以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機1の外観の構成を表している。図1に示されるように、携帯電話機1には、マイクロフォン11が設けられており、マイクロフォン11によって通話時のユーザの音声を集音する。携帯電話機1の所定の位置にはレシーバ(受話器)12が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。なお、携帯電話機1の所定の位置には、レシーバ12以外の音声出力部としてのスピーカ(図3のスピーカ50)も設けられている。
携帯電話機1には、その正面にディスプレイ13が設けられており、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号及び送信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ(図3のCCDカメラ20)で撮像した画像、外部のコンテンツサーバ(図示せず)より受信したコンテンツ、メモリカード(後述する図3のメモリカード46)に記憶されているコンテンツを表示することができる。なお、ディスプレイ13は、例えば液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)により構成される。
ディスプレイ13には、タッチパネル14が重ねて貼り合わされている。このタッチパネル14の近傍には、タッチセンサ15−1と15−2が設けられている。ユーザは、ユーザの指あるいはスタイラスペンを用いてタッチセンサ15−1または15−2を操作することで、ディスプレイ13に表示される表示画面をスクロールしたり、表示画面に入力することができる。なお、タッチセンサ15−1と15−2を特に区別する必要がない場合、タッチセンサ15と総称する。
図2は、図1のタッチパネル14の回路構成を示している。図2に示されるように、タッチパネル14では、コラム信号16−1乃至16−nとロー信号17−1乃至17−nがマトリクス状に配列されている。
図3は、本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機1の内部の構成を表している。図示せぬ基地局から送信されてきた無線信号は、アンテナ31で受信された後、アンテナ共用器(DUP)32を介して受信回路(RX)33に入力される。受信回路33は、受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)34から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路33は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号の周波数は、制御部41から出力される制御信号SYCによって指示される。
受信回路33からの受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部36に入力される。CDMA信号処理部36は、図示せぬRAKE受信機を備える。このRAKE受信機では、受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(すなわち、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号は、位相が調停された後、コヒーレントRake合成される。Rake合成後のデータ系列は、デインタリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値のデータ判定が行われる。これにより、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、CDMA信号処理部36から出力された受信パケットデータを図示せぬ多重分離部によりメディアごとに分離し、分離されたメディアごとのデータに対してそれぞれ復号処理を行う。例えば通話モードにおいては、受信パケットデータに含まれる通話音声などに対応するオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また、例えばテレビ電話モードなどのように、受信パケットデータに動画像データが含まれていれば、この動画像データをビデオコーデックにより復号する。さらに、受信パケットデータがダウンロードコンテンツであれば、このダウンロードコンテンツを伸張した後、伸張されたダウンロードコンテンツを制御部41に出力する。
復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCMコーデック38に供給される。PCMコーデック38は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器39に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器39にて増幅された後、レシーバ12により出力される。
圧縮伸張処理部37によりビデオコーデックにて復号されたディジタル動画像信号は、制御部41に入力される。制御部41は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタル動画像信号に基づく動画像を、図示せぬビデオRAM(例えばVRAMなど)を介してディスプレイ13に表示させる。なお、制御部41は、受信された動画像データだけでなく、CCDカメラ20により撮像された動画像データに関しても、図示せぬビデオRAMを介してディスプレイ13に表示させることも可能である。
また、圧縮伸張処理部37は、受信パケットデータが電子メールである場合、この電子メールを制御部41に供給する。制御部41は、圧縮伸張処理部37から供給された電子メールを記憶部42に記憶させる。そして、制御部41は、ユーザによるタッチパネル14やタッチセンサ15−1乃至15−2の操作に応じて、記憶部42に記憶されているこの電子メールを読み出し、読み出された電子メールをディスプレイ13に表示させる。
一方、通話モードにおいて、マイクロフォン11に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、送話増幅器40により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック38によりPCM符号化される。このPCM符号化後のディジタルオーディオ信号は、圧縮伸張処理部37に入力される。また、CCDカメラ20から出力される動画像信号は、制御部41によりディジタル化されて圧縮伸張処理部37に入力される。さらに、制御部41にて作成されたテキストデータである電子メールも、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、PCMコーデック38から出力されたディジタルオーディオ信号を所定の送信データレートに応じたフォーマットで圧縮符号化する。これにより、オーディオデータが生成される。また、圧縮伸張処理部37は、制御部41から出力されたディジタル動画像信号を圧縮符号化して動画像データを生成する。そして、圧縮伸張処理部37は、これらのオーディオデータや動画像データを図示せぬ多重分離部で所定の伝送フォーマットに従って多重化した後にパケット化し、パケット化後の送信パケットデータをCDMA信号処理部36に出力する。なお、圧縮伸張処理部37は、制御部41から電子メールが出力された場合にも、この電子メールを送信パケットデータに多重化する。
CDMA信号処理部36は、圧縮伸張処理部37から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施し、スペクトラム拡散処理後の出力信号を送信回路(TX)35に出力する。送信回路35は、スペクトラム拡散処理後の信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式などのディジタル変調方式を使用して変調する。送信回路35は、ディジタル変調後の送信信号を、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路35は、制御部41により指示される送信電力レベルとなるように、このアップコンバートにより生成された無線信号を高周波増幅する。この高周波増幅された無線信号は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31に供給され、このアンテナ31から図示せぬ基地局に向けて送信される。
また、携帯電話機1は、外部メモリインタフェース45を備えている。この外部メモリインタフェース45は、メモリカード46を着脱することが可能なスロットを備えている。メモリカード46は、NAND型フラッシュメモリカードやNOR型フラッシュメモリカードなどに代表されるフラッシュメモリカードの一種であり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。さらに、携帯電話機1には、現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)47が設けられている。
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部42からRAMにロードされた、オペレーティングシステム(OS)を含む各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。なお、制御部41には、必要に応じて1または複数のCPUが備えられる。
記憶部42は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなり、制御部41のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。
電源回路44は、バッテリ43の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。
携帯電話機1は、タッチパネル14またはタッチセンサ15−1乃至15−2による入力を行うことができる。タッチ入力制御部51は、タッチ入力がタッチパネル14またはタッチセンサ15(タッチセンサ15−1と15−2)を用いて行われると、タッチ入力が行われた座標(X軸とY軸の2軸により表される座標)を検出し、座標検出信号を制御部41に出力する。この座標検出信号には、X軸とY軸の2軸により表される座標値が含まれている。
タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、ユーザは、携帯電話機1に設けられたレシーバ12に耳を当てる。このとき、ユーザの顔は、携帯電話機1に設けられたタッチパネル14の上部領域またはタッチセンサ15に接触してしまう。ユーザの顔がタッチパネル14の上部領域またはタッチセンサ15に接触してしまうと、タッチ入力によって誤入力が発生してしまう。
そこで、タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、図4(A)に示されるように、タッチパネル14の上部領域Aとタッチセンサ15−1の動作を制限し、これらにおけるタッチ入力を制限するようにする。タッチパネル14の上部領域Aの動作を制限する場合、図4(B)に示されるように、携帯電話機1は、タッチパネル14の上部領域A内のコラム信号16−1乃至16−mを動作させないようにする。以下、この方法を用いたタッチ入力制限処理について説明する。
図5のフローチャートを参照して、図3の携帯電話機1におけるタッチ入力制御処理について説明する。ステップS1において、制御部41は、受信回路33とCDMA信号処理部36を介して着信信号が受信したか、あるいは、送信回路35とCDMA信号処理部36を制御して発信信号を送信するか否かを判定する。ステップS1において制御部41が着信信号を受信したか、または発信信号を送信すると判定した場合、制御部41は、タッチ入力制御部51を制御し、ユーザの耳や顔が通話時に接触するタッチセンサ15−1の動作を制限するとともに、ユーザの耳や顔が通話時に接触する可能性があるタッチパネル14の上部領域Aの動作を制限する。これにより、たとえ発着信処理中にユーザの耳や顔がタッチセンサ15−1とタッチパネル14に接触したとしても、誤ったタッチ入力を防止することができる。ステップS3において、制御部41は、ディスプレイ13を制御し、タッチパネル14の下部領域Cに対応するディスプレイ13の表示領域にソフトキーとしての発信キーと終話キーを表示する。これにより、タッチセンサ15−1やタッチパネル14の動作が制限された場合であっても、通信処理に影響が出ないようにすることができる。なお、図6に示されるように、通話に関するキー以外のキー(例えば「0」乃至「9」からなる数字キーなど)を表示するようにしてもよい。これにより、通信処理により影響を与えることなく、タッチセンサまたはタッチパネルによる誤入力を好適に防止することができる。また、携帯電話機1の基本的な操作を犠牲にしないようにすることができるとともに、通話中の10キー操作(例えばDTMF音送出操作など)を犠牲にしないようにすることができる。
ステップS4において、制御部41は、受信回路33とCDMA信号処理部36または送信回路35とCDMA信号処理部36を用いた発着信処理が終了したか否かを判定し、この発着信処理が終了したと判定するまで待機する。ステップS4において制御部41が発着信処理が終了したと判定した場合、制御部41はステップS5で、タッチ入力制御部51を制御し、タッチセンサ15−1やタッチパネル14の動作の制限を解除する。
これにより、発着信処理に支障をきたすことなく、タッチセンサ15−1やタッチパネル14を駆動するための消費電力を低減することができるとともに、タッチセンサ15またはタッチパネル14による誤入力を好適に防止することができる。
なお、タッチセンサまたはタッチパネルを備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、タッチセンサ15またはタッチパネル14による誤入力を好適に防止するために、ユーザの耳や顔が通話時に接触するタッチセンサ15−1とタッチパネル14の上部領域Aの動作を制限するだけでなく、タッチパネル14の上部領域Aに対応するディスプレイ13の表示領域に表示されるソフトキーとしての種々の操作キーの位置を、タッチパネル14の中部領域Bまたは下部領域Cに対応するディスプレイ13の表示領域に移動するようにしてもよい。以下、この方法を用いたタッチ入力制御処理について説明する。
図7のフローチャートを参照して、図3の携帯電話機1における他のタッチ入力制御処理について説明する。なお、図7のステップS21乃至S22、およびステップS24乃至S26の処理は、図5のステップS1乃至S5の処理と基本的には同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
ステップS23において、制御部41は、ディスプレイ13を制御し、動作が制限されるタッチパネル14の上部領域Aに対応する表示領域に表示されるソフトキーとしての操作キーの位置を、タッチパネル14の中部領域Bまたは下部領域Cに対応する表示領域に移動する。図8(A)は、タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する前に、タッチパネル14の上部領域Aに対応する表示領域にソフトキーとしての操作キーa乃至fが表示される様子を示す。タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、制御部41は、図8(B)に示されるように、ディスプレイ13を制御し、動作が制限されるタッチパネル14の上部領域Aに対応する表示領域に表示されるソフトキーとしての操作キーa乃至fの位置を、タッチパネル14の中部領域B(あるいは下部領域Cでもよい)に対応する表示領域に移動する。なお、この操作キーa乃至fは、10キーでもよいし、他の機能を示す操作キーであってもよい。
ステップS27において、制御部41は、タッチセンサ15−1とタッチパネル14の上部領域の動作の制限を解除した後、ディスプレイ13を制御し、タッチパネル14の中部領域B(または下部領域C)に対応する表示領域に表示される操作キーa乃至fの位置を、タッチパネル14の上部領域Aに対応する表示領域における元の位置に戻す。これにより、ユーザの耳や顔が通話時に接触するタッチパネル14の領域に対応する表示領域に操作キーを割り当てないようにすることができ、たとえ通信処理を行う場合であっても、携帯電話機1の操作性を損なわないようにすることができる。
ところで、タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、タッチセンサ15またはタッチパネル14による誤入力を好適に防止するために、ユーザの耳や顔が通話時に接触しているタッチパネル14上での部分を検出し、検出された部分を除く部分に操作キーを再配置するようにしてもよい。以下、この方法を用いたタッチ入力制御処理について説明する。
図9のフローチャートを参照して、図3の携帯電話機1における他のタッチ入力制御処理について説明する。図9のステップS51、ステップS54、およびステップS55の処理は、図5のステップS1、ステップS3、およびステップS4の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
ステップS51において制御部41が着信信号を受信したか、または発信信号を送信すると判定した場合、タッチ入力制御部51は、ユーザの耳や顔が通話時にタッチパネル14上に接触すると、タッチパネル14上における接触部分を検出し、座標検出信号を制御部41に出力する。この座標検出信号には、X軸とY軸の2軸により表される座標値が含まれている。ステップS52において、制御部41は、タッチ入力制御部51からの座標検出信号に基づいて、タッチパネル14上における接触部分を認識する。具体的には、制御部41は、タッチ入力制御部51からの座標検出信号に含まれるX軸とY軸の2軸により表される座標値に基づいて、タッチパネル14上においてどの領域に例えばユーザの耳や顔などの物体が接触しているかを認識する。
ステップS53において、制御部41は、ディスプレイ13を制御し、タッチ入力制御部51からの座標検出信号に基づいて検出された接触部分以外のタッチパネル14の領域に対応する表示領域に、操作キーを再配置する。その後、ステップS54において、制御部41は、ディスプレイ13を制御し、タッチパネル14の下部領域Cに対応するディスプレイ13の表示領域にソフトキーとしての発信キーと終話キーを表示する。ステップS55において制御部41が発着信処理が終了したと判定した場合、制御部41はステップS56で、ディスプレイ13を制御し、再配置された操作キーの位置を元の位置に戻す。
これにより、ユーザの耳や顔が通話時に接触しているタッチパネル14上での部分を検出し、検出された部分を除く部分に操作キーを再配置することができる。その結果、発着信処理に支障をきたすことなく、タッチセンサ15またはタッチパネル14による誤入力をより好適に防止することができるとともに、通話時にユーザの耳や顔がタッチパネル14上の一部分が接触していたとしても、接触部分以外の部分で操作を行うことができる。
ところで、タッチセンサ14やタッチパネル15を備えた携帯電話機1でユーザが通話する場合、一旦、ユーザの耳や顔が通話時に接触する可能性があるタッチパネル14の全領域とタッチパネル15−1の動作を制限し、誤作動防止状態にした後、予め携帯電話機1の側面や底面、あるいは背面などに設けられたメカニカルスイッチが押下されてONにされたときに、ソフトキーとしての発信キーと終話キーとともに10キーを表示するようにしてもよい。以下、この方法を用いたタッチ入力制限処理について説明する。
なお、図10は、携帯電話機1に設けられたメカニカルスイッチ51を示す。メカニカルスイッチ51は、携帯電話機1の例えば側面に設けられる。勿論、メカニカルスイッチ51は、携帯電話機1の背面や底面などに設けられるようにしてもよい。
図11のフローチャートを参照して、図3の携帯電話機1における他のタッチ入力制御処理について説明する。
ステップS71において、制御部41は、受信回路33とCDMA信号処理部36を介して着信信号が受信したか、あるいは、送信回路35とCDMA信号処理部36を制御して発信信号を送信するか否かを判定する。ステップS71において制御部41が着信信号を受信したか、または発信信号を送信すると判定した場合、制御部41は、タッチ入力制御部51を制御し、ユーザの耳や顔が通話時に接触するタッチセンサ15−1の動作を制限するとともに、ユーザの耳や顔が通話時に接触する可能性があるタッチパネル14の全領域の動作を制限する。これにより、たとえ発着信処理中にユーザの耳や顔がタッチセンサ15−1とタッチパネル14に接触したとしても、誤ったタッチ入力を防止することができる。ステップS73において、制御部41は、発着信処理が開始された後に、携帯電話機1の側面に設けられたメカニカルスイッチ51が押下されてオンにされたか否かを判定する。ステップS73において制御部41が、発着信処理が開始された後にメカニカルスイッチ51が押下されてオンにされたと判定した場合、制御部41はステップS74で、ディスプレイ13を制御し、タッチパネル14の下部領域Cに対応するディスプレイ13の表示領域にソフトキーとしての発信キーと終話キーおよび10キーを表示する。これにより、タッチセンサ15−1やタッチパネル14の動作がすべて制限された場合であっても、ユーザによりメカニカルスイッチ51が押下されたことをトリガとして操作キーをディスプレイ13に表示することができ、通信処理に影響が出ないようにすることができる。その結果、通信処理により影響を与えることなく、タッチセンサまたはタッチパネルによる誤入力を好適に防止することができる。また、携帯電話機1の基本的な操作を犠牲にしないようにすることができるとともに、通話中の10キー操作(例えばDTMF音送出操作など)を犠牲にしないようにすることができる。
ステップS75において、制御部41は、受信回路33とCDMA信号処理部36または送信回路35とCDMA信号処理部36を用いた発着信処理が終了したか否かを判定し、この発着信処理が終了したと判定するまで待機する。ステップS75において制御部41が発着信処理が終了したと判定した場合、制御部41はステップS76で、タッチ入力制御部51を制御し、タッチセンサ15−1やタッチパネル14の動作の制限を解除する。
なお、誤作動防止をより好適に行うために、メカニカルスイッチ51が押下されてオンにされた後に所定の時間が経過すると、タッチセンサ15とタッチパネル14の動作を再度制限するようにしてもよい。この場合におけるタッチ入力制限処理は、図12に示される。
図12の場合、ステップS105において、制御部41は、タッチパネル13の下部領域Cに対応するディスプレイ13の表示領域に操作キーが表示されてから所定の時間(例えば30秒間など)が経過したか否かを判定し、操作キーが表示されてから所定の時間が経過するまで待機する。ステップS105において制御部41が操作キーが表示されてから所定の時間が経過したと判定した場合、制御部41はステップS106で、タッチ入力制御部51を制御し、ユーザの耳や顔が通話時に接触するタッチセンサ15−1の動作を再度制限するとともに、ユーザの耳や顔が通話時に接触する可能性があるタッチパネル14の全領域の動作を再度制限する。これにより、ユーザがタッチパネル14に表示された操作キーを操作した後であっても、通話中における誤作動をより好適に防止することができる。
なお、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
また、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。