WO2023166973A1 - 硬化性樹脂組成物、接着剤、硬化物、カメラモジュール、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
本発明は、硬化が早く、かつブリードの発生を低減できる硬化性樹脂組成物の提供を目的とする。 即ち、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及び融点が180℃以下のイミダゾール誘導体を含有する硬化性樹脂組成物である。
Description
本発明は、硬化性樹脂組成物、接着剤、硬化物、カメラモジュール、及び電子機器に関する。
近年、カメラモジュールを搭載した携帯端末や家電製品等の電子機器が使用されている。
カメラモジュールを搭載した電子機器を作成する際、部品を高密度に配置する方法の一つとして、フリップチップ実装法が用いられる。フリップチップ実装法においては、例えば、カメラモジュールと基板とを接着剤などにより固定する工程がある。
カメラモジュールを搭載した電子機器を作成する際、部品を高密度に配置する方法の一つとして、フリップチップ実装法が用いられる。フリップチップ実装法においては、例えば、カメラモジュールと基板とを接着剤などにより固定する工程がある。
フリップチップ実装法において使用される接着剤には、作業効率の向上の点から、早く硬化することが要求される。この要求を満たす観点から、これまでには、エポキシ樹脂と硬化剤とを含有するものが考案されてきた(例えば、特許文献1、2参照)。
フリップチップ実装法において、接着剤は、例えば、半導体チップと、基板との隙間を埋めるように使用される。この際、接着剤(すなわち、硬化性樹脂組成物)の液状成分が染みだす現象(所謂、ブリード)が発生する可能性がある。ブリードが発生した場合、接着剤により接着すべき箇所以外にある配線に接着剤が付着するという問題がある。例えば、カメラモジュールの作製時にブリードが発生した場合、センサーなどの半導体チップの下からマイクロレンズに接着剤が広がって染み出す。その結果、接着剤の液状成分がマイクロレンズと基板上のパッドとに染み出すため、カメラモジュールの動作不良となる。
ここで、従来の電子機器は、比較的大型のものが多く、部材間の距離も離れている。従って、ブリードが発生した場合であっても、接着剤の成分が接着すべき箇所以外の部品まで到達し難い。一方、近年要求される小型の電子機器においては、ブリードの影響を考慮する必要が高まっている。
本発明は、硬化が早く、かつブリードの発生を低減できる硬化性樹脂組成物、並びにそれを用いた接着剤、硬化物、カメラモジュール、及び電子機器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の一実施態様は、以下の通りである。
(1)エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及び融点が180℃以下のイミダゾール誘導体を含有する硬化性樹脂組成物である。
(2)イミダゾール誘導体の融点が、160℃以下である前記(1)に記載の硬化性樹脂組成物である。
(3)イミダゾール誘導体の融点が、100℃未満である前記(1)又は(2)に記載の硬化性樹脂組成物である。
(4)前記(1)から(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有する接着剤である。
(5)前記(1)から(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物により得られる硬化物である。
(6)前記(5)に記載の硬化物を有するカメラモジュールである。
(7)前記(6)に記載のカメラモジュールを有する電子機器である。
(1)エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及び融点が180℃以下のイミダゾール誘導体を含有する硬化性樹脂組成物である。
(2)イミダゾール誘導体の融点が、160℃以下である前記(1)に記載の硬化性樹脂組成物である。
(3)イミダゾール誘導体の融点が、100℃未満である前記(1)又は(2)に記載の硬化性樹脂組成物である。
(4)前記(1)から(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有する接着剤である。
(5)前記(1)から(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物により得られる硬化物である。
(6)前記(5)に記載の硬化物を有するカメラモジュールである。
(7)前記(6)に記載のカメラモジュールを有する電子機器である。
==関連文献とのクロスリファレンス==
本出願は、2022年3月2日付で出願した日本国特許出願特願2022-031853に基づく優先権を主張するものであり、当該基礎出願を引用することにより、本明細書に含めるものとする。
本出願は、2022年3月2日付で出願した日本国特許出願特願2022-031853に基づく優先権を主張するものであり、当該基礎出願を引用することにより、本明細書に含めるものとする。
本発明によれば、硬化が早く、かつブリードの発生を低減できる硬化性樹脂組成物、並びにそれを用いた接着剤、硬化物、カメラモジュール、及び電子機器を提供することができる。
(概要)
図1を用いて、カメラモジュールの製造時におけるブリードの発生について説明する。
たとえば、カメラモジュールを製造する際、基板40とイメージセンサー50との隙間に加温した硬化性樹脂組成物70を供給する。その後、基板40及びイメージセンサー50を加熱することにより、硬化性樹脂組成物を硬化させる。
図1を用いて、カメラモジュールの製造時におけるブリードの発生について説明する。
たとえば、カメラモジュールを製造する際、基板40とイメージセンサー50との隙間に加温した硬化性樹脂組成物70を供給する。その後、基板40及びイメージセンサー50を加熱することにより、硬化性樹脂組成物を硬化させる。
硬化性樹脂組成物を供給する際の加温は、硬化性樹脂組成物の粘度を下げ、硬化性樹脂組成物を供給しやすくするために行われる。このため、加熱して完全に硬化させるまでの間に、硬化性樹脂組成物が基板40及びイメージセンサー50の隙間の開口部分から基板40上に染み出すことで、ブリードが発生する。
発明者らは、ブリードが発生する原因について検討を行った。その結果、開口部分から基板上に染み出す成分は、硬化性樹脂組成物に含有される低分子成分であることを見出した。
そこで、粘度を下げた硬化性樹脂組成物から低分子成分が染み出す前に、硬化できるような組成について検討を行った。この検討の結果、特定のイミダゾール誘導体と潜在性硬化剤とを併用することにより、硬化が早く、さらにブリードの発生を低減できることを見出し、本発明の完成に至った。
(硬化性樹脂組成物)
実施態様に係る硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及びイミダゾール誘導体を含有し、フィラーを含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
実施態様に係る硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及びイミダゾール誘導体を含有し、フィラーを含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<エポキシ樹脂>
エポキシ樹脂は、硬化性、耐熱性、接着性を付与し、硬化性樹脂組成物の硬化物に、耐久性を付与するために含有される。
エポキシ樹脂は、一般的に半導体に用いられる各種のエポキシ樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
エポキシ樹脂は、硬化性、耐熱性、接着性を付与し、硬化性樹脂組成物の硬化物に、耐久性を付与するために含有される。
エポキシ樹脂は、一般的に半導体に用いられる各種のエポキシ樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アミノフェノール系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、エーテル系またはポリエーテル系エポキシ樹脂、オキシラン環含有エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、硬化性樹脂組成物の低粘度化、及び耐湿信頼性の観点から、ビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂が好ましい。
これらの中でも、硬化性樹脂組成物の低粘度化、及び耐湿信頼性の観点から、ビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂は、合成したものを用いても、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、YD―128、YD-825GS(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、新日鐵化学株式会社製)、YDF8170、YDF870GS(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、新日鐵化学株式会社製)、EPICLON(登録商標) EXA 835LV(ビスフェノールA型/ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC株式会社製)、EPICLON(登録商標) HP 4032D(ナフタレン型エポキシ樹脂、DIC株式会社製)、jer(登録商標) 630D(多官能型エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製)などが挙げられる。
エポキシ樹脂の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、粘度、及び作業性の点から、フィラーを除いた硬化性樹脂組成物に対し、40質量%~95質量%が好ましく、45質量%~90質量%がより好ましく、50質量%~88質量%が更に好ましい。
<潜在性硬化剤>
潜在性硬化剤は、硬化性樹脂組成物の硬化を促進させるために含有される。潜在性硬化剤とは、室温では不溶の固体で、加熱することにより軟化して反応が進む硬化剤である。潜在性硬化剤としては、例えば、マイクロカプセルに硬化剤を充填されたマイクロカプセル化された硬化剤が挙げられる。
潜在性硬化剤は、硬化性樹脂組成物の硬化を促進させるために含有される。潜在性硬化剤とは、室温では不溶の固体で、加熱することにより軟化して反応が進む硬化剤である。潜在性硬化剤としては、例えば、マイクロカプセルに硬化剤を充填されたマイクロカプセル化された硬化剤が挙げられる。
潜在性硬化剤は、合成したものを用いても、市販品を用いてもよい。
マイクロカプセル化されていない潜在性硬化剤の市販品としては、フジキュアシリーズであるFXE-1000、フジキュアFXB-1050、FXR1121、FXR1020(以上、株式会社T&K TOKA製)などが挙げられる。
マイクロカプセル化された潜在性硬化剤の市販品としては、例えば、ノバキュア(登録商標)シリーズであるHXA9322HP、HX3721、HX3088、HXA3932HP、HXA3922HP、HXA5945HP、HXA5911HP(以上、旭化成株式会社製)などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化速度が向上する点から、ノバキュアHXA9322HPが好ましい。
マイクロカプセル化されていない潜在性硬化剤の市販品としては、フジキュアシリーズであるFXE-1000、フジキュアFXB-1050、FXR1121、FXR1020(以上、株式会社T&K TOKA製)などが挙げられる。
マイクロカプセル化された潜在性硬化剤の市販品としては、例えば、ノバキュア(登録商標)シリーズであるHXA9322HP、HX3721、HX3088、HXA3932HP、HXA3922HP、HXA5945HP、HXA5911HP(以上、旭化成株式会社製)などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化速度が向上する点から、ノバキュアHXA9322HPが好ましい。
潜在性硬化剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、粘度、及び耐湿信頼性の点から、フィラーを除いた硬化性樹脂組成物に対し、2質量%~30質量%が好ましく、5質量%~25質量%がより好ましい。
<イミダゾール誘導体>
イミダゾール誘導体は、硬化性樹脂組成物の硬化を促進させるために含有される。本発明において、イミダゾール誘導体は、室温では不溶の固体で、加熱することにより可溶化することにより、硬化性樹脂組成物の硬化を促進する。
イミダゾール誘導体は、硬化性樹脂組成物の硬化を促進させるために含有される。本発明において、イミダゾール誘導体は、室温では不溶の固体で、加熱することにより可溶化することにより、硬化性樹脂組成物の硬化を促進する。
イミダゾール誘導体の融点は、180℃以下であり、160℃以下が好ましく、100℃未満がより好ましい。イミダゾール誘導体の融点が100℃未満とは、100℃で液体であることを意味する。
イミダゾール誘導体の融点が180℃以下であると、ブリードの発生を低減することができる。
なお、イミダゾール誘導体の融点は、10℃以上が好ましい。
イミダゾール誘導体の融点が180℃以下であると、ブリードの発生を低減することができる。
なお、イミダゾール誘導体の融点は、10℃以上が好ましい。
融点が180℃以下のイミダゾール誘導体は、例えば、2-メチルイミダゾール(融点:142℃)、2-ウンデシルイミダゾール(融点:71-75℃)、2-ヘプタデシルイミダゾール(融点:89℃)、2-エチル-4-メチルイミダゾール(融点:47-54℃)、2-フェニルイミダゾール(融点:142-148℃)、2-フェニル-4-メチルイミダゾール(融点:180℃)、2-フェニル-4-メチル-1H-イミダゾール(融点:174-184℃)、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール(融点:115℃)、(1-[([1,1’-biphenyl]-2-yl)oxy]-3-(2-methyl-1H-imidazole-1-yl)propan-2-ol(融点:160℃)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、使用する際の温度、硬化温度、硬化速度、及びペーストの粘度安定性の点から、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、(1-[([1,1’-biphenyl]-2-yl)oxy]-3-(2-methyl-1H-imidazole-1-yl)propan-2-olが好ましい。
イミダゾール誘導体の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、硬化速度、ペーストの粘度安定性の点から、フィラーを除いた硬化性樹脂組成物に対し、2質量%~30質量%が好まく、3質量%~25質量%がより好ましく、3質量%~20質量%が更に好ましい。
イミダゾール誘導体の含有量と潜在性硬化剤の含有量との比(イミダゾール誘導体/潜在性硬化剤)は、0.02~5が好ましく、0.05~3がより好ましい。比(イミダゾール誘導体/潜在性硬化剤)の値が、この範囲に含まれると、ブリードの発生を低減することができる。
<フィラー>
フィラーは、硬化性樹脂組成物の硬化物の特性(主に線膨張係数、弾性率、吸水率)を調整するために含有される。
フィラーの種類は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ;炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、安定性、及び耐熱性の点から、シリカフィラーが好ましい。
フィラーは、硬化性樹脂組成物の硬化物の特性(主に線膨張係数、弾性率、吸水率)を調整するために含有される。
フィラーの種類は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ;炭酸カルシウム、クレー、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、安定性、及び耐熱性の点から、シリカフィラーが好ましい。
フィラーは、表面処理が施されたものであってもよい。表面処理剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、シランカップリング剤などが挙げられる。
シランカップリング剤は、特に制限がなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、エポキシ系、メタクリル系、アミノ系、ビニル系、グリシドキシ系、メルカプト系などが挙げられる。
フィラーの体積平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、0.03μm~10μmが好ましく、0.05μm~5μmがより好ましく、0.05μm~2μmが更に好ましい。
本実施形態において、体積平均粒径は、レーザー回折法を用いて測定される体積累積粒度分布が50%となる粒子径をいう。
本実施形態において、体積平均粒径は、レーザー回折法を用いて測定される体積累積粒度分布が50%となる粒子径をいう。
フィラーの形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、球状、不定形、りん片状などが挙げられるが、球状が好ましい。
フィラーの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<その他の成分>
その他の成分は、通常の硬化性樹脂組成物に含有されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラックやチタンブラックなどの着色剤、イオントラップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、揺変剤、粘度調整剤、難燃剤、溶剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
その他の成分は、通常の硬化性樹脂組成物に含有されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラックやチタンブラックなどの着色剤、イオントラップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、揺変剤、粘度調整剤、難燃剤、溶剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
その他の成分の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、以下の2点の理由からブリードを抑制できる。1点目は、常温で固体のイミダゾール誘導体を含有することで、硬化性樹脂組成物が基板の凹凸に付着しやすくなるため、硬化性樹脂組成物が染み出すことを抑制できる。2点目は、潜在性硬化剤を含有することで、温度をかけた場合に潜在性硬化剤が溶け出すため、硬化を促進することができる。即ち、硬化性樹脂組成物が染み出す前に硬化性樹脂組成物を硬化させることができる。
-硬化性樹脂組成物の製造方法-
硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、上記の成分を混合撹拌する方法が挙げられる。
硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、上記の成分を混合撹拌する方法が挙げられる。
また、各成分を同時に混合しても、一部成分を先に混合し、残りの成分を後から混合してもよい。エポキシ樹脂に対し、フィラーを均一に分散させることが困難な場合は、エポキシ樹脂と、フィラーとを先に混合し、残りの成分を後から混合してもよい。
混合撹拌に用いられる装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ロールミルなどが挙げられる。
(接着剤)
本実施形態に係る接着剤は、上述の硬化性樹脂組成物を含有する。
本実施形態に係る接着剤は、上述の硬化性樹脂組成物を含有する。
(硬化物)
本実施形態に係る硬化物は、上述の硬化性樹脂組成物を硬化させたものである。
硬化物の形状、及び厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
本実施形態に係る硬化物は、上述の硬化性樹脂組成物を硬化させたものである。
硬化物の形状、及び厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
硬化性樹脂組成物を硬化させる方法は、例えば、加熱などが挙げられる。
加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、80℃~150℃が好ましく、100℃~130℃がより好ましい。
加熱時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分間~2時間などが挙げられる。
加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、80℃~150℃が好ましく、100℃~130℃がより好ましい。
加熱時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分間~2時間などが挙げられる。
(カメラモジュール)
本実施形態に係るカメラモジュールは、上述の硬化物を有する。ここで、図2を用いて本実施形態に係るカメラモジュールについて説明する。
図2に示すカメラモジュールは、レンズバーレル10、ハウジング20、IRフィルター30、基板40、イメージセンサー50、及びマイクロレンズ55を有している。レンズバーレル10は、複数個のレンズ11を保持する部材である。レンズバーレル10は、ハウジング20に固定されている。ハウジング20の下端は、基板40の上面に固定されている。ハウジング20は、レンズ11を通過した光をフィルタリングするIRフィルター30が配置される。基板40は、バンプ51を介してイメージセンサー50と接続されている。基板40とイメージセンサー50との間には、上述の硬化性組成物を硬化させた硬化物60が設けられている。
本実施形態に係るカメラモジュールは、上述の硬化物を有する。ここで、図2を用いて本実施形態に係るカメラモジュールについて説明する。
図2に示すカメラモジュールは、レンズバーレル10、ハウジング20、IRフィルター30、基板40、イメージセンサー50、及びマイクロレンズ55を有している。レンズバーレル10は、複数個のレンズ11を保持する部材である。レンズバーレル10は、ハウジング20に固定されている。ハウジング20の下端は、基板40の上面に固定されている。ハウジング20は、レンズ11を通過した光をフィルタリングするIRフィルター30が配置される。基板40は、バンプ51を介してイメージセンサー50と接続されている。基板40とイメージセンサー50との間には、上述の硬化性組成物を硬化させた硬化物60が設けられている。
カメラモジュールの製造時、基板40とイメージセンサー50との隙間から、硬化性樹脂組成物を供給する。その後、カメラモジュールを加温することで硬化性樹脂組成物を硬化させる。硬化性樹脂組成物の硬化により、基板40とイメージセンサー50との隙間が封止される。本発明に係る硬化性樹脂組成物はブリードの発生を低減できるため、マイクロレンズ55、及び基板40上のパッド(図示せず)の汚染を防止できる。
なお、硬化性樹脂組成物の供給方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジェットディスペンサー、エアーディスペンサーなどが挙げられる。
また、硬化性樹脂を供給する際に、硬化性樹脂組成物の粘度を下げるために、硬化性樹脂組成物を加温してもよい。加温する際の温度は、硬化性樹脂組成物が硬化しない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、40℃~60℃などが挙げられる。
また、硬化性樹脂を供給する際に、硬化性樹脂組成物の粘度を下げるために、硬化性樹脂組成物を加温してもよい。加温する際の温度は、硬化性樹脂組成物が硬化しない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、40℃~60℃などが挙げられる。
(電子機器)
本実施形態に係る電子機器は、上述のカメラモジュールを有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
その他の部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
電子機器としては、例えば、携帯端末や家電製品などが挙げられる。
本実施形態に係る電子機器は、上述のカメラモジュールを有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
その他の部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
電子機器としては、例えば、携帯端末や家電製品などが挙げられる。
(実施例1~14、比較例1~4)
表1~4に記載の配合において、三本ロールミルを用いて混合し、均一にして、硬化性樹脂組成物を得た。
なお、表中の数値は断りのない限り、質量部を表す。
表1~4に記載の配合において、三本ロールミルを用いて混合し、均一にして、硬化性樹脂組成物を得た。
なお、表中の数値は断りのない限り、質量部を表す。
実施例及び比較例において用いたエポキシ樹脂は、下記のとおりである。
・ビスA/ビスF型(EPICLON(登録商標) EXA 835LV、DIC株式会社製)
・ナフタレン型(EPICLON(登録商標) HP 4032D、DIC株式会社製)
・多官能型(jer(登録商標) 630D、三菱ケミカル株式会社製)
・ビスA/ビスF型(EPICLON(登録商標) EXA 835LV、DIC株式会社製)
・ナフタレン型(EPICLON(登録商標) HP 4032D、DIC株式会社製)
・多官能型(jer(登録商標) 630D、三菱ケミカル株式会社製)
実施例及び比較例において用いた潜在性硬化剤は、下記のとおりである。
潜在性硬化剤1-6は、それぞれ約67質量%のエポキシ樹脂を含み、潜在性硬化剤7は、約50質量%のエポキシ樹脂を含む。表中の潜在性硬化剤の値は、エポキシ樹脂を含む総量である。
・潜在性硬化剤1(ノバキュア(登録商標) HXA9322HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤2(ノバキュア(登録商標) HX3721、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤3(ノバキュア(登録商標) HX3088、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤4(ノバキュア(登録商標) HXA3932HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤5(ノバキュア(登録商標) HXA3922HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤6(ノバキュア(登録商標) HXA5945HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤7(ノバキュア(登録商標) HXA5911HP、旭化成株式会社製)
潜在性硬化剤1-6は、それぞれ約67質量%のエポキシ樹脂を含み、潜在性硬化剤7は、約50質量%のエポキシ樹脂を含む。表中の潜在性硬化剤の値は、エポキシ樹脂を含む総量である。
・潜在性硬化剤1(ノバキュア(登録商標) HXA9322HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤2(ノバキュア(登録商標) HX3721、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤3(ノバキュア(登録商標) HX3088、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤4(ノバキュア(登録商標) HXA3932HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤5(ノバキュア(登録商標) HXA3922HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤6(ノバキュア(登録商標) HXA5945HP、旭化成株式会社製)
・潜在性硬化剤7(ノバキュア(登録商標) HXA5911HP、旭化成株式会社製)
実施例及び比較例において用いたイミダゾール誘導体は、下記のとおりである。
・イミダゾール誘導体1(2-ウンデシルイミダゾール、キュアゾールC11Z、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体2(2-ヘプタデシルイミダゾール、キュアゾールC17Z、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体3(2-フェニルイミダゾール、キュアゾール2PZ、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体4(2-フェニル-4-メチル-1H-イミダゾール、キュアゾール2P4MZ、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体5(1-[([1,1’-biphenyl]-2-yl)oxy]-3-(2-methyl-1H-imidazole-1-yl)propan-2-ol、OPPG-2MZ、国際公開第2021/201060号パンフレットの(化合物1)の合成法に従い合成したもの)
・イミダゾール誘導体6(2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル)エチル-1,3,5-トリアジン、キュアゾール2MZA、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体7(2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、キュアゾールC11Z-A、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体8(2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル)エチル-1,3,5-トリアジン、キュアゾール2MZA-PW、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体1(2-ウンデシルイミダゾール、キュアゾールC11Z、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体2(2-ヘプタデシルイミダゾール、キュアゾールC17Z、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体3(2-フェニルイミダゾール、キュアゾール2PZ、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体4(2-フェニル-4-メチル-1H-イミダゾール、キュアゾール2P4MZ、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体5(1-[([1,1’-biphenyl]-2-yl)oxy]-3-(2-methyl-1H-imidazole-1-yl)propan-2-ol、OPPG-2MZ、国際公開第2021/201060号パンフレットの(化合物1)の合成法に従い合成したもの)
・イミダゾール誘導体6(2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル)エチル-1,3,5-トリアジン、キュアゾール2MZA、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体7(2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、キュアゾールC11Z-A、四国化成工業株式会社製)
・イミダゾール誘導体8(2,4-ジアミノ-6-(2’-メチルイミダゾリル)エチル-1,3,5-トリアジン、キュアゾール2MZA-PW、四国化成工業株式会社製)
実施例及び比較例において用いたフィラー及びその他の成分(揺変剤)は、下記のとおりである。
・フィラー(シリカ、SO-E5、粒径:1.3~1.7μm、株式会社アドマテックス製)
・揺変剤(シリカナノフィラー、アエロジル(登録商標) R805、粒径:12nm、日本アエロジル株式会社製)
なお、フィラーと揺変剤とは、粒径が異なる。フィラーの粒径は、数百nm~数十μmであるのに対し、揺変剤の粒径は、数十nm程度である。
・フィラー(シリカ、SO-E5、粒径:1.3~1.7μm、株式会社アドマテックス製)
・揺変剤(シリカナノフィラー、アエロジル(登録商標) R805、粒径:12nm、日本アエロジル株式会社製)
なお、フィラーと揺変剤とは、粒径が異なる。フィラーの粒径は、数百nm~数十μmであるのに対し、揺変剤の粒径は、数十nm程度である。
得られた硬化性樹脂組成物について、DSCピーク温度、及び染み出し距離を測定し、ブリード有無、及び硬化性を評価した。測定結果及び評価結果は、表1~4に併記した。
<染み出し距離、ブリード有無>
セラミック基板に、O2プラズマ処理(300W、1分間)を行った。このO2プラズマ処理を行ったセラミック基板上に、シリンジに充填された各硬化性樹脂組成物を、1mg吐出してポッティングし、60℃で3時間放置した。
放置後、光学顕学顕微鏡を用いて、硬化性樹脂組成物が染み出した距離(染み出し距離。すなわち、ブリード長さ)を測定した。また、下記評価基準に基づきブリードの発生の有無(ブリード有無)を評価した。
-評価基準-
◎:染み出し距離が、0mm~0.1mm未満
〇:染み出し距離が、0.1mm~1mm未満
×:染み出し距離が、1mm以上
セラミック基板に、O2プラズマ処理(300W、1分間)を行った。このO2プラズマ処理を行ったセラミック基板上に、シリンジに充填された各硬化性樹脂組成物を、1mg吐出してポッティングし、60℃で3時間放置した。
放置後、光学顕学顕微鏡を用いて、硬化性樹脂組成物が染み出した距離(染み出し距離。すなわち、ブリード長さ)を測定した。また、下記評価基準に基づきブリードの発生の有無(ブリード有無)を評価した。
-評価基準-
◎:染み出し距離が、0mm~0.1mm未満
〇:染み出し距離が、0.1mm~1mm未満
×:染み出し距離が、1mm以上
<DSCピーク温度、硬化性(150℃短時間硬化)>
アルミパンに5mg前後の各硬化性樹脂組成物を滴下した。このアルミパンをDSC(DSC204F1Phoenix、ブルカージャパン株式会社製)にセットし、10℃/min昇温で25℃から250℃まで加熱し、DSCチャートを得た。得られたDSCチャートからDSC発熱ピーク温度を読み取った。
DSCの発熱ピーク温度を、下記評価基準に基づき、硬化性(150℃における短時間硬化)として評価した。なお、DSCの発熱ピーク温度が125℃未満であれば、150℃において短時間で硬化することができる。
-評価基準-
〇:DSCの発熱ピーク温度が、125℃未満
×:DSCの発熱ピーク温度が、125℃以上
アルミパンに5mg前後の各硬化性樹脂組成物を滴下した。このアルミパンをDSC(DSC204F1Phoenix、ブルカージャパン株式会社製)にセットし、10℃/min昇温で25℃から250℃まで加熱し、DSCチャートを得た。得られたDSCチャートからDSC発熱ピーク温度を読み取った。
DSCの発熱ピーク温度を、下記評価基準に基づき、硬化性(150℃における短時間硬化)として評価した。なお、DSCの発熱ピーク温度が125℃未満であれば、150℃において短時間で硬化することができる。
-評価基準-
〇:DSCの発熱ピーク温度が、125℃未満
×:DSCの発熱ピーク温度が、125℃以上
表1~4に示したように、実施例の硬化性樹脂組成物は、硬化性が良好でかつブリードの発生の有無の評価が「〇」以上であった。このことから、実施例の硬化性樹脂組成物は、いずれも硬化が早く、かつブリードの発生を低減できることが明らかである。
一方、イミダゾール誘導体を含有しない比較例1は、硬化性は良好であるが、ブリードが発生した。また、融点が180℃超のイミダゾール誘導体を含有する比較例2~4は、ブリードの発生は低減できたが、硬化に時間がかかった。これらのことから、潜在性硬化剤と融点が180℃以下のイミダゾール誘導体との両方を含有する硬化性樹脂組成物は、硬化が早く、かつブリードの発生を低減できることが明らかになった。
一方、イミダゾール誘導体を含有しない比較例1は、硬化性は良好であるが、ブリードが発生した。また、融点が180℃超のイミダゾール誘導体を含有する比較例2~4は、ブリードの発生は低減できたが、硬化に時間がかかった。これらのことから、潜在性硬化剤と融点が180℃以下のイミダゾール誘導体との両方を含有する硬化性樹脂組成物は、硬化が早く、かつブリードの発生を低減できることが明らかになった。
本発明の実施形態及び実施例を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (7)
- エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、及び融点が180℃以下のイミダゾール誘導体を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
- 前記イミダゾール誘導体の融点が、160℃以下である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記イミダゾール誘導体の融点が、100℃未満である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含有する接着剤。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物により得られる硬化物。
- 請求項5に記載の硬化物を有するカメラモジュール。
- 請求項6に記載のカメラモジュールを有する電子機器。
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- 2023-02-14 WO PCT/JP2023/004933 patent/WO2023166973A1/ja unknown
- 2023-02-23 TW TW112106668A patent/TW202336073A/zh unknown
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