JP2008091149A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の内部ないし表面の含有ガスを効率良く脱ガスでき長期間に渡って高い表示性能を維持可能な画像表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 複数の基板によって構成された外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、基板11の少なくとも1つに対して、画像表示動作時の電圧よりも高い電圧で電子を照射する画像表示装置の製造方法。
【選択図】 図3
【解決手段】 複数の基板によって構成された外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、基板11の少なくとも1つに対して、画像表示動作時の電圧よりも高い電圧で電子を照射する画像表示装置の製造方法。
【選択図】 図3
Description
本発明は、対向配置された前面基板および背面基板を有する外囲器を備えた画像表示装置の製造方法に関する。
近年、軽量・薄型の画像表示装置として、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、電界放出型電子放出素子の電子照射により蛍光体を発光させるフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出素子の電子照射により蛍光体を発光させる表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)などが開発されている。
例えばFEDでは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周辺部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。前面基板の内面には蛍光体スクリーンが形成され、背面基板の内面には蛍光体を励起して発光させる電子放出源として多数の電子放出素子が設けられている。
背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には複数の支持部材が配設されている。画像表示動作時、背面基板側の電位はほぼアース電位であり、蛍光面にはアノード電圧として例えば10kVが印加される。蛍光体スクリーンを構成する赤、緑、青の蛍光体に電子放出素子から放出された電子を照射し、蛍光体を発光させることによって画像を表示する。
このようなFEDにおいては、真空外囲器内部を高い真空度に維持することが重要となる。すなわち、FEDでは電子が前面基板の蛍光体に衝突することで蛍光体を発光させているが、この時、多くの放出ガスが発生し、真空外囲器内部の真空度が劣化する。これにより、背面基板上に形成された電子放出素子の電子放出特性が劣化し、輝度の低下、色再現性の劣化、および寿命の短命化が発生する。その結果、表示性能に優れた長寿命の画像表示装置の実現が困難となる。この対策としては、製品となった状態でのFED内部での放出ガスの量を少なくすることが必要となる。
また、長期間にわたって外囲器内を高い真空度に維持するため、外囲器内部には不所望なガス分子を吸着するゲッタ層を設けることが通常行われる。このようなゲッタ層として、例えば、PDPのパネル側辺に隣り合う領域に非蒸発型ゲッタ層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、製品となる前に、前面基板および背面基板を真空チャンバ内に投入し、300〜450℃で高温処理することにより基板の脱ガス効果を得ている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−191378号公報
特開2001−229824号公報
上記のように、外囲器内にゲッタ層を設けてガスを吸着する場合、ゲッタのガス吸着量には許容量があり、ある一定量以上のガス量に対しては効力を失ってしまう。そのため、真空外囲器内を長時間に亘って高い真空特性に維持することが困難となる。
また、基板を加熱して脱ガスを行う場合、高温処理だけでは所望の性能に達するまでの十分な効果が得られていない。この解決法として、加熱温度を更に上げることが考えられるが、この場合、製造コストの問題および基板の変形の問題が出てくる。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、長期間に渡って高い表示性能を維持する画像表示装置の製造方法を提供することができる。
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置の製造方法は、複数の基板によって構成された外囲器を備えた画像表示装置の製造方法であって、前記基板の少なくとも1つに対して、画像表示動作時の電圧よりも高い電圧で電子を照射することを特徴としている。
上記構成によれば、基板の内部ないし表面の含有ガスを効率良く脱ガスでき長期間に渡って高い表示性能を維持可能な画像表示装置の製造方法を得ることができる。
以下図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像表示装置の製造方法について詳細に説明する。
始めに、本製造方法により製造される画像表示装置として、表面伝導型の電子放出素子を備えたSEDを例にとって説明する。
始めに、本製造方法により製造される画像表示装置として、表面伝導型の電子放出素子を備えたSEDを例にとって説明する。
図1および図2に示すように、SEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜3mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の外囲器10を構成している。接合部材として機能する側壁13は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材23により、前面基板11の周縁部および背面基板12の周縁部に封着され、これらの基板同士を接合している。
外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数の支持部材14が設けられている。これらの支持部材14は、外囲器10の一辺と平行な方向にそれぞれ延在しているとともに、上記一辺と直交する方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。なお、支持部材14としては、板状に限らず、柱状の支持部材を用いることができる。
前面基板11の内面上には、画像表示面として、蛍光体スクリーン16が形成されている。蛍光体スクリーン16は、赤、緑、青の蛍光体層15とマトリクス状に形成された遮光層17とを有している。蛍光体層15はストライプ状あるいはドット状に形成されている。この蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成されて、更に、メタルバックに重ねてゲッタ膜22が形成されている。
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層15を励起する電子源として、それぞれ電子を放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は外囲器10の外部に引出されている。
このようなSEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン16およびメタルバック20に10kV程度のアノード電圧を印加するとともに、電子放出素子18から所定電流量の電子を放出する。そして、電子放出素子18から放出された電子をアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層15が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、上記のように構成されたSEDの製造方法について説明する。
まず、内面に蛍光体スクリーン16およびメタルバック20が形成された前面基板11、および電子放出素子18が設けられた背面基板12を用意する。また、予め、背面基板12上に側壁13および複数の支持部材14を接合しておく。更に、例えば、側壁13の上面全周に沿って封着材を充填しておく。ここでは、封着材としてインジウムを使用した。続いて、これらの前面基板11および背面基板12を処理チャンバ内で熱処理し、脱ガス処理を行う。
まず、内面に蛍光体スクリーン16およびメタルバック20が形成された前面基板11、および電子放出素子18が設けられた背面基板12を用意する。また、予め、背面基板12上に側壁13および複数の支持部材14を接合しておく。更に、例えば、側壁13の上面全周に沿って封着材を充填しておく。ここでは、封着材としてインジウムを使用した。続いて、これらの前面基板11および背面基板12を処理チャンバ内で熱処理し、脱ガス処理を行う。
図3に示すように、処理チャンバ30内には、板状のヒータ33が設けられている。処理チャンバ30には、例えば、2つの電子放出源31が設けられている。これらの電子放出源31は、処理チャンバ30内に配置された基板に向けて電子を照射する。処理チャンバ30には排気ポンプ36が接続され、チャンバ内部を真空排気可能となっている。
脱ガス処理においては、基板として、例えば、前面基板11を処理チャンバ30内に投入し、ヒータ33と対向して載置する。その後、排気ポンプ36によって処理チャンバ30内を排気し、真空雰囲気とする。続いて、ヒータ33により前面基板11を200〜550℃、望ましくは、250〜350℃に加熱し、前面基板11内部および表面の含有ガスを放出させる。また、前面基板11の基板温度を200℃以上に維持した状態で、電源34から前面基板11に、SEDの動作時に印加する8〜12kVの電圧以上の電圧、例えば、12〜30kV、望ましくは、15〜25kVの電圧を与える。更に、電子放出源31から前面基板11に電子ビームを照射する。ここでは、前面基板11の内、蛍光体スクリーン16が形成された表面側に電子を照射する。電子の照射により、前面基板11からのガス放出を促進する。この際、前面基板11の温度が200℃以上に維持されているため、前面基板から脱ガスされたガスが前面基板に再吸着することを防止することができる。
一般に、入射電子の進入深さ(Re)は以下の式で与えられる。
Re=kAEn/Zpρm
ここでk、n、pは定数、Aは試料の平均原子量、Eは入射電子のエネルギー、Zは試料の原子番号、ρmは試料の平均密度である。
Re=kAEn/Zpρm
ここでk、n、pは定数、Aは試料の平均原子量、Eは入射電子のエネルギー、Zは試料の原子番号、ρmは試料の平均密度である。
この進入深さReの値は、一般的な蛍光体材料であるZnSに対し、入射電子のエネルギーが15keVの場合で2μm、入射電子のエネルギーが25keVの場合で5μmとなる。前面基板11上に形成された蛍光体スクリーン16の深さ方向に電子が到達するためには、少なくとも15keVの入射電子エネルギーが必要である。
前面基板11に照射する電子の電流量は、電流密度と時間の積である電荷量により規定される。この電流量は、SEDの通常の画像表示時における電子放出素子18から放出される電子の電流量よりも高く設定し、例えば、電流密度を2mA/cm2、3時間の条件で、電子照射処理を行う。この値は、電荷量で22C/cm2に相当し、製品時のパネルライフの1/10に相当する。
電子照射処理の電荷量をSEDの画像表示時の投入電荷量以上とすることにより、前面基板11の脱ガスの効果が得られる。電荷量は、蛍光体の発光効率の劣化を防止するため、1〜50C/cm2に設定する。また、前面基板11の全面に電子が照射されるように、電子放出源31から照射された電子ビームをスキャンするか、あるいは、電子放出源31に対して前面基板11を相対的に移動させながら電子を照射する。脱ガス処理の間、排気ポンプ36による排気を継続し、前面基板11から脱離したガス成分を処理チャンバ30から外部へ排出し、処理チャンバ内部を清浄な真空状態に維持する。
上記脱ガス処理の間、処理チャンバ30内は真空にすることが望ましいが、時間、温度により大気あるいは他のガス雰囲気を選択することも可能である。
上記脱ガス処理の間、処理チャンバ30内は真空にすることが望ましいが、時間、温度により大気あるいは他のガス雰囲気を選択することも可能である。
背面基板12についても、上記と同様に、処理チャンバ30内で脱ガス処理を行う。所定時間脱ガス処理を行った後、前面基板11にゲッタ膜を形成する。その後、前面基板11と背面基板12とを側壁13を挟んで封着し、外囲器10を形成する。
本発明者等は、上述した処理チャンバ30を用いて、基板に電圧の12kV印加した状態で電子を照射して脱ガス処理した本実施形態の基板と、基板に電圧の10kV印加した状態で電子を照射して脱ガス処理した比較用基板とを用意し、これらの基板を用いてそれぞれ本実施形態に係るSEDの外囲器と、比較例としての外囲器とを形成した。そして、これらのSEDを駆動し、一定時間経過した時の放出ガス量を比較した。
その結果を図4に示す。この図から、本実施形態のように、電圧12kVを印加した状態で電子を照射して脱ガスした基板は、比較例の基板に比較して、残留放出ガス量が少ないことがわかる。従って、本実施形態によれば、基板を効率良く脱ガス処理することができ、動作時におけるSED内部でのガス放出量を低減し、外囲器内部を高い真空度に維持することができる。これにより、長期間に亘って高い表示性能を維持可能なSEDを得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明は、SEDに限らず、FED、PDP等の他の画像表示装置の製造に適用してもよい。
この発明は、SEDに限らず、FED、PDP等の他の画像表示装置の製造に適用してもよい。
10…外囲器、 11…前面基板、 12…背面基板、 13…側壁、
14…スペーサ、 15…蛍光体スクリーン、 16…蛍光体層、
18…電子放出素子、 20…メタルバック、 30…処理チャンバ、
31…電子放出源、 33…ヒータ、 34…電源、 36…排気ポンプ
14…スペーサ、 15…蛍光体スクリーン、 16…蛍光体層、
18…電子放出素子、 20…メタルバック、 30…処理チャンバ、
31…電子放出源、 33…ヒータ、 34…電源、 36…排気ポンプ
Claims (6)
- 複数の基板によって構成された外囲器を備えた画像表示装置の製造方法において、
前記基板の少なくとも1つに対して、画像表示動作時の電圧よりも高い電圧で電子を照射する画像表示装置の製造方法。 - 前記基板の少なくとも1つに対して、前記基板の電位を12ないし30kVとした状態で電子を照射する請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 前記基板の少なくとも1つに対して、前記基板の電位を15ないし25kVとした状態で電子を照射する請求項2に記載の画像表示装置の製造方法。
- 前記電子照射の電荷量は、1ないし50C/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 前記基板を大気中、真空雰囲気中、あるいは、ガス雰囲気中のいずれかで電子を照射する請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 前記基板を200℃以上の温度に加熱した状態で、電子を照射する請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
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JP2006269403A JP2008091149A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 画像表示装置の製造方法 |
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