WO2023157225A1 - ストラットベアリング、及び車両のストラット式サスペンション - Google Patents

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広 矢野
育久 前田
康弘 楢崎
喜生 堀川
将吾 深田
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株式会社ジェイテクト
中西金属工業株式会社
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    • F16C27/06Elastic or yielding bearings or bearing supports, for exclusively rotary movement by means of parts of rubber or like materials

Abstract

【課題】上側ケースとアッパーサポートとの間に介在させる弾性部材の破損を抑制できるストラットベアリング、及び車両のストラット式サスペンションを提供する。 【解決手段】上側ケース2及び下側ケース3と、上側ケース2に保持される上側軌道輪4と、下側ケース3に保持される下側軌道輪5と、上側軌道輪4及び下側軌道輪5間を転動する転動体6とを備える。上側ケース2の上面2Aには円環状の凹部2Bがあり、凹部2Bに嵌め込まれた弾性部材Aを備える。弾性部材Aは、凹部2B内の基部Bと、上側ケース2の上面2Aから突出する凸部Cとからなる。

Description

ストラットベアリング、及び車両のストラット式サスペンション
 本発明は、車両のストラット式サスペンションに用いるストラットベアリングに関する。
 車体に対する車輪の支持をコイルスプリングにより行うとともに、上下振動を吸収するためにショックアブソーバを備えたサスペンションとして、ショックアブソーバを内蔵した伸縮する柱(ストラット)を車軸に固定してなるストラット式サスペンションがある。ストラット式サスペンションは、主に乗用車の前輪用として広く使用されている。
 ストラット式サスペンションの上部に用いるストラットベアリング(例えば、特許文献1のサスペンションスラストベアリング1)として、合成樹脂製の上側ケース(例えば、特許文献1の上側キャップ3)とアッパーサポート(特許文献1に記載のサポートブロック)との間に、前記上側ケースに固定された弾性部材(例えば、特許文献1の上側アイソレータ9)を介在させるものがある。
 特許文献1の上側アイソレータ9は、TPE等の弾力性のある素材から成形され、半径方向部分90と管状軸方向部分91とからなる。上側アイソレータ9は、半径方向部分90が上側キャップ3のフランジ30の上面に当接し、管状軸方向部分91が上側キャップ3のハブ31の内周面に当接した状態で、上側キャップ3に強固に固定される。
米国特許第10,753,389号明細書
 特許文献1の上側アイソレータ9のような弾性部材を上側ケースとアッパーサポートとの間に介在させることにより、ストラットベアリングとアッパーサポートとの間の相対的な滑り及び前記滑りに伴う異音の発生を防止できる。
 しかしながら、特許文献1の上側アイソレータ9の半径方向部分90のように、上側ケースの上面に当接した状態で上側ケースに固定されたものにおいては、車両からストラット式サスペンションに軸方向荷重が入力された際に、前記半径方向部分90の全体が軸方向荷重を直接受ける。したがって、前記半径方向部分90が拘束のない方向へ変形するため、部分的に高い応力が発生して前記半径方向部分90が破損するおそれがある。
 本発明は、上側ケースとアッパーサポートとの間に介在させる弾性部材の破損を抑制できるストラットベアリング、及び車両のストラット式サスペンションを提供することを目的とする。
 本発明の第1観点に係るストラットベアリングは、上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体とを備える。前記上側ケースの上面には円環状の凹部があり、前記凹部に嵌め込まれた弾性部材を備える。前記弾性部材は、前記凹部内の基部と、前記上側ケースの上面から突出する凸部とからなる。
 このような構成によれば、ストラットベアリングの上側ケースの上面から弾性部材の凸部が突出している。したがって、ストラットベアリングとアッパーサポートとの間に弾性部材が介在するので、ストラットベアリングとアッパーサポートとの間の相対的な滑り及び前記滑りに伴う異音の発生を防止できる。
 その上、弾性部材の基部が上側ケースの上面にある円環状の凹部に埋没している。したがって、上側ケースに弾性部材が嵌め込まれた状態で位置決めされるので、上側ケースに対して弾性部材を位置決めした状態を長期間にわたり安定かつ確実に保持できる。
 その上さらに、車両からストラット式サスペンションに軸方向荷重が入力されて弾性部材の凸部がその突出量分圧縮されると、アッパーサポートの下面が上側ケースの上面に当接するので、上側ケースに荷重を分散できる。したがって、弾性部材に発生する応力が小さくなるので弾性部材の破損を抑制できる。
 本発明の第2観点に係るストラットベアリングは、第1観点に係るストラットベアリングにおいて、前記凸部の前記上側ケースの上面からの突出量Dは、0.05mm≦D≦0.20mmである。
 このような構成によれば、弾性部材の凸部の突出量DがD≧0.05mmであるので、ストラットベアリングとアッパーサポートとの間に弾性部材が介在することによるストラットベアリングとアッパーサポートとの間の相対的な滑り及び前記滑りに伴う異音の発生の防止効果が確実になる。その上、弾性部材の凸部の突出量DがD≦0.20mmであることから、弾性部材に圧縮力が作用して凸部の突出量分弾性部材が圧縮される際における圧縮応力を小さくできるので、弾性部材の破損を確実に防止できる。
 本発明の第3観点に係るストラットベアリングは、第1観点又は第2観点に係るストラットベアリングにおいて、前記上側ケースの材料は熱可塑性樹脂であり、前記弾性部材の材料は熱可塑性エラストマーである。
 このような構成によれば、射出成形により成形した上側ケースに対して、熱可塑性エラストマーを射出成形でオーバーモールドして付加できるので、製造が容易になる。
 本発明の第4観点に係る車両のストラット式サスペンションは、第1観点~第3観点の何れかのストラットベアリングを備える。
 本発明に係るストラットベアリングおける「円環状の凹部」は、連続する形状で円環状を成すものと、断続的な形状で円環状を成すものとを含む概念である。したがって、前記ストラットベアリングおける「円環状を成す弾性部材」も、連続する形状で円環状を成す場合と、断続的な形状で円環状を成す場合とがある。
 以上における本発明に係るストラットベアリング、及び車両のストラット式サスペンションによれば、上側ケースとアッパーサポートとの間に介在させる弾性部材の破損を抑制できる。
本発明の実施の形態に係るストラットベアリングを備えた車両のストラット式サスペンションの部分断面概略図である。 本発明の実施の形態に係るストラットベアリング、並びに、アッパースプリングシート、アッパーインシュレータ及びコイルスプリングを示す要部拡大縦断面図である。 本発明の実施の形態に係るストラットベアリングの要部拡大縦断面図である。 上側ケース及び弾性部材を分離させて示す部分断面斜視図である。 弾性部材まわりの要部拡大縦断面図である。 円環状の凹部が連続する形状であり、円環状の弾性部材が断続的なものである場合の例を示す要部拡大斜視図である。 円環状の凹部及び円環状の弾性部材が断続的なものである場合の例を示す要部拡大斜視図である。 弾性部材の応力解析における実施例2の解析モデルに軸方向の圧縮力を負荷していない無負荷状態を示す要部拡大縦断面図である。 弾性部材の応力解析における実施例2の解析モデルに軸方向の圧縮力を負荷した場合の変形状態を示す要部拡大縦断面図である。 弾性部材の応力解析における比較例の解析モデルに軸方向の圧縮力を負荷していない無負荷状態を示す要部拡大縦断面図である。 弾性部材の応力解析における比較例の解析モデルに軸方向の圧縮力を負荷した場合の変形状態を示す要部拡大縦断面図である。
 以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
 本明細書において、ストラットベアリング1の回転軸O(図1参照)に平行な方向を「軸方向」(例えば、図1の矢印J参照)、回転軸Oに直交する方向を「径方向」(例えば、図1の矢印R参照)、回転軸Oに近づく径方向を「径方向内方」(例えば、図1の矢印RI参照)、回転軸Oから遠ざかる径方向を「径方向外方」(例えば、図1の矢印RO参照)という。
<ストラット式サスペンション>
 図1の部分断面概略図に示す車両のストラット式サスペンションSは、ショックアブソーバを内蔵した伸縮するストラット10を、図示しない車軸に固定し、アッパーサポート16を車体に固定した状態で使用される。
 ストラット式サスペンションSの上部には、車体を支えながらステアリング操作により操舵輪の方向が変化する分だけ揺動回転するストラットベアリング1を備える。ストラットベアリング1の揺動角度は、車輪の許容操舵角度に対応して定まるものであり、例えば40°以上50°以下の範囲に設定される。
 ストラット10の径方向外方ROには、サスペンションスプリングであるコイルスプリング11、及び砂等の異物からショックアブソーバのオイルシールを保護するためのダストブーツ12が設けられる。ストラット式サスペンションSは、コイルスプリング11の上端を支持するばね支持部品13を備える。ばね支持部品13は、図2の要部拡大縦断面図に示すように、アッパースプリングシート14及びアッパーインシュレータ15からなる。
<ストラットベアリング>
 図2の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係るストラットベアリング1は、上側ケース2及び下側ケース3、上側軌道輪4及び下側軌道輪5、転動体6、保持器7、並びに、内径側シール8及び外径側シール9等を備える。上側ケース2には弾性部材Aが固定される。
 上側ケース2はストラット10の上端部に固定され、下側ケース3はアッパースプリングシート14を上方から受ける。上側軌道輪4は上側ケース2に保持され、下側軌道輪5は下側ケース3に保持される。転動体6は上側軌道輪4及び下側軌道輪5間を転動し、保持器7は隣り合う転動体6同士が接触しないように保持する。
 内径側シール8は転動体6の径方向内方RIに位置し、外径側シール9は転動体6の径方向外方ROに位置する。
<弾性部材の詳細>
 図3のストラットベアリング1の要部拡大縦断面図、図4の上側ケース2及び弾性部材Aを分離させて示す部分断面斜視図、図5の弾性部材Aまわりの要部拡大縦断面図に示すように、上側ケース2の上面2Aには円環状の凹部2Bがある。上面2Aは、図4及び図5に示すように、凹部2Bの径方向内方RIに位置する円環状の平坦な部分と、凹部2Bの径方向外方ROに位置する円環状の平坦な部分とを有する。すなわち、同心で円環状である上面2Aの2つの前記平坦な部分が凹部2Bを挟むように位置する。図3に示すように、凹部2Bは、転動体6と上側軌道輪4の接触部の上方に配置することが望ましい。
 弾性部材Aは、円環状であり、円環状の凹部2Bに嵌め込まれた状態で上側ケース2に固定される。したがって、上側ケース2に弾性部材Aが嵌め込まれた状態で位置決めされるので、上側ケース2に対して弾性部材Aを位置決めした状態を長期間にわたり安定かつ確実に保持できる。
 図4及び図5に示すように、弾性部材Aは、上側ケース2の凹部2B内に埋没した基部Bと、上側ケース2の上面2Aから突出する凸部Cとからなる。ストラットベアリング1の上側ケース2の上面2Aから弾性部材Aの凸部Cが突出している。したがって、ストラットベアリング1とアッパーサポート16との間に弾性部材Aが介在するので、ストラットベアリング1とアッパーサポート16との間の相対的な滑り及び前記滑りに伴う異音の発生を防止できる。
 凸部Cが上側ケース2の上面2Aから突出する凸部Cの突出量Dは、0.05mm≦D≦0.20mmにするのが好ましい実施態様である。
 突出量DをD≧0.05mmにすることで、ストラットベアリング1とアッパーサポート16との間に弾性部材Aが介在することによるストラットベアリング1とアッパーサポート16との間の相対的な滑り及び前記滑りに伴う異音の発生の防止効果が確実になる。
 突出量DをD≦0.20mmにすることで、弾性部材Aに圧縮力が作用して凸部Cの突出量D分弾性部材Aが圧縮される際における圧縮応力を小さくできるので、弾性部材Aの破損を確実に防止できる。
 図5に示すように、円環状の弾性部材Aの凸部Cの径方向内方RIの端部及び径方向外方ROの端部は、丸みを帯びた傾斜面F,Fである。それにより応力集中を緩和できる。
 弾性部材Aの材質は、エラストマーである。熱可塑性エラストマー(TPE)として、TPS(スチレン系)、TPO(オレフィン系)、TPU(ウレタン系)、TPA(アミド系)、TPEE(エステル系)等であり、TPS(スチレン系)が特に望ましい。TPSはゴムライクの弾性を有し、滑り止めとして有効に作用するためである。
 弾性部材Aの材質が熱可塑性エラストマーである場合、熱可塑性樹脂からなる上側ケース2に対して、射出成形でオーバーモールドして弾性部材Aを付加できるので、製造が容易になる。
 弾性部材Aは、図6及び図7の要部拡大斜視図に示すような断続的なものであってもよい。弾性部材Aが嵌め込まれる上側ケース2の凹部2Bも、弾性部材Aが断続的なものである場合は、図7の要部拡大斜視図に示すような、弾性部材Aの形状に合わせた断続的なものであってもよい。
<弾性部材以外の主要部品の材質、成形方法>
 上側軌道輪4及び下側軌道輪5、並びにアッパースプリングシート14は鋼からなり、鋼板からプレス加工で成形され、加工後に焼き入れ硬化させる。上側ケース2及び下側ケース3は合成樹脂からなり、射出成形で成形される。内径側シール8及び外径側シール9はエラストマーからなり、射出成形で成形される。
 上側ケース2及び下側ケース3に用いる合成樹脂は、例えばポリアミド系(PA66,PA46,PA612,PA6,PA9T,PA10T等)であり、強化繊維として例えばガラス繊維(GF)を20~60重量%含有する。
 内径側シール8及び外径側シール9に用いるエラストマーは、弾性部材Aの材質と同様である。
<弾性部材の応力解析>
 上側ケース2の上面の円環状の凹部2Bに嵌め込まれた本発明の弾性部材Aと、特許文献1の「上側アイソレータ」を模した弾性部材に掛かる応力を比較する解析を行った。
(実施例)
 図5の弾性部材Aまわりの要部拡大縦断面図における厚みTを1.00mmとし、突出量Dが0.05mm、0.10mm、0.15mm、0.20mmの弾性部材Aを備えたストラットベアリング1を、それぞれ実施例1ないし4とする。図8Aの要部拡大縦断面図は、実施例2の解析モデルにおいて軸方向Jの圧縮力を負荷していない無負荷状態を示している。
(比較例)
 特許文献1の「上側アイソレータ」を模した弾性部材を備えたストラットベアリングを比較例とする。図9Aの要部拡大縦断面図は、「上側アイソレータ」を模した弾性部材Gを備えた比較例のストラットベアリング17の解析モデルにおいて軸方向Jの圧縮力を負荷していない無負荷状態を示している。無負荷状態である図9Aの弾性部材Gの厚みTを1.00mmとする。
(解析方法)
 ストラットベアリング1の弾性部材A(例えば図8A)、及びストラットベアリング17の弾性部材G(図9A)の材質を同じエラストマーとする。弾性部材A及び弾性部材Gに対して、車体側のアッパーサポート16から、対象となる車両のストラットベアリング1,17に掛かる軸方向Jの荷重に相当する、同じ大きさの軸方向Jの圧縮力を負荷する。弾性部材A(実施例1ないし4)及び弾性部材G(比較例)に生じる最大主応力を、比較例を1として比較する。
(解析結果)
 実施例2の解析モデルに前記大きさの軸方向Jの圧縮力を負荷した場合の変形状態を図8Bの要部拡大縦断面図に示す。比較例の解析モデルに前記大きさの軸方向Jの圧縮力を負荷した場合の変形状態を図9Bの要部拡大縦断面図に示す。前記大きさの軸方向Jの圧縮力を負荷した場合の比較例及び実施例1ないし4の弾性部材に発生する最大主応力を表1に示す。
 比較例の弾性部材Gは、軸方向Jの圧縮力が負荷された場合、図9Bのように弾性部材G全体が圧縮力を受けて変形する。それに対して実施例の弾性部材Aは、軸方向Jの圧縮力が負荷された場合、図8Bのように凸部Cがその突出量D(図5)分圧縮されると、アッパーサポート16の下面16Aが上側ケース2の上面2Aに当接する。
 表1から、実施例1(D=0.05mm)、実施例2(D=0.10mm)、実施例3(D=0.15mm)、及び実施例4(D=0.20mm)の弾性部材において、弾性部材に発生する最大主応力は、それぞれ、比較例の弾性部材に対して、20%、31%、42%、48%であり、大幅に小さいことが分かる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 実施例1ないし4において、弾性部材に発生する最大主応力が比較例よりも大幅に小さくなる理由は、ストラットベアリング1に軸方向Jの圧縮力が負荷されて図5に示す弾性部材Aの凸部Cが圧縮され、図8Bのように凸部Cがその突出量D(図5)分圧縮されると、アッパーサポート16の下面16Aが上側ケース2の上面2Aの前記円環状の平坦な部分に当接するので、弾性部材だけでなく、上側ケース2も荷重を受けるためである。このように荷重を分散できる効果により、弾性部材Aに発生する応力が小さくなるので弾性部材Aの破損を抑制できる。
 その上、本発明の実施例1ないし4の弾性部材A(例えば、図8Aの実施例2の弾性部材A)は、図9Aの比較例の弾性部材Gと比較すると、体積が大幅に小さくなるので材料費を低減できる。
 実施例4の弾性部材Aの最大歪(D/T)は0.2mm/1mm=0.2である。よって、弾性部材Aの厚みTは最大歪が0.2以下になるように設定すればよい。ただし、弾性部材Aを射出成形で成形する場合は、熱可塑性エラストマーの流動性を考慮して厚みTは0.5mm以上にすることが望ましい。
 以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 ストラットベアリング
2 上側ケース
2A 上面
2B 円環状の凹部
3 下側ケース
4 上側軌道輪
5 下側軌道輪
6 転動体
7 保持器
8 内径側シール
9 外径側シール
10 ストラット
11 コイルスプリング
12 ダストブーツ
13 ばね支持部品
14 アッパースプリングシート
15 アッパーインシュレータ
16 アッパーサポート
16A 下面
17 ストラットベアリング
A 弾性部材
B 基部
C 凸部
D 突出量
E 埋没量
F 傾斜面
G 弾性部材
J 軸方向
O 回転軸
R 径方向
RI 径方向内方
RO 径方向外方
S ストラット式サスペンション
T 厚み

Claims (4)

  1.  上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体とを備えるストラットベアリングであって、
     前記上側ケースの上面には円環状の凹部があり、
     前記凹部に嵌め込まれた弾性部材を備え、
     前記弾性部材は、
      前記凹部内の基部と、
      前記上側ケースの上面から突出する凸部と、
    からなる、
    ストラットベアリング。
  2.  前記凸部の前記上側ケースの上面からの突出量Dは、
      0.05mm≦D≦0.20mm
    である、
    請求項1に記載のストラットベアリング。
  3.  前記上側ケースの材料は熱可塑性樹脂であり、
     前記弾性部材の材料は熱可塑性エラストマーである、
    請求項1又は2に記載のストラットベアリング。
  4.  請求項1~3の何れか1項のストラットベアリングを備えた車両のストラット式サスペンション。
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