WO2023188562A1

WO2023188562A1 - 医療用品包装体

Info

Publication number: WO2023188562A1
Application number: PCT/JP2022/045544
Authority: WO
Inventors: 清章蓮見; 淳一小川
Original assignee: テルモ株式会社
Priority date: 2022-03-28
Filing date: 2022-12-09
Publication date: 2023-10-05

Abstract

医療用品包装体１０は、第１シート部材２０と第２シート部材４０との間に医療用具７０を収納し、第１シート部材２０および第２シート部材４０は、収納凹部１１の外周を取り囲む当接部２２，４２に形成され、かつ収納凹部１１を気密に密封する環状シール部６１と、環状シール部６１の外側に設けられた非シール部６２とを備え、第１シート部材２０および第２シート部材４０の少なくとも一方は、非シール部６２に始端を有する開封開始部２４と、環状シール部６１の一部を横切る剥離可能部２５と、収納凹部１１を横切る破断可能部主部２６とを備える破断可能部２３を備え、破断可能部２３は、環状シール部６１の気密性を阻害しないものとなっている。

Description

医療用品包装体

　本発明は、医療用品を収納した医療用品包装体であって、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易い医療用品包装体に関する。

　従来から、種々の医療用品が、包装体に収納された状態で（医療用品包装体として）流通している。そのような医療用品包装体として、例えば、特許文献１（特開２００７－２９７０６０号公報）には、医療用品であるプレフィルドシリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体が開示されている。

　特許文献１においては、プレフィルドシリンジが収納され容器の開口部は、容器本体（２１）の全周縁部に設けられたシール部（２２）において蓋材（封止フィルム１０１）によりシール（封止）されている。

特開２００７－２９７０６０号公報

　医療用品を収納した医療用品包装体においては、外部から包装体内に外気や異物等が侵入することを防ぐため、または包装体内の流体（気体や液体（薬液））や物体（薬剤等）が外部に漏出することを防ぐため、包装体に気密性が求められる。また、輸送時の衝撃等によって、気密性が損なわれないようにすることも重要である。しかし、このような要求（気密性の確保）を満たすために、医療用品包装体においてシールを強力にすると、包装体を開封し難くなってしまう。言い換えれば、医療用品包装体において、収納されている医療用品を取り出し難くなり、また、取り出す際に医療用品を破損してしまう恐れもある。

　そこで、本発明の目的は、医療用品を収納した医療用品包装体であって、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易い医療用品包装体を提供することである。

　上記目的を達成するものは、以下のものである。
　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部と、前記環状シール部の外側に設けられた非シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、線状または帯状の破断可能部を備え、前記破断可能部は、前記非シール部に始端を有する開封開始部と、前記開封開始部と連続し、前記環状シール部の一部を横切る剥離可能部と、前記剥離可能部と連続し、前記収納凹部を横切る破断可能部主部とを備え、かつ、前記破断可能部は、前記環状シール部の気密性を阻害しないものとなっている医療用品包装体。

　また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、前記環状シール部の内側かつ前記収納凹部を囲む破断可能線状部を備え、
　前記医療用品包装体は、前記破断可能線状部の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブを備え、かつ、前記破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、前記破断可能線状部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材を貫通しないものとなっている医療用品包装体。

図１は、本発明の医療用品包装体の実施例を示す正面図である。図２は、図１のＡ－Ａ断面図である。図３は、図１に示す医療用品包装体の第１シート部材を示す正面図である。図４は、図１に示す医療用品包装体の第１シート部材を示す背面図である。図５は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図６は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図７は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図８は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図９は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す図２に対応する断面図である。図１０は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図１１は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図１２は、本発明の医療用品包装体の他の実施例を示す正面図である。図１３は、本発明の医療用品包装体の別の実施例を示す正面図である。

　本発明の医療用品包装体を図面に示した実施例を用いて説明する。
　図１ないし図４に示すように、本発明の医療用品包装体１０は、第１シート部材２０と第１シート部材２０と向かい合う第２シート部材４０とを備え、医療用品７０を第１シート部材２０と第２シート部材４０との間において収納するものである。第１シート部材２０または／および第２シート部材４０は、中央部分に医療用品の外形に対応した形状の収納凹部１１（第１シート側凹部（第１の収納凹部）２１および第２シート側凹部（第２の収納凹部）４１）を備える。

　第１シート部材２０および第２シート部材４０は、収納凹部１１の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部２２，４２と、向かい合う当接部２２，４２に形成され、収納凹部１１を取り囲み、かつ収納凹部１１を気密に密封する環状シール部６１と、環状シール部６１の外側に設けられた非シール部６２とを備える。

　第１シート部材２０および第２シート部材４０の少なくとも一方（この実施例では、第１シート部材２０）は、線状または帯状の破断可能部２３を備え、破断可能部２３は、非シール部６２に始端を有する開封開始部２４と、開封開始部２４と連続し、環状シール部６１の一部を横切る剥離可能部２５と、剥離可能部２５と連続し、収納凹部１１を横切る破断可能部主部２６とを備え、かつ、破断可能部２３は、環状シール部６１の気密性を阻害しないものとなっている。

　本実施例の医療用品包装体１０では、医療用品７０として、一般的なバイアル瓶７０が収納されている。バイアル瓶７０は、図２に示すように、ゴム栓７１により封止されたガラス製の容器７２内に薬剤７３が収納されている。ゴム栓７１の周縁部および容器７２の開口部の周縁部は被覆部材７４により覆われている。被覆部材７４は、アルミ、熱収縮性フィルムなどにより形成され、ゴム栓７１および容器７２に密着していることが好ましい。なお、医療用品包装体の医療用品としては、例示のようなバイアル瓶の他、アンプルやシリンジ（プレフィルドシリンジ含む）、自動薬液投与装置（例えば、インスリンポンプ）、各種の医療機器等の種々の医療用品が採用され得る。

　本実施例では、第１シート部材２０と第２シート部材４０とが別個の部材になっており、第１シート部材２０，第２シート部材４０は、それぞれ、中央部分に医療用品７０の外形に対応した形状の収納凹部２１，４１（第１の収納凹部２１，第２の収納凹部４１）を備える。具体的には、図２に示すように、第１シート部材２０は、医療用品７０の略半分部分の外形に対応した形状の第１シート側凹部２１（第１の収納凹部２１）を備え、第２シート部材４０は医療用品７０の略半分部分の外形に対応した形状の第２シート側凹部４１（第２の収納凹部４１）を備え、第１シート側凹部２１と第２シート側凹部４１により、医療用品７０の全体の外形に対応した形状の収納凹部１１が形成されている。

　第１シート部材２０および第２シート部材４０は、ある程度の強度と硬度を有する樹脂製のものであることが好ましく、また、ある程度の透明性を有することが好ましい。第１シート部材２０および第２シート部材４０の形成材料としては、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニール等が挙げられる。なお、第１シート部材および第２シート部材の形成材料として、上述した材料によって形成された基材層に、各種の機能性層（酸素難透過性層、接着層、印刷層など）が積層された多層構造の材料を用いてもよい。

　第１シート部材２０，第２シート部材４０は、それぞれ、収納凹部１１（２１，４１）の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部２２，４２を備える。具体的には、図１および図２に示すように、当接部２２，４２は、収納凹部２１，４１の外周縁部から外方に向かって延びる平板部である。当接部２２，４２の外形（外縁形状）は角丸矩形状となっている。なお、当接部の外形（外縁形状）は例示のものに限られず、適宜設定されるものである。図２に示すように、第１シート部材２０の当接部２２と第２シート部材４０の当接部４２とは、医療用品７０が収納された状態で、全面に亘って向かい合い当接する。

　当接部２２，４２には、収納凹部１１を取り囲み、かつ収納凹部１１を気密に密封する環状シール部６１が形成されている。具体的には、図１に示すように、向かい合い当接した当接部２２，４２に（この実施例では、当接部２２，４２の中央部分）に、収納凹部１１を取り囲むように、一定の幅を有する略矩形環状の環状シール部６１が形成されている（図１におけるクロスハッチ部参照）。環状シール部６１は、外縁が当接部２２，４２の外周縁部の内方であり、かつ内縁が収納凹部１１の外周縁部の外方となるように形成されている。環状シール部６１は、第１シート部材２０（当接部２２）と第２シート部材４０（当接部４２）とを、接着、融着、溶着等することによって形成することができる。第１シート部材２０と第２シート部材４０とは、環状シール部６１において固着されている。

　環状シール部６１の外側には非シール部６２が設けられている。具体的には、本実施例では、上述したように、環状シール部６１の外縁が当接部２２，４２の外周縁部の内方となるように形成されており、これにより、環状シール部６１の外縁と当接部２２，４２の外周縁部の間の部分（一定の幅を有する略矩形環状部分）において、第１シート部材２０と第２シート部材４０とが固着（シール）されていない。ここでは、図１に示すように、環状シール部６１の左側の外側が非シール部６２となっている。また、環状シール部６１の内側も非シール部（シールされていない部分）となっている。

　本実施例では、第１シート部材２０は、帯状の破断可能部２３を備える。第１シート部材２０の破断可能部２３は、破断可能部２３のほぼ全長に延びる第１の破断可能線状部２７と、第１の破断可能線状部２７と向かい合い（この実施例では、ほぼ平行）、かつ、破断可能部２３のほぼ全長に延びる第２の破断可能線状部２８とを備えている。言い換えれば、第１の破断可能線状部２７と第２の破断可能線状部２８とによって、第１シート部材２０に帯状の破断可能部２３が形成される。後に詳述するように、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８は、第１シート部材２０に断続的に形成された切り込み（脆弱部）であり、第１シート部材２０の他の部分（第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８の非形成部分）よりも強度が低く（破断し易く）なっている。
　なお、帯状の破断可能部２３の幅としては、１～２０ｍｍであることが好ましく、より好ましくは２～１５ｍｍであり、特に、３～１０ｍｍであることが好ましい。また、破断可能部２３としては、幅を有するものの幅が狭く（具体的には、２ｍｍ以下）、実質的に線状のものであってもよい。

　破断可能部２３は、非シール部６２に始端を有する開封開始部２４を備える。本実施例では、図１に示すように、破断可能部２３の一端部部分（図１における左側の端部部分）が、開封開始部２４となっている。開封開始部２４は、第１の破断可能線状部２７と第２の破断可能線状部２８に挟まれた一定の幅を有する部分であり、かつ第１シート部材２０は開封開始部２４において第２シート部材４０に固着されていないため、開封開始部２４を把持し易い。これにより、破断可能部２３の破断（医療用品包装体１０の開封）を開始し易くなっている。なお、開封開始部２４には、その外側の端部において上下に略Ｖ字状の小さな２つのノッチ２９，２９が形成されており、より開封開始部２４を把持しやすく、破断可能部２３の破断（医療用品包装体１０の開封）を開始し易くなっている。

　破断可能部２３は、開封開始部２４と連続し、環状シール部６１の一部を横切る剥離可能部２５を備える。本実施例では、図１に示すように、帯状の破断可能部２３において、略矩形環状の環状シール部６１の左側辺部に対応する部分が剥離可能部２５となっている。剥離可能部２５は略矩形環状の環状シール部６１の左側辺部を左から右へ横切っている。第１シート部材２０は剥離可能部２５において第２シート部材４０に固着されているが、開封開始部２４から破断可能部２３の破断が開始されることにより、開封開始部２４と連続する剥離可能部２５の第２シート部材４０からの剥離が容易になる。

　破断可能部２３は、剥離可能部２５と連続し、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）を横切る破断可能部主部（破断可能部中央部）２６を備える。具体的には、図１に示すように、破断可能部主部２６は、剥離可能部２５から（剥離可能部２５の開封開始部２４側とは逆側の部分から）連続して延び、環状シール部６１内の非シール部および収納凹部１１を横切っている。

　本実施例では、医療用品包装体１０は、非シール部６２と幅方向（図１における左右方向）に向かい合う位置かつ環状シール部６１の外側に設けられた対向非シール部６３を備え、破断可能部２３は、破断可能部主部２６と連続し、環状シール部６１の一部を横切る第２の剥離可能部３０と、第２の剥離可能部３０と連続し、対向非シール部６３に始端を有する第２の開封開始部３１とを備えている。このため、第１の開封開始部２４側および第２の開封開始部３１側のいずれからも開封作業を行うことができ、医療用品包装体１０の開封作業時の向き、開封者の利き手を問わず、開封作業を行うことができる。

　具体的には、図１に示すように、帯状の破断可能部２３は、破断可能部主部２６と連続し、略矩形環状の環状シール部６１の右側辺部に対応する部分が、第２の剥離可能部３０となっている。第２の剥離可能部３０は、略矩形環状の環状シール部６１の右側辺部を左から右へ横切っている。第１シート部材２０は第２の剥離可能部３０において第２シート部材４０に固着されているが、破断可能部主部２６から第２の剥離可能部３０の破断が進行することにより、第２の剥離可能部３０の第２シート部材４０からの剥離が容易になる。

　上述したように、医療用品包装体１０においては、環状シール部６１の外縁と当接部２２，４２の外周縁部の間の部分（一定の幅を有する略矩形環状部分）において、第１シート部材２０と第２シート部材４０とが固着（シール）されていない。これにより、図１に示すように、環状シール部６１の右側の外側に対向非シール部６３が設けられている。破断可能部２３は、第２の剥離可能部３０と連続し、対向非シール部６３に始端（終端）を有する第２の開封開始部３１を備えている。本実施例では、図１に示すように、破断可能部２３の他端部部分（図１における右側の端部部分）が、第２の開封開始部３１となっている。第２の開封開始部３１は、第１の破断可能線状部２７と第２の破断可能線状部２８に挟まれた一定の幅を有する部分であり、かつ第１シート部材２０は第２の開封開始部３１において第２シート部材４０に固着されていないため、第２の開封開始部３１から破断可能部２３の破断を開始することもでき、また、開封開始部２４から破断された破断可能部２３の破断を完了し易くなっている。

　本実施例の医療用品包装体１０では、破断可能部２３が、医療用品包装体１０（第１シート部材２０）の幅方向（図１における左右方向）全長に亘って設けられている。具体的には、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８が、第１シート部材２０の幅方向全長に亘って設けられており、帯状の破断可能部２３の左側端部から右側端部に向かって、開封開始部２４、剥離可能部２５、破断可能部主部２６、第２の剥離可能部３０、第２の開封開始部３１が、順に設けられている。また、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８が、第１シート部材２０の幅方向全長に亘って設けられているため、破断可能部２３は、医療用品包装体１０より切り離し可能となっている。これにより、医療用品包装体１０を開封して医療用品７０を取り出す際に、破断可能部２３を切り離した部分（破断可能部２３が形成されていた部分）を把持して、医療用品包装体１０を大きく開封することができる。

　破断可能部２３は、環状シール部６１の気密性を阻害しないものとなっている。本実施例では、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、環状シール部６１または／および環状シール部６１の内側において、破断可能部２３が設けられた第１シート部材２０または第２シート部材４０を貫通しないものとなっている。

　この実施例では、図３および図４に示すように、開封開始部２４、剥離可能部２５、第２の剥離可能部３０、第２の開封開始部３１の形成部位においては、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８を構成する切り込みが第１シート部材２０を貫通している。しかし、破断可能部主部２６（環状シール部６１の内側）においては、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８を構成する切り込みが、第１シート部材２０の表層側にのみ設けられており、図４に示すように、第１シート部材２０を貫通していない。なお、図３および図４においては、第１シート部材２０に対して、表面（医療用品包装体１０において外側となる面であり、図３において示す面）から第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８を構成する切り込みを形成したとして、第１シート部材２０を貫通しない部分は裏面（医療用品包装体１０において内側となる面であり、図４において示す面）に露出しないことを示している。
　言い換えれば、破断可能部主部２６における第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８を構成する切り込みは、第１シート部材２０の外面より内面方向に延び、かつ、第１シート部材２０の壁内にて終端し、内面に到達しないものとなっている。
　これにより、医療用品包装体１０の気密性を確保しつつ、特に、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８を構成する切り込みが第１シート部材２０を貫通している部分（開封開始部２４、剥離可能部２５、第２の剥離可能部３０、第２の開封開始部３１）において、破断可能部２３を破断（および剥離）し易くなる。

　なお、破断可能部主部２６における第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８は、破断を阻害しないものであれば、第１シート部材２０の表面に露出しないもの、具体的には、切り込みを持たない表層を有するものであってもよい。この場合、第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８は、第１シート部材２０の壁内に形成されるものとなる。

　なお、医療用品包装体においては、第１の破断可能線状部および第２の破断可能線状部を構成する切り込みは、環状シール部（剥離可能部および第２の剥離可能部）においても第１シート部材または／および第２シート部材を貫通しないものであってもよく、また、全長に亘って第１シート部材または／および第２シート部材を貫通しないものであってもよい。

　また、図５に示す医療用品包装体１０ａのように、破断可能部２３ａの開封開始部は、上下に設けられた２本のスリット３２，３２により形成され、把持可能なタブ（開封開始部）３３となっていてもよい。また、２本のスリット３２，３２は、一端が破断可能部２３ａが設けられた第１シート部材２０または第２シート部材４０の非シール部６２の外縁に位置し、他端が剥離可能部２５の外縁付近または外縁内側に位置していてもよい。

　具体的には、図５に示すように、医療用品包装体１０ａにおいては、開封開始部３３の上下に破断可能部２３ａの延出方向（図５における左右方向）に延びる略Ｖ字状の２本のスリット３２，３２が形成されており、スリット３２，３２に挟まれた部分が略台形のタブ（開封開始部）３３となっている。これにより、開封開始部（タブ３３）が把持し易く、開封開始部（タブ３３）からの破断可能部２３ａの破断（医療用品包装体１０ａの開封）を開始し易くなる。

　また、医療用品包装体１０ａにおいては、２本のスリット３２，３２は、一端が破断可能部２３ａが設けられた第１シート部材２０の非シール部６２の外縁に位置し、他端が剥離可能部２５の外縁内側に位置している。これにより、開封開始部（タブ３３）と連続する剥離可能部２５の剥離がより容易になる。

　なお、図５における第２の開封開始部３１においても、上下に２本のスリットを設けて、把持可能なタブを形成してもよい。これにより、第２の開封開始部（タブ）が把持し易くなり、第２の開封開始部（タブ）からの破断可能部の破断（医療用品包装体の開封）を開始することもでき、また、開封開始部から破断された破断可能部の破断を完了し易くなる。

　また、図６に示す医療用品包装体１０ｂのように、第１の破断可能線状部２７ｂは、収納凹部１１の上部側を囲む上部包囲部３４を備え、第２の破断可能線状部２８ｂは、収納凹部１１の下部側を囲む下部包囲部３５を備えていてもよい。具体的には、図６に示すように、環状シール部６１の内側（破断可能部２３ｂの破断可能部主部２６ｂ）において、第１の破断可能線状部２７ｂは、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）を上部側に迂回するように形成されている。また、第２の破断可能線状部２８ｂは、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）を下部側に迂回するように形成されている。ここでは、第１の破断可能線状部２７ｂおよび第２の破断可能線状部２８ｂは、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）の形成部位に形成されておらず、破断可能部主部２６ｂは、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）の全体を横切る（含む）ように形成される。これにより、医療用品包装体１０ｂの開封後の医療用品７０の取り出しが容易となる。

　また、図７に示すように、医療用品包装体１０ｃは、破断可能部２３の第１の破断可能線状部２７の上方に位置し、収納凹部１１の上部側を囲む上部拡開用破断可能線状部３６と、破断可能部２３の第２の破断可能線状部２８の下方に位置し、収納凹部１１の下部側を囲む下部拡開用破断可能線状部３７とを備えていてもよい。具体的には、図７に示すように、環状シール部６１の内側において、第１の破断可能線状部２７の上方に、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）の上部側を囲むように、下側が開口する略コ字状の上部拡開用破断可能線状部３６が形成されている。また、第２の破断可能線状部２８の下方に、収納凹部１１（第１の収納凹部２１）の下部側を囲むように、上側が開口する略コ字状の下部拡開用破断可能線状部３７が形成されている。上部拡開用破断可能線状部３６の下端部は、第１の破断可能線状部２７に隣接しており、下部拡開用破断可能線状部３７の上端部は第２の破断可能線状部２８に隣接している。これにより、破断可能部２３を切り離した後、当該切り離し部分（第１の破断可能線状部２７および第２の破断可能線状部２８の形成部分）から、環状シール部６１の内側部分を、上部拡開用破断可能線状部３６および下部拡開用破断可能線状部３７に沿って破断させる（上部拡開用破断可能線状部３６および下部拡開用破断可能線状部３７の内側部分を切り離す）ことで、収納されている医療用品７０を容易に取り出すことができる。

　なお、上部拡開用破断可能線状部３６および下部拡開用破断可能線状部３７は断続的に形成された切り込み等により構成することができるが、環状シール部６１の内側に形成されるものであるため、それらの切り込みは破断可能部２３が設けられた第１シート部材２０または第２シート部材４０（ここでは、第１シート部材２０）を貫通しないものとなっていることが好ましい。

　また、本発明の医療用品包装体としては、図８に示すように、環状シール部６１の内側部分に収納凹部上部拡開時把持部形成部３８および収納凹部下部拡開時把持部形成部３９を設けてもよい。具体的には、図８に示すように、第１の破断可能線状部２７ｄの一部を変形（ここでは、若干下側に迂回）させることで、下方に若干突出する収納凹部上部拡開時把持部形成部３８を形成することができる。また、第２の破断可能線状部２８ｄの一部を変形（ここでは、若干上側に迂回）させることで、上方に若干突出する収納凹部下部拡開時把持部形成部３９を形成することができる。これにより、破断可能部２３ｄの切り離し後に、収納凹部上部拡開時把持部形成部３８および収納凹部下部拡開時把持部形成部３９の形成部位において収納凹部上部拡開時把持部および収納凹部下部拡開時把持部を形成することができ、それら把持部を把持することで、医療用品包装体１０ｄの開封がし易くなる。

　なお、上述の実施例では、第１シート部材と第２シート部材とが別個の部材になっていたが、第１シート部材と第２シート部材とが一体となっていてもよい。その場合、例えば、図９に示す医療用品包装体１０ｅのように、一体のシート部材５０を折り返すことで、第１シート部分５１の当接部５２と第２シート部分５３の当接部５４とを向かい合わせ、環状シール部６１を形成することができる。また、図９に示すように、一体のシート部材５０の折り返し部分において、医療用品包装体１０ｅが自立できるような台座部５５を設けるようにしてもよい。

　また、非シール部は、医療用品包装体の全周に亘って設ける必要はなく、例えば、図１０に示す医療用品包装体１０ｆのように、開封開始部２４を設ける部分のみ（図１０における左側部分のみ）に、非シール部６２を設けるようにしてもよい。言い換えれば、医療用品包装体１０ｆは、非シール部６２と向かい合う位置かつ環状シール部６１の外側に設けられた対向非シール部を備えておらず、医療用品包装体１０ｆの破断可能部２３ｆは、第２の開封開始部を備えていない。

　なお、本発明の医療用品包装体としては、医療用品の全体の外形に対応した形状の収納凹部を、第１シート部材または第２シート部材（第１シート部材および第２シート部材のどちらか一方のみ）に設けてもよい。その場合、第１シート部材および第２シート部材のどちらか他方は、収納凹部が設けられていない略平板状の部材、または当該収納凹部を閉塞可能な比較的薄いフィルム状の部材としてもよい。

　また、本発明の医療用品包装体としては、図１１に示す医療用品包装体１０ｇのように、複数の収納凹部１１ｇを設けて、各収納凹部１１ｇに対応した破断可能部２３ｇを設けてもよい。医療用品包装体１０ｇでは、医療用品として複数（ここでは、５つ）のアンプル７５が収納されており、アンプル７５の外形に対応した形状の複数（ここでは、５つ）の収納凹部１１ｇが設けられている。医療用品包装体１０ｇは、各収納凹部１１ｇを取り囲み、かつ収納凹部１１ｇを気密に密封する環状シール部６１ｇを備える。なお、環状シール部６１ｇは、複数の環状シール部が一体となった形状となっている。そして、各収納凹部１１ｇに対して、それぞれ、帯状の破断可能部２３ｇが設けられている。これにより、各収納凹部１１ｇにおける気密性が確保されるとともに、医療用品（アンプル７５）を１つずつ容易に取り出すことができる。

　なお、上述の実施例では、破断可能部が第１シート部材のみに設けられていたが、第２シート部材に破断可能部を設けてもよい。

　なお、上述の実施例においては、破断可能部の破断可能線状部（第１の破断可能線状部および第２の破断可能線状部）は、断続的に形成された切り込みより形成されていたが、これに限られるものではない。破断可能部の破断可能線状部は、例えば、ミシン目、折り目、断続的に形成されたドット部、連続的または断続的に形成された薄肉部（ハーフカット部）等により形成されていてもよい。

　また、図１２に示す医療用品包装体１０ｈのように、破断可能部が線状の破断可能部２３ｈとなっていてもよい。破断可能部２３ｈはミシン目により形成された１つの破断可能線状部５６を備える。破断可能部２３ｈは、図１２において左側から順に、開封開始部２４ｈ、剥離可能部２５ｈ、破断可能部主部２６ｈ、第２の剥離可能部３０ｈ、第２の開封開始部３１ｈを備える。

　次いで、本発明の医療用品包装体の別の実施形態を図面に示した実施例を用いて説明する。なお、以下の説明においては、上述した医療用品包装体１０と略同様の構成については、対応する名称および符号を用い、詳細な説明を省略する。

　図１３に示すように、医療用品包装体１００は、第１シート部材２００と第１シート部材２００と向かい合う第２シート部材４０とを備え、医療用品７０を第１シート部材２００と第２シート部材４０との間において収納するものである。第１シート部材２００または／および第２シート部材４０（ここでは、第１シート部材２００および第２シート部材４０）は、中央部分に医療用品７０の外形に対応した形状の収納凹部１１（第１の収納凹部２１および第２の収納凹部４２）を備える。第１シート部材２００および第２シート部材４０は、収納凹部１１の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部２２，４２と、向かい合う当接部２２，４２に形成され、収納凹部１１を取り囲み、かつ収納凹部１１を気密に密封する環状シール部６１とを備える。第１シート部材２００および第２シート部材４０の少なくとも一方（ここでは、第１シート部材２００）は、環状シール部６１の内側かつ収納凹部１１を囲む破断可能線状部５７を備える。医療用品包装体１００は、破断可能線状部５７の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブ５８を備え、かつ、破断可能線状部５７は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、破断可能線状部５７が設けられた第１シート部材２００または第２シート部材４０（ここでは、第１シート部材２００）を貫通しないものとなっている。

　具体的には、図１３に示すように、医療用品包装体１００の第１シート部材２００には、環状シール部６１の内側部分において収納凹部１１を囲むように、破断可能線状部５７が形成されている。言い換えれば、第１シート部材２００の当接部２２における収納凹部１１（第１の収納凹部２１）の外側かつ環状シール部６１の内側の部分に、破断可能線状部５７が形成されている。ここでは、破断可能線状部５７は、環状（略矩形環状）の破断可能線状部である。また、破断可能線状部５７は、断続的に形成された切り込みより形成されており、第１シート部材２００を貫通しないものとなっている。これにより、破断可能線状部５７は、環状シール部６１の気密性を阻害しないものとなっている。

　医療用品包装体１００においては、破断可能線状部５７の内縁部（ここでは、図１３における左上の内縁部）に開封用タブ５８の一端が固着されている。本実施例では、破断可能線状部５７は、エッジを有する角部５９（Ｒ形状が形成されていない角部）を備え、開封用タブ５８の一端は、角部５９の内側かつ近接する位置に固着されている。より具体的には、本実施例では、図１３に示すように、破断可能線状部５７の左上の角部５９がエッジを有する角部（ここでは、Ｒ形状が形成されていない略直角の角部）となっており、開封用タブ５８の一端は、角部５９の内側かつ近接する位置に固着されている。これにより、開封用タブ５８の他端（自由端）を把持して引っ張った際に、固着された開封用タブ５８の一端を介して、破断可能線状部５７の角部５９に応力が集中し、開封用タブ５８を用いた破断可能線状部５７の破断（医療用品包装体１００の開封）がし易くなる。

　また、本実施例では、破断可能線状部５７は、環状の破断可能線状部であり、環状の破断可能線状部５７により囲まれた部分は、医療用品包装体１００より切り離し可能となっている。これにより、医療用品包装体１００からの医療用品７０の取り出しがより容易となる。

　本発明の医療用品包装体は、第１シート部材と第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、医療用品を第１シート部材と第２シート部材との間において収納するものであり、第１シート部材または／および第２シート部材は、中央部分に医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、第１シート部材および第２シート部材は、収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、向かい合う当接部に形成され、収納凹部を取り囲み、かつ収納凹部を気密に密封する環状シール部と、環状シール部の外側に設けられた非シール部とを備え、第１シート部材および第２シート部材の少なくとも一方は、線状または帯状の破断可能部を備え、破断可能部は、非シール部に始端を有する開封開始部と、開封開始部と連続し、環状シール部の一部を横切る剥離可能部と、剥離可能部と連続し、収納凹部を横切る破断可能部主部とを備え、かつ、破断可能部は、環状シール部の気密性を阻害しないものとなっている。これにより、医療用品包装体は、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易いものとなる。

　また、本発明の医療用品包装体は、第１シート部材と第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、医療用品を第１シート部材と第２シート部材との間において収納するものであり、第１シート部材または／および第２シート部材は、中央部分に医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、第１シート部材および第２シート部材は、収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、向かい合う当接部に形成され、収納凹部を取り囲み、かつ収納凹部を気密に密封する環状シール部とを備え、第１シート部材および第２シート部材の少なくとも一方は、環状シール部の内側かつ収納凹部を囲む破断可能線状部を備え、医療用品包装体は、破断可能線状部の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブを備え、かつ、破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、破断可能線状部が設けられた第１シート部材または第２シート部材を貫通しないものとなっている。これにより、医療用品包装体は、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易いものとなる。

　本発明の医療用品包装体は、以下のものである。
（１）　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部と、前記環状シール部の外側に設けられた非シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、線状または帯状の破断可能部を備え、前記破断可能部は、前記非シール部に始端を有する開封開始部と、前記開封開始部と連続し、前記環状シール部の一部を横切る剥離可能部と、前記剥離可能部と連続し、前記収納凹部を横切る破断可能部主部とを備え、かつ、前記破断可能部は、前記環状シール部の気密性を阻害しないものとなっている医療用品包装体。

　この医療用品包装体は、第１シート部材と第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、医療用品を第１シート部材と第２シート部材との間において収納するものであり、第１シート部材または／および第２シート部材は、中央部分に医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、第１シート部材および第２シート部材は、収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、向かい合う当接部に形成され、収納凹部を取り囲み、かつ収納凹部を気密に密封する環状シール部と、環状シール部の外側に設けられた非シール部とを備え、第１シート部材および第２シート部材の少なくとも一方は、線状または帯状の破断可能部を備え、破断可能部は、非シール部に始端を有する開封開始部と、開封開始部と連続し、環状シール部の一部を横切る剥離可能部と、剥離可能部と連続し、収納凹部を横切る破断可能部主部とを備え、かつ、破断可能部は、環状シール部の気密性を阻害しないものとなっている。これにより、医療用品包装体は、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易いものとなる。

　また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
（２）　前記第１シート部材は第１シート側凹部を備え、前記第２シート部材は第２シート側凹部を備え、前記第１シート側凹部と前記第２シート側凹部により、前記収納凹部が形成されている上記（１）に記載の医療用品包装体。
（３）　前記医療用品包装体は、前記非シール部と向かい合う位置かつ前記環状シール部の外側に設けられた対向非シール部を備え、前記破断可能部は、前記破断可能部主部と連続し、前記環状シール部の一部を横切る第２の剥離可能部と、前記第２の剥離可能部と連続し、前記対向非シール部に始端を有する第２の開封開始部とを備えている上記（１）または（２）に記載の医療用品包装体。
（４）　前記破断可能部は、前記医療用品包装体より切り離し可能となっている上記（１）ないし（３）のいずれかに記載の医療用品包装体。
（５）　前記破断可能部は、前記破断可能部のほぼ全長に延びる第１の破断可能線状部と、前記第１の破断可能線状部と向かい合い、かつ、前記破断可能部のほぼ全長に延びる第２の破断可能線状部とを備えている上記（１）ないし（４）のいずれかに記載の医療用品包装体。
（６）　前記第１の破断可能線状部および前記第２の破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、前記環状シール部または／および前記環状シール部の内側において、前記破断可能部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材を貫通しないものとなっている上記（５）に記載の医療用品包装体。
（７）　前記第１の破断可能線状部は、前記収納凹部の上部側を囲む上部包囲部を備え、前記第２の破断可能線状部は、前記収納凹部の下部側を囲む下部包囲部を備えている上記（５）または（６）に記載の医療用品包装体。
（８）　前記医療用品包装体は、前記破断可能部の前記第１の破断可能線状部の上方に位置し、前記収納凹部の上部側を囲む上部拡開用破断可能線状部と、前記破断可能部の前記第２の破断可能線状部の下方に位置し、前記収納凹部の下部側を囲む下部拡開用破断可能線状部とを備えている上記（５）または（６）に記載の医療用品包装体。
（９）　前記破断可能部の前記開封開始部は、上下に設けられた２本のスリットにより形成され、把持可能なタブとなっている上記（１）ないし（８）のいずれかに記載の医療用品包装体。
（１０）　前記２本のスリットは、一端が前記破断可能部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材の前記非シール部の外縁に位置し、他端が前記剥離可能部の外縁付近または外縁内側に位置している上記（９）に記載の医療用品包装体。

　本発明の医療用品包装体は、以下のものである。
（１１）　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、前記環状シール部の内側かつ前記収納凹部を囲む破断可能線状部を備え、
　前記医療用品包装体は、前記破断可能線状部の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブを備え、かつ、前記破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、前記破断可能線状部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材を貫通しないものとなっている医療用品包装体。

　また、この医療用品包装体は、第１シート部材と第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、医療用品を第１シート部材と第２シート部材との間において収納するものであり、第１シート部材または／および第２シート部材は、中央部分に医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、第１シート部材および第２シート部材は、収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、向かい合う当接部に形成され、収納凹部を取り囲み、かつ収納凹部を気密に密封する環状シール部とを備え、第１シート部材および第２シート部材の少なくとも一方は、環状シール部の内側かつ収納凹部を囲む破断可能線状部を備え、医療用品包装体は、破断可能線状部の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブを備え、かつ、破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、破断可能線状部が設けられた第１シート部材または第２シート部材を貫通しないものとなっている。これにより、医療用品包装体は、気密性を確保しつつ、収納されている医療用品を取り出し易いものとなる。

　また、上記の実施態様は、以下のものであってもよい。
（１２）　前記破断可能線状部は、エッジを有する角部を備え、前記開封用タブの前記一端は、前記角部の内側かつ近接する位置に固着されている上記（１１）に記載の医療用品包装体。
（１３）　前記破断可能線状部は、環状の破断可能線状部である上記（１１）または（１２）に記載の医療用品包装体。
（１４）　前記破断可能線状部は、環状の破断可能線状部であり、前記環状の破断可能線状部により囲まれた部分は、前記医療用品包装体より切り離し可能となっている上記（１１）ないし（１３）のいずれかに記載の医療用品包装体。

Claims

　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部と、前記環状シール部の外側に設けられた非シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、線状または帯状の破断可能部を備え、前記破断可能部は、前記非シール部に始端を有する開封開始部と、前記開封開始部と連続し、前記環状シール部の一部を横切る剥離可能部と、前記剥離可能部と連続し、前記収納凹部を横切る破断可能部主部とを備え、かつ、前記破断可能部は、前記環状シール部の気密性を阻害しないものとなっていることを特徴とする医療用品包装体。
　前記第１シート部材は第１シート側凹部を備え、前記第２シート部材は第２シート側凹部を備え、前記第１シート側凹部と前記第２シート側凹部により、前記収納凹部が形成されている請求項１に記載の医療用品包装体。
　前記医療用品包装体は、前記非シール部と向かい合う位置かつ前記環状シール部の外側に設けられた対向非シール部を備え、前記破断可能部は、前記破断可能部主部と連続し、前記環状シール部の一部を横切る第２の剥離可能部と、前記第２の剥離可能部と連続し、前記対向非シール部に始端を有する第２の開封開始部とを備えている請求項１または２に記載の医療用品包装体。
　前記破断可能部は、前記医療用品包装体より切り離し可能となっている請求項１ないし３のいずれかに記載の医療用品包装体。
　前記破断可能部は、前記破断可能部のほぼ全長に延びる第１の破断可能線状部と、前記第１の破断可能線状部と向かい合い、かつ、前記破断可能部のほぼ全長に延びる第２の破断可能線状部とを備えている請求項１ないし４のいずれかに記載の医療用品包装体。
　前記第１の破断可能線状部および前記第２の破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、前記環状シール部または／および前記環状シール部の内側において、前記破断可能部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材を貫通しないものとなっている請求項５に記載の医療用品包装体。
　前記第１の破断可能線状部は、前記収納凹部の上部側を囲む上部包囲部を備え、前記第２の破断可能線状部は、前記収納凹部の下部側を囲む下部包囲部を備えている請求項５または６に記載の医療用品包装体。
　前記医療用品包装体は、前記破断可能部の前記第１の破断可能線状部の上方に位置し、前記収納凹部の上部側を囲む上部拡開用破断可能線状部と、前記破断可能部の前記第２の破断可能線状部の下方に位置し、前記収納凹部の下部側を囲む下部拡開用破断可能線状部とを備えている請求項５または６に記載の医療用品包装体。
　前記破断可能部の前記開封開始部は、上下に設けられた２本のスリットにより形成され、把持可能なタブとなっている請求項１ないし８のいずれかに記載の医療用品包装体。
　前記２本のスリットは、一端が前記破断可能部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材の前記非シール部の外縁に位置し、他端が前記剥離可能部の外縁付近または外縁内側に位置している請求項９に記載の医療用品包装体。
　医療用品を収納した医療用品包装体であって、
　前記医療用品包装体は、第１シート部材と前記第１シート部材と向かい合う第２シート部材とを備え、前記医療用品を前記第１シート部材と前記第２シート部材との間において収納するものであり、
　前記第１シート部材または／および前記第２シート部材は、中央部分に前記医療用品の外形に対応した形状の収納凹部を備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材は、前記収納凹部の外周を取り囲み、かつ向かい合う当接部と、前記向かい合う当接部に形成され、前記収納凹部を取り囲み、かつ前記収納凹部を気密に密封する環状シール部とを備え、
　前記第１シート部材および前記第２シート部材の少なくとも一方は、前記環状シール部の内側かつ前記収納凹部を囲む破断可能線状部を備え、
　前記医療用品包装体は、前記破断可能線状部の内縁部に一端が固着され、他端が自由端となった開封用タブを備え、かつ、前記破断可能線状部は、断続的に形成された切り込みより形成されており、かつ、前記破断可能線状部が設けられた前記第１シート部材または前記第２シート部材を貫通しないものとなっていることを特徴とする医療用品包装体。
　前記破断可能線状部は、エッジを有する角部を備え、前記開封用タブの前記一端は、前記角部の内側かつ近接する位置に固着されている請求項１１に記載の医療用品包装体。
　前記破断可能線状部は、環状の破断可能線状部である請求項１１または１２に記載の医療用品包装体。
　前記破断可能線状部は、環状の破断可能線状部であり、前記環状の破断可能線状部により囲まれた部分は、前記医療用品包装体より切り離し可能となっている請求項１１ないし１３のいずれかに記載の医療用品包装体。