WO2023157132A1 - 無線通信方法、無線通信システム、及び送信装置 - Google Patents

無線通信方法、無線通信システム、及び送信装置 Download PDF

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Abstract

無線通信方法は、送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定処理を含む。無線通信方法は、更に、送信データを変調すると共に、シンボル毎にランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調処理を含む。無線通信方法は、更に、変調処理後の送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング処理と、プリコーディング処理後の送信データを送信装置から受信装置に送信する送信処理と、を含む。

Description

無線通信方法、無線通信システム、及び送信装置
 本発明は、無線通信技術に関する。特に、本発明は、送信側において送信データに対してプリコーディングを行う無線通信技術に関する。
 無線通信において送信側が送信データに対してプリコーディングを行う場合がある。例えば、周波数選択性フェージング環境下で広帯域伝送を行う場合に、プリコーディングによりチャネル等化が行われる。他の例として、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)システムでは、プリコーディングによりストリーム分離が行われる。
 送信側においてプリコーディングが行われる場合、信号重畳によりPAPR(Peak to Average Power Ratio:ピーク電力対平均電力比)が増大する。送信信号はアンテナから送信される前に電力増幅器によって増幅されるが、PAPRの高い信号が電力増幅器に入力されると、電力増幅器の非線形特性の影響を受け、非線形歪みが発生するおそれがある。送信信号の非線形歪みが発生すると、誤りの多い通信となるおそれがある。
 非特許文献1は、広帯域シングルキャリアMIMOシステムにおいてPAPRを削減する技術を開示している。
栗山他,「可変タップ長FIRビーム形成を用いた広帯域シングルキャリアMIMOシステムにおけるPAPR削減(PAPR Reduction on Wideband Single-Carrier MIMO Systems with Variable Tap-Length FIR Beamforming)」,電子情報通信学会通信ソサイエティ大会, B-5-70, 2021年9月.
 上述の通り、無線通信において送信側が送信データに対してプリコーディングを行う場合、PAPRが増大する。
 本発明の1つの目的は、無線通信において送信側が送信データに対してプリコーディングを行う場合のPAPRを低減することができる技術を提供することにある。
 第1の観点は、送信装置と受信装置との間で無線通信を行う無線通信方法に関連する。
 無線通信方法は、
 送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定処理と、
 送信データを変調すると共に、シンボル毎にランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調処理と、
 変調処理後の送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング処理と、
 プリコーディング処理後の送信データを送信装置から受信装置に送信する送信処理と
 を含む。
 第2の観点は、無線通信システムに関連する。
 無線通信システムは、送信装置と受信装置とを備える。
 送信装置は、
 送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定処理と、
 送信データを変調すると共に、シンボル毎にランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調処理と、
 変調処理後の送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング処理と、
 プリコーディング処理後の送信データを送信装置から受信装置に送信する送信処理と
 を実行する。
 第3の観点は、受信装置と無線通信を行う送信装置に関連する。
 送信装置は、
 送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定部と、
 前記送信データを変調すると共に、前記シンボル毎に前記ランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調部と、
 前記変調処理後の前記送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング部と、
 前記プリコーディング処理後の前記送信データを前記受信装置に送信する送信部と
 を備える。
 本発明によれば、無線通信において送信側が送信データに対してプリコーディングを行う場合のPAPRを低減することが可能となる。
実施の形態に係る無線通信システムの構成を概略的に示す概念図である。 プリコーディングを行う送信装置の基本的な構成例を示すブロック図である。 増幅部の増幅特性を説明するための概念図である。 コンスタレーションの歪みを説明するための概念図である。 実施の形態に係る位相シフトの基本を説明するための概念図である。 実施の形態に係る位相シフトの概要を説明するための概念図である。 実施の形態に係るランダム位相シフト系列の一例を説明するための概念図である。 実施の形態に係る信号付加処理を説明するための概念図である。 実施の形態に係る位相シフトによる効果を説明するための概念図である。 実施の形態に係る送信装置による処理を要約的に示すフローチャートである。 実施の形態に係る送信装置の第1の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る送信装置の第2の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る送信装置の第3の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る受信装置の構成例を示すブロック図である。
 添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
 1.無線通信システムの概要
 図1は、本実施の形態に係る無線通信システム1の構成を概略的に示す概念図である。無線通信システム1は、送信装置100と受信装置200を含んでいる。送信装置100と受信装置200は、無線通信を行う。無線通信システム1は、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)システムであってもよいし、SISO(Single-Input Single-Output)システムであってもよいし、その他であってもよい。無線通信システム1は、シングルキャリア伝送を行ってもよいし、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等に基づくマルチキャリア伝送を行ってもよい。
 送信装置100は、送信データを受信装置200に送信する前に、送信データに対してプリコーディングを行う。プリコーディングは周知技術である。例えば、周波数選択性フェージング環境下で広帯域伝送を行う場合に、プリコーディングによりチャネル等化が行われる。他の例として、MIMOシステムでは、プリコーディングによりストリーム分離が行われる。
 図2は、プリコーディングを行う送信装置100の基本的な構成例を示すブロック図である。送信装置100は、変調部110、プリコーディング部120、D/A変換部130、及び増幅部140を含んでいる。
 変調部110は、送信装置100から受信装置200に送信される送信データ(送信信号)TD0を受け取る。変調部110は、送信データTD0を所定の変調方式で変調する「変調処理」を行う。所定の変調方式としては、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、等が例示される。変調部110は、変調処理後の送信データTD1を出力する。
 プリコーディング部120は、変調処理後の送信データTD1を受け取る。プリコーディング部120は、送信データTD1に対してプリコーディングを行う「プリコーディング処理」を行う。プリコーディング処理に用いられるプリコーディングウェイト(プリコーディング行列)としては、様々な例が知られている。本実施の形態では、プリコーディングウェイトは特に限定されない。プリコーディング部120は、プリコーディング処理後の送信データTD2を出力する。
 D/A変換部130は、プリコーディング処理後の送信データTD2を受け取る。D/A変換部130は、送信データTD2をD/A変換し、送信データTD3を出力する。
 増幅部140は、D/A変換後の送信データTD3を受け取る。増幅部140は、電力増幅器を含んでおり、送信データTD3を増幅する「増幅処理」を行う。
 更に、増幅部140は、増幅処理後の送信データ(送信信号)TD4をアンテナを介して受信装置200に送信する「送信処理」を行う。増幅部140は、送信処理を行う「送信部」としても機能する。
 図3は、増幅部140の増幅特性を説明するための概念図である。横軸は入力信号電力を表し、縦軸は出力信号電力を表している。図3に示されるように、増幅特性は線形領域だけでなく非線形領域も含んでおり、入力信号電力が高くなると非線形特性の影響が強くなる。平均電力が線形領域に含まれるとしても、PAPR(Peak to Average Power Ratio:ピーク電力対平均電力比)の高い入力信号は、非線形特性の影響を受ける。その結果、送信データのコンスタレーションの歪みが発生するおそれがある。
 図4は、送信データのコンスタレーションの歪みを説明するための概念図である。ここでは、一例として、64QAMの場合の送信データのコンスタレーションが示されている。線形領域ではコンスタレーションには歪みが生じていない。しかしながら、非線形領域ではコンスタレーションには歪みが生じる。
 上述の通り、本実施の形態では、送信装置100(プリコーディング部120)が、送信データに対してプリコーディングを行う。信号重畳を伴うプリコーディングは、PAPRを増大させる傾向にある。そのため、PAPRの高い送信データ(送信信号)が増幅部140に入力され、非線形特性の影響を受け、非線形歪みが発生するおそれがある。送信データの非線形歪みが発生すると、誤りの多い通信となるおそれがある。
 そこで、本実施の形態は、送信装置100が送信データに対してプリコーディングを行う場合のPAPRを低減することができる技術を提供する。本実施の形態は、PAPRを低減するために、以下に説明される「位相シフト」を導入する。
 2.位相シフトを利用したPAPR低減
 図5は、本実施の形態に係る位相シフトの基本を説明するための概念図である。ここでは、一例として、変調方式が64QAMの場合が示されている。但し、変調方式は64QAMに限定されない。
 送信装置100(変調部110)は、送信データを所定の変調方式で変調する変調処理を行う。この変調処理において、送信装置100は、所定の変調方式で送信データを変調するだけでなく、更に送信データに位相シフトを加える。位相シフト量はθsである。つまり、変調処理において、送信装置100は、所定の変調方式で送信データを変調すると共に、位相シフト量θsに従って送信データの位相を更にシフトする。
 図6は、本実施の形態に係る位相シフトの概要を説明するための概念図である。本実施の形態によれば、送信データのシンボル毎に、位相シフト量θsが決定され、位相シフトが行われる。つまり、時間方向のシンボル単位で位相シフト量θsが別々に決定され、シンボル毎に位相シフト量θsに従って位相シフトが行われる。
 また、本実施の形態によれば、シンボル毎の位相シフト量θsはランダムである。つまり、送信装置100は、送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量θsを決定する。
 位相シフト量θsのランダム系列を、以下、「ランダム位相シフト系列Θ」と呼ぶ。ランダム位相シフト系列Θは、例えば、送信装置100自身によって生成される。あるいは、他の装置によって生成されたランダム位相シフト系列Θが送信装置100に提供されてもよい。ランダム位相シフト系列Θを示す情報を、以下、「位相シフトパターンPAT」と呼ぶ。送信装置100は、位相シフトパターンPATを取得する。そして、送信装置100は、位相シフトパターンPATで示されるランダム位相シフト系列Θに基づいて、所定のデータ単位(例:フレーム、スロット)に含まれるシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。その後、送信装置100は、決定したランダムな位相シフト量θsに従って変調処理を行い、更に後段の処理を行う。
 図7は、本実施の形態に係るランダム位相シフト系列Θの一例を説明するための概念図である。図7に示される例では、信号長Lのランダム位相シフト系列Θが用いられる。ランダム位相シフト系列Θは、L個のランダムな位相シフト量θ1~θLを含んでいる。Lは、2以上の整数であり、予め定められる。送信装置100は、そのランダム位相シフト系列Θ(=θ1~θL)をLシンボル毎に繰り返し適用することによって、所定のデータ単位に含まれるシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。
 変形例として、複数種類の位相シフトパターンPATが用いられてもよい。複数種類の位相シフトパターンPATは、それぞれ異なるランダム位相シフト系列Θを示す。この場合、送信装置100は、複数種類の位相シフトパターンPATの中から1つを選択する。例えば、送信装置100は、複数種類の位相シフトパターンPATのそれぞれを用いて変調処理を行い、更に後段の処理を行う。そして、送信装置100は、プリコーディング部120によるプリコーディング処理後の送信データのPAPRを算出し、PAPRが最小となる1つを複数種類の位相シフトパターンPATの中から選択する。他の例として、送信装置100は、受信装置200から受信品質(例:BER(Bit Error Rate))の情報を取得し、受信品質が最高となる1つを複数種類の位相シフトパターンPATの中から選択してもよい。そして、送信装置100は、選択した1つの位相シフトパターンPATで示されるランダム位相シフト系列Θに基づいて、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。その後、送信装置100は、決定したランダムな位相シフト量θsに従って変調処理を行い、更に後段の処理を行う。
 尚、ランダムな位相シフト量θsが取り得る範囲は自由に設定可能である。ランダムな位相シフト量θsが生成された後、整数への丸め込みが行われてもよい。
 図8は、本実施の形態に係る「信号付加処理」を説明するための概念図である。受信装置200は、送信装置100において送信データに適用されたランダムな位相シフト量θs(つまり、位相シフトパターンPAT、ランダム位相シフト系列Θ)を推定する必要がある。そこで、送信装置100は、受信装置200がその推定に用いるための既知信号を送信データに付加する。より詳細には、送信装置100は、所定のデータ単位(例:フレーム、スロット)の先頭または末尾に既知信号を付加する。上記の図7で示された例の場合、信号長Lの既知信号が付加される。付加された既知信号に対しても、ランダム位相シフト系列Θに従って位相シフトが行われる。
 受信装置200は、送信装置100から送信された送信データを受信データとして受信する。受信装置200は、受信データに付加されている既知信号に基づいて、送信装置100において適用されたランダムな位相シフト量θs(つまり、位相シフトパターンPAT、ランダム位相シフト系列Θ)を推定する。具体的には、受信装置200は、受信データに付加されている既知信号と自身が保持している既知信号とを対比することによって、ランダムな位相シフト量θsを推定する。そして、受信装置200は、推定された位相シフト量θsを考慮して、受信データの復調を行う。すなわち、受信装置200は、受信データを復調する際、受信データに含まれるシンボル毎に位相シフト量θsだけ位相を戻す。
 図9は、本実施の形態に係る位相シフトによる効果を説明するための概念図である。図9に示されるように、位相シフトにより、コンスタレーションにおけるシンボル系列の分布(シンボル分布)が円形に近づく。ピーク電力となるシンボル位相がずれるため、プリコーディングによる信号重畳時にピーク電力が減少する。更に、点対称位置のシンボルへ推移する際に零点を通過しないため、位相シフトが行われない場合と比較して平均電力が増加する。このように、送信データの変調処理時に位相シフトを行うことにより、PAPRを低減することが可能となる。
 図10は、本実施の形態に係る送信装置100による処理を要約的に示すフローチャートである。
 ステップS110において、送信装置100は、「位相シフト量決定処理」を行う。つまり、送信装置100は、所定のデータ単位(例:フレーム、スロット)の送信データに含まれるシンボル毎にランダムな位相シフト量θsを決定する。より詳細には、送信装置100は、ランダム位相シフト系列Θを示す位相シフトパターンPATを取得する。そして、送信装置100は、位相シフトパターンPATで示されるランダム位相シフト系列Θに基づいて、所定のデータ単位に含まれるシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。
 ステップS120において、送信装置100は、送信データに対して「信号付加処理」を行う。より詳細には、送信装置100は、受信装置200においてランダムな位相シフト量θsを推定するために用いられる既知信号を送信データに付加する。
 ステップS130において、送信装置100は、送信データに対して「変調処理」を行う。より詳細には、送信装置100は、所定の変調方式で送信データを変調すると共に、シンボル毎に上記のランダムな位相シフト量θsに従って位相を更にシフトする。このとき、送信データに付加された既知信号に関しても位相シフトが行われる。
 ステップS140において、送信装置100は、送信データに対して「プリコーディング処理」を行う。より詳細には、送信装置100は、変調処理後の送信データに対してプリコーディングを行う。
 ステップS150において、送信装置100は、プリコーディング処理後の送信データを送信装置から受信装置に送信する「送信処理」を行う。
 尚、通信中に、送信装置100は、位相シフトパターンPATの更新を適宜実施してもよい。更新時、送信装置100は、全種類の位相シフトパターンPATを再度検討し、全種類の位相シフトパターンPATの中から1つを選択してもよい。あるいは、送信装置100は、前回比較的優れていた一定数の位相シフトパターンPATだけを再度検討し、それら一定数の位相シフトパターンPATの中から1つを選択してもよい。
 以上に説明されたように、本実施の形態によれば、送信データに対して位相シフトを適用することにより、プリコーディングが行われる場合のPAPRを低減することが可能となる。
 3.構成例
 以下、送信装置100及び受信装置200の構成例について説明する。
 3-1.送信装置の構成例
 3-1-1.第1の構成例
 図11は、送信装置100の第1の構成例を示すブロック図である。送信装置100は、変調部110A、プリコーディング部120、D/A変換部130、増幅部140、位相シフト量決定部150、及び信号付加部160を含んでいる。変調部110Aは、図2で示された変調部110の機能に加えて、位相シフト機能を備えている。プリコーディング部120、D/A変換部130、及び増幅部140は、図2で示されたものと同様である。
 位相シフト量決定部150は、「位相シフト量決定処理」を行う。つまり、位相シフト量決定部150は、所定のデータ単位(例:フレーム、スロット)の送信データTD0に含まれるシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。
 より詳細には、位相シフト量決定部150は、ランダム位相シフト系列Θを示す位相シフトパターンPATを取得する。そして、位相シフト量決定部150は、位相シフトパターンPATで示されるランダム位相シフト系列Θに基づいて、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する(図7参照)。更に、位相シフト量決定部150は、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを変調部110Aに通知する。
 信号付加部160は、「信号付加処理」を行う。より詳細には、信号付加部160は、受信装置200においてランダムな位相シフト量θsを推定するために用いられる既知信号を送信データに付加する(図8参照)。例えば、信号付加部160は、所定のデータ単位の先頭または末尾に既知信号を付加する。
 変調部110Aは、所定のデータ単位に含まれるシンボル毎のランダムな位相シフト量θsの情報を位相シフト量決定部150から受け取る。変調処理において、変調部110Aは、所定の変調方式で送信データTD0を変調すると共に、シンボル毎にランダムな位相シフト量θsに従って位相を更にシフトする(図7参照)。このとき、変調部110Aは、付加された既知信号に対しても位相シフトを行う。そして、変調部110Aは、変調処理後の送信データTD1を出力する。
 3-1-2.第2の構成例
 図12は、送信装置100の第2の構成例を示すブロック図である。図11で示された第1の構成例と重複する説明は適宜省略される。送信装置100は、図11で示された第1の構成例に加えて、PAPR算出部170を更に含んでいる。
 位相シフト量決定部150は、複数種類の位相シフトパターンPATを取得する。複数種類の位相シフトパターンPATは、それぞれ異なるランダム位相シフト系列Θを示す。位相シフト量決定部150は、複数種類の位相シフトパターンPATを一つずつ順番に仮選択する。位相シフト量決定部150は、仮選択した位相シフトパターンPATで示されるランダム位相シフト系列Θに基づいて、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。そして、位相シフト量決定部150は、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを変調部110Aに通知する。
 変調部110Aは、第1の構成例の場合と同様に変調処理を行う。プリコーディング部120は、変調処理後の送信データTD1を受け取る。プリコーディング部120は、送信データTD1に対してプリコーディングを行い、送信データTD2を出力する。
 PAPR算出部170は、プリコーディング処理後の送信データTD2を受け取る。PAPR算出部170は、所定の計算式に従って、所定のデータ単位の送信データTD2のPAPRを算出する。PAPR算出部170は、算出したPAPRの情報を位相シフト量決定部150に出力する。
 位相シフト量決定部150は、複数種類の位相シフトパターンPATのそれぞれの場合のPAPRの情報を取得する。そして、位相シフト量決定部150は、PAPRが最小となる1つを複数種類の位相シフトパターンPATの中から選択する。位相シフト量決定部150は、選択した1つの位相シフトパターンPATに従って、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。そして、位相シフト量決定部150は、決定したシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを変調部110Aに通知する。その後、変調部110Aは、位相シフト量決定部150から通知されたランダムな位相シフト量θsを用いて変調処理を行う。
 3-1-3.第3の構成例
 図13は、送信装置100の第3の構成例を示すブロック図である。図12で示された第2の構成例と重複する説明は適宜省略される。
 第3の構成例では、送信装置100は、PAPR算出部170の代わりに受信品質情報取得部180を含んでいる。受信品質情報取得部180は、受信装置200から送信データの受信品質(例:BER)の情報を取得する。受信品質情報取得部180は、受信品質の情報を位相シフト量決定部150に出力する。
 位相シフト量決定部150は、複数種類の位相シフトパターンPATのそれぞれの場合の受信品質の情報を取得する。そして、位相シフト量決定部150は、受信品質が最高となる1つを複数種類の位相シフトパターンPATの中から選択する。位相シフト量決定部150は、選択した1つの位相シフトパターンPATに従って、シンボル毎のランダムな位相シフト量θsを決定する。そして、位相シフト量決定部150は、決定したシンボル毎のランダムな位相シフト量θsを変調部110Aに通知する。その後、変調部110Aは、位相シフト量決定部150から通知されたランダムな位相シフト量θsを用いて変調処理を行う。
 3-1-4.ハードウェア構成例
 送信装置100は、1又は複数のプロセッサ(以下、単に「プロセッサ」と呼ぶ)と1又は複数の記憶装置(以下、単に「記憶装置」と呼ぶ)を含んでいる。例えば、プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。記憶装置は、プロセッサによる処理に必要な各種情報を格納する。記憶装置としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、等が例示される。
 プロセッサは、コンピュータプログラムである制御プログラムを実行してもよい。制御プログラムは、記憶装置に格納される。制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。プロセッサが制御プログラムを実行することにより、プロセッサの機能が実現される。
 記憶装置には、予め用意された複数種類の位相シフトパターンPATの情報が格納される。プロセッサと記憶装置との協働により、変調部110A、プリコーディング部120、位相シフト量決定部150、信号付加部160、PAPR算出部170、受信品質情報取得部180、等の機能が実現される。
 3-2.受信装置の構成例
 図14は、受信装置200の構成例を示すブロック図である。受信装置200は、増幅部210、A/D変換部220、復調部230を含んでいる。
 受信装置200は、送信装置100から送信された送信データを受信データ(受信信号)RD0として受信する。増幅部210は、受信データRD0を増幅し、受信データRD1を出力する。A/D変換部220は、受信データRD1をA/D変換し、受信データRD2を出力する。
 復調部230は、受信データRD2を復調する「復調処理」を行う。このとき、復調部230は、位相シフト量θsを考慮して受信データRD2の復調を行う。
 より詳細には、復調部230は、位相シフト量推定部240を含んでいる。位相シフト量推定部240は、受信データRD2に付加されている既知信号に基づいて、送信装置100において適用されたランダムな位相シフト量θs(つまり、位相シフトパターンPAT、ランダム位相シフト系列Θ)を推定する。具体的には、位相シフト量推定部240は、受信データRD2に付加されている既知信号と自身が保持している既知信号とを対比することによって、ランダムな位相シフト量θsを推定する。そして、復調部230は、推定された位相シフト量θsを考慮して、受信データRD2の復調を行う。すなわち、復調部230は、所定の復調方式で受信データRD2を復調すると共に、シンボル毎に位相シフト量θsだけ位相を戻す。
 受信装置200は、1又は複数のプロセッサ(以下、単に「プロセッサ」と呼ぶ)と1又は複数の記憶装置(以下、単に「記憶装置」と呼ぶ)を含んでいる。プロセッサは、コンピュータプログラムである制御プログラムを実行してもよい。制御プログラムは、記憶装置に格納される。制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。プロセッサが制御プログラムを実行することにより、プロセッサの機能が実現される。プロセッサと記憶装置との協働により、復調部230、位相シフト量推定部240、等の機能が実現される。
   1  無線通信システム
 100  送信装置
 110,110A  変調部
 120  プリコーディング部
 130  D/A変換部
 140  増幅部
 150  位相シフト量決定部
 160  信号付加部
 170  PAPR算出部
 180  受信品質情報取得部
 200  受信装置
 210  増幅部
 220  A/D変換部
 230  復調部
 240  位相シフト量推定部
 PAT  位相シフトパターン

Claims (8)

  1.  送信装置と受信装置との間で無線通信を行う無線通信方法であって、
     送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定処理と、
     前記送信データを変調すると共に、前記シンボル毎に前記ランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調処理と、
     前記変調処理後の前記送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング処理と、
     前記プリコーディング処理後の前記送信データを前記送信装置から前記受信装置に送信する送信処理と
     を含む
     無線通信方法。
  2.  請求項1に記載の無線通信方法であって、
     前記位相シフト決定処理は、
     前記位相シフト量のランダム系列を示す位相シフトパターンを取得することと、
     所定数のシンボル毎に前記ランダム系列を繰り返し適用することによって、前記シンボル毎の前記ランダムな位相シフト量を決定することを含む
     無線通信方法。
  3.  請求項1又は2に記載の無線通信方法であって、
     前記位相シフト量決定処理は、
     各々が前記位相シフト量のランダム系列を示す複数種類の位相シフトパターンを取得することと、
     前記複数種類の位相シフトパターンの中から、前記プリコーディング処理後の前記送信データのPAPR(Peak to Average Power Ratio)が最小となる1つ、あるいは、前記受信装置における前記送信データの受信品質が最高となる1つを選択することと、
     前記選択された位相シフトパターンで示される前記ランダム系列に基づいて、前記シンボル毎の前記ランダムな位相シフト量を決定することと
     を含む
     無線通信方法。
  4.  請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無線通信方法であって、
     前記受信装置において前記ランダムな位相シフト量を推定するために用いられる既知信号を前記送信データに付加する信号付加処理を更に含む
     無線通信方法。
  5.  請求項4に記載の無線通信方法であって、
     前記送信装置から送信された前記送信データを前記受信装置において受信データとして受信する処理と、
     前記受信装置において前記既知信号に基づいて前記ランダムな位相シフト量を推定する処理と、
     前記推定された位相シフト量に基づいて前記受信データの復調を行う復調処理と
     を更に含む
     無線通信方法。
  6.  送信装置と、
     受信装置と
     を備え、
     前記送信装置は、
     送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定処理と、
     前記送信データを変調すると共に、前記シンボル毎に前記ランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調処理と、
     前記変調処理後の前記送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング処理と、
     前記プリコーディング処理後の前記送信データを前記送信装置から前記受信装置に送信する送信処理と
     を実行する
     無線通信システム。
  7.  請求項6に記載の無線通信システムであって、
     前記送信装置は、更に、前記受信装置において前記ランダムな位相シフト量を推定するために用いられる既知信号を前記送信データに付加する信号付加処理を実行し、
     前記受信装置は、
     前記送信装置から送信された前記送信データを受信データとして受信し、
     前記既知信号に基づいて前記ランダムな位相シフト量を推定し、
     前記推定された位相シフト量に基づいて前記受信データの復調を行う
     無線通信システム。
  8.  受信装置と無線通信を行う送信装置であって、
     送信データのシンボル毎にランダムな位相シフト量を決定する位相シフト量決定部と、
     前記送信データを変調すると共に、前記シンボル毎に前記ランダムな位相シフト量に従って位相を更にシフトする変調部と、
     前記変調処理後の前記送信データに対してプリコーディングを行うプリコーディング部と、
     前記プリコーディング処理後の前記送信データを前記受信装置に送信する送信部と
     を備える
     送信装置。
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