WO2024013859A1

WO2024013859A1 - 部品実装システム

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Publication number: WO2024013859A1
Application number: PCT/JP2022/027457
Authority: WO
Inventors: 之也粟野; 洋一松下
Original assignee: ヤマハ発動機株式会社
Priority date: 2022-07-12
Filing date: 2022-07-12
Publication date: 2024-01-18

Abstract

部品実装システムは、フィーダーを支持する部品供給ユニットを有する部品実装機と、フィーダーを保管する第１保管ユニット及び第２保管ユニットと、生産エリア内を移動可能な補給装置と、部品供給ユニットに対する補給対象のフィーダーの補給を管理する管理装置と、を備える。補給装置は、部品供給ユニットに補給されるフィーダーを支持する補給ユニットと、補給ユニットに対してフィーダーを移動させる動作を行う動作ユニットと、を有する。管理装置は、補給装置を制御し、フィーダー配置処理と補給処理とを行う。フィーダー配置処理において管理装置は、第１保管ユニット及び第２保管ユニットに保管される補給対象のフィーダーが補給ユニットに移動するように動作ユニットを動作させる。一方、補給処理において管理装置は、補給ユニットに配置された補給対象のフィーダーが部品供給ユニットに移動して補給されるように動作ユニットを動作させる。

Description

部品実装システム

　本発明は、部品実装機の部品供給ユニットにフィーダーを補給する補給装置を備えた部品実装システムに関する。

　部品実装システムは、プリント基板等の基板上に部品を搭載する部品実装機を含む複数の実装ラインを備える。実装ラインにおいて部品実装機は、部品を供給するフィーダーが配列された部品供給ユニットと、フィーダーにより供給された部品を基板に搭載するヘッドユニットと、を備える。部品実装機では、部品切れ等の生じたフィーダーが部品供給ユニットから回収されるとともに、当該回収に応じて新たなフィーダーが部品供給ユニットに補給される。

　特許文献１には、複数の部品実装機からのフィーダーの回収に応じて、各部品実装機にフィーダーを補給する補給装置を備えた部品実装システムが開示されている。補給装置は、部品保管庫と各部品実装機との間で走行する走行体と、走行体上に移動可能に設けられた移動台と、移動台に搭載された補給ユニットと、を備える。走行体の走行によって部品保管庫に対向するように補給装置が配置されると、オペレータによって部品保管庫から補給ユニットにフィーダーが移載される。これにより、フィーダーが補給ユニット内に配列される。この状態で、走行体の走行によって各部品実装機の各部品供給ユニットに対向するように補給装置が配置されると、移動台が移動しながら、補給ユニットから各部品供給ユニットへフィーダーが補給される。

　特許文献１に開示される部品実装システムでは、基板の搬送方向に沿って各部品実装機がライン状に配設され、部品保管庫は、各部品実装機に対して搬送方向に離間した位置に配設されている。この場合、部品保管庫から各部品実装機へ補給装置が移動する際の移動時間は、基板の搬送方向下流側へ向かうに連れて長くなる。部品保管庫から遠くに離れた位置の部品実装機に対しては、補給装置の移動時間が長くなって補給装置によるフィーダーの補給の効率が低下し、補給許容時間内でフィーダーの補給を完了できない虞がある。

特許第６０７４４２５号公報

　本発明の目的は、複数の実装ラインにおける各部品実装機に対するフィーダーの補給効率を高めることが可能な部品実装システムを提供することにある。

　本発明の一の局面に係る部品実装システムは、基板に搭載される部品を供給するフィーダーを複数支持する部品供給ユニットを有する部品実装機を含み、所定の生産エリアに設置される複数の実装ラインと、前記生産エリアに隣接する準備エリアに設置され、前記フィーダーを複数保管する第１保管ユニットと、前記生産エリアにおいて複数の前記実装ラインから離間した位置に設置され、前記フィーダーを複数保管する第２保管ユニットと、複数の前記実装ラインにおける各前記部品実装機の各前記部品供給ユニット、前記第１保管ユニット、及び前記第２保管ユニットにそれぞれ対向する各位置に前記生産エリア内において移動可能であって、各前記部品供給ユニットに補給される前記フィーダーを複数支持する補給ユニットと、前記補給ユニットに対して前記フィーダーを移動させる動作を行う動作ユニットと、を有する補給装置と、各前記部品供給ユニットに対する補給対象のフィーダーの補給を管理する管理装置と、を備える。前記管理装置は、前記補給装置を制御し、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに対向する各位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに保管されている前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給ユニットに配置されるように前記動作ユニットを動作させるフィーダー配置処理と、前記補給装置を制御し、各前記部品供給ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記補給ユニットに配置された前記補給対象のフィーダーが移動して各前記部品供給ユニットに補給されるように前記動作ユニットを動作させる補給処理と、を行う。

　本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。

本発明の実施形態に係る部品実装システムの構成を概略的に示す図である。部品実装システムに備えられる実装ラインにおける部品実装機の構成を示す側断面図である。部品実装システムに備えられる第１保管装置を概略的に示す平面図である。部品実装システムに備えられる第２保管装置を概略的に示す平面図である。部品実装システムに備えられる補給装置を概略的に示す平面図である。部品実装システムに備えられる管理装置が行う処理のフローを示すフローチャートである。管理装置が生産状況認識処理において取得する生産状況データの図である。管理装置が行うリスト作成処理を説明する図である。部品供給ユニット及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う設定処理を説明する図である。部品供給ユニット及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う設定処理を説明する図である。管理装置がデータ生成処理において生成する制御データに含まれる移動経路データを説明する図である。第１保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行うフィーダー配置処理を説明する図である。第２保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行うフィーダー配置処理を説明する図である。部品供給ユニット及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う交換処理における回収処理を説明する図である。部品供給ユニット及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う交換処理における補給処理を説明する図である。第２保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う移載処理を説明する図である。第２保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う支持位置変更処理を説明する図である。第２保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う支持位置変更処理を説明する図である。部品供給ユニット、第２保管装置及び補給装置の平面図を用いて、管理装置が行う仮置き処理を説明する図である。

　以下、本発明の実施形態に係る部品実装システムについて図面に基づいて説明する。

　図１に示される部品実装システム１は、プリント基板等の基板上に電子部品等の部品が搭載された部品搭載基板を生産するシステムである。部品実装システム１は、部品実装機２Ｂを含む複数の実装ライン２と、第１保管装置３と、第２保管装置４と、補給装置５と、管理装置６とを備える。

　［実装ラインについて］
　複数の実装ライン２はそれぞれ、所定の生産エリアＡＲ１に設置され、基板の搬送方向に沿って配列された複数の部品実装機２Ｂを含む。複数の実装ライン２は、生産エリアＡＲ１内において、基板の搬送方向と交差する方向に互いに所定の間隔を隔てて並ぶように設置される。図１には、第１実装ライン２Ａ１、第２実装ライン２Ａ２、第３実装ライン２Ａ３、第４実装ライン２Ａ４、第５実装ライン２Ａ５、第６実装ライン２Ａ６、第７実装ライン２Ａ７、及び第８実装ライン２Ａ８の合計８本の実装ライン２が、基板の搬送方向と交差する方向に並んで設置される例が示されている。

　複数の実装ライン２における各部品実装機２Ｂについて、図２を参照しながら説明する。なお、以下では、方向関係についてはＸＹＺ直交座標軸を用いて説明する。Ｘ軸方向及びＹ軸方向は水平面上において互いに直交し、Ｚ軸方向がＸ軸方向及びＹ軸方向の両方向と直交する鉛直方向に延びる方向である。実装ライン２における各部品実装機２Ｂ間の基板の搬送方向は、Ｙ軸方向と一致する。

　部品実装機２Ｂは、基板に部品を搭載して部品搭載基板を生産する装置である。部品実装機２Ｂによる部品の搭載前において基板には、半田ペーストのパターンが印刷されている。部品実装機２Ｂは、実装機本体２１と、搬送コンベア２２と、部品供給ユニット２３と、ヘッドユニット２６とを備える。

　実装機本体２１は、部品実装機２Ｂを構成する各部が配置される内部空間を有する筐体である。搬送コンベア２２は、Ｙ軸方向に延び、実装機本体２１の内部における略中央領域に配置される。搬送コンベア２２は、基板をＹ軸方向に搬送する。ヘッドユニット２６は、搬送コンベア２２により搬送された基板に部品を搭載する。ヘッドユニット２６は、部品供給ユニット２３に配置されるフィーダー２５から部品を取出すとともに、その取出した部品を基板に搭載する。ヘッドユニット２６には、複数の吸着ノズル２６１が装着されている。吸着ノズル２６１は、部品を吸着して保持可能な保持具である。吸着ノズル２６１は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル２６１に負圧が供給されることで当該吸着ノズル２６１による部品の吸着保持が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品の吸着保持が解除される。

　部品供給ユニット２３は、実装機本体２１におけるＸ軸方向の端部領域に配置される。部品供給ユニット２３は、部品を供給するフィーダー２５を挿抜可能に支持する複数の供給支持部２４を形成するための上フレーム２３１、下フレーム２３２、及び奥側フレーム２３３を有している。上フレーム２３１は、Ｘ軸方向及びＹ軸方向に広がる板状のフレームである。上フレーム２３１は、そのＸ軸方向の一端側の領域部分が実装機本体２１から外方に露出するとともに、Ｘ軸方向の他端側の領域部分が実装機本体２１の内部に収容されるように、実装機本体２１におけるＸ軸方向の一端部に配置される。下フレーム２３２は、Ｘ軸方向及びＹ軸方向に広がる板状のフレームであり、上フレーム２３１に対してＺ軸方向の下方側に当該上フレーム２３１と対向するように配置される。下フレーム２３２は、実装機本体２１の内部に収容されるＸ軸方向の他端側の領域部分に、Ｚ軸方向の上方側に突出する突出部２３２１を有している。奥側フレーム２３３は、Ｙ軸方向及びＺ軸方向に広がる板状のフレームであり、実装機本体２１の内部において上フレーム２３１及び下フレーム２３２のＸ軸方向他端よりも実装機本体２１の中央寄りの位置に配置される。

　複数の供給支持部２４の各々は、部品供給ユニット２３においてフィーダー２５を挿抜可能に支持する。部品供給ユニット２３においては、複数の供給支持部２４がＹ軸方向に並ぶように配列される。このような各供給支持部２４にフィーダー２５が挿入されることにより、複数のフィーダー２５がＹ軸方向に並んで配置される。

　フィーダー２５は、部品を供給する部品供給具である。フィーダー２５は、部品を供給可能に構成されていれば、その部品供給方式は特に限定されない。フィーダー２５としては、例えば、テープを担体として部品を供給する方式のテープフィーダー、部品が載置されたトレイを移動させることにより部品を供給する方式のトレイフィーダー、筒状のスティックに収納された部品を当該スティックから押し出しながら供給する方式のスティックフィーダーなどを採用することができる。また、複数の部品が集合したバルク状態の部品を収容したバルクカセットが着脱自在に装着されたバルクフィーダーを、フィーダー２５として採用しても構わない。

　以下では、フィーダー２５としてテープフィーダーを採用した場合について説明する。フィーダー２５は、複数の部品を収納可能な部品収納テープＰＴを送出することにより部品を供給する。部品収納テープＰＴは、部品を収納する収納部が複数設けられたキャリアテープＰＴ１と、前記収納部を覆うようにキャリアテープＰＴ１に接合されるカバーテープＰＴ２とからなる。フィーダー２５は、フィーダー本体２５１と、リール支持部２５２と、テープ送出部２５４と、回収部２５５とを含む。

　フィーダー本体２５１には、テープ送出路２５３が形成されている。テープ送出路２５３は、部品収納テープＰＴが送出される経路であり、部品収納テープＰＴの送出方向の上流端と下流端との間に部品取出し部２５３１を有している。リール支持部２５２は、フィーダー本体２５１においてテープ送出路２５３の上流端側に配置される。リール支持部２５２は、部品収納テープＰＴが巻回されたリールを支持する。

　テープ送出部２５４は、例えばスプロケットから構成されており、テープ送出路２５３の部品取出し部２５３１の近傍に配置される。テープ送出部２５４は、リール支持部２５２により支持されたリールから部品収納テープＰＴを繰り出すとともに、その繰り出した部品収納テープＰＴをテープ送出路２５３に沿って送出する。テープ送出部２５４の動作は、制御基板２５９に搭載された制御回路によって制御される。テープ送出路２５３に沿って送出される部品収納テープＰＴでは、部品取出し部２５３１よりも上流側においてカバーテープＰＴ２がキャリアテープＰＴ１から剥離される。これにより、部品取出し部２５３１においてキャリアテープＰＴ１上で部品が露出される。キャリアテープＰＴ１上で露出された部品は、ヘッドユニット２６による取出しが可能である。つまり、ヘッドユニット２６は、フィーダー２５によって供給される部品を、部品取出し部２５３１から取出す。

　部品取出し部２５３１よりも上流側においてキャリアテープＰＴ１から剥離されたカバーテープＰＴ２は、回収部２５５によって回収される。回収部２５５は、例えば、互いに当接するローラー対から構成されている。この場合、回収部２５５は、ローラー対の回転に応じてカバーテープＰＴ２を回収する。回収部２５５により回収されたカバーテープＰＴ２は、回収ボックス２５５１内に収容される。

　ヘッドユニット２６により部品が取出された後のキャリアテープＰＴ１は、テープ送出部２５４の送出動作によってテープ送出路２５３の下流端を介してフィーダー２５から外方に送出される。フィーダー２５から外方に送出されたキャリアテープＰＴ１は、部品供給ユニット２３における下フレーム２３２の突出部２３２１の近傍に配置されたテープカッター２３Ａにより所定の長さに切断される。

　また、図２に示されるように、フィーダー２５は、上位置決めピン２５６と、下位置決めピン２５７と、フィーダー側コネクタ２５８とを有している。上位置決めピン２５６及び下位置決めピン２５７は、フィーダー本体２５１のＸ軸方向の一端部から突出するように設けられたピンである。上位置決めピン２５６と下位置決めピン２５７とは、フィーダー本体２５１のＸ軸方向一端部においてＺ軸方向に互いに間隔を隔てて配置され、上位置決めピン２５６が下位置決めピン２５７よりも上方側に位置している。フィーダー本体２５１のＸ軸方向一端部は、上位置決めピン２５６及び下位置決めピン２５７が設けられた部分に対してＸ軸方向他方側に窪んだ段差部を有している。このフィーダー本体２５１のＸ軸方向一端部における段差部に、フィーダー側コネクタ２５８が設けられている。フィーダー側コネクタ２５８は、制御基板２５９と電気的に接続されるコネクタである。

　フィーダー２５を挿抜可能に支持するための複数の供給支持部２４は、部品供給ユニット２３における上フレーム２３１、下フレーム２３２、及び奥側フレーム２３３に形成されている。各供給支持部２４は、上保持レール２４１と、下保持レール２４２と、上ピン挿通孔２４３と、下ピン挿通孔２４４と、ユニット側コネクタ２４５とを含む。

　上保持レール２４１は、上フレーム２３１の下面においてＸ軸方向に延びるようにＹ軸方向に並んで複数形成されている。上保持レール２４１は、フィーダー２５の供給支持部２４に対する挿抜時の移動の際にフィーダー２５の上端をガイドするレール部材である。下保持レール２４２は、下フレーム２３２の上面においてＸ軸方向に延びるようにＹ軸方向に並んで複数形成されている。下保持レール２４２は、フィーダー２５の供給支持部２４に対する挿抜時の移動の際にフィーダー２５の下端をガイドするレール部材である。

　上ピン挿通孔２４３は、奥側フレーム２３３の上端部においてＹ軸方向に並んで複数形成される孔である。上ピン挿通孔２４３は、フィーダー２５が供給支持部２４に挿入されるときにフィーダー２５の上位置決めピン２５６の挿通を許容する。一方、フィーダー２５が供給支持部２４から抜出されるときには、上位置決めピン２５６の上ピン挿通孔２４３に対する挿通が解除される。下ピン挿通孔２４４は、奥側フレーム２３３の下端部においてＹ軸方向に並んで複数形成される孔である。下ピン挿通孔２４４は、フィーダー２５が供給支持部２４に挿入されるときにフィーダー２５の下位置決めピン２５７の挿通を許容する。一方、フィーダー２５が供給支持部２４から抜出されるときには、下位置決めピン２５７の下ピン挿通孔２４４に対する挿通が解除される。フィーダー２５は、上位置決めピン２５６が上ピン挿通孔２４３に挿通されるとともに、下位置決めピン２５７が下ピン挿通孔２４４に挿通されることにより、供給支持部２４に対して位置決めされる。

　ユニット側コネクタ２４５は、下フレーム２３２の突出部２３２１においてＹ軸方向に並んで複数設けられ、部品実装機２Ｂの制御部と電気的に接続されるコネクタである。ユニット側コネクタ２４５は、フィーダー２５が供給支持部２４に挿入されるときにフィーダー２５のフィーダー側コネクタ２５８と接続される。

　部品実装機２Ｂにおける部品搭載基板の生産時においては、１枚の基板当たりに複数種の部品が搭載される。更に、基板の種類ごとに搭載される部品の種類が異なる。このため、部品供給ユニット２３内には、部品種の異なる複数のフィーダー２５が、供給支持部２４に支持された状態でＹ軸方向に配列される。この場合、複数のフィーダー２５は、ヘッドユニット２６による基板に対する部品の搭載効率に基づいて最適化された配列となるように、部品供給ユニット２３内において各供給支持部２４に支持される。具体的には、部品供給ユニット２３内における複数のフィーダー２５の配列は、基板に対する部品の搭載時にヘッドユニット２６の移動量がなるべく小さくなるように設定される。

　［第１保管装置について］
　図１に示されるように、第１保管装置３は、生産エリアＡＲ１に隣接する準備エリアＡＲ２に設置される。準備エリアＡＲ２は、生産エリアＡＲ１に対して、各部品実装機２Ｂ間の基板の搬送方向となるＹ軸方向と交差するＸ軸方向に隣接するエリアである。準備エリアＡＲ２では、作業者や作業ロボットが、複数の実装ライン２における各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３に補給される補給用のフィーダー２５を準備する作業を行う。作業者や作業ロボットは、準備した補給用のフィーダー２５を第１保管装置３に補充する。第１保管装置３は、部品種の異なる複数のフィーダー２５を、所定方向に配列された状態で保管する。準備エリアＡＲ２内において第１保管装置３に隣接する位置には、第１回収装置３０が設置されている。第１回収装置３０は、各部品実装機２Ｂから回収された、部品切れ等の生じたフィーダー２５を収容するための装置である。なお、図１には、１台の第１保管装置３と１台の第１回収装置３０が準備エリアＡＲ２に設置される例が示されているが、設置数はこれに限定されない。複数の第１保管装置３及び複数の第１回収装置３０が準備エリアＡＲ２に設置されてもよい。

　準備エリアＡＲ２に第１保管装置３が設置された状態では、複数の実装ライン２は、第１保管装置３からの離間距離がそれぞれ異なるように生産エリアＡＲ１内に設置されることになる。以下では、各部品実装機２Ｂ間の基板の搬送方向となるＹ軸方向と交差するＸ軸方向に並ぶ複数の実装ライン２としての第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８において、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離未満の第１～第３実装ライン２Ａ１～２Ａ３を第１の特定の実装ライン２と称し、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離以上の第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８を第２の特定の実装ライン２と称する。第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８において、第１の特定の実装ライン２に属する第１実装ライン２Ａ１は第１保管装置３からの離間距離が最も短く、第２の特定の実装ライン２に属する第８実装ライン２Ａ８は第１保管装置３からの離間距離が最も長い。

　第１保管装置３について、図３を参照しながら説明する。第１保管装置３は、第１保管装置本体３１と、第１保管ユニット３２と、を備える。第１保管装置本体３１は、第１保管ユニット３２が配置される内部空間を有する筐体である。第１保管ユニット３２は、第１保管装置本体３１内に配置される複数の第１保管支持部３２１を有する。複数の第１保管支持部３２１は、Ｘ軸方向に延びるレールによって構成され、Ｙ軸方向に並ぶように配列される。複数の第１保管支持部３２１は、部品種の異なる複数のフィーダー２５を挿抜可能に支持する。第１保管ユニット３２では、各第１保管支持部３２１にフィーダー２５が挿入されることにより、複数のフィーダー２５がＹ軸方向に並んで配置される。

　図３に示される例では、７つの第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇが、第１保管ユニット３２におけるＹ軸方向の一端から他端に向かって順番に並んで配列されている。第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇは、フィーダー２５Ａ～２５Ｇをそれぞれ支持している。第１保管ユニット３２における各第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇへのフィーダー２５の挿入は、準備エリアＡＲ２内の作業者や作業ロボットによって行われる。一方、第１保管ユニット３２における各第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇからのフィーダー２５の抜出は、生産エリアＡＲ１側から後記の補給装置５によって行われる。

　［第２保管装置について］
　図１に示されるように、第２保管装置４は、生産エリアＡＲ１において複数の実装ライン２から離間した位置に設置される。具体的には、第２保管装置４は、複数の実装ライン２に対して、各部品実装機２Ｂ間の基板の搬送方向となるＹ軸方向に離間した位置に設置される。第２保管装置４は、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離以上の第２の特定の実装ライン２に対して第１保管装置３よりも近い位置に設置される。つまり、第２保管装置４は、第２の特定の実装ライン２に属する第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対して第１保管装置３よりも近い位置に設置される。第２保管装置４は、部品種の異なる複数のフィーダー２５を、所定方向に配列された状態で保管する。生産エリアＡＲ１内において第２保管装置４に隣接する位置には、第２回収装置４０が設置されている。第２回収装置４０は、各部品実装機２Ｂから回収された、部品切れ等の生じたフィーダー２５を収容するための装置である。なお、図１には、１台の第２保管装置４と１台の第２回収装置４０が生産エリアＡＲ１に設置される例が示されているが、設置数はこれに限定されない。複数の第２保管装置４及び複数の第２回収装置４０が生産エリアＡＲ１に設置されてもよい。

　第２保管装置４について、図４を参照しながら説明する。第２保管装置４は、第２保管装置本体４１と、第２保管ユニット４２と、を備える。第２保管装置本体４１は、第２保管ユニット４２が配置される内部空間を有する筐体である。第２保管ユニット４２は、第２保管装置本体４１内に配置される複数の第２保管支持部４２１を有する。複数の第２保管支持部４２１は、Ｘ軸方向に延びるレールによって構成され、Ｙ軸方向に並ぶように配列される。複数の第２保管支持部４２１は、部品種の異なる複数のフィーダー２５を挿抜可能に支持する。第２保管ユニット４２では、各第２保管支持部４２１にフィーダー２５が挿入されることにより、複数のフィーダー２５がＹ軸方向に並んで配置される。

　図４に示される例では、７つの第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇが、第２保管ユニット４２におけるＹ軸方向の一端から他端に向かって順番に並んで配列されている。７つの第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇのうち、５つの第２保管支持部４２１ａ～４２１ｅはフィーダー２５をそれぞれ支持するための支持部であり、Ｙ軸方向の他端側の特定領域４２２内の第２保管支持部４２１ｆ，４２１ｇは後記の管理装置６が支持位置変更処理を行う際に利用される支持部である。なお、図４には、第２保管支持部４２１ａ～４２１ｄにフィーダー２５Ｈ～２５Ｋがそれぞれ支持される例が示されている。第２保管ユニット４２における各第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇへのフィーダー２５の挿入、及び、各第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇからのフィーダー２５の抜出は、生産エリアＡＲ１内の後記の補給装置５によって行われる。

　［補給装置について］
　図１に示されるように、補給装置５は、複数の実装ライン２における各部品実装機２Ｂ、第１保管装置３、第１回収装置３０、第２保管装置４、及び第２回収装置４０にそれぞれ対向する各位置に生産エリアＡＲ１内において移動可能なロボットである。補給装置５は、第１保管装置３に対向する位置に移動した状態で、第１保管ユニット３２の各第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇからフィーダー２５を抜出して内部に取り込む作業を行う。補給装置５は、第２保管装置４に対向する位置に移動した状態で、第２保管ユニット４２の各第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇに対してフィーダー２５を挿抜する作業を行う。補給装置５は、各部品実装機２Ｂに対向する各位置に移動した状態で、各部品供給ユニット２３において回収対象のフィーダー２５を支持する供給支持部２４からフィーダー２５を抜出して内部に回収する作業を行うとともに、回収後の供給支持部２４を補給先として補給対象のフィーダー２５を挿入して補給する作業を行う。また、補給装置５は、第１回収装置３０又は第２回収装置４０に対向する位置に移動した状態で、内部に回収した回収対象のフィーダー２５を第１回収装置３０又は第２回収装置４０に移動させる作業を行う。

　補給装置５について、図５を参照しながら説明する。補給装置５は、補給装置本体５１と、動作ユニット５２と、補給ユニット５３とを備える。補給装置本体５１は、動作ユニット５２及び補給ユニット５３が配置される内部空間を有する筐体である。

　補給ユニット５３は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３から回収されるフィーダー２５、各部品供給ユニット２３に補給されるフィーダー２５を複数支持するユニットである。補給ユニット５３は、Ｘ軸方向及びＹ軸方向に広がる板状の形状を有し、その上面に複数の補給支持部５３１が設けられている。複数の補給支持部５３１は、Ｘ軸方向に延びるレールによって構成され、Ｙ軸方向に並ぶように補給ユニット５３上に配列される。複数の補給支持部５３１は、各部品供給ユニット２３の供給支持部２４との間、第１保管ユニット３２の第１保管支持部３２１との間、及び、第２保管ユニット４２の第２保管支持部４２１との間で交換されるフィーダー２５を挿抜可能に支持する。補給ユニット５３では、各補給支持部５３１にフィーダー２５が挿入されることにより、複数のフィーダー２５がＹ軸方向に並んで配置される。図５に示される例では、６つの補給支持部５３１ａ～５３１ｆが、補給ユニット５３におけるＹ軸方向の一端から他端に向かって順番に並んで配列されている。補給ユニット５３は、補給装置本体５１内において、複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆの配列方向となるＹ軸方向に、所定の許容移動範囲５３２の範囲内で移動可能である。

　動作ユニット５２は、補給ユニット５３に対してフィーダー２５を移動させる動作を行うユニットである。動作ユニット５２は、アーム部５４と、ハンド部５５とを含む。アーム部５４は、補給装置本体５１内における補給ユニット５３の上方の空間を、複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆの配列方向となるＹ軸方向に移動可能である。ハンド部５５は、アーム部５４に移動可能に取り付けられ、フィーダー２５を把持することが可能な把持体である。ハンド部５５は、アーム部５４に対して、複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆが延びるＸ軸方向に移動可能である。ハンド部５５は、補給装置本体５１内における補給ユニット５３の上方の空間を、アーム部５４の移動に伴ってＹ軸方向に移動するとともに、アーム部５４に対してＸ軸方向に移動する。ハンド部５５は、フィーダー２５を把持した状態でアーム部５４に対してＸ軸方向に移動することにより、補給ユニット５３上の各補給支持部５３１ａ～５３１ｆに対してフィーダー２５が挿抜されるように、フィーダー２５を移動させる。

　補給装置５が第１保管装置３に対向する位置に配置されることにより、補給ユニット５３が第１保管ユニット３２に対して対向配置された状態では、補給ユニット５３は、部品供給ユニット２３への補給対象のフィーダー２５を支持している第１保管支持部３２１に、補給対象のフィーダー２５を支持させる補給元の補給支持部５３１が対向するように、所定の許容移動範囲５３２の範囲内でＹ軸方向に移動する。アーム部５４は、補給元の補給支持部５３１の上方にハンド部５５が位置するように、Ｙ軸方向に移動する。そして、ハンド部５５は、補給対象のフィーダー２５を把持した状態でＸ軸方向に沿って第１保管装置３側から補給装置５側へ移動する。この場合、補給対象のフィーダー２５は、第１保管ユニット３２内の第１保管支持部３２１から抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１に挿入される。

　同様に、補給装置５が第２保管装置４に対向する位置に配置されることにより、補給ユニット５３が第２保管ユニット４２に対して対向配置された状態では、補給ユニット５３は、補給対象のフィーダー２５を支持している第２保管支持部４２１に、補給対象のフィーダー２５を支持させる補給元の補給支持部５３１が対向するように、所定の許容移動範囲５３２の範囲内でＹ軸方向に移動する。アーム部５４は、補給元の補給支持部５３１の上方にハンド部５５が位置するように、Ｙ軸方向に移動する。そして、ハンド部５５は、補給対象のフィーダー２５を把持した状態でＸ軸方向に沿って第２保管装置４側から補給装置５側へ移動する。この場合、補給対象のフィーダー２５は、第２保管ユニット４２内の第２保管支持部４２１から抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１に挿入される。

　補給装置５が各部品実装機２Ｂに対向する位置に配置されることにより、補給ユニット５３が各部品供給ユニット２３に対して対向配置された状態では、補給ユニット５３は、各部品供給ユニット２３から補給ユニット５３への回収対象のフィーダー２５を支持した回収元の供給支持部２４に、回収対象のフィーダー２５の回収先となる回収先の補給支持部５３１が対向するように、所定の許容移動範囲５３２の範囲内でＹ軸方向に移動する。アーム部５４は、回収先の補給支持部５３１の上方にハンド部５５が位置するように、Ｙ軸方向に移動する。そして、ハンド部５５は、回収対象のフィーダー２５を把持した状態でＸ軸方向に沿って部品実装機２Ｂ側から補給装置５側へ移動する。この場合、回収対象のフィーダー２５は、部品供給ユニット２３内の回収元の供給支持部２４から抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の回収先の補給支持部５３１に挿入される。これにより、部品供給ユニット２３内の回収対象のフィーダー２５が、補給ユニット５３上に回収される。

　また、補給ユニット５３は、部品供給ユニット２３において回収対象のフィーダー２５が抜出されて補給対象のフィーダー２５の補給先となる供給支持部２４に、補給対象のフィーダー２５を支持した補給元の補給支持部５３１が対向するように、所定の許容移動範囲５３２の範囲内でＹ軸方向に移動する。アーム部５４は、補給元の補給支持部５３１の上方にハンド部５５が位置するように、Ｙ軸方向に移動する。そして、ハンド部５５は、補給対象のフィーダー２５を把持した状態でＸ軸方向に沿って補給装置５側から部品実装機２Ｂ側へ移動する。この場合、補給対象のフィーダー２５は、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１から抜出されるように移動して、部品供給ユニット２３内の補給先の供給支持部２４に挿入される。これにより、補給ユニット５３上の補給対象のフィーダー２５が、回収対象のフィーダー２５と交換されるように、部品供給ユニット２３内に補給される。

　［管理装置について］
　管理装置６は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、部品実装機２Ｂ、第１保管装置３、第２保管装置４及び補給装置５の各々とデータ通信可能に接続される。管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３からの回収対象のフィーダー２５の回収と、各部品供給ユニット２３への補給対象のフィーダー２５の補給とを管理する装置である。

　図６のフローチャートに示されるように、管理装置６は、生産状況認識処理Ｓ１と、リスト作成処理Ｓ２と、設定処理Ｓ３と、データ生成処理Ｓ４と、フィーダー配置処理Ｓ５と、移載処理Ｓ７と、支持位置変更処理Ｓ８と、仮置き処理Ｓ９とを行う。

　＜生産状況認識処理＞
　生産状況認識処理Ｓ１において、管理装置６は、現時点における各部品実装機２Ｂによる部品搭載基板の生産の状況を示す生産状況データＤ１を、各部品実装機２Ｂから取得する。図７に示されるように、生産状況データＤ１は、シリアル番号情報Ｄ１１と、基板名情報Ｄ１２と、現生産数情報Ｄ１３と、供給支持部位置情報Ｄ１４と、フィーダー識別情報Ｄ１５と、部品識別情報Ｄ１６と、部品残数情報Ｄ１７と、残数閾値情報Ｄ１８と、を含むデータである。シリアル番号情報Ｄ１１は、各部品実装機２Ｂのシリアル番号を示す情報である。基板名情報Ｄ１２は、各部品実装機２Ｂにおける現在の生産対象の基板名を示す情報である。現生産数情報Ｄ１３は、各部品実装機２Ｂにおける現在の基板の生産数を示す情報である。供給支持部位置情報Ｄ１４は、各部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４の位置を示す情報である。フィーダー識別情報Ｄ１５は、供給支持部位置情報Ｄ１４で示される位置の供給支持部２４に支持されているフィーダー２５の種類を識別するための情報である。部品識別情報Ｄ１６は、フィーダー識別情報Ｄ１５で示されるフィーダー２５により供給される部品の種類を識別するための情報である。部品残数情報Ｄ１７は、フィーダー識別情報Ｄ１５で示されるフィーダー２５における、部品識別情報Ｄ１６で示される部品の残数を示す情報である。残数閾値情報Ｄ１８は、フィーダー識別情報Ｄ１５で示されるフィーダー２５に保持される部品が部品切れとなる前の、警告等を報知すべき部品残数の閾値を示す情報である。

　図７に示される生産状況データＤ１において、供給支持部位置情報Ｄ１４で示される供給支持部２４ａに支持されている、フィーダー識別情報Ｄ１５で示される「Ｆ０１」のフィーダー２５は、自動ローディング方式のテープフィーダーである。自動ローディング方式のテープフィーダーは、部品を収納した部品収納テープが巻回された複数のリールを装着可能である。自動ローディング方式のテープフィーダーでは、複数のリールのうち、部品供給が先行して行われる部品収納テープが巻回された先行のリールからの部品収納テープの送出が完了すると、後続する部品収納テープが巻回された後続のリールから部品収納テープが自動的に送出される。

　また、図７に示される生産状況データＤ１において、供給支持部位置情報Ｄ１４で示される供給支持部２４ｂ，２４ｃ，２４ｄには、フィーダー識別情報Ｄ１５で示される「Ｆ０２」，「Ｆ０３」，「Ｆ０４」のフィーダー２５がそれぞれ支持されている。「Ｆ０２」，「Ｆ０３」，「Ｆ０４」の各フィーダー２５は、部品識別情報Ｄ１６が同一の「Ｐ０２」の部品を供給する。この場合、例えば、「Ｆ０２」のフィーダー２５が部品切れとなったときには、「Ｆ０３」，「Ｆ０４」のフィーダー２５による部品の供給が可能である。

　また、図７に示される生産状況データＤ１において、供給支持部位置情報Ｄ１４で示される供給支持部２４ｅには、フィーダー識別情報Ｄ１５、部品識別情報Ｄ１６、部品残数情報Ｄ１７、及び残数閾値情報Ｄ１８が対応付けられていない。この場合、供給支持部位置情報Ｄ１４で示される供給支持部２４ｅは、フィーダー２５を支持していない状態である。

　図７に示される例では、生産状況データＤ１は、シリアル番号「Ｍ０１」の部品実装機２Ｂにおいて、基板名「Ｂ０１」の基板を生産数「Ｎ０１」で生産した現時点での生産状況を示すデータとなる。そして、生産状況データＤ１は、シリアル番号「Ｍ０１」の部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３に配列される各供給支持部２４ａ～２４ｊに支持されるフィーダー２５について、部品残数情報Ｄ１７で示される部品の残数が、残数閾値情報Ｄ１８で示される残数閾値に対してどの程度であるかを示すデータとなる。管理装置６は、各部品実装機２Ｂに対応した各生産状況データＤ１に基づいて、部品供給ユニット２３に配列される各供給支持部２４ａ～２４ｊに支持されるフィーダー２５における部品の残数が、残数閾値に対してどの程度であるかを認識することができる。

　＜リスト作成処理＞
　各部品実装機２Ｂから生産状況データＤ１を取得すると、管理装置６は、リスト作成処理Ｓ２を行う。管理装置６のリスト作成処理Ｓ２について、図８を参照しながら説明する。

　リスト作成処理Ｓ２において、管理装置６は、各部品実装機２Ｂに対応した各生産状況データＤ１に基づいて、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３に配列された複数の供給支持部２４ａ～２４ｊごとに、各供給支持部２４ａ～２４ｊに支持されるフィーダー２５における部品の残数が残数閾値に到達するまでに要する時間の予測値を算出する。そして、管理装置６は、その算出した予測値に基づいて、各供給支持部２４ａ～２４ｊに対して新たなフィーダー２５を補給するまでに許容される時間を示す補給許容時間Ｔ１を算出する処理Ｓ２１を行う。

　次に、管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における各供給支持部２４ａ～２４ｊに対応した補給許容時間Ｔ１に基づいて、各供給支持部２４ａ～２４ｊに対するフィーダー２５の補給の優先順位を認識する処理Ｓ２２を行う。この際、管理装置６は、各供給支持部２４ａ～２４ｊにおいて、補給許容時間Ｔ１が短いほど、フィーダー２５の補給の優先順位が上位の供給支持部２４として認識する。

　次に、管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における各供給支持部２４ａ～２４ｊにおいて、補給許容時間Ｔ１に基づくフィーダー２５の補給の優先順位が最上位の供給支持部２４から順番に、フィーダー２５の補給が可能な状態であるか否かを判断する。この際、管理装置６は、自動ローディング方式のテープフィーダーを支持している供給支持部２４については、フィーダー２５において複数のリールのうちの先行のリールからの部品収納テープの送出が完了し、後続のリールからの部品収納テープの送出が行われている場合に、フィーダー２５の補給が可能な状態であると判断する。また、管理装置６は、同一種の部品を供給可能な複数のフィーダー２５をそれぞれ支持している複数の供給支持部２４が存在する場合には、部品残数が残数閾値に到達したフィーダー２５を支持している供給支持部２４を、フィーダー２５の補給が可能な状態であると判断する。また、管理装置６は、フィーダー２５を支持していない供給支持部２４については、部品搭載基板の生産計画において当該供給支持部２４からの部品の供給が計画されている場合には、フィーダー２５の補給が可能な状態であると判断する。また、管理装置６は、部品搭載基板の生産計画において、現状の部品とは異なる種類の部品の供給が計画されている供給支持部２４については、フィーダー２５の補給が可能な状態であると判断する。

　そして、管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における各供給支持部２４ａ～２４ｊにおいて、補給許容時間Ｔ１に基づくフィーダー２５の補給の優先順位が最上位の供給支持部２４から順番に、フィーダー２５の補給が可能な状態である供給支持部２４を、補給対象のフィーダー２５の補給が要求される補給先の供給支持部２４として特定する処理Ｓ２３を行う。

　更に、管理装置６は、各部品実装機２Ｂに対応した各生産状況データＤ１に基づいて、各部品供給ユニット２３における各供給支持部２４ａ～２４ｊにおいて、現時点では補給の要求はされていないけれども補給の頻度が高いと想定されるフィーダー２５を支持した供給支持部２４を、第１保管ユニット３２から第２保管ユニット４２へ移載させておく移載用のフィーダー２５の補給先の供給支持部２４として特定する。管理装置６は、例えば、供給支持部２４における単位時間あたりに供給する部品の数を指標として、移載用のフィーダー２５の補給の優先順位を認識する。この際、管理装置６は、単位時間あたりに供給する部品の数が多いほど、移載用のフィーダー２５の補給の優先順位が上位の供給支持部２４として認識する。管理装置６は、各部品供給ユニット２３における各供給支持部２４ａ～２４ｊにおいて、補給許容時間Ｔ１に基づく優先順に特定した補給対象のフィーダー２５が補給される供給支持部２４を除いて、単位時間あたりに供給する部品の数が最も多い供給支持部２４から順番に、移載用のフィーダー２５の補給先の供給支持部２４を特定する。この際、管理装置６は、現時点から所定期間内にての単位時間あたりに供給する部品の数が多いほど、移載用のフィーダー２５の補給の優先順位が上位の供給支持部２４として認識する。

　なお、管理装置６は、複数の実装ライン２としての第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８のうち、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離以上の第２の特定の実装ライン２に属する第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３を、移載用のフィーダー２５の補給先として優先的に設定してもよい。つまり、管理装置６は、現時点から所定期間内にての単位時間あたりに供給する部品の数が多く、且つ、第２の特定の実装ライン２に対応した部品供給ユニット２３内の供給支持部２４を、移載用のフィーダー２５の補給先の供給支持部２４として優先的に特定する。また、管理装置６は、移載用のフィーダー２５の補給の優先順位を、補給対象のフィーダー２５の補給の優先順位よりも下位に設定する。

　各部品実装機２Ｂに対応した各生産状況データＤ１に基づいて、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５に対応した補給先の供給支持部２４を特定すると、管理装置６は、図８に示される所在リストＬ１を確認する処理Ｓ２４を行う。所在リストＬ１は、第１保管装置３の第１保管ユニット３２における各第１保管支持部３２１ａ～３２１ｇ、第２保管装置４の第２保管ユニット４２における各第２保管支持部４２１ａ～４２１ｇ、補給装置５の補給ユニット５３における各補給支持部５３１ａ～５３１ｆに支持されているフィーダー２５をリストとして示すデータである。所在リストＬ１は、第１保管ユニット３２、第２保管ユニット４２及び補給ユニット５３のそれぞれの各支持部におけるフィーダー２５の現時点の支持状況を示す。所在リストＬ１は、キー情報ＤＡ、補給先情報ＤＢ、及び保有情報ＤＣを含む。

　キー情報ＤＡは、第１保管ユニット３２、第２保管ユニット４２及び補給ユニット５３などの各ユニットの基本的な情報を示す。キー情報ＤＡは、各ユニットのユニット名を示すユニット名情報ＤＡ１と、各ユニットにおける支持部の位置を示す支持部位置情報ＤＡ２と、を含む。保有情報ＤＣは、ユニット名情報ＤＡ１で示されるユニット名のユニットにおける、支持部位置情報ＤＡ２で示される位置の支持部に支持されているフィーダー２５に関する情報を示す。保有情報ＤＣは、各ユニットにおける各支持部に支持されているフィーダー２５の種類を識別するためのフィーダー識別情報ＤＣ１と、フィーダー２５により供給される部品の種類を識別するための部品識別情報ＤＣ２と、を含む。補給先情報ＤＢは、ユニット名情報ＤＡ１で示されるユニット名のユニットにおける、支持部位置情報ＤＡ２で示される位置の支持部に支持されているフィーダー２５を補給するときの補給先に関する情報を示す。補給先情報ＤＢは、各ユニットにおける各支持部に支持されているフィーダー２５の補給先に関する情報として、各部品実装機２Ｂのシリアル番号を示すシリアル番号情報ＤＢ１と、各部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４の位置を示す供給支持部位置情報ＤＢ２と、供給支持部位置情報ＤＢ２で示される位置の供給支持部２４に支持されているフィーダー２５の種類を識別するためのフィーダー識別情報ＤＢ３と、フィーダー識別情報ＤＢ３で示されるフィーダー２５により供給される部品の種類を識別するための部品識別情報ＤＢ４と、を含む。

　キー情報ＤＡ、補給先情報ＤＢ、及び保有情報ＤＣを含む所在リストＬ１は、キー情報ＤＡで示される第１保管ユニット３２、第２保管ユニット４２及び補給ユニット５３などの各ユニットにおける各支持部に、保有情報ＤＣで示されるフィーダー２５が現時点において支持されていることを示す。更に、所在リストＬ１は、保有情報ＤＣで示されるフィーダー２５が、補給先情報ＤＢで示される補給先に補給されることを示す。

　管理装置６は、生産状況データＤ１に基づき特定した補給先の供給支持部２４に補給される補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５のうち、所在リストＬ１に登録されていないフィーダー２５を、第１保管ユニット３２に保管される予定のフィーダー２５として抽出する。管理装置６は、抽出したフィーダー２５が第１保管ユニット３２に補充されるように、後記のデータ生成処理Ｓ４において作業指示データＤ２を生成する。

　管理装置６は、所在リストＬ１及び上記の抽出結果に基づいて、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４に補給される補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５が保管されている保管元、又は、保管される予定の保管元を特定する処理Ｓ２５を行う。そして、管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４と、第１保管ユニット３２及び第２保管ユニット４２において、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５を支持している第１保管支持部３２１及び第２保管支持部４２１と、を対応付けた補給準備リストＬＡを作成する処理Ｓ２６を行う。

　図８に示されるように、補給準備リストＬＡは、補給先情報ＤＢ、保管元情報ＤＤ、及び補給対象情報ＤＥを対応付けてリストとして示すデータである。補給先情報ＤＢは、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３において補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５の補給先を示す情報である。この補給先情報ＤＢは、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５の補給の優先順位と対応付けられている。補給先情報ＤＢは、所在リストＬ１と同様に、各部品実装機２Ｂのシリアル番号を示すシリアル番号情報ＤＢ１と、各部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４の位置を示す供給支持部位置情報ＤＢ２と、供給支持部位置情報ＤＢ２で示される位置の供給支持部２４に支持されているフィーダー２５の種類を識別するためのフィーダー識別情報ＤＢ３と、フィーダー識別情報ＤＢ３で示されるフィーダー２５により供給される部品の種類を識別するための部品識別情報ＤＢ４と、を含む。保管元情報ＤＤは、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５が保管されている保管元、又は、保管される予定の保管元を示す情報である。保管元情報ＤＤは、第１保管ユニット３２及び第２保管ユニット４２において、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５が保管されている、又は、保管される予定のユニット名を示すユニット名情報ＤＤ１と、ユニット名情報ＤＤ１で示される保管ユニットにおいて補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５を支持している支持部の位置を示す支持部位置情報ＤＤ２と、を含む。補給対象情報ＤＥは、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５に関する情報である。補給対象情報ＤＥは、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５の種類を識別するためのフィーダー識別情報ＤＥ１と、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５により供給される部品の種類を識別するための部品識別情報ＤＥ２と、を含む。

　補給先情報ＤＢ、保管元情報ＤＤ、及び補給対象情報ＤＥが対応付けられた補給準備リストＬＡは、補給対象情報ＤＥで示される補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５が、保管元情報ＤＤで示される保管元に保管されており、補給先情報ＤＢで示される補給先に補給されることを示す。図８に示される補給準備リストＬＡでは、補給対象情報ＤＥで示される「ＦＡ２１」，「ＦＡ２２」，「ＦＡ２３」のフィーダー２５は、保管元情報ＤＤで示される第１保管ユニット３２の第１保管支持部３２１ａ，３２１ｂ，３２１ｃにそれぞれ支持されており、補給先情報ＤＢで示されるシリアル番号「Ｍ０２」の部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４ａ，２４ｂ，２４ｃにそれぞれ補給される。また、図８に示される補給準備リストＬＡでは、補給対象情報ＤＥで示される「ＦＡ３１」のフィーダー２５は、保管元情報ＤＤで示される第２保管ユニット４２の第２保管支持部４２１ｃに支持されており、補給先情報ＤＢで示されるシリアル番号「Ｍ０３」の部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４ｃに補給される。なお、図８に示される補給準備リストＬＡでは、フィーダー２５の補給の優先順位としては、補給先情報ＤＢで示されるシリアル番号「Ｍ０２」の部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４ａ，２４ｂ，２４ｃに対してそれぞれ１番目、２番目及び３番目の優先順位が設定され、補給先情報ＤＢで示されるシリアル番号「Ｍ０３」の部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３における供給支持部２４ｃに対して４番目の優先順位が設定されている。

　管理装置６は、補給準備リストＬＡに基づいて、複数の実装ライン２における各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３において補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５を補給すべき補給先の供給支持部２４を補給の優先順位と共に認識することが可能であり、且つ、第１保管ユニット３２及び第２保管ユニット４２において、補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５を支持している第１保管支持部３２１及び第２保管支持部４２１を認識することが可能である。

　＜設定処理＞
　補給準備リストＬＡが作成されると、管理装置６は、設定処理Ｓ３を行う。管理装置６の設定処理Ｓ３について、図９及び図１０を参照しながら説明する。

　設定処理Ｓ３において、管理装置６は、補給装置５の補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３からの回収対象のフィーダー２５の回収先となる回収先の補給支持部５３１を設定する。図９及び図１０に示される例では、管理装置６は、補給ユニット５３内の補給支持部５３１ａを回収先の補給支持部として設定する。また、設定処理Ｓ３において、管理装置６は、補給準備リストＬＡに基づいて、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて補給対象のフィーダー２５を支持させる補給元の補給支持部５３１を、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４と対応付けて設定する。

　設定処理Ｓ３において、管理装置６は、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４と対応付けて、補給対象のフィーダー２５の補給の優先順位の順番に、補給装置５の補給ユニット５３における補給元の補給支持部５３１を設定する。この際、図９に示されるように、管理装置６は、補給ユニット５３が部品供給ユニット２３に対して許容移動範囲５３２内で移動することを想定して、複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて補給先の供給支持部２４と対向可能な位置範囲ＰＲを認識し、当該位置範囲ＰＲに基づき補給元の補給支持部５３１を設定する。

　図９に示される例では、管理装置６は、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、優先順位が１番目の補給対象のフィーダー２５Ａの補給先の供給支持部２４ａと対向可能な位置範囲ＰＲを認識し、当該位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｂを、フィーダー２５Ａを支持させる補給元の補給支持部として設定する。フィーダー２５Ａを支持させる補給元の補給支持部５３１として、位置範囲ＰＲ内に複数の候補が存在する場合、管理装置６は、位置範囲ＰＲにおいてＹ軸方向の中央位置に近い補給支持部５３１を補給元の補給支持部５３１として設定する。同様に、管理装置６は、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、優先順位が２番目の補給対象のフィーダー２５Ｂの補給先の供給支持部２４ｂと対向可能な位置範囲ＰＲを認識し、当該位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｃを、フィーダー２５Ｂを支持させる補給元の補給支持部として設定する。また、管理装置６は、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、優先順位が３番目の補給対象のフィーダー２５Ｃの補給先の供給支持部２４ｃと対向可能な位置範囲ＰＲを認識し、当該位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄを、フィーダー２５Ｃを支持させる補給元の補給支持部として設定する。

　管理装置６は、設定処理Ｓ３の設定結果に基づいて、補給装置５の補給ユニット５３において回収対象のフィーダー２５の回収先となる回収先の補給支持部５３１ａを認識することが可能である。更に、管理装置６は、設定処理Ｓ３の設定結果に基づいて、部品供給ユニット２３において補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃを補給すべき補給先の供給支持部２４ａ，２４ｂ，２４ｃと対応付けて、補給装置５の補給ユニット５３において補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃを支持させる補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄを認識することが可能である。

　補給対象のフィーダー２５の補給の優先順位の順番に、補給装置５の補給ユニット５３における補給元の補給支持部５３１を設定すると、図１０に示されるように、優先順位が下位になるに従って、位置範囲ＰＲ内において補給元の補給支持部５３１を設定できない場面が出てくる。図１０に示される例では、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、優先順位が４番目の補給対象のフィーダー２５Ｋの補給先の供給支持部２４ｃと対向可能な位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄは、フィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃを支持させる補給元の補給支持部として設定されている。この場合、フィーダー２５Ｋを支持させる補給元の補給支持部５３１を位置範囲ＰＲ内に設定することができない。この場合、管理装置６は、補給先の供給支持部２４ｃに対して位置範囲ＰＲ外の補給支持部５３１ｅを、フィーダー２５Ｋを支持させる補給元の補給支持部として設定し、当該補給元の補給支持部５３１ｅに範囲外情報Ｊ１を付加する。

　補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，２５Ｋを支持させる補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄ，５３１ｅの設定が終了すると、管理装置６は、補給ユニット５３内の複数の補給支持部５３１ａ～５３１ｆにおいて、回収先の補給支持部５３１ａ、及び、補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄ，５３１ｅを除いた残余の補給支持部が存在するか否かを判定する。補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃ，２５Ｋの数が補給ユニット５３内の補給支持部５３１ａ～５３１ｆの数よりも少ない場合、残余の補給支持部が存在することになる。図１０に示される例では、補給ユニット５３内において補給支持部５３１ｆが残余の補給支持部となる。この場合、管理装置６は、補給ユニット５３内における残余の補給支持部５３１ｆを、移載用のフィーダー２５Ｅを支持させる移載用支持部として設定する。

　＜データ生成処理＞
　図６に示されるように、リスト作成処理Ｓ２において補給準備リストＬＡを作成し、設定処理Ｓ３において補給ユニット５３内の各補給支持部５３１に関する設定が終了すると、管理装置６は、作業指示データＤ２及び制御データＤ３を生成するデータ生成処理Ｓ４を行う。

　作業指示データＤ２は、生産状況データＤ１に基づき特定された補給先の供給支持部２４に補給される補給対象のフィーダー２５及び移載用のフィーダー２５のうち、所在リストＬ１に登録されていないフィーダー２５を、第１保管装置３の第１保管ユニット３２に補充する作業を指示するためのデータである。作業者や作業ロボットは、作業指示データＤ２に基づいて、準備エリアＡＲ２において補充用のフィーダー２５を準備する作業を行い、当該準備した補充用のフィーダー２５を第１保管ユニット３２内の所定の第１保管支持部３２１に挿入する作業を行う。第１保管ユニット３２内の第１保管支持部３２１にフィーダー２５が挿入されると、当該第１保管支持部３２１に関する情報が、所在リストＬ１に記録される。つまり、所在リストＬ１は、作業指示データＤ２に基づき第１保管ユニット３２の第１保管支持部３２１に対してフィーダー２５が挿入されるごとに、更新される。

　制御データＤ３は、補給装置５の制御に関するデータである。管理装置６は、制御データＤ３に基づき補給装置５を制御し、後記のフィーダー配置処理Ｓ５、回収処理Ｓ６１及び補給処理Ｓ６２を含む交換処理Ｓ６、移載処理Ｓ７、支持位置変更処理Ｓ８、仮置き処理Ｓ９を行う。制御データＤ３には、図１１に示される移動経路データＤ３１が含まれる。移動経路データＤ３１は、生産エリアＡＲ１内を補給装置５が移動する際の移動経路を示すデータである。補給装置５の移動経路は、第１経路ＲＴ１と、第２経路ＲＴ２と、第３経路ＲＴ３とを含む。第１経路ＲＴ１は、第１保管装置３及び第１回収装置３０に対向する位置と、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８における各部品実装機２Ｂに対向する位置との間で補給装置５が移動する経路を示す。第２経路ＲＴ２は、第２保管装置４及び第２回収装置４０に対向する位置と、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８における各部品実装機２Ｂに対向する位置との間で補給装置５が移動する経路を示す。第３経路ＲＴ３は、第１保管装置３及び第１回収装置３０に対向する位置と、第２保管装置４及び第２回収装置４０に対向する位置との間を、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８における各部品実装機２Ｂに対向する位置を経由して補給装置５が移動する経路を示す。

　管理装置６は、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８のそれぞれについて、補給要求数と補給装置５の補給可能数とに基づいて、生産エリアＡＲ１内における補給装置５の移動経路を選択し、当該選択した移動経路を示す移動経路データＤ３１を含む制御データＤ３を生成する。補給要求数は、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８のそれぞれについて、各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３においてフィーダー２５の補給が要求される補給先の供給支持部２４の総数を示す。管理装置６は、補給準備リストＬＡに含まれる補給対象のフィーダー２５の補給先の供給支持部２４の数に基づいて、補給要求数を認識する。補給装置５の補給可能数は、第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８のそれぞれについて、所定の補給許容時間Ｔ１内で補給装置５により補給可能なフィーダー２５の総数を示す。管理装置６は、移動経路に沿った補給装置５の移動時間を考慮して補給装置５の補給可能数を設定する。つまり、管理装置６は、補給装置５の移動経路としての第１経路ＲＴ１、第２経路ＲＴ２及び第３経路ＲＴ３ごとに、補給装置５の補給可能数を設定する。

　第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８において、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離未満の第１の特定の実装ライン２と、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離以上の第２の特定の実装ライン２とでは、補給装置５の移動経路ごとの補給可能数が異なる。例えば、図１１に示されるように、第１の特定の実装ライン２に属し第１保管装置３からの離間距離が最も短い第１実装ライン２Ａ１においては、第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数と第２経路ＲＴ２に対応した補給可能数とは略同一の値となり、第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数は第１経路ＲＴ１及び第２経路ＲＴ２に対応した補給可能数よりも小さい値になる。一方、第２の特定の実装ライン２に属し第１保管装置３からの離間距離が最も長く第２保管装置４に近い第８実装ライン２Ａ８においては、第２経路ＲＴ２に対応した補給可能数が第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数よりも大きい値となり、第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数は第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数よりも小さい値になる。

　補給要求数が第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数以上である場合、管理装置６は、第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数と第２経路ＲＴ２に対応した補給可能数との大小関係に基づいて、補給装置５の移動経路として第１経路ＲＴ１又は第２経路ＲＴ２を選択し、当該選択した移動経路を示す移動経路データＤ３１を含む制御データＤ３を生成する。一方、補給要求数が第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数よりも小さい場合、管理装置６は、補給装置５の移動経路として第３経路ＲＴ３を選択し、当該選択した第３経路ＲＴ３を示す移動経路データＤ３１を含む制御データＤ３を生成する。

　具体的には、第１の特定の実装ライン２（例えば第１実装ライン２Ａ１）の現時点における補給要求数が第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数よりも小さい場合、管理装置６は、第１の特定の実装ライン２に対応した補給装置５の移動経路として第３経路ＲＴ３を選択する。この場合、設定処理Ｓ３において補給準備リストＬＡに基づき第１の特定の実装ライン２に対応して設定された、補給対象のフィーダー２５を支持させる補給ユニット５３内の補給元の補給支持部５３１の数は、現時点における第１の特定の実装ライン２の補給要求数と一致している。そして、第１の特定の実装ライン２に対応して第３経路ＲＴ３が選択される場合には、管理装置６は、設定処理Ｓ３においては、補給ユニット５３に対し移載用のフィーダー２５を支持させる補給支持部５３１を設定している。これにより、現時点よりも後の将来の時点において、第２の特定の実装ライン２（例えば第８実装ライン２Ａ８）の補給要求数が第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数よりも大きくなる場合を想定し、移載用のフィーダー２５を第１保管ユニット３２から第２保管ユニット４２へ事前に移載させておくことができる。この場合、第２の特定の実装ライン２の補給要求数が第１経路ＲＴ１に対応した補給可能数よりも大きくなったときには、管理装置６は、第２の特定の実装ライン２に対応した補給装置５の移動経路として第２経路ＲＴ２を選択する。これにより、第２保管ユニット４２に対して事前に移載された移載用のフィーダー２５を、第２の特定の実装ライン２における各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３に補給することができる。

　＜フィーダー配置処理＞
　制御データＤ３を生成すると、管理装置６は、当該制御データＤ３に基づき補給装置５を制御し、フィーダー配置処理Ｓ５を行う。管理装置６のフィーダー配置処理Ｓ５について、図１２及び図１３を参照しながら説明する。

　制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第１経路ＲＴ１及び第３経路ＲＴ３を示す場合、図１２に示されるように、管理装置６は、補給装置５を制御し、補給ユニット５３が第１保管装置３の第１保管ユニット３２に対向する位置に配置されるように、補給装置５を移動させる。補給ユニット５３が第１保管ユニット３２に対向する位置に配置された状態で、管理装置６は、第１保管ユニット３２の第１保管支持部３２１ａ，３２１ｂ，３２１ｃに支持されている補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃが移動して、補給ユニット５３における補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄに配置されるように、補給ユニット５３を許容移動範囲５３２の範囲内で移動させるとともに、アーム部５４及びハンド部５５を含む動作ユニット５２を動作させる。また、管理装置６は、第１保管ユニット３２の第１保管支持部３２１ｅに支持されている移載用のフィーダー２５Ｅが移動して、補給ユニット５３における移載用支持部としての補給支持部５３１ｆに配置されるように、補給ユニット５３を許容移動範囲５３２の範囲内で移動させるとともに、アーム部５４及びハンド部５５を含む動作ユニット５２を動作させる。

　具体的には、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃを支持している第１保管支持部３２１ａ，３２１ｂ，３２１ｃに、補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄが対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる第１配置移動処理を行う。そして、管理装置６は、補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄの上方にハンド部５５が位置するようにアーム部５４を移動させ、その後、補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃを把持した状態のハンド部５５を第１保管装置３側から補給装置５側へ移動させる第２配置移動処理を行う。これにより、補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃは、第１保管ユニット３２内の第１保管支持部３２１ａ，３２１ｂ，３２１ｃから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄに挿入される。

　また、第１配置移動処理において、管理装置６は、移載用のフィーダー２５Ｅを支持している第１保管支持部３２１ｅに、移載用支持部としての補給支持部５３１ｆが対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。そして、第２配置移動処理において、管理装置６は、移載用支持部としての補給支持部５３１ｆの上方にハンド部５５が位置するようにアーム部５４を移動させ、その後、移載用のフィーダー２５Ｅを把持した状態のハンド部５５を第１保管装置３側から補給装置５側へ移動させる。これにより、移載用のフィーダー２５Ｅは、第１保管ユニット３２内の第１保管支持部３２１ｅから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の補給支持部５３１ｆに挿入される。

　制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第２経路ＲＴ２を示す場合、図１３に示されるように、管理装置６は、補給装置５を制御し、補給ユニット５３が第２保管装置４の第２保管ユニット４２に対向する位置に配置されるように、補給装置５を移動させる。補給ユニット５３が第２保管ユニット４２に対向する位置に配置された状態で、管理装置６は、第２保管ユニット４２の第２保管支持部４２１ｄに支持されている補給対象のフィーダー２５Ｋが移動して、補給ユニット５３における補給元の補給支持部５３１ｅに配置されるように、補給ユニット５３を許容移動範囲５３２の範囲内で移動させるとともに、アーム部５４及びハンド部５５を含む動作ユニット５２を動作させる。

　具体的には、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ｋを支持している第２保管支持部４２１ｄに、補給元の補給支持部５３１ｅが対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる第１配置移動処理を行う。そして、管理装置６は、補給元の補給支持部５３１ｅの上方にハンド部５５が位置するようにアーム部５４を移動させ、その後、補給対象のフィーダー２５Ｋを把持した状態のハンド部５５を第２保管装置４側から補給装置５側へ移動させる第２配置移動処理を行う。これにより、補給対象のフィーダー２５Ｋは、第２保管ユニット４２内の第２保管支持部４２１ｄから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１ｅに挿入される。

　＜交換処理＞
　補給装置５の補給ユニット５３において、回収対象のフィーダー２５の回収先となる回収先の補給支持部５３１ａが設定され、補給支持部５３１ｂ～５３１ｆにフィーダー２５が配置されると、管理装置６は、回収処理Ｓ６１及び補給処理Ｓ６２を含む交換処理Ｓ６を行う。管理装置６は、交換処理Ｓ６を行う場合、補給装置５を制御し、補給ユニット５３が部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３に対向する位置に配置されるように、補給装置５を移動させる。制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第１経路ＲＴ１及び第３経路ＲＴ３を示す場合には、管理装置６は、第１保管装置３の第１保管ユニット３２に対向する位置から部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３に対向する位置へ補給装置５を移動させる。一方、制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第２経路ＲＴ２を示す場合には、管理装置６は、第２保管装置４の第２保管ユニット４２に対向する位置から部品実装機２Ｂの部品供給ユニット２３に対向する位置へ補給装置５を移動させる。管理装置６の交換処理Ｓ６について、図１４及び図１５を参照しながら説明する。

　図１４に示されるように、管理装置６は、部品供給ユニット２３における回収元の供給支持部２４ａ，２４ｂ，２４ｃに支持されている回収対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃが移動して補給ユニット５３に回収されるように、補給ユニット５３、アーム部５４及びハンド部５５を移動させる回収処理Ｓ６１を行う。また、図１５に示されるように、管理装置６は、部品供給ユニット２３において回収対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃが抜出された後の補給先の供給支持部２４ａ，２４ｂ，２４ｃに、補給ユニット５３における補給元の補給支持部５３１ｂ，５３１ｃ，５３１ｄに支持された補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃが移動するように、補給ユニット５３、アーム部５４及びハンド部５５を移動させる補給処理Ｓ６２を行う。この際、管理装置６は、補給準備リストＬＡで示される補給の優先順位に従って、回収対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃの回収に応じて補給対象のフィーダー２５Ａ，２５Ｂ，２５Ｃが部品供給ユニット２３に補給されるように、回収処理Ｓ６１及び補給処理Ｓ６２を行う。

　具体的には、管理装置６は、回収処理Ｓ６１において、第１回収移動処理と第２回収移動処理とを行う。第１回収移動処理において、管理装置６は、補給の優先順位が１番目の補給対象のフィーダー２５Ａに対応した回収対象のフィーダー２５Ａを支持した回収元の供給支持部２４ａに、回収先の補給支持部５３１ａが対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、第２回収移動処理において、管理装置６は、回収先の補給支持部５３１ａの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、回収対象のフィーダー２５Ａを把持した状態のハンド部５５を部品実装機２Ｂ側から補給装置５側へ移動させる。これにより、回収対象のフィーダー２５Ａは、部品供給ユニット２３内の回収元の供給支持部２４ａから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の回収先の補給支持部５３１ａに回収される。

　回収先の補給支持部５３１ａに回収対象のフィーダー２５Ａが回収されると、管理装置６は、補給処理Ｓ６２を行う。管理装置６は、補給処理Ｓ６２において、第１補給移動処理と第２補給移動処理とを行う。第１補給移動処理において、管理装置６は、補給の優先順位が１番目の補給対象のフィーダー２５Ａを支持した補給元の補給支持部５３１ｂが補給先の供給支持部２４ａに対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、第２補給移動処理において、管理装置６は、補給元の補給支持部５３１ｂの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ａを把持した状態のハンド部５５を補給装置５側から部品実装機２Ｂ側へ移動させる。これにより、補給対象のフィーダー２５Ａは、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１ｂから抜出されるように移動して、部品供給ユニット２３内の補給先の供給支持部２４ａに補給される。

　補給先の供給支持部２４ａに補給対象のフィーダー２５Ａが補給されると、補給ユニット５３における補給支持部５３１ｂは、フィーダー２５を支持していない空の状態となる。この場合、管理装置６は、空の状態となった補給支持部５３１ｂを回収先として、補給の優先順位が２番目の補給対象のフィーダー２５Ｂに対応した回収対象のフィーダー２５Ｂの回収処理Ｓ６１を行う。これにより、回収対象のフィーダー２５Ｂは、部品供給ユニット２３内の回収元の供給支持部２４ｂから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の回収先となる空の状態の補給支持部５３１ｂに回収される。補給支持部５３１ｂに回収対象のフィーダー２５Ｂが回収されると、管理装置６は、補給の優先順位が２番目の補給対象のフィーダー２５Ｂの補給処理Ｓ６２を行う。これにより、補給対象のフィーダー２５Ｂは、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１ｃから抜出されるように移動して、部品供給ユニット２３内の補給先の供給支持部２４ｂに補給される。

　補給先の供給支持部２４ｂに補給対象のフィーダー２５Ｂが補給されると、補給ユニット５３における補給支持部５３１ｃは、フィーダー２５を支持していない空の状態となる。この場合、管理装置６は、空の状態となった補給支持部５３１ｃを回収先として、補給の優先順位が３番目の補給対象のフィーダー２５ＢＣに対応した回収対象のフィーダー２５Ｃの回収処理Ｓ６１を行う。これにより、回収対象のフィーダー２５Ｃは、部品供給ユニット２３内の回収元の供給支持部２４ｃから抜出されるように移動して、補給ユニット５３上の回収先となる空の状態の補給支持部５３１ｃに回収される。補給支持部５３１ｃに回収対象のフィーダー２５Ｃが回収されると、管理装置６は、補給の優先順位が３番目の補給対象のフィーダー２５Ｃの補給処理Ｓ６２を行う。これにより、補給対象のフィーダー２５Ｃは、補給ユニット５３上の補給元の補給支持部５３１ｄから抜出されるように移動して、部品供給ユニット２３内の補給先の供給支持部２４ｃに補給される。

　以上説明の通り、管理装置６は、補給要求数と補給装置５の補給可能数とに基づいて、フィーダー配置処理Ｓ５、回収処理Ｓ６１及び補給処理Ｓ６２を含む交換処理Ｓ６を行う際の補給装置５の移動経路として、第１経路ＲＴ１、第２経路ＲＴ２、及び第３経路ＲＴ３を含む複数の移動経路を選択することができる。つまり、補給装置５により補給対象のフィーダー２５を各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３に補給する際に、補給装置５の移動経路の選択の自由度を高めることができる。これにより、複数の実装ライン２としての第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８における各部品実装機２Ｂの各部品供給ユニット２３に対するフィーダー２５の補給効率を高めることが可能となる。

　＜移載処理＞
　制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第３経路ＲＴ３を示し、フィーダー配置処理Ｓ５において補給ユニット５３の移載用支持部としての補給支持部５３１ｆに移載用のフィーダー２５Ｅを配置させた場合、管理装置６は、移載処理Ｓ７を行う。管理装置６の移載処理Ｓ７について、図１６を参照しながら説明する。

　補給ユニット５３の移載用支持部としての補給支持部５３１ｆに移載用のフィーダー２５Ｅが配置された状態で、管理装置６は、補給ユニット５３が第２保管装置４の第２保管ユニット４２に対向する位置に配置されるように、補給装置５を移動させる。補給ユニット５３が第２保管ユニット４２に対向する位置に配置された状態で、管理装置６は、補給ユニット５３の補給支持部５３１ｆに支持されている移載用のフィーダー２５Ｅが移動して、第２保管ユニット４２における所定位置の移載先の第２保管支持部４２１ｅに支持されるように、補給ユニット５３、アーム部５４及びハンド部５５を移動させる移載処理Ｓ７を行う。

　具体的には、管理装置６は、移載処理Ｓ７において、第１移載移動処理と第２移載移動処理とを行う。第１移載移動処理において、管理装置６は、移載用のフィーダー２５Ｅを支持した補給支持部５３１ｆが移載先の第２保管支持部４２１ｅに対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、第２移載移動処理において、管理装置６は、補給支持部５３１ｆの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、移載用のフィーダー２５Ｅを把持した状態のハンド部５５を補給装置５側から第２保管装置４側へ移動させる。これにより、移載用のフィーダー２５Ｅは、補給ユニット５３上の補給支持部５３１ｆから抜出されるように移動して、第２保管ユニット４２内の移載先の第２保管支持部４２１ｅに移載される。これにより、補給要求数が第３経路ＲＴ３に対応した補給可能数よりも小さく、制御データＤ３に含まれる移動経路データＤ３１が第３経路ＲＴ３を示す場合に、第１保管装置３の第１保管ユニット３２に保管されているフィーダー２５Ｅを移載用のフィーダー２５Ｅとして、第２保管装置４の第２保管ユニット４２に補充することができる。

　既述の通り、複数の実装ライン２としての第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８は、第１保管装置３からの離間距離がそれぞれ異なるように設置される。また、第２保管装置４は、第１保管装置３からの離間距離が所定の距離以上の第２の特定の実装ライン２に属する第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対して第１保管装置３よりも近い位置に設置されている。この場合、第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３に対して補給装置５により補給対象のフィーダー２５を補給する際には、補給装置５の移動経路として第１経路ＲＴ１よりも第２経路ＲＴ２を選択した方が、補給装置５の移動距離を短くすることができる。これにより、第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３に対するフィーダー２５の補給効率を高めることが可能となる。

　この場合には、第２保管ユニット４２に保管された複数のフィーダー２５において、第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３に対して補給されるフィーダー２５が、第２保管ユニット４２から高い頻度で持ち出される。そこで、設定処理Ｓ３において、管理装置６は、第１保管ユニット３２から第２保管ユニット４２への移載用のフィーダー２５を支持させる移載用支持部を設定する際に、第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３を、移載用のフィーダー２５の補給先として優先的に設定する。これにより、第４～第８実装ライン２Ａ４～２Ａ８に対応した部品供給ユニット２３に対して補給されるフィーダー２５を、移載用のフィーダー２５として第１保管ユニット３２から第２保管ユニット４２に移載させて、第２保管ユニット４２に補充することができる。

　＜支持位置変更処理＞
　上記の図１０に示されるように、管理装置６は、補給先の供給支持部２４ｃに対して位置範囲ＰＲ外の補給支持部５３１ｅを補給元の補給支持部として設定した場合には、当該補給元の補給支持部５３１ｅに範囲外情報Ｊ１を付加する。範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅは、補給ユニット５３が部品供給ユニット２３に対して許容移動範囲５３２内で移動しても、補給先の供給支持部２４ｃに対向する位置に配置されない。この場合、補給ユニット５３において範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅに支持された補給対象のフィーダー２５Ｋを、部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４ｃに補給することはできない。

　そこで、管理装置６は、図１７及び図１８に示される支持位置変更処理Ｓ８を行う。支持位置変更処理Ｓ８において、管理装置６は、範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅに補給対象のフィーダー２５Ｋが支持された状態で、補給ユニット５３が第２保管ユニット４２に対向する位置に配置されるように、補給装置５を移動させる。そして、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ｋが第２保管ユニット４２を経由して位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄに移動するように、補給ユニット５３、アーム部５４及びハンド部５５を移動させる。

　具体的には、管理装置６は、支持位置変更処理Ｓ８において、第１変更移動処理、第２変更移動処理、第３変更移動処理、及び第４変更移動処理を行う。

　第１変更移動処理において、管理装置６は、範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅが、第２保管ユニット４２における特定領域４２２内の第２保管支持部４２１ｆに対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、第２変更移動処理において、管理装置６は、範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ｋを把持した状態のハンド部５５を補給装置５側から第２保管装置４側へ移動させる。これにより、補給対象のフィーダー２５Ｋは、補給ユニット５３上の補給支持部５３１ｅから抜出されるように移動して、第２保管ユニット４２内の第２保管支持部４２１ｆに支持される。

　次に、第３変更移動処理において、管理装置６は、補給ユニット５３において補給先の供給支持部２４ｃに対して位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄが、補給対象のフィーダー２５Ｋを支持している第２保管支持部４２１ｆに対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、第４変更移動処理において、管理装置６は、位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ｋを把持した状態のハンド部５５を第２保管装置４側から補給装置５側へ移動させる。

　これにより、補給装置５の補給ユニット５３において、範囲外情報Ｊ１の付加された補給元の補給支持部５３１ｅに支持されていた補給対象のフィーダー２５Ｋを、補給先の供給支持部２４ｃと対向可能な位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄに第２保管ユニット４２を経由して移動させることができる。そして、位置範囲ＰＲ内の補給支持部５３１ｄに移動された補給対象のフィーダー２５Ｋを、部品供給ユニット２３における補給先の供給支持部２４ｃに補給することができる。

　＜仮置き処理＞
　図１９に示されるように、複数の実装ライン２としての第１～第８実装ライン２Ａ１～２Ａ８においては、部品供給ユニット２３に対する補給対象のフィーダー２５Ｋの補給を不許可とする不許可情報Ｊ２が部品実装機２Ｂから出力される場合がある。管理装置６は、補給装置５が部品供給ユニット２３に対向する位置に移動した状態で不許可情報Ｊ２を取得した場合、第２保管ユニット４２に対向する位置に補給装置５を移動させて仮置き処理Ｓ９を行う。

　仮置き処理Ｓ９において、管理装置６は、不許可情報Ｊ２に対応した補給対象のフィーダー２５Ｋが補給ユニット５３から第２保管ユニット４２へ移動するように、補給ユニット５３、アーム部５４及びハンド部５５を移動させる。

　具体的には、管理装置６は、不許可情報Ｊ２に対応した補給対象のフィーダー２５Ｋを支持した補給支持部５３１ｄが、第２保管ユニット４２における所定位置の第２保管支持部４２１ｄに対向するように、許容移動範囲５３２の範囲内で補給ユニット５３を移動させる。次に、管理装置６は、補給支持部５３１ｄの上方にハンド部５５が位置するように、アーム部５４を移動させる。そして、管理装置６は、補給対象のフィーダー２５Ｋを把持した状態のハンド部５５を補給装置５側から第２保管装置４側へ移動させる。これにより、不許可情報Ｊ２に対応した補給対象のフィーダー２５Ｋを第２保管ユニット４２に仮置きすることができる。

　なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。

　この部品実装システムによれば、生産エリアに設置される複数の実装ラインにおける各部品実装機の各部品供給ユニットに補給されるフィーダーは、生産エリアに隣接する準備エリアに設置される第１保管ユニットに保管されるとともに、生産エリアにおいて複数の実装ラインから離間した位置に設置される第２保管ユニットに保管される。また、生産エリアには、当該生産エリア内を自由自在に移動可能な補給装置が配置されている。この補給装置は、各部品供給ユニットに補給されるフィーダーを複数支持する補給ユニットと、補給ユニットに対してフィーダーを移動させる動作を行う動作ユニットと、を有する。そして、管理装置が補給装置を制御してフィーダー配置処理と補給処理とを行うことにより、各部品実装機の各部品供給ユニットに対するフィーダーの補給が行われる。

　フィーダー配置処理において、管理装置は、第１保管ユニット又は第２保管ユニットに対向する各位置に補給装置を移動させた状態で、第１保管ユニット又は第２保管ユニットに保管されている補給対象のフィーダーが移動して補給ユニットに配置されるように動作ユニットを動作させる。これにより、各部品実装機の各部品供給ユニットに対して補給される補給対象のフィーダーが、第１保管ユニット又は第２保管ユニットから補給装置の補給ユニットに移動して、補給ユニットに配置される。一方、補給処理において、管理装置は、各部品供給ユニットに対向する位置に補給装置を移動させた状態で、補給ユニットに配置された補給対象のフィーダーが移動して各部品供給ユニットに補給されるように動作ユニットを動作させる。これにより、各部品実装機の各部品供給ユニットに対して補給対象のフィーダーが補給される。

　管理装置は、フィーダー配置処理及び補給処理を行う際の補給装置の移動経路として、各部品実装機の各部品供給ユニットと第１保管ユニットとの間で補給装置を移動させる経路と、各部品供給ユニットと第２保管ユニットとの間で補給装置を移動させる経路とを含む、複数の移動経路を選択することができる。つまり、補給装置により補給対象のフィーダーを各部品供給ユニットに補給する際に、補給装置の移動経路の選択の自由度を高めることができる。これにより、複数の実装ラインにおける各部品実装機の各部品供給ユニットに対するフィーダーの補給効率を高めることが可能となる。

　上記の部品実装システムにおいて、各前記部品供給ユニットは、所定方向に配列され、前記フィーダーを支持する複数の供給支持部を有し、前記補給ユニットは、所定方向に配列され、前記フィーダーを支持する複数の補給支持部を有してもよい。この場合、前記管理装置は、前記フィーダー配置処理及び前記補給処理の前処理として、各前記部品供給ユニット内の複数の前記供給支持部において前記補給対象のフィーダーの補給が要求される補給先の供給支持部と、前記第１保管ユニット及び前記第２保管ユニットにおいて前記補給対象のフィーダーを保管している保管ユニットと、を対応付けた補給準備リストを作成するリスト作成処理と、前記補給準備リストに基づいて、前記補給ユニット内の複数の前記補給支持部において前記補給対象のフィーダーを支持させる補給元の補給支持部を、各前記部品供給ユニット内の前記補給先の供給支持部と対応付けて設定する設定処理と、を行う。

　この態様では、管理装置は、フィーダー配置処理及び補給処理の前処理として、リスト作成処理と設定処理とを行う。リスト作成処理において、管理装置は、各部品実装機の各部品供給ユニットにおいて補給対象のフィーダーの補給が要求される補給先の供給支持部と、第１保管ユニット及び第２保管ユニットにおいて補給対象のフィーダーを保管している保管ユニットと、を対応付けた補給準備リストを作成する。管理装置は、補給準備リストに基づいて、各部品供給ユニットにおいて補給対象のフィーダーを補給すべき補給先の供給支持部を認識することが可能であり、且つ、第１保管ユニット及び第２保管ユニットにおいて補給対象のフィーダーを保管している保管元の保管ユニットを認識することが可能である。

　一方、設定処理において、管理装置は、補給準備リストに基づいて、補給装置の補給ユニットにおいて補給対象のフィーダーを支持させる補給元の補給支持部を、各部品供給ユニット内の補給先の供給支持部と対応付けて設定する。管理装置は、設定処理の設定結果に基づいて、各部品供給ユニットにおいて補給対象のフィーダーを補給すべき補給先の供給支持部と対応付けて、補給装置の補給ユニットにおいて補給対象のフィーダーを支持させる補給元の補給支持部を認識することが可能である。

　上記の部品実装システムにおいて、前記管理装置は、前記補給対象のフィーダーの数が前記補給ユニット内の前記補給支持部の数よりも少ない場合、前記設定処理では、前記補給ユニット内の複数の前記補給支持部において前記補給元の補給支持部を除いた残余の補給支持部を、前記第１保管ユニットから前記第２保管ユニットへの移載用のフィーダーを支持させる移載用支持部として設定してもよい。この場合、前記管理装置は、前記フィーダー配置処理では、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに保管されている前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給元の補給支持部に支持されるように前記動作ユニットを動作させるとともに、前記第１保管ユニットに保管されている前記移載用のフィーダーが移動して前記移載用支持部に支持されるように前記動作ユニットを動作させる。また、前記管理装置は、前記補給処理では、前記補給元の補給支持部に支持された前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給先の供給支持部に補給されるように前記動作ユニットを動作させる。そして、前記管理装置は、前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記移載用支持部に支持された前記移載用のフィーダーが前記第２保管ユニットに移動するように前記動作ユニットを動作させる移載処理を行う。

　各部品実装機の各部品供給ユニットに対して補給が要求される補給対象のフィーダーの数が補給装置における補給ユニット内の補給支持部の数よりも少ない場合がある。この場合、管理装置は、設定処理では、補給ユニット内の複数の補給支持部において補給元の補給支持部を除いた残余の補給支持部を、第１保管ユニットから第２保管ユニットへの移載用のフィーダーを支持させる移載用支持部として設定する。このように補給装置の補給ユニット内に移載用支持部を設定した場合、管理装置は、フィーダー配置処理において、第１保管ユニットに保管されている移載用のフィーダーが移動して移載用支持部に支持されるように動作ユニットを動作させる。そして、管理装置は、第２保管ユニットに対向する位置に補給装置を移動させた状態で、移載用支持部に支持された移載用のフィーダーが第２保管ユニットに移動するように動作ユニットを動作させる移載処理を行う。これにより、補給対象のフィーダーの数が補給装置における補給ユニット内の補給支持部の数よりも少ない場合に、第１保管ユニットに保管されているフィーダーを移載用のフィーダーとして、第２保管ユニットに補充することができる。

　上記の部品実装システムにおいて、複数の前記実装ラインは、前記第１保管ユニットからの離間距離がそれぞれ異なるように設置され、前記第２保管ユニットは、前記第１保管ユニットからの離間距離が所定の距離以上の特定の実装ラインに対して前記第１保管ユニットよりも近い位置に設置されていてもよい。この場合、前記管理装置は、前記設定処理では、複数の前記実装ラインに対応した各前記部品供給ユニットのうち、前記特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットを、前記移載用のフィーダーの補給先として優先的に設定する。

　この態様では、複数の実装ラインは、第１保管ユニットからの離間距離がそれぞれ異なるように設置され、第２保管ユニットは、第１保管ユニットからの離間距離が所定の距離以上の特定の実装ラインに対して第１保管ユニットよりも近い位置に設置されている。この場合、特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットに対して補給装置により補給対象のフィーダーを補給する際には、補給装置の移動経路として、部品供給ユニットと第１保管ユニットとの間で補給装置を移動させる経路よりも、部品供給ユニットと第２保管ユニットとの間で補給装置を移動させる経路を選択した方が、補給装置の移動距離を短くすることができる。これにより、特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットに対するフィーダーの補給効率を高めることが可能となる。

　この場合には、第２保管ユニットに保管された複数のフィーダーにおいて、特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットに対して補給されるフィーダーが、第２保管ユニットから高い頻度で持ち出される。そこで、管理装置は、設定処理では、第１保管ユニットから第２保管ユニットへの移載用のフィーダーを支持させる移載用支持部を設定する際に、特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットを、移載用のフィーダーの補給先として優先的に設定する。これにより、特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットに対して補給されるフィーダーを、移載用のフィーダーとして第１保管ユニットから第２保管ユニットに移載させて、第２保管ユニットに補充することができる。

　上記の部品実装システムにおいて、前記補給ユニットは、複数の前記補給支持部の配列方向に所定の許容移動範囲内で移動可能であってもよい。この場合、前記管理装置は、前記設定処理では、前記補給ユニットが各前記部品供給ユニットに対して前記許容移動範囲内で移動することを想定して、複数の前記補給支持部において前記補給先の供給支持部と対向可能な位置範囲を認識し、前記補給先の供給支持部に対して前記位置範囲外の前記補給支持部を前記補給元の補給支持部として設定した場合には、当該補給元の補給支持部に範囲外情報を付加する。また、前記管理装置は、前記補給処理では、前記範囲外情報の付加されていない前記補給元の補給支持部が前記補給先の供給支持部に対向するように前記補給ユニットを前記許容移動範囲内で移動させ、その後、前記補給元の補給支持部に支持された前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給先の供給支持部に補給されるように前記動作ユニットを動作させる。そして、前記管理装置は、前記範囲外情報の付加された前記補給元の補給支持部に前記補給対象のフィーダーが支持された状態で、前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させ、前記補給対象のフィーダーが前記第２保管ユニットを経由して前記位置範囲内の前記補給支持部に移動するように前記動作ユニットを動作させる支持位置変更処理を行う。

　この態様では、補給装置において補給ユニットは、複数の補給支持部の配列方向に所定の許容移動範囲内で移動可能である。この場合、管理装置は、設定処理において、補給ユニットが部品供給ユニットに対して許容移動範囲内で移動することを想定して、複数の補給支持部において補給先の供給支持部と対向可能な位置範囲を認識する。そして、管理装置は、補給先の供給支持部に対して位置範囲外の補給支持部を補給元の補給支持部として設定した場合には、当該補給元の補給支持部に範囲外情報を付加する。範囲外情報の付加された補給元の補給支持部は、補給ユニットが部品供給ユニットに対して許容移動範囲内で移動しても、補給先の供給支持部に対向する位置に配置されない。この場合、補給ユニットにおいて範囲外情報の付加された補給元の補給支持部に支持された補給対象のフィーダーを、部品供給ユニットにおける補給先の供給支持部に補給することはできない。

　そこで、管理装置は、範囲外情報の付加された補給元の補給支持部に補給対象のフィーダーが支持された状態で、第２保管ユニットに対向する位置に補給装置を移動させ、補給対象のフィーダーが第２保管ユニットを経由して位置範囲内の補給支持部に移動するように動作ユニットを動作させる支持位置変更処理を行う。これにより、補給装置の補給ユニットにおいて、範囲外情報の付加された補給元の補給支持部に支持されていた補給対象のフィーダーを、補給先の供給支持部と対向可能な位置範囲内の補給支持部に第２保管ユニットを経由して移動させることができる。そして、位置範囲内の補給支持部に移動された補給対象のフィーダーを、部品供給ユニットにおける補給先の供給支持部に補給することができる。

　上記の部品実装システムにおいて、前記管理装置は、前記補給装置が各前記部品供給ユニットに対向する位置に移動した状態で、前記補給ユニットに配置された前記補給対象のフィーダーの補給を不許可とする不許可情報を取得した場合、前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させ、前記不許可情報に対応した前記補給対象のフィーダーが前記補給ユニットから前記第２保管ユニットへ移動するように前記動作ユニットを動作させる仮置き処理を行ってもよい。

　複数の実装ラインにおいては、部品供給ユニットに対する補給対象のフィーダーの補給を不許可とする不許可情報が部品実装機から出力される場合がある。補給装置が部品供給ユニットに対向する位置に移動した状態で不許可情報を取得した場合、管理装置は、第２保管ユニットに対向する位置に補給装置を移動させ、不許可情報に対応した補給対象のフィーダーが補給ユニットから第２保管ユニットへ移動するように動作ユニットを動作させる仮置き処理を行う。これにより、不許可情報に対応した補給対象のフィーダーを第２保管ユニットに仮置きすることができる。

　以上説明した通り、本発明によれば、複数の実装ラインにおける各部品実装機に対するフィーダーの補給効率を高めることが可能な部品実装システムを提供することができる。

Claims

　基板に搭載される部品を供給するフィーダーを複数支持する部品供給ユニットを有する部品実装機を含み、所定の生産エリアに設置される複数の実装ラインと、
　前記生産エリアに隣接する準備エリアに設置され、前記フィーダーを複数保管する第１保管ユニットと、
　前記生産エリアにおいて複数の前記実装ラインから離間した位置に設置され、前記フィーダーを複数保管する第２保管ユニットと、
　複数の前記実装ラインにおける各前記部品実装機の各前記部品供給ユニット、前記第１保管ユニット、及び前記第２保管ユニットにそれぞれ対向する各位置に前記生産エリア内において移動可能であって、各前記部品供給ユニットに補給される前記フィーダーを複数支持する補給ユニットと、前記補給ユニットに対して前記フィーダーを移動させる動作を行う動作ユニットと、を有する補給装置と、
　各前記部品供給ユニットに対する補給対象のフィーダーの補給を管理する管理装置と、を備え、
　前記管理装置は、
　　前記補給装置を制御し、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに対向する各位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに保管されている前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給ユニットに配置されるように前記動作ユニットを動作させるフィーダー配置処理と、
　　前記補給装置を制御し、各前記部品供給ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記補給ユニットに配置された前記補給対象のフィーダーが移動して各前記部品供給ユニットに補給されるように前記動作ユニットを動作させる補給処理と、を行う、部品実装システム。
　各前記部品供給ユニットは、所定方向に配列され、前記フィーダーを支持する複数の供給支持部を有し、
　前記補給ユニットは、所定方向に配列され、前記フィーダーを支持する複数の補給支持部を有し、
　前記管理装置は、前記フィーダー配置処理及び前記補給処理の前処理として、
　　各前記部品供給ユニット内の複数の前記供給支持部において前記補給対象のフィーダーの補給が要求される補給先の供給支持部と、前記第１保管ユニット及び前記第２保管ユニットにおいて前記補給対象のフィーダーを保管している保管ユニットと、を対応付けた補給準備リストを作成するリスト作成処理と、
　　前記補給準備リストに基づいて、前記補給ユニット内の複数の前記補給支持部において前記補給対象のフィーダーを支持させる補給元の補給支持部を、各前記部品供給ユニット内の前記補給先の供給支持部と対応付けて設定する設定処理と、を行う、請求項１に記載の部品実装システム。
　前記管理装置は、
　　前記補給対象のフィーダーの数が前記補給ユニット内の前記補給支持部の数よりも少ない場合、前記設定処理では、前記補給ユニット内の複数の前記補給支持部において前記補給元の補給支持部を除いた残余の補給支持部を、前記第１保管ユニットから前記第２保管ユニットへの移載用のフィーダーを支持させる移載用支持部として設定し、
　　前記フィーダー配置処理では、前記第１保管ユニット又は前記第２保管ユニットに保管されている前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給元の補給支持部に支持されるように前記動作ユニットを動作させるとともに、前記第１保管ユニットに保管されている前記移載用のフィーダーが移動して前記移載用支持部に支持されるように前記動作ユニットを動作させ、
　　前記補給処理では、前記補給元の補給支持部に支持された前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給先の供給支持部に補給されるように前記動作ユニットを動作させ、
　　前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させた状態で、前記移載用支持部に支持された前記移載用のフィーダーが前記第２保管ユニットに移動するように前記動作ユニットを動作させる移載処理を行う、請求項２に記載の部品実装システム。
　複数の前記実装ラインは、前記第１保管ユニットからの離間距離がそれぞれ異なるように設置され、
　前記第２保管ユニットは、前記第１保管ユニットからの離間距離が所定の距離以上の特定の実装ラインに対して前記第１保管ユニットよりも近い位置に設置され、
　前記管理装置は、前記設定処理では、複数の前記実装ラインに対応した各前記部品供給ユニットのうち、前記特定の実装ラインに対応した部品供給ユニットを、前記移載用のフィーダーの補給先として優先的に設定する、請求項３に記載の部品実装システム。
　前記補給ユニットは、複数の前記補給支持部の配列方向に所定の許容移動範囲内で移動可能であり、
　前記管理装置は、
　　前記設定処理では、前記補給ユニットが各前記部品供給ユニットに対して前記許容移動範囲内で移動することを想定して、複数の前記補給支持部において前記補給先の供給支持部と対向可能な位置範囲を認識し、前記補給先の供給支持部に対して前記位置範囲外の前記補給支持部を前記補給元の補給支持部として設定した場合には、当該補給元の補給支持部に範囲外情報を付加し、
　　前記補給処理では、前記範囲外情報の付加されていない前記補給元の補給支持部が前記補給先の供給支持部に対向するように前記補給ユニットを前記許容移動範囲内で移動させ、その後、前記補給元の補給支持部に支持された前記補給対象のフィーダーが移動して前記補給先の供給支持部に補給されるように前記動作ユニットを動作させ、
　　前記範囲外情報の付加された前記補給元の補給支持部に前記補給対象のフィーダーが支持された状態で、前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させ、前記補給対象のフィーダーが前記第２保管ユニットを経由して前記位置範囲内の前記補給支持部に移動するように前記動作ユニットを動作させる支持位置変更処理を行う、請求項２に記載の部品実装システム。
　前記管理装置は、前記補給装置が各前記部品供給ユニットに対向する位置に移動した状態で、前記補給ユニットに配置された前記補給対象のフィーダーの補給を不許可とする不許可情報を取得した場合、前記第２保管ユニットに対向する位置に前記補給装置を移動させ、前記不許可情報に対応した前記補給対象のフィーダーが前記補給ユニットから前記第２保管ユニットへ移動するように前記動作ユニットを動作させる仮置き処理を行う、請求項１～５のいずれか１項に記載の部品実装システム。