WO2024117047A1 - リサイクル材、フィルム、シートおよびリサイクル材の製造方法 - Google Patents

リサイクル材、フィルム、シートおよびリサイクル材の製造方法 Download PDF

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瑛子 伊藤
奈央 井川
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リサイクル後の機械強度の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいリサイクル材、該リサイクル材を用いたフィルム、シートおよび該リサイクル材の製造方法を提供する。 本発明に係るリサイクル材は、ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材であって、そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインとが存在し、ドメインの平均面積が0.3μm以上10μm以下である。

Description

リサイクル材、フィルム、シートおよびリサイクル材の製造方法
 本発明は、リサイクル材、フィルム、シートおよびリサイクル材の製造方法に関する。
 2019年5月に環境省にて「プラスチック資源循環戦略」が策定され、2035年までに使用済みプラスチックを100%リユース、リサイクル等により有効活用することが明文化された。そういった社会情勢の中、マテリアルリサイクルに適した樹脂製包装材料への要望はより一層増加するものと予想される。
 例えば、プラスチック製(樹脂製)のフィルムは、種々の機能を有する複数の層を備えた積層フィルムとして多用されている。このような積層フィルムは、シングルユースである樹脂製の包装材料等に利用されている。一例として、樹脂製の包装材料を構成する積層フィルムは、延伸ナイロンフィルムおよびポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の樹脂フィルムならびにアルミニウム等の金属フィルムから形成される基材層と、ポリエチレンフィルム等を含むシーラント層とを積層して形成される。ここで、基材層とシーラント層とは接着剤等を介して積層され得る。
 マテリアルリサイクルにおいて、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂から形成される基材層と、ポリエチレン樹脂等から形成されるシーラント層と、を備えた積層フィルムは、各層を構成する樹脂が異なるため、分離回収が困難であるという問題がある。
 この問題を解決するため、各層を構成する樹脂として同種の樹脂を用いた積層フィルムが知られている。例えば、特許文献1には、所定の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレンを含む二軸配向ポリエチレンフィルムと、接着剤層と、シーラントフィルムと、を備え、二軸配向ポリエチレンフィルムは縦方向および横方向のうちの少なくとも1つにおいて極限引張強度が少なくとも60MPaであり、シーラントフィルムは極限伸びが少なくとも300%であり、縦方向および横方向のうちの少なくとも1つにおいて極限引張強度が50MPa未満である多層構造のフィルムが記載されている。
 また、例えば、特許文献2には、エチレンに由来する構造単位を80モル%以上含むエチレン重合体(A)を含有する層Aと、エチレンに由来する構造単位を70モル%以上含むエチレン重合体(B)と、無機フィラーと、を含有する層Bと、エチレンに由来する構造単位を70モル%以上含むエチレン重合体(C)を含有する層Cと、バリア層および接着層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層と、エチレンに由来する構造単位を70モル%以上含むエチレン重合体(D)を含有する層Dとが、この順で積層されてなる積層フィルムが記載されている。
特表2018-520908号公報 特開2021-41641号公報
 しかしながら、特許文献1に記載の多層構造のフィルム、特許文献2に記載の積層フィルム等を、リサイクルしてリサイクル材として使用しようとした場合、リサイクル後の引張破断強度(%)の変動係数が大きいため、リサイクル材の機械強度の安定性について更なる改良が求められている。
 本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、リサイクル後の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいリサイクル材、該リサイクル材を用いたフィルム、シートおよび該リサイクル材の製造方法を提供することを課題とする。
 本発明に係るリサイクル材は、ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材であって、
 そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインとが存在し、
 ドメインの平均面積が0.3μm以上10μm以下である。
 本発明に係るフィルム、またはシートは、上述のリサイクル材を原料とする。
 本発明に係るリサイクル材の製造方法は、接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練するリサイクル材の製造方法であって、
 前記接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度で溶融混練する。
 本発明によれば、リサイクル後の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいリサイクル材、該リサイクル材を用いたフィルム、シートおよび該リサイクル材の製造方法を提供することができる。
図1は、ドライラミネート用接着剤の動的弾性率の温度依存性を示す図である。 図2Aは、実施例1における試験片断面の2値化像を示す図である。図2Bは、比較例1における試験片断面の2値化像を示す図である。
 以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態、実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態、実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書においては特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意図する。
 本実施形態に係るリサイクル材は、ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材であって、そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインとが存在し、ドメインの平均面積が0.3μm以上10μm以下である。
 <ポリオレフィン>
 ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。ポリオレフィンは、好ましくは、ポリエチレン、またはポリプロピレンである。
 (ポリエチレン)
 ポリエチレンは、エチレン系重合体を含む。エチレン系重合体としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレンとα-オレフィンとの共重合体、脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとエチレンとの共重合体等が挙げられる。また、エチレン系重合体は、エチレン単独重合体と、エチレンとα-オレフィンとの共重合体との混合物であってもよい。また、エチレン系重合体に占めるα-オレフィンに由来する構造単位の量としては、特に限定されず、例えば、4.0~20質量%であってもよい。
 エチレン単独重合体としては、例えば、ラジカル開始剤を用いて高圧ラジカル重合によって生成される高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)等が挙げられる。高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)は、繰り返し単位のエチレンがランダムに分岐構造をもって結合したものである。また、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)は、例えば、密度が910~935kg/mであってもよい。
 エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、結晶性を有する直鎖状低密度ポリエチレン、結晶性が低くゴム状の弾性特性を有するエチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマー等が挙げられる。
 直鎖状低密度ポリエチレンの密度としては、例えば、900~940kg/mであってもよい。エチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマーの密度としては、例えば、860~900kg/mであってもよい。
 α-オレフィンとしては、例えば、炭素原子数3~10のα-オレフィン等が挙げられる。炭素原子数3~10のα-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、3-メチル-1-ブテン等が挙げられ、好ましくは、炭素原子数4~10のα-オレフィンであり、より好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンである。
 エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、エチレン-1-ブテン共重合体、エチレン-1-ヘキセン共重合体、エチレン-1-オクテン共重合体、エチレン-1-デセン共重合体、エチレン-(3-メチル-1-ブテン)共重合体等が挙げられる。また、エチレンとα-オレフィンとの共重合体は、これらのうちの1種単独であってもよく、2種以上の混合物であってもよい。
 脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとしては、例えば、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
 エチレン系重合体のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、0.5~50g/10分であり、より好ましくは、1~30g/10分であり、さらに好ましくは、1~20g/10分である。なお、前記MFRは、JIS K 7210-1-2014に規定されたA法により、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される。
 エチレン系重合体は、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
 重合触媒としては、例えば、メタロセン触媒に代表される均一系触媒系、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系等が挙げられる。均一系触媒系としては、例えば、(i)シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、(ii)シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、(iii)シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系、(iv)上記の触媒系の存在下でエチレン、α-オレフィン等を予備重合させて調製される予備重合触媒系、等が挙げられる。
 また、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)の重合触媒としては、ラジカル開始剤を用いることができる。
 (ポリプロピレン)
 ポリプロピレンは、プロピレン系重合体を含む。プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体、エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体等が挙げられる。また、プロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体と、エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体との混合物であってもよい。
 プロピレン単独重合体は、メルトフローレート(MFR)が0.1~50g/10分であってもよい。なお、前記MFRは、JIS K 7210-1-2014に規定されたA法により、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定される。
 エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体は、メルトフローレート(MFR)が10~200g/10分であってもよい。なお、前記MFRは、JIS K 7210-1-2014に規定されたA法により、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定される。
 エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体の全質量を100質量%としたときに、エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンに由来する構造単位は、0.1~40質量%であってもよく、プロピレンに由来する構造単位は、99.9~60質量%であってもよい。
 本明細書において、「エチレンに由来する構造単位」のような用語中の「構造単位」とは、モノマーの重合単位を意味する。従って、例えば、「エチレンに由来する構造単位」は、-CHCH-なる構造単位を意味する。
 炭素原子数4~10のα-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン等が挙げられ、好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンである。
 エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体としては、例えば、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体、プロピレンと炭素原子数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレンと炭素原子数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体等が挙げられる。エチレンおよび/または炭素原子数4~10のα-オレフィンと、プロピレンとの共重合体は、これらから選択される1種単独であってもよく、2種以上の混合物であってもよい。
 プロピレンと炭素原子数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体としては、例えば、プロピレン-1-ブテンランダム共重合体、プロピレン-1-ヘキセンランダム共重合体、プロピレン-1-オクテンランダム共重合体、プロピレン-1-デセンランダム共重合体等が挙げられる。
 プロピレンとエチレンと炭素原子数4~10のα-オレフィンとのランダム共重合体としては、例えば、プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン-エチレン-1-オクテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-デセン共重合体等が挙げられる。
 プロピレン系重合体は、公知のオレフィンの重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
 重合触媒としては、例えば、(i)チーグラー型触媒系、(ii)チーグラー・ナッタ型触媒系、(iii)シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、(iv)シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、(v)シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系、(vi)上記の触媒系の存在下でエチレン、α-オレフィン等を予備重合させて調製される予備重合触媒系、等が挙げられる。
 <リサイクル材>
 本実施形態に係るリサイクル材は、ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材である。リサイクル材は、リサイクル性向上の観点から、好ましくは、ポリオレフィンを80質量%以上有し、より好ましくは、ポリオレフィンを90質量%以上有し、さらに好ましくは、ポリオレフィンを95質量%以上有する。また、リサイクル材は、ポリオレフィンを、好ましくは、99.5質量%以下有し、より好ましくは、99質量%以下有する。
 本実施形態に係るリサイクル材は、そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインが存在する。マトリックスはリサイクル材の元となる積層体のベース樹脂であるポリオレフィンに由来し、ドメインは積層体のベース樹脂以外、すなわち接着剤に由来する。積層体の構成によっては、ドメインは、積層体のフィルムまたはシートに含まれる添加樹脂、印刷層、コーティング層、ポリオレフィン以外の層等に由来することがある。
 本実施形態に係るリサイクル材からなるリサイクル物に存在するドメインの平均面積は、0.3μm以上10μm以下である。平均面積は、物性安定の観点から、好ましくは、6μm以下であり、より好ましくは、4μm以下であり、さらに好ましくは、3μm以下である。なお、リサイクル物に存在するドメインの平均面積は、公知の方法で得ることができる。ドメインの平均面積は、例えば、走査電子顕微鏡を用いリサイクル物の断面を観察して取得してもよい。
 <接着剤>
 本実施形態に係るリサイクル材において、ドメインは接着剤に由来する。接着剤は、好ましくは、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤およびシリコーン系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
 接着剤は、水性型および溶剤型のドライラミネート用接着剤を用いてもよく、無溶剤型ラミネート用接着剤を用いてもよい。また、接着剤は、無機化合物を含む接着剤を用いてもよい。
 (エポキシ系接着剤)
 エポキシ系接着剤としては、例えば、マクシーブC93T(登録商標)(三菱ガス化学社製)、マクシーブM-100(登録商標)(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
 (アクリル系接着剤)
 アクリル系接着剤としては、例えば、オリバイン5448(登録商標)(トーヨーケム社製)等が挙げられる。
 (ウレタン系接着剤)
 ウレタン系接着剤としては、ポリエーテル系ポリウレタン接着剤、ポリエステル系ポリウレタン接着剤等が挙げられる。例えば、ポリウレタン系接着剤には、タケラック(登録商標)(三井化学製)、タケネート(登録商標)(三井化学製)等が挙げられる。
 (シリコーン系接着剤)
 シリコーン系接着剤としては、例えば、KR-3704(登録商標)(信越化学社製)等が挙げられる。
 <フィルム、またはシート>
 本実施形態に係るフィルム、またはシートは、上述のリサイクル材を原料とする。
 本実施形態に係るリサイクル材は、各種のフィルム、またはシートを形成する材料として用いることができる。本実施形態に係るリサイクル材を用いて形成されたフィルム、またはシートは、例えば、食品、洗剤、化粧品等を収納する包装袋、および、包装用容器として好適に用いることができる。なお、本明細書において、フィルム、シートは、JIS Z 0108-2012から、厚さによって規定される。フィルムは厚さが250μm未満であり、シートは厚さが250μm以上である。
 また、本実施形態に係るリサイクル材を用いて形成されたフィルムを基材フィルムとし、該基材フィルムと同種のオレフィン系重合体から形成されたフィルムをシーラントフィルムとして積層した多層フィルムは、基材フィルムとシーラントフィルムを分離せずとも、再利用することができるモノマテリアル包材として好適に使用することができる。また、本実施形態に係るリサイクル材を用いて形成されたフィルムを上記の基材フィルムとした際に、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリアミドフィルム等のフィルムを基材フィルムに積層しなくても包装袋、および、包装用容器として好適に用いることができる。また、シートについても同様である。
 本実施形態に係るリサイクル材を用いてフィルム、またはシートを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、公知のフィルム、またはシートの製造方法が挙げられ、例えば、インフレーションフィルム製造装置を用いるインフレーション法、Tダイキャストフィルム製造装置を用いるTダイ法等の押出成形方法が挙げられる。Tダイ法を用いる場合、加工樹脂温度は、180℃~300℃であり、好ましくは、200℃~300℃である。また、チルロール温度は、20℃~80℃であり、好ましくは、20℃~60℃である。
 本実施形態に係るリサイクル材の製造方法は、接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練するリサイクル材の製造方法であって、前記接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度で溶融混練する。
 接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練する方法としては、公知の溶融混練装置を用いてもよい。公知の溶融混練装置としては、単軸混練機、二軸混練機、バンバリーミキサー、熱ロール等が挙げられる。本実施形態に係るリサイクル材の製造方法においては、溶融混練に用いられる溶融混練装置は、好ましくは、単軸混練機、二軸混練機である。
 接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練する温度は、前記接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度である。前記溶融混練する温度は、接着剤分散性向上の観点から、好ましくは、前記接着剤層の弾性率が9000Paとなる温度より高い溶融混練温度であり、より好ましくは、前記接着剤層の弾性率が8000Paとなる温度より高い溶融混練温度である。なお、接着剤層の各温度における動的弾性率は、公知の方法で測定してもよい。接着剤層の動的粘弾性の測定には、例えば、動的粘弾性測定装置等を用いることができる。
 接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練する温度は、好ましくは、150℃以上である。前記溶融混練する温度は、分散性の向上、加工性の向上および熱劣化抑制の観点から、より好ましくは、160℃以上300℃以下であり、さらに好ましくは、160℃以上280℃以下であり、特に好ましくは、160℃以上250℃以下である。
 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
 本発明は、以下の態様を含む。
[1]ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材であって、
 そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインとが存在し、
 ドメインの平均面積が0.3μm以上10μm以下である、
リサイクル材。
[2]前記ポリオレフィンがポリエチレン、またはポリプロピレンである、上記[1]に記載のリサイクル材。
[3]前記ドメインが接着剤に由来し、その接着剤がエポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、およびシリコーン系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1つである、上記[1]または[2]に記載のリサイクル材。
[4]上記[1]から[3]のいずれか一つに記載のリサイクル材を原料とするフィルム、またはシート。
[5]接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練するリサイクル材の製造方法であって、
 前記接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度で溶融混練する、リサイクル材の製造方法。
[6]溶融混練温度が150℃以上である上記[5]に記載のリサイクル材の製造方法。
[7]溶融混練に溶融混練装置を用い、
 前記溶融混練装置が単軸混練機、または二軸混練機である上記[5]または[6]に記載のリサイクル材の製造方法。
 以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
 (1)密度およびメルトフローレートの測定方法は、以下の通りである。
 (1-1)エチレン重合体の密度(単位:kg/m
 JIS K6760-1995に記載のアニーリング処理を行った後、JIS K7112-1980に従いA法により、エチレン重合体の密度(単位:kg/m)を測定した。
 (1-2)エチレン重合体のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
 JIS K7210-1―2014に従いA法により、温度190℃、荷重2.16kgの条件でエチレン重合体のMFR(単位:g/10分)を測定した。
 (1-3)プロピレン系重合体のメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
 JIS K7210-1―2014に従いA法により、温度230℃、荷重2.16kgの条件で、プロピレン系重合体のMFRを測定した。
 (2)実施例および比較例に用いた材料は、以下の通りである。
 (2-1)エチレン重合体
 ・エチレン重合体1
 エチレン-α-オレフィン共重合体、京葉ポリエチレン株式会社製 商品名「G2500」、密度:960kg/m、MFR:5g/10分
 ・エチレン重合体2
 エチレン-α-オレフィン共重合体、京葉ポリエチレン株式会社製 商品名「E8080」、密度:958kg/m、MFR:1.0g/10分
 ・エチレン重合体3
 エチレン-ヘキセン共重合体、住友化学株式会社製 商品名「スミカセンE(登録商標)FV201」、製造方法:メタロセン触媒を用いた気相重合、密度:916kg/m、MFR:2.3g/10分
 (2-2)プロピレン系重合体
 ・プロピレン重合体1
 ポリプロピレン重合体、住友化学株式会社製 商品名「FL6737」、MFR:6.0g/10分
 (2-3)基材フィルム
 ・基材フィルム1
 一軸延伸ポリエチレンフィルム、東京インキ株式会社製 商品名「ハイブロン」、厚み25μm
 ・基材フィルム2
 二軸延伸ポリプロピレンフィルム、東洋紡株式会社製 商品名「パイレン(登録商標)フィルム-OT」、厚み20μm、片面コロナ処理
 (2-4)無機フィラー
 ・無機フィラー1
 タルク、浅田製粉株式会社製 商品名「JM620P」、メディアン径(d50)5μm
 (2-5)ドライラミネート用接着剤
 ・ドライラミネート用接着剤1
 ドライラミネート用接着剤(製造方法:12質量部のタケラック(登録商標)A310(三井化学製)と、1質量部のタケネート(登録商標)A―3(三井化学製)と、15質量部の酢酸エチルとを混合して得た)
 ・ドライラミネート用接着剤2
 ドライラミネート用接着剤(製造方法:10質量部のタケラック(登録商標)A525(三井化学製)と、1質量部のタケネート(登録商標)A―52(三井化学製)と、15質量部の酢酸エチルとを混合して得た)
 (3)各種物性の測定方法は、以下の通りである。
 (3-1)ドメインの平均粒子面積(単位:μm
 溶融混練物を1.0mm厚みに熱プレスし、プレスシートを得た。得られたプレス成型シートから幅約5mm長さ約10mmの試験片を切り出し、トリミング(面取り)を行った。トリミング後、ウルトラミクロトームを用い、-60℃で、ガラスナイフを用いて切削することで面出しを行い、幅約3mm、厚み約0.3mmの平滑な観察面の作製を行った。面出し(平面出し)を行った試験片を1%RuO水溶液の蒸気中にて、60℃で90分間、染色を行った。染色、面出しを行った断面を、再度ウルトラミクロトームを用いて平滑な観察面になるように切削した。
 染色、面出しを終えた試験片を適当な長さに切断し、SEM(走査電子顕微鏡)用の試料固定台に導電テープを用い貼り付け、イオンスパッタ E-1030(HITACHI)にてPt-Pdの蒸着を行った。真空度約6Pa、放電電流15mA、コーティング時間20秒の設定で、Pt-Pdの厚みが約2nmになるようにコーティングを行った。
 走査電子顕微鏡JSM-7600F(JEOL)を用い、染色、面出しした観察面を加速電圧10kV、ワークディスタンス15.0mm、観察倍率500倍の観察条件で観察を行った。反射電子像を画像データとして取得した。
 汎用画像処理ソフトNano Hunter NS2K-Pro(ナノシステム株式会社)を用い画像処理を行った。原画から画像処理したい領域を設定した。判別分析法(全画面)を用い2値化を行い、穴埋め、ノイズ除去を行った。粒子の面積が0μm~0.1μmの粒子をノイズとして除去した。画像処理で得られた2値化像から平均粒子面積を求めた。
 (3-2)接着剤層の動的弾性率 (単位:Pa)
 ドライラミネート用接着剤をテフロン(登録商標)シート上で風乾し、接着剤薄膜を得た。得られた接着剤薄膜を230℃で真空熱プレスし、0.3mmの厚みのプレスシートを得た。得られたシートを試験片幅3mm、試験片長さ50mmにサンプリングし、RSA-G2にて、チャック間距離20mmにて、温度30~230℃、昇温速度3℃/min、周波数5Hz、歪み0.5%にて動的弾性率を測定した。ドライラミネート用接着剤1およびドライラミネート用接着剤2の動的弾性率の温度依存性を図1に示す。図1において、実線Aはドライラミネート用接着剤1を表し、破線Bはドライラミネート用接着剤2を表す。また、図1から、動的弾性率が10000Paとなる温度は、ドライラミネート用接着剤1が213℃、ドライラミネート用接着剤2が70.1℃であることが示された。
 (4)引張試験による評価方法は、以下の通りである。
 溶融混練物を0.1mm厚みに熱プレスし、プレスフィルムを得た。得られたプレスフィルムをJIS7114-2号ダンベルにて打ち抜き、試験片を得た。株式会社オリエンテック製衝撃試験装置(CIT-150-T-20)を用いて、23℃、湿度50%の雰囲気下、つかみ間隔80mm、引張速度200mm/minで試験片の引張試験を行った。引張試験により得られた引張破断伸びを求め、試験数5回の変動係数を求めた。
 [実施例1]
 30質量部のエチレン重合体1と、70質量部の無機フィラー1と、0.2質量部の滑剤1(株式会社ADEKA製ステアリン酸亜鉛ZNS-F)と、0.2質量部の酸化防止剤1(住友化学株式会社製スミライザーGP)とを、スーパーミキサー(株式会社カワタ製、商品名「SMV-100」)を用いて窒素ガス雰囲気下、温度190℃で撹拌して、混合物を得た。得られた混合物を、同方向二軸押出機(株式会社神戸製鋼所製、商品名「KTX-37」、スクリュー径37mmφ)を用いて、温度220~240℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混練し、マスターバッチペレット1(MB1)を得た。
 小型多層Tダイ(SHIモダンマシナリー株式会社製)を用いて、層A(エチレン重合体2;100質量部、厚さ;6μm)/層B(マスターバッチペレット1;43質量部、エチレン重合体1;57質量部、厚さ;13μm)/層C(エチレン重合体3;100質量部、厚さ;6μm)の層構成を有する3層Tダイフィルムを成形した。次いで、得られたフィルムの層C側の表面にコロナ処理を行い、Tダイフィルム1を得た。表1にTダイフィルム1の層構成を示す。なお、成形条件およびコロナ処理条件は以下の通りであった。
 <成形条件>
 ・押出機:φ50mm×2台、φ40mm×1台
 ・ダイ開口長:600mm
 ・リップ:1.2mm
 ・層Aの加工温度:230℃
 ・層Aの押出条件:2.5kg/時間
 ・層Bの加工温度:210℃
 ・層Bの押出条件:5kg/時間
 ・層Cの加工温度:230℃
 ・層Cの押出条件:2.5kg/時間
 <コロナ処理条件>
 ・コロナ処理器:ウェッジ製 AGF-B 10型
 ・コロナ出力:0.15kW
 3層共押出インフレーションフィルム成形機(株式会社プラコー製)を用いて、層D(エチレン重合体3;100質量部、厚さ;120μm)のインフレーションフィルムを成形した。次いで、得られたインフレーションフィルムの表面にコロナ処理を行い、シーラントフィルム1を得た。表2にシーラントフィルム1の層構成を示す。なお、成形条件およびコロナ処理条件は以下の通りであった。
 <成形条件>
 ・押出機:φ50mm×3台
 ・ダイ:φ150mm、リップ2.0mmt
 ・ダイの設定温度:180~190℃
 ・層Dの加工温度:180~190℃
 ・層Dの押出条件:30kg/時
 ・折径:470mm
 <コロナ処理条件>
 ・コロナ処理器:ウェッジ製 AGF-B 10型
 ・コロナ出力:0.2kW
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 Tダイフィルム1のコロナ処理を行なった面と、シーラントフィルム1のコロナ処理を行った面を、ドライラミネート用接着剤1を介して、ドライラミネート法で貼り合わせ、層A/層B/層C/接着剤層/層Dの5層構成を有する積層フィルム1を得た。表3に積層フィルム1の層構成を示す。
 積層フィルム1、40gを東洋製機製ラボプラストミル(型式:3S150)にて、混練温度230℃、回転数25rpmで10分間溶融混練し、溶融混練物1を得た。溶融混練物1を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。また、図2Aには、溶融混練物1をプレスシートした試験片断面の2値化像を示す。
 [実施例2]
 ドライラミネート用接着剤1をドライラミネート接着剤2に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて、積層フィルム2を得た。表3に積層フィルム2の層構成を示す。
 積層フィルム2の混練温度を230℃から170℃に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて溶融混練し、溶融混練物2を得た。溶融混練物2を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [実施例3]
 Tダイフィルム1を基材フィルム1に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて、積層フィルム3を得た。表3に積層フィルム3の層構成を示す。
 実施例1と同じ条件にて、積層フィルム3を溶融混練し、溶融混練物3を得た。溶融混練物3を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [実施例4]
 ドライラミネート用接着剤1をドライラミネート接着剤2に代えた以外は、実施例3と同じ条件にて、積層フィルム4を得た。表3に積層フィルム4の層構成を示す。
 実施例2と同じ条件にて、積層フィルム4を溶融混練し、溶融混練物4を得た。溶融混練物4を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [実施例5]
 小型単多層Tダイ(田辺プラスチックス株式会社製)を用いて、層D(プロピレン重合体1;100質量部、厚さ;120μm)の単層キャストフィルムを成形した。次いで、得られたフィルムのチルロール面にコロナ処理を行い、シーラントフィルム2を得た。表2にシーラントフィルム2の層構成を示す。なお、成形条件およびコロナ処理条件は以下の通りであった。
 <成形条件>
 ・押出機:φ50mm×1
 ・ダイ開口長:400mm
 ・リップ:0.8mm
 ・層Dの加工温度:250℃
 ・層Dの押出条件:10kg/時間
 <コロナ処理条件>
 ・コロナ処理器:ウェッジ製 AGF-B 10型
 ・コロナ出力:0.15kW
 基材フィルム2のコロナ処理面と、シーラントフィルム2のコロナ処理を行った面を、ドライラミネート用接着剤1を介して、ドライラミネート法で貼り合わせ、積層フィルム5を得た。表3に積層フィルム5の層構成を示す。
 実施例1と同じ条件にて、積層フィルム5を溶融混練し、溶融混練物5を得た。溶融混練物5を230℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [実施例6]
 ドライラミネート用接着剤1をドライラミネート接着剤2に代えた以外は、実施例5と同じ条件にて、積層フィルム6を得た。表3に積層フィルム5の層構成を示す。
 実施例2と同じ条件にて、積層フィルム6を溶融混練し、溶融混練物6を得た。溶融混練物6を230℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [比較例1]
 積層フィルム1の混練温度を230℃から170℃に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて溶融混練し、溶融混練物7を得た。溶融混練物7を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。また、図2Bには、溶融混練物7をプレスシートした試験片断面の2値化像を示す。
 [比較例2]
 積層フィルム3の混練温度を230℃から170℃に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて溶融混練し、溶融混練物8を得た。溶融混練物8を150℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
 [比較例3]
 積層フィルム5の混練温度を230℃から170℃に代えた以外は、実施例1と同じ条件にて溶融混練し、溶融混練物9を得た。溶融混練物9を230℃で熱プレスし、プレスシートを作成し、引張破断伸びの変動係数を評価した。評価結果を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表4から、本発明の構成要件をすべて満たす実施例1~6は、引張破断伸びの変動係数が比較例1~3よりも小さい値を示した。したがって、本発明のリサイクル材は、リサイクル後の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいものであることが示された。また、実施例1~6から、接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムにおいて、接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度で溶融混練することで、リサイクル後の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいリサイクル材を製造できることが示された。
 本発明のリサイクル材料は、リサイクル後の機械強度の引張破断強度(%)の変動係数が比較的小さいリサイクル材料であることから、マテリアルリサイクルに適した各種包装材料、例えば、日用品包装材料、食品用包装材料等に好適に用いられる。また、形態としては、例えば三方袋、四方袋、スタンディングパウチ、ピロー袋等に好適に用いられる。

Claims (7)

  1.  ポリオレフィンを70質量%以上有するリサイクル材であって、
     そのリサイクル材からなるリサイクル物の断面において、ポリオレフィンを主成分とするマトリックスと、ドメインとが存在し、
     ドメインの平均面積が0.3μm以上10μm以下である、
    リサイクル材。
  2.  前記ポリオレフィンがポリエチレン、またはポリプロピレンである、請求項1に記載のリサイクル材。
  3.  前記ドメインが接着剤に由来し、その接着剤がエポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、およびシリコーン系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1または2に記載のリサイクル材。
  4.  請求項1または2に記載のリサイクル材を原料とするフィルム、またはシート。
  5.  接着剤層を有するポリオレフィンからなるフィルムおよび/またはシートを溶融混練するリサイクル材の製造方法であって、
     前記接着剤層の弾性率が10000Paとなる温度より高い溶融混練温度で溶融混練する、リサイクル材の製造方法。
  6.  溶融混練温度が150℃以上である請求項5に記載のリサイクル材の製造方法。
  7.  前記溶融混練に溶融混練装置を用い、
     前記溶融混練装置が単軸混練機、または二軸混練機である請求項5または6に記載のリサイクル材の製造方法。
PCT/JP2023/042211 2022-11-30 2023-11-24 リサイクル材、フィルム、シートおよびリサイクル材の製造方法 WO2024117047A1 (ja)

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