WO2024157426A1 - 移送方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、レーザを用いて複数の対象物を出発基板から目的基板に移送する移送方法であって、出発基板から目的基板へと複数の対象物を第1の光学系統を通したレーザにより移送する移送工程を含み、移送工程では、移送されずに出発基板上に残った余剰対象物が得られるように移送を行い、移送工程後に、目的基板上に対象物が欠損している箇所が含まれるか否かを予め判定し、対象物が欠損している箇所が含まれている場合に、第2の光学系統を通して、出発基板の余剰対象物にレーザを照射して、対象物が欠損した箇所に余剰対象物を移送するリペア工程を更に含む、移送方法である。これにより、高い歩留まりで対象物を移送できる移送方法を提供できる。

Description

移送方法
 本発明は、移送方法に関する。
 高輝度青色発光ダイオードの実用化によって光の三原色が揃ったことにより、様々な分野で発光ダイオード(以下、LEDともいう)が利用されている。その利用分野は、テレビやパソコンなどのディスプレイやモニターだけでなく、街角のデジタルサイネージやライブ会場の大型ビジョンなどの大型ディスプレイから、スマートウォッチ用のディスプレイなどの小型ディスプレイまで、枚挙にいとまがない。
 ディスプレイの量産工程においては、出発基板に形成したLEDチップを回路基板に移送する技術が用いられている。図11~図13に、移送工程を含む、LEDチップ搭載デバイスの製造フローの一例の一部を示す。ただし、本発明の移送装置及び移送方法を適用する製造フローは、図11~図13に示す製造フローに限定されるものではない。
 まず、図11(a)に示すように、出発基板としての例えばサファイア基板110を準備する。サファイア基板110の表面上には、移送の対象物である複数のLEDチップ6が設けられている。
 複数のLEDチップ6に、不良なLEDチップ6Dが含まれている場合には、図11(b)に示すように、不良なLEDチップ6Dとサファイア基板110との界面にサファイア基板110を透過するレーザLTをレーザ光源3からサファイア基板110の裏面(LEDチップ6を設けた表面に対する裏面)に照射して、不良なLEDチップ6をサファイア基板110から剥離して除去する。この工程は、例えばトリミング工程と呼ぶことができる。なお、不良なLEDチップ6Dがない場合、このトリミング工程を省略することもできる。
 次に、図11(c)に示す目的基板である第1の中間基板210を準備する。第1の中間基板210は、表面に接着層211を備えている。この第1の中間基板210と、必要に応じてトリミング工程を行ったサファイア基板110とを、LEDチップ6と接着層211とが対向するように向かい合わせる。この状態で、レーザ光源3からサファイア基板110の裏面に対してレーザLを照射する。レーザ照射は、レーザ光源3とサファイア基板110及び第1の中間基板210とを相対的に移動させながら行う。これにより、複数のLEDチップ6に対して順次照射を行うことができる。その結果、サファイア基板110から第1の中間基板210へと複数のLEDチップ6がレーザLにより移送される。この工程は、例えばレーザリフトオフ工程と呼ぶことができる。
 第1の中間基板210に移送した複数のLEDチップ6の各々の表面には、Gaが残存している場合がある。そのため、図11(d)に示すように、洗浄層60中でGa洗浄を行う。
 次に、図12(e)の右下に示す、第2の中間基板(リリース基板)120を準備する。第2の中間基板120は、表面に接着層121を備える。第1の中間基板210と第2の中間基板120とを、複数のLEDチップ6が第2の中間基板120の接着層121に接するように張り合わせて複合体300とし、この複合体300を図12(e)の左上に示す転写装置20において上下方向に圧着する。次いで、図12(e)の右下に示すようにして第2の中間基板120を抑え装置30で抑えながら、第1の中間基板210をひき剥がす。これにより、第1の中間基板210から第2の中間基板120へのLEDチップ6の転写が完了する。この工程は、チップ転写工程と呼ぶことができる。
 第2の中間基板120上に転写したLEDチップ6に不良のLEDチップ6Dがある場合には、図12(f)に示すように、不良のLEDチップ6Dを除去する。この工程は、図11(b)に示したトリミング工程と同様にして行うことができる。よって、この工程もトリミング工程と呼ぶことができる。第2の中間基板120上に不良のLEDチップ6Dがない場合には、もちろん、このトリミング工程を省略することができる。
 次に、図12(g)に示すように、出発基板としての第2の中間基板120上のLEDチップ6を、目的基板としての完成基板220(表面に接着層221を備える)に、レーザLを用いて移送する。この工程は、移載工程と呼ぶこともできる。
 完成基板220は、図12(g)の左下に示すようにウェーハ状であってもよいし、右下に示すように矩形状であってもよい。この移載工程では、複数のLEDチップ6を様々なピッチで移送することができる。
 移載工程後に得られた完成基板220にLEDチップ6の欠損箇所(例えば、トリミング工程で除去した不良なLEDチップ6Dが移送される予定だった部分)があった場合には、図13(h)に示すように、出発基板としての正常な補充チップ6R’を備えたリペア基板130から、目的基板としての完成基板220のLEDチップの抜けた箇所に、補充チップ6R’を補充することができる。この工程は、リペア工程と呼ぶこともできる。
 次に、図13(i)に示すように、以上のようにして得られた完成基板220から、マウンター400を用いて、複数のLEDチップ6を回路基板230に一括転写する。
 そして、図13(j)に示すように、回路基板230をリフロー装置40でリフロー処理に供することにより、回路基板230の回路と複数のLEDチップ6との電極接合を行うことができる。
 トリミング工程、レーザリフトオフ工程及びリペア工程では、LEDチップの一部にレーザを照射しアブレーションするか、または出発基板とLEDチップとの界面にレーザを照射し、接着層をアブレーションすることによって、出発基板とLEDチップとを分離する。例えば、特許文献1には、複数のチップ転写の際にラインビームを用いることが記載されている。また、特許文献2には、再転写方法及びリフト方法において、ガルバノスキャナを用いて、特定の照射対象物にレーザ光を照射する技術が開示されている。
特開2021-61396号公報 特許第7111916号明細書
 対象物の移送を伴う大量生産においても、他の大量生産と同様に、歩留まりの向上が求められている。
 本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、高い歩留まりで対象物を移送できる移送方法を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明では、レーザを用いて複数の対象物を出発基板から目的基板に移送する移送方法であって、
 前記出発基板から前記目的基板へと前記複数の対象物を第1の光学系統を通したレーザにより移送する移送工程を含み、
 前記移送工程では、移送されずに前記出発基板上に残った余剰対象物が得られるように移送を行い、
 前記移送工程後に、前記目的基板上に前記対象物が欠損している箇所が含まれるか否かを予め判定し、前記対象物が欠損している箇所が含まれている場合に、第2の光学系統を通して、前記出発基板の前記余剰対象物に前記レーザを照射して、前記対象物が欠損した箇所に前記余剰対象物を移送するリペア工程を更に含む、移送方法を提供する。
 このような本発明の移送方法であれば、移送工程で移送されずに残った余剰対象物をリペア工程で利用できるので、対象物を高い歩留まりで移送することができる。しかも、本発明の移送方法であれば、移送工程で移送した対象物とリペア工程で補充する余剰対象物とを同一の生産ロットのものとすることができるので、全面で均一な対象物及び余剰対象物からなる整列チップを構成することが可能となり、製品の品質の面内ばらつきを抑えることができる。更に、リペア工程では新たな出発基板を準備することなく、第1の光学系統により残った余剰対象物で第2の光学系統でのリペア工程を行うことが出来るので、出発基板上の対象物を有効に利用することが出来る。
 前記移送工程に先立ち、前記出発基板上の前記複数の対象物に不良な対象物が含まれるか否かを予め判定し、前記不良な対象物が含まれている場合に前記第2の光学系統を通したレーザにより前記不良な対象物を選択的に除去するトリミング工程を更に含むことが好ましい。
 この好ましい態様では、移送工程に先立って不良な対象物を予め除去できるので、移送工程において正常な対象物のみを目的基板へと移送することができる。
 例えば、前記第1の光学系統と前記第2の光学系統とを備え、同一のレーザ光源からレーザを分岐させて、前記第1の光学系統及び前記第2の光学系統のそれぞれにレーザを照射するように構成された同一の装置を用いて、前記移送工程と前記リペア工程とを、同一の前記出発基板を用いて段取り替えを行うことなく実施することができる。
 本発明の移送方法を行う装置は特に限定されないが、例えば、このように第1の光学系統及び第2の光学系統の両方を備えた装置を用いることができる。あるいは、第1の光学系統を備えた装置と、この装置とは別の、第2の光学系統を備えた装置とを用いることもできる。
 また、前記第1の光学系統と前記第2の光学系統とを備え、同一のレーザ光源からレーザを分岐させて、前記第1の光学系統及び前記第2の光学系統のそれぞれにレーザを照射するように構成された同一の装置を用いて、前記トリミング工程と前記移送工程とを、同一の前記出発基板を用いて段取り替えを行うことなく実施してもよい。
 このような態様の移送方法であれば、最小限のフットプリント及び設備投資、並びに高い生産性で対象物を移送できる。
 例えば、前記移送工程では、前記出発基板における矩形の領域に形成された前記対象物を前記目的基板に移送して、前記出発基板上に前記余剰対象物を残すことができる。
 移送工程での移送は特に限定されないが、例えば、矩形の領域に形成された対象物を目的基板に移送してもよい。
 以上のように、本発明の移送方法であれば、高い歩留まりで対象物を移送することができる。しかも、本発明の移送方法であれば、移送工程で移送した対象物とリペア工程で補充する余剰対象物とを同一の生産ロットのものとすることができるので、全面で均一な対象物及び余剰対象物からなる整列チップを構成することが可能となり、製品の品質の面内ばらつきを抑えることができる。更に、リペア工程では新たな出発基板を準備することなく、第1の光学系統により残った余剰対象物で第2の光学系統でのリペア工程を行うことが出来るので、出発基板上の対象物を有効に利用することが出来る。
本発明の移送方法の一例を示すフロー図である。 本発明の移送方法を実施できる移送システムの一例のブロック図である。 本発明の移送方法における移送工程を説明するための概略図である。 本発明の移送方法における移送工程を説明するための他の概略図である。 本発明の移送方法における移送工程を説明するための更に他の概略図である。 本発明の移送方法の一例における移送工程後の出発基板の概略斜視図である。 本発明の移送方法の一例におけるリペア工程を説明するための概略図である。 本発明の移送方法の一例におけるリペア工程を説明するための他の概略図である。 本発明の移送方法で行うことができるトリミング工程の一例を説明するための概略図である。 本発明の移送方法を実施できる移送装置の一例のブロック図である。 LEDチップ搭載デバイスの一例の製造フロー図の一部である。 図11に続く、LEDチップ搭載デバイスの一例の製造フロー図の一部である。 図12に続く、LEDチップ搭載デバイスの一例の製造フロー図の一部である。
 上述のように、高い歩留まりで対象物を移送できる移送方法の開発が求められていた。
 本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、移送工程で移送されずに残った余剰対象物を対象物が欠損している箇所にリペア工程において移送することによって、高い歩留まりで対象物を移送できることを見出し、本発明を完成させた。
 即ち、本発明は、レーザを用いて複数の対象物を出発基板から目的基板に移送する移送方法であって、
 前記出発基板から前記目的基板へと前記複数の対象物を第1の光学系統を通したレーザにより移送する移送工程を含み、
 前記移送工程では、移送されずに前記出発基板上に残った余剰対象物が得られるように移送を行い、
 前記移送工程後に、前記目的基板上に前記対象物が欠損している箇所が含まれるか否かを予め判定し、前記対象物が欠損している箇所が含まれている場合に、第2の光学系統を通して、前記出発基板の前記余剰対象物に前記レーザを照射して、前記対象物が欠損した箇所に前記余剰対象物を移送するリペア工程を更に含む、移送方法である。
 以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 なお、本発明において、移送の歩留まりとは、目的基板に移送した不良でない対象物の数を、出発基板上の不良でない対象物の数で割って得られた商である。
 本発明の移送方法は、レーザを用いて複数の対象物を出発基板から目的基板に移送する移送方法である。
 図1に、本発明の移送方法の一例のフロー図を示す。移送工程と、移送工程後のリペア工程とを含む。本発明の移送方法は、移送工程の前に、トリミング工程を含むことができるが、該トリミング工程は本発明の移送方法において任意の工程である。
 本発明の移送方法を実施できる装置及びシステムは、特に限定されない。本発明の移送方法は、例えば、図2に示す移送システム10を用いて実施することができるが、他の装置又はシステムにおいて実施することもできる。
 図2に示す移送システム10は、第1の光学系統1と、第2の光学系統2と、レーザ光源3及び3と、判定機構5とを含む。
 第1の光学系統1は、レーザ光源3からのレーザLを受け入れるように配置されている。第1の光学系統1は、図示しないが、レーザLの光路に沿って、ホモジナイザと、マスクと、プロジェクションレンズと、ステージとを備えることができる。ホモジナイザは、レーザ光源3から発振されたレーザLの強度分布を均一化するように構成されている。マスクは、レーザLの照射形状を所望の形状に成形するパターンを有する。ステージは、出発基板及び目的基板を保持するように構成されている。プロジェクションレンズは、ステージ上の出発基板の照射対象にレーザを結像するように構成されている。なお、第1の光学系統1の構成は、これらに限定されるものではない。
 第2の光学系統2は、レーザ光源3からのレーザLを受け入れるように配置されている。第2の光学系統2は、図示しないが、レーザLの光路に沿って、ホモジナイザと、アパーチャと、ガルバノスキャナと、マスクと、プロジェクションレンズと、ステージとを備える。アパーチャは、ガルバノスキャナが適正に作動できる大きさのレーザビームを形成するためのものである。ステージは、出発基板及び/又は目的基板を保持するように構成されている。その他の部材は第1の光学系統1のそれらと同様である。なお、第2の光学系統2の構成は、これらに限定されるものではない。
 第1の光学系統1と、判定機構5と、第2の光学系統2とは、搬送機構Tで互いに接続されており、搬送機構Tは、図2には図示しない出発基板及び/又は目的基板をこれらの間で搬送するように構成されている。
 以下、図2の移送システム10を用いる例を参照しながら、本発明の移送方法における各工程をより詳細に説明する。
 (移送工程)
 移送工程は、図3に一例を概略的に示すように、出発基板100から目的基板200へと複数の対象物6を第1の光学系統1を通したレーザLにより移送する工程である。この工程は、図11(c)を参照しながら先に説明したレーザリフトオフ工程に対応する。
 移送工程では、例えば、図3に示すように、レーザ光源3からのレーザLを出発基板100の裏面側から複数の対象物の各々に順次照射してもよい。
 或いは、図4及び図5に示すように、レーザLを出発基板100の裏面側から複数の対象物6に同時照射することにより、目的基板200面に複数の対象物6を同時に移送してもよい。図4はライン状の照射形状を有するレーザLを一列に並ぶ複数(1×m(m>2))の対象物6に照射する例であり、図5は矩形状の照射形状を有するレーザLを複数列及び複数行に並ぶ複数(n×m(n>2、m>2))の対象物6に照射する例である。照射形状は、例えば、第1の光学系統1に含まれるマスク(図示しない)により適宜変更することができる。
 本発明の移送方法の移送工程では、図6に例を示すように、移送されずに出発基板100上に残った余剰対象物6Rが得られるように移送を行う。例えば、出発基板100における矩形の領域に形成された対象物6を目的基板200に移送して、図6に示すように、出発基板100上の矩形の領域に余剰対象物6Rを残すことができるが、余剰対象物6Rの残し方は特に限定されない。
 (リペア工程)
 リペア工程は、移送工程後に、目的基板200上に対象物6が欠損している箇所が含まれるか否かを予め判定し、対象物6が欠損している箇所が含まれている場合に、第2の光学系統2を通して、出発基板100の余剰対象物6RにレーザLを照射して、対象物6が欠損した箇所に余剰対象物6Rを移送する工程である。
 図7に、目的基板200上に対象物6が欠損している箇所が含まれるか否かを判定する例を示す。ただし、リペア工程において判定する手段は図7に示す手段に限定されない。
 図7では、図2に示す判定機構5において、テスター51からの検出レーザLを用いて、光学的に対象物6が欠損している箇所6Sを検知する例を示している。
 上記判定により対象物6が欠損している箇所6Sが含まれていることが分かった場合には、例えば図8に示すように、レーザ光源3から第2の光学系統2を通して、出発基板100の余剰対象物6RにレーザLを照射して、目的基板200の対象物6が欠損した箇所6Sに余剰対象物6Rを移送する。
 このように移送工程後に残った余剰対象物6Rを箇所6Sに補充することで、移送工程後に出発基板100上に残された余剰対象物6Rの一部を無駄にせずに利用できる。よって、出発基板上の不良でない対象物6の利用効率を高めることができる。つまり、本発明の移送方法によれば、高い歩留まりで対象物6を移送することができる。
 また、移送工程で移送した対象物6とリペア工程で補充する余剰対象物6Rとは、同一の出発基板100に由来するものであり、すなわち同一の生産ロットのものとすることができる。
 従来、図11(a)及び図13(h)を参照しながら先の説明から明らかなように、レーザリフトオフ工程で供給される対象物6とリペア工程で補充される補充チップ6R’とは、互いに別の基板から供給されるものであった。このような場合、移送工程で供給される対象物6とリペア工程で補充される補充チップ6R’とは、チップの生産ロットが異なるため、部分的な発光状態などの不均一が発生し得る。
 一方、本発明の移送方法では、移送工程で移送した対象物6とリペア工程で補充する余剰対象物6Rとを同一の生産ロットのものとすることができるので、全面で均一な対象物6及び余剰対象物6Rからなる整列チップを構成することが可能となる。
 なお、リペア工程の対象となる目的基板200は、移送工程後のものであれば特に限定されない。例えば、図11(c)に示す移送工程により対象物6が移送された直後の第1の中間基板210、図12(e)の右下及び図12(f)に示す第2の中間基板(リリース基板)120、並びに図12(g)、図13(h)及び図13(i)に示す完成基板220を目的基板200としてもよい。
 移送工程及びリペア工程で用いる出発基板100としては、例えば、図11(a)に示すサファイア基板110を用いることができる。
 (トリミング工程)
 図1に示す任意のトリミング工程は、移送工程に先立ち、出発基板100上の複数の対象物6に不良な対象物が含まれるか否かを予め判定し、不良な対象物が含まれている場合に第2の光学系統2を通したレーザLにより不良な対象物を選択的に除去する工程である。この工程は、図11(b)に示すトリミング工程に対応する。
 より詳細には、出発基板100上の対象物6の中に、不良な対象物が含まれているか否かを、例えば判定機構5を用いて判定する。判定は、先に説明したのと同様にテスター51により光学的に判定してもよいし、他の手段で判定してもよい。
 次に、例えば図9に示すように、第2の光学系統2を通して、不良な対象物6Dをレーザ光源3からのレーザLにより選択的に除去する。
 このようにすることにより、不良な対象物6Dが目的基板200に移送されるのを防ぐことができる。
 移送工程において、目的基板200のうち、出発基板100の不良な対象物6Dがあった箇所に向き合った部分に対応する部分は、対象物6が欠損している箇所6Sとなる。リペア工程では、この箇所6Sに余剰対象物6Rを移送することができる。
 或いは、移送工程の前のトリミング工程を行わずに、移送工程において、目的基板100上の複数の対象物6のうち、目的基板200に移送する予定の全ての対象物6を目的基板200に移送してもよい。この場合、図12(f)を参照しながら先に説明したトリミング工程と同様のトリミング工程を行って、不良な対象物6Dを除去することができ、除去した不良な対象物6Dがあった部分が、対象物6が欠損している箇所6Sとなる。
 以上では、図2に示した、第1の光学系統1と第2の光学系統2とが別々の装置である移送システム10を用いた例を示したが、本発明の移送方法は、第1の光学系統1と第2の光学系統2とを備えた単一の装置で行うこともできる。
 図10に、本発明の移送方法を本発明の移送方法を実施できる移送装置の一例のブロック図を示す。
 図10に示す移送装置10’は、第1の光学系統1と第2の光学系統2とを備え、同一のレーザ光源3からレーザLを分岐させて、第1の光学系統1及び前記第2の光学系統2のそれぞれにレーザL又はLを照射するように構成された装置である。
 以下、図10に示す移送装置10’をより詳細に説明する。
 図10に示す移送装置10’は、第1の光学系統1と、第2の光学系統2と、レーザ光源3と、判定機構5と、コントローラ4と、ホモジナイザ31と、複数のミラーMと、搬送機構Tとを備える。
 第1の光学系統1及び第2の光学系統2は、ホモジナイザを備えていない点を除いて、図2を参照しながら説明した各光学系統と同様である。
 ホモジナイザ31は、レーザ光源3から発振されたレーザLの強度分布を均一化するように構成されている。
 複数のミラーMのうちの一つMmは、可動式であり、コントローラ4により、レーザ光源3からレーザLの光路を、第1の光学系統1への光路と第2の光学系統2への光路と切り替えることができる。その他のミラーは、レーザL、L及びLの光路のためのアライメントを構成している。
 搬送機構T及び判定機構5は、図2に示すものと同様である。
 このような装置を用いることにより、先に説明した移送工程及びリペア工程を同一の出発基板100を用いて段取り換えを行うことなく実施することができる。このようにすることで、従来、生産性の低下及びアライメント調整の精度に依存した工程間でのばらつきの原因となっていた段取り換えを行わずに移送工程及びリペア工程を実施できるので、生産性を高め、工程間でのばらつきを抑えることができる。また、1つのレーザ光源3のみを用いることで、設備投資、メンテナンス費用及びシステムのフットプリントを削減できる。
 また、このような装置を用いることにより、トリミング工程を行う場合には、該トリミング工程及び移送工程を同一の出発基板100を用いて段取り換えを行うことなく実施することができる。このようにすることで、先と同様の理由で、生産性を高め、工程間でのばらつきを抑えることができる。また、1つのレーザ光源3のみを用いることで、設備投資、メンテナンス費用及びシステムのフットプリントを削減できる。
 変形例として、移送装置10’は、搬送機構Mにより第1の光学系統1と第2の光学系統2との間で搬送される共通のプロジェクションレンズ及びマスク、並びに搬送機構Mにより第1の光学系統1と第2の光学系統2と判定機構5との間で搬送されるステージを備えることができる。プロジェクションレンズ、マスク及び搬送機構Mは、図2で説明したものと同様とすることができる。或いは、移送装置10’は、第1の光学系統1用のパターンと、第2の光学系統2用の両方のパターンとを有するマスクを備えていてもよい。
 なお、本発明の移送装置における移送の対象物6は、特に限定されない。本発明の移送装置は、例えば、μ-LEDなどのLEDチップの移送に利用できる。
 なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (5)

  1.  レーザを用いて複数の対象物を出発基板から目的基板に移送する移送方法であって、
     前記出発基板から前記目的基板へと前記複数の対象物を第1の光学系統を通したレーザにより移送する移送工程を含み、
     前記移送工程では、移送されずに前記出発基板上に残った余剰対象物が得られるように移送を行い、
     前記移送工程後に、前記目的基板上に前記対象物が欠損している箇所が含まれるか否かを予め判定し、前記対象物が欠損している箇所が含まれている場合に、第2の光学系統を通して、前記出発基板の前記余剰対象物に前記レーザを照射して、前記対象物が欠損した箇所に前記余剰対象物を移送するリペア工程を更に含む、移送方法。
  2.  前記移送工程に先立ち、前記出発基板上の前記複数の対象物に不良な対象物が含まれるか否かを予め判定し、前記不良な対象物が含まれている場合に前記第2の光学系統を通したレーザにより前記不良な対象物を選択的に除去するトリミング工程を更に含む、請求項1に記載の移送方法。
  3.  前記第1の光学系統と前記第2の光学系統とを備え、同一のレーザ光源からレーザを分岐させて、前記第1の光学系統及び前記第2の光学系統のそれぞれにレーザを照射するように構成された同一の装置を用いて、前記移送工程と前記リペア工程とを、同一の前記出発基板を用いて段取り替えを行うことなく実施する、請求項1に記載の移送方法。
  4.  前記第1の光学系統と前記第2の光学系統とを備え、同一のレーザ光源からレーザを分岐させて、前記第1の光学系統及び前記第2の光学系統のそれぞれにレーザを照射するように構成された同一の装置を用いて、前記トリミング工程と前記移送工程とを、同一の前記出発基板を用いて段取り替えを行うことなく実施する、請求項2に記載の移送方法。
  5.  前記移送工程では、前記出発基板における矩形の領域に形成された前記対象物を前記目的基板に移送して、前記出発基板上に前記余剰対象物を残す、請求項1~4のいずれか1項に記載の移送方法。
     
PCT/JP2023/002505 2023-01-26 移送方法 WO2024157426A1 (ja)

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