JP2006092797A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板を効率良く耐圧処理し、耐圧の高い画像表示装置を製造することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】真空雰囲気中において、表面が誘電体層39で覆われた処理電極34と処理対象基板11とを対向配置し、処理対象基板と処理電極との間に電界を印加して処理対象基板を耐圧処理する。真空雰囲気中において、処理電極を処理対象基板と対向する位置から退避させた状態で、誘電体層の表面を加熱して一時的に溶融させ、処理電極表面に付着した付着物を誘電体層に取り込み固着させる。
【選択図】 図3
【解決手段】真空雰囲気中において、表面が誘電体層39で覆われた処理電極34と処理対象基板11とを対向配置し、処理対象基板と処理電極との間に電界を印加して処理対象基板を耐圧処理する。真空雰囲気中において、処理電極を処理対象基板と対向する位置から退避させた状態で、誘電体層の表面を加熱して一時的に溶融させ、処理電極表面に付着した付着物を誘電体層に取り込み固着させる。
【選択図】 図3
Description
この発明は、画像表示装置を構成する基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な平面型の画像表示装置が注目されている。例えば、放電現象による蛍光体の発光を利用したプラズマディスプレイ(PDP)、主として電界による電子放出を利用したフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出装置(以下、SEDと称する)が知られている。
例えば、SEDは、所定の間隔をおいて対向配置された前面基板および背面基板を備え、これらの基板は矩形状の側壁を介して周辺部を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。前面基板の内面には3色の蛍光体層が形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起する電子源として、各画素に対応する多数の電子放出素子が配列されている。真空容器の内部は、真空度が10−4Pa程度以下の高真空に維持されている。また、背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これらの基板の間には複数の支持部材が配設されている。
SEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体層にアノード電圧が印加され、電子放出素子から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体層へ衝突させることにより、蛍光体が発光して画像を表示する。実用的な表示特性を得るためには、通常のCRTと同様の蛍光体を用い、アノード電圧を数kV以上望ましくは5kV以上に設定することが必要となる。
上記のように、アノード電圧として高電圧を印加した場合、前面基板と背面基板との小さい隙間に強電界が形成されることを避けられず、両基板間の放電(絶縁破壊)が問題となる。放電が起こると、瞬間的に100A以上もの電流が流れることがあり、電子放出素子、蛍光面、駆動回路の破壊あるいは劣化が起こりうる。このような放電のダメージは致命的な製品不良につながるため、SEDを実用化するためには、長期に渡り放電が起こらないような対策を施す必要がある。なお、放電を起こすことなく印加できる電圧を耐圧と称することにする。
放電を抑制する方法としては、前面基板および背面基板上に残留する異物を除去して耐圧を向上させる処理方法(以下、耐圧処理と略す)が知られている。例えば、特許文献1には、基板の耐圧処理方法として、真空雰囲気中で基板と処理電極とを対向配置し、これら基板と処理電極との間に電界を印加して基板を電界処理する方法が開示されている。この方法によれば、基板に残留した異物、突起等を処理電極に吸着して除去し、放電発生の要因を取り除くことができる。この基板を用いて画像表示装置を構成することにより、耐圧特性の向上を図ることが可能となる。
特開2002−227682号公報
放電を抑制する方法としては、前面基板および背面基板上に残留する異物を除去して耐圧を向上させる処理方法(以下、耐圧処理と略す)が知られている。例えば、特許文献1には、基板の耐圧処理方法として、真空雰囲気中で基板と処理電極とを対向配置し、これら基板と処理電極との間に電界を印加して基板を電界処理する方法が開示されている。この方法によれば、基板に残留した異物、突起等を処理電極に吸着して除去し、放電発生の要因を取り除くことができる。この基板を用いて画像表示装置を構成することにより、耐圧特性の向上を図ることが可能となる。
上述のような処理電極を用いた耐圧処理は放電の発生を抑制する上で有効であるが、実用化の上ではさまざまな検討事項がある。その一つに、処理電極の耐圧劣化の問題がある。処理電極を使い続けると、放電のダメージ等により処理電極の状態が変化していき、処理電極が耐圧の制約になることがある。また、異物等が吸着した処理電極を用いて新たな基板の耐圧処理を行った場合、処理電極上の異物が基板側に飛散し付着してしまうおそれがある。処理電極を、その耐圧が劣化するたびに、また、汚染されるたびに交換することは、コストの点から問題であり、更に、処理電極を交換する場合、高真空状態を大気に開放する必要があり望ましくない。
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、その目的は、基板を効率良く耐圧処理し、耐圧の高い画像表示装置を製造することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、この発明の態様に係る基板処理方法は、表示面を有した前面基板、及び、前記表示面に向けて電子を放出する電子放出素子を有した背面基板の少なくとも一方を処理対象基板として用意し、真空雰囲気中において、表面が誘電体層で覆われた処理電極と前記処理対象基板とを対向配置し、前記対向配置された前記処理対象基板と前記処理電極との間に電界を印加して前記処理対象基板を耐圧処理し、真空雰囲気中において、前記処理電極を前記処理対象基板と対向する位置から退避させた状態で、前記誘電体層の表面を加熱して一時的に溶融させ、前記処理電極表面に付着した付着物を誘電体層に固着させることを特徴としている。
この発明の他の態様に係る基板処理装置は、表示面を有した前面基板、及び、前記表示面に向けて電子を放出する電子放出素子を有した背面基板の少なくとも一方を処理対象基板として収納可能な真空チャンバと、表面が誘電体層で覆われているとともに前記真空チャンバ内に前記処理対象基板と対向可能に設けられた処理電極と、前記対向配置された処理対象基板と処理電極との間に電位差を与え電界を印加する電圧印加部と、真空雰囲気中で前記処理電極の誘電体層表面を加熱して一時的に溶融させる加熱装置と、を備えたことを特徴としている。
上記のように構成された基板処理方法および基板処理装置によれば、処理対象基板と処理電極との間に電界を印加して基板を耐圧処理する。すなわち、処理対象基板に残留した異物をクーロン力によって除去し、あるいは、基板の微小な突起を放電によって溶かして除去することで、放電発生の要因を取り除くことができる。上述した処理対象基板の耐圧処理により、処理電極の誘電体層表面に異物が付着し、耐圧処理を繰り返すほど処理電極が汚染されていく。そのため、誘電体層表面を加熱して一時的に溶融させ、処理電極表面、つまり、誘電体層表面の付着物を誘電体層に取り込んで固着させる。この場合、付着物が誘電体あるいは導電体のいずれであっても誘電体層に固着させることができる。従って、この処理電極を用いて複数枚の処理対象基板を効率良く耐圧処理できるとともに、処理電極から処理対象基板への異物の再付着を防止することができる。これにより、耐圧性が高く、表示性能および信頼性に優れた画像表示装置を効率良く製造することができる。
この発明によれば、基板を効率良く耐圧処理し、耐圧の高い画像表示装置を製造することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る基板処理方法および基板処理装置について詳細に説明する。始めに、本基板処理方法および基板処理装置により処理される基板を備えた画像表示装置として、表面伝導型の電子放出素子を備えたSEDを例にとって説明する。
図1および図2に示すように、SEDは、それぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11および背面基板12を備え、これらの基板は約1.0〜2.0mmの隙間をおいて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は、ガラスからなる矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が10-5程度の高真空に維持された偏平な真空外囲器10を構成している。側壁13は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材23により、前面基板11の周縁部および背面基板12の周縁部に封着され、これらの基板同士を接合している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、例えば、ガラスからなる複数の板状の支持部材14が設けられている。これらの支持部材14は、真空外囲器10の長辺と平行な方向に延在しているとともに、短辺と平行な方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。なお、支持部材14の形状については特にこれに限定されるものではなく、柱状の支持部材を用いてもよい。
前面基板11の内面には表示面として機能する蛍光体スクリーン15が形成されている。蛍光体スクリーン15は、赤、緑、青に発光する蛍光体層16、および遮光層17を並べて構成され、これらの蛍光体層はストライプ状、ドット状あるいは矩形状に形成されている。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム等からなるメタルバック20およびゲッター膜22が順に形成されている。
背面基板12の内面には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は複数列および複数行に配列され、対応する蛍光体層とともに画素を形成している。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。背面基板12の内面上には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
SEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20に例えば、8kVのアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、上記のように構成されたSEDの製造工程において、前面基板11および背面基板12を耐圧処理する基板処理装置および基板処理方法について説明する。図3に示すように、基板処理装置は、真空処理槽として機能する真空チャンバ30を備え、この真空チャンバには、内部を真空排気する排気ポンプ32が接続されている。
真空チャンバ30内には、基板を耐圧処理する処理電極34、この処理電極を加熱して処理電極表面に付着した付着物を固着させる加熱装置36、およびゲッター成膜装置38が設けられている。処理電極34は、板状のベース35上に形成された、例えばインジウム・ティン・オキサイド(ITO)、アルミニウム、銀などからなる導電膜37と、誘電体としてのガラスで形成され導電膜37の表面を覆った誘電体層39と、を有している。誘電体層39として、ガラスの他、セラミック、テフロン(登録商標)等を用いることができる。
処理電極34は、処理対象基板となる前面基板11および背面基板12と同等以上の大きさ、または短辺もしくは長辺の長さと同等以上の長さで形成されている。処理電極34は、誘電体層39が上を向いた状態でほぼ水平に設けられている。後述する耐圧処理時、処理電極34の誘電体層39は、前面基板11の蛍光体スクリーン面あるいは背面基板12の電子放出素子設置面と対向する。処理電極34の導電膜37は例えば接地電位に接続されている。
処理電極34の側方にはゲッター蒸着位置40が規定され、このゲッター蒸着位置40の下方にゲッター成膜装置38が配置されている。ゲッター成膜装置38は、ゲッター蒸着位置40に向かって開放したカバー42、カバー内の底部に設けられたゲッター材44、およびゲッター材を加熱する加熱機構45を備えている。加熱機構45としては、高周波加熱方式あるいは抵抗加熱方式または電子源方式の加熱機構を用いることができる。
処理電極34の他方側には加熱処理位置51が規定され、この加熱処理位置の上方に加熱装置36が設けられている。加熱装置36は、加熱処理位置51に向かって開放した矩形箱状の反射カバー52、反射カバーの底部に設けられ加熱源として機能する加熱ランプ54、加熱ランプに接続された電源56を備えている。加熱ランプ54は、例えば可視波長領域の光を放射する。
加熱源としては、処理電極34に対して高出力を短時間で与えるものが好ましく、上述した可視領域の光を放射する加熱ランプの他、赤外波長の光を放射する赤外線ランプ、赤外線ヒータ等のヒータ、レーザービームを照射するレーザー放出器等を用いることができる。加熱ランプは、真空チャンバ30の外側に設けてもよく、この場合、真空チャンバの壁部に透明な窓を設け、この窓と対向して加熱ランプを設ける。
前述した処理電極34の誘電体層39は、加熱源の放射波長に対する吸収係数が高い材料を混入して形成されている。例えば、可視領域の光を放射する加熱ランプ54を用いる場合、誘電体層39には黒の顔料が混入されている。
基板処理装置は、処理対象基板に電位を印加する電源46、真空チャンバ30内において、処理対象基板を処理電極34に対向する耐圧処理位置とゲッター蒸着位置40との間で水平に搬送する第1搬送機構64、および処理電極34を耐圧処理位置と加熱処理位置との間で水平に搬送する第2搬送機構66を備えている。
次に、上記基板処理装置により基板を耐圧処理する方法について説明する。ここでは、処理対象基板として、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を処理する場合について説明する。
図3に示すように、まず、排気ポンプ32により真空チャンバ30内を所望の真空度まで真空排気する。続いて、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を真空チャンバ30内に搬入し、搬送機構64によって耐圧処理位置に設置する。この耐圧処理位置において、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が処理電極34の誘電体層39と所望の隙間、例えば、2mmの隙間を置いて対向配置される。
次に、電圧印加部として機能する電源46をメタルバック20に電気的に接続し、電源46からメタルバックに電位を印加する。印加電圧は、例えばアノード電圧8kVの2倍の16kVとする。なお、メタルバック20にはSED動作時と同様、処理電極34に対し正の電圧を印加するのが好適であるが、負の電圧を印加するようにしてもよい。また、処理電極34の導電膜37に負の電圧を印加し、メタルバック20を接地するようにしても良い。これにより、前面基板11と処理電極34との間に電界を発生させ、前面基板11を耐圧処理する。すなわち、前面基板11の表面に残留した異物をクーロン力によって処理電極34の誘電体層39に吸着して除去し、あるいは、基板表面の微小な突起を放電によって溶かして除去する。これにより、放電発生の要因を取り除くことができる。なお、放電発生要因を除去という表現を便宜上使うが、除去されたものがすべて放電発生要因というわけではなく、厳密には、放電源になる可能性のある放電源候補を除去するという意味である。
前面基板11の耐圧処理が完了した後、前面基板11をゲッター成膜装置38と対向するゲッター蒸着位置40に移動する。ゲッター蒸着位置40において、前面基板11はそのメタルバック20側の表面が下を向いた状態でゲッター成膜装置38のカバー42の上部開口と対向する。この状態で、カバー42の底部上に設けられたゲッター材44を加熱機構45により加熱して蒸発させ、ゲッターフラッシュを行う。これにより、前面基板11のメタルバック20上にゲッターを蒸着しゲッター膜22を形成する。
一方、処理電極34は耐圧処理位置から加熱処理位置51へ移動させる。加熱処理位置51において、処理電極34は誘電体層39が上方を向いた状態で加熱装置36の加熱ランプ54と対向する。この状態で、加熱ランプ54から可視波長領域の光を放出し、反射カバー52の開口を通して処理電極34の誘電体層39に照射する。これにより、誘電体層39の表面を加熱して短時間で一次的に溶融させる。その結果、処理電極34の表面、つまり、誘電体層39の表面に付着した付着物は、溶融した誘電体層に取り込まれ処理電極34に固着される。
誘電体層39の加熱は、高出力の熱源により短時間で行うことにより、誘電体層39の表面のみを溶融させることが望ましい。また、前述したように、誘電体層39に加熱源の放射波長に対する吸収係数が高い材料を混入することにより、光の吸収効率を上げ、誘電体層表面を効率良く加熱、溶融させることができる。
処理電極34表面に付着した付着物の一部は、加熱されて蒸発し、反射カバー52に内面に付着して捕獲される。これにより、蒸発した付着物が真空チャンバ30内面への付着を防止し、真空チャンバ内の汚染を防止している。
処理電極34の加熱処理およびゲッター膜22の成膜が終了した後、図3に示すように、処理電極34を耐圧処理位置に戻すとともに、ゲッター膜22が形成された前面基板11を再び処理電極34と対向する耐圧処理位置に戻す。この状態で、前面基板11と処理電極34との間に電界を印加し、前面基板11を耐圧処理する。これにより、ゲッター蒸着工程で前面基板11に付着した異物や新たに形成された放電源を除去する。その後、処理電極34を加熱処理位置51に移動させ、加熱装置36により上記と同様の工程で処理電極34の誘電体層39を加熱処理する。このように、基板の耐圧処理時に汚染、劣化して耐圧の低下した処理電極34を加熱処理することにより、その耐圧をほぼ元に戻すことができる。
以上の工程により前面基板11の耐圧処理および処理電極34の加熱処理が終了した後、配線21および電子放出素子18等が形成された背面基板12を真空チャンバ30内に搬入し、背面基板12の電子放出面を上記と同様の工程により耐圧処理する。ただし、背面基板12に対してゲッター蒸着は行わず、したがって、背面基板12の耐圧処理は1回だけ行えばよい。
次に、耐圧処理された前面基板11および背面基板12を大気に晒すことなく真空雰囲気中に維持した状態で図示しない封着位置へ搬送し、ここで基板を互いに封着して真空外囲器10を形成する。なお、基板の封着は、上述した耐圧処理と同一の真空チャンバ内、あるいは、真空状態で連通した他の真空チャンバ内のいずれで行ってもよい。
上記のように構成された基板処理方法および基板処理装置によれば、真空チャンバへ投入される前に前面基板11、背面基板12に付着した粉塵などの異物、および前面基板、背面基板の生産過程で形成された不要な突起などを除去することができる。また、これらの基板を真空チャンバへ投入した後、ゲッター蒸着工程で発生した新たな放電源浮遊物質等の基板に付着した塵、埃等の異物を除去することができる。
上述した処理対象基板の耐圧処理により、処理電極34表面に異物が付着し、耐圧処理を繰り返すほど処理電極が汚染されていくが、処理電極の誘電体層39表面を加熱、溶融して付着物を処理電極に取り込んで固着させることにより、付着物の落下、飛散を防止することができる。この場合、付着物が誘電体あるいは導電体のいずれであっても誘電体層内に固着させることができ、処理電極表面をクリーンな状態に保つことができる。従って、この処理電極34を用いて複数枚の処理対象基板を効率良く耐圧処理できるとともに、処理電極から処理対象基板への異物の再付着を防止することができる。
これらの基板を用いて真空外囲器10を製造することにより、耐圧特性の向上したSEDを得ることができる。また、前面基板11、背面基板12の耐圧処理、およびゲッター蒸着処理を真空チャンバ内で行った後、これらの基板を大気に晒すことなく真空外囲器10を形成することにより、大気中の粉塵などが基板に再付着する恐れがなく、初期放電および長期に渡る放電の抑制を実現することができる。この際、耐圧処理により汚染、劣化した処理電極34を加熱装置36によって加熱処理することにより、前面基板11および背面基板12の耐圧処理、並びに、ゲッター膜の形成を真空雰囲気中で連続的に行うことができる。従って、基板を効率良く、かつ、安定して耐圧処理することができ、生産効率向上を図ることができる。
上述した実施形態において、ゲッター膜を形成した後にのみ、前面基板11を処理電極34と対向する耐圧処理位置に搬送し、前面基板の耐圧処理を行う構成としてもよい。この場合においても、最終的に真空外囲器10内に露出して背面基板12と対向するゲッター膜22を耐圧処理することにより、放電源を除去することができる。その結果、SEDの耐圧特性を充分に向上させることが可能となる。あるいは、ゲッター膜蒸着前にのみ耐圧処理を行う構成としてもよく、この場合でも耐圧特性の向上を図ることができる。
また、上述した実施形態では、基板の耐圧処理を行う毎に処理電極34を加熱処理する構成としたが、これに限らず、基板を複数回耐圧処理した後に処理電極を加熱処理する構成としてもよい。処理電極34を、処理対象となる基板よりも小さな寸法に形成し、処理電極と基板とを相対的に移動させ基板の全面を処理電極によって走査する構成としてもよい。更に、加熱装置36は、独立した他の真空チャンバ内に配設してもよい。
その他、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明は、電子源として表面伝導型電子放出素子を用いたものに限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等の他の電子源を用いた画像表示装置の基板処理にも適用可能である。
この発明は、電子源として表面伝導型電子放出素子を用いたものに限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等の他の電子源を用いた画像表示装置の基板処理にも適用可能である。
10…真空外囲器、 11…前面基板、 12…背面基板、 13…側壁、
15…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、 30…真空チャンバ、
34…処理電極、 38…ゲッター成膜装置、 36…加熱装置、
39…誘電体層、 54…加熱ランプ
15…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、 30…真空チャンバ、
34…処理電極、 38…ゲッター成膜装置、 36…加熱装置、
39…誘電体層、 54…加熱ランプ
Claims (9)
- 表示面を有した前面基板、及び、前記表示面に向けて電子を放出する電子放出素子を有した背面基板の少なくとも一方を処理対象基板として用意し、
真空雰囲気中において、表面が誘電体層で覆われた処理電極と前記処理対象基板とを対向配置し、
前記対向配置された前記処理対象基板と前記処理電極との間に電界を印加して前記処理対象基板を耐圧処理し、
真空雰囲気中において、前記処理電極を前記処理対象基板と対向する位置から退避させた状態で、前記誘電体層の表面を加熱して一時的に溶融させ、前記処理電極表面に付着した付着物を誘電体層に固着させることを特徴とする基板処理方法。 - 前記誘電体層の表面を加熱ランプにより加熱することを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
- 前記誘電体層の表面をヒータにより加熱することを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
- 前記誘電体層の表面にレーザービームを照射して前記誘電体層の表面を加熱することを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
- 表示面を有した前面基板、及び、前記表示面に向けて電子を放出する電子放出素子を有した背面基板の少なくとも一方を処理対象基板として収納可能な真空チャンバと、
表面が誘電体層で覆われているとともに前記真空チャンバ内に前記処理対象基板と対向可能に設けられた処理電極と、
前記対向配置された処理対象基板と処理電極との間に電位差を与え電界を印加する電圧印加部と、
真空雰囲気中で前記処理電極の誘電体層表面を加熱して一時的に溶融させる加熱装置と、
を備えた基板処理装置。 - 前記加熱装置は、前記誘電体層の表面に所定波長の光を照射する加熱ランプを備えている請求項5に記載の基板処理装置。
- 前記処理電極の誘電体層は、前記所定波長の光を吸収する材料を含有している請求項6に記載の基板処理装置。
- 前記加熱装置は、前記誘電体層の表面を加熱するヒータを備えている請求項5に記載の基板処理装置。
- 前記加熱装置は、前記誘電体層の表面にレーザービームを照射するレーザー放出器を備えている請求項5に記載の基板処理装置。
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