WO2023248395A1

WO2023248395A1 - スライドファスナー用スライダー

Info

Publication number: WO2023248395A1
Application number: PCT/JP2022/024973
Authority: WO
Inventors: 祐希茶谷原
Original assignee: Ykk株式会社
Priority date: 2022-06-22
Filing date: 2022-06-22
Publication date: 2023-12-28

Abstract

スライドファスナー用スライダーの下部材は、案内柱と、上板部と、取付柱とを有し、上部材は、平板部と、平板部に形成されて取付柱が挿通する開口部と、平板部に形成され上板部の上に載せられる載置部とを有する。カバーは、取付柱に設けられる被係合部と係合する係合部を前後方向の端部に有する。引手の一端に設けられる軸部は、上板部とカバーとの間に形成される空間に配置される。カバーの係合部が取付柱の被係合部と係合して、カバーが取付柱に取り付けられて、カバーの係合部と上板部との間に載置部が挟持される。

Description

スライドファスナー用スライダー

　本発明は、スライドファスナー用スライダーに関する。

　一般に、スライドファスナーに用いられるスライダーは、上翼板と下翼板とが案内柱で連結されたスライダー胴体と、スライダー胴体に保持された引手とを有し、上翼板と下翼板との間には、左右のエレメント列が案内される略Ｙ字状のエレメント案内路が形成されている。このようなスライドファスナー用スライダーとして、第１翼板（例えば、下翼板）を有する第１スライダー部材と、第２翼板（例えば、上翼板）を有する第２スライダー部材とが別々に成形され、第１スライダー部材と第２スライダー部材とを相互に結合させて構成されるタイプのスライダー（分割スライダー）が知られている。

　複数のスライダー部材から構成される分割タイプのスライダーは、例えばファスナーチェーンのエレメント列の両端に止具や開離嵌挿具などの部材が設けられた後に、そのファスナーチェーンのエレメント列に対して容易に取着することが可能となる。このような複数のスライダー部材から構成される分割タイプのスライダーが、例えば、特許文献１～３等に開示されている。

仏国特許出願公開第１６００４１６号明細書日本国特許第５８２８９６０号公報国際公開第２０１６／１４７２６２号

　上述したような分割タイプのスライダー胴体は、二つのスライダー部材を結合させることにより構成され、二つのスライダー部材に設けられた係合部により、双方が組み付けられる。この場合、係合部を設けるための厚さを二つのスライダー部材にそれぞれ確保する必要があり、スライダーが大型化してしまうという課題がある。

　そこで本発明は、組み立ての作業性を低下させることなくスライダーの大型化を抑制できるスライドファスナー用スライダーを提供する。

　本発明は、下記の構成からなる。
　下部材と、前記下部材に対向して前記下部材の上方に設けられる上部材と、前記上部材の上方に取り付けられるカバーと、前記上部材と前記カバーとの間に保持される引手と、を備えるスライドファスナー用スライダーであって、
　前記下部材は、下翼板と、前記下翼板の前端部に設けられる案内柱と、前記案内柱に接続され前記下翼板と対向するように前後方向に延びる上板部と、前記上板部に設けられる取付柱とを有し、
　前記上部材は、前記下翼板と対向して前記上板部とともに上翼板を形成する平板部と、前記平板部に形成されて前記取付柱が挿通する開口部と、前記平板部に形成され前記上板部の上に載せられる載置部とを有し、
　前記カバーは、前記開口部を挿通して前記平板部から上方に突出する前記取付柱に設けられる被係合部と係合する係合部を前記前後方向の端部に有し、
　前記引手の一端に設けられる軸部は、前記上板部と前記カバーとの間に形成される空間に配置され、
　前記カバーの前記係合部が前記取付柱の前記被係合部と係合して、前記カバーが前記取付柱に取り付けられて、前記カバーの前記係合部と前記上板部との間に前記載置部が挟持される、
スライドファスナー用スライダー。

　本発明によれば、組み立ての作業性を低下させることなくスライドファスナー用スライダーの大型化を抑制できる。

図１は、本発明の第１実施形態に係るスライダーを後方から見た際の全体斜視図である。図２は、図１に示すスライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。図３は、下部材の斜視図である。図４は、上部材を示す斜視図である。図５Ａは、カバーの斜視図である。図５Ｂは、カバーの側面図である。図５Ｃは、カバーの背面図である。図６は、下部材と上部材とを組み立てたスライダー胴体の斜視図である。図７は、図１に示す組立後のスライダーのVII－VII線に沿った断面図である。図８は、組立後のスライダーのスライダー後方から見た正面図である。図９は、中央載置部を備える上部材の平面図である。図１０Ａは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１０Ｂは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１０Ｃは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１０Ｄは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１０Ｅは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１１は、第２実施形態のスライドファスナー用スライダーの全体斜視図である。図１２は、図１１に示すスライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。図１３は、ロックピンの拡大斜視図である。図１４は、図１１に示すXIV－XIV線に沿った断面図である。図１５Ａは、カバーの斜視図である。図１５Ｂは、カバーの側面図である。図１５Ｃは、カバーの背面図である。図１５Ｄは、図１５Ｃに示すカバーのXV－XV線に沿った断面図である。図１６Ａは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１６Ｂは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１６Ｃは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１６Ｄは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。図１６Ｅは、スライダーの組立工程を段階的に示す工程説明図である。

　以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
＜第１実施形態＞
　図１は、第１実施形態のスライドファスナー用スライダーの全体斜視図である。図２は、図１に示すスライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。
　以下の説明においては、スライドファスナー用スライダー（以下、スライダーという。）の摺動方向を前後方向とし、スライダーがスライドファスナーのエレメント列を噛合させるために移動する方向を前方（肩口側方向）とし、エレメント列を分離させるために移動する方向（後口側方向）を後方とする。

　また、スライダーの高さ方向を上下方向とし、スライドファスナーが使用されるときに外部に露呈する側（例えば、スライダー胴体に対して引手が取り付けられる側）を上方とし、その反対側を下方とする。更に、スライダーの摺動方向と上下方向とに直交する方向を、スライダーの幅方向又は左右方向とする。

　図１，図２に示すように、本実施形態のスライダー１００は、下部材１０と、上部材２０と、カバー３０と、引手４０と、を備える。下部材１０及び上部材２０は、互いに組み合わされて、スライダー１００の本体となるスライダー胴体５０を構成する。本実施形態のスライダー１００は、例えば左右のファスナーストリンガーのエレメント列がファスナーテープに対して下面側に配された、所謂、裏使いタイプのスライドファスナー用いられる。なお、スライダー１００は例示した形態のものに限らない。また、引手４０の構成についても例示した形態のものに限らない。

　下部材１０は、スライダー１００の底面を構成し、スライドファスナーが使用される際に外部に露呈する側の反対側（裏側）に配置される。上部材２０は、下部材１０に対向するように下部材１０の上方に設けられる。カバー３０は、上部材２０の上方に取り付けられる。

　本実施形態において、下部材１０、上部材２０、カバー３０、引手４０の各々は、単一の部材によって構成された金属製又は樹脂製の部品である。各部材は、射出成形、ダイカスト成形等の方法により成形されるが、その成形の方法は特に限定されない。

　図３は、下部材１０の斜視図である。
　下部材１０は、下翼板１１と、案内柱１２と、一対の下フランジ部１３と、上板部１４と、前側取付柱１５と、後側取付柱１６とを有する。下部材１０は、上方に被せられる上部材２０（図２）を上板部１４で支持する。

　下翼板１１は、スライダー１００の底面となる平板状の部材である。下翼板１１の前端部には、上方に延びる案内柱１２が設けられる。下翼板１１の前端部には案内柱１２の左右方向の両脇に肩口が形成され、下翼板１１の後端には後口が形成される。一対の下フランジ部１３は、下翼板１１の後端側において、下翼板１１の左右側縁部に沿って立設されている。

　上板部１４は、案内柱１２に接続され、下翼板１１と上下方向において所定の距離を保ちながら、下翼板１１に対向しつつ、前後方向に延びるように形成されている。上板部１４の前端部には前側取付柱１５が設けられ、上板部１４の後端には後側取付柱１６が設けられている。前側取付柱１５及び後側取付柱１６の詳細は後述する。

　図４は、上部材２０を示す斜視図である。
　上部材２０は、平板部２１と、一対の上フランジ部２２と、開口部２３と、前側載置部２４と、後側載置部２５とを有する。上部材２０は、下部材１０（図２）に上方から取り付けられ、下部材１０の上板部１４を覆う部材である。

　平板部２１は、上部材２０の輪郭を構成する平板状の部位であり、下翼板１１と対向するように下翼板１１（図３）の上方に設けられる。一対の上フランジ部２２は、平板部２１の左右側縁部に沿って下方に突出して形成されている。開口部２３は、平板部２１の面内略中央に形成される。後述するスライダー１００の組み立て時に、図２に示す下部材１０の前側取付柱１５及び後側取付柱１６が開口部２３に挿通される。開口部２３は、前側取付柱１５及び後側取付柱１６が挿通可能な大きさ、形状に形成されている。本例では、一つの略矩形状の開口部２３が平板部２１の前後方向に延びるように形成されている。このため、上部材２０を下部材１０に組み付ける際に、前側取付柱１５及び後側取付柱１６を開口部２３に挿通しやすくなる。

　前側載置部２４は、平板部２１の前端であって開口部２３の前側に設けられ、後側載置部２５は、平板部２１の後端であって開口部２３の後側に設けられる。前側載置部２４及び後側載置部２５は、平板部２１の上面から凹んだ形態を有し、所定の距離だけ平板部２１より下方に配置される。すなわち、前側載置部２４及び後側載置部２５の上下方向の厚さは、平板部２１の他の位置の厚さよりも薄い。また、前側載置部２４及び後側載置部２５は、後述するスライダー１００の組立時に、下部材１０の上板部１４の上に載せられる。

　上部材２０は、開口部２３の外縁から開口部２３の内部に向けて突出する一対の中央突起２６をさらに有する。この中央突起２６は、スライダー１００の組立時に、図３に示す下部材１０の上板部１４に形成された一対の段部１４ａ（手前側の段部１４ａのみ図示）に載置される。また、上部材２０の下面には、下部材１０の上板部１４を覆う溝部２７が前後方向に沿って形成されている。中央突起２６及び溝部２７の詳細は後述する。溝部２７が形成されていることにより、中央突起２６の上下方向の厚さは、平板部２１の他の位置の厚さよりも薄い。さらに、前側載置部２４及び後側載置部２５の上下方向の厚さは、溝部２７と上面の凹みにより、上部材２０で最も薄く形成されている。

　図５Ａは、カバー３０の斜視図であり、図５Ｂは、カバー３０の側面図であり、図５Ｃは、カバー３０の背面図である。
　カバー３０は、長手方向の両端部が共に同じ側に屈曲した略Ｕ字形状を有し、本体３１と、本体３１の一端部（前端）に設けられる前側係合部３２と、本体３１の他端部（後端）に設けられる後側係合部３３とを備える。カバー３０は、両端部の屈曲側に突出する前側突出部３４及び後側突出部３５をさらに備える。

　カバー３０は、図２に示すように、上部材２０の上方から前側取付柱１５及び後側取付柱１６に取り付けられる。このとき、引手４０の一端に設けられる軸部４１が、上下方向において、下部材１０の上板部１４とカバー３０の間に形成される空間Ｓ内で、前後方向、上下方向、左右方向に移動可能な状態で保持される。

　図６は、下部材１０と上部材２０とを組み立てたスライダー胴体５０の斜視図である。なお、以降の説明においては、同一の部材又は同一の部位については同一の符号を付与することで、その説明を省略又は簡単化する。
　上板部１４における前側取付柱１５と後側取付柱１６との間の領域の上面１４ｂ、及び上部材２０の平板部２１の上面は、互いに面一となって上翼板２９が形成される。

　図７は、図１に示す組立後のスライダー１００のVII－VII線に沿った断面図である。
　下部材１０の前側取付柱１５及び後側取付柱１６は、上部材２０の開口部２３から上方に突起している。前側取付柱１５の前方端には、後方に向けて凹む前方凹部３８が形成され、前方凹部３８の内側上面が被係合部１５ａを構成する。また、後側取付柱１６も同様に、後側取付柱１６の後方端に、前方に向けて凹む後方凹部３９が形成され、後方凹部３９の内側上面が被係合部１６ａを構成する。

　カバー３０の前側係合部３２は、被係合部１５ａに対向する対向面３２ａを有し、後側係合部３３は、被係合部１６ａに対向する対向面３３ａを有する。カバー３０が上部材２０に取り付けられた状態では、前側係合部３２の対向面３２ａが前側取付柱１５の被係合部１５ａに係合し、後側係合部３３の対向面３３ａが後側取付柱１６の被係合部１６ａに係合する。

　前側係合部３２が被係合部１５ａに係合した状態では、上部材２０の前側載置部２４が、カバー３０の前側係合部３２の先端３２ｂと上板部１４との間に挟持される。また、後側係合部３３が被係合部１６ａに係合した状態では、上部材２０の後側載置部２５が、カバー３０の後側係合部３３の先端３３ｂと上板部１４との間に挟持される。

　このように、本構成のスライダー１００においては、下部材１０と上部材２０との係合が、上部材２０の上方に配置されるカバー３０の端部（前端、後端）と下部材１０との係合によって達成される。つまり、カバー３０の端部が、下部材１０の取付柱（前側取付柱１５、後側取付柱１６）と係合するとともに、下部材１０の一部である上板部１４と協働して、上部材２０を載置部（前側載置部２４、後側載置部２５）で固定している。

　また、カバー３０は、被係合部１５ａ，１６ａと係合し、前側載置部２４と後側載置部２５によって上下動が拘束されているため、引手４０の一端の軸部４１が上方に引っ張られても、下方に押し込まれても、カバー３０が下部材１０から脱落することがない。

　図８は、組立後のスライダー１００のスライダー後方から見た正面図である。ただし、図８では引手４０の図示を省略している。
　このスライダー１００は、上部材２０、下翼板１１、及び左右一対の下フランジ部１３に囲まれるように、左右の肩口と後口とを連通するエレメント案内路１１ｂが形成されている。エレメント案内路１１ｂは平面視で略Ｙ字形状をなす。この場合、エレメント案内路１１ｂの内壁面（エレメント案内面）は、上部材２０の下面、下翼板１１の上面、左右一対の下フランジ部１３の各内壁面及び左右一対の上フランジ部２２の各内壁面により構成される。

　これにより、スライダー１００が不図示のエレメント列に沿って前方に進むと、分離している二つのエレメント列が、肩口から後口の方向にこのエレメント案内路１１ｂを通過して互いに噛合する。スライダー１００が後方に進むと、噛合している二つのエレメント列が、後口から肩口の方向にこのエレメント案内路１１ｂを通過して、それぞれ分離する。

　従来のスライダーにおいても、本実施形態の下部材１０と上部材２０のような、エレメント案内路１１ｂを形成する二つの部材が上下方向に組み立てられる。しかしながら、従来の下部材と上部材との組み立てに際しては、二つの部材同士の間に設けた係合機構により互いを係合させることが一般的であった。つまり、係合機構がスライドファスナーのエレメントが通過する空間に配置されており、そのため、少なくとも係合機構の厚さを含む間隔を設けることが二つの部材に要求される。その結果、スライダーの厚さ（スライダー胴体の厚さ）が増大し、スライダーのサイズ及び重量を含む大型化、コストの増大、更には、利用場面やデザインの制約等の問題を引き起こすおそれがあった。

　一方、本実施形態のスライダー１００においては、下部材１０と上部材２０の係合が、従来のスライダーのように二つの部材同士の間の空間ではなく、上部材２０の載置部（前側載置部２４又は後側載置部２５）の位置で達成される。載置部の位置は、上部材２０の上面に相当する平板部２１の上面と実質的に同一であり、少なくとも二つの部材同士の間の領域ではなく、二つの部材同士の間の領域よりも上方に存在する。よって、本実施形態では、組立後のスライダー１００の厚さ（具体的にはスライダー胴体５０の厚さ）が増大するのを抑制して、上記の問題が生じ難くなる。

　また、上部材２０の載置部（前側載置部２４又は後側載置部２５）は、平板部２１から凹んで形成されており、その上面は所定の距離だけ平板部２１より下方向の位置に設けられる。よって、カバー３０の係合部（前側係合部３２及び後側係合部３３）が、取付柱（前側取付柱１５，後側取付柱１６）の被係合部１５ａ，１６ａと係合した際に、カバー３０の高さ方向への突出量が抑えられる。これにより、スライダー１００の小型化に寄与できる。また、上部材２０の載置部が、周囲の平板部２１に対して凹んでいるため、カバー３０の係合部（前側係合部３２及び後側係合部３３）が、載置部の上で安定的に位置決めされる。

　さらに、図４に示す上部材２０が有する一対の中央突起２６は、スライダー１００の組立時に、下部材１０の上板部１４に形成された一対の段部１４ａ（図３）に載置される。一対の段部１４ａは、上板部１４の前後方向における中央部に形成された階段状をなし、中央突起２６の形状に対応した形状を有する。中央突起２６と段部１４ａとが互いに係合することで、下部材１０と上部材２０の位置決め精度を向上できる。

　また、図８に示すように、上部材２０の上フランジ部２２における、下翼板１１に対向する下面には、下部材１０の上板部１４を覆う溝部２７が前後方向に沿って形成されている。溝部２７は、下部材１０の上板部１４を収容可能な大きさに形成され、スライダー１００の組立時に下部材１０の上板部１４を収容する。上板部１４と溝部２７とが係合することで、上部材２０の姿勢が安定するとともに、下部材１０と上部材２０の位置決め精度を向上できる。また、溝部２７は、エレメント案内路１１ｂの高さを規制でき、エレメント案内路１１ｂを通過する不図示のエレメント列の噛み合いを良好にする。

＜変形例＞
　図９は、中央載置部２８を備える上部材２０Ａの平面図である。
　変形例の上部材２０Ａは、平板部２１の前後方向の中間部に中央載置部２８を有し、中央載置部２８の前方に前側開口部２３Ａが形成され、中央載置部２８の後方に後側開口部２３Ｂが形成されている。つまり、中央載置部２８を設けることで、前述した上部材２０の開口部２３（図４）を前後方向に二分している。

　本構成の上部材２０Ａは、前側載置部２４及び後側載置部２５に加えて、中央突起２６よりも面積の大きな中央載置部２８が、図３に示す下部材１０の上板部１４の上に配置されるため、上部材２０Ａの支持面積が増加して、下部材１０上に載置された上部材２０の姿勢が安定する。また、上部材２０Ａは、図４に示す上部材２０と比較して、開口部２３の合計面積を減少できるため、機械的強度が向上する。

＜スライダーの組み立て工程＞
　次に、スライダー１００の組み立て工程を説明する。
　図１０Ａ～図１０Ｅは、スライダー１００の組立工程を段階的に示す工程説明図である。各組み立て動作は、適宜な自動組立装置により実施される。
　図１０Ａに示すように、下部材１０を準備する（第１工程）。次に、図１０Ｂに示すように、上部材２０を下部材１０の上に被せてスライダー胴体５０を形成する（第２工程）。この際、上板部１４の上面、前側取付柱１５、後側取付柱１６は、開口部２３から上方に突出する。また、前側載置部２４及び後側載置部２５が、上板部１４の上に載せられる。この段階では、上部材２０は下部材１０に載置されるのみであり、上部材２０と下部材１０とは係合していない。

　次に、図１０Ｃに示すように、引手４０の軸部４１を、上板部１４における前側取付柱１５及び後側取付柱１６の間の領域に仮置きする（第３工程）。そして、図１０Ｄ、図１０Ｅに示すように、カバー３０の前側取付柱１５及び後側取付柱１６への取付を行う（第４工程）。

　ここで、カバー３０は、引手４０を先に固定するため、まず、図１０Ｄに矢印Ｐ１で示すように、カバー３０の後側係合部３３を後側取付柱１６の被係合部１６ａに引っ掛ける。そして、図１０Ｅに矢印Ｐ２で示すように、カバー３０の前側係合部３２を後側取付柱１６の被係合部１５ａに係合させる。これにより、引手４０を下部材１０との間に保持した状態で、下部材１０、上部材２０、カバー３０が一体的に組付けられ、スライダー１００の組み立てが終了する。

　本実施形態のスライダー１００の組み立て工程は、各部材を単純に上方向へ積み上げるものであり、組み立て手順が煩雑とならず、自動化に適した工程となる。また、引手４０を配置した後にカバー３０を取り付ける手順のため、カバー３０と下部材１０との間の空間に収まる引手であれば、その引手の適用が容易であり、多様な既存の引手を簡単に利用できる。また、引手４０とカバー３０の取り付けを一つの動作で行うことができ、組み立て工程を簡略化できる。

＜第２実施形態＞
　次に、第２実施形態のスライドファスナー用スライダーについて説明する。
　図１１は、第２実施形態のスライドファスナー用スライダーの全体斜視図である。図１２は、図１１に示すスライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。

　第２実施形態のスライダー２００は、下部材１０Ａと、上部材２０と、カバー３０Ａと、引手４０とを有する。このスライダー２００は、カバー３０Ａと、図１２に示すロックピン６０と、ロックピン６０を支持する機構を備える他は、前述した第１実施形態のスライダー１００と同じ構成である。

　ロックピン６０は、そのロック状態で、スライダー２００が不図示のエレメント列に対して相対移動するのを制止させる。具体的には、ロックピン６０は、常時スライダー２００をロック状態にする。そして、使用者が引手４０を上方向へ牽引した際に、ロックピン６０によるスライダー２００のロック状態が解除され、スライダー２００は、エレメント列に対して前後方向への相対移動が可能となる。

　図１３は、ロックピン６０の拡大斜視図である。
　ロックピン６０は、例えば、銅合金、ステンレス鋼等の金属材料から構成され、基部６１と、二つの下側係止部材６２Ａ，６２Ｂと、上側弾性部材６３とを有する。下側係止部材６２Ａ，６２Ｂは、基部６１の左右方向の両端から前方に向けて、基部６１からそれぞれ分岐して延び、その先端同士が一体となって前側係止部６５を形成している。上側弾性部材６３は、基部６１の左右方向の中央部から前方に向けて延びている。上側弾性部材６３は、二つの下側係止部材６２Ａ，６２Ｂよりも上側に配置される。

　図１４は、図１１に示すXIV－XIV線に沿った断面図である。
　このロックピン６０は、上板部１４とカバー３０の間に形成される空間Ｓ（図１１）において前後方向に延びるように配置される。ロックピン６０の基部６１はスライダー２００の後側に配置され、長尺状の下側係止部材６２Ａ，６２Ｂは、その先端の前側係止部６５が前側取付柱１５に係止される。上板部１４の後側取付柱１６を含む一部には、貫通孔１７が形成され、貫通孔１７にロックピン６０の基部６１が挿入される。

　つまり、ロックピン６０の長手方向の一端である基部６１が、上板部１４の貫通孔１７から下部材１０に向けて出没自在となるように、長手方向の他端である下側係止部材６２Ａ，６２Ｂ、及び長尺状の上側弾性部材６３の各端部が、それぞれ前側取付柱１５に支持される。上側弾性部材６３の先端部６６はカバー３０を上方に向けて押圧して、基部６１を下側に付勢している。また、ロックピン６０の一端と他端との間の中間部が空間Ｓ内に配置され、中間部と上板部１４との間に引手４０の軸部４１が配置される。

　ロックピン６０のロック状態では、基部６１が貫通孔１７を貫通し、かつ上板部１４の下面から下方向に突出している。これにより、基部６１は、エレメント列が通過するエレメント案内路１１ｂに突き出され、基部６１の先端がエレメントの間に入り込むことでスライダー１００がロックされる。

　また、使用者が引手４０を上方向に引っ張ることにより、引手４０の軸部４１が二つの下側係止部材６２Ａ，６２Ｂを上方向に持ち上げる。これに連動して基部６１も上方向移動する。これにより、エレメント列は基部６１によるロックから解除され、スライダー１００のロックが解除状態になる。よって、使用者は、引手４０を持ち上げながらスライダー１００を前後方向に動かすことができる。

　また、使用者が持ち上げた引手４０を下ろすと、カバー３０Ａと上側弾性部材６３との間の段発力によって、上側弾性部材６３及び下側係止部材６２Ａ，６２Ｂを含むロックピン６０全体が下方に移動する。その結果、ロックピン６０は再びロック状態となる。

　図１５Ａは、カバー３０Ａの斜視図であり、図１５Ｂは、カバー３０Ａの側面図であり、図１５Ｃは、カバー３０Ａの背面図であり、図１５Ｄは、図１５Ｃに示すカバー３０ＡのXV－XV線に沿った断面図である。
　図１５Ａ、図１５Ｂに示すように、カバー３０Ａには、二つのタブ状の突出部３６が、本体３１の前後方向における中央部であって、左右方向の両脇に形成されている。また、図１５Ｃ、図１５Ｄに示すように、前後方向に沿った凹み部３７が、本体３１の裏側の中央部に形成されている。

　突出部３６は、図１３に示す二つの下側係止部材６２Ａ，６２Ｂの側面に対向又は接触しており、下側係止部材６２Ａ，６２Ｂの更なる変形、具体的には左右方向の外側への変形を防止する。これにより、突出部３６は、下側係止部材６２Ａ，６２Ｂが過度に変形して弾性力を喪失するのを防止する。

　さらに、カバー３０Ａの裏側に形成された凹み部３７は、その内側面が平坦な面で構成されており、上側弾性部材６３の先端部６６が入り込んだ際、先端部６６を摺動自在に安定的に支持して、ロックピン６０が不用意にずれることを防止する。

＜スライダーの組み立て工程＞
　次に、スライダー２００の組み立て工程を説明する。
　図１６Ａ～図１６Ｅは、スライダー２００の組立工程を段階的に示す工程説明図である。各組み立て動作は、適宜な自動組立装置により実施される。

　図１６Ａに示すように、下部材１０Ａを準備する（第１工程）。次に、図１６Ｂに示すように、上部材２０を下部材１０Ａの上に被せてスライダー胴体５０を形成する（第２工程）。この際、上板部１４の上面、前側取付柱１５、後側取付柱１６は、開口部２３から上方に突出する。また、前側載置部２４及び後側載置部２５が、上板部１４の上に載せられる。この段階では、上部材２０は下部材１０Ａに載置されるのみであり、上部材２０と下部材１０Ａとは係合していない。

　次に、図１６Ｃに示すように、引手４０の軸部４１を、上板部１４における前側取付柱１５及び後側取付柱１６の間の領域に仮置きする（第３工程）。さらに、ロックピン６０の前側係止部６５を前側取付柱１５に係止させ、基部６１を貫通孔１７に挿入する。そして、図１６Ｄ、図１６Ｅに示すように、カバー３０Ａの前側取付柱１５及び後側取付柱１６への取付を行う（第４工程）。ここで、カバー３０Ａは、引手４０を先に固定するため、まず、図１６Ｄに矢印Ｐ１で示すように、カバー３０の後側係合部３３を後側取付柱１６の被係合部１６ａに引っ掛ける。

　そして、図１６Ｅに矢印Ｐ２で示すように、カバー３０Ａの前側係合部３２を後側取付柱１６の被係合部１５ａに係合させる。これにより、引手４０を下部材１０Ａとの間に保持した状態で、下部材１０Ａ、上部材２０、カバー３０Ａが一体的に組付けられ、スライダー２００の組み立てが終了する。

　本実施形態のスライダー２００の組み立て工程は、各部材を単純に上方向へ積み上げるものであり、組み立て手順が煩雑とならず、自動化に適した工程となる。また、引手４０を配置した後にカバー３０Ａを取り付ける手順のため、カバー３０Ａと下部材１０Ａとの間の空間に収まる引手であれば、その引手の適用が容易であり、多様な既存の引手を簡単に利用できる。また、引手４０とカバー３０Ａの取り付けを一つの動作で行うことができ、組み立て工程を簡略化できる。

　このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせること、及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。

　例えば、以下に示す実施形態では、ファスナーチェーンのエレメント列に１つのスライダーが取り付けられる場合について説明しているが、本発明では、ファスナーチェーンのエレメント列に、２つのスライダーを肩口側端部同士又は後口側端部同士が向かい合うように取り付けることも可能である。

　また、スライダーの引手がスライダー胴体の上部材側に配される構成に限らず、スライダー胴体の下部材側に取り付けた構成であってもよい。

　以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
［１］　下部材（１０）と、前記下部材（１０）に対向して前記下部材（１０）の上方に設けられる上部材（２０）と、前記上部材（２０）の上方に取り付けられるカバー（３０）と、前記上部材と前記カバー（３０）との間に保持される引手（４０）と、を備えるスライドファスナー用スライダーであって、
　前記下部材（１０）は、下翼板（１１）と、前記下翼板（１１）の前端部に設けられる案内柱（１２）と、前記案内柱（１２）に接続され前記下翼板（１１）と対向するように前後方向に延びる上板部（１４）と、前記上板部（１４）に設けられる取付柱（１５，１６）とを有し、
　前記上部材（２０）は、前記下翼板（１１）と対向して前記上板部（１４）とともに上翼板を形成する平板部（２１）と、前記平板部（２１）に形成されて前記取付柱（１５，１６）が挿通する開口部（２３）と、前記平板部（２１）に形成され前記上板部（１４）の上に載せられる載置部（２４，２５）とを有し、
　前記カバー（３０）は、前記開口部（２３）を挿通して前記平板部（２１）から上方に突出する前記取付柱（１５，１６）に設けられる被係合部（１５ａ，１６ａ）と係合する係合部（３２，３３）を前記前後方向の端部に有し、
　前記引手（４０）の一端に設けられる軸部（４１）は、前記上板部（１４）と前記カバー（３０）との間に形成される空間に配置され、
　前記カバー（３０）の前記係合部（３２，３３）が前記取付柱（１５，１６）の前記被係合部（１５ａ，１６ａ）と係合して、前記カバー（３０）が前記取付柱（１５，１６）に取り付けられて、前記カバー（３０）の前記係合部（３２，３３）と前記上板部（１４）との間に前記載置部（２４，２５）が挟持される、
スライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、上部材の開口部に下部材の取付柱が挿通されて、上部材が下部材の上板部に載置される。そして、上板部と取付柱の被係合部とカバーの係合部とが係合することで、カバーが下部材に固定される。このカバーの固定によって、上部材が下部材に狭持されるとともに、引手が取り付けられ、上部材と引手とが抜け止めされる。

［２］　前記上部材（２０）には、前記平板部（２１）の前記前後方向に延びる一つの前記開口部（２３）が形成される、［１］に記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、上部材を下部材に組み付ける際に、取付柱を開口部に挿通しやすくなる。

［３］　前記上部材（２０）は、前記開口部（２３）の前記前後方向の中間位置に、前記開口部（２３）の外縁から前記開口部（２３）の内側に向けて突出する一対の中央突起（２６）を有し、
　前記上板部（１４）は、前記中央突起（２６）が載置される段部（１４ａ）を有する、［１］又は［２］に記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、中央突起と段部とが係合することで、下部材と上部材の位置決め精度を向上できる。

［４］　前記上部材（２０）は、前記平板部（２１）の前記前後方向の中間部に中央載置部（２８）を有し、前記中央載置部（２８）の前方に前側開口部（２３Ａ）が形成され、前記中央載置部（２８）の後方に後側開口部（２３Ｂ）が形成される、［１］に記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、上部材の支持面積が増加して、下部材上に載置された上部材の姿勢を安定化できる。

［５］　前記上部材（２０）の下面には、前記上板部（１４）を覆う溝部（２７）が前記前後方向に延びて形成される、［１］～［４］のいずれか１つに記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、上板部と溝部とが係合することで、上部材の姿勢が安定するとともに、下部材と上部材の位置決め精度を向上できる。また、溝部により、エレメント案内路の高さを規制でき、エレメント案内路を通過するエレメント列の噛み合いを良好にする。

［６］　前記載置部（２４，２５）は、前記平板部（２１）から凹んで形成されている、［１］～［５］のいずれか１つに記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、カバーの係合部が、取付柱の被係合部と係合した際に、カバーの高さ方向の突出量が抑えられる。これにより、スライダーの小型化に寄与できる。また、上部材の載置部は、周囲の平板部と比較して凹んでいるため、カバーの係合部が、載置部の上で安定的に位置決めされる。

［７］　前記下部材（１０）は、前記上板部（１４）の前端部に設けられる前側取付柱（１５）と前記上板部（１４）の後端部に設けられる後側取付柱（１６）とを含み、
　前記係合部（３２，３３）は、前記カバー（３０）の前端部に設けられる前側係合部（３２）と前記カバー（３０）の後端部に設けられる後側係合部（３３）とを含み、
　前記載置部（２４，２５）は、前記平板部（２１）の前端であって前記開口部の前側に設けられる前側載置部（２４）と前記平板部（２１）の後端であって前記開口部の後側に設けられる後側載置部（２５）とを含み、
　前記カバー（３０）の前記前側係合部（３２）が前記前側取付柱（１５）の前記被係合部（１５ａ）に係合して、前記前側係合部（３２）と前記上板部（１４）との間に前記前側載置部（２４）が挟持され、
　前記カバー（３０）の前記後側係合部（３３）が前記後側取付柱（１６）の前記被係合部（１６ａ）に係合して、前記後側係合部（３３）と前記上板部（１４）との間に前記後側載置部（２５）が挟持される、［１］～［６］のいずれか１つに記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、下部材が前側取付柱と後側取付柱とを有し、前側取付柱と後側取付柱のそれぞれにカバーが係止される。これにより、上部材が前側取付柱と後側取付柱によって狭持され、より安定して固定される。

［８］　長手方向の一端が前記上板部（１４）から前記下部材（１０）に向けて出没自在となるように、前記長手方向の他端が前記前側取付柱（１５）に支持されるロックピン（６０）を備え、
　前記ロックピン（６０）の前記一端と前記他端との間の中間部が前記空間内に配置され、前記中間部と前記上板部（１４）との間に前記引手（４０）の軸部が配置される、［７］に記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、ロックピンによって、スライダーがエレメント列に対して相対移動するのを制止できる。また、引手を上方向へ牽引した際に、ロックピンによるスライダーのロック状態が解除される。

［９］　前記カバー（３０）は、前記前後方向に直交する幅方向の両脇に前記上部材（２０）へ向けて突出する一対の突出部（３６）を備え、
　前記一対の突出部（３６）の前記幅方向の内側に前記ロックピン（６０）が配置される、［８］に記載のスライドファスナー用スライダー。
　このスライドファスナー用スライダーによれば、突出部がロックピンの側面に対向又は接触して、ロックピンの更なる変形、具体的には左右方向の外側への変形を防止する。これにより、突出部は、ロックピンが過度に変形して弾性力を喪失するのを防止する。

　１０，１０Ａ　下部材
　１１　下翼板
　１１ｂ　エレメント案内路
　１２　案内柱
　１３　下フランジ部
　１４　上板部
　１４ａ　段部
　１４ｂ　上面
　１５　前側取付柱（取付柱）
　１５ａ　被係合部
　１６　後側取付柱（取付柱）
　１６ａ　被係合部
　１７　貫通孔
　２０，２０Ａ　上部材
　２１　平板部
　２２　上フランジ部
　２３　開口部
　２３Ａ　前側開口部
　２３Ｂ　後側開口部
　２４　前側載置部（載置部）
　２５　後側載置部（載置部）
　２６　中央突起
　２７　溝部
　２８　中央載置部
　２９　上翼板
　３０，３０Ａ　カバー
　３１　本体
　３２　前側係合部（係合部）
　３２ａ　対向面
　３２ｂ　先端
　３３　後側係合部（係合部）
　３３ａ　対向面
　３３ｂ　先端
　３４　前側突出部
　３５　後側突出部
　３６　突出部
　３７　凹み部
　３８　前方凹部
　３９　後方凹部
　４０　引手
　４１　軸部
　５０　スライダー胴体
　６０　ロックピン
　６１　基部
　６２Ａ，６２Ｂ　下側係止部材
　６３　上側弾性部材
　６５　前側係止部
　６６　先端部
１００，２００　スライダー（スライドファスナー用スライダー）
　Ｓ　空間

Claims

　下部材（１０）と、前記下部材（１０）に対向して前記下部材（１０）の上方に設けられる上部材（２０）と、前記上部材（２０）の上方に取り付けられるカバー（３０）と、前記上部材と前記カバー（３０）との間に保持される引手（４０）と、を備えるスライドファスナー用スライダーであって、
　前記下部材（１０）は、下翼板（１１）と、前記下翼板（１１）の前端部に設けられる案内柱（１２）と、前記案内柱（１２）に接続され前記下翼板（１１）と対向するように前後方向に延びる上板部（１４）と、前記上板部（１４）に設けられる取付柱（１５，１６）とを有し、
　前記上部材（２０）は、前記下翼板（１１）と対向して前記上板部（１４）とともに上翼板を形成する平板部（２１）と、前記平板部（２１）に形成されて前記取付柱（１５，１６）が挿通する開口部（２３）と、前記平板部（２１）に形成され前記上板部（１４）の上に載せられる載置部（２４，２５）とを有し、
　前記カバー（３０）は、前記開口部（２３）を挿通して前記平板部（２１）から上方に突出する前記取付柱（１５，１６）に設けられる被係合部（１５ａ，１６ａ）と係合する係合部（３２，３３）を前記前後方向の端部に有し、
　前記引手（４０）の一端に設けられる軸部（４１）は、前記上板部（１４）と前記カバー（３０）との間に形成される空間に配置され、
　前記カバー（３０）の前記係合部（３２，３３）が前記取付柱（１５，１６）の前記被係合部（１５ａ，１６ａ）と係合して、前記カバー（３０）が前記取付柱（１５，１６）に取り付けられて、前記カバー（３０）の前記係合部（３２，３３）と前記上板部（１４）との間に前記載置部（２４，２５）が挟持される、
スライドファスナー用スライダー。
　前記上部材（２０）には、前記平板部（２１）の前記前後方向に延びる一つの前記開口部（２３）が形成される、
請求項１に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記上部材（２０）は、前記開口部（２３）の前記前後方向の中間位置に、前記開口部（２３）の外縁から前記開口部（２３）の内側に向けて突出する一対の中央突起（２６）を有し、
　前記上板部（１４）は、前記中央突起（２６）が載置される段部（１４ａ）を有する、
請求項１又は２に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記上部材（２０）は、前記平板部（２１）の前記前後方向の中間部に中央載置部（２８）を有し、前記中央載置部（２８）の前方に前側開口部（２３Ａ）が形成され、前記中央載置部（２８）の後方に後側開口部（２３Ｂ）が形成される、
請求項１に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記上部材（２０）の下面には、前記上板部（１４）を覆う溝部（２７）が前記前後方向に延びて形成される、
請求項１～４のいずれか１項に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記載置部（２４，２５）は、前記平板部（２１）から凹んで形成されている、
請求項１～５のいずれか１項に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記下部材（１０）は、前記上板部（１４）の前端部に設けられる前側取付柱（１５）と前記上板部（１４）の後端部に設けられる後側取付柱（１６）とを含み、
　前記係合部（３２，３３）は、前記カバー（３０）の前端部に設けられる前側係合部（３２）と前記カバー（３０）の後端部に設けられる後側係合部（３３）とを含み、
　前記載置部（２４，２５）は、前記平板部（２１）の前端であって前記開口部の前側に設けられる前側載置部（２４）と前記平板部（２１）の後端であって前記開口部の後側に設けられる後側載置部（２５）とを含み、
　前記カバー（３０）の前記前側係合部（３２）が前記前側取付柱（１５）の前記被係合部（１５ａ）に係合して、前記前側係合部（３２）と前記上板部（１４）との間に前記前側載置部（２４）が挟持され、
　前記カバー（３０）の前記後側係合部（３３）が前記後側取付柱（１６）の前記被係合部（１６ａ）に係合して、前記後側係合部（３３）と前記上板部（１４）との間に前記後側載置部（２５）が挟持される、
請求項１～６のいずれか１項に記載のスライドファスナー用スライダー。
　長手方向の一端が前記上板部（１４）から前記下部材（１０）に向けて出没自在となるように、前記長手方向の他端が前記前側取付柱（１５）に支持されるロックピン（６０）を備え、
　前記ロックピン（６０）の前記一端と前記他端との間の中間部が前記空間内に配置され、前記中間部と前記上板部（１４）との間に前記引手（４０）の軸部が配置される、
請求項７に記載のスライドファスナー用スライダー。
　前記カバー（３０）は、前記前後方向に直交する幅方向の両脇に前記上部材（２０）へ向けて突出する一対の突出部（３６）を備え、
　前記一対の突出部（３６）の前記幅方向の内側に前記ロックピン（６０）が配置される、
請求項８に記載のスライドファスナー用スライダー。