〗 0 2から読み出され、 2段目の相関器 1 0 3 へ供給さ れる
メモリ 1 0 2は、 例えば、 書き込みと読み出しとが 2つのポートで独立して 行われるデュアルホート R から構成される。
2段目の相関器 1 0 3は、 メモリ ] 0 2から読み出された所定個数の相関値 1 0 9と、 これらの読み出された相関値との間の相関をとるために予め用意さ れた同期検出用の所定個数のシンボルよりなる固定語との間の相関値を算出 し、 相関値 1 0 7として出力する :
なお、 図 2に示す相関器には、 2段目の相関器 1 0 3の出力を入力とする最 大値検出回路 (ヒーク判定回路) を設けることができる。 この最大値検出回路 は、 2段目の相関器] 0 3から出力される相関値が最大のとき、 同期検出を通 知するための最大値信号を出力する-
1 -1
次に、 図 2を参照して、 本実施例に係る相関器の動作について説明する。 なお、 1段目の相関器 1 0 1に入力される入力信号 1 0 0は、 符号長 Nの固 定パターン C n (nは 0以上 (N— 1 ) 以下の整数) を含むものとする。
この固定パターン C n ( n = 0、 1 、 2、 ···、 N— 1 ) は、 予め定められた 長さ Kシンボルの固定語を送信側において Mチップ/シンボルの割合で拡散符 号で拡散した信号からなる この固定パターンがフレーム同期パターンとして 送信信号中に挿入され、 受信装置で受信される,, 受信装置で受信される固定バ ターン C nにはその伝送中に雑音が含まれている
なお、 固定パターン C nの符号長 Nは
N = K X M
である.
長さ Kシンボルの固定語の kシンボル目の値をじ k (0≤ k≤K— 1 )と し、 拡散符号を S nとすると、 送信側において、 固定語し 1 kを拡散符号 S nで Mチ ップ Zシンボルの割合で拡散した固定パターン C n (n = k M + m、 0≤m≤ - 1 ) は、 次式 ( 1 ) として表される。
C ( k VI + m ) —し k j) ( k M + m ) (】 /
本実施例に係る相関器を備えた受信装置は、 送信側において拡散符号 S nで 拡散された固定バターン C n ( n = 0、 1 、 2、 '··、 - 1 ) を受信し、 ]段 目の相関器 1 0 1 と 2段目の相関器 1 0 3からなる 2段構成の相関器を用いて 相関値を算出する,
受信装置で受信する信号中において、 固定パターン C n (n = 0、 〗 、 2、 ·-·、 N— 1 ) が揷入される時刻 (タイ ミング) は予め定められた所定の範囲内 にあるものとする
1段目の相関器 1 0 1 は Mチッフの長さを有している. 1段目の相関器 ] 0 1は、 受信した固定バターン C n (n = 0、 1 、 2、 ··ヽ N— 1 ) のうち、 固 定語の k番目のシンボルの値じ kを受信している部分の入力信号 1 0 ()の M個 のサンプル値と、 拡散符号 S m (k X Vl≤m< (k + 1 ) XM)との間の相関値を 出力する:
受信装置において、 送信信号との同期がとれたとき、 送信側で固定パターン
C n ( n = 0、 1 、 2 、 · · ·、 N - 1 ) を拡散した拡散符号列と、 1段目の相関 器 1 0 1 の拡散符号列とが同一となり、 1段目の相関器 1 0 1から出力される 相関値 1 0 8は、 固定語の k番目のシンボルの値 U kに雑音が加わった値とな
〇
1段目の相関器 1 0 1から出力される相関値 1 0 8は、 メモリ 1 0 2内にお いて、 書き込みァドレス制御部 1 0 6から出力される書き込みァ ドレス信号に より指定されたァドレスに逐次記憶される。
書き込みァドレス制御部 1 0 6は力ゥンタを備えている。 この力ゥンタは、 カウント値 0から順次インクリメントを行い、 メモリ 1 0 2の最大ア ドレスま でカウントした後、 カウント値が 0にクリアされる' このカウンタのカウント 値が書き込みァドレスとして出力される
本実施例においては、 受信装置で受信される受信信号において、 固定バタ一 ン C n ( n = 0 、 1 、 2 、 · . ·、 N— 1 ) が受信される予想タイミングの範囲と して、 Lチップ区間分に相当する時間幅、 すなわち、 不確定幅が存在するもの とする。
図 4は、 1段目の相関器 1 0 】 から出力される L個の相関値の相互間の位相 のずれを示すタイミングチヤ一トである
図 4に示すように、 1段目の相関器 1 0 1 においては、 長さ Mのサンフル列 # ] 乃至サンフル列せ Lは 1 チッフ区間ずつ互いに位相がずれている すなわ ち、 サンフル列 # 1乃至サンフル列 # Lにおいては、 拡散符号との間で相関を とる入力信号 1 0 0の開始ポイ ン ト (サンブルポイン ト) が 1 チッフずつ遅れ ている:.
1段目の相関器 1 0 0は、 サンフル列 # 1乃至サンフル列 # Lのそれぞれに ついて、 順次、 拡散符号との間の相関をとつていき、 一シンボルあたり L個の 相関値をメモリ 1 0 2に順次記憶させる : 従って、 K個のシンボルに対しては、 L X K個の相関値がメモリ 1 () 2に書き込まれることになる.
なお、 図 4には、 1 つの固定パターンに対して 1チップずつ位相がずれた L 個のサンプル列の入力信号についてそれぞれ拡散符号との相関値を求める例が 示されているが、 本実施例はかかる構成に限定されるも
例えば、 1チップずつ位相がずれた長さ Mの入力信号の相関値を 2 L個 (2 Lチップ区間分に相当する時間幅分) 算出するようにしてもよいし、 あるいは、 1 Z 2チップずつ位相がずれた長さ Mの入力信号の相関値を 2 L個算出するよ うにしてもよレ、。
2段目の相関器 1 0 3は、 読み出しァドレス制御部 1 05から出力される読 み出しア ドレスに従って、 メモリ 1 0 2から、 L個おきに読み出された Kシン ボル分のデータと固定語し' k (k = 0、 1、 2、 ···、 K— l ) との間の相関値 を算出して出力する。
次に、 図 2及び図 3を参照して、 本実施例における 1段目の相関値 1 0 1か らメモリ 1 02への書き込み動作、 及び、 メモリ 1 0 2からの読み出し動作に ついて説明する
図 3は、 本実施例における ]段目の相関器 1 0 1 カゝらメモリ ] 0 2に対する 書き込みとメモリ 1 02からの読み出し動作を説明するためのタイミングチヤ 一トである。
図 3 (a ) は拡散符号 S n (0≤ n≤N- 1 ) を、 図 3 (b) は固定語 U k (0≤ k≤K- 1 ) を、 図 3 ( c ) は、 図 3 (a ) に示した拡散符号 S nと図 3 ( b ) に示した固定語し k とから生成されろ固定パターン C n ( 0≤ n≤ N 1 )、 すなわち、 送信信号 (受信装置で受信される受信信号であり、 1段目の 相関器 1 () 1へ供給される信号でもある) をそれぞれ示す図である
図 3 ( d ) は 1段目の相関器 1 0 1 の拡散符号を、 図 3 ( e ) はメモリ 1 () 2への相関値の書き込みの様子を、 図 3 ( f ) はメモリ 1 0 2からの相関値の 読み出しの様子をそれぞれ模式的に示している- 受信信号に含まれる固定パターン C n (図 3 ( c ) 参照) は、 上式 ( 1 ) に 示したように、 拡散符号 S nと固定語じ kとの積で表される-.
1段目の相関器] 0 1 は、 図 4を参照して説明したように、 各シンボルが受 信されると予想される Lチッブの時間範囲に対する入力信号 1 00の相関値を それぞれ算出する (図 3 ( d) 参照)— このようにして 1段目の相関器 1 0 1か ら出力される 1 シンボルあたり L個分の相関値はそれぞれメモリ ] 0 2に順次 書き込まれる (図 3 ( e ) 参照) このとき、 k番目のシンボルの符号に対して
は、相関をとる拡散符号として、 そのシンボル位置に対応する拡散符号 Sm (k XM≤m< ( k + 1 ) XM)が用いられる。
すなわち、 1段目の相関器 1 0 1においては、 図 3 ( d ) に示すように、 固 定語の 0番目のシンボルの符号 (U()) に対して、 そのシンボル位置に対応する 拡散符号 S (> Sい ···、 SM_ ,が用いられる。 また、 1番目のシンボルの符号
(U ,) に対しては、 そのシンボル位置に対応する拡散符号 sM sM+い ■·■ S ,
M_,が用いられる。 以下、 同様に、 K番目のシンボルの符号 (し : κ) に対しては、 そのシンボル位置に対応する拡散符号 sKM sK、1+い … s KM + M が用いられ る。
これらの拡散符号 S S SM S SM 1 ·'· 32Μ— ,および SK M S KM ··· S KM _M ,の切替えは符号切替部 1 0 4によって制御される。
2段目の相関器 1 0 3は、 図 3 ( f ) に示すように、 メモリ 1 0 2から L個 おきに読み出された Kシンボル分のデータと、 固定語 U k (k = 0 1 2 --- K一 1 ) との間の相関値を算出し、 出力する:
その際、 読み出しァドレス制御部 1 0 5は、 メモリ 1 0 2への読み出しァド レスとして、 まず、 ア ドレス 0からア ドレスし分ずつ増加させたア ドレスを順 次 Κ個生成する
次いで、 読み出しア ドレス制御部 1 0 5から出力されたア ドレスを読み出し ア ドレスと してメモリ 1 0 2から Κシンボル分の相関値 1 0 9が順次読み出さ れ、 2段目の相関器 1 0 3に入力される. 2段目の相関器〗 0 3は、 入力され た Κ個の相関値 1 0 9と固定語じ k (k = 0 1 2 K一 1 ) との相関 値 1 0 7を算出し、 出力する.
次いで、 読み出しア ドレス制御部 1 0 5は、 ア ドレス 1 からア ドレス L分ず つ増加させたア ドレスを順次 Κ個生成する。 次いで、 これらのア ドレスを読み 出しア ドレスとしてメモリ 1 0 2から読み出された Κ個の相関値が 2段目の相 関器 1 0 3に入力される..
以下、 同様にして、 ア ドレス ( L 1 ) からア ドレス L分ずつ増加させたァ ドレスを Κ個生成する- すなわち、 図 3 ( f ) に符号 ( 1 ) として示すように、 まず、 メモリ 1 0 2
のア ドレス 0、 L、 2 X L、 ·■·、 (K- 1 ) X Lに格納されている K個の相関値 の 1組目が順次読み出され、 読み出し順に 2段目の相関器 1 0 3に入力され、 固定語 U k (k = 0、 1、 2、 '··、 K— 1 ) との間の相関値が算出される。 次いで、 符号 ( 2 ) として示すように、 メモリ 1 02のア ドレス 1 、 L + 1 、 2 X L+ 1、 '··、 (K— 1 ) X L + 1 に格納されている K個のデータの 2組目が 読み出され、 2段目の相関器 1 03に入力され、 固定語 U k (k = 0、 1、 2、 ··'、 K 1 ) との間の相関値が算出される。
以下、 同様にして、 符号 (L) で示すように、 メモリ 1 02のア ドレス (L — 1 )、 2 X L— 1、 3 X L— 1、 ·.、 KX L— 1 (=Ν— 1 ) に格納されてい る Κ個のデータの L組目が読み出され、 2段目の相関器 1 03に入力され、 固 定語 U k (k = 0、 1、 2、 ···、 K— 1 ) との間の相関値が算出される。
なお、 図 3 ( f ) の符号 ( 1 )、 符号 (2) 及び符号 (し) との比較から明ら かであるように、 M組目 (Mは 1以上、 (L一 〗) 以下の整数) の K個の相関値 と (M+ 1 ) 組目の K個の相関値とでは、 位相が 1チップずれている。
このようにして、 2段目の相関器 1 0 3は、 メモリ 1 02から順次読み出さ れ、 2段目の相関器〗 0 3に入力された符号 U ) から符号 (L) までの互い に位相の異なる L組の Kシンボル分の相関値と固定語じ k (k = ()、 1 、 2、 ···、 K― 〗) との間の相関値をとり、 相関値 1 0 7を出力する t
メモリ 1 02力 ら読み出される K個の相関値が固定語 U k (k = ()、 】 、 2、 ···、 K- 1 ) と一致する場合、 2段目の相関器】 0 3から出力される相関値 1 0 7は受信信号の固定パターン C η (η = 0 , 1 、 2、 ·'·、 Ν - 1 ) の相関値 となり、 その値は最大となる
この 2段目の相関器 1 0 3から出力される相関値 1 0 7は、 長さ Νチップの 相関器を用いて、 入力信号と固定パターン C η (η = 0、 1 、 2、 ·'·、 Ν) と の間の相関値と実質的に等しいものとなる
これは、 Μチップ毎に分割して算出された L ΧΚ個の相関値のうち、 L個お きに、 同じ遅延時間の Κ個の相関値の組 (図 3 ( f ) の符号 ( 1 ) 乃至 (L) の各組) を読み出し、 固定語 U k (k = 0、 1、 2、 ·'·、 K- 1 ) との間の相 関値をとっているためである
すなわち、 1段目の相関器 1 0 1からメモリ 1 0 2に出力される固定バター ン C n (n = 0、 1、 2、 ·-·、 N— ] ) 部分の長さ Mの人力信号と拡散符号と の間の相関値の Kシンボル分 (L X K個) のうち、 L個おきにメモリ 1 0 2力、 ら読み出される K個の相関値は、 固定語 U k (k二 0、 1、 2、 ···、 K— 1 ) の各シンボルにそれぞれ対応している。 このため、 互いに位相がずれている L 組の相関値について、 各組の K個の相関値と固定語 U k (k = 0、 1 、 2、 ···、 K 1 ) との間の相関値をとる 2段目の相関器 1 0 3からの出力により、 固定 語 U k (k = 0、 1 , 2、 ··.、 Κ— 1 ) を相関検波することができる.
そして、 これは、 Νチップ分の長さの固定パターンじ η (η = 0、 1 、 2、 ··-、 Ν— 1 ) よりなる入力信号と長さ Νの拡散符号 S η (η = ()、 1 、 2、 ···、 - 1 ) との間の相関値をとり、 固定ハタ一ン C n (n = 0、 1 、 2、 ·■·、 — 】) を検出することにより、 入力信号から固定語じ k (k = 0、 し 2、 ··'、 K 1 ) を検出することと等価である
以上のように、 2段構成の相関器 1 0 1 、 1 0 3を備えている本実施例に係 る相関器は、 長さ N = K X.Mチッフに相当する相関器と等価な相関器と して機 能している
次に、 本発明の第 2の実施例について説明する 図 5は、 本発明の第 2の実 施例に係る相関器の構成を示すプロック図である
本実施例に係る相関器は、 1段目の相関器 1 0 1 と、 1段目の相関器 1 () 1 に供給する拡散符号列の切替を制御する符号切替部 1 () 4と、 メモリ 1 () 2と、 メモリ 1 0 2の読み出しァ ドレスを制御する読み出しァ ドレス制御部 1 () 5 と、 メモリ 1 0 2の書き込みァ ドレスを制御する書き込みァ ドレス制御部 1 0 6と、 メモリ 1 ϋ 2に対して並列に接続された X個の 2段目の相関器 1 0 : ,乃 至 1 () 3 xと、 からなる
本実施例に係る相関器が図 2に示した第一の実施例に係る相関器と異なる点 は、 複数の 2段目の相関器 1 0 : 乃至 1 0 3 xをメモリ 1 0 2に対して並列に 備えている点である
この 2段目の相関器 1 0 3 ,乃至 1 03 xの数 Xは固定パターンを構成する固 定シンボルの種類の数に等しく設定されている.
すなわち、 本実施例に係る相関器は、 固定語 U k ( k = 0、 1 、 2、 · · ·、 K 一 1 ) からなるパターンが複数種類の値をとり得る場合に対応するために、 長 さ Κシンボルの 2段目の相関器をその種類に等しい数だけ備えており、 これに より、 全ての固定パターンに対する相関値を算出することができる。
固定語 U k ( k = 0、 1 、 2、 · · .、 K - 1 ) からなるパターンが複数種類の 値をと り得る場合に対応するためには、 従来の相関器によれば、 長さ Νチッブ の相関器を固定シンボルの種類の数だけ備える必要があり、 回路規模が増大す るとレ、う欠点を伴う:
これに対して、 上記の第 2の実施例によれば、 固定語 U k ( k = 0、 1 、 2、 - - ·、 K - 1 ) のバタ一ンの種類の数に等しい数の 2段目の相関器を備える構成 と したため、 回路規模の増大を抑止することが可能である.
なお、 図 5に示した本発明の第 2の実施例に係る相関器において、 2段目の 相関器 1 0 3 ,乃至 1 0 3 χの出力をそれぞれ入力とする最大値検出回路 (ビー ク判定回路 : 図示せず) を備え、 複数の 2段目の相関器 1 0 3 ,乃至 1 0 3 χか らそれぞれ出力される相関値が最大のときに最大値信号を出力するようにする こともできる-..
次に、 上記の各実施例において用いられる 1段目の相関器 1 0 1及び 2段目 の相関器 1 0 3の構成について説明する—,
1段目の相関器 1 0 1 は、 人力信号と拡散符号との間の相関値を出力する機 能を有するものであればよく、 要求される処理性能に応じて任意の構成のもの を適宜用いることができる.
例えば、 1段目の相関器] 0 1 として、 図 8に示した従来の相関器を用いる ことができる::
すなわち、 1段目の相関器 ] 0 〗 は、 符号切替部 1 0 4で選択された拡散符 号系列を発生する係数発生器 3 0 2 (図 8参照) と、 入力信号をチップ毎にシ フ 卜する長さ Μのシフ ト レジスタ 3 0 1 と、 シフ ト レジスタ 3 0 】 の各出力と 拡散符号とを乗算する Μ個の乗算器 3 0 3 ,乃至 3 0 3 Μと、 Μ個の乗算器の出 力を加算する加算器 3 0 4と、 を備えて構成される.
あるいは、 1段目の相関器 1 0 1 は、 図 7に示した従来の相関器と同様の構
成を備えるものとすることもできる。
すなわち、 1段目の相関器 1 0 1は、 符号切替部 1 0 4で選択された拡散符 号系列を発生する係数発生器からの拡散符号と入力信号とをチップ毎に乗算す る乗算器 2 0 1 (図 7参照) と、 乗算器 2 0 1 の出力と一つ前のラッチ出力を 各入力端に入力して加算する加算器 2 0 2と、 加算器 2 0 2の出力をラッチす るラッチ回路 2 0 3と、 を備える:, ラッチ回路 2 0 3の出力は加算器 2 0 2の 入力端に帰還される。 この 1段目の相関器 1 0 1 においては、 M個の入力信号 と拡散符号とを一つの乗算器 2 0 1で順次乗算した値を加算器 2 0 2で加算し た値が相関値として出力される。
2段目の相関器 1 0 3は、 メモリ 〗 () 2から読み出された所定個数の相関値 と固定語との間の相関をとる機能を有するものであれば、 要求される処理性能 に応じて任意の構成のものを用いることができる
例えば、 1段目の相関器 1 0 1 と同様に、 2段目の相関器 1 0 3として、 図 7又は図 8に示した相関器を用いることができる r
この場合、 図 8に示す構成において、 K個の乗算器 3 0 3 ,乃至 3 0 3 κには それぞれ固定語 U k ( k = 0、 1 、 2、 · · ·、 K 一 1 ) が設定入力される。 また 図 7に示す構成において、 乗算器 2 0 1 には、 係数 C i と して、 固定語 U k ( k = 0、 1 、 2、 · · ·、 K一 1 ) が順次入力される.
次に、 本発明の第 3の実施例に係る相関器について説明する.
本発明の第 3の実施例に係る相関器の構成は、 図 2に示した第〗 の実施例に 係る相関器の構成と基本的には同一であるが、 2段目の相関器が、 第〗 の実施 例と相違している
図 6は、 本発明の第 3の実施例に係る相関器の部分的なプロック図である: 図 2に示した第 1 の実施例において、 2段目の相関器 1 0 3からの相関値を 利用せず、 固定語と一致するか否かだけを判定する構成でよい場合には、 図 6 に示すように、 2段目の相関器 1 0 3に代えて、 1段目の相関器 1 0 1からの 相関値 1 0 8と固定語との比較を行う比較器 (コンパレータ) 1 1 0を用いる ことができる:
すなわち、 相関値をすベて得る必要がなく、 例えば、 同期パターン (フレー
ム同期パターン) との一致を検出するだけでよいような場合には、 図 6に示す ように、 2段目の相関器 1 0 3はディジタルコンパレータ 1 1 0で構成するこ とができる。
このディジタルコンパレータ 1 1 0は、 1段目の相関器 1 0 1力 らメモリ 1 0 2に出力され、 メモリ 1 0 2から L個おきに K個読み出された相関値 (b (>乃 至 b — ) と、 固定語じ。乃至じ (κ— u とが互いに一致するか否かを比較し、 一致した場合に一致検出信号〗 1 1 を出力する—
かかる構成の第 3の実施例に係る相関器は、 受信装置の入力端における信号 の S / N比が比較的良好である場合に、 同期パターンを検出するために用いる 相関器として有効である,
なお、 上記の各実施例においては、 メモリ 1 () 2は、 高速化のため、 書き込 みァドレスと読み出しァドレスで参照されるァ ドレスの書き込みと読み出しが 独立して行われるデュアルホート K A Mからなるものと した力 メモリ 1 0 2 は、 デュアルホート R A Mに限定されるものでなく、 一つの入出力ホートを有 する通常の R A Mで構成することもできる:. 産業上の利用可能性
以上説明したように、 本発明によれば、 長さ VIチップの相関器と Kシンボル の相関器との 2段構成と して相関器を構成したことにより、 回路規模の削減を 達成しながら、 長さ N ( N = VI X K ) チップの相関器と等価な相関値を算出す ることができる、 という効果を奏する.
また、 本発明によれば、 固定ハターンの種類の数に等しい数の 2段目の相関 器を備えることにより、 回路規模の増大を抑止しながら複数の固定ハターンに 対する相関値を算出することができる、 という効果を奏する: