WO2023188547A1 - 航空機の乗降部を検出するための検出システム - Google Patents

航空機の乗降部を検出するための検出システム Download PDF

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Abstract

検出システムは、旅客搭乗橋と、旅客搭乗橋に設けられた第1カメラおよび第2カメラと、高さ変更機構と、制御器と、第1カメラで撮影された第1撮影画像および第2カメラで撮影された第2撮影画像から航空機の乗降部を検出する画像処理装置と、を備え、画像処理装置は、第1撮影画像から第1探索領域画像を生成するとともに、第2撮影画像から第2探索領域画像を生成し、第1探索領域画像は、第2探索領域画像より上下方向に広い領域を有し、制御器は、画像処理装置が、第1探索領域画像から乗降部を検出し、かつ、第2探索領域画像から乗降部を検出しなかった場合に、第1カメラおよび第2カメラの高さ位置を変更するように、高さ変更機構を制御する。

Description

航空機の乗降部を検出するための検出システム
 本開示は、航空機の乗降部を検出するための検出システムに関する。
 空港のターミナルビルと航空機との間の乗客の歩行通路になる設備として、旅客搭乗橋が知られている。旅客搭乗橋は、ターミナルビルに接続されて水平回転自在に支持されたロタンダと、基端がロタンダに接続されて伸縮自在に構成されたトンネル部と、トンネル部の先端に回転自在に設けられ航空機の乗降部に装着されるキャブと、トンネル部の先端寄りに支持脚として設けられたドライブコラムとを備えている。ドライブコラムには、トンネル部を支持して上下移動させる昇降装置と、昇降装置の下部に設けられ一対の走行車輪を有する走行装置とを備えている。このような旅客搭乗橋の移動を自動化することが提案されている(例えば下記特許文献1および2参照)。
 例えば、特許文献1には、キャブに航空機の乗降部を撮影するカメラを取り付け、所定の待機位置にキャブがあるときに、カメラで撮影される乗降部の画像に基づいて当該乗降部の水平位置情報を算出し、この水平位置情報に基づいて、キャブを乗降部に装着するために移動させる移動先の目標位置を算出し、待機位置にあるキャブを目標位置に向かって移動させることが記載されている。
 また、特許文献2には、航空機の乗降口と接続可能なヘッド部(キャブ)に第1および第2の2つのカメラを備えた構成が記載されている。そして、操作盤において駆動開始の入力が行われると、走行駆動部によって車輪走行が開始され、ヘッド部が航空機の数メートル手前まで到達したとき、第1および第2カメラによる航空機の第1の特徴部および第2の特徴部の撮像が開始される。そして、第1および第2カメラの撮像画像を用いて航空機の乗降口の目標点の位置を算出し、航空機の乗降口に対するヘッド部の相対位置および相対角度を算出し、これらに基づいて制御補正量を算出し、それに基づいて各種駆動部が駆動されて、ヘッド部を航空機の目標点に向けて移動させることが記載されている。
特許第6720414号公報 特開2020-175727号公報
 このような旅客搭乗橋の移動を自動化するためには、旅客搭乗橋の先端部に設けられたカメラで撮影された撮影画像から航空機の乗降部の位置を正確に検出する必要がある。特に、航空機の乗降部の位置は、駐機する航空機の種類およびサイズ等に応じて大きく異なり得る。また、空港のゲート配置も様々であり、駐機する航空機とゲート配置との組み合わせごとに乗降部の位置検出態様を予め設定することは煩雑である。このように、様々なゲート配置に対応して複数種類の航空機の乗降部の位置を正確に検出することについて、上記特許文献1および2には改善の余地がある。
 本開示は上記のような課題を解決するためになされたもので、旅客搭乗橋の先端部に設けられたカメラで撮影された撮影画像を用いて、航空機の乗降部の位置を様々なゲート配置に対応して正確に検出することができる検出システムを提供することを目的としている。
 本開示のある態様に係る検出システムは、航空機の乗降部を検出するための検出システムであって、ターミナルビルに接続される旅客搭乗橋と、前記旅客搭乗橋に設けられた第1カメラおよび第2カメラと、前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更可能な高さ変更機構と、前記高さ変更機構の動作を制御する制御器と、前記第1カメラで撮影された第1撮影画像および前記第2カメラで撮影された第2撮影画像から前記航空機の乗降部を検出する画像処理装置と、を備え、前記第1カメラの光学中心と前記第1カメラで撮影する物体側の所定位置とを結ぶ第1仮想線の水平面に対する第1角度が、前記第2カメラの光学中心と前記所定位置とを結ぶ第2仮想線の前記水平面に対する第2角度とは異なる角度となるように、前記第1カメラおよび前記第2カメラが配設され、前記画像処理装置は、前記第1撮影画像から第1探索領域画像を生成するとともに、前記第2撮影画像から第2探索領域画像を生成し、前記第1探索領域画像は、前記第2探索領域画像より上下方向に広い領域を有し、前記制御器は、前記画像処理装置が、前記第1探索領域画像から前記乗降部を検出し、かつ、前記第2探索領域画像から前記乗降部を検出しなかった場合に、前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更するように、前記高さ変更機構を制御する。
 本開示によれば、旅客搭乗橋の先端部に設けられたカメラで撮影された撮影画像を用いて、航空機の乗降部の位置を様々なゲート配置に対応して正確に検出することができる。
図1は、本実施の形態に係る検出システムが適用される旅客搭乗橋の一例を示す概略平面図である。 図2は、本実施の形態における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。 図3は、図1に示す旅客搭乗橋に適用される検出システムの概略構成を示すブロック図である。 図4は、本実施の形態における探索処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、本実施の形態における探索処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、本実施の形態における撮影画像の例を示す図である。 図7は、図4に示す撮影画像において第1領域および第2領域を設定するための概念図である。 図8は、本実施の形態において第1撮影画像における第1領域を射影変換した後の画像を射影変換前の画像と比較して示す図である。 図9は、本実施の形態において第2撮影画像における第2領域を射影変換した後の画像を射影変換前の画像と比較して示す図である。 図10は、本実施の形態における第1探索領域画像および第2探索領域画像における撮影領域の重なり具合を例示する図である。 図11は、変形例1における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。 図12は、変形例2における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。
 以下、本開示の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、本開示は、以下の実施形態に限定されない。
 図1は、本実施の形態に係る検出システムが適用される旅客搭乗橋の一例を示す概略平面図である。
 旅客搭乗橋11は、空港のターミナルビル2の乗降口に接続されたロタンダ(基部円形室)4と、基端がロタンダ4に俯仰自在に接続されて長手方向に伸縮自在に構成されたトンネル部5と、トンネル部5の先端部に接続されたキャブ(先端部円形室)6とを備えている。ロタンダ4は、鉛直方向に延びる第1回転軸R4回りに水平回転自在に構成されている。キャブ6は、キャブ6の底面に直交する方向に延びる第2回転軸R6回りに水平回転自在に構成されている。
 トンネル部5は、乗客の歩行通路を形成し、筒状体からなる複数のトンネル5a,5bが入れ子式に嵌合されて長手方向に伸縮自在に構成されている。なお、ここでは、2つのトンネル5a,5bによって構成されたトンネル部5が例示されているが、トンネル部5は2つ以上の複数のトンネルによって構成されていればよい。また、トンネル部5の基端部は、ロタンダ4に、水平回転軸回りに揺動自在(上下に揺動自在)に接続されることにより、ロタンダ4に俯仰自在に接続されている。
 また、トンネル部5の先端部(先端側のトンネル5a)には、支持脚としてドライブコラム7が設けられている。なお、ドライブコラム7は、キャブ6に取り付けられていてもよい。ドライブコラム7には、キャブ6およびトンネル部5を昇降させる昇降装置8が設けられている。これにより、キャブ6およびトンネル部5は、ロタンダ4を基点として上下方向に揺動することができる。これにより、キャブ6の回転軸である第2回転軸R6の向きは、キャブ6の底面における水平面に対する傾きに応じて変化する。言い換えると、第2回転軸R6は、水平面に交差する方向に延び、その方向がキャブ6およびトンネル部5の上下方向の揺動に応じて変化する。
 また、ドライブコラム7は、トンネル部5をロタンダ4の回り(第1回転軸R4回り)に回転させるとともにトンネル部5を伸縮させるための走行装置9を含んでいる。走行装置9は、昇降装置8の下方に設けられる。走行装置9は、例えば個々に独立して正逆回転駆動可能である2つの走行車輪を有している。2つの走行車輪を同方向に回転(正回転または逆回転)させることにより前進走行または後進走行が可能であり、2つの走行車輪を互いに逆方向に回転させることにより、その場において走行方向(走行車輪の向き)を変更することもできる。なお、本実施の形態では、ロタンダ4自体が第1回転軸R4回りに回転することによりトンネル部5が第1回転軸R4回りに回転する構成を例示しているが、これに代えて、ロタンダ4は、ターミナルビル2に固定され、トンネル部5がロタンダ4に対して第1回転軸R4回りに回転自在に接続されてもよい。
 キャブ6は、先端部に、航空機3の乗降部D1,D2に接続される接続部6aを有している。接続部6aには、クロージャ、バンパー、距離センサ等が設けられる。キャブ6の第2回転軸R6回りの回転により、接続部6aの位置(乗降部D1,D2への接続方向)を変更することができる。なお、キャブ6を回転させる代わりに、接続部6aがキャブ6に対して第2回転軸R6回りに回転してもよい。
 また、キャブ6には、航空機3の側面を撮影するためのカメラ21a,21bが設置されている。カメラ21a,21bは、キャブ6の先端部に設けられる。図1の例では、第1カメラ21aは、キャブ6における接続部6aの内側上部に設置される。第2カメラ21bは、キャブ6における接続部6aの内側下部に設置される。すなわち、第1カメラ21aは、第2カメラ21bより上方に配置されている。また、第1カメラ21aは、キャブ6における前後方向位置(図2に示す接続部6aからの第1距離K1)が、第2カメラ21bのキャブ6における前後方向位置(図2に示す接続部6aからの第2距離K2)と同じ位置に配置されている。
 なお、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの位置は、キャブ6の先端部において航空機3の側面を撮影可能な位置であればキャブ6の内側以外の位置でもよい。例えば、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bは、キャブ6の外側上部および外側下部に設置されてもよい。
 本実施の形態において、第1カメラ21aと第2カメラ21bとの位置関係は、以下のように定められる。図2は、本実施の形態における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。図2に示すように、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bは、第1カメラ21aの光学中心と第1カメラ21aで撮影する物体側の所定位置VOとを結ぶ第1仮想線V1の水平面Hに対する第1角度δ1が、第2カメラ21bの光学中心と上記所定位置VOとを結ぶ第2仮想線V2の水平面Hに対する第2角度δ2とは異なる角度となるように、配設される。
 物体側の所定位置VOは、例えば、第1カメラ21aを原点とする3次元座標系における所定の3次元位置に設定され得る。あるいは、物体側の所定位置VOは、例えば、エプロンEPにおける所定位置を原点とする3次元座標系における所定の3次元位置に設定されてもよい。所定位置VOの3次元位置は、接続部6aの正面に航空機3の乗降部D1が位置した場合の当該乗降部D1の検出位置(後述するドアの基準点)を想定して設定されてもよい。本実施の形態において、所定位置VOがキャブ6より下方の位置に設定されることにより、第1角度δ1が第2角度δ2より大きい角度を有している。
 本実施の形態において、旅客搭乗橋11の先端部に設けられた第1カメラ21aで撮影された第1撮影画像G1および第2カメラ21bで撮影された第2撮影画像G2に基づいて旅客搭乗橋11が接続するべき航空機3の乗降部D1の探索が行われる。
 図3は、図1に示す旅客搭乗橋に適用される検出システムの概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態における検出システム20は、上記カメラ21a,21bと、カメラ21a,21bで撮影された撮影画像G1,G2から航空機3の乗降部D1を検出する画像処理装置23と、を備えている。さらに、検出システム20は、撮影画像等のデータおよび画像処理プログラム等が記憶される記憶器24と、検出結果等を出力する出力器25と、を備えている。これらの構成21a,21b,23,24,25は、バス26を介して互いにデータの受け渡しを行い得る。
 また、バス26には、旅客搭乗橋11を制御する制御器30も接続されている。制御器30は、例えば、キャブ6または最も先端側のトンネル5a等に設けられている。制御器30は、旅客搭乗橋11のキャブ6の回転、ドライブコラム7の昇降および走行を制御する。さらに、制御器30は、カメラ21a,21bの高さ変更機構36および撮影方向変更機構34の回転を制御する。
 カメラ21a,21bは、高さ位置を変更可能となっている。このために、検出システム20は、カメラ21a,21bの高さ位置を変更可能な高さ変更機構36を備えている。本実施の形態において、高さ変更機構36は、キャブ6を昇降させるドライブコラム7の昇降装置8である。すなわち、カメラ21a,21bは、それらが取り付けられているキャブ6ごと高さが変更される。なお、これに代えて、高さ変更機構36は、キャブ6に対してカメラ21a,21bの高さを変更するように構成されてもよい。例えば、カメラ21a,21bがキャブ6の外側に高さ方向に延びる高さ調整レールを介して取り付けられ、高さ変更機構36がカメラ21a,21bの高さ調整レール上の位置を調整可能としてもよい。
 カメラ21a,21bは、撮影方向(撮影中心軸L1の向き)を水平面内で変更可能となっている。このために、検出システム20は、水平面に交差する方向に延びる所定の回転軸回りに回動することによりカメラ21a,21bの撮影方向を変更する撮影方向変更機構34を備えている。
 撮影方向変更機構34は、キャブ6に対してカメラ21a,21bを相対回転させるカメラ回転機構として構成されてもよい。この場合、撮影方向変更機構34は、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの撮影方向を互いに独立して変更可能である。あるいは、撮影方向変更機構34は、キャブ6であってもよい。例えば、カメラ21a,21bは、キャブ6に固定され、キャブ6が水平面に交差する方向に延びる第2回転軸R6回りに回転することでカメラ21a,21bの撮影方向(撮影中心軸L1の向き)が変更されてもよい。
 制御器30および画像処理装置23は、記憶器24に記憶されるデータに基づいて各種演算および処理を行うコンピュータによって構成される。例えば、制御器30および画像処理装置23は、CPU、メインメモリ(RAM)、通信インターフェイス等を備えている。なお、制御器30と画像処理装置23とは、同じコンピュータにより構成されてもよいし、互いに異なるコンピュータにより構成されてもよい。
 出力器25は、制御器30および画像処理装置23における演算または処理の結果等を出力する。出力器25は、例えば、演算結果等を表示するモニタまたは通信ネットワークを介してサーバまたは通信端末にデータ送信を行う通信器等により構成される。なお、検出システム20のうちの画像処理装置23および記憶器24は、カメラ21a,21bと通信ネットワークを介して接続されたサーバとして構成されてもよい。すなわち、サーバがカメラ21a,21bで撮影された撮影画像を取得し、サーバ上で後述する探索処理を行い、旅客搭乗橋11の操作室等に設けられたモニタまたは通信端末の表示部に結果を表示してもよい。
 制御器30および画像処理装置23は、例えばXYZ直交座標系等の所定の3次元座標系を用いて、リアルタイムで旅客搭乗橋11の各部の位置座標を把握している。例えば、旅客搭乗橋11の各部の位置座標は、絶対座標として、ロタンダ4の第1回転軸R4とエプロンEPの平面との交点を原点(0,0,0)とし、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸をとった3次元座標系の位置座標として表される。この位置座標のX座標値、Y座標値、Z座標値は、それぞれ、ロタンダ4の第1回転軸R4の位置である原点(0,0,0)からの距離(例えば単位〔mm〕)を示す。制御器30および画像処理装置23は、航空機3および旅客搭乗橋11の各部の位置を、このような3次元直交座標系を用いた位置座標として表現する。
 画像処理装置23は、後述する探索処理を行うために、探索領域画像生成部31、探索実行部32および探索範囲判定部33を機能ブロックとして有している。これらの機能ブロックは、集積回路を含む回路を一部または全部に含んでいる。したがって、これらの構成31,32,33は、回路とみなすことができる。これらの機能ブロックは、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、これらの機能ブロックはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアまたはプロセッサの構成に使用される。画像処理装置23は、記憶器24に記憶された探索処理を行うためのプログラムを読み出して後述する探索処理を実行する。
 以下に、本実施の形態における乗降部D1の探索処理について説明する。図4および図5は、本実施の形態における探索処理の流れを示すフローチャートである。探索処理は、航空機3が所定の到着位置に到着した場合に行われる。このため、旅客搭乗橋11は、図1に示すような、航空機3を避けた初期位置(待機位置)に位置している。
 記憶器24には、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bに対して予め設定されている探索範囲のデータが記憶されている。探索範囲は、機軸AL方向に沿った領域として設定されている。さらに、記憶器24には、カメラ21a,21bの初期角度(撮影方向のデータ)が記憶されている。カメラ21a,21bの初期角度は、旅客搭乗橋11の初期位置において、予め定められた探索範囲のうちの少なくとも機軸AL方向の一端部がカメラ21a,21bの画角内に含まれる角度に設定される。
 ここで、本実施の形態における探索処理は、航空機3の機軸AL方向前方側から後方側に順次移動するように行われる。このため、カメラ21a,21bの初期角度は、旅客搭乗橋11の初期位置において、カメラ21a,21bに設定される探索範囲の機軸AL方向の前端部がカメラ21a,21bの画角内に含まれる角度に設定される。
 まず、探索処理において、制御器30は、カメラ21a,21bの角度が初期角度となるように撮影方向変更機構34を制御する(ステップS1)。さらに、制御器30は、カメラ21a,21bの高さが初期高さとなるように高さ変更機構36を制御する。カメラ21a,21bは、それぞれ、初期角度において撮影を行う(ステップS2)。画像処理装置23は、第1カメラ21aにより撮影された初期角度における第1撮影画像G1および第2カメラ21bにより撮影された初期角度における第2撮影画像G2を取得する。取得した撮影画像G1,G2は、記憶器24に記憶される。なお、画像処理装置23は、撮影画像G1,G2に対してカメラレンズに起因する歪み補正または明るさ補正等の所定の画像処理を予め行ってもよい。撮影画像G1,G2における位置は、撮影画像G1,G2の一の頂点(例えば左上の頂点)を原点とし、互いに直交するU軸,V軸をとった2次元座標系の位置座標として表される。
 探索領域画像生成部31は、第1撮影画像G1のうちの一部を含む第1領域Eai(i=1,2,3,…)を区切って、当該第1領域Eaiに基づいて区画される第1撮影画像G1の一部領域を含む第1探索領域画像Cai(後述する図8参照)を生成する。このために、まず、探索領域画像生成部31は、実空間である3次元空間上の仮想矩形枠Biに対応する第1撮影画像G1上の第1領域Eaiを設定する(ステップS3)。探索処理における最初の第1領域Ea1には、探索範囲の機軸AL方向の前端部を含む領域が設定される。同様に、探索領域画像生成部31は、第2撮影画像G2のうちの一部を含む第2領域Ebi(i=1,2,3,…)を区切って、当該第2領域Ebiに基づいて区画される第2撮影画像G2の一部領域を含む第2探索領域画像Cbi(後述する図9参照)を生成する。
 図6は、本実施の形態における撮影画像の例を示す図である。また、図7は、図6に示す撮影画像において第1領域および第2領域を設定するための概念図である。なお、図6、図7および以下の説明では、第1撮影画像G1から第1探索領域画像Caiを生成する態様について主に説明するが、第2撮影画像G2から第2探索領域画像Cbiを生成する態様も同様である。すなわち、第2撮影画像G2から第2探索領域画像Cbiを生成する態様は、図6、図7および以下の説明において、第1カメラ21a、第1撮影画像G1、第1領域Eaiおよび第1探索領域画像Caiを、第2カメラ21b、第2撮影画像G2、第2領域Ebiおよび第2探索領域画像Cbiにそれぞれ読み替えることで示される。なお、第1領域Eaiおよび第2領域Ebiは、実空間において互いに同じ領域に(同じ仮想矩形枠Biに対応する領域として)設定される。
 本実施の形態において、探索領域画像生成部31は、第1撮影画像G1において水平面(エプロンEP)に対して垂直かつ機軸ALに平行な仮想平面VPを設定する。ここで、機軸ALは、航空機3がエプロンEP上に示されたマーシャルライン13上に駐機することを想定してマーシャルライン13から所定距離上方の位置に予め設定される。なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において、機軸ALの前方側および後方側は、マーシャルライン13上に駐機した航空機3の前方側および後方側を意味する。
 仮想平面VPは、機軸ALから機体幅方向一方側(旅客搭乗橋11に近い側)にオフセット量Wだけオフセットした位置に設定される。すなわち、仮想平面VPは、機軸ALから機体幅方向一方側にオフセット量Wだけオフセットした基準軸VLを含み、水平面に垂直な平面として定義される。オフセット量Wは、航空機3の機体幅を考慮して、仮想平面VPと乗降部D1の外表面との距離が近接する(所定距離未満となる)ように予め設定される。
 探索領域画像生成部31は、仮想平面VP上における3次元空間上の仮想矩形枠Biを設定する。例えば、仮想矩形枠Biは、基準軸VL上の基準点Piを中心とし、仮想平面VP上で一辺が4mの正方形枠として構成され得る。第1カメラ21aの撮影方向(撮影中心軸L1)は、仮想平面VPに対して垂直ではない場合が多いため、仮想矩形枠Biは、多くの場合、第1撮影画像G1上では、図6の第1領域Eaiに示すように歪んだ四角形状を有している。実空間の3次元座標Bi(xi,yi,zi)と第1カメラ21aが撮影した第1撮影画像G1上の2次元座標Eai(ui,vi)とは、一対一で対応している。実空間の3次元座標系と第1撮影画像G1上の2次元座標系との間の変換は、透視投影変換により行われる。
 なお、仮想矩形枠Biに対応する第1撮影画像G1上の四角形状(第1領域)Eaiは、撮影画像G1に全体が収まることが望ましいが、少なくとも四角形状の一部が第1撮影画像G1に写っていればよい。
 探索領域画像生成部31は、このように設定した第1領域Eai(第1撮影画像G1の一部を含む領域)において、仮想平面VPを、仮想平面VPに垂直な方向から見たときの画像となるように射影変換する(ステップS4)。
 ここで、射影変換についてより詳しく説明する。図8は、本実施の形態において第1撮影画像における第1領域を射影変換した後の画像を射影変換前の画像と比較して示す図である。また、図9は、本実施の形態において第2撮影画像における第2領域を射影変換した後の画像を射影変換前の画像と比較して示す図である。図8および図9は、乗降部D1付近に仮想矩形枠Biが設定されている場合を例示している。また、図8および図9においては、航空機3の外表面の一部を二点鎖線で示している。
 上述したように、第1撮影画像G1の一部を含む第1領域Eaiは、多くの場合、歪んだ四角形状を有している。射影変換後の画像である第1探索領域画像Caiにおいて、仮想矩形枠Biは、3次元空間において設定した形状と同じ矩形状となる。例えば、仮想矩形枠Biが正方形であれば、射影変換後の仮想矩形枠Biに対応する第1領域Eapiも正方形となる。これに伴って、射影変換後の画像においては、仮想平面VPに近い航空機3の一部が航空機3の機軸ALに対して垂直な方向から見た画像に近づくように補正される。なお、厳密に補正されるのは仮想平面VP上の物体だけであるので、仮想平面VPから離れるほど補正誤差は残ることとなる。
 図8において、第1カメラ21aの撮影方向(撮影中心軸L1)は、機軸ALに対して傾斜している。そのため、第1領域Eai内に含まれる乗降部D1であるドアは、下端部および上端部が第1撮影画像G1の水平線に対して傾斜したように映っている。後述するように、乗降部D1の探索(前述のAI画像認識等)においては、例えば、ドアシルまたはドアシルに設けられた補強プレートにドアの基準点が設定される。この場合、乗降部D1の探索に用いられる画像において、乗降部D1(ドア)の下端部(ドアシルまたは補強プレート)は、水平に延びていることが好ましい。
 本実施の形態においては、図8に示すように、機軸ALに平行かつ水平面(エプロンEP)に対して垂直な仮想平面VP上に設定される仮想矩形枠Biが矩形に表示されるように、第1撮影画像G1のうちの一部を含む第1領域Eaiが射影変換される。また、射影変換によって、第1カメラ21aと乗降部D1との距離による乗降部D1の大きさの変化が抑制される。すなわち、第1カメラ21aと乗降部D1との距離にかかわらず射影変換後の乗降部D1の大きさを同程度にすることができる。したがって、射影変換後の画像において乗降部D1の検出を精度よく行うことができる。
 図9に示すように、第2カメラ21bにより撮影された第2撮影画像G2についても、同様に、機軸ALに平行かつ水平面(エプロンEP)に対して垂直な仮想平面VP上に設定される仮想矩形枠Biが矩形に表示されるように、第2撮影画像G2のうちの一部を含む第2領域Ebiが射影変換される。
 探索領域画像生成部31は、射影変換後の画像をトリミングして探索領域画像Cai,Cbiの調整を行う(ステップS5)。探索領域画像生成部31は、第1撮影画像G1の一部領域である第1探索領域画像Caiが第2撮影画像G2の一部領域である第2探索領域画像Cbiより上下方向に広い領域を有するように射影変換後の画像をトリミングする。
 本実施の形態において、図8に示すように、第1探索領域画像Caiは、射影変換後の第1領域Eapiの全体を含み、上下方向を画する一対の水平境界線Bah間の長さWahが左右方向を画する一対の垂直境界線Bav間の長さWavより長い領域に設定される。一方、図9に示すように、第2探索領域画像Cbiは、射影変換後の第2領域Ebpiの全体を含み、上下方向を画する一対の水平境界線Bbh間の長さWbhが左右方向を画する一対の垂直境界線Bbv間の長さWbvより短い領域に設定される。
 ここで、第1探索領域画像Caiにおける上下方向の長さWahは、第2探索領域画像Cbiにおける上下方向の長さWbhより長い。また、第2探索領域画像Cbiにおける左右方向の長さWbvは、第1探索領域画像Caiにおける左右方向の長さWavより長い。このようなトリミングを行うことにより、互いに同じ画角を有する第1カメラ21aおよび第2カメラ21bで撮影された撮影画像G1,G2を用いても、第1探索領域画像Caiが第2探索領域画像Cbiより上下方向に広い領域とすることができ、高さ位置が適切かどうかの判定を容易に行うことができる。
 さらに、探索領域画像生成部31は、調整後の画像に対して所定の外挿処理を行う。例えば、外挿処理は、撮影画像G1,G2の範囲外の画素について単色(例えば黒色)で埋める処理、エッジ部の画素をコピーする処理等を含む。また、生成される探索領域画像Cai,Cbiは、仮想矩形枠Bi全体が探索領域画像Cai,Cbiにおいてなるべく大きく映るように拡大される。
 探索実行部32は、上記のようにして生成された探索領域画像Cai,Cbiのそれぞれについて当該探索領域画像Cai,Cbi内に乗降部D1の候補となるドアが存在するか否かの探索を行う(ステップS6)。ドアの探索方法は、ドアを検出可能な画像認識処理であれば、特に限定されないが、例えば、ディープラーニングにより生成された学習済みモデルを用いたAI画像認識等が用いられ得る。
 ドアの画像認識処理においては、ドアの輪郭のペイント部分やドアシルに設けられた補強プレートの形状等に基づいてドアおよびそのドアの基準点が検出される。ドアの基準点は、例えばドアシルの中央部または補強プレートの中央部に設定される。
 探索実行部32は、第1探索領域画像Cai内にドアを検出し、かつ、第2探索領域画像Cbi内にドアを検出した場合(ステップS7およびS8の何れもYes)、そのドアの基準点の3次元座標を計算する(ステップS9)。ドアの3次元座標は、例えば、各探索領域画像Cai,Cbi上の2次元座標を元の撮影画像G1,G2上の2次元座標にそれぞれ変換し、第1撮影画像G1上の2次元座標と第2撮影画像G2上の2次元座標とから実空間の3次元座標に変換することで得られる。なお、探索領域画像Cai,Cbiの何れか一方の2次元座標のみから実空間の3次元座標が計算されてもよい。この場合、例えば、ドアの基準点が仮想平面VP上にあると近似して計算してもよい。
 探索実行部32は、検出したドアの3次元座標に基づいて、検出したドアが、旅客搭乗橋11が装着すべき乗降部D1であるかどうかを判定する(ステップS10)。記憶器24には、予め旅客搭乗橋11が装着すべき様々な航空機のドアをすべて含むように探索範囲が記憶されている。探索実行部32は、検出したドアの3次元座標が記憶器24に記憶されている探索範囲内である場合、乗降部D1を検出したと判定する。乗降部D1を検出したと判定した場合(ステップS10でYes)、探索実行部32は、探索成功の結果を出力する(ステップS11)。
 第1探索領域画像Caiにおいてドアが検出され、第2探索領域画像Cbiにおいてドアが検出されなかった場合(ステップS7でYes、ステップS8でNo)、制御器30は、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置を変更するように、高さ変更機構36を制御する。
 本実施の形態において、上述したように、第1カメラ21aは、キャブ6における接続部6aの内側上部に設置される。第2カメラ21bは、キャブ6における接続部6aの内側下部に設置される。また、乗降部D1の探索のためのドアの基準点は、ドアの下端部に位置するドアシルまたはドアシルに設けられた補強プレートに設定される。そのため、キャブ6の接続部6aの内側下部に配置された第2カメラ21bの高さ位置が航空機3の乗降部D1におけるドアの基準点の高さ位置より上方に位置すると、図9に示されるように、第2カメラ21bの撮影範囲(第2撮影画像G2)には、キャブ6の床面Xにより下部が遮られ、ドアの基準点が写らない恐れがある。
 このため、第1カメラ21aにより撮影された第1撮影画像G1に基づいて生成される第1探索領域画像Caiでドアが検出され、第2カメラ21bにより撮影された第2撮影画像G2に基づいて生成される第2探索領域画像Cbiでドアが検出されなかった場合、第2カメラ21bの高さ位置が航空機3の乗降部D1におけるドアの基準点の高さ位置より上方に位置していると考えられる。
 そこで、制御器30は、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置をより低い位置に変更するように高さ変更機構36を制御する。本実施の形態において、制御器30は、ドライブコラム7の昇降装置8によりキャブ6を所定距離下降させる。高さの変更量は、高さ変更前後の撮影画像において互いに一部が重複するように設定される。これにより、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置を変更する機構を別途設ける必要がなくなるとともに、旅客搭乗橋11側の接続部6aを航空機3の乗降部D1に接続する際に、旅客搭乗橋11の高さ位置を当該乗降部D1に位置合わせするための調整量を低減することができる。
 ここで、第1探索領域画像Caiが第2探索領域画像Cbiより上下方向に広い領域を有することにより、第1探索領域画像Caiを、第1探索領域画像Caiの水平方向範囲内にドアが含まれていれば、ドアの基準点が第1探索領域画像Cai内に存在するような画像とすることができる。
 カメラ21a,21bは、高さ変更後に再度撮影を行う(ステップS2)。以降、同様に、高さ変更後の撮影画像G1,G2に対して上述した探索処理が行われる(ステップS3からステップS11)。
 第1探索領域画像Caiにおいてドアが検出されなかった場合(ステップS7でNo)または検出されたドアが乗降部D1ではないと判定された場合(ステップS10でNo)、探索領域画像生成部31は、第1領域Eaiを航空機3の機軸AL方向一方側から他方側に移動させて、第1探索領域画像Caiを順次生成するとともに、第2領域Ebiを航空機3の機軸AL方向一方側から他方側に移動させて、第2探索領域画像Cbiを順次生成する。本実施の形態において、探索領域画像生成部31は、第1領域Eaiおよび第2領域Ebiを機軸AL方向前方側から後方側に移動させる。
 そのために、まず、探索領域画像生成部31は、仮想矩形枠Biを3次元空間において航空機3の機軸AL方向一方側から他方側に所定距離シフト(移動)させる。探索領域画像生成部31は、シフト後の仮想矩形枠Biに対応する第1撮影画像G1上における第1領域Eaiおよび第2撮影画像G2上における第2領域Ebiを計算する。このようにして、探索領域画像生成部31は、第1撮影画像G1において第1領域Eaiを航空機3の機軸AL方向一方側から他方側にシフト(移動)させるとともに、第2撮影画像G2において第2領域Ebiを航空機3の機軸AL方向一方側から他方側にシフト(移動)させる(ステップS13)。
 例えば、3次元空間において基準軸VL上を基準点Piの位置から機軸AL方向後方側に所定距離離れた位置に基準点Pi+1を設定し、基準点Pi+1を基準とする仮想矩形枠Bi+1を設定する。基準点Pi,Pi+1間の距離は、仮想矩形枠Biの水平方向に延びる一辺の長さ以下が好ましく、当該一辺の長さの1/4以上1/2以下がさらに好ましい。これにより、ドアの探索において、同じドアを複数回(2回または3回程度)検出する機会を生じさせることができる。
 探索範囲判定部33は、シフト後の第1領域Eaiおよび第2領域Ebiが予め定められた探索範囲内かどうか、すなわち、すべての探索範囲について探索を行ったか否かを判定する(ステップS14)。なお、探索範囲判定部33は、シフト後の第1領域Eaiおよび第2領域Ebiが探索範囲内であるかの判定を行う際、3次元空間において対応する仮想矩形枠Biが探索範囲内であるかどうかを判定してもよい。シフト後の第1領域Eaiおよび第2領域Ebiが探索範囲内である場合(ステップS14でYes)、さらに、探索範囲判定部33は、シフト後の第1領域Eaiが前回の探索で使用した第1撮影画像G1の範囲内であるか否か、シフト後の第2領域Ebiが前回の探索で使用した第2撮影画像G2の範囲内であるか否かを判定する(ステップS15)。
 探索領域画像生成部31は、シフト後の第1領域Eaiが第1撮影画像G1の範囲内であり、シフト後の第2領域Ebiが第2撮影画像G2の範囲内である場合(ステップS15でYes)、シフト後の第1領域Eaiを、第1探索領域画像Caiを生成するための第1領域Eaiに設定(更新)し、シフト後の第2領域Ebiを、第2探索領域画像Cbiを生成するための第2領域Ebiに設定(更新)する(ステップS3)。
 探索領域画像生成部31は、更新後の第1領域Eaiおよび第2領域Ebiに基づいて上記と同様に第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiを生成(更新)する。探索実行部32は、更新後の第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiにおいて乗降部D1の探索を行う。このようにして、探索実行部32は、第1領域Eaiを機軸AL方向に沿って前方側から後方側にシフトさせることにより第1探索領域画像Caiを変えながら、順次生成された複数の第1探索領域画像Caiを用いて、乗降部D1の探索を繰り返し行う。同様に、探索実行部32は、第2領域Ebiを機軸AL方向に沿って前方側から後方側にシフトさせることにより第2探索領域画像Cbiを変えながら、順次生成された複数の第2探索領域画像Cbiを用いて、乗降部D1の探索を繰り返し行う。
 シフト後の第1領域Eaiが探索範囲内であるが第1撮影画像G1の範囲外となった場合、または、シフト後の第2領域Ebiが探索範囲内であるが第2撮影画像G2の範囲外となった場合(ステップS15でNo)、探索範囲判定部33は、制御器30に、カメラ21a,21bの撮影方向を変更するための指示信号を送信する。制御器30は、指示信号に基づいてカメラ21a,21bの撮影方向を変更するように対応する撮影方向変更機構34を制御する(ステップS16)。撮影方向の変更量は、撮影方向変更前後の撮影画像において互いに一部が重複するように設定される。
 図7の例では、キャブ6を第2回転軸R6回りに所定角度θ回転させることにより、カメラ21a,21bの撮影中心軸L1を、撮影中心軸L1に比べて機軸AL方向後方側において仮想平面VPの基準軸VLと交差する撮影中心軸L1aに変更している。なお、前述の通り、カメラ21a,21bの撮影方向の変更方法はこれに限られず、例えば第1カメラ21aおよび第2カメラ21b自体をキャブ6に対して水平面に交差する方向に延びる所定の回転軸回りに回転させてもよい。
 第1カメラ21aおよび第2カメラ21bは、撮影方向変更後に再度撮影を行う(ステップS2)。以降、同様に、更新後の撮影画像に対して探索処理が行われる(ステップS3からステップS11)。
 探索範囲判定部33は、シフト後の第1領域Eaiまたは第2領域Ebiが探索範囲外となった場合(ステップS14でNo)、リトライ数が予め設定された基準値未満である場合には(ステップS17でNo)、リトライ数を1増やし、探索処理を一からやり直す。すなわち、カメラ21a,21bを初期角度に戻して撮影を行い、各撮影画像G1,G2に基づいて探索が行われる。リトライ数が基準値以上となった場合(ステップS17でYes)、探索実行部32は、乗降部D1を検出できなかったと判定し、探索失敗の結果を出力する(ステップS18)。
 以上のように、本実施の形態によれば、第1カメラ21aで撮影された画像から航空機3の乗降部D1の検出判定を行う第1探索領域画像Caiが生成され、第2カメラ21bで撮影された画像から航空機3の乗降部D1の検出判定を行う第2探索領域画像Cbiが生成される。
 第1探索領域画像Caiから乗降部D1が検出され、第2探索領域画像Cbiから乗降部D1が検出されなかった場合、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置が変更される。第1探索領域画像Caiは、第2探索領域画像Cbiに比べて上下方向に広い領域を有するため、第1探索領域画像Caiにおいて乗降部D1が検出でき、第2探索領域画像Cbiにおいて乗降部D1が検出できない場合、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さが適切ではない。
 上記構成によれば、航空機3と旅客搭乗橋11との位置関係によって第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置が航空機3の乗降部D1を検出するための位置として適切ではない場合でも、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bの高さ位置が自動的に変更される。これにより、乗降部D1の探索領域の高さ位置を航空機3の乗降部D1の位置に合わせて自動的に変更することができる。したがって、航空機3の乗降部D1の位置を様々なゲート配置に対応して正確に検出することができる。
 また、第1探索領域画像Caiから乗降部D1が検出されなかった場合、航空機3の機軸AL方向に関して現在の探索領域(仮想矩形枠Biの位置)には乗降部D1が存在しないと判定され、領域Eai,Ebiがシフトされる。
 図10は、本実施の形態における第1探索領域画像および第2探索領域画像における撮影領域の重なり具合を例示する図である。図10に示す例では、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiを含む判定領域は、第1判定領域Q1、第2判定領域Q2および第3判定領域Q3を含む。
 第1判定領域Q1は、第1探索領域画像Caiの上部領域と、第2探索領域画像Cbiの左右方向中央領域とが互いに重なった領域である。第1判定領域Q1において乗降部D1が検出された場合、探索するべき乗降部D1が検出されたと判定される。第2判定領域Q2は、第1探索領域画像Caiの下部領域であって、第2探索領域画像Cbiと重なっていない領域である。第2判定領域Q2において乗降部D1が検出された場合、カメラ21a,21bの高さ調整が必要と判定される。第3判定領域Q3は、第2探索領域画像Cbiの左右方向両端側の領域であって第1探索領域画像Caiと重なっていない領域である。第3判定領域Q3において乗降部D1が検出された場合または何れの判定領域Q1,Q2,Q3においても乗降部D1が検出されなかった場合、探索領域の機軸AL方向のシフトが必要と判定される。
 このように、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiに含まれる判定領域Q1,Q2,Q3の何れで乗降部D1が検出されるか、または、何れの判定領域Q1,Q2,Q3でも検出されないかに基づいて、探索処理の流れを分岐させることにより、探索領域をどのように変更するかについての決定を自動化することができる。
 さらに、旅客搭乗橋11の先端部に設けられたカメラ21a,21bで撮影された各撮影画像G1,G2から、その撮影画像G1,G2のうちの一部を含む領域Eai,Ebiごとに区切られた複数の探索領域画像Cai,Cbiが生成される。複数の探索領域画像Cai,Cbiは、領域Eai,Ebiを航空機3の機軸AL方向一方側から他方側に移動させて生成される。したがって、順次生成された複数の探索領域画像Cai,Cbiを用いて探索領域画像Cai,Cbiを変えながら乗降部D1の探索を繰り返し行うことにより、探索領域を航空機3の機軸ALに沿った方向に移動させながら撮影画像G1,G2全体の乗降部D1の探索を行うことができる。
 これにより、航空機3の種類またはゲート配置によらず、乗降部D1の探索を一律に行うことができる。これにより、従来の3次元位置だけに頼った乗降部D1の位置検出では対応不可能であったゲート配置でも装着するべき乗降部D1を正しく検出することができる。しかも、乗降部D1の探索に際し、駐機する航空機3に応じた情報を入力する等の煩わしい操作を不要とすることができる。すなわち、オペレータが探索処理の開始のためのボタン操作を行うだけで、様々な航空機3に対して探索処理および後述する自動装着制御処理を実行することができる。
 また、本実施の形態によれば、射影変換により、探索領域画像Cai,Cbiが機軸ALに平行な画像として生成される。したがって、撮影画像G1,G2が航空機3の斜め方向から撮影された場合であっても、探索領域画像Cai,Cbiにおいて探索するべき乗降部D1の形状の歪みを抑制することができる。これにより、探索領域画像Cai,Cbiにおける乗降部D1の探索精度を向上させることができる。
 さらに、本実施の形態によれば、探索領域画像生成部31は、撮影画像G1,G2のうちの一部を含む領域Eai,Ebiを区切るたびに当該領域Eai,Ebiにおける撮影画像G1,G2を射影変換する。このように、撮影画像G1,G2が領域Eai,Ebiごとに射影変換される(とともにトリミングも行われる)ため、撮影画像G1,G2全体を射影変換してからその射影変換後の画像から所定領域Eai,Ebiを区切って拡大するよりも画像の解像度の低下を抑制することができる。
 また、本実施の形態によれば、シフト後の領域Eai,Ebiが探索範囲内であるが、撮影画像G1,G2内ではないと判定された場合、撮影方向変更機構34によりカメラ21a,21bの撮影方向が変更され、カメラ21a,21bによる撮影が再度行われる。このように、カメラ21a,21bの撮影方向を変更しつつ複数回撮影することにより、探索範囲全体の撮影画像を、複数の撮影画像G1,G2として取得することができる。したがって、一撮影画像あたりの撮影範囲を比較的狭くすることができるため、撮影画像G1,G2から得られる探索領域画像Cai,Cbiの解像度を高くすることができる。もしくは探索範囲をカメラ21a,21bの視野以上に広く設定することが可能となる。
 [変形例]
 以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
 例えば、上記実施の形態では、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bは、互いに同じ画角を有し、撮影画像G1,G2から探索領域画像Cai,Cbiを生成する際に(切り出す形状を変えることにより)第1探索領域画像Caiが第2探索領域画像Cbiより上下方向に広い領域を有するように調整する態様を例示したが、これに限られない。例えば、第1カメラ21aが第2カメラ21bより広い画角を有してもよい。この場合、第1撮影画像G1および第2撮影画像G2から互いに同じ面積の領域から第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiを生成しても、第1探索領域画像Caiに含まれる実空間の領域は、第2探索領域画像Cbiに含まれる実空間の領域より広くなる。
 また、上記実施の形態では、第2探索領域画像Cbiが第1探索領域画像Caiより左右方向に広い領域を有するように調整する態様を例示したが、これに限られない。例えば、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiは、左右方向の幅が互いに同じでもよい。また、第1探索領域画像Caiの縦横比(Wah:Wav)は、上記実施の形態(Wah>Wav)に限られない。同様に、第2探索領域画像Cbiの縦横比(Wbh:Wbv)は、上記実施の形態(Wbv>Wbh)に限られない。
 また、上記実施の形態では、第1探索領域画像Caiにおいて乗降部D1が検出されない場合、第2探索領域画像Cbi(図10における第3判定領域Q3)において乗降部D1が検出されているか否かにかかわらず、探索領域画像Cai,Cbiを機軸AL方向にシフトさせる態様を例示したが、第2探索領域画像Cbiにおいてのみ乗降部D1を検出した場合と、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiの何れについても乗降部D1を検出しなかった場合とで、次に行う処理を異ならせてもよい。
 例えば、探索領域画像生成部31は、第2探索領域画像Cbiにおいてのみ乗降部D1を検出した場合と、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiの何れについても乗降部D1を検出しなかった場合とで、第1領域Eaiおよび第2領域Ebiの機軸AL方向のシフト量を異ならせてもよい。この場合、例えば、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiの何れについても乗降部D1を検出しなかった場合における第1領域Eaiおよび第2領域Ebiの機軸AL方向のシフト量は、第2探索領域画像Cbiにおいてのみ乗降部D1を検出した場合に比べて大きくしてもよい。
 より具体的には、第2探索領域画像Cbiにおいてのみ乗降部D1を検出した場合、すなわち、第3判定領域Q3において乗降部D1を検出した場合、探索領域画像生成部31は、乗降部D1が第1判定領域Q1に位置するように第1領域Eaiおよび第2領域Ebiをシフトさせてもよい。また、第1探索領域画像Caiおよび第2探索領域画像Cbiの何れについても乗降部D1を検出しなかった場合、探索領域画像生成部31は、第3判定領域Q3より機軸AL方向外側の領域が第1判定領域Q1に位置するように第1領域Eaiおよび第2領域Ebiをシフトさせてもよい。
 また、上記実施の形態では、第1カメラ21aが第2カメラ21bとキャブ6における前後方向位置が同じで第2カメラ21bより高い位置に設けられる態様を例示したが、これに限られない。図11は、変形例1における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。図11に示すように、第1カメラ21aと第2カメラ21bとの高さ位置が同じでキャブ6における前後方向位置が異なるように、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bが配置されてもよい。第1カメラ21aのキャブ6における前後方向位置が第2カメラ21bのキャブ6における前後方向位置より前方(接続部6aに近接する位置)に配置される。この場合も、第1カメラ21aの光学中心と第1カメラ21aで撮影する物体側の所定位置VOとを結ぶ第1仮想線V1の水平面Hに対する第1角度δ1が、第2カメラ21bの光学中心と所定位置VOとを結ぶ第2仮想線V2の水平面Hに対する第2角度δ2とが異なる角度(第1角度δ1が第2角度δ2より大きい角度)となる。また、第1カメラ21aおよび第2カメラ21bは、高さ位置が互いに異なりかつキャブ6における前後方向位置が互いに異なるように、配置されてもよい。
 また、上記実施の形態では、上下方向に広い領域を有する第1探索領域画像Caiを生成するための第1撮影画像G1を撮影する第1カメラ21aが、第2カメラ21bより上方(または前方)に配置される態様を例示したが、図12に示すように、第1カメラ21aが第2カメラ21bより下方(または後方)に配置されてもよい。図12は、変形例2における第1カメラおよび第2カメラの位置関係を示す図である。図12の例において、上記実施の形態(図2の例)と異なる点は、第1カメラ21aの位置と第2カメラ21bの位置とが入れ替わっていることである。図12の例において所定位置VOは、キャブ6の上方に設定される。このため、本例においても、第1角度δ1が第2角度δ2より大きい角度を有している。
 例えば、ドアの基準点がドアの上端部に設定される場合には、キャブ6の接続部6aの内側上部に配置された第2カメラ21bの高さ位置が航空機3の乗降部D1におけるドアの基準点の高さ位置より下方に位置すると、第2カメラ21bの撮影範囲(第2撮影画像G2)には、キャブ6の天井により上部が遮られ、ドアの基準点が写らない恐れがある。このため、第1カメラ21aにより撮影された第1撮影画像G1に基づいて生成される第1探索領域画像Caiでドアが検出され、第2カメラ21bにより撮影された第2撮影画像G2に基づいて生成される第2探索領域画像Cbiでドアが検出されなかった場合、第2カメラ21bの高さ位置が航空機3の乗降部D1におけるドアの基準点の高さ位置より下方に位置していると考えられる。この場合、制御器30は、カメラ21a,21bの高さ位置をより高い位置に変更するように高さ変更機構36を制御する。
 また、上記実施の形態では、航空機3の機軸AL方向前方側から後方側に探索が行われる態様を例示したが、これに限られず、航空機3の機軸AL方向後方側から前方側に探索が行われてもよい。例えば、旅客搭乗橋11の接続部6aを航空機3の後方側に位置する乗降部D2に接続させる際には、航空機3の機軸AL方向後方側から前方側に探索が行われる方が好ましい。
 また、上記実施の形態では、1つの旅客搭乗橋11を備えたシステムを例示したが、本検出システム20は、2以上の旅客搭乗橋を含んでもよい。例えば、第1搭乗橋と第2搭乗橋との2つの旅客搭乗橋を含むシステムにおいても、本開示の検出システム20は、適用可能である。
 例えば、第1搭乗橋におけるキャブ6の接続部6aを航空機3の前方側の乗降部D1に接続し、第2搭乗橋におけるキャブ6の接続部6aを航空機3の後方側の乗降部D2に接続する。この場合、第1搭乗橋が接続する乗降部D1の探索処理においては、第1搭乗橋について予め定められている探索範囲の機軸AL方向前方側から後方側へ探索が行われる。すなわち、第1搭乗橋が接続する乗降部D1の探索処理においては、上述したように、撮影画像G1,G2上において機軸AL方向前方側から後方側へ領域Eai,Ebiを移動させる。さらに、必要に応じてカメラ21a,21bの撮影方向を航空機3の前方側から後方側へ変更させて再撮影が行われる。
 一方、第2搭乗橋が接続する乗降部D2の探索処理においては、第2搭乗橋について予め定められている探索範囲の機軸AL方向後方側から前方側へ探索が行われる。すなわち、第2搭乗橋が接続する乗降部D2の探索処理においては、撮影画像G1,G2上において機軸AL方向後方側から前方側へ領域Eai,Ebiを移動させる。さらに、必要に応じてカメラ21a,21bの撮影方向を航空機3の後方側から前方側へ変更させて再撮影が行われる。
 これにより、第1搭乗橋に設置されたカメラ21a,21bで撮影された撮影画像G1,G2に基づいて航空機3の前方にある乗降部D1を優先的に検出することができ、第2搭乗橋に設置されたカメラ21a,21bで撮影された撮影画像G1,G2に基づいて航空機3の後方にある乗降部D2を優先的に検出することができる。このため、複数の搭乗橋に対して同じ乗降部を検出する可能性を低減することができる。したがって、第1搭乗橋が接続するべき乗降部D1と第2搭乗橋が接続するべき乗降部D2とを正確かつ短時間で探索することができる。
 さらに、例えば、3つの搭乗橋を含むシステムにおいても、本開示の検出システム20は、適用可能である。この場合、航空機3が1階部分および2階部分に乗降部を有する場合が想定され得る。
 この場合、例えば、第1搭乗橋を1階部分の機軸AL方向前方側にある乗降部に接続させるために、第1探索範囲において機軸AL方向前方側から後方側へ第1探索を行う。また、第2搭乗橋を1階部分の機軸AL方向後方側にある乗降部に接続させるために、第2探索範囲において機軸AL方向後方側から前方側へ第2探索を行う。さらに、第3搭乗橋を2階部分にある乗降部に接続させるために、第1探索における第1探索範囲より高い位置に設定された第3探索範囲において機軸AL方向前方側から後方側へ第3探索を行う。
 なお、第2搭乗橋が接続するべき乗降部D2の探索も、第1搭乗橋が接続するべき乗降部D1の探索と同様に、機軸AL方向前方側から後方側へ探索を行うようにしてもよい。
 また、上記実施の形態において、1つの制御器30が旅客搭乗橋11、撮影方向変更機構34および高さ変更機構36の何れの動作も制御する態様を例示したが、これらの構成11,34,36の一部または全部に対して互いに異なる制御器が設けられてもよい。
 [開示のまとめ]
 以下の項目のそれぞれは、好ましい実施の形態の開示である。
 [項目1]
 本開示のある態様に係る検出システムは、航空機の乗降部を検出するための検出システムであって、ターミナルビルに接続される旅客搭乗橋と、前記旅客搭乗橋に設けられた第1カメラおよび第2カメラと、前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更可能な高さ変更機構と、前記高さ変更機構の動作を制御する制御器と、前記第1カメラで撮影された第1撮影画像および前記第2カメラで撮影された第2撮影画像から前記航空機の乗降部を検出する画像処理装置と、を備え、前記第1カメラの光学中心と前記第1カメラで撮影する物体側の所定位置とを結ぶ第1仮想線の水平面に対する第1角度が、前記第2カメラの光学中心と前記所定位置とを結ぶ第2仮想線の前記水平面に対する第2角度とは異なる角度となるように、前記第1カメラおよび前記第2カメラが配設され、前記画像処理装置は、前記第1撮影画像から第1探索領域画像を生成するとともに、前記第2撮影画像から第2探索領域画像を生成し、前記第1探索領域画像は、前記第2探索領域画像より上下方向に広い領域を有し、前記制御器は、前記画像処理装置が、前記第1探索領域画像から前記乗降部を検出し、かつ、前記第2探索領域画像から前記乗降部を検出しなかった場合に、前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更するように、前記高さ変更機構を制御する。
 上記構成によれば、第1カメラで撮影された画像から航空機の乗降部の検出判定を行う第1探索領域画像が生成され、第2カメラで撮影された画像から航空機の乗降部の検出判定を行う第2探索領域画像が生成される。第1探索領域画像から乗降部が検出され、第2探索領域画像から乗降部が検出されなかった場合、第1カメラおよび第2カメラの高さ位置が変更される。第1探索領域画像は、第2探索領域画像に比べて上下方向に広い領域を有するため、第1探索領域画像において乗降部が検出でき、第2探索領域画像において乗降部が検出できない場合、第1カメラおよび第2カメラの高さが適切ではない。上記構成によれば、航空機と旅客搭乗橋との位置関係によって第1カメラおよび第2カメラの高さ位置が航空機の乗降部を検出するための位置として適切ではない場合でも、第1カメラおよび第2カメラの高さ位置が自動的に変更される。これにより、乗降部の探索領域の高さ位置を航空機の乗降部の位置に合わせて自動的に変更することができる。したがって、航空機の乗降部の位置を様々なゲート配置に対応して正確に検出することができる。
 [項目2]
 項目1の検出システムにおいて、前記画像処理装置は、前記第1撮影画像のうちの一部を含む第1領域を区切って、前記第1領域に基づいて区画される前記第1撮影画像の一部領域を含む前記第1探索領域画像を生成するとともに、前記第2撮影画像のうちの一部を含む第2領域を区切って、前記第2領域に基づいて区画される前記第2撮影画像の一部領域を含む前記第2探索領域画像を生成し、前記第1領域および前記第2領域は、実空間において互いに同じ領域に設定され、前記第1撮影画像の一部領域は、前記第2撮影画像の一部領域より上下方向に広い領域を有してもよい。
 上記構成によれば、互いに同じ画角を有する第1カメラおよび第2カメラを用いても、高さ位置が適切かどうかの判定を容易に行うことができる。
 [項目3]
 項目2の検出システムにおいて、前記画像処理装置は、前記第1探索領域画像から前記乗降部を検出しなかった場合に、前記第1撮影画像上において前記第1領域を前記航空機の機軸方向一方側から他方側に移動させることにより、前記第1探索領域画像を順次生成するとともに、前記第2撮影画像上において前記第2領域を前記航空機の機軸方向一方側から他方側に移動させることにより、前記第2探索領域画像を順次生成し、順次生成された複数の前記第1探索領域画像を用いて、前記第1探索領域画像を変えながら前記探索を繰り返し行うとともに、順次生成された複数の前記第2探索領域画像を用いて、前記第2探索領域画像を変えながら前記探索を繰り返し行ってもよい。
 上記構成によれば、第1カメラで撮影された第1撮影画像から、その一部を含む第1領域ごとに区切られた複数の第1探索領域画像が生成される。同様に、第2カメラで撮影された第2撮影画像から、その一部を含む第2領域ごとに区切られた複数の第2探索領域画像が生成される。複数の第1探索領域画像および複数の第2探索領域画像は、第1領域または第2領域を航空機の機軸方向一方側から他方側に移動させて生成される。したがって、順次生成された複数の探索領域画像を用いて探索領域画像を変えながら乗降部の探索を繰り返し行うことにより、探索領域を航空機の機軸に沿った方向に移動させながら撮影画像全体の乗降部の探索を行うことができる。これにより、航空機の種類またはゲート配置によらず、乗降部の探索を一律に行うことができる。したがって、航空機の乗降部の位置を様々なゲート配置に対応して正確に検出することができる。
 [項目4]
 項目1から3の何れかの検出システムにおいて、前記第1カメラは、前記第2カメラより上方に配置されてもよい。
 [項目5]
 項目1から4の何れかの検出システムにおいて、前記旅客搭乗橋は、前記航空機の前記乗降部に接続される接続部を有するキャブと、前記キャブを昇降させる昇降装置と、を備え、前記第1カメラおよび前記第2カメラは、前記キャブに設けられ、前記高さ変更機構は、前記昇降装置であってもよい。
 上記構成によれば、第1カメラおよび第2カメラの高さ位置を変更する機構を別途設ける必要がなくなるとともに、旅客搭乗橋側の接続部を航空機の乗降部に接続する際に、旅客搭乗橋の高さ位置を当該乗降部に位置合わせするための調整量を低減することができる。
 [項目6]
 項目3の検出システムにおいて、水平面に交差する方向に延びる所定の回転軸回りに回動することにより前記第1カメラおよび前記第2カメラの撮影方向を変更する撮影方向変更機構を備え、前記画像処理装置は、移動後の前記第1領域が予め定められた探索範囲内かつ前記第1撮影画像内であるか否かを判定し、前記制御器は、移動後の前記第1領域が前記探索範囲内であるが、前記第1撮影画像内ではないと判定された場合、前記撮影方向変更機構により前記第1カメラおよび前記第2カメラの撮影方向を変更して、前記第1カメラおよび前記第2カメラによる撮影を再度行ってもよい。
 上記構成によれば、カメラの撮影方向を変更しつつ複数回撮影することにより、探索範囲全体の撮影画像を、複数の撮影画像として取得することができる。したがって、一撮影画像あたりの撮影範囲を比較的狭くすることができるため、撮影画像から得られる探索領域画像の解像度を高くすることができる。もしくは探索範囲をカメラの視野以上に広く設定することが可能となる。
2 ターミナルビル
3 航空機
6 キャブ
8 昇降装置
11 旅客搭乗橋
12 第2搭乗橋
20 検出システム
21a 第1カメラ
21b 第2カメラ
23 画像処理装置
30 制御器
34 撮影方向変更機構
36 高さ変更機構
D1,D2 乗降部

Claims (6)

  1.  航空機の乗降部を検出するための検出システムであって、
     ターミナルビルに接続される旅客搭乗橋と、
     前記旅客搭乗橋に設けられた第1カメラおよび第2カメラと、
     前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更可能な高さ変更機構と、
     前記高さ変更機構の動作を制御する制御器と、
     前記第1カメラで撮影された第1撮影画像および前記第2カメラで撮影された第2撮影画像から前記航空機の乗降部を検出する画像処理装置と、を備え、
     前記第1カメラの光学中心と前記第1カメラで撮影する物体側の所定位置とを結ぶ第1仮想線の水平面に対する第1角度が、前記第2カメラの光学中心と前記所定位置とを結ぶ第2仮想線の前記水平面に対する第2角度とは異なる角度となるように、前記第1カメラおよび前記第2カメラが配設され、
     前記画像処理装置は、前記第1撮影画像から第1探索領域画像を生成するとともに、前記第2撮影画像から第2探索領域画像を生成し、
     前記第1探索領域画像は、前記第2探索領域画像より上下方向に広い領域を有し、
     前記制御器は、前記画像処理装置が、前記第1探索領域画像から前記乗降部を検出し、かつ、前記第2探索領域画像から前記乗降部を検出しなかった場合に、前記第1カメラおよび前記第2カメラの高さ位置を変更するように、前記高さ変更機構を制御する、検出システム。
  2.  前記画像処理装置は、前記第1撮影画像のうちの一部を含む第1領域を区切って、前記第1領域に基づいて区画される前記第1撮影画像の一部領域を含む前記第1探索領域画像を生成するとともに、前記第2撮影画像のうちの一部を含む第2領域を区切って、前記第2領域に基づいて区画される前記第2撮影画像の一部領域を含む前記第2探索領域画像を生成し、
     前記第1領域および前記第2領域は、実空間において互いに同じ領域に設定され、
     前記第1撮影画像の一部領域は、前記第2撮影画像の一部領域より上下方向に広い領域を有する、請求項1に記載の検出システム。
  3.  前記画像処理装置は、
     前記第1探索領域画像から前記乗降部を検出しなかった場合に、前記第1撮影画像上において前記第1領域を前記航空機の機軸方向一方側から他方側に移動させることにより、前記第1探索領域画像を順次生成するとともに、前記第2撮影画像上において前記第2領域を前記航空機の機軸方向一方側から他方側に移動させることにより、前記第2探索領域画像を順次生成し、
     順次生成された複数の前記第1探索領域画像を用いて、前記第1探索領域画像を変えながら前記探索を繰り返し行うとともに、順次生成された複数の前記第2探索領域画像を用いて、前記第2探索領域画像を変えながら前記探索を繰り返し行う、請求項2に記載の検出システム。
  4.  前記第1カメラは、前記第2カメラより上方に配置される、請求項1から3の何れかに記載の検出システム。
  5.  前記旅客搭乗橋は、前記航空機の前記乗降部に接続される接続部を有するキャブと、前記キャブを昇降させる昇降装置と、を備え、
     前記第1カメラおよび前記第2カメラは、前記キャブに設けられ、
     前記高さ変更機構は、前記昇降装置である、請求項1から3の何れかに記載の検出システム。
  6.  水平面に交差する方向に延びる所定の回転軸回りに回動することにより前記第1カメラおよび前記第2カメラの撮影方向を変更する撮影方向変更機構を備え、
     前記画像処理装置は、移動後の前記第1領域が予め定められた探索範囲内かつ前記第1撮影画像内であるか否かを判定し、
     前記制御器は、移動後の前記第1領域が前記探索範囲内であるが、前記第1撮影画像内ではないと判定された場合、前記撮影方向変更機構により前記第1カメラおよび前記第2カメラの撮影方向を変更して、前記第1カメラおよび前記第2カメラによる撮影を再度行う、請求項3に記載の検出システム。
     
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005518308A (ja) * 2002-02-27 2005-06-23 インダール テクノロジーズ インコーポレイテッド 航空機と自動的にドッキングするための乗客用ブリッジなどのための画像化システム
JP2020147284A (ja) * 2017-07-13 2020-09-17 新明和工業株式会社 旅客搭乗橋

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